【本編一旦完結】たすてけ勇者一行がくぁwせdrftgyふじこlp【原作更新待ち】   作:丹羽にわか

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不定期投稿です

今回は久々のナーリン視点とかレスバ? とか
統一王朝時代は次回! 掲示板回と混ぜるかも?


とびっきりの最強ロリBBA対狡智の大魔

 

 

 

 本当に嫌だけど。

 

 やりたくないけど。

 

 フリーレン達に接触して情報収集や『狡智の大魔』への印象調査を行い、何か対策をしなければならないのではなかろうか。

 

 でも、俺が見たのはアニメのアウラ編まで。『魂の眠る地』を目指してるくらいしか旅路の情報は無い。

 

 

 貴方達は今何処で何をしていますか?

 

 

 というわけで、一行に接触するためにグラナト伯爵領より北側でイベントが起きそうな所を調べたら、いくつか興味深い場所があった。

 

 一つは剣の里。なんでも聖剣を守り続ける一族が暮らす村だとかなんとか。その聖剣は勇者ヒンメルが抜いたと本にあった。

 アニメで遺体と一緒に埋められてた剣はレプリカで、本物はフリーレンが預かっていて返しに行くとかそんなエピソードだろうか。問題は地図に場所が載ってないこと。うーん、パス。

 

 次は魔法都市オイサースト。三年に一度の一級魔法使い試験が行われるらしい。

 俺がいくつか持っている身分の一つ『冒険者クラウ』が前に無資格の闇魔法使いとか何とか揉めたことがあって、試験日程が近かった四級を取ったんだっけ。

 北部高原を行き来するには一級魔法使いの同行が求められるらしいし、確かフリーレン一行に一級はいなかった。一級魔法使いを仲間に迎えるストーリーの可能性もあるし素通りするかも知れんけど、網を張っておいて損はないと思う。

 

 あと黄金郷とかいう場所の話もあるけどこれは与太かおとぎ話かなあ。

 

 フリーレン達には俺のせいで迷惑かけてるっぽいし、何か旅が楽になるような魔導具をそれとなく渡そう。シチュエーションどうしようかな……まあなんとかなるでしょ。

 

 それに、あの辺りにはヘーロスの墓があったし、久々に墓参りにでも行こうかな。

 

 大陸魔法協会のパンフどこにしまったっけ……あったあった。創設者はゼーリエっていうのか。

 

 

 ……えっ、一級になると特権なんてのがあるの? 神話の時代の魔法でも何でも貰える? マジで?

 

 

 

 

 ……俺の『まやかしの魔法』と『うつしみの魔法』の組み合わせはヒンメル達やフリーレン、アウラにだってバレなかったし……ゼーリエとやら相手でもワンチャンあるんじゃ? 一応予防線は張った上で試してみようかな。失敗しても今の時代の魔法使いの感知能力測れるし、メリットはある!(断言)

 

 

 目指せ一級! 特権ゲットだぜ!(ビ、ビカチュウゥ)

 

 

 あ、でも直接フリーレン達と会うのは怖いから、分身と対人コミュニケーション用に作った人工人格に基本任せておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふぅー、どうにか街の中に入れたみたいだな。結界が正門に無い事は事前に確認してたけど、警備の目を誤魔化せるのかドキドキしたわ。なんかスパイ映画観てる気分。

 

 あとは試験まではノータッチ。魔導書読んだりしてのんびり過ごそう。もし可能ならフリーレン達にそれとなく接触して事前に情報を集められればいいけど。

 

 

 

 

 

 クラウがオイサーストに入って二ヶ月くらいか。あと一ヶ月もすれば試験が始まる筈。

 

 ……え、どしたんクラウ? 緊急事態?

 

 金が無い!? うそやろ!? 結構持たせたよな!?

 

 

 あっあっあっ物価が高い宿代やばいお金足りないナンデ!?

 

 

 エッ、断頭台のアウラが倒されて物流や人の流れが活発になったから? 空前の好景気? インフレってコト!?

 

 嘘でしょ……来月までどーすんのよ。魔導具売る? でもこれはフリーレン達への詫びの品だし、他には持って来て無いし作るには材料無いし……そうだ! 依頼を受ければ!!

