【本編一旦完結】たすてけ勇者一行がくぁwせdrftgyふじこlp【原作更新待ち】 作:丹羽にわか
主人公は出てこない
フリーレンsageのつもりは無いですが、彼女の魔族への認識につけ込んでいるのでまあ、うん……ダメならブラウザバックよろしく。石は投げないでクレメンス
勇者ヒンメルの
死から27年後
中央諸国
辺境の都市ヴォーボ
『……フリー……レ……儂の……魔法を……』
フリーレン様の『人を殺す魔法』によって『腐敗の賢老』クヴァールは討たれました。
まさしく人類史に残る偉業のはずですが、フリーレン様はそれを誇るような素振りはなく、すぐに次の目的地へと向かいます。
「……あの町は?」
「ヴォーボ。この地域の物流拠点になっている都市だよ。あっちに森が見えるでしょ? 魔王を討伐した帰り道、あそこである魔族を封印したんだ」
封印……つまり、クヴァールと同様に『勝てなかった』魔族なのでしょうか。訊ねるとフリーレン様は少し眉を顰められ、不機嫌そうな表情になります。
「まあ、そうなんだけど。……なんか腹立つな」
???
「色々あったんだよ。まあ、歩きながら話そうか」
そう言ってフリーレン様は町に向かって歩き始めます。
「そうだフェルン、魔族には七崩賢とか将軍とか、異名持ちの魔族が居ることは知ってるよね」
「それは『腐敗の賢老』等の大魔族のことですね」
「うん。この異名は大体、私達人類がその魔族がどれだけ危険なのかを表すために名付けて、それが魔族に伝わるんだ。もしかしたら自称している奴もいるかも知れないけど」
「自称……」
我が名は絶対無敵の〜、と名乗り始める魔族……なんだか……そう、憐れみを覚えますね。
「まあそれは置いておいて、時々その異名を持たない、人類に名前が広まっていない、なのに長い年月を生きて強大な力を持った大魔族がいるんだ。無名の大魔族って言うんだけどね。これがどういう事かわかる?」
無名の……つまり人に知られていない……?
「慎重で狡猾で臆病で、人目を避け隠れている、という事でしょうか?」
思いつきを答えると、フリーレン様は「はぁ……」とため息をつきます。ちょっとムッとくる反応です。
「フェルン。魔族は自分たちが捕食者であり上位者であることを疑わない、驕り高ぶった人狩りの猛獣だ。戦闘……連中にとっての狩りの時なら擬態したり隠れたりするし、自分より魔力が高い相手なら人間との戦闘でも避ける、死に瀕すれば遮二無二逃げる事もある。でも、それは例外だよ。だって、殆どの人間は魔族より弱い──獲物だからね。」
それは、つまり。
「遭遇した者は全員、殺されている可能性が高い。その中には強い魔法使いや戦士だっていた筈なのにね。彼らは容姿も、名前も、その魔族について何も伝えられなかったんだ」
「そんな……」
背中に冷たいものが走ります。
その名を、痕跡を、何も残さない程に出会ってきた全てを殺す? それを何百年、もしかしたら千年以上? そんなデタラメな強さを持つ? 果たしてそれは、その魔族によってどれだけの人の命が奪われた事に──。
「──フリーレン様。今、その話をしたという事は、ここに封印されている魔族というのは……」
私の声は、震えていました。
「うん。そうだよ。この先に封印されているのは無名の大魔族だ。いや……元無名の、かな」
「今は、違うのですか?」
「私達勇者一行に名乗っていたからね。生かして帰すつもりが無かったんだろうけど、その油断に付け込んで封印したんだ。封印するしかなかった。あまりにも、強大すぎた」
「……」
「だから、今回は封印の確認と補強だよ。クヴァールの時みたいに封印を解除して倒す事はしない、出来ない。今の私達じゃ戦力が圧倒的に足りないんだ」
フリーレン様ほどの方がそこまで言うなんて。
「その魔族の、名前は?」
「──ナーリン。あいつはそう名乗っていたよ」
「……賑わってますね」
城門を抜けて町に入ると喧騒が私達を出迎えました。
「さっきも言ったけど、ここは辺り一帯の物流拠点なんだ。前来た時は新興の農村って感じだったけど、随分と様変わりしたね」
「前、というのは?」
「ナーリンを封印したときだよ。大体八〇年前かな」
「……無名の大魔族がいたのに村が興ったのですか? 滅びたのではなく?」
「不思議でしょ。他に気になったことはある?」
人混みの中を歩きながらフリーレン様はそんな質問をしてきます。気になったことですか。
「そういえば、ここの城壁が森の所で不自然に途切れていました。森を囲うでも、沿うでもなくプッツリと。まるでその方向に危険は無いかのように」
「なるほど、確かに、外敵を防ぐための城壁が途切れているのはおかしいね」
「あとは……」
