覇王、現状に気付く。   作:塩焼きそば啜郎

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めちゃくちゃ遅れて投稿です。


白金の悪夢

はっきりと言って、奴の力は以前とは比べ物にならない程強化されていた。スピード、パワー共に格段に上がっており、今の我では防御するのがやっとだった。

 

「さっきまでの勢いはどうした、覇王!」

「クッ……」

 

纏う電撃も強化されており、魔力で覆った腕で防御していても徐々に痺れて来るのが分かった。更に攻撃を加えるメンタルオーバー・デーモン。

 

「大人しくC共を渡せば良かったものを!この間抜けめ!」

「貴様如きに間抜け呼ばわりされる筋合いは無いわ……!」

「態度だけは一人前だな……」

 

その時、腕に強烈な電流が流れた。ついに魔力の防御を奴の電撃が打ち破ったのだ。そのまま奴に蹴りを入れられ、吹っ飛ばされる。

 

「ヌゥゥ、今しか無い、『魔導波』!!」

「そんな物が通用するか!『白金雷(プラチナム・ボルト)』!!」

 

奴の体を電気が覆っていく。そして、その電気はやがて白金の様に輝き出した。そして次の瞬間、我の眼前には魔導波を破り迫ってくるメンタルオーバー・デーモンが見えた。

 

「グ……」

 

我は力無く地面に墜落する。薄れていく意識の中、奴に頭を踏みつけられたのが分かった。

 

「哀れだな」

「……全く、その通りだ……無様な姿よ」

「フン、せめてもの慈悲だ。一撃で……何!?」

 

突然、奴が地面に転がり苦しみ始めた。見ると、奴の体から鎧が消え始め粒子となって出て行き、ドラゴンを形作る。その姿には、見覚えがあった。

 

「……ドラゴンか!」

「ギャアアァァァッ!!」

 

やがて、C・ドラゴンは完全にメンタルオーバー・デーモンから抜け出すと、二体のモンスターに分離して消える。恐らく、体力が尽きたのだろう。

 

「おのれ……無理矢理シンクロしたのがいけなかったか!せめて貴様だけでも……」

「時間をかけすぎたな」

「!!」

 

最後の力を振り絞り、奴の腹に掌を突きつける。ありったけの魔力を使い、魔導波を撃ち込んだ。

 

「グッ……!……グアアァァアァアアア!?」

 

その絶叫を最後に我の意識は無くなった。

 

 

 

 

 

「……覇王様!覇王様!!」

「うぐ……」

 

その呼びかけで、我は目を覚ました。どうやらここは闇魔殿らしい。ゆっくりと辺りを見渡し、ダークソードに聞く。

 

「あの後、どうなった?」

「はい。突然奴らが撤退し、その後倒れている覇王様とC・ドラゴンを発見しました」

「そうか……再び奴が攻めてくるのに、どのくらいかかる?」

「……奴らもかなりの痛手を負った筈です。少なくとも、一ヶ月以上はかかるかと」

「一ヶ月……」

 

一ヶ月。それが、我に残された時間だ。恐らく奴は、あの力を完全に我が物として帰って来るだろう。それを越えなければ、我と闇魔界に未来は無い。我は今、闇魔界史上最大の危機に直面していた。




色々ストーリー練ってたらこんなに経ってたよ
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