峰笠「前置きはいいからなんでこんなに投稿が遅れたか言って?」
やめてくださいバット振り回さないでお願いしますなんでしますから
峰笠「ん、今なんでもするって」
(言って)ないです
さて、茶番はここまでにして、遅れた原因としましては学年末テストや合宿等があったからです。
あとお知らせなのですが、今年度自分受験生なので投稿ペース落ちる可能性があります。ご理解頂けると幸いです。
あ、前回の答えはあとがきにありますので是非、最後まで読んでいただけると幸いです。
それでは*˙︶˙*)ノ"
秋津「…誤情報の可能性は?」
彼は自分の耳を疑った。
中世どころか、現代に置いてすら人が持ち運べる大きさ・重さで120mmの直撃を耐えれる装甲など聞いたことがない。
CIC隊員「同様の報告がかなりの数上がってきていますので、それはないかと…」
秋津「その耐えている兵士の数は?」
CIC隊員「一人だけだそうです。」
この世界は異世界とはいえ、技術はこちらとほぼ変わらない(ハズ)である。
魔法で防御力を上げている可能性もあるが、だとしてもそれがたった1人というのはおかしい。
なにかの遺産でも使用しているのだろうか?
とにかく、この盾は鹵獲し研究するべきというのが秋津と副長の考えであった。
秋津「あきづきに通信を繋げ。」
CIC隊員「了解。
…繋がりました。」
秋津「…護衛艦あきづき、聞こえるか?」
幸輝「…つまりその防御力パネェ歩兵を可能なら殺さず無力化すればいいって認識でいいよね?」
通信を終えた幸輝は優斗に話しかける。
優斗「そうですね。どうやります?」
幸輝「そうだな、近くに砲弾落としてって感じかな?あ、正面モニタにメビウス1からの映像映して。」
CIC隊員「了解です!」
すぐに正面に映像が映る。
そこには大小様々な弾がたった一人の兵士の盾に集中している様子が映っていた。
幸輝「こりゃひでぇな…」
優斗「最早いじめですねコレ…」
話には聞いていたが、これ程とは想像していなかった2人は、驚きを通り越してドン引きしていた。
中には弾と弾が当たって軌道が逸れているものもあった。
それほどまでに激しい砲火。
しかしそれでも、たった一人の兵士は下がることなくその場に留まっていた。
優斗「衝撃はどうなってるんですか衝撃は…というかなんで足元撃たないんですか?」
いや、撃ってはいる。ただ、何故か弾かれているのだ。
幸輝「……これもしかして落ちた弾が擬似的に装甲の役割果たしとんのか?」
そう、盾に弾かれ叩き落とされた砲弾が積み重なり、擬似的な装甲の役割を生み出しているという、とんでもない偶然が起きていた。
優斗「はァ……だから艦長って訳ですか…」
幸輝「そういう事やなー、まぁできるからいいケド」
そう言いながらインカムを持つ。
幸輝「対地支援砲撃用意!」
声がCICに響く。
CIC隊員「対地支援砲撃用意よし!」
幸輝「対地支援砲撃、CIC指示の目標」
各配置から射撃用意よしの報告が上がってくるのを確認しつつ、チラリと風速等を確認して照準を定める。
トリガーに指をかける。
幸輝「主砲、撃ちィ方始め!」
トリガーを引くと同時に灰色の砲身から1発の弾丸が煙と共に飛び出す。
その砲弾は揚陸部隊の頭上を、誰にも気づかれることなく、1人の歩兵に向かっていった。
凄まじい衝撃。
とにかくその一言に尽きた。
しかしとてつもないスピードで周りにいた同僚が盾ごと貫かれ息絶えて行く中、妻から出陣前に渡されたこの盾は、敵の攻撃に貫かれることなく自分をこの世にとどまらせてくれていた。
スワロウ「妻よ…感謝する!!」
スワロウは一人そう呟いた。
その直後、急に敵からの攻撃が無くなる。
おかしいと思った次の瞬間、彼は頭にとてつもない衝撃を感じたと同時に、彼の意識は暗闇へと沈んで行った。
坂田「天野さん!」
天野「なんだ?」
現在、第一陽動部隊の全員が焦りに焦っていた。
理由は先程出現した敵重装歩兵部隊。
と言っても別に20式小銃や90式戦車を始めとした現代兵器たちにとって、重装歩兵など敵ではなかった。
