時系列は大体二年生の夏くらい
「……ラセツ君、あれ。やるよ」
「……任せろ」
ミカと目配せをし、同時に正面に向かって一直線に駆ける
「「海だぁ──────!!!!」」
やっぱ海来たらこれやらんと! 当たり前だよなぁ!
「はぁ……ミカさん、それにラセツさんまで……」
「まるで小学生だな……」
「あはは……ラセツさんって、こんな感じなんですね……」
後ろでみんな呆れてるけど気にしない気にしない! ……ん? 結局ティーパーティーの他に誰を呼んだのかって? ……なんかめんどくさかったから知り合いみんな呼んだよ。んでその知り合いが知り合いを呼んだからもう大所帯よ。いやぁ、まさかこんなに増えるとは
「ほらほら! みんな折角海に来たんだし早く着替えて泳ご!」
「分かった分かった。引っ張るな」
ミカももう泳ぎたいみたいだし……さっさと着替えてくるか。……あ、そういえば
「……更衣室って、あるのか?」
学園にはトイレも更衣室もあったけど……ここにもあんのか?
「なあナギサ、ここって男子更衣室ある?」
「? あると思いますよ」
「あ、あるんだ」
「というか、大体の場所には男性用と女性用のものがありますよ」
「んへー」
そうなんや。まあなら良いか
「じゃ、俺も着替えに行ってくるよ」
とりあえずちゃっちゃと着替えますか
「着替え完了!」
おっそろしく早い着替え……俺だからできることだ……嘘ですそんな早くないです
「……さて、これって着かた合ってんのか?」
自分の姿を鏡で見る。普通の海パンに、上はジャケットみたいなやつを羽織ってる感じなんだが……
「まあ良いか。とりあえずみんなの所行こ」
まあ言われたら直せば良いべ
「おまたせー」
「ラセツさん、来ま……した……か……」
俺が声をかけたらみんなが一斉にこっちを向いて、一斉に固まってしまった。……い、一体どうしたというのだ……やっぱ間違ってた?
「……我が生涯に一片の悔い無し」
「ここが……理想郷か」
「……ふう、ちょっとお花摘みに」
「ナニする気だよ」
なんだなんだ。次は一斉に天を仰いで変な事言い出したぞ。こいつらヤベェやつか?
「分かってはいましたが……随分……来るものがありますね」
「……わーお。やっぱり凄いね」
「……あ、危なかった。以前に上裸を見ていなかったら即死だった……」
「っ!? ……セイア様、その話、詳しく」
「えっ」
「詳しく」
「詳しく」
「えっ……えっ」
なんかセイアが何人かの生徒に引きづられていったけど……大丈夫かあれ
「大丈夫なのか? 放っておいて」
「え? ……あー、うん。まあ大丈夫でしょ」
「軽いなぁ」
「そんなことより! 早く泳ぎに行こうよ! ナギちゃんも!」
「そうですね」
「そうだな……あ」
危ない危ない。言うの忘れてた
「二人とも」
「「?」」
「水着、似合ってるぞ。可愛い」
「「……はぁぁぁぁぁぁ」」
えっ……なんか変なこと言った?
「な、なんでため息?」
「……そういう所だよね」
「……そういう所ですね」
えぇ……なんだよ
「ラセツ君なんてほっといて、行こ。ナギちゃん」
「そうですね。ミカさん」
えぇ……行っちゃったし。なんだぁ?
「……ま、いいや。俺も行こ」
こんな調子で大丈夫かなぁ……?