【本編一旦完結】たすてけ勇者一行がくぁwせdrftgyふじこlp【原作更新待ち】 作:丹羽にわか
女神の石碑編の大魔族集合を書きたかった(なお欠席者1名)
文字数少ないけど許して
勇者ヒンメルの死の53年前
勇者一行の旅立ちから7年後
北部高原
キーノ峠
「ここが時空干渉波の発生源か」
女神の石碑を前にソリテールは立つ。
「不可逆性の原理。時間は決して巻き戻らない。それはどれだけ魔法の高みに到達しようとも変わらない世界の理。それを無理やり捻じ曲げるなんてまさに神の御業だわ」
彼女の微笑みは変わらない。しかし、その瞳の奥には妖しい光が揺らめく。
「天地創造の女神。貴女は何を思ってこの世界を作ったのかしら? 人間、ドワーフ、エルフ、そして魔物に魔族。遥か1500年前に齎されたという聖剣と聖典、そんなものまで用意して人類を守ろうとするのなら、最初から魔のモノなんて生み出さなければ良かったのに。全知全能の力をもって、消し去れば良かったのに」
その問いに答える者は居なかった。代わりに、彼女の背後にあった気配が近づいてくる。
「ソリテール」
それは彼か、彼女か。
七崩賢、奇蹟のグラオザーム。
こと精神魔法の技術に限れば、今は中央諸国辺境の森の中で隠棲しているとある魔族に勝るとも劣らない大魔族。応用性という点では凌駕しているだろう。
そして、その素顔や正体を誰にも見せない臆病者。
「あら、ごめんなさい。おしゃべりは程々にって言われてるのにね」
「別に構いません……ただ、ナーリンが来ていないようですが?」
周囲を見回してからグラオザームは訊ねる。その声には疑問と、咎めるような響きが少しだけ含まれていた。
それに対してソリテールは胸の前で手を合わせると「ふふっ」と嗤う。
「前も言ったでしょう? お姉様はこんなくだらない戦争ごっこに付き合う気は無いの。たとえそれが絶大な力によって我ら魔族を統べる偉大なる魔王サマの命令でもね。それは千年前からずっと変わらない」
「……」
「お姉さまの実力は未知数。私だってあの人の本気は見たことが無いわ。もし力で従えようとしたら何が起こるのか? シュラハトは未来を視て識っていたのかしらね? きっと魔王サマすら脅かす可能性のある脅威。故に彼女の勝手な行動は黙認されている。でも、その分私が頑張るというのが魔王と、そして今は亡きシュラハトとの約束だから、こうやって面倒な招集にも態々応じているのよ? グラオザーム」
剣呑な視線が交錯する。先に目を逸らしたのはグラオザームだった。
「……フリーレン、彼女から未来の情報を奪い、この時代で始末します。それが達成されるのであれば、構いません」
「そうね……断言はできないけれど、善処はするわ。最大限ね」
「……」
「……」
そんな目に見えぬ火花散るやり取りを眺めるのは二人の大魔族。
「ねぇねぇリヴァちゃん、やっぱりあの二人って仲悪い?」
「そもそも相性が悪いのだろうよ。生真面目なグラオザームと奔放なソリテールではな」
「なるほどねえ、そりゃ無理だ」
終極の聖女トート、そして血塗られし軍神リヴァーレ。二人の大魔族の間に流れる空気はのほほんとしていた。
「ナーリン…ソリちゃんの『お姉様』かあ。シュラちゃんが生きてる時、たまにその名前が出てたけど…私まだ会ったこと無いんだよね。リヴァちゃんはどう?」
「俺も無いな。魔王軍で面識があるのはソリテールとシュラハト、そして魔王様くらいだろう。噂だと俺やマハトよりも旧い世代、かの腐敗の賢老と並ぶかそれ以上の永き時を生きた最古参の魔族らしいが……ソリテールのあの様子を見るにまず事実だろうよ」
「ふーん……どんなコなんだろうね」
