先日の試験結果が出たのですが、残念な結果となってしまい少しダウンしていました。
それでも、読者の方々にとっては関係の無い話であります。
言い訳みたいになってしまいましたが、なんとか書き上げました。少しずつちまちまと書いていたので、整合性がなかったりするかも知れません。軽く推敲はしましたが……。
トキとの決着を付いた頃。
先生達の方はどうなのかと言えば、未だに大量のAMASを相手に苦戦を強いられているが、それでも少しずつ確実に歩みを進めていた。やはり多少性能が物足りなくとも、圧倒的な軍量があれば戦力としては釣り合いが取れるのだろう。
C&Cも流石にこう多くの敵を相手にするとなると、これまでの経験に無い戦闘になると思われる。武闘派では無いセミナー所属やゲーム開発部には、もっと厳しい戦いになる事は間違いない。
『随分手こずっているらしい。まぁ、我々の力を基準に考えるのは良くないが』
「でも実際変な感じはしてる。先生の指揮があっても、これだけ苦戦するなんて」
『……私には理解出来ない感覚だが、先生の指揮下であるかとそうでないかで、そこまで大きな違いがある物なのか?』
「あるよ。あれがあるとないとじゃ、同じ人間でも別人みたいな動きになる。私も具体的に何処がどう、っていうのは言葉に出来ないけど、自然と“やれる“っていう気持ちになれる」
『それに加えて、戦場全体を見渡す様な観察眼と来たか。なるほど、やはり先生という存在も、存外規格外という訳か』
未だ使える機能が生きているシールドを回収し、向こうの戦況の把握がてらシロッコの疑問に答えるシロコ。しかしその時間はあっという間に過ぎ去り、一戦闘距離に入った途端目に付いたAMASへ向けてビームを速射。先生達を包囲する様に展開しようとしていた一団へ突っ込んで行く。
“2号! トキは? ”
「あっちで伸びてる、暫くは起き上がって来ないよ」
“助かるよ! ”
「先生の安全を確保する。周囲の敵はこっちで見るから、先生は前だけ見てて」
“分かった! よし、みんな! ここで一気に前進してタワーに入るよ! ”
先生の号令が掛かると、それだけで指揮下に入っている生徒達の士気が上昇していく。散開して敵を押し留めていたC&C・セミナー・ゲーム開発部が合流して、先生を中心にした陣形で一気に突破を目指し始める。
シロコも唯一の懸念である先生を気に掛けつつ、救出部隊の進路を塞いでいるAMASの大群に対しビームキャノンを掃射しタワーへと続く一本の道を作ってやると、出来た傷口に真っ先に飛び込んで行くのがネルを始めとしたでC&Cあった。生まれた突破口を塞がれてしまわない様に身体を使って戦線を支えている姿を見て、後続の先生達も急いでそこへと飛び込んで行く。
「2号さん! 貴女も!」
「遅れてるわよ!」
「私は外に残る。これだけの数、誰かが押し留めないとタワーを下から埋め尽くされて最上階まで迫られる。そうなったら、誰かを助けるどころの話じゃないよ」
「っ、けど!」
殿のユウカとノアがシロコへと声を掛ける。明らかに遅れが出ている、これではAMASの波に飲み込まれてしまう。さっきの戦闘で手傷を負っているのか、疲労が溜まっているのかも知れない、放っておいたら……と、良くない考えが浮かび上がるユウカだったが、そんな心配を気にもしないシロコは別の事を考えていた。
そもそもの話、シロコは今回の騒動の全容を網羅している訳じゃない。ここで先生達に同行した所で何が出来る訳でもないのは少し考えて分かっている。言ってしまえば、元々タワーの頂上まで同行するつもりは無かったのである。他校の生徒がそこまで関わるような事情でもなし、線引きはしっかりとやっておかなければならない*1。一応、覆面を被っている今の状態は『銀行強盗を完遂し逃げ遂せた覆面水着団の2号』なのだから、そういった事情を鑑みれば寧ろ同行しない方が良いまである。
「早く行って。私なら大丈夫」
