1月3日、18時。告知のあった通り、唄上のチャンネルで3Dによるカード福袋の開封配信が始まった。
メンバーは唄上にドロッセル、ゴートン。彼女らが中央の長テーブルに座っている。配信画面から見て右側の席に宗馬とポラリスとケイン、左側の席にKP7とリリ、それに黒子の姿に顔へディスプレイをつけてアバターの顔を映している一鉄がいた。
一鉄だけはまだ3Dがないので、こういう形で登場だ。3D企画でも全身が映るディスプレイで参加することが多いが、スタッフがやってみたらいけたということで新技術お披露目という形で任されていた。
そのためあけましておめでとうと新年の挨拶をして自己紹介をした際に、一鉄が黒子で動き出した時には全員で3Dお披露目おめでとうと茶化した。コメントに「違うだろ」と突っ込まれつつ、一鉄もふざけた動きをしたことで場を沸かせた。
自己紹介が終わった後、改めて唄上が今回の配信の趣旨を説明する。
「新年と言えば福袋!そしてわたくしたちは大なり小なりカードゲーマー。となれば買うしかないわけですわね、福袋。去年は隣のお2方が付き合ってくださったのですが、今年はなんと!後輩の皆様が6名も名乗り出てくれましたわ!もう、これだけで福袋企画をして良かったと感無量です……!」
「去年も俺っちは『デュエキング』の福袋を買ってたんすけど、お3方の金額聞いて参加できそうになかったですもん」
「それはすまん、宗馬。でも今年は生贄になってくれて助かる」
「生贄になった覚えはないんすけど⁉︎」
「まあまあ。宗馬様もゴートンさんも落ち着いて。福袋に興奮なさるのはわかりますが、楽しいのはこれからですよ?」
宗馬とゴートンを諌めながら、誰から行くかという話の前に唄上がスタッフを呼ぶ。
そんな下りがあったかと全員が首を傾げていると、各テーブルに1つ、箱が置かれた。それのことを知っている男性陣から「えっ⁉︎」と大きな声が出る。
「わたくしから皆様にお年玉です!『ウィザーズ&モンスターズ』の年末箱と呼ばれる、この前出たばかりの最新弾ですわ!お祭り箱ですので再録も多いのですが、サプライなど中々充実した中身でして。これをテーブルごとに分け合っていただけると」
「おお、オリパは自重したんだな。偉いぞ、オーフェリア」
「ゴートンさんが同じ値段をかけるなら最新弾の方が喜ばれるって言うので用意しましたわ。確かにオリパは当たり外れがちょっと撮れ高的によろしくないかと思いまして。当たった際も取りに行くのも一苦労ですし」
『ゴートンナイスブロック』
『オリパはなぁ。元が取れん』
『カドショも商売だし。普通は利益になるように商品は作る』
今回の年末箱は新規のカードが10種類、確実に封入されていることと、それ以外はランダムなカードが40枚入っている仕様だ。人気カードのイラスト違いからレアリティアップなど、コレクター的には欲しい逸品だ。
また、収録するための箱もおしゃれで今回の新規カードのデフォルメキャラが描かれているために観賞用としても機能する。それに合わせてデッキケースとスリーブも付いていて、デッキケースとスリーブが単品でも高値で取引されていたりする。
年末箱は毎回こんな感じの大盤振る舞いだ。早速テーブルごとに開封していった。とはいえほとんどの面々は予約して買っていたので、持っていない面々がデッキケースやスリーブをもらうことになる。カードが入っているパックはジャンケンでどれをもらうか決めていた。
テーブルごとに開封している間、視聴者を待たせないためにも本来の福袋の開封は進めていく。まずはネタ枠だ。
「じゃあ最初はドロッセルさんの個人ショーケースから買った福袋にしましょうか」
「いや、買ったって連絡はもらってましたけど……。リスナーの皆さん、信じられます?今映っている福袋、5万円ですよ?」
『随分冒険したな⁉︎』
『個人ショーケースは当てにならん……。最低保証とかないし』
『マジで悪意で作られてる可能性がある。ネットオークションとかフリマサイトと変わらん』
『オリパ以上の劇物来たな……』
