621が神秘背負ってキヴォトスに降り立った 作:ウィルキンソンタンサン
それはそうと、ブルートゥでも出そうかと思いましたが難易度が高すぎます。どうやってもあのキショさが出ません。
全裸で勃起しながら戦ってそのままノーハンド射精してそうなキショさ、そう言語化した方は凄いです本当にその通りです。あの異次元のキショさどうやって出すんですか。
「私は思うんだ。」
「……何?」
現在、ヴェリタスの部室。会議室で一通り方向性はまとまった為、ひとまずプログラムだけでも作ってしまおうという事で移動したのだ。
して、あらかたプログラミングも終わりシミュレーションのためレイヴンを呼んでもらおうとウォルターに頼み、最終調整をしている今。
ふと思い出したかのように、ウタハが切り出した。
「ウォルターさんの言う、強化人間──つまり、レイヴンさんのような人って、一体どのような手術を受けたのだろう、と。というか、強化人間というのはどのような概念なのだろうね?私の考える強化人間とは違うのかもしれない。」
まぁ、素朴な疑問だ。ACの操縦に最適化させ、その代償として人間性を喪う。なんとも変な理屈だ。
アニメなのならばそういうものだと流すことは出来るが──ウタハの場合は理論の解明をしようとしたが──実際、現実でそれを行っているのだ、謎は尽きない。
その疑問に、カーラが答える。
『強化人間にはパーツみたく世代があってね、重ねる毎に性能が上がるんだ。手術の方法ってのも変わるもんなんだよ。』
「パーツ……まるで、強化人間を人扱いしていないような比喩ですわね?」
投影式の光学ディスプレイをいじっていたヒマリがそう声を上げる。
『そうだね。とは言っても、私含め全員がそう思っている訳じゃないが……世間一般として、強化人間はAC操縦のための部品として認識される。だから売りに出されても人身売買ではないし、市場価値が高いのは性能の高い強化人間だ。』
「──能力では無く、性能、ね。」
『そうさ。特にビジターは──ん?これは言って良いのか……?まぁいいか。彼女は所謂"売れ残り"ってやつだ。』
「売れ残り……」
『ひとつ訂正させてもらうが、強化人間ってのは皆が皆人間性を喪失する訳じゃない。まぁ、多少の歪みはあるだろうけど──兎に角。ビジターは稀有な例だよ。』
所謂、失敗作ってやつだね。とため息混じりに言う。
『ビジターは始め、AC操作以外の"機能"を全て喪失していた。食べる事も寝る事も、自らの意思で動くって事をしない。まさに部品みたいだったみたいだね。まったく、ウォルターも頑張ったもんだよ。』
「……」
想像以上、と皆言葉を失う。レイヴンは、いやこの人達がいた世界は、どれだけ過酷な世界なのかと。
『ミッションの合間に休憩を与えて自由にさせて、次の日見に行ったら椅子から微動だにしてなかった、なんて事もあったみたいだよ。何してたんだってウォルターが聞いたら、ビジターはなんて答えたかと思う?──《待機をしていました》って、メッセージが返ってきたんだとさ。』
大きなため息の後、『……笑えないよねぇ』と続けた。
──エンジニア部の部長たるウタハは、ロマンを愛している。当然、強化人間というものもロマンの内に入るが……彼女は、それはフィクションに留めておくべきだ、と考えていた。
初めて、レイヴンという強化人間に会った時はその考えよりも興奮の方が勝ってしまっていたが……やはり、あの反応の仕方は悪手だったと思い直し、顔を顰める。
「……機械とは、人間の生活を豊かにするのが本質だ。だから、"機械"を"人間"が使いやすいように作るのが、私達マイスターに課せられた義務だと、私は思う。──だからこそ、"人間"を"機械"が使いやすいようにするような強化人間という技術は、私達のような技術屋にとっては恥そのもののはずなんだ……」