「……ユウカちゃん、行きましょう」
「……戻ってくるから! それまで無事で居てよ!」
「ん、当然。そっちも、上手くやってね」
二人を背中で見送りつつ、大挙して押し寄せるAMASの群れへと突っ込んで行くシロコ。確かにユウカの心配通り、グラシュティンとの合体時間が長くなり過ぎておりシロコ自身の負荷が増えて来ている。彼女自身の強靭な精神力とシロッコがその負担の一部を肩代わりしている事もあり、まだまだ戦える程度の負荷で済んでいるが、それもいつまで持つか。
条件の悪い耐久戦。それでもシロコには、頼れる大人であるシロッコが付いている。であれば、この程度の苦境は跳ね返せない理由はないのだ。
「もう一仕事、行けるよね?」
『フ、私を誰だと思っているのだ?』
「……ん、元気そうで安心した」
左手に装備し直した、表面の少し溶けたシールドのギミックを展開。先端に尖った部分が大きく開いていき、ヒートシザースが起動される。あまり人間相手に使いたいと思える武装*2ではないが、相手がAMASなら人間ではない。存分にその性能を活かした戦いが出来ることだろう。
「ここから先へは行かせないよ」
決意の宣言を残して、態勢を整えたシロコは再度敵中へと突貫していくのだった。
「そう……。ここまで、来たのね」
「ここに踏み入られた時点で──いいえ、トキが負けた時点で私の切れる手札は無くなったも同然」
「認めましょう。私の敗北よ、先生」
頑強に抵抗を続けていたロボット達を押し退けてタワーの最上階へと踏み込んだ先生達。最後の部屋であるならと、これまで以上の激戦が待ち受けているだろうと思われていた。のだが、その予想に反して、リオは神妙な面持ちで部屋の真ん中にポツンと佇んでいた。
その姿というか雰囲気は如何にも裁きを待つ罪人の様であり、自分が何をやったのか正確に理解していると見えた。それでいて、自分がやっていた事は何一つ間違っていないと、一遍の曇りなくそのように考えている事が、彼女の未だ死んでいない眼が語り掛けてくる様に思えて、先生は改めて気を強く持たなければと意識した。
──何せ今から自分は、そのような生徒に向かって、大人として説教を垂れなければならないのだから。
“調月さん。君が何を根拠にここまでの事を実行したのか、それは推し量ることしか出来ないけど。それでも、一つだけ言える事があるよ”
「……それは」
“それはね。君が誰にも相談しないで一人で結論を出してしまった。そして、それを正しい物だと他人にも信じるように押し付けてしまった”
「先生……。貴女も私の行動が独善だと、そう言いたいのかしら」
“ある意味ではね。きっと私には見えていない事が調月さんには見えているんだと思う。だからこそエリドゥを造ったというのも分かる”
“でもね。君も私も、結局のところは人間なんだ。そこを変える事は出来ないんだよ。なんでも出来る万能な人間らしく振る舞う事は出来ても、なんでも出来る万能な人間になる事は出来ないんだよ”
“だから人間は他の誰かを頼って頼られて……、そうやって誰かと一緒に生きるようになったんだよ”
「頼る……」
“君は飛鳥馬さんを頼る事が出来たじゃないか。それは飛鳥馬さんが君の考えを理解して同調してくれたからっていうだけかも知れない、ただの主従関係だっただけなのかも知れない。けど、君は一人では出来ないと思ったから──いや、飛鳥馬さんも必要だと思ったから彼女に手伝って貰ったんでしょ? ”
「……」
「先生!」
「アリスちゃん見つけた!」
「こ、こっちです……!」
ゲーム開発部のみんなは一足先にアリスの行方を探していたようで、部屋の隅に設けられた巨大な設備に寝かされていた彼女を見つけていた。
アリスの意識は戻っていないが、命に別状は無さそうだ。
“まだまだ言いたい事はあるけど、それは後にしようか ”
先生もアリスの元へと歩いていき、そこにはリオとそこまでは何も話さなかったC&Cが残された。