テーブルごとに有名カードが当たっただの、新規のレアリティが高いものが当たっただのと言う声をBGMにドロッセルの福袋が開けられていく。誰もがよく見る赤い袋が開封されて、最初に出てきたのは透明なシートで保護されたままの横に長いプレイマットだった。
中央には5年前ほどに刷られた灰色と朱色で構成された3本角のついたライオンが描かれていた。
「『ヴァリアンス・ウォー・ライガー』のプレイマット?下には2021って書いてあるか?」
「4年前のワールドチャンピオンシップ、つまり世界大会に出場するための日本予選大会の会場で売られていたものですわ。こういうプレイマットは定価5500円ですが、会場限定で通販がないために高値になります。大体倍額で見れば今の相場かと」
「さすがオーちゃん。スラスラ出てくる……」
「だって持ってますもの」
『普通に当たりでは?』
『会場限定だから数少ないんだよなぁ』
カード的にも一時期環境を支えたカードで、今でも使っている人がいるくらいに強いカードだ。それのプレイマットなので欲しい人的にはかなりの値段をつけてでも欲しがる商品だ。
サプライ系は再販がかからないため、買おうとすると大体プレミア価格になる。そのためカードゲーム界隈では欲しいサプライがあったら発売直後に買えというのが鉄則だった。
続いて出てきたのは未開封のデッキケースとスリーブが2つ。とはいえそちらはイラストが描かれているわけでもなく区別がつけられる程度のものだったので定価だろうと唄上は判断。
サプライは以上で、次に出てきたのは通常弾のボックスだった。それも2つ、未開封だ。今年発売されたものなので、こちらも定価判断。
その後に出てきたのは、明らかに使用感のあるデッキケース。その中にカードが入っているという。
「これまさか、引退品か?」
「かもしれませんね。デッキの中身次第ですが」
競技プレイヤーだったが、諸般の事情で引退することになって個人ショーケースとして出品したのではないかとゴートンは予測。
デッキの中身を確認していくと、アニメにも出てきた『古代の巨獣』というテーマのデッキだった。それだけなら別に問題なかったのだが、そのデッキの中身がフルレートデッキとも呼ばれる、全部のカードがトップレアで構成されたデッキだった。
「ドロッセルさん!あれ全然元取れています!というか下手したらあのデッキだけで5万は余裕ですわ!」
「うわぁ……。出てくるカード全部ギラギラだぁ……」
「KP7君、リリ君。あれはそんなにまずいのかい?」
「あのデッキのエースカード、さっき真っ白いホロ加工のカードがあったじゃないですか。あれって18年くらい前のボックスのトップレアで、カートンに1枚とかです。なので当時1万は普通にしていたような……。だよな、リリ?」
「はい。他のカードもそれなりのお値段はしますので……。うわ、EXデッキの汎用カードまでトップレアだ……」
全部のカードが本当にトップレアで構成されていた。ノーマルやレアでしか収録がなかったカードはそのまま入っていたが、だとしても本当に金額のかかったデッキだった。
唄上の言う通り、十分元が取れているデッキだった。
そして最後。小さなポチ袋が入っていたのでスタッフの手で開けられる。手袋をしつつ開封して、ローダーと言う貴重なカードを入れるようなケースに入っていた。裏側で置き、ドロッセルの声で表にされる。
そこに入っていたのは『古代の巨獣』を象徴するマジックカード。それの英語版でどういうことだと拡大して見ると、それの型番を見て唄上が叫ぶ。
「ああっ⁉︎WCS-2008はダメです!あれ、世界大会の本戦出場者限定カードですよ⁉︎」
「マジの引退品では……?」
「の割に、ボックスは最新の奴が入ってるのは何でだ?」
『これ5万じゃないって……』
『バラ売りしたらもっと良い値段になるだろ⁉︎出品者何やってんの⁉︎』
ライバーも視聴者も困惑する中、ドロッセルへスタッフが中に入っていた封筒を持ってくる。
なんだとドロッセルが開けて、中身を読む。
