プレアデスの方も書きたかったんだけど時間がなかったので書けませんでしたすんません
「はぁぁぁぁぁ!?」
モモンガは自分の身に起きたことが理解できず周囲を見渡す。だが、見渡す限り緑が広がっているだけだった。いや背後のは森が広がっているが。それだけである。空を見ると夜空が広がっている。
「バカな...」
現実の世界ではあり得ない世界が広がっている。
モモンガのいた現実世界は『自然』の概念が人間の大気汚染、水質汚染、土壌汚染によって失われている。だが今モモンガの目の前で広がっている世界はかつてブルー・プラネットが愛したいと願った光景であった。
そんなあまりに異常な光景に足がよろめき。膝に手をつける。が、その手を見ると皮も肉も付いていない骨の手であった。
ゲーム内で見慣れた格好をした〈オーバーロード/死の支配者〉の姿がそこにあった。
「...ログアウトできていないのか?」
これは他のゲームでも経験したことがある。サービス終了時に運営側になんらかのトラブルが起こったのだろう。
「とりあえずコンソールを開くか」
そういいコンソールを出そうとするが出てこない。
コンソールを開けないことにイラッとしたモモンガは憤怒の声を上げる。
「どういうことだ!!」
が、次の瞬間には自分の中から苛つきが消えている。
落ち着いたモモンガは別のことを試す。しかし、何一つ意味をなさなかった。
「何故、強制アクセス、チャット機能、GMコール、強制終了が全て使えないんだ!」
そしてまた精神が抑制される。
モモンガは自発的にログアウトできないため運営が対処してくれるのを仕方なく待つことにした。
「...おっそいなぁ!」
十分ぐらい経ったがいっこうにログアウトできる気がしない。
待っていても仕方がないためモモンガはその世界を探検してみることにした。
「他のプレイヤーがいるかもしれないし世界級アイテムはアイテムボックスに入れとくか」
そう思ったモモンガは『モモンガ玉』を除いて全ての世界級アイテムを装備から外しアイテムボックスに入れる。
「念の為に不可視化の魔法も掛けておくか《パーフェクト・アンノウアブル/完全不可知化》」
この魔法は姿だけでなく、音・気配までも全て消すことができる。隠密などをするときにおいてとっておきの魔法である。
「よし!行くか!」
モモンガは探索が大好きなので実は今ワクワクしている。
「昔こんなふうにギルドメンバーといろんな所を探索したっけ。まぁ、今は一人だけど」
昔のことを思い出して自嘲気味にしてしまう。
トブの大森林――
「抵抗しなければ、楽に死ねるぞ」
そんなことを言いながら二人の騎士が姉妹に近づく。しかし、それは優しさではない。嘲笑気味の感情だ。お前達ぐらいすぐ殺せるぞそう言われてているのだ。
ふざけるな。姉の方に闘志が湧き上がる。
騎士の一人が剣を振り上げる。その相手は自分ではない、妹である。そこで姉は覚悟を決める。
騎士が剣を振り下ろすよりも早く――
「舐めないでよね!」
「ごがっ――」
――――鉄でできた兜へ姉の拳が届いた。騎士はそんな姉の突拍子のない攻撃に反応できずまともに受けてしまう。火事場の馬鹿力だろう騎士がその攻撃で足がよろめく。もう一人の騎士もいきなりのことで固まっている。それをチャンスだと思って姉は地べたに座っている妹を逃がそうとする。
「ネム逃げて!」
「きさまぁぁ!」
「――っく!」
嘗めてかかった騎士は怒りを露わにしながら姉の背中を思いっきり切りつける。
もうこの姉が助かる事はないだろうが妹を逃すために足止めをしようと騎士に襲い掛かろうとした次の瞬間――
――闇が現れる。
その闇から出てきたのは。死を体現。絶対に勝ちえぬ。
漆黒のローブを見に纏い。その右手には神が持つような神々しくも恐ろしい、この世の美を結集させたような杖を握り締めていた。
数十分歩いたモモンガはまだ少し距離があるが村を発見した。しかし、その村の様子がおかしいのは誰が見ても一目瞭然だった。
「そのまま行くのは危険か?」
