眠たげ最強幼女は、人気ダンジョン配信者に見つかる   作:雪狐@ただのキツネ好き

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十七話

「ただいまー!」

 

カスミちゃん達の元に戻って、笑みを浮かべて言う。

それに対して少し笑いながらも「おかえり」と返してくれる三人。

ずっとソロだったから嬉しいね。

 

「ん〜、この骨〜、肥料くらいにしか使えなさそうかな〜?」

 

カスミちゃんが、スケルトンウォーリアの骨を触って、見ながらそう呟く。

まぁ実際、魔力は多いから砕いて肥料にしたら物凄く成長しやすくなるみたいだね。

 

でも、基本は武器に加工するんじゃなかったかな?

中層の10層まで行ける人からしたら微妙だけど、使えないことは無いしね。

それに、スケルトンウォーリアは中層15層くらいからは沢山出てくるんだよね。

 

沢山出てくるのにドロップアイテムが骨と魔石だけだからあまり旨みは無いよ。

けど、スケルトンウォーリアの骨はね、上層に挑んでいる人が好んで買うんだよ。

 

下手な鉄の剣よりも強いし、それでいて沢山骨はドロップするから、それなりにお手頃価格だしね。

私も昔は使ってたよ。

 

「武器にしたら頑張れば中層クリアまでは使えるかなぁ?」

 

「…いや、普通は中層でも半分に行くまでも使えないんだけど…」

 

「ん〜?

いやいや〜、きちんと加工して、きちんと手入れをすれば下層1層くらいまでなら戦えるよ〜?」

 

「…それ、多分加工技術の差だと思うよ。」

 

少しだけ頬を引き攣らせながら私は言う。

いや、普通は中層の人はもっと強い武器にするから中層クリアまでとか、無理だよ?

それが行けるんなら相当の人が使ってると思うし…

 

少なくとも、普通は中層10層くらいまでだから、勘違いしちゃダメだよ?

私は小さく男の人と女の人に言う。

するとその二人は頷いて、その後にカスミちゃんを戦えない加工職だと勘違いしたのか、少し変なことを言ってきた。

 

「えっ、と、助けて貰って言うのもなんだけど…

ダンジョンに非戦闘員の加工職連れてくるのは危ないですよ…?」

 

「そ、そうだ!

いくら貴女が強いとはいえ、足でまといを連れてくるのはまずいぞ?」

 

「…へ?

あー、大丈夫だよ。

あまり気にしないで?」

 

少なくともカスミちゃんの事は足でまといの加工職だと勘違いしてるみたい。

カスミちゃんが足でまとい、かぁ。

面白いね?

 

「いや、こんな小さい加工職の子が死ぬのなんて考えたくもないから、引き返した方がいいよ!?」

 

「あ、あぁ!

流石にこんな小さい子連れてくるのは危険だ。」

 

「ん〜?

ボクは少なくとも凛ちゃんよりは強いから大丈夫だよ〜?」

 

「…凛ちゃん?」

 

「あ、私だよ?」

 

「はぁ?

いやいや、流石にそれはないだろ。

こんな小さい子がそんなに強いわけがないし。」

 

「ボク〜、成人してる〜!」

 

ぷんぷん、と言う擬音が聞こえそうな身振り手振りで怒るカスミちゃん。

ヤバい、可愛い…!

 

けど、怒る前にきちんと説明しないとね?

 

「えっと、この子の方が私よりも余裕で強いよ?

むしろ私がこの三人の足でまといになってるかな…」

 

一応私、日本ではトップクラスのはずなんだけどね…

まぁ仕方ないよね、いつか追いつく…!

 

「…貴女で足でまとい…?

いや、本人が言うならそうなんだろうけど…どうなってんだ…」

 

最後の方、声が小さくなってたけど私は聞こえてるからね?

多分リルちゃんと一華さんも聞こえてるね、少し目を逸らしてる。

 

自分たちが以上ってことは理解してるんだろうね。

その辺り、カスミちゃんにも説明して欲しいけどなぁ…

無理か。

 

「そういえば、名前聞いてもいい?」

 

「あ、あぁ、助けて貰って自己紹介してなかったな。

俺は九条拓海だ。

最近探索者になったばかりでな…イレギュラーに対応できなかった…」

 

「わ、私は真宮麗華よ、助けてくれて、ありがとうね?」

 

「探索者歴が長くて、どんなに強いひとでも少しの油断で命を落とす場所。

それがダンジョンだから、それだけは気をつけてね?