 

 

「申し訳無いのですが、ソロだと受注出来ませんね……仲間を募って下さい」

 

 

 そんなご無体な。どうしよ。

 

 

 あ、あそこにいるのはシュタルク=サン! ドラゴン回を見た限りとてもいい子そうだよな。それに依頼をこなせば金が手に入るし会話で情報収集も出来てお礼に詫び魔導具も渡せる!

 

 よしいけクラウ! ゴーゴーゴー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 討伐完了ヨシッ!

 

 

「あんた、面白い魔法使うな。鉄球飛ばして魔物ぶち抜くなんて初めて見た」

 

 

 某金ピカ英雄王や贋作者は転生者の憧れだからね。

 でも、刀剣の類は刃を立てたり切っ先を向けたりと操作が難しいから質量✕速度=パワーッ! で鉄球だけど。ソリテールの魔法裏山。

 

 俺、イメージ力の問題なのか『人を殺す魔法』とか『地獄の業火を出す魔法』とかの攻撃魔法がからっきしなんだよね。

 『まやかしの魔法』『うつしみの魔法』『鉄球を操る魔法』とかの精神に作用したり魔力を操作・構築する魔法はわりかし得意。あと魔導具作成も。人類の魔法と魔族の魔法、どちらも特色あって面白いし。

 あとこの鉄球、一つ一つを魔導具に加工して操作性や耐久力を上げてるんだけど、術式仕込む都合上これ以上小さく出来ないのが難点なんだよな。重いし嵩張るから大量には持ち歩けないし……。

 

 アッ、フリーレンさん……ド、ドウモ……喜んでもらえて嬉しいです。

 

 よし、金策と情報収集が出来て詫び魔導具も渡せた。

 

 情報と言っても、フリーレン達が『魂の眠る地』を目指している事、『狡智の大魔』の情報を集めている事、結構行き当たりばったりな旅をしていることの再確認だけども。次何処に行くんだよ……。

 本で読んだ勇者ヒンメル達の旅路もそうだったみたいだからそれに染まったのかな。

 

 あと、直接顔を合わせてみたけどフリーレン達に俺の魔法はちゃんと通用してるみたいだ。これも大きな収穫だな。一級魔法使いやゼーリエ相手にも通用すればいいんだけど。

 

 

 一次試験は宝探し的な試験内容、と思いきやバリバリ対人対魔物戦有りだった。

 隕鉄鳥は罠を作ってうまいこと捕獲出来たけど、キモい鳥型の魔物や他のパーティが襲いかかってきた。

 

 戦闘はクラウに任せる。やっぱり物理系の魔法を使う相手との相性が悪いなあ。物防低めな防御魔法は抜けるから初撃でどれだけ相手を削れるかが大事なんだけど、そこまで甘くないか。

 フェルンのパーティは……お、分身使いがいる。

 へぇ~、かなり精度高い分身だ。術者本人はオイサーストに居ないっぽいしなんかシンパシーを感じる。そして鉄球はことごとくフェルンの『魔族を殺す魔法』に迎撃されてる……魔力探知精密だし速射性がかなり高い、これ押し切られるな、撤退だ撤退。ほらクラウ、仲間と一緒に兎に角時間まで逃げ切ってくれ。

 

 

 

 

 

 

 ヘーロスの墓が歴史上未踏破の難関ダンジョン『零落の王墓』?

 

 なんか大層な名前がついてら。ここを攻略するの? えぇ……まだトラップ稼働してるんだよね。奥には『水鏡の悪魔』がいるし。設計に関わった本人が言うのもアレだけど、難しいよここ。絶対フリーレンの複製体出てくるし。

 

 いや、メタ的に考えるなら物語である以上『倒して踏破する』のが当たり前だし、となると分かるって事か?

 

 

『フリーレンの倒し方』が!!!!

 

 

 めっちゃ重要な情報では?!

 

 

 今後戦う気なんて更々無いけど、いざという時の生存確率を上げるためには是非とも知りたいな。

 

 あ、『水鏡の悪魔』の複製体作る時のサーチは感覚共有してる俺にも届くよな、そういや。一度同期切っといて、攻略終わったら再接続かな。部位欠損レベルの損傷したら誤魔化し切れないからどうかご安全に頼むよクラウ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 おー、無事二次試験生き残ったのか。トラップに引っ掛かると思ってたけど、やるなあクラウ。

 さて、記憶を同期して……ほうほう、フリーレンは魔法を使う時に魔力探知が途切れるのか、それに『一般攻撃魔法』には反応が遅れる、と……あぁ!?