はずだったのだ。
ある程度敵が殲滅され、徐々に目立ち始める違和感。
そしてその違和感に全員が気づき、違和感は確信へ変わり、恐怖する事となる。
目立つ黄金の盾を構えた1人の重装歩兵。
彼は12.7mmどころか90式の120mmすら防いだ。
どれだけ撃っても効かない。
砲手「120mmで何とかならないじゃないっすか車長!」
車長「っるっせぇ!あんなのがいるなんて知るわけないだろ?! 」
前話にて、120mm最強論を展開した車長が投げやりにそう叫ぶ。
普通科連隊によるカールグスタフでの攻撃も
効かず、戦車部隊はどうすればいいか全員が分からなくなっていた。
そんな中、車長が閃く。
車長「…足元だ!」
砲手「はい?!」
車長「奴の足元に榴弾をぶち込め!それで吹き飛ばすぞ!」
砲手「了解!」
そう言ってすぐさま120mm砲をぶっぱなす。
幸い砲弾は味方の弾と衝突することも無く、
照準をつけたポイントに着弾した。
しかし
爆発は歩兵と関係ない場所で起こった。
車長「何が起こった?!」
唖然とする車長。
無理もない。
今回は盾にではなく、地面に向け撃ったのだから。
砲手「分かりません!……まさか!!」
ハッとしたように砲手が叫ぶ。
砲手「落ちた弾薬が擬似的な装甲の役割を果たしている……?」
天野「打つ手なし、か…」
天野はそう呟いた。どれだけ撃っても効かないのだ。
もうどうしようもない。
諦めかけたその時だった。
坂田「三尉、第一護衛隊群の秋津司令からです。」
天野「なんだ?」
坂田「護衛艦あきづきが支援砲撃を開始、あきづき指示のタイミングで砲撃を中断せよ、との事です。」
天野「了解した。通信繋ぐぞ。」
途端、少し間の抜けたような声が入ってくる。
幸輝『あ、これもう繋がってる感じ?』
CIC隊員『バッチェ繋がってます。』
幸輝『OK、あんがとねー』
通信が繋がって早々こんな会話とは、本当にこいつらが例の福岡のあの事件を始めとする数々の伝説を作っている艦なのかと、天野はそう感じた。
しかし
幸輝『第一陽動部隊、こちら護衛艦あきづき。此方の指示のタイミングで射撃を中止して頂きたい。』
急に幸輝声色が変わる。
さっきの抜けた感じは何処に行った?というレベルで。
思わず返事に詰まる。
天野「りょ、了解しました。」
幸輝『それではまた。』
そう言って通信が切れる。
天野「…なんだったんだ……。」
なんとも言えない不思議な感覚に天野は陥った。
そして約2分後…
坂田「三尉、射撃中止の指示が来ました!」
天野「わかった!全車撃ち方やめ!」
すると一斉に射撃が止む。先程まで複数轟音が響いていた戦車部隊は静まり返った。
戦車部隊から放たれた鉄のシャワーは最後の1発が盾にあたりに一際大きく甲高い音を辺りに響かせた。
そして次の瞬間、重装歩兵から少し離れたところで大きく砂が舞い上がった。
例の重装歩兵は糸が切れたかのようにバタリと倒れた。
数秒後、第一陽動部隊が静かに湧いた。
CIC隊員「艦長、あいつらめっちゃテンション上がってますよ。」
幸輝「まあ自分らではどうしようも無い障害が消えたでな、そうなるわ。」
何処か他人事の様に言うCIC隊員たちとまるで自分は何もしてないかのように答える幸輝。
それもそのはず、護衛艦あきづきにとってこの程度当たり前なのだ。
CIC隊員「ところで艦長、どうやってあんな外傷もなく倒したんですか?」
幸輝「んー?砲弾をいい感じに兜に掠らせて脳震盪起こしただけやよ。」
生きてるかどうかは知らんけどなーっと付け足す幸輝。
優斗「脳震盪って確か最悪死にますよ?」
幸輝「まー死んでてもちょっと小言言われるだけだろーからね、まあ生きてて欲しいケド。」
この態度である。サイコパスと思われるかもしれないが、幸輝は「兵士になっている以上、死ぬ覚悟がある」という考えから出た発言であり、出来れば誰も殺したくないし死なせたくないというのが本音だ。
もちろんその考えは全員が理解しており、誰一人として彼を軽蔑するようなことは無かった。
幸輝は誰にも気づかれないように強く拳を握りしめ、彼が無事に家に帰れる事を祈った。