ふと、私は視界に入ったものが気になり足を止めます。
「フェルン?」
「あの像は、フリーレン様達ですよね」
「そうだね。ヒンメル達の像だ」
町の広場にあったのは、ポーズこそ違いますが旅する中でもはや見慣れた勇者一行の像。けれど、その四人の後ろに顔をヴェールに覆われ抱きしめる様に翼を広げる神秘的な女性の像が立っています。
「あの後ろの女性は? これまで見たことがありません」
「あれは──」
「あの方は、森の精霊様です」
コツコツと杖を鳴らして歩く老爺が、足を止め私達の方を向いています。身なりが良く、その瞳は静謐な光を宿していて、この街の権力者である事が窺えます。
「森の、精霊様、ですか?」
「ええ。彼女は魔族との戦火に追われ逃げ延びた我々の先祖を導き、守ってくださったのです。そしておよそ八〇年前、勇者ヒンメル様達と共に魔族と戦い、その傷を癒やすために森の奥深くで眠りについていると言われています」
「なるほど……」
いわゆる民間信仰、なのでしょうか。けれど、フリーレン様との会話を踏まえると何か裏がありそうです。
「あなたは……村長の息子だね。ヒンメルの剣をねだって大泣きしていたのを覚えてるよ」
「ほほっ、今は町長をしております。あの時、代わりにとサインを書いて頂いた木剣は家宝になりました」
「……そっか」
「して、この度の来訪は……封印の件ですかな?」
「うん。綻びが無いか確認しておきたくてね」
「ヒンメル様もかつては毎年来ておりましたな。分かりました、報酬は『飛ばした靴が必ず表になる魔法』で如何でしょう?」
「いいね、分かってるじゃん」
……えぇ。
それからヴォーボの森へ入るのに必要だという許可証を受け取ってから私達は町中を進み、森の前まで来ました。
「結界魔法、ですか。街ではなく森を囲っているんですね。ナーリンの復活に備えての物でしょう」
「……」
「城壁が途切れているのはこの街の信仰によるもので、森の精霊様の棲む地に手を出すなど…といった感じでしょうか。結界のお陰で森を魔物などの外敵が抜けてくるのは難しい筈ですし」
「……」
「ですが、フリーレン様。森の精霊様とはいったい……」
「取り敢えず、森に入ろうか」
「……はい」
促され、歩みを進めます。
結界の中は至って普通の森でした。魔力反応は無く平和そのもの。ここに大魔族が封印されてるなんて考えられない程に。
「まずは、そうだね。フェルンも察してるとは思うけど、森の精霊なんてのは存在しない。ナーリンとの戦いに加勢したなんてのは嘘だ。そもそも」
「ナーリンとは戦わず、隙をついて封印した。そう仰っていましたね」
「うん」
「では、あの話は……?」
「……ナーリンはね、人を欺き利用する、狡猾な魔族だったんだ」
かの魔族はフリーレン様達にこう言ったらしいです。
『牧畜……だったか? 野を駆る獣を柵に閉じ込め餌を与え肥え太らせ繁殖させ……と、人間は変わったことをする。しかし、中々面白い発想だ。大いに参考になる。そして此方は面倒事が嫌いでな、態々柵を作り家畜を集めるなんて億劫だろう?』
「森に迷い込んだらいつの間にか外に出た、魔物に追われて森に入ったら魔物は何かに殺されて助かった。そんな話が広まって、『森の精霊様』という偶像を生み出して、それに縋る人が集まって出来たのがヴォーボだ。人間をよく識っているからこそだろうね」
「人間を、家畜に……人間の、牧場を、作ろうとした……」
口に出して寒気がしました。魔族のために人間が生み出され、育てられる村が、町が、作られようとしただなんて。
「魔族との戦いで眠った云々は、ハイターが考えたカバーストーリーだよ。あそこは森の精霊に対する信仰が根強くてね、そのまま話してたら魔族に与する集落が出来てたかもしれない」
私はショックで何も言えませんでした。そんな私に気を遣ってくれたのか、その後は無言で森の中を進みます。
「見えてきた」
暫く歩くと、ぽっかりと開けた空間の真ん中に一体の石像がありました。
小柄な少女に見えますが頭には禍々しい双角が生え魔族だということがわかります。
口元には歪な笑みが浮かんでいて、つまり封印されるその瞬間まで嗤っていたのでしょう。
「こいつがナーリンだよ。七崩賢でも将軍でもない、無名の大魔族。……腹立つ顔してるな、相変わらず」
フリーレン様は不機嫌そうに言い放つと、私の方を向いて「待ってて」と言ってからナーリンに近付いていきます。
「クヴァールの方は封印が不安定になってたけどこっちはどうだろ……」
呟きながら手を当てたフリーレン様は途中で黙り込んでしまいました。背中を向けており表情を伺うことは出来ません。
「フリーレン様?」
「やられた」
「え?」
やられた、とは?