 

 壁画! 俺いるじゃん!? 魔族の姿で!!

 

 エ? ナンデ? マジでなんで!?

 魔族だって事はバラしてない、よな? ヘーロスと会った時含めて人目がある時はちゃんと『まやかしの魔法』使って『エルフの魔法使いナーリン』をやってたぞ!?

 千年以上前だから魔力も練度も今より低いけど、日常生活の中で制御ミスるとか流石に無い……無い、よな? 不安になってきた。

 

 あの時はここがフリーレン世界だって知らずにいた時だし、魔族の見た目についても「街中で角持ち人外娘見かけないし迫害とかあったら怖いから隠しとこ」ってノリだったっけ。

 まだ魔王が現れる前で『魔族』って呼称も存在もあまり知られてなくて、俺自身が『魔族』だった事を知ったのはヘーロスが死んで王国を離れた後だし。

 

 そういやヒト型の魔物の被害報告や討伐報告は時々あったよな、今思い返せばアレって魔族だったのか……?

 

 というか、ヘーロス達は知ってたなら何でこんな事を……意趣返しか!? 『滑稽だったぜぇ! エルフのフリしてるお前はよぉ!!』ってコト!? いや、流石にそれは無いよな、俺達ズッ友だしな、な? 友達だったよな? 子供の名前だってアイツの嫁さんと一緒に考えたし孫だって……でも魔族って事隠してたし……。

 

 …………。

 

 いや、落ち込んでいる暇はない。冷静になれ。それよりもだ。

 

 問題は『統一王朝に俺が関わってた』事が思いっきりバレた事。

 これ、ヒンメル達との『森の精霊』の会話と併せると……ヤバくね? 人間社会にガッツリ関わって暗躍してるじゃん『狡智の大魔』ってヤバい奴だな……。

 

 

 俺だよ!!!!

 

 

 魔族の俺が友好アピールなんて無駄だし『ちゃんとヘーロスに仕えてました!』なんて世界観的にあり得ない話だし。

 

 フリーレン世界の魔族じゃなかったらなあ!! 言葉の通じない人喰いの獣な存在だからなあ!! なんかフワッとしたファンタジー世界の魔族だったらなあ!!

 

 

 と、とりあえずクラウは三次試験を辞退させるか……待てよ?

 

 ゼーリエって魔法協会のパンフ見た限りすっごく強いエルフみたいだけど、これまで無名だったよな。

 魔王軍との戦いでヒンメル達みたいな活躍もしてないっぽいし……。

 

 

 もしかして……『穏健派』や『日和見主義』ってやつなのでは?

 

 

 ワンチャン交渉出来ないか? 俺には『ヒンメル達から逃げて隠れてた』っていう実績があるし、断頭台のアウラとか他の魔族も勇者ヒンメルが生きてた間は大人しくしてたっぽいし。

 自分の身に危険が及ぶような要素──デメリットがあれば、特にゼーリエがいれば人に手出ししないだろ的な?

 

 それに、もしゼーリエにも魔法がバレなければ今の時代はほぼ安泰な訳だし、そこを測るのもアリ、だよな。存在が知られてる時点で印象は最悪なんだ、バレてクラウが吹き飛ばされたって失うものなんて何も無い。

 

 よし、よしっ。

 

 やる、俺はやるぞ。

 

 

 

 

 もう何も怖くないっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 嘘、やっぱり怖いから最初はクラウよろしく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、失礼しまぁす……」

 

 

 ひょっこりと扉から顔を出したクラウは、弱々しく言ってから室内に足を踏み入れた。

 

 

「ひぅっ……」

 

 

 そして、魔力を遮断していた結界を通り抜けると同時に、花畑を眺める一人のエルフ、ゼーリエが放つ絶大な魔力を感知し小さく悲鳴を上げる。

 ゼーリエはそんなクラウの方を一瞥すると不機嫌そうに眉を顰めた。

 

 