そう思ったモモンガはアイテムボックスから遠隔視の鏡<ミラー・オブ・リモート・ビューイング>を取り出す。操作して村の状況を確認してみると。
「祭りか?」
人が家に入ったり出たり、走ったり。なんだか村全体があわただしい。
鏡の画面を拡大し、モモンガは眉を顰めた。
村人と思われるみすぼらしい人々に騎士風の身なりをした者が手に剣を持って振るっていた。
あまりにも一方的な光景だった。騎士達が剣を振るうたびに一人また一人と次々に村人が倒れていく。村人達は抵抗手段がないのか。必死に逃げ惑うだけだ。それを追いかけて下衆な笑みを浮かべながら殺していく騎士達。これはただの虐殺だ。
(そういえば俺なんでさっきからこんなに冷静なんだ)
鈴木悟(現実世界のモモンガの本名)だったら今頃気絶している。それかどうにかして助けようと模索するだろう。しかしモモンガは何も感じないし助けようとも思わない。
(心までアバター通り化け物になったってことか)
人間が死のうが生きようが今のモモンガにとってどうでも良かった。だがそこでユグドラシルを始めたばかりで異種族狩りをされていた自分と彼らが重なってしまった。
「行くか...《転移門/ゲート》」
トブの大森林――
ゲートを抜けるとそこには姉妹と二人の騎士が居た。
騎士達は今にも姉妹達に襲い掛かろうしていたがモモンガを見た瞬間手を止めてしまう。
姉妹達も騎士達の動きがいきなり止まったことに不審に思ったのだろう騎士達が見ている視線の先を見て騎士達は同様に固まってしまう。
「《グラスプ・ハート/心臓掌握》」
そうモモンガは唱える突き出していた右手を握ると騎士が崩れ落ちる。
《グラスプ・ハート/心臓掌握》第九位階で、心臓を握りつぶし即死させる魔法だ。抵抗した場合はダメージを与え、一時的に朦朧状態にして行動不能とする。
騎士は抵抗することができず。そのまま即死した。
ただの死体とかした騎士を見下ろした。
(案外、なんとも思わないな)
そう思い。モモンガは歩き出す。騎士が死んだことに怯えているのだろう。そんな姉妹の横を通り過ぎて。姉妹と騎士の間で立ち止まる。騎士を鋭く睨む。睨まれた騎士は一歩後ずさる。
「女子供は追い回せるのに、毛色が変わった相手は無理なのかな?」
そうモモンガが言うと次に使う魔法を考える。
先程使った魔法は第九位階それなりに高度な魔法だったので今度はある程度低度の魔法を使い自分の魔法がこの世界でどのくらい通用するのかテストするチャンスだ。
「いやでも付き合ってもらうぞ《マジック・アロー/魔法の矢》」
10の球体が生まれ騎士に襲いかかる。避けることができなかった騎士は直撃し後方へ吹っ飛び。ピクリとも動かなくなった。
追撃の一手を何にしようか考えていたモモンガは呆気にとられた。
《マジック・アロー/魔法の矢》〈マジック・キャスター/魔法詠唱者〉であれば誰でも使うことができる第一位階の魔法である。確かにモモンガは100レベルなので威力が上がっているがそれでも。
(弱すぎる)
騎士のあまりの弱さに呆れてしまう。
無論、先の二人が他の者より弱かった可能性もある。
とはいえ、油断はしない。もしかしたら自分より強い存在がいるかもしれない。
そのために今のうちに実験をしておく必要がある。
モモンガは〈スキル/特殊能力〉を発動する。
――中位アンデット創造・〈デス・ナイト/死の騎士〉――
モモンガは会得している〈スキル/特殊能力〉の一つで〈デス・ナイト/死の騎士〉を召喚するというものである。〈デス・ナイト/死の騎士〉はそこまで強くないアンデットだが盾役としては優秀なのでソロプレイしていた時に愛用していた。
〈デス・ナイト/死の騎士〉はレベルは35ぐらいで攻撃能力はレベルで25と低いがその分防御能力はレベルで40、と防御に優れたアンデットなのである。
モモンガは〈デス・ナイト/死の騎士〉に命令を与える。
「〈デス・ナイト/死の騎士〉よ!このような服装をしている者を――」先程《マジック・アロー/魔法の矢》を放った騎士の死体に指を刺しながら。「――殺せ!」
そうモモンガが言うと〈デス・ナイト/死の騎士〉は襲撃かされている村に向かって走り出した。
