オタク文化の創造神と呼ばれた俺がVtuberになった訳   作:ユリガスキー

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誕生日配信に凸するぜ!

「しかし可愛い子は何を着ても可愛いね」

 

「ねぇそれってこの帽子を貶してるよね? やっぱりこの帽子凄くださいよね??」

 

「はっはっはっ」

 

「笑って誤魔化そうとしない!」

 

 やっぱアスライテ先輩は格が違うぜ。まさか誕生日プレゼントにあんなクソダサ帽子のモデルを贈るとは。しかも無駄に完成度高いし。

 どうやら巷で俺は2代目アスライテなんて言われているらしいが、こうしてモノホンを見ると改めて勝てないなとわからされるぜ。

 だからぜひその不名y……ありがたーい呼び名は返品したいんだがクーリングオフはどこで受け付けているんだろうか。

 

「じゃあボクはこの辺でお暇しようかな」

 

「え、もう? ちょっと早くないって、もういなくなってるし……」

 

「あはは、ほんと自由人だよねアスライテちゃん」

 

「うぅぅ……アレは自由人の一言ですませちゃダメよ」

 

 

 今俺は自室でポテチを頬張りながらノワール先輩の配信を眺めている。

 

 本日はなんとノワール先輩の誕生日!

 ノワール先輩は今、事務所の一室を貸し切って配信をしているぜ。

 最初はスタッフさんと一緒にケーキを食べたりなんなりをしながら、色々あって今は凸待ち配信をしている。

 

 最初にアクアマリー先輩が来て、次に入るタイミングを間違えてフライングしたルフナ先輩がそのまま入室し、そしてアスライテ先輩も混ざって一期生全員集合のカオスになっていた。

 

 プレゼントも渡してある程度お喋りもすんだからと言って逃げようとするアクアマリー先輩とルフナ先輩、アスライテと2人っきりだと体力が持たないからと必死になって引き止めるノワール先輩による攻防戦は見ものだったぜ。

 

「でも本当にありがとね、2人とも」

 

「本当よ、まったく。これは次のアタシへのプレゼントも期待できるわね?」

 

「ふふっ、もちろん期待しててちょうだい。もちろん、マリーもね」

 

「やったぁ。まぁ私はまだまだ先なんだけどね」

 

 しかし、こうしてVtuberになって凸する側に回って初めてわかったんだが、入ろうとするのも中々に難しいな。

 タイミングを伺ったりするうちに結構時間が過ぎてしまった。

 まぁとにかく今いるアクアマリー先輩とルフナ先輩が抜けてから考えれば──

 

「とりあえずアタシも体力を使い果たしたから抜けようかしら」

 

「本当に……本当にありがとね、もうゆっくり休んでていいから」

 

「まぁ1番大変なアスライテちゃんの相手も終わったから、あとはなんとかなるよね」

 

「えぇ、あとはのんびりゆっくりとやるから──」

 

 

 

「やぁ!(気さくな挨拶)」

 

 

 

「……」

 

「……じ、じゃあアタシ達抜けるから」

 

「まま待って待って、お願い待って」

 

「ぎ、義理は果たしたからー!」

 

「お、おーほっほっ! で、ではご機嫌よう〜ですわ!」

 

「う、うぅ〜! この薄情者ぉー!」

 

 あらま、蜘蛛の子を散らすようにいなくなっちゃった。

 何でだろう?(すっとぼけ)

 

「というわけで誕生日おめでとうございますノワール先輩!」

 

「何がというわけでなのよ……うん、まぁありがとね」

 

 そこで素直に照れるところ本当に可愛いな。

 

先輩達に避けられてて草生える

そら(アスライテの直後に入ると)そうよ

流れでいえば完璧だったがなw

 

「しかしアスライテ先輩も嵐のような人でしたな。たった5分であれだけの爪痕を残すとは」

 

「全て見ていてこのタイミングで入るあなたも相当だけどね」

 

「いやぁ照れますなぁ」

 

「褒めてないわよ」

 

「まぁそれはともかく、アスライテ先輩のようにってわけではないけど後もつっかえてると思うんで巻きでいきますね」

 

 後? つっかえてる? と、頭にハテナマークが浮かんでそうなノワール先輩を無視して指パッチンを鳴らし「カモーン!」と叫ぶ。

 するとノワール先輩側の配信の方がちょっとだけ騒がしくなる。

 そう、合図を鳴らしたらプレゼントを渡すようにと前もってマネージャーさんにお願いしておいたのだ。

 

「わ、プレゼント。ありがとね渚ちゃん! さっそく開けちゃうね」

 

 ふふふ、前もってノワール先輩の好きなものをリサーチして準備したからな。きっと喜んでくれること間違いなしだぜ!

 

 

 

 ……って、あれ? なんか急に静かになったけどどうしたんだ?

 

なんか急に静かになったな

どうせ渚が変なもの渡したからだろ

渚何プレゼントしたんだよ

 

「おいリスナー共、俺は別に変なもん渡してねーよ」

 

「………………な、渚ちゃん……? こ、これって」

 

「はい! ノワール先輩、ウタウマーの大ファンだって言ってたんで直筆サイン持ってきました!」

 

 いやー、推しに推されるなんて嬉しいというか恥ずかしいというか、『しろいの』関連なのもあって、ちょいと嫌な気持ちも混ざって……なんかもうよくわかんないぜ!

 

は?

え、本物?

いやいや本物のわけなくね

世界に100枚しかないうちの1枚?

1枚で家が建つって言われてる、あの?

やば

とんでもないもん持ってきてるやん

 

「実はそれ倉庫の奥に眠ってたんですよね。だからちょうど良かったっていうか」

 

「そっ……! …………渚ちゃん、流石にこれは受け取れないわ」

 

「え!? なんで!?」

 

そんなもん眠らせるなバカ!

そりゃあ受け取れんわ

持つ手震えてそう

ってか声がもう震えてる

 

 当時「自分が出した懸賞に自分が応募するっておもろいやろな……w」っていう頭の悪いことをやって本当に当たってしまったんだよな。

 くそっ、こんな意味のないとこで運を使いやがって……

 

「そうか、これを燃やせば俺の運もある程度は良くなってくるか?」

 

「え?」

 

「もしノワール先輩がそれを受け取らないっていうなら、焚き上げちゃいますよ?」

 

「そ、それはダメよ! 勿体ない!」

 

こいつ、何言ってんだ?

燃やすなら俺にください

渚これの価値わかってんの?

なんかもう色々やべぇよ

 

 

 

─────

 

───

 

 

 

 

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