そう訊ねようとした瞬間、フリーレン様は杖を取り出すと勢い良く振り被りました。封印されているナーリンに向けて。
「なにを──」
──ガシャン
「やっ、て……え?」
ナーリンが、砕けました。それはもうあっさりと。バラバラになったそれは地面に散らばり、転がる頭部はまるでこちらを嘲笑っているようで。
「……分身、それも私やヒンメル達が全く違和感を覚えない程の精度だね。何処から操作していたのか……はぁ、魔族の魔法というのはまったくもってデタラメだ、いやになる」
言葉自体はいつも通りですが、その声音は冷え切っていました。
「フェルン。私は──欺かれたみたいだ。知っていたはずなのにね、魔族の言葉は人類を欺くための手段でしか無い事を」
読了謝謝茄子!
やっぱり感想はネタの宝庫やね、助かりナス
感想評価お気に入りクレメンス
高評価もありがとナス!!(敬称略)
眠り馬 大金剛 ネコねこ kiki@暇人2世 烙陽 すぽぽぽ ノーウェル マルマル丸 青雲の光 I am stupid aa// 惰眠を貪る者 mntickmy1224 ドジョウの醤油焼き
マーラ11 まつもっこり VISP 銀髪天使 ホムタス 寝てはいけない インスパイア 蒲鉾 黒い猫さん トンカツ醤油派 ココカル 宇宙ウミウシ 手湖 架谷 フリーバンド 雨傘, TDM じゃうま がぎぐげご すも ワカメカメ katokou とーとーとー edwardcoke ちんすこー K.K1225 柿の種ex ○○○はCOOLに去るぜ 黒矢 クーネ・R・ネームル 恋なすび 前歯を屠る者 マシュトマト undertree あっさりしぐれ kei(PC) PALUS さんぱち ギデオン あっはん sukiyaki sonyop 黒井Android Rijesuto ut_64bit 二元論 Kame6021 pannacotta Kazuma@SB Hoppy あずき豆 ちょいさふろ~三世 下Heyヘ CANINO.KYO ねこねこ55 扁桃石 AKD ぼっちな日和さん ばずず ルイン・イシュクル ゆとりの和田 -ほわいとー 夜市よい タンタンDX 立川涙子 黒雨こーと デスピサロ TS秋月 ワイドキング ひらさかたま いぐさ 中華大福 螺たま 健康マン kanon らんはい トルメキア兵 475 岐阜のリクガメ チカゲサァン ルドリア 時間あるの yoshiaki Kanカン ブーーちゃん 何もないひと あざまる水産 ネコノテ RubyStar ろくにぃ 6OO うみうし larry0817 湊音0608 狩雄吐露 GGO好きの幸村 L田深愚 クコナ 破産管理者 グリムカンビ コース しっぽたれ 光の亡者予備軍 kaya0821 レイスドール 先の時代の敗北者 芝 ロク 曇らせが日々の糧 名前考えるのめんどい 蛍袋&沈丁花 カリアル 北山時雨 影響を受ける人 ringo01499 なっとーちゃづけ
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