ネバーランドから帰ってきた....と思ったらモラリアに飛ばされていたウェンディが気づいたこと 作:留年生リズ
「でも倒すったって、どうやって倒すの?」
『簡単なことよ。今のあいつは、短剣しか持っていないからな。わしら海賊団で押さえ込んで、パンと小娘、どちらかがトドメを刺せば良い』
そう言ったのはフック船長。
『押さえ込む係は、私たちも手伝うわ。任せてちょうだい、ウェンディ』
そう言ったのはタイガーリリー。
「みんな……ありがとう、本当に!」
『気にしないで。あなた達ふたりには、ちゃんと大人になって欲しいもの』
『策は決まったな。さあ、行くぞ!』
「うん!」
こうしてネバーランド軍vsシャドウの、本当に最後の戦いが始まった。
作戦通り、フック船長と海賊たちがシャドウを捕まえようと襲いかかる。でもシャドウは幻影だし、子供の姿だからすばしっこい。大人たちが捕まえるのには少々厄介だった。
そこでマーメイドの出番。マーメイド族本来の機動性と速さで、シャドウを追い詰めていく。
ひとりのマーメイドが、とうとうシャドウを捕まえた。
『みんなで押さえて!』
『わしらはシャドウに触れることが出来ん。マーメイド、ここは頼んだ!』
マーメイドたちが群がって、シャドウの動きを押さえつけていく。そして完全に、あとはトドメを刺すだけとなった。
『トドメはウェンディ、君が刺してくれ』
「うん。
シャドウよ、覚悟しなさい!今度こそロンドンに、私とマイケルの家に帰らせてもらうわよ!」
『何を言って……!?待て、待ってくれ、モラリアに飛ばしたのは俺じゃな』
シャドウは何かを言っているようだったが、構わずトドメを刺した。
全部終わった。これでロンドンに帰れるはずーー
『お姉ちゃん!?お姉ちゃん!!お姉ちゃ……!!お姉……』
私の意識はそこで途切れてしまった。
次に目が覚めたら、ロンドンのお家がいいな。
きっとお母さんが起こしてくれるはず。いや、驚かれるか……
そしたら言うんだ。私、今日から一人部屋にいくわって。
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朝日が差している。眩しい。
目を覚ます。
………………………………………………え?
どうして?どうして私はまだ、おじいさんの家にいるの?
もしかして、全部夢の中の出来事でしかないから、私だけ、またロンドンに帰れなかったの?
そんな、どうしよう、シャドウはもういないのに……
そういえば、シャドウが消える時、何か言っていたような気がした。でも何かまでは思い出せない。もしかして何か、私がモラリアに飛ばされたことと関係があることを、言っていた……???
だとしたら、シャドウは倒すべきではなかった?それとも、消える前にモラリアのことを聞き出すべきだった……!?!?
考えても遅い。だってシャドウは、私たちの前で消えたのだから。
『ウェンディ!心配しておったんじゃよ、お前さん、ずっとうなされていたから』
「おじいさん、私ダメだった……」
『何がじゃ?』
「私をモラリアに飛ばした犯人は、ネバーランドの影の支配者とは、ジョンの姿をした幻影とは、別にいた……私、また、ロンドンに帰れなかったよぉぉ……」
私は涙が止まらなくなってしまった。おじいさんが背中をさすってくれた。
『お前さんをモラリアへ飛ばした張本人を、また探すしかないじゃろう。』
「でも、でも、どうやって探せばいいのぉ?」
『今日、もう一度あの軍人さんに会って、何が起きたかを全て話すのじゃ。彼なら、力になってくれるかもしれん』
「そうね……」
あの人なら、わかってくれるかもしれない。私は一縷の望みを胸に、あの基地へ向かった。
『お前、昨日の……』
「あの、イワノフ少佐という人に、会わせてもらえませんか?あの人に、どうしても会って話したいことがあるんです!」
『その、イワノフ少佐なのだが………………
今さっき、死体で見つかった』
「何ですって!?」
『私が見つけた訳では無い。私の隊の部下が、その、基地の中で無惨にも殺され、死体となった少佐を、見つけたそうなのだ。』
アグレル少尉という人は顔が真っ青だった。きっと、バラバラの死体とか、よく分からないけど普通ではない殺され方をしたのだろう。
でもなぜ、イワノフ少佐は殺されなければならなかったのだろう?もしかして……!?!?
考えたくない。だって少佐は、一連の出来事とは全く関係ない人だもの。
「そんな……一縷の望みも消えてしまった……私、ロンドンに帰りたかっただけなのに……」
ネバーランド編やっと終わらせられました。次から原作沿いにしつつウェンディをロンドンに帰したい。
あと6話の途中からスマホで編集したのですが、変なところありませんか?
自分では気づけないので、なんかあれば感想でなんか書いといてください。