「購入してくださった方へ。家族の介護で手が回らなくなり競技は引退することになったので、マイフェイバリットデッキをあなたに託します。5万円の価値はありましたでしょうか?今後もカードは買ったりするので、そのデッキはお好きにご使用ください。──出品者の方!見ていらっしゃらないと思いますが、介護頑張ってください!デッキはとても大切に保管しますので!」
『引退か。しゃーなし』
『介護はなぁ』
『今でも普通に使えるデッキで草。ちょっと調整はいるかもだけど。ぶっちゃけホロのアレは1枚で良い』
『多分WCS常連だろ、この人。んで『古代の巨獣』がマイフェイバリット?』
『特定できちゃいそうなラインナップだな、これ』
出品者からの直筆の手紙を読み上げて、ドロッセルはそう伝えるしかなかった。
ネタ枠で買ったはずの個人ショーケースが特大の想いが乗っていたもので、ライバー全員の出鼻が挫かれる。
「こ、こんなつもりではなかったのですが……。次はどうしましょう?」
「なら俺っちが行こうかな。『デュエキング』の25万福袋!」
「では宗馬様で!」
ドロッセルたちのものは値段が値段なので、宗馬が先陣を切ることにした。今日の中では数少ない『デュエキング』勢で、スクリーンに出たのは福袋というよりはダンボールだった。
デカデカと2025年記念25万福袋‼︎と張り紙がついている。年に合わせたお値段ということだろう。
「『デュエキング』の方はあまり詳しくないのですが、解説は宗馬様に任せてよろしいですか?」
「ポラリスっちもいけるはずだから、まあなんとかなるっしょ。高額カードとかわかんないけど」
ダンボールからの開封で少し時間がかかったものの、最初の方はやはり既製品から始まる。通常弾のボックスに、お祭り箱と呼ばれるボックス。そして非売品の応募者全員サービス系のプレイマットが出てきて、それに喜ぶ宗馬。
『デュエキング』は小学生男子に人気の月刊誌に漫画が掲載されている関係で、カラーページなどで応募者サービスや最新弾の情報が載っていたりする。それ系の非売品で可愛い女の子が描かれていたので宗馬は大喜び。
続けて出てきたのは3連ローダーと呼ばれる、カードを3枚入れられる横長のローダーだった。観賞用に使われるもので、関連性のあるカードを入れる際に使われがちだ。
それを表にしてもらって出てきたのは、炎属性の龍と闇属性の悪魔がビームを放っているカード、それに光属性の天使が羽根を撒き散らしているカードだった。
その3枚を見た瞬間、宗馬とポラリスが立ち上がる。
「ああっ、やばいやばいやばい!ポラリスっち、あれ全部青文字だぜ‼︎ってことはさ、マジで初期の抽選当選カード⁉︎」
「うわー⁉︎オレたちの憧れじゃないですか!当時ハガキ出したなぁ!」
「俺っちも出したけど1個も当たんなかったよ!うっひゃあ!アレだけで買った価値がある!」
「初期の当選カードですか?もしかして雑誌の?」
「そうそう。俺っちたち、まだ小学生とかそんな頃の奴。母さんに頼んでハガキ送ったけど当たんなかったなー」
『これも約20年前のカード』
『高額カードってそういう、昔のカードしか基本ないのよね。それか大会プロモ』
『3枚セットなんて値段いくらだ……?というかこんなの、言い値の世界では?』
値段は調べても出てこなかったのでわからなかったが、本人が満足しているためによしとなった。福袋にはまだ入っていて、それはカードではなくカードもモンスターが立体化したフィギュアだった。
それが大きすぎてダンボールに入っていたらしい。このフィギュアは15000円くらいする。
「いやー、大満足っす!福袋って良いもんですねえ!」
「そうでしょうそうでしょう。では続いては……。そうですね、一鉄様行きますか?」
「自分か?よし、自分の福袋は12.5万福袋!なぜか中途半端だった」
唄上がリストを見ながら順番を考え、一鉄が指名される。だいたい福袋はキリが良い値段なことが多いが、一鉄のものは中途半端な値段だった。25年の半分の値段、という意味らしい。