ウタハが愛するロボットアニメに登場する強化人間というものは、生まれ持った強大な才覚に対抗するため編み出された技術だ。そうならば、まだ許容はできる。だからこそ、ロマンを見いだせるのだ。
だが、ただその機械を扱いやすくする為に人を部品へと改造してしまう、この人達の言う強化人間手術は、忌むべき悪行だ。
『……返す言葉も無いよ。倫理なんて、二の次三の次にでもしなきゃ生存すらままならなかったんだ、言い訳がましいけどね。──それと、手術法だったか? じゃあ、レイヴンが位置する第四世代についてにしようか。』
そうして、彼女はゆっくりと話し始めた。その内容は、まるで彼女自身が強化人間手術に携わったのでは無いかと勘ぐってしまう程、造詣の深い物だった。
人の体という物は案外重いため、少しでも軽量化できるよう重要な器官を除き全て排除し、包み直す。
脳深部に特殊な装置を埋め込む事で、部品たる人体を第三者がコントロールすることが可能であり、フットペダルや操縦桿を使わずとも神経信号でACを動かせる。
それはそれは、聞いているだけで腸が煮えくり返るような、技術者として屈辱的な、また極めて恥辱的な代物であった。
『とまぁ、こんな感じか。あくまで初期の話だから、再手術した今のビジターは少しばかりマシさ。少なくとも飲み食いは出来るし、味覚もあるし、眠ることは──まだちょっと難しいが、皮膚だって化学繊維じゃなくて、培養された正真正銘の有機皮膜さ。』
それでも、肉声は出ないみたいだけどね。とどこか寂しそうな声で続けた。
「?……いや、それはおかしいよ。拙くはあったけど……喋ってたよ。レイヴン。」
そうヒビキが声を上げると、素っ頓狂な声が返ってくる。
『え?ビジターが?……ちょっと待ってくれないかい?チャティ!』
『ボス、すまないが俺も把握出来ていない。』
なにやら困惑している様子の2人。どうやら彼女が喋った姿はエンジニア部が第1発見者らしい。*1
「……えぇと、無理やり喋ってる感じだったからのど飴をあげたんだが……まずかったかな。」
『いや、そんなことは無いが……そうか、ビジターが喋ったか……!待て、ウォルターはまだ知らないんだろう?あいつ、泣くんじゃないか?』
『ハンドラー・ウォルターの端末にアクセスし、録音機能をオンにするとしよう。』
『ハハハッ、そりゃあいい!やってやりな、チャティ!』
ニヤニヤと悪どい笑みを浮かべているであろう事が容易に想像出来る声で言うカーラ。
『まぁそれはともかく、ソイツの調整は終わったのかい?』
ソイツ、つまりは新型のAC──とは言っても、シミュレーション用の適当なものだが──。どうなっているかヴェリタスの方を見ると……
「ねぇ先輩!やっぱりもっとカラフルな方がいいってー!!」
「マキ、レイヴンさんの機体データちゃんと見た?ほとんど単色だったでしょ。」
「もしかしたら気に入るかもしれないじゃん!お願い!!」
「私も今の方がいいと思うな。シンプルだし、ロマンがある。」
「もー!ハレ先輩までー!!」
どうやらカラーリングで揉めているらしい。
と、いうことは仮想機体の調整は終わっているのだろう。目線を少し離れた場所から微笑ましげに部員を見ているヒマリへ向けると、画面越しながら視線を感じたのか、当然終わっていますと言わんばかりに堂々としたジェスチャーが帰ってきた。
『いいじゃないか。なら後はビジターを待つだけだね。…しかし、呼ぶだけにしては遅くないかい?歩行補助の内骨格パーツが壊れでもしたのかね。』
あ、骨も無いんだ?