「ネル……」
「あんたが間違ってたとかそういった事は、あたしには分からねぇ」
「だから、あんたに対して言う事はない。所詮
「けどよ、リオ。あんたのやり方は気に入らねぇ……。そんだけは、言っておきたかった」
「……そう」
ネルにしては珍しく感情の籠っていないような、冷め切った言葉をリオに投げ付けた。最近はエリドゥに籠りきりだったとはいえ、それなりにネルとは会話をする程度の仲ではあったのだが、このような雰囲気の彼女は未だかつて見た事がなかった。
元々ハッキリとモノを言う性格のネル。彼女自身思っていたよりも冷たい声が出てしまったと感じてはいるものの、それでも口に出した言葉に嘘は一片も存在していない。
「……私は、いえ──」
リオの選択は全てが間違えていたのではない。
しかしながら彼女は、決定的なミスを無自覚に犯していた。
一人で全てをやろうとした挙句、自分以外のほぼ全てが敵に回ってしまったのだから。
己の過失と失敗を振り返っていたリオは、事態が移り変わってしまった事に気付くのが一瞬遅れてしまった。その一瞬があれば、事態はもう少し早く鎮圧出来ていたかも知れないが、それは後の祭りと言う他ない。
「──私は、『アリス』ではありません。私の個体名は『Key』。王女を助ける使命を負った無名の司祭達が残した修行者、彼女と玉座を繋ぐ為の鍵。それが、私です」
“……なんだって? ”
「舞台は整った……という訳です、シャーレの先生。
「何を言ってるの!? アリスちゃんは何処なの!?」
「コード名
「──ッ!? アトラ・ハシース……! まさか!」
異常事態に気付いたリオは手元のパッドを開き迅速に情報を集めていく、が。感情を表に出す事が極端に少ないリオだが、そんな彼女が危機感を隠さず焦った様な表情を見せている。
「……エリドゥ各地で
“何……何が起こってるの!? アリスは何を言ってるの? ”
先生の問い掛けに気付いてなのかそうでないのか。ともかくリオはそれに返答を寄越さず自問自答を繰り返し始める。
「そんな、私の計算ではこの事態に対処する為に……。この滅びを食い止める為にエリドゥを作り上げたのに……」
「いえ、違うわ。それが原因になった……。私がこの都市を作った事が、逆に滅びを早めてしまったというの……?」
「Keyの──王女の手助けをしてしまったのね……」
“リオ……”
「先生! このままでは……! このままエリドゥのリソースを全て奪われてしまったら、キヴォトスが滅んでしまう!」
滅びが、来る。
迫る滅びに対して、先生は──
滅びの予兆は此方にも現れていた。
「なんか、変わったね?」
『明らかに前までの機種とは違うな』
先程までのいかにも機械といった具合の角張ったデザインのマシーンは姿を消し、少し前から蜘蛛を彷彿とさせる多脚のロボットだったり球体のボディにタコ脚を取り付けた形状の、なんとも不気味な連中がシロコの御相手を務めていた。
先程まで機関銃の弾丸がこれでもかとばら撒かれていたというのに、今となってはシロッコよろしくビームによる攻撃を繰り出して来ている。
キヴォトスにはビーム兵器なんて無かったはずだというのに、当然の様に浴びせられるビームの応酬に嫌な気分を味合わされるシロコ。普段からこれを喰らっていた敵側の気持ちを分かってしまったが、だからと言ってシロコが対処が出来ない訳ではないのだ。
『念には念、だったな』
「……ん? ──あぁ、これ?」
『ビーム砲の展開ギミックが作動しなくなっただけで、積層されたビームコーティングは正常に作用しているらしい』
「分かってたみたい、いつかこういう時が来るかもって」
『想定していなかった訳ではない。が、これは元来そうあれかしと設計された物だ。作った物が正しく活かされている状況を、設計者の私は喜ばしく思うべきなのだろうな』
「そのお陰で、なんとか凌げてるよ。シロッコ様様だね」