「さて...」
モモンガはそう言って姉妹の方に振り向いた。
姉妹はモモンガに怯えているようだった。
そういえば姉の方が怪我をして居たことを思い出しせっかく助けたのに死なれては意味がないと思いアイテムボックスから〈マナ・ヒーリング・ポーション/下級治癒薬〉を取り出し姉の方に差し出す。
「怪我ををしているな?飲むといい」
姉は困惑していたが決心がついたのか〈マナ・ヒーリング・ポーション/下級治癒薬〉を受け取った。
「お姉ちゃんダメだよ!」
妹がそんな得体の知れない物飲んではダメ!と、姉に怒りながら言っていた。
それを見ていたモモンガは安心させるために「それは回復用のポーションだ」と姉妹に向けて言った。
それを聞いた姉は覚悟を決めたのかそれを一気に飲み干した。すると、彼女の背中の傷は一瞬で塞がっている。
「うそ!?もう治ってる!」
信じられないと言うように自分の背中を触って傷が無いことを確認していた。
すぐに冷静に戻り双子の姉はモモンガに対して頭を下げる。妹の方も慌てて姉に合わせる。
「助けてくれていただき。ありがとうございます。私はエンリ・エモットと言います。こっちは私の妹のネムと言います」
「おねぇちゃんを助けてくれてありがとうございます」
姉は深々ろ頭を下げて妹は無垢な笑みを見せながら謝意をモモンガに伝える。
「いえ、当然のことをしたまでですので。私はモモンガと言います。それでは」
そう言い、その場を去ろうとしたモモンガをネムが呼び止める。
「モモンガ様!お父さんとお母さんを助けてください!」
「こら!ネム!」
そんなことを言うネムにエンリは注意する。
モモンガはしゃがんでネムと視線を合わせ頭を撫でる。
「元からそのつもりだよ」
そう優しい声音で言うと立ち上がる。
「《アンティライフ・コクーン/生命拒否の繭》《ウォール・オブ・プロテクションフロムアローズ/矢守りの障壁》」
透き通った蜘蛛の糸のような細い糸が、姉妹の中心に半径2メートルのドームを作り出す。続けて
唱えた魔法は目に見える効果は現れないが、空気の流れがかすかに変化した。本来であればここに対魔法用の魔法を唱えれば完璧だろうが、この世界にどのような魔法があるか不明なため、唱えたりはしない。
「ここの中に居たらある程度は安全だろう、ついでにこれも渡しておこう」
そういうとアイテムボックスから〈ゴブリン将軍の角笛/小鬼将軍の角笛〉を二つ取り出して渡す。
「こ、これは」
困惑気味に受け取ったエンリはモモンガに説明を求める。
「それを吹けば〈ゴブリン/小鬼〉が現れてお前に忠誠を誓ってくれるはずだ」
それを聞いたエンリは驚愕の顔を浮かべる。
「こ、こんな高価な物頂けません!」
そういいエンリはモモンガに返そうとするがモモンガがそれを拒否する。
「そこまで高価な物では無いからそのまま受け取って貰えると嬉しい、では私は行く」
(確かあれって500円ガチャのハズレだったはずだし)
そんなことを思い出しながら今度こそモモンガは村の方へ向かった。
カルネ村――
その場所では狩る者と狩られる者の立場が逆転していた。
「なんでこんな事に」
そんなことをつぶやくのはロンデス・ディ・グランプである。
ロンデスは先程までは村人達を笑いながら惨殺していたのだが突如、巨大なアンデットの騎士が現れるとその顔からは笑みは完全に消え恐怖に染まった顔に変わっていた。
一人また一人と次々に仲間の騎士達が斬り殺されていくのを黙って見ていることしかできない。
そしてその化け物が次のターゲットを自分に決めたとわかった瞬間叫ぶ。
「おい!誰かあの化け物を足止めしろ!その間に俺は逃げる!」
そんなことを言っても誰も自分を助けるわけもなく化け物が自分の真後ろに立つ。
涙と鼻水で顔がぐしゃぐしゃになる。
「か、金をやる、だ、だから、ゆ、許して...」
その次の瞬間には自分の上半身と下半身が離れていた。
その惨状を《フライ/飛行》を使い上空から眺めていたモモンガは驚愕していた。
(この世界の騎士弱すぎないか!?)