そう思ったが、口には出さない一同だった。
◇
「"──この辺りでいいでしょう。ではウォルターさん、改めて伺いたい事が幾つか。"」
『……出来る限りで答えよう。』
「"はい。では1つ目ですが、レイヴンさんとの関係性を教えて頂けませんか?"」
そのAMRSのモノアイは少し先生から目線をズラし……しかしまた直ぐに先生に目線を戻し、スピーカーから声を響かせる。
『俺は独立傭兵であるあいつの代理人であり、オペレーターだ。』
「"……なるほど。では、『621』と言うのは?"」
『強化人間【C-4 621】、それがあいつの製品名であり識別番号と言うだけだ。レイヴンと言うのは前の星で名義を得るため奪った名だ。なし崩し的に今もその名義を使っているに過ぎん。──本来の名の持ち主と相対した事もあったが、既に排除している。』
「"排除?それはつまり──"」
『言う必要は無い。』
無意識的に、拳を握る力が強くなる先生。
やはりそうだ。彼はレイヴンにそういう"仕事"をさせていたと考えていいだろう、と。そう考えた。
しかして、予想通り621というのは識別番号で合っていた。
強化人間。ヒトの能力のステージを上げるため"調整"された、造られた天才。
この認識で、概ねあっているのだろう。
『C-4』というのは、型番……もっと言うと、世代か何かだろうか。そして、『621』。ということは、最低でも同じ存在が彼女を除いてあと620人いるのだろう。
それをわざわざ明かしたのは、今はレイヴンと名乗り正体を隠し続ける意味も特に無いから、か。
更には、ウォルターの口振りからして強化人間という存在はおよそ人間扱いと言うものをされていない。
そして、惑星間移動が簡単に出来て、他の星に人間がいることに全く驚いていないし疑問にも思っていないのを考慮すると、だ。
他の星にも当たり前に同じ様な人間がいて、あんな人型兵器があって、そして強化人間がいる程度に惑星間で戦いをしている、という推理も出来る。
──そこまで考えて、先生の身体に鳥肌が立った。
「"……では、元いた星というのは?"」
『とある辺境の惑星だ。とある物質が星系を巻き込んで燃え上がり、またその物質によって争いが起きた。』
「"その物質というのは──"」
『やめておけ、あれに関わると碌な事が起きない。五十年前の様にな。』
哀愁の籠った、重みのある言葉を紡ぐウォルター。そのたった一言、二言で彼の持つ背景が如何に壮絶なものかを薄々と感じ取ったのか、先生は無言を以て返答とする。
年、と言った。太陽暦が星外でも使われているのか。
というか、今更だが言語も同じなのか。
こことは違う学園都市から転移して来た、と言う3人組の件もある*2。別の世界が存在するというのは分かっていたつもりだった。
しかし、銃火器兵器はまだしもとして。
生き死にとは無縁なこの世界に星外の戦争屋が来た、という事実に頭がクラクラした。
『あれの持つ致命的な問題は解決したものの、依然としてその危険度は変わらない。』
「"致命的な問題……?"」
『関係の無い事だ。……少なくとも、今のところはな。これからもお前たちに関わりがないことを切に願うが。──さもなくば、今度こそ燃えずに済む保証はない。』
気をはやらせ、矢継ぎ早に質問を投げかける先生と、それにゆっくりと答えてるんだか答えてないんだか微妙なラインではぐらかした回答をするウォルター。
物質とは、それのためにレイヴンを利用したのか、そもそもレイヴンは何者なのか。様々な疑問が先生の喉元からこみ上げそうになるが…おそらく何を聞いてもはぐらかされるだけだろうと思い、口を噤む。
『……これでいいか?俺達にはまだ仕事がある。』
そう言って、くるりと旋回するウォルター。
「"……ウォルターさん。"」
『……なんだ?』
「"レイヴンから聞きました。あなたは…あの子を買い、教育し、戦場に投入していたと。彼女はその事に感謝していましたが……その理由も、明かせませんか?"」
AMASが少し振り向き、モノアイを傾け先生を一瞥する。
『──使命を果たす為だ。……もっとも、あいつは俺の思っていたものとは違う形で実現したが。』
「"……使命。"」
『しかし、あいつもよく喋る様になった。まだ喉は機能していないが、次の再手術次第では機械に頼らず喋れる様になるだろう。』
その言葉に、先生は首を傾げる。
「"機械?彼女が補助機を使っている様子はしませんでしたが。"」
『……なんだと?いや待て──』
そう言って、AMASは少し動きを止める。
