【本編一旦完結】たすてけ勇者一行がくぁwせdrftgyふじこlp【原作更新待ち】   作:丹羽にわか

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続いた

勇者一行に敗けたあとのアウラの動向と、『服従させる魔法』に独自解釈入れてます






植物の心のような人生を…

 

 

 

勇者ヒンメルの

死まで49年

北方諸国

とある林道

 

 

 

 

 

 

 あるーひー

 

 もりのなかー

 

 

 

 断頭台のアウラに

 

 出逢った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 たすてけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこの人間、あなたに私の糧となる栄誉をあげるわ」

 

 

 北の僻地、暫しの安息の地を求めてボッチのボチボチ旅をしていたら、大きな魔力と共に見覚えのある魔族が空から降ってきた。

 

 頭の左右で束ねられた桃色の髪に立派な双角、そして痴女みたいな格好をした美少女。

 

 

「魔王軍は七崩賢が一人、断頭台のアウラの糧にね」

 

 

 アイエエエ!? アウラ!? 断頭台のアウラナンデ!?

 

 

『ヒンメルはもういないじゃない』『アウラ、確定申告しろ』等の名シーンでタイムラインを賑わせたアウラ=サンナンデ!?

 

 ……あ、そういや勇者一行にボコされて敗走&逃亡したんだっけか。その後の残党狩りとかから逃げ延びようと僻地に来た、とか? 俺と動機は違うけど結果が似通ったのか?

 

 というか俺魔族なんだけど!? 魔族って同族同士殺し合いは兎も角共食いってしない筈……。

 

 

「でも、私は寛大よ。あなた、人間の中ではそれなりの魔法使いのようだし、一つ、魔法を使うことを許してあげる」

 

 

 え? 人間? あ、魔法使ったままだわ。普通すぎて忘れてた。

 

 

「…なら、お言葉に甘えさせて貰おう」

 

 

 魔法解除。見た目を魔族のものに戻す。杖も消して…これで勘違いに気付く筈。

 

 

「あら…」

 

 

 するとアウラは一瞬目を見開き、笑みを深めて空から降りてきた。

 

 

「なあんだ、魔族だったのね。あまり紛らわしいことしないで頂戴」

「……」

「それにしても、ふーん……」

 

 

 近い、近いってアウラさん!?

 なんかめっちゃ近くから凝視されてるんだけど!?

 あと、死臭移るから近寄らないでほしい。

 

 

「ねえ、もう一度今の変装魔法を使ってみて」

 

 

 ひえっ、陰キャオタクに絡んでくるギャルだ……。

 

 『ねえ、いつもノートに女の子の絵描いてるじゃん、ならさ、文化祭のポスター描いてみなよ』って言われた記憶がががが。

 

 

「ちょっと、聞いてるの?」

 

 

 アッハイやりますやります。

 

 

「『まやかしの魔法』」

 

 

 角を隠し目と肌の色を変える。他にも魔力反応やら気配やら色々な要素を……今回なら人間の魔法使いにする。この魔法は色々融通が利く。勇者一行相手にも通用した魔法の一つだ。

 

 

「へぇ……この距離なのに人間との区別がつかないなんて大したものね……ふふ、すっごく美味しそう」

 

 

 え゛。

 

 

「冗談よ、そんなに引かなくてもいいじゃない」

 

 

 絶対にウソだぞ。舌なめずりしてたぞ。

 

 ジト目を向けるとアウラはケラケラと笑う。ソリテール程じゃないけど反応のバリエーションが多いなあ。魔族なのに人間味を感じてしまう。

 

 

「あなた、名前は?」

「……ナーリン」

「なら、ナーリン。あなた、私に仕えなさい」

 

 

 え?

 

 

 

 

 え?????