初めてだというのにヒートシザースを巧みに使いこなし、迫り来る無機物の大群を千切っては投げ千切っては投げ、合間合間で放たれるビームを盾でしっかりと受けていく。
こういう時、矛と盾が一体になった兵装は真価を発揮するのだ。素早く攻撃と防御をスイッチさせる事が出来るのは、他の何物にも代え難い利点だと言えるだろう。その分、盾を振り回す都合上扱いは難しく、どうしても慣れるには時間が掛かってしまう……、と思われたが。
『よく言う。既にグラシュティンとの接続を切っている状態でこれだけの物量押しを凌いでいるのだ。よくやっている』
「ん、実力だね」
グラシュティンとの合体は既に切っている上に、バッテリーも底を尽きそうな程に消耗していた事もあって一足先に帰還させていた。戦闘に耐え得る程に充電が完了した時点で戻ってくるが、戻って来れるのかどうかはシロコの頑張りに掛かっている。
そして、仮にグラシュティンが帰って来たとしてもシロコの疲労は相当なレベルに蓄積されている。これ以上の戦闘継続は苦しいかもしれないが、果たして。
『……おや、君はまた面倒事に巻き込まれているみたいだね。いいや、そんな気がしたからこそ、こうして連絡を入れてみたんだ』
逼迫した状況とは裏腹に余裕そうな表情を崩さないシロコのインカムに、突如として何者かからの通信回線が開かれる。ある繋がりから生まれてしまった狐耳の声が、知性と共に妙な色っぽさを感じる声がシロコを心配する……という気持ちは半分、どうやら対岸の火事を鑑賞するつもりらしい。
「ん? あぁ、またいつもの暇潰し?」
『まぁ、そうだね。後始末も粗方カタが付いた物でね。今何をしているのかなと少し気になったのさ』
「うーん……。今は集中しないといけない状況なのは分かってる?」
『勿論だとも。気にせず戦闘を続けるといいよ。しかし私も暇なのさ、会話には付き合ってほしいな』
「……今?」
ビームライフルのEパックも使い尽くしてしまって、今装填されているパックが最後の物だ。愛銃の方も大方同じ様な状況であり、予備のマガジンが一本残っているだけだった。まぁ、残されたマガジンもたった今リロードした事で無くなったのだが。
雑談相手は二人に増えた事で迫り来る弾薬切れの恐怖が少しばかり和らいだだろうか。
『女狐め。このタイミングで通信を繋いでくるとは……、一体何を考えている……?』
「本当に暇潰しなんだろうね」
『私は最初にその様に伝えていたはずだよ』
「今は勘弁して欲しかったけどね」
愛銃のトリガーを引き続けたがしかし、小気味良く打ち出されてきた発射されて来た弾丸が底を尽きたらしい、トリガーを引いても反応が無くなってしまった。スリングで繋がった愛銃を背後に回し、まだ残弾のあるシールド裏のビームライフルを取り出す。こっちの方も大分節約して使ってきたが、それもここまでだろうか。
狙いを付ける必要もないくらいに眼前を埋め尽くす正体不明のロボット集団に対し、シロコは半ば自棄になってライフルを撃ち放つ。どこでも適当に撃っていれば射線上のロボットは根こそぎ殲滅出来る、密集した敵集団に対してビーム兵器の良い所が出ているだろう。
『これがビーム兵器……。火薬と実弾を使う従来の兵器とは違った、独特な発射音だね』
「ん、慣れた」
インカムから聞こえて来る声に少しだけ耳を傾けながら適当に返事を流しながら、残り僅かなエネルギーを大事に使っていく。ヒートシザースの消費エネルギーはそう多くなく、ずっと赤熱化させていても余裕な程度には余裕がある。
とはいえ、遠距離武器もほとんど使い尽くしてしまった上に援護も無し。残された武装は一撃必殺の火力があるとは言え接近しなければならないヒートシザースのみ。シールドの耐久値はシロッコのお墨付きがあり頑丈に出来ているらしいのだが、シロコの体力が果たして持ち堪えられるのかどうかが鍵だろう。
「流石に苦しいね」