先生の発言によって脳に過ぎった違和感を探る為だ。
そう、あれは先程621にシミュレーションをしてもらう為声をかけた時。
『ウォル、ター。このひと、先生。』
返ってきた返事。自然過ぎて普通に流してしまったが、あれはカーラの作ったデバイスの声とは違うものだった。
そこまで考えた後、AMASは唐突に動き出す。ユウカと何か話している621に向かって一直線。
「"───え、えぇっ!?"」
一拍置いて、出遅れた先生も慌てて追いかける。多分その機械の限界速度超えてるんじゃないか、と思う程のスピードだった。
◇◆◇◆
ウォルターの脳裏には、ある光景が流れていた。
「──そうか……、621……」
「お前にも…友人ができた………」
企業に捕らえられ、奴らの言う『再教育』とやらで脳を弄られた後の事だ。
技研の開発した有人型AC、『IB-C03:HAL 826』に乗せられ621の前に立ち塞がり────撃破され、後は堕ち行くザイレムと共に成層圏の摩擦熱に溶かされる運命の筈だった。
だがしかし、彼の猟犬は──その手網を離しても尚、飼い主に従順であったらしい。
幾度のパーツ交換、OS拡張。調整に次ぐ調整の末、彼女の為に最適化されたLOADER 4がHALを捕まえて引き揚げていた。
システムダウンしたHALのディスプレイに、赤い粒子と共にメッセージが表示される。
『勝手に 死なないで』
そのテキストを皮切りに、自動で表示が終わるよりも早く次々とメッセージが送られてきた。
『勝手に 満足しないで』
『まだ 何も 終わってない』
『まだ 何も 始まってない』
『私 の 未来に』
『ウォルター が いない なら』
『そんな 未来 いらない』
物言わぬ、音の無い叫びがコックピットに木霊する。
年甲斐も無く暴れて血も流れ、目も殆ど見えない──が、これは621が初めて見せた"反抗"だ。聞き入れる事は……己に課せられた義務だろう。
そう考えて、必死の思いで閉じ行く眼を見開く。
『すきに 生きていい』
『そう 言ったのは あなた』
『だから 私は すきに 生きる』
『ウォルター』
『私が すきに 生きるには』
『あなたが いないと 駄目』
ブースターを吹かす音。
爆発し空中分解するザイレムから離れていくのが分かる。
621のACに積んでいるジェネレーターには明らかに許されていない、尋常ではない出力。
その後、満身創痍になりながらもRaDが飛ばしたらしい有人衛星内に降ろされ、治療された。
「──アンタも、ビジターの我儘に付き合わされたかい。」
何故かそこにいたカーラに掛けられた言葉は、今でも鮮明に覚えている。
そうして、全てが終わった後。再手術を経ても、彼女の喉は帰ってこなかった。
時折、自室で口をパクパクさせては寂しげな顔をする621を見て、どれだけ不甲斐なく感じたか。
そんな621が、喋った。いつものように澄ました顔で。なんでもない様に。
「621……!」
急ブレーキをかけ、転がるように621の前に止まる。
ディスプレイに映る彼女はそんな様子を不思議そうに見て、首を傾げながら、
『どう、したの?ウォルター。』
「──ッ!?」
◇◆◇◆
「…や、やあレイヴンさん。また会ったね。」
「ん……こんにちは。いろいろ、がんばってくれたって、聞いた。ありがとう。」
「なに、頑張ったのは私だけじゃないさ。」
何故か突然機能を停止してしまったAMASを抱き抱えながら、ウタハに一礼。早いもので、もう既にシミュレーターながらも小型ACを完成させてしまったらしい。
「あの子がレイヴンちゃん!?ねぇねぇ、レイヴンちゃんもこのカラーリングが良いと───」
「待ちなさいマキ。」
「うぐぅ……」
「お、レイヴンだ。やほ〜」
「──む?おやレイヴンさん!お待ちしておりました!さーさどうぞこちらに!」
ひょこりと出てきたヒビキとコトリに連れられ、何やら沢山の装置が取り付けられたカプセル型の大きなチェアにご対面。
「これは……?」
「あぁ、これはだね──」
「気になりますか!?そうでしょうそうでしょう!こちら我々エンジニア部とヴェリタスによる共同開発品、名付けて『体感!シミュレーター君』!!こちらはまずレイヴンさんの様な強化人間は勿論我々の様な者達も使用可能な仮想現実シミュレーターでございまして、カーラさんより技術提供して頂いた強化人間用神経接続コード及びフットペダル、操縦桿を搭載している完全AC仕様となっております!機体の振動、かかるGなども完全再現!実際に機体に乗っているかのような没入感を得られます!ささ、座ってみてください!快適でしょう?あぁ、仰らないで。シートがビニール、でもレザーなんて見かけだけで夏は熱いし、よく滑るわすぐひび割れるわ、ろくな事はありません。天井もたっぷりありますよ、どんな超人の方でも大丈夫です!さぁ早速シミュレーションを────」