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 勇者ヒンメル達に負け、命からがら逃げ延びた。

 魔王様が討たれ、残党狩りが活発になった。

 

 私は再起を図るため、屈辱に歯噛みしながら人間の勢力圏を離れ北へと向かった。

 身軽になるために首無しの軍勢は全て棄て、配下も連れず身一つでの逃避行。時折見かける人間を喰らいながら日々を耐え忍ぶ。

 

 

 勇者ヒンメルが死ぬその日まで。

 

 

 

 

 

 

 旅をする若い人間の女を見かけた。人間の中ではそれなりの魔法使いで、戯れに姿を現して声をかけてみたらなんと同族、魔族だった。

 

 

「『まやかしの魔法』」

 

 

 この私が間近に見ても違和感に気付けない、美味しそうだと感じてしまうほどの変装魔法。これを人間が看破することは不可能だろう。街を覆う防護結界相手は難しいかもしれないけれど、これほど『人を欺く』事に向いた魔法はなかなか無い。

 

 

「あなた、名前は?」

「……ナーリン」

「なら、ナーリン。あなた、私に仕えなさい」

 

 

 この魔族、ナーリンは是非手元に置いておきたい。

 

 

「その魔法、かけられる対象はあなただけなの?」

「……」コクリ

 

 

 彼女から感じる魔力は私の十分の一も無い。魔法の腕は見込みがあるけれどまだまだ若い魔族なんだろう。だから、これから研鑽を積んで成長すれば魔法を他者にかけることも出来るかもしれない。

 

 

「その変装魔法は優秀だけれど発展途上だし、あなた自身まだまだ弱い。私なら、安心を与えてあげられるわ」

「……」

「大魔族である私の庇護を受けることは、あなたにとってもメリットの筈よ。人間だとそう、『ウィンウィン』と言うのかしら」

「そう、か」

 

 

 ナーリンは瞑目すると黙り込んでしまう。

 

 

「……」

「ちょっと、どうしたのよ」

 

 

 少し苛立ちを感じる。この私がここまで言葉を尽くしているのに、眼の前の若く弱い魔族は何故従わない?

 

 

「…ナーリn」

「断る」

 

 

 ……は?

 

 

「断る、と此方は言ったぞ。七崩賢、断頭台のアウラ。惨めな敗軍の将よ」

 

 

 なんて言われているのか理解が追い付かなかった。いや、色々な言葉が一気に思考を駆け巡って混乱したのが正しい。

 

 この矮小で脆弱な魔族は、今、何て言った?

 

 断る? 敗軍の将? 私のこと?

 

 

「ナーリン、あなたっ!!」

 

 

 天秤を顕現させる。私の魂で既に傾いたそれを、人間の姿のままのナーリンに向かって突きつける。

 

 

「……服従の天秤か」

「知っているのね、なら話は早いわ。大魔族である私の魔力とあなたの魔力、どちらが多いか、結果は分かりきっているでしょう?」

「そうだな」

 

 

 魔力の差は歴然なのに、私の魔法を知っている筈なのにナーリンは動じない。何か策がある? プライド? ……服従させてから訊けばいいか。

 

 

「ナーリン、もう一度言うわ。私に仕えなさい。あなたの首を、その魔法の未来を私に断たせないで」

 

 

 私の『服従させる魔法』は強力な魔法だけど欠陥がまだ残っている。それは『強い意志による抵抗』が短時間出来てしまう事。

 だから、私は服従させた者の首は必ず落としてきた。物を言わず、考えず、私の意のままに動く肉人形を作ってきた。故に『断頭台のアウラ』と呼ばれるようになった。

 

 服従させた者に抵抗の機会は与えない。たとえ同族であってもそれは変わらない。

 

 ナーリンを服従させ首を落とす。魔族は死ぬと魔力となって霧散してしまうけれど、私ならそれを止める事も出来る。

 

 けれど、頭を失った時点で意志はなく、成長は止まる。この魔法がここで頭打ちになる。

 

 それは、惜しい。

 

 だから、なのに。

 