そうあれだけ20人ぐらいいたはずなのもう4、5人しか生き残っていないそれに比べて〈デス・ナイト/死の騎士〉は無傷である。
ユグドラシルで〈デス・ナイト/死の騎士〉は中の下レベルの強さなのである。
(これ以上はまずいか)
流石にこれ以上殺すのはまずいと考えたモモンガはアイテムボックスから嫉妬する者たちのマスクを取り出す。このマスクはクリスマスイブの日の十九時から二十二時の間、二時間以上インしている事で入手することが出来るというあまり嬉しくない入手方法だがモモンガはこれを大量に持っているつまりそういうことだ...。そんなマスクをつけて地上に降り立つ。
「〈デス・ナイト/死の騎士〉よ!殺戮はそこまでだ」
そうモモンガが指示を出すと〈デス・ナイト/死の騎士〉は動きを止める。
「あ、あなたは...」
モモンガにそう聞いてきたのはこの村の村長と思われる老人である。
「私はモモンガと言います。旅をしていてたまたまここの近くを通りかかった〈マジック・キャスター/魔法詠唱者〉です」
「そ、そうですか私はこの村の村長をしている者です、この度はこの村を救っていただきありがとうございます、何かしらの形で恩返しさせていただきます」
「いえいえ、当然のことをしたまでですからですがそうですねでしたら、後でこの辺の地理やその他いろいろ教えていただけますかな?」
そうモモンガが言うと村長は驚いた顔をする。
「そんなことでいいのですか?」
「ええ、最近まで山奥で魔法の研究をしていましたので」
ここでモモンガは嘘をつく。この村長にゲームをやってたらいきなり異世界に転移してました。なんて言っても理解されないだろう。
「そうですか、では私の家へ来てください」
「えぇ、では私は後始末をしてから向かうとしましょう」
そういうとモモンガは生き残りの騎士達がに鋭い視線を向ける。
「さて、ではお前達はどこの国の者か吐いてもらうぞ」
そういうと逃げ出そうとする騎士が居たが〈デス・ナイト/死の騎士〉に全員気絶させた。
「村長殿、空き家を一つ借りれますかな?」
「は、はい。こ、こちらです」
村長に案内された空き家に気絶させた騎士達を運ぶ(〈デス・ナイト/死の騎士〉が)。
「さて、では《コントロール・アムネジア/記憶操作》」
魔法を使ってこの騎士達がどこの国の者で。何故このようなことをしたのかを調べた。
記憶を調べて分かった事の一つはこの者はスレイン法国の騎士のようだ。
(そして記憶で見たことが本当ならもう少しだな)
そう考えてからモモンガは空き家を出る。
もちろん騎士達は行動できないように縄で縛っておいた。
騎士達を縄で縛った後モモンガは村長の家に来ていた。
「では、質問させてもらいますね」
そこから様々な質問をしていると。いつのまにか2時間くらい経っていた。
「なるほど、貴重な情報ありがとうございます」
「し、失礼かも知れませんが、本当にモモンガ様は地理などを知らないんですね」
「えぇ、お恥ずかしい話です」
(まぁ、本当は山奥じゃなくて、異世界から来たからな!)
「では、私はこれからエ・ランテルで冒険者になろうと思います」
「そうですか、モモンガ様お元気で」
「えぇ、村長も」
そうしてモモンガが早急に村を去ろうと立ち上がった次に瞬間。
「そ、村長!武装集団がこの村に向かってきています」
そんなことを言いながら村人が村長の家に焦った様子で入ってきた。
気まずそうにしながら村長と今入ってきた村人はモモンガを見てきた。
心の中でため息をすると嫌々ながらだが了承。
「わかりました、私が出向きましょう」
そうモモンガが言うと村長と村人の顔は安堵した様子だ。
「あ、ありがとうございます、モモンガ様」
「いえ、気にしないでください」
そんなことを言いながらモモンガは思い出す。
(騎士の記憶が正しければこのあと来るのは)
実はモモンガは誰が来るのかある程度予想していた。では、何故それを村長に言わないのか。それは、音を少しでも着せておくためだ。
「では、騎士を発見した方角を教えてください」
モモンガがそういうと村人は西の方向に指をさして言う。
「あちらの方角です」
「そうですか、今から向かいますのでまた後で会いましょう村長」
「は、はい、ありがとうございます」
村長の感謝の言葉を背に受けモモンガは村長の家を後にする。
モモンガが去った後。
「本当に優しい人...いやアンデットですねモモンガ様は」
村人がそういうと村長もそれに同意するけど。
「あぁ、そうだな」
モモンガは言われた方向に行き武装集団と対面していた。