「不快だ」

「エッ、スミマセン……その、何か粗相を……」

「私が創り上げた大陸魔法協会に魔族が入り込むだと? しかも四級魔法使いとして公然と活動し、一級試験に挑みこの三次試験まで辿り着いた。此処まで感情を揺さぶられたのは久々だぞ」

「……え?」

「加えてその精神魔法だ。見ていて気分が悪くなる。他者に己を別の姿で認識させ分身である事も気付かせない、人類の魔法技術の埒外にある魔族の魔法。歳の割に技術の低いフリーレンや弟子達が感知できないのも納得だが……クソッタレめ、頭が痛くなりそうだ」

 

 

 頭に手を当て髪をくしゃりと掴むゼーリエ。

 

 

「しかも、死臭がしない。これは魔法ではないな。分身であることを差し引いても最低でもオイサーストに入ってからは人を殺していない。人間社会に潜り込むためか、実に慎重で狡猾だ」

「な、何を言ってるんですか? 魔族? 死臭? そんなの」

「誤魔化しはいい。態々一級試験を利用してまで私の前に姿を現したんだ。何かしら目的でもあるんだろう? 戯れだ、話してみろ」

「っ!?」

 

 

 ゼーリエが指を立てるとクラウはストンと膝を付き、首と手足に光の円環が巻き付き拘束される。前髪がはだけ、驚愕に見開かれた赤い瞳があらわになる。

 

 

「そんな、私は、ただの四級魔法使いで、魔族だなんて、そんな訳……何かの間違いで……」

 

 

 暫くの間呆然とし、否定の言葉を呟きながら涙すら流していたクラウだったが、ゼーリエの瞳に冷徹な光が宿ったままなのを見て、ぱちり、と表情を切り替えた。

 

 

「あはは……まさか、バレちゃうだなんて思ってもいませんでした。すごいんですね、ゼーリエさんって」

 

 

 しまったなあ、失敗したなあ、とあまりにも軽く苦笑いを浮かべるクラウ。

 

 

「何でも話しますから、命だけは助けてくれませんか?」

「分身に宿る仮初の人格でしかないお前の言葉に価値なんて無い。面倒だ、時間の無駄だ。いい加減出てきたらどうだ」

 

 

 ゼーリエの言葉にクラウの表情が固まる。

 

 

「ゼーリエさん? 何を言ってるんですか?」

「さっきからコイツを通して見ているだろう。鬱陶しい。ヴォーボの残留魔力と同じ気配だぞ。フリーレンめ、隠蔽なぞに鍛錬の時間を割くから気付けないんだ」

「だから、何を」

「高みの見物とは随分と余裕じゃないか、ナーリン」

「言っ……」

 

 

 カクン、とクラウの首から力が抜ける。

 そして、再びその顔が上がった瞬間、彼女の前に跪いているクラウという魔法使いの少女の姿は双角の大魔族へと切り換わっていた。

 

 

「『ゼーリエ殿、其方の事を甘く見すぎたようだな。これは猛省しなければ』」

 

 

 これまでとはまるで別物の気配。ゼーリエは逆探知しようと魔法を発動するが位置を割り出せず「チッ」と舌打ちを漏らす。

 

 

「妨害術式か……何が猛省だ。此処までたどり着く事は折り込み済みだろうに。性根が腐っているな」

「『……クハッ、酷い言われようだ。せめて慎重派と言って欲しいものだが』」

「用件は何だ。お前のような臆病者が、この私に接触してくるとは」

「『臆病者だからだ。此方が求めるのは平穏故にな』」

「平穏、だと」

 

 

 ゼーリエはその言葉に眉を持ち上げる。

 

 

「『闘争とは実にくだらないものだ。気力体力魔力を消耗してただストレスが溜まる。一つの闘争の次にはまた一つの闘争がある……そんな毎日は面倒だ。晴耕雨読と言うだろう? 心穏やかな日々を過ごす事を此方は望んでいる』」

 

 

 魔族の言葉は人を欺く為のもの。分身を通して話すナーリンがいかに臆病で狡猾で人を知り理解していても、人類とは異なる思考回路、生態を持つ魔族でしかなく、その『平穏』が言葉通りのモノであるはずが無く、それを望んでいるかも定かではない。

 

 それに、『平穏』はゼーリエの求めるものではなかった。闘争を追い求める彼女にとって、それは到底受け入れられるモノでは無い。

 

 

「闘争の無い生なぞ凪いだ海で漂流するようなものだ。心が腐り死ぬ。想像するだけで悍ましい」

「『それは強者の理屈だな。ふむ、平穏は嫌いか』」

 

 

 ──コイツの言う平穏とは何だ。自身が脅かされない、闘争が存在しない、いや、成り立たない?