 

「くどいぞ、アウラ」

 

 

 どうして──。

 

 

「断ると言った」

「──ッ! 『服従させる魔法』!!」

 

 

 ナーリンの魂が片方の皿に乗る。

 天秤は揺らぎもしない。私の魔力の方が多──。

 

 

「載せたな」

 

 

 

 

 ──ギィッ

 

 

 

 

 なんで、ナーリンの方に傾いているの。

 

 

「やはり魔族は魔族…か。まあ、分かりきっていた事だ」

 

 

 ため息をつくとナーリンは変装魔法を解除する。二本の角、青い肌、紫の髪、黒い眼窩、真紅の瞳、そして、魔力。

 

 

「は?」

 

 

 大魔族である私を遥かに超える強大な魔力が、目の前の魔族から放たれていた。

 

 

「な、によ、その魔力は…隠してたっていうの、何のために」

「いつもの癖でな、今回は運が良かった」

「く、せ?」

 

 

 癖? 癖といったの? 魔力を隠すことが? 魔族にとって力の象徴であるソレを態々? 私を、同族を相手にしても尚?

 

 

 そんなの。

 

 

 そんなの! そんなの!!

 

 

「ありえない! イカれてるっ! あなたに魔族の誇りは無いの!?」

 

 

 私の叫びに、それ(・・)は口角を歪める。

 

 

「クハッ、そんなもの犬にでも喰わせておけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“アウラ、此方(こなた) の事は全て忘れろ”」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あら? 私は何を……まあ、いいわ。お腹すいたし、適当に人間を狩りましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 えー、では、断頭台のアウラとの遭遇を乗り切った感想ですが。

 

 催眠系のウ=ス=異本読みたくなった。いいよね催眠。時間停止モノと並んで好きだよ俺。植え付けられた好意で始まった行為で生まれた快感に嬌声上げてたのが、催眠解除されてから嫌悪感とかで一杯の筈なのに感じちゃう……みたいな流れが特に。

 

 ではなく、原作キャラとの遭遇はかなり心臓に悪かった。

 

 特にアウラはアニメでフリーレンと色々話してから殺された所見るに、油断すると口が軽くなるタイプだから俺の情報持たせとくの不味いしなあ。陰キャの本能でつい言うことに従って『まやかしの魔法』見せちゃったのが…。

 

 それに、俺以外の魔族が絶滅して魔族の存在そのものが忘れ去られるまで生き延びる事が目的なのにアウラに仕えるとか本末転倒だし、あと八十年くらいでフリーレン一行にブッコロされる破滅の未来しかないし。

 

 あと、陰キャはギャルが苦手なんだ。

 

 フリーレンがやってた『服従させる魔法を逆手に取る』作戦を参考にしつつ、俺なりに挑発してみたけど上手くいってよかった。記憶消せたっぽいし。

 無駄に長生きして魔力鍛えてたことと、アウラが首無し兵士連れずに『服従させる魔法』一辺倒だったことに助けられた。

 

 もし攻撃されてたら……うう、胃が痛い。

 

 

「人も魔族も居ないところに行きたい……引き籠もりたい……」

 

 

 勇者一行。

 

 ソリテール。

 

 アウラ。

 

 原作が近付くにつれて、これまでの平穏がガラガラ音を立てて崩れているような……。

 

 いやいや、縁起でもない。

 

 諦めたらそこでゲームセットだ。平穏を、凪いだ湖面のような穏やかで安らかな日々を、俺は手に入れてみせるぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 




読了謝謝茄子!

ネタが思いつかないから単行本揃えたンゴ
でも結末は決まらない

感想評価お気に入りクレメンス
特に感想読んでアイデア思い付くことあるから規約違反にならない程度に語って♡


高評価もありがとナス!!(敬称略)
激甘麻婆 うっつん フルルル 激辛プリンス 白光 hatenax999 全ての男女は星である 

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