「――私は、リ・エスティーゼ王国、王国戦士長ガゼフ・ストロノーフ。この近隣を荒らしまわっている帝国の騎士達を退治するために王の御命を受け、村々を回っているものである。して、あなたは誰かな?」
予想通りだ。そんなことを考えながらモモンガは名乗る。
「初めまして、ストロノーフ殿、私はモモンガと言います。旅をしている〈マジック・キャスター/魔法詠唱者〉なのですが、この村が騎士に襲われていたので助けに来たのです」
そうモモンガが言うとガゼフは馬を降りて頭を下げてきた。
「モモンガ殿、この度はこの村を救っていただき、ありがとうございます」
「いえいえ、気にしないでください。人として(骨だけどな!)当然のことをしたまでですから」
そうモモンガが言うと騎士達は感嘆の声を上げる。
「では、モモンガ殿、すまないが村長のところまで案内してもらえるかな?」
「えぇ、いいもちろんです」
そういいモモンガはガゼフを連れて村長の村に向かおうとした瞬間。後方にいる騎士が切羽詰まった様子の声を上げる。
「ストロノーフ様!周囲に人影、村を包囲する形で接近しつつあります!」
「なるほど、あれは法国の者だな」
家の物陰に隠れようにガゼフは確認する。
法国の服を着たものが等間隔で並んでいる。
そして、そのもの達の前に飛行する物体がいる。
「あれは〈アークエンジェル・フレイム/炎の上位天使〉か……」
横にいたモモンガが敵の情報を漏らす。ガゼフはそれに即座に反応する。。
天使と悪魔はは他の同じ召喚魔法で召喚する魔物より強いのだ。
なのでガゼフはモモンガに少しでも相手の情報を知るために問う。
「モモンガ殿、あの天使を知っているのですか?」
「えぇ、それなりには」
そこからモモンガは数秒考える様に沈黙し...天使について語る。
「あの天使は第三位階で召喚することができるモンスターです、たしか、ですが」
モモンガの返答は、歯切れの悪い。だがガゼフにとってはそれで十分だった。
相手には最低でも第三位階の魔法を扱うことができる〈マジック・キャスター/魔法詠唱者〉がいるということが分かった。
「彼らは一体何故この村を襲うのでしょうか、失礼かも知れないがこの村にそこまでの価値は感じない」
「モモンガ殿に心覚えがないのであれば、答えは一つだ...」
「なるほど、相当憎まれているのですね、ストロノーフ殿」
モモンガは騎士の記憶を読んで大体のことは把握しているのでそんなふうに言葉を返す。すると、ガゼフは苦笑する。
「この地位についてしまったのだ仕方がないとだろう」
そうんなことを言うガゼフは覚悟を決めた様にモモンガを見た。
「モモンガ殿」
天使のとを観察していた、モモンガはその呼びかけでガゼフの方に視線を向ける。
「雇われないか?」
そんなことを言うガゼフは昔の仲間の白銀の騎士の面影を感じた。
(似ているな、たっちさんと)
「望む額を...」
「わかりました、そこまで言っていただけるなら力になりましょう」
モモンガがそういうとガゼフの顔は驚いた顔をする。
「本当にいいのか、モモンガ殿!」
モモンガはかつての仲間の面影を感じたこの男に死んでほしくないと思った。
「では、ガゼフ殿あのもの達に村に入られたら厄介なので早速行くとしましょうか」
「あぁ、分かった」
そういいモモンガは敵に向かって行こうとするがあることを思い出し止まる。急に止まったためガゼフは困惑気味にモモンガへ言葉をかける。
「ど、どうかしたのかモモンガ殿?」
「ストロノーフ殿これを持っていてくれ」
そう言ってモモンガはアイテムボックスから一つアイテムを取り出してガゼフに差し出す。
「これは位置を入れ替わる事のできるアイテムで村に置いてきた私が召喚したアンデットろ入れ替わる様に設定しているので、私が指示したら使ってください」
「しかし!それではモモンガ殿が!」
抗議しようとするガゼフの前に手を置き語る。
「安心してください、ガゼフ殿が引いたら私も引きますその時にこれを使ってからですけどね」
そういうとモモンガは結晶を取り出した。
ガゼフはこれがわからないのか困惑した顔を浮かべている。
「これはですね、魔封じの結晶と言って第八位階の魔法が込められているのですよ」
「だ、第八位階...」
ガゼフはそれをどこでと問いただそうとしたが諦める。村を救ってもらった恩人にそんなことしたくなかったのだ。
「これを使った後私も転移の魔法で逃げますので私のことはお気になさらず」
「そうか、分かった」
納得したのかガゼフは顔を縦に振る。
返答を確認したモモンガはまた敵に向かって歩き出す。
「では、行きましょうか。ストロノーフ殿」
「あぁ!モモンガ殿」
次回はプレアデスの方も書こうと思ってます