 

 

「『人魔共存について、ゼーリエ殿はどう思う?』」

「不可能だ。人食い虎と同じ檻に入るなぞ御免被る」

「『此方も同感だ。狩人のいる街に態々降りようとは思わん』」

 

 

 ──狩人のいる街には降りない。ならば、その狩人が居なくなったら?

 

 

「『人の怖さはよく知っている。故に、人類に危害を加えるつもりはない。そう言っても其方は首を縦には振らないか』」

「統一王朝、そしてヴォーボ。なるほど危害は加えていない。王室顧問官として国家権力を握り、森の精霊として信仰の対象になった。人の『集団』としての強さから逃れるためか? それ以外にも様々な『実験』をしたんだろう? お前の求める平穏とやらの為にな」

「『オイサーストに入ってから人を喰っていない、証明には不足か?』」

「待てを覚えた犬というわけだ。賢いじゃないか」

 

 

 間髪入れずに返すと、ナーリンはクイと口角を上げた。

 

 

「『……クハッ、成程。ゼーリエ殿は魔族というものをよく理解している。我々は人を喰らう化け物でしかない。残念だが、これ以上の交渉は難しいか……あまり長く話しては外の者達が訝しむ。此方はこの辺りで失礼させてもらおう』」

「ここまで虚仮にされて許すと思うか?」

「『フリーレンらに此度の事を知られるのは其方にとって不味いだろう? この分身は通常通り振る舞わせる。後で適当な所で処分すれば良い。迷惑をかけたせめてもの詫びだ』」

「なら初めから一級試験を受けるなクソ魔族」

「『クハッ、返す言葉もない』」

 

 

 そう言って嗤ったナーリンは、不意に真剣な表情でゼーリエを見た。

 

 

「『ゼーリエ殿。其方は強い。此方よりも遥かに』」

「……なに?」

「『此方はまだ死ぬ訳にいかない。必死に逃げ隠れさせて貰うとしよう』」

「おいっ、ま」

 

 

 そして、悍ましい気配は薄れ魔族は人間の少女へとその姿を変えた。

 

 

 ──私の今の魔力はフリーレンと同等まで抑えている。他に仲間もいない。なのにナーリンは『強い』と言った。まさか、見破られたのか? 私の魔力制限を?

 

 

「……さっさと出て行け」

 

 

 そう言うとゼーリエは腕を振った。クラウに巻き付いていた光の円環が砕け、消えていく。

 

 

「あはは……ご迷惑をおかけしました」

 

 

 クラウは立ち上がり、苦笑を浮かべながらぺこりと頭を下げて言う。彼女が来た道を戻り、扉に手をかけた所でゼーリエは「おい」と声をかける。

 

 

「何でしょう?」

「もし街中で不審な動きを少しでもしてみろ。その瞬間に消し飛ばしてやる」

「……怖いなぁ。折角の可愛い顔が台無しです。それに私は『四級魔法使いのクラウ』ですから、そんなことしません」

「魔族が」

「あはっ、嘘じゃないですよ?」

「それと、飼い主に伝えておけ。私の腸は煮えくり返っているが、同時に愉しみでもある。お前は是が非でも直接殺してやる、とな」

「……」

 

 

 

 

 ──僅かだが解析できた。ナーリンは北に居る。

 

 

「殺してやるぞ、ナーリン」

 

 

 

 




読了謝謝茄子!

この世界線の原作漫画だと、クラウは二次試験終盤の防衛戦中にトラップに引っ掛かり瓶を割って脱出&失格、物語からフェードアウトしてますが、アニメでは13人目の合格者になったらしいンゴ

次はいつになるやろなあ……オシゴト…タノシイ…タノシイネ…

感想評価お気に入りここすきクレメンス


高評価もありがとナス!!(敬称略)
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