ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会・笑顔を信じる者たち 作:光になりたい男
今回から原作の2話、ってことであの後輩の登場です。
ちなみに、各キャラの視点に切り替わる際にはside〇〇って感じに書いてあります。2話の戦闘シーンみたいに三人称視点だとside thirdとか。
ちなみに今回、思いつきで次回予告前に新コーナー入れました。ウルトラシリーズあるあるのやつです。
まあとりあえず、本編どうぞ。
side third
この地球で怪獣災害が起こる、少し前のこと。
虹ヶ咲学園校舎の屋上には、5人のスクールアイドルたちがいた。
彼女らは、いつものように練習に励んで……いたが、その空間には不穏な空気が流れていた。
「かすみさん!もっと振りを大きく!熱量が感じられません!」
5人の中の一人、黒髪ロングの少女が、息を切らしている別の少女へと熱い……強い口調で叫んでいる。
「せつ菜ちゃん、少し休憩しよう?」
「詰め込み過ぎは良くないよ〜…」
横にいた、2人の少女が彼女を制止した…ものの。
「そんな時間はありません!…スクールアイドルが大好きなんでしょう?やりたいんでしょう!?こんなパフォーマンスでは、ファンのみんなに大好きな気持ちは届きませんよ!」
彼女は尚叫び、他の少女たちも、反論する言葉が見つからないかの様に顔を暗くした。
「───でも!」
そんな時、あの息を切らしていた少女が、一声叫んだ。
「こんなの全然、可愛くないですっ!」
この出来事が、5人がバラバラとなり、あの部屋から彼女らの名前が消えた原因になることを、あのときの5人…いや、4人は予想だにしていなかった。
◆◆◆◆
それからしばらく経ち、日本中に激震が走った翌日。
虹ヶ咲学園の中枢とも言える場所、生徒会室では、二人の少女が対面していた。
「…なんの御用です?ライフデザイン学科3年の、朝香果林さん。」
「ふふっ…生徒全員の名前を覚えてるって、本当なのね。」
生徒会長の厳しい目線をするりと交わした果林は、そのまま生徒会長が立つ机の前へと立った。
「…じゃあ、優木せつ菜さんのことも知ってる?」
「…ええ。」
「スクールアイドルに興味があって。…でも、誰に聞いても学科もクラスもわからないのよねぇ…」
どこか探るような口調の果林に対し、生徒会長はあくまでも冷静にことを伝えた。
「同好会は、優木さんとの話し合いの結果、廃部となりました。スクールアイドルの話なら、彼女は会わないと思いますよ。」
「…そう。…残念。」
心の奥ではそう思っていない様子で果林が言う中、生徒会室の外には…
「作戦開始です…」
……猫を抱えた少女がいた。
彼女は変装のつもりなのだろうか、マスクとサングラスのフル装備で隠れている…が、どう見ても怪しい。逆効果でしかない。
生徒会室の二人は外でそんな不審者がいることにも気づかないまま、会話を続けていた。
「ご要件はそれで…」
「キャー、猫よ〜!」
「……猫?」
唐突に外から響いた謎の悲鳴…?に生徒会長は思わず顔を向けると、念の為ドアを開けて外を確認した…瞬間。
「にゃぁぁっ!」
「うわぁぁっ!?」
あの悲鳴の通り、そこには猫がいた。
…まあもっとも、生徒会長には自分の顔面にぶつかった何かとしか認識できなかったろうが。
白猫のタックルを顔面で受けた生徒会長はそのまま地面に転倒、体操座りもどきの体勢を経由してから、ようやく視界を取り戻した。
しかし、主犯の白猫はちょうど、現場を超高速で立ち去っていくところだった。
「にゃぁぁんっ!」
「あっ…待ちなさい!」
そう言ってちゃんとドアを閉めることは忘れずに猫を追いかけた生徒会長を、果林は呆然と見ていた。
そして少々野暮用を済ませてから、彼女も後を追うようにして生徒会室を後にした。
「…ささっ…!」
そんな中、あの不審者…ではなく一人の女子生徒は、生徒会室が無人になったのを見計らって、即座に侵入。
「しめしめ、誰もいないです…!」
で、スピーディーに生徒会長の机まで近づくと、そこの引き出しを手当たり次第に漁り始めた。…やっぱり不審者かもしれない。
「んー…うーん…!うひょー!」
と、何やらお目当てのブツを見つけたであろうその瞬間。
「何をしているんですか?」
「ゔぁっ!?」
生徒会長、無事帰還。
サングラス越しでもわかる、圧倒的焦燥感あふれる表情を見せる中、彼女は思わず後ろを振り向いた。
「ギャァァァっ!?もう戻って来たんですかぁぁっ!?」
そのまま後ずさって机の反対側にまわり、生徒会長と間合いを取った。
「しかし!目的は果たしました……さらばっ!」
「!お待ちなさい!」