「……?」
『要は、オールマインドのテストモードのようなものの様です。』
エアの注釈になるほど、と手を打つ。脳みそコゲコゲの旧型にコトリのマシンガントークはまだ早いらしい。
コトリの勢いのままシートに座ってしまったが本当に大丈夫か───なんて、思っている間にカバーがガッシャンと閉じられてしまった。
遮光率が高いのか、内部は光芒も無く真っ暗になる。
ぐさり、と覚えのある感覚が首筋に埋め込まれた端子から感じる。
「そういえば、かーらが、ぎじゅつていきょう?とかをしたって……」
『技術提供ですね。カーラがエンジニア部達に強化人間用神経接続コードの製法と理論を提供したのでしょう。』
「ふぅん……?」
621らは知らぬ事だが、このコードはエンジニア部とヴェリタスが総力を上げて改良に改良を重ねた逸品である。
せめて接続により
「……かーら。げんき、かな?」
シンダー・カーラ。ルビコン3の技術屋集団"RaD"の頭目。OVERSEERの一員。
『ビジター……どうしたんだい、そんなに熱くなって。らしくないじゃないか、ウォルターに見せてやりたいくらいだよ。』
『────笑えるじゃないか。いいよ、やってやろうか。』
両腕、両肩の武器をパージしてまで説得して、それでも止まってくれないから、古くからルビコンに伝わるという
思えば621にとって、あの時が今までずっとあやふやであった感情の芽生え、あるいは確立だったのかもしれない。
なんて事を考えている内に、シートを覆っているカバーの内側全体に光が灯り、見覚えのある光景が映し出された。
『これよりテストシミュレーションを開始します。』
COMがそう告げる。
「……声が、ちがう!」
まず驚いたのは声。いつもの妙にネットリしたものでは無く、オールマインドとはまた違う明瞭な女性の声になっている。普段からエンジニア部が使っている物だろうか。
「地面が、ちかい!」
次に機体の大きさ。普段ならば軽く10mはある視点から、一気に4m程。機体の全体的な大きさは5mと少し*3、と言ったところか。それでもキヴォトス基準にすればかなり大きいだろう。
『レイヴンさん、聞こえているかな?まず機体の説明をさせてもらいたいんだけど……あ、強化人間にはいらないんだったっか……じゃあ、武装の説明だけ。』
「ウタハ。おねがい。」
『うん。まず右手はライフルだ。精度、貫通力共に最上級の会心作だよ。』
チラリと右手武器を見る。テストモードが故か機体の姿は半透明で、宙に浮かんでいるようにも見える。黒いライフルはとても魅力的。
『左はアサルトライフル。射程は長めだよ。』
射程が長めのアサルトライフル。そいつは素敵だ、大好きだ。牽制にも主武器にもなるし、衝撃値も高い。
『右肩、左肩…とは言っても、背中に搭載することになりそうだけど───それはともかく、分裂ミサイルを搭載してる。誘導性はかなり高いよ。』
こんなこともあろうかと、予め設計していたものに手を加えたんだと得意げに語るウタハ。
どういう予想をして分裂ミサイルなんて設計していたんだ、という疑問は特に浮かばない脳みそコゲコゲ旧世代。
『じゃあ、早速始めようか。ひとまずキヴォトス基準で大きめの機体から。』
目の前、青い光が上がり、その中からまるっとしたフォルムの二足機械が現れた。
『パワーローダーだ。レイヴンさんの所だと、MTに近いね。AIを起動するよ。』
脱力していたパワーローダーに光が灯り、右手に搭載されたミニガンを向けられる。
「……こんたくと。戦闘を、かいしする。」
新しい機体。新しい場所。新しい敵。新しい出会い。
───かくして、この全くの新天地で、
『システム 戦闘モードを起動します。』
最近コトリのセリフ考えるのが楽しいです。
新機体、右手ライフル左手アサルトライフル左右分裂ミサイル。そしてミサイルは肩ではなく背中。分かる方は分かってしまうかも……?
621→よくわからないので取り敢えず情報を秘匿する
ウォルター→伝えても問題ない情報を開示する
これぞコンビネーション…!これぞハウンズ最後の1匹……!
尚カーラさんは笑えればいいのである程度は口が軽い模様。