こんな若輩に上から言われるのはむかつくかもだけど、許してね?

私は鈴宮凛だよ、一応ダンジョン配信者してます!」

 

私がきちんとした挨拶をしたからか、他の三人も挨拶をしようとなったようで、挨拶をしている。

 

「ボクは葉桜霞だよ〜。

よろしくね〜♪」

 

「わたしはリル、よろしく」

 

「わたくしは一華ですわ!」

 

よろしくって言ってもすぐにわかれるんだけどね。

とりあえず、そろそろ進もうかな。

 

「じゃあ、またどこかで会えば宜しくね!

それじゃ、私たちは行くよ!」

 

「行こ〜♪

とりあえず中層へ行かないとね〜」

 

鼻歌交じりに進むカスミちゃんを見ると、ピクニックをしてるように感じちゃうなぁ。

自意識過剰じゃなければ、私たちと一緒にダンジョン探索、と言うのが楽しく思ってくれてるんだろうね。

 

カスミちゃん、基本一人で居たって言うのは何となくだけど分かるし。

これからは一人にしないためにも頑張らないとね!

 

「ん、頑張ろ!

よーし!さっさと上層を踏破するよ! 」

 

私は自分に言い聞かせるように呟き、皆に聞こえるように言う。

皆は少し笑いながら頷いていて、少しだけ速度をあげる。

割と早いつもりなんだけど、余裕で着いてくるね、流石。

 

:さっきの人も上層の中では割と強いんじゃねえの?

:確かにな、さっきの人たち、多分後数ヶ月もすれば上層突破出来るんじゃないかな。

:あの年齢にしては中々早くね?

:それに、探索者になったばかりらしいしな!

:まぁその速さで言ったら誰にも負けないであろううちの凛ちゃんとカスミちゃんよ!

:いつの間にかカスミちゃんもうちの子になってて草

 

…まぁ確かに?

カスミちゃんはもううちの子だよね!

でもカスミちゃんは視聴者さんのじゃないからね、私のだからね!

 

「カスミちゃんはあげないからね!?」

 

「わぷっ!?

急すぎるよ〜?!

でも、暖かいね〜、ふわぁ…」

 

私は、カスミちゃんを後ろから抱きしめて視聴者さんに見せつけるように言うと、カスミちゃんは眠たそうに欠伸をしていた。

 

やばい、可愛い…

お持ち帰りしたい、していいかな?

というか私の家に住んでるからお持ち帰りしているようなものだよね!?

 

もっと仲良くなるもんねー

とりあえず、今は寝かせておいてあげようかな。

 

「寝ていいよー?

その間は多分リルちゃんか一華さんが守ってくれるだろうしね?」

 

「ん、マスターが寝てる間は、わたしがごえい、する」

 

「わたくしは…多分必要ないですわね」

 

「んぅ〜、なら〜、寝るね〜?」

 

「ん、おやすみ!」

 

私は、背中にカスミちゃんを背負って優しく撫でる。

多分だけど嬉しそうな表情になってるカスミちゃん。

なってて欲しいな!

 

:いいですわ〜!

:目の保養

:キマシタワー!?キマシタワー!?

:これは沢山建造されるぞ!

:こいつらダンジョンでゆるゆるとしすぎだろ…

:さっき「ダンジョンではどんな強いひとで少しの油断で命を落とす」って言ってた人と同じとは思えませんねぇ!?

:草

:でもまぁ、お前ら、俺も含めてだが、こういうの、好きだろ?

:そりゃまぁ、好物です

:最高

:永遠に見てたい

:スクショ撮った

:草

 

確かに、油断しまくりだとは思う。

けどね、よく考えてみて?

私以外の人、全員アビスで狩り出来るような人なんだよ?

ここは中層までもうすぐの上層だよ?

 

カスミちゃん以外人じゃないし…

いやー、そんな人達に囲まれると流石に油断しててもなんの問題もないと思うよね。

 

まぁトラップは怖いから、流石にその警戒はしておくけどね。

こういうのもフラグに入るのかな?

回収しないことを祈っておこう…

 

とりあえず、可愛い!

ずっと見てたいなぁ。

 

「凛、少しは警戒しておくべき。」

 

「そうですわ!