「さあな。だが、相当の変わり者な事は確かだ」
「『あの』ソリちゃんの『お姉様』だもんねえ。でも、いつか会ってみたいなあ。きっと気が合うと思うんだ。そんな気がする」
そんな事を話している内に、ソリテールとグラオザームは今回の作戦についての話を進めていた。
「私達はこれまで通り、シュラハトの掌の上で踊るだけ。舞台から足を踏み外さないよう気を付けながらね」
「ええ、そして──私の生きているこの時代に未来のフリーレンがやってきたのは、またとない僥倖です。私ならフリーレンから未来の記憶を奪い、始末することもできる」
グラオザームの精神魔法は強力だ。魔族と人類。見た目こそ近いが脳も精神も構造が異なる種族間で心や記憶に作用する精神魔法を扱うというのは非常に難易度の高い事。故に『七崩賢』に名を連ねている。
「ふぅん、そのために協力しろってわけか。リヴァちゃん、どう思う?」
「小難しい話は若造共に任せるだけよ。戦えると聞いてここに来た。それだけだ」
トートの問いかけに魔族最強の戦士はそう断言する。
「だよね。ねぇねぇ、グラちゃん。馬鹿馬鹿しいから、私帰るね」
彼女にとって、この招集に応じたのは知己に対する顔見せと義理を果たす為だけ。魔王の為、魔族の為、そんな事にかけら程の興味もない彼女はサッサとその場を後にした。
「どうやら彼女の戦場は未来のようですね。恐らく、ナーリンも同様に」
「そう? お姉様が戦場に立つなんて想像出来ないわ。私や君、トート、勇者ヒンメル達に敗北して逃亡したアウラ……それ以上に臆病な魔族ですもの」
「そう、ですか」
付き従う相手をこき下ろすような彼女の言葉にグラオザームは声に困惑を滲ませる。
しかし、続けてソリテールは穏やかな笑みをたたえて言った。
「だからこそ、お姉様ならシュラハトが導く千年後の魔族の繁栄を見届けてくれるわ。きっとね」
フリーレンを未来に帰す為、女神の石碑を目指す勇者ヒンメル一行は魔族による襲撃を受けていた。
ドワーフの戦士アイゼンがリヴァーレを相手している間に石碑へ向けて駆け抜けようとするが、空から無数の剣が雨霰のように降り注いでくる。
「(襲撃してきたのは大魔族が二人。この剣はアウラの時の……潜伏している一人は『微笑みの魔女』ソリテールか)」
苦い過去──いや未来の記憶がフリーレンの脳裏を過る。グラナト領ではナーリンの重要な情報を持っていたらしいアウラを眼の前でむざむざと始末され、そして城塞都市ヴァイゼでは──。
「(──何だ。魔力探知の結果と一致しているのに、違和感が……)」
駆けるフリーレンは己の直感が鳴らす警鐘に眉を顰める。
「(まさか、ナーリンまでここに?)」
それはソリテールが居るのならもしかしたら、という安易な考えだった。
未来の出来事、ヴォーボでのミスと屈辱をフリーレンはヒンメル達に伝えていない。あの場に居たのは只の分身体、封印せず戦闘を選び打倒した所で本体には届かない。無益なことに加えて、未来が大きく変わる可能性がある行為に二の足を踏んでいた。
「興味深い。たった80年、そんな早くに彼女が表舞台に現れるとは」
「──!?」
背後に大魔族の気配。
唐突に現れた。違う。最初からそこに居たのに気付かなかった。フリーレンも、ヒンメルも、ハイターも。
そして、彼女はその魔族を知っている。
「(七崩賢、奇蹟のグラオザーム! まずい、こいつの精神魔法は)」
「些か無粋ではありますが、シュラハトの遺した脚本を覗き見させて頂くとしましょう」
「『
読了謝謝茄子!
まあ結果は原作と変わらずヒンメルが勝つけども
これで残弾なし。まったり書いていくやで〜
skebも受け付けてるやで
感想評価お気に入りここすきクレメンタイン