『こう言う時に発揮されるのは申し訳ないけれど、まだまだ敵が増えそうな気がするよ』
「……それはこの前話してた勘の話?」
『そうだね、ことこのタイミングであっては自分の感覚を信じたくはないが。それはそれとして、私に分かっている事なら君にだって分かっているだろう?』
「……、貧乏くじだね」
『今、グラシュティンを其方に向かわせている。もう少し持ち堪えられるだろう?』
「簡単に言うね、ほんと」
まぁ実際の所、このまま押し寄せて来るポンコツロボをスクラップに変換し続けるのは簡単である。苦しいだなんだと言いつつもまだまだ余力を残しているシロコは、長い付き合いになる相棒のような男と最近知り合いになった狐と雑談を交わしながら作業に勤しんでいた。
量だけは一丁前だが、攻め方が単調なのだ。パターン化された行動しか取れない不良品、どこまで行ってもAIに過ぎないか。内心残念そうな感想を抱くシロッコは不謹慎な男であった。
「シロ──、2号、無事よね!?」
「援護に来た……のですけど、結構余裕ある様に見えますね?」
「まぁ実際、そこまで辛くない」
その後、心配して駆け付けてくれたユウカとノアと協力しながら、先生とゲーム開発部が事態を収束させるまでなんとか耐え抜いたシロコだった。
「シロコ、貴女って一体どうなってるの……?」
「2号さんですよ、ユウカちゃん」
「ん、ざっとこんなものだね」
友人の二人を助けられたシロコもそうだが、シロッコにとってもこの事件は非常に実りある一件だったと言えるだろう。
彼女達の眼前に聳え立つ鉄屑の山は、当然のようにシロッコが持ち帰りたいと必死に訴えかけた事でその一部を研究目的兼開発資材として確保する事になった。くれぐれも他の学校自治区には内密に、勿論アビドスの他生徒にも極秘裏でなければならないと釘を刺されたが。流石にここまで助けてもらっては何もご褒美がなしという訳にも行かない。事件後に再び姿を晦ましたセミナー会長のリオの代わりに、ユウカとノアが色々口添えをしてくれたおかげという説もあるが、何にせよ。
先生が事態を解決したのが日を跨いで少し経った頃、それまでシロコはほぼ一人で耐え忍んでいたのだ。
「それじゃ、用も済んだから帰るね」
「えっ!? 泊まっていかないの?」
「2号さんが居なかったら間違いなくアリスちゃんを助ける事が出来なかったと思います*3。こんな夜遅くにそんな恩人を帰したとなっては、私達セミナーの沽券にも関わります」
「そ、そうよ! 何も用事が無いんだったら今日ぐらいは泊まって行って!」
「ユウカちゃんの言う通りです、是非おもてなしさせて下さい」
「うーん……」
別に急ぐ理由はシロコには無いが、シロッコが一刻も早く残骸を弄くり回したいと息巻いているのだ。夜遅くと言いつつも、結局シロコはその時間を使えば体力的な回復は兎も角精神面の休息は取れる。
『……ずっと戦闘続きの肉体ではパフォーマンスも落ちる、か』
残念そうな気持ちは隠さなかったが、それでもシロコ(の肉体)を気遣っての事だろう。シロッコは想像していたよりもあっさりと、対してごねる事なくミレニアム滞在を許してくれた。あくまで肉体の制御権は基本的にシロコにあるので、シロッコがどうしようとも逆らう事が出来ないのだが……。
生きている限り、戦士は戦い続けなければならない。
しかし、戦士であっても休息は必要である。
そして、今がその時なのだ。
シロコはユウカとノアに両手を引かれながら、ミレニアムの大通りへと戻っていくのだった。
次回、ミレニアム編エピローグ……にしようかと思いましたが、アビドス編よろしく次章のプロローグも兼ねようかなと思いましたので、先にエデン条約編に突入します。
少しばかり時間を頂くかも知れません。エデン条約編もプロットはA4一枚に収まる位しか情報が書けていませんので……。
それでは、今回はこんな所で。ありがとうございました、メイショウミテイでした。