そんなにご主人様を見つめるなんてうらやま…危ないですわ!」

 

一瞬本音出たね?

ただ羨ましいだけだろうね。

リルちゃんも上手く隠してるつもりか分からないけど、わかりやすいし。

 

ま、でも言うことも正しいしね。

仕方ない。

 

「はーい、流石にダンジョンだしね。

カスミちゃん見つめるのはやめてきちんと警戒する。」

 

正直いうとずっとみてたいけど、仕方ない。

きちんとしないとね。

私のわがままでダンジョンに来てるんだし、その辺は切り替えないと。

 

「ん、わかればいい。

さっさと中層の安全地帯階層(セーフティーフロア)に行ってゆっくり見る。」

 

「あ、それいいですわね?

ご主人様が起きる前に踏破し終わりましょう!」

 

「そうだね、さっさと終わらせよう!」

 

今までで一番心が一致したかもしれない。

皆カスミちゃんの事好きなんだね?

私も含めて、ね。

 

 

 

「これで…終わり!!」

 

それから1時間掛けて上層を完全に踏破し終わり、さらに2時間掛けて中層の安全地帯階層(セーフティーフロア)に到着した。

 

:こいつらやべぇw

:ボスが鎧袖一触マジ?

:中層安全地帯階層(セーフティーフロア)の前のボスって普通鈍器か魔法じゃないとどうしようも無いようなやつなんですがw

:えっと、確か魔鉄人形(ゴーレム)だっけ?

:そうそう、ゴーレムって、下層に行ける人でも確か斬るのは出来ないくらい斬撃耐性がたけぇんだ。

:それを?魔法で切れ味上げたとはいえ?刀一本で下した?

:そ、そういうこった

:それって、つまり下層挑める程度の人と比べてもレベチって事?

:切断面見てみろよ、綺麗すぎるだろ?真っ二つだぜ

:下層ソロクリア出来るレベルは流石だなぁ…

:下層挑める程度って言ってたヤツ居たけど、下層挑めるような奴はひと握りだからな?

:そこんとこ、間違えないように。

 

確かに、以前の私ならゴーレムの事を斬るなんて出来なかった。

でも、何故か斬れるような気がして、この刀【リアン】で斬ってみたら斬れちゃった。

 

ふ、ふふふ…私も結構強くなってるってことじゃない…!?

調子に乗るなんて、カスミちゃん達といる場合出来るわけないけど、それでも、嬉しくなってもいいと思う。

 

「ん、ゴーレムくらい斬って貰えないと困る。

これから先、それよりも硬いモンスターなんて腐るほどいる。

なんなら、デュラハンなんかもゴーレムとは比べ物にならないくらい硬い。」

 

「ぅ…」

 

確かに、以前戦ったデュラハンは硬かった…

少なくともこんなゴーレムとは比べ物にならなかったなぁ…

今でも外装を真っ二つにできる気なんてしないし…

 

「…でも、人間にしては、凄い。」

 

「…え?」

 

「ふふ、リルってば、素直に褒めるのが恥ずかしいのか、遠回しに褒めてるんですわよ?」

 

「一華、うるさい」

 

「ぅっ!?」

 

「一華さん!?」

 

なんか目の前で一華さんが真っ赤なリルちゃんに尋常じゃない速度で蹴り飛ばされたんだけど?

壁にめり込んでるんだけど?

今の私でも多分壁はかすり傷くらいしか与えれないのに、めり込む威力って…

 

まぁでも、褒めてくれてた、んだよね?

それは凄く、うん、物凄く嬉しいな。

 

「リルちゃん!

ありがと!

でも、一華さん大丈夫?」

 

「大丈夫ですわよ〜?

もー!

リル、不意打ちは辞めてくださいまし!

ガード間に合わないし受け身も間に合わないから少し痛かったじゃありませんの!」

 

:えぇ…

:そこじゃなくない??

:は?

:これが神々(レベチモンスター)の遊戯か…

:暇を持て余した

:神々(アビスより下のモンスター)の

:あ そ び

:デデドン

:あの速度で移動して蹴れるのも凄いけど、不意打ちでそんな蹴りを打ち込まれてぴんぴんしてる方もヤベェな

 

コメント欄も慄いてるよ。

まぁ、一部盛り上がって遊んでるけど…

 

 

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