ネバーランドから帰ってきた....と思ったらモラリアに飛ばされていたウェンディが気づいたこと   作:留年生リズ

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アグレル少尉の祖先(たぶん軍人ではない)はコーナー家に遺伝子データを提供していたという没設定があるます



第十三話「ウェンディとフックの邂逅」

私がモラリアに来てから、もう7年が経った。

色々なことがあった。4年前におじいさんの体調が悪化して、看病の甲斐なく帰らぬ人となってしまった。娘さん(カレンさん)が来て、身内だけで埋葬した。信じられないことに、私もカレンさんも涙が出なかった。カレンさんに自分の住んでいる東京に来ないかと言われたが、断った。ロンドンに帰れる可能性を諦めていなかったからだ。2年前にもう一度ガンダムが現れて、アロウズとかいう組織ができて、アフリカタワーが一度ぶっ壊れた。四ヶ月くらいで元に戻ったらしいけど。何があったのか分からないけど、アロウズは解体されたらしい。

今、私は生活費のために働きに出ている。荷物の仕分けをする仕事だ。はじめは多くミスしたが、もう慣れたものだ……が、毎日せわしなく動き回っているとさすがに体にくる。運良く明日は休みを貰えたので、整骨院にでも行ってマッサージを受けよう。

そう思って眠りについた、その夜の事だった。

 

「……!…ディ!ウェンディ!」

 

誰かが私の名前を呼んでいる。少年のようだ。

 

『!!誰?なぜ私の名前を知ってるの!?』

「やっと会えた!本物に!」

『本物?』

「おっと、まずは僕から自己紹介しなきゃ。

 僕はジェームズ。ジェームズ・フック。

 ネバーランドから、本物の君を探しに来た。まさかこんなところにいたなんて」

 

ジェームズ……フック?まさか、この少年がフック船長だというの?

 

「ウェンディ、君はまだピーター・パンを信じているかい?」

『ええ、あんなことがあったし……』

「結論から言ってしまうと、そのピーター・パンが今、マイケルを狙って行動を起こした」

『……何ですって?』

 

ピーターがマイケルを狙う?“本物の私”のことも気になって、話が何ひとつ頭に入ってこない。

 

『待って待って待って、いきなり情報量が多すぎるわ。順を追ってはなしてちょうだい』

「ああ、すまない。僕としたことが、君の言う通り順を追って話せばよかったね。

 今からする話は、君に多大なショックを与えかねないから、心して聞いて欲しい。

 まず、マイケルの記憶の中では君は“ジョン”と彼とともにロンドンに帰れたことになっている」

『“にせもの”の私が?』

「そう捉えてもらって構わない。だが“にせもの”はそのあとピーターに殺された。君がネバーランドに関する重要な秘密に気づいたからだ」

『ピーターの正体とティンクの粉のことでしょ?それに、ジョンの正体はただの影だったじゃない』

「そうだ。ピーターもそれに気づいて、ロンドンに帰ってから“ジョン”を始末した。“にせもの”に気づかれないように。

 その後に、君が秘密に気づいたことを勘づいて、始末した。マイケルにトラウマを残す形で」

『ピーターは殺したのがにせものだということに気づいているの?』

「パラレルワールドであるこの世界に気づいていない限り、気づいてないだろうね。

ここはウェンディたちが生きていた時代から少なくとも400年は経っている。ピーターはまだ僕らの時代の世界しか巡れないから、今は見つかる心配はない」

 

やはり情報量が多すぎる。理解が追いつかないわ。

 

「だが時空を超越し、この世界の存在に気づかれれば、ピーターは必ず君を殺しにくる」

『時空を超越って、もしかしてティンクの粉の力を利用するつもり?』

「おそらくそうだろう。ピーターはどんな手段を使っても君を殺すつもりでいるからね。

ほんと、最低だよな……」

『まだ私がいたロンドンに帰る算段も建てられていないのに……』

 

今更だが、私は自分のいたロンドンに帰ることを諦めてはいない。

私は本当ならこの世界に存在しない人間なのだ。どんなに時間がかかっても、自分のあるべき世界に帰りたい。

 

 

 




次回、ウェンディに衝撃的な事実が伝えられます。
作者はようやく試験が終わりました。
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