彼女はそのまま全速力でドアに直行、一度外に出てから再度顔だけを覗かせ。
「べーっ!」
生徒会長を煽りに煽ってから、その場を立ち去っていった。
「まったく…」
そのままあの少女は、走ること数分。
生徒会長に見つからないためにも校舎から離れた敷地の端、芝生が広がる日陰まで走ってくると、息を切らしながらもあの盗んだ……ではなく手に入れたものを取り出した。
それは、あの同好会の名前が刻まれた、1枚のプレートだった。
「にひひ…大成功です!」
彼女は、ここ一番であろう心からの笑顔を浮かべていた。
◆◆◆◆
…それから、数十分後。
彼女は、打って変わって絶望の表情を浮かべていた。
「あぁ…私達の部室が…」
彼女の目線の先には、かつてスクールアイドル同好会の部室へと繋がっていたドアがあった。
…だが、それは今、ワンダーフォーゲル部に繋がるものへと変わっていた。
「あぁ…うぅ…」
彼女は膝から崩れ落ち、あのプレートも地に落ち。
…そして彼女の後ろに、今最も会いたくないであろう人物が立った。
「ひぃっ!?」
「普通科1年、中須かすみさん?何を言いたいかは…わかっていますよね?」
「あわわわわわわわわ…!」
生徒会長は、伝えることは伝えたと言わんばかりにその場を立ち去り、続けて少女…かすみはきれいなフォームで手を地につけた。
「がくっ…」
そして数分後、かすみは食堂に場所を移すと、アイドルとしてはあまりよろしくない表情でコッペパンを食べ…るというより、噛みちぎっていた。
「ふんっ!あの意地悪生徒会長〜っ!」
「怖かったね…でも、生徒会室に忍び込んだりなんかするからだよ。」
かすみの横に座る、あの演劇をしていたしずくという少女は、かすみの頭をなでながら慰めるも、すぐに表情を暗くした。
「…部室、なくなったんだ…」
「こうなったら徹底抗戦だよ、しず子!」
この状況でも、かすみはまだ同好会の再興を諦めていないようで、彼女の脳内にはこんな様相が映し出されていた。
『生徒会長の横暴を許すなー!』
『『『おー!』』』
生徒尊重、の幕を背に、デモ活動真っ只中の、元スクールアイドル同好会…4人。
…多分、これが現実で起こることはないだろう。
「あはは…気持ちはわかるよ。」
「でしょー?」
「…せつ菜さんには相談した?
「ぁ……するわけないじゃん!」
せつ菜という名前を出された途端、かすみは目に見えて機嫌を損ねた。
その原因は、間違いなくあの出来事であろうが…
「そもそも部室以外で会ったことなかったし…」
「そうだね…」
そう、少し前までの日々を二人が思い返す中。
「しずく。行こ。」
「…あ、はい。」
突如として乱入した、先輩であろう女子生徒。彼女は、しずくが入っている演劇部の部長で。
かすみと部長が少しばかり気まずそうな空気を出したのも束の間、しずくは傍にあったバッグを手に取り、席を立った。
「ごめんなさい、演劇部の稽古にいかなくちゃ…後で連絡するね!」
「あ…ちょっとぉ!」
かすみの声を置き去りにして、しずくは部長とともに立ち去っていった。
「ぬぬぬぬぬぬぬ…」
そして、場所を屋外のベンチへと変えたかすみは再び、コッペパンを齧り取っていた。
「フンッ!しず子の薄情者…!エマ先輩も彼方先輩も連絡とれないし…!」
そう言いながらかすみはコッペパンをかじる中、拳をぐっと握りしめ、決意を新たに。
「こうなったら、かすみんが部長になって、同好会を存続させるしか…!……かわいい溢れる、かすみんワンダーランドを作っちゃいますよー!」
と、空へと高らかに宣言したところで。
「──でも、スクールアイドルって、どうやってなるんだろう。」
「……ええっ!?」
…彼女にとって、今最も聞きたいと言っても過言ではない声が飛び込んできた。
◆◆◆◆
side 慎吾
歩夢がスクールアイドルになる決意を固めて一晩、放課後を迎えた俺達は校舎の外のベンチ集合地みたいな場所で、今後について話していた。
「スクールっていうから、部に入らないとだめなんだろうけど…」
「でも、その肝心の部がつい昨日消えてなかったっけな…?」
と、俺達の話がそこまで進んだところで。
「せ〜んぱーい!」
と、不意に背後から年下系の声が。ついで女子組二人の肩には手が。
思わず俺達が後ろに振り向くと、そこには1年生らしき、虹ヶ咲の女子生徒が立っていた。
「スクールアイドルにご興味あるんですか〜?」
「「「………?」」」
えーっと…どちら様?
◆◆◆◆
んで、改めまし…て?
「スクールアイドル同好会、二代目部長のかすみんこと、中須かすみでーす!」
彼女…中須かすみさんは、めちゃくちゃ明るい声と表情で自己紹介を。…って、スクールアイドル同好会…?