一鉄は黒子のままスクリーンの前に移動する。その歩き方などから一鉄の歩き方が予想通りの大人らしい歩き方だったなどとコメント欄で書き込みが増えていく。
こちらは普通の赤い福袋に入っていた。それが開けられていき、最初に出てきたのは冒頭に唄上が配っていた年末箱だった。
「見覚えがある……。まあ、最新弾だし、そういうこともあるか。え、次が最後⁉︎」
「あちらは定価が6000円なので、次が12万円くらいの価値があるものでなければマイナスですね……」
「自分は紙は復帰勢だから詳しくないが、そんなカードはたくさんあるのかい?」
「10万円台のカードはたくさんあるので、これと特定はできそうにありませんね。枚数にもよりますし」
『10万は高いカードなら全然あるからな』
『一鉄さん、クリスマスの時も復帰勢って言ってたもんな』
『それでよくこんな高額福袋に行くな……。すげえよ』
出てきたのは4枚のカード。アベレージを考えれば1枚30000円くらいなら無数に可能性はあると解説をされる。
一鉄は左のカードからオープンしていき、黄色のアーマーを着た女の子が映る水色のカードが出てきた。ビカビカに光っており、いわゆるプリズマティックレアというものだった。
「お、一鉄さん。これは当たりだぞ。『戦術機械・グランドル』の絵違いプリズマティックレアは3万くらいする人気のカードだ」
「人気のテーマだね。アプリで何度か戦ったよ。それじゃあ、次」
ゴートンの解説を聞きながら次を捲ってもらう一鉄。『デュエキング』勢の宗馬とポラリスが価値がわからなかったためにケインがスマホで相場を見せてこれくらいの値段だと教えていた。
次に捲られたのは同じシリーズの、青いアーマーを着た女の子。これもプリズマティックレアの絵違いで、年末箱のようなお祭り箱でのトップレアだったカードだ。今はそのボックス自体にプレミアがついており、ネットで探したら1万は超えている。
これも『戦術機械』のテーマカードで、やはり値段は3万くらい。そしてこのテーマのカードはたくさんあるので、残りの2枚も同じシリーズだろうと予測された。
3枚目は赤いアーマーを着た少女。このシリーズでも人気のある子で、この子は45000円くらいする。強い上に可愛いということで、このデッキを作るなら必ず入るカードだ。
3枚とも同じシリーズであり、土、水、火と順番に来たので最後は風属性の同じシリーズの子だろうと予測した出演者たち。
出るカードがわかっていたからか、一鉄も気軽にカードを捲ると、そこにいたのは『戦術機械』ではなく茶色い効果モンスターだった。王冠を被った魔法使いの格好をしている女の子で、杖を前に向けて光を放っているイラストだ。それには25周年のロゴが効果欄に刻印されてカード全体が光っている。
「誰⁉︎」
「『エレメンタル・プリンセス──覚醒』の25周年レア?高いんじゃないか?」
「うーん、いくらだったでしょう?実用的で可愛い女の子のカードは高騰しがちですが……」
「うえっ⁉︎一鉄さん、これ55000円で売り切れてますよ⁉︎」
「本当かい、音無君⁉︎」
カードショップのWebサイトを見ていたケインがそう報告し、一鉄はすぐにケインのスマホを覗き込む。そこには確かに売り切れと書かれていて、そのショップでは在庫がないようだった。
簡単に特殊召喚できる効果に、墓地に複数の属性のモンスターがいたら使える効果が強くて、デッキによっては結構採用率のあるカードだ。イラスト人気もあるため、それくらいの値段はする。
在庫があるカードショップではもう少し高い値段が付けられているために売れていないようだが、売り切れの値段で想定して良いだろう。
合計したら、12.5万円は普通に超えている。
「これは自分、勝ったということでよろしいか?」
「よろしいかと。単品で買うともっとお値段がしますわ」
「おめでとう、一鉄さん!」
「おめでとう!」
「ありがとう!福袋は良いな!」
ニコニコ顔で席に戻る一鉄。動きもスキップしそうなほど軽やかで、かつ画面に映るアバターの表情も笑顔だった。
