メンタルスフィア・デーモンの襲撃から一週間。こちらの傷は完全に回復したが、あちらも同様だろう。今回はC達も戦いに加わる為、最後までどうなるかは分からんが……。
「覇王様、偵察部隊が帰還しました」
「うむ、通せ」
「悪魔の軍勢は再度陣を整え、こちらへと侵攻してきています!」
「ここに着くまでどのくらいかかる?」
「恐らく、二時間後には着くかと!」
「もうそこまで来ているか……分かった。我が軍に出撃命令を出せ!」
「はっ!」
偵察部隊の隊長が走って部屋を出て行った。こちらも戦力は増えているが、奴がどのような策を弄すか分からん。慎重に戦うべきだろう。
「どうだ、奴の軍は」
「間もなく、我らの軍と接触します!」
「……よし、全軍突撃!!」
我が号令と共に、闇魔界の戦士達が一斉に駆け出す。相手もそれを察知したのか、進行速度を上げた。我も出し惜しみをするつもりは無い。
「フハハハ!久々だな、覇王!」
「その面を見るのも、今日が最後よ!行けい、『C・ドラゴン』!!」
「ほう……」
光に包まれて現れたメンタルスフィア・デーモン。だがこちらからも眩い光が天に昇り、その中から我が新戦力が現れた。青き龍鱗に巻き付いた鎖。それを宙に浮かすは、白き翼膜。C・ドラゴンは獰猛な雄叫びを上げ、メンタルスフィア・デーモンに突進していく。
「あの時の龍か!手間が省けたわ!」
「フン、我を忘れるで無いわ!」
C・ドラゴンの噛みつきを避け、奴はこちらに向き直る。
「勿論忘れて無いとも。二対一でも十分よ!」
「なら存分に行かせて貰う!」
魔導弾と電撃が衝突し、相殺する。だが今回はC・ドラゴンもいる。空中での機動力はドラゴンが一番高い。素早く奴の周りを旋回しながら、ブレスを吐きかけた。
「小賢しい奴よ……グッ!?」
だが、ドラゴンに集中していると我が魔導弾が奴に直撃する。ドラゴンを巻き込む可能性がある為魔導波は使えんがな。
「チッ……」
「追うぞ、ドラゴン!」
後方に撤退するメンタルスフィア・デーモン。急いでそれを追いかけ、追撃の為魔導弾を撃つ。しかし、奴は器用にそれを避けた。そこに、ドラゴンがやって来る。
「馬鹿め……その機動力が命取りよ!」
「……!?」
ドラゴンは、突如として下から伸びてきた鎖に全身絡め取られる。
「フハハハ!鎖を操る一族が鎖に縛られるとはな!!」
「何をする気だ!」
「見ていればわかるさ」
なんとドラゴンの体が、徐々に粒子に変わりつつある。そして、それに反応するかの如く奴の体も光輝き始めた。
「あのままだと出来ないからな……少し
「貴様まさか!」
その瞬間。ドラゴンの体が完全に粒子と化し、奴を包んでいく。さっきよりもより眩い光が辺り一面に広がった。
「フフフ……」
「……その姿……」
「計画通りよーッ!我はもうメンタルスフィア・デーモンではない……『メンタルオーバー・デーモン』!!」
元々の装甲の上から、更に白金の鎧を纏った白い悪魔。メンタルオーバー・デーモンは、高らかに誕生を宣言した。
多少強引になったけど許して
今後は登場人物の所に細かい設定を乗せる予定です。