「スクールアイドル同好会…!?私、高咲侑です!」
「上原歩夢です…」
「真中慎吾です。…でも、同好会って確か廃部に…」
「諦めなければ同好会は永遠に続くのです!」
俺達も自己紹介を終えた上で俺の疑問を聞いてみれば、予想の斜め上の答えが。まあ気持ちは大事大事。
一応俺達が納得すると、彼女はカバンから何やら3つほど何かを取り出した。
「お近づきの印に…どうぞっ!」
「…いいの?」
「はい!」
そう彼女が差し出してきたのは、結構たくさんの具が挟まれたコッペパン。しかもちゃんとフィルムで包まれている。
まあ、もらえるなら遠慮なく。お腹も空いてるし。
「それじゃ遠慮なく。」
「いただきまーす!」
そして3人同時に一口食べて、またもや3人同時に一言。
「「「──おいしい!」」」
うん、めちゃくちゃ美味しい。
…いやほんとに美味しいね!?
「これ、あそこのお店の?」
「チッチッチー…そのパンはかすみんの手作りですよ〜!」
え、すっご。ちゃんとお店レベルなんだけど。すげえなスクールアイドル。
「へぇー!さすがスクールアイドル!こんなに可愛くて料理までできるんだ!」
「へぇっ…かわいい…?……そんなー!そりゃ確かにかすみんは可愛いに決まってますけどぉ〜!侑先輩、見る目ありますねぇ〜!」
「そうかなぁ…誰が見たってかわいいよ。」
「…へっ!?」
おぉ…さすが侑、思ったことは素直に言うタイプ。歩夢動揺しちゃってんじゃん。
「ほんとですかぁ〜!?じゃあ先輩方、そんな可愛いかすみんと、スクールアイドルになりませんか〜?」
「えぇっ?」
「大丈夫かなぁ…」
「うーん…」
…俺は…入ってないよね?そりゃそうだよね?うん。
「任せてください!かすみん、最っ強に可愛いスクールアイドル同好会にしてみせますから!」
「かわいい……だったら、やってみようかな…」
…うんうん。確かに歩夢なら興味でるよね、目標はそこだもん。
「入部決定ですね!」
「あ、ちなみに私は、アイドル志望ってわけじゃないんだ。歩夢を応援したくて。」
「俺もやることは応援ですので。」
「それって専属マネージャー、ってことですか?」
「あー…そうなるのかなぁ…」
「言われて見ればそうだなぁ…」
確かにそれもそうか。最初は3人でやるつもりだったし、ほぼほぼ専属みたいな状態になってたね。
「ずるいです!それならかすみんのサポートもしてください!」
「えっ!?」
「スクールアイドルとしては、かすみんが先輩ですからねぇ〜!部長には、絶対服従ですよ!」
おお、大きく出たな…いやまあ立場的にはそうだけどもね。
「わかったよ中須さん。」
「もっと気軽に呼んでくださいよぉ〜!」
おお、後輩との距離は近いほうが良いタイプの先輩ね。いるいる。てか中学時代いたな…
俺がズレた思考を延々と繰り広げる中、歩夢が一言。
「だったら、かすかすだね。」
「ヴァッ!?かすかすじゃなくてかすみんです!」
「中須かすみだからかすかすかなって…」
「もう!二度も言わないでください!かすみんって散々アピールしてるんだから、それでお願いしますよぉ〜…」
「アピールだったんだ…」
「それアイドルが言ったらダメなヤツの代表例じゃ…」
大丈夫…?周りにファンいないよね?…そもそも誰もいなかったわ。ならいいや。
「早速これから同好会を始めますよ!ついてきてくださーい!」
…どこに…ですかねぇ…。
「慎吾の、ニジガクナビ!」
「このコーナーでは、筆者の思いつきとかストーリーに合わせて、怪獣とかニジガクのメンバーについて紹介していくよ。ちなみに今回は俺と…」
「高咲侑がお送りします!」
「ってなわけで、今回紹介するのはこちら!」
「ウルトラマントリガー、マルチタイプ。身長53メートル、体重4万4千トン。ウルトラマントリガーの基本タイプだよ。」
「確か、いろんな戦い方があるできるバランス型…みたいな感じだよね?」
「そうそう。このタイプだと基本的には安定したパワー・スピード、そして豊富な光線技で戦うよ!」
「必殺技は、腕を水平に展開して、L字に組んで放つ…えーっと…」
「ゼペリオン光線!」
「そうそれ!…そういえば、このコーナーって続ける予定あるの?」
「…作者の気分次第!」
「えぇ…あ、次回もよろしくね!」
ついに始まった、新生スクールアイドル同好会。
かすみんの指導の元順調に進む…かと思いきや、事態はそううまくはいかないようで…
そんなとき、この地球に凶悪な怪獣が現れて…!
スマイルスマイル!