次に行くのはゴートン。数が多いだろうから半分くらい消費したいということで、この辺りで開けたいと申告。
値段をKP7に聞かれて、100万と答えるとコメントが一気に加速する。
『おい、お前がストッパーにならなくてどうするんだ』
『去年もうそんな高額なの買わないって宣言してたよなぁ⁉︎』
『クリスマスの時もオーちゃんを嗜めてたの、お前だろ⁉︎』
『見損なったぞゴートン!』
『いやこれ、オーちゃんがやばいのでは?』
『去年もオーちゃんに合わせた値段のやつ買ってなかったっけ?』
『あれ?そうしたら唄上も100万のやつ飛び出るってこと?』
『バケモンか、この2人。毎年毎年買いやがってよ』
当たらずとも遠からずな推察をコメントがしつつ、宗馬のものくらい大きな白いダンボールが見せられて、それを開けていく。商品に順番をつけるために星があり、その星に数字が書いてあった。そしてお店からの注意書きで数字が低い方から開けてほしいと記載。
星1の箱から既にそこそこの大きさの箱が出てきた。
「なんだこれ?」
「カードじゃなくて関連商品では……?」
「息の長いコンテンツだし、ありえる」
箱を開けていくと、その商品が入っている商業用の外箱が見えた。
それを見たらプレイヤーの全員はそれが何か理解した。
「デュエルディスクだ⁉︎しかもこれ、音が鳴るやつ!」
「良いなー、ゴートンさん!今度それつけて戦いましょうよ!」
『俺らの青春のやつ!』
『あれ、割と最新モデルだから5万くらいするやつだぞ』
『昔のも2万くらいしてたけど、最近のはそんなに高いのか……』
アニメや原作漫画で出てくる、腕につけてカードバトルをするための機械を模したおもちゃだ。実際に腕につけて遊ぶことができ、電源をONにすればアニメと同じSEが鳴るもの。
まさかの品に、全員が腕につけたゴートンに群がる。ゴートンも囃されて腕につけたままかっこいいポーズをしたりして場を沸かせた。
各々席に戻り、次の星2を見ていく。ここから鑑定済みのカードが出てきた。それも2枚。
「もう鑑定済み?早くない?」
「状態Aとかで出てくるのかい?」
「あの会社のものは10点満点ですね。9でも相当の美品判定ですよ」
「じゃあ左側。オープン」
ゴートンの指示通り開けると、状態は9.5と表記されていた。カードは有名な効果モンスターでアニメ2作目の主人公が愛用していた小さい女の子のアイドルカードなのだが、その絵違い。タッチがかなり異なり、通常のカードイラストではないものだった。
「OKT先生イラストの『コンクルーダー・ガール』ですね。RPGの【ラストファンタジー】の原画の先生とのコラボカードですわ。状態が9.5ならこちらも3万円くらいでしょうか」
「ああ、OKT先生。『ウィザーズ』ってこんなコラボカードあるんだ」
「歴史も長いからなぁ。では右のカード、オープン」
次のカードは原作者描き下ろしの『コンクルーダー・ガール』。こちらも9.5判定で元のイラストとはタッチが違うが、こちらはこちらで可愛らしいカードだった。
原作者というネームバリューからか、こちらの方が値段が高く4万円ほど。こちらはアニメイベントの物販でのみ入手できたこともあって、限定品ということもあり値段は高めだ。
「どっちも持ってなかったから嬉しい。次でちょうど半分?じゃあ星3まで見よう」
次のものは1枚ずつ黒い布の敷かれた机に置かれていく。それはハガキのようで、様々なモンスターが浮世絵調で描かれたハガキが総勢10枚置かれていった。
「何あれ⁉︎」
「2023年の郵便局とのコラボ年賀状セットの中身ですわね。おそらく『ブルーホーン・ドラゴン』の文鎮と万年筆のセットもあるはずです」
「スタッフさんが頷いてる。こっちに持ってきてくれるんだって」
文鎮は取手の部分が立体になったドラゴンのもの。万年筆には同じ絵柄が側面に描かれているものだった。これもゴートンは持っておらず、コレクションとして大切に保管すると宣言。
残りの半分は後に残しておくということで、次に行くライバーを選定する。
次はリリの番だった。