LCAC要員「揚陸1分前です!」
隊員達に緊張が走る。それは何度も揚陸作戦に参加してきた彼とて例外ではなかった。
土方「隊長、緊張してるんですか?」
近藤「当たり前だ、PTMに入ってても艦首ランプが降りる瞬間は緊張どころか生きた心地がしない。」
そう言って初めての揚陸作戦である多良間揚陸作戦を思い出す。
揚陸ポイントに近づくにつれ鳴り出す甲高い音。
敵の揚陸阻止部隊を殲滅するために先行したAH-1が撃墜され炎に包まれるあの光。
上陸直後に目の前で弾け飛んだ先輩の生暖かい血。
反撃のためにやたらめったら撃った銃の火薬の匂い。
全てが鮮明に脳裏に焼き付いている。
あの時の恐怖があってなお、自分がまだ自衛隊にいるのは…
そこまで考えた時、衝撃とともに我に返る。
おそらく浜に上陸したのだろう。
今は作戦中、かつての作戦の情景を思い出すなど命取りになる。
LCAC要員「艦首ランプ降ります!」
艦首ランプの降りてゆく音がする。
ガコン、と完全に降りきった音がすると同時にPTMのドアを開け外に出て、LCACを降りる。
すぐに周囲の警戒を開始し、後ろではLCACから誘導員の指示のもと、車両が降り始め、水際から水陸機動団の各種33式が揚陸を始めていた。
部下「将軍、大変です!」
ドアが開く音ともに作戦室に声が響き渡る。
パタジン「今度は何だ?!」
部下「海からです!敵が海からやってきました!」
パタジン「なんだと?!港は全て破壊されてしまっているはずだぞ?!」
そう、ジンハーク付近の港は軒並みあきづきとまきなみ、すずなみによって完膚なきまでに叩き潰されていた。
その為、本来は海から敵はやって来れないはずなのだ。
部下「浜です、敵は浜に中規模の船を乗せて揚陸してきました!」
パタジン「バカを言うな、そんな事をしようものなら、船自体が壊れるではないか!」
ありえない、その試みは何度も行われてきたが、全てが浅瀬で座礁してしまい無理だったのだ。
が、しかし現にこのような報告が上がっている以上対応しなければならない。
おそらくこれが敵の本隊、しかし通常戦力は全て左右の敵に回している以上、空きがない。どうするべきか分からず悩んでいると突然、声が上がる。
?「私が出よう。」
そう言って一人の男が前に出てくる。
彼の名はカルシオ、防衛騎士団第3騎兵隊大隊長である。
カルシオ「奴らは恐らく最短でここに来るために市街地を突っ切ってくるはず。ならば我々がそこの建物を利用し、撹乱、殲滅する。」
そう、彼らは現代で言う特殊部隊に当たるのである。
個々の練度もさることながら、連携・隠密・強襲においては下手をすれば近年急激にその練度を上げつつあった南中国陸軍とも渡り合える可能性があるほどそのレベルは高かった。
パタジン「勝算はあるのか…?」
パタジンが不安気に尋ねる。
カルシオ「奴らのとて人の子。物陰や闇夜に紛れる我々に気付くことは出来まい。それにおそらく奴らの武器は遠距離中心。近接には弱いハズ。市街地という狭い場所だ、気づいたとて対応は難しいさ。」
カルシオが率いる第3騎兵隊はロウリアの領土拡大期にて敵領の首領や重要人物・地点に工作活動や破壊工作、暗殺等様々なことを成し遂げてきた非常に優秀な部隊なのである。
しかしそこに今回も成し遂げることが出来る油断は無く、逆に全滅してでもこの国を守るという強い意志が見て取れた。
しかしパタジンは理解していた。この戦が負け戦であることを。
故にこのような言葉をカルシオにかけた。
パタジン「カルシオ、命令だ。」
カルシオ「どうした?」
パタジン「必ず全員生きて帰ってこい。」
彼の目にもまた強い意志が宿っていた。
自分たちは海や空とは異なる。
陸というどれだけ兵器が発達しても生身の人間が直接戦う戦場である以上、当然の事ながら空海に比べ死ぬ確率も高くなる。
どれだけ装備の差があれど、不意打ちされればフツーに死ぬし、罠にかかっても死ぬ。
だからこそ今この場で行軍している自衛官全員が細心の注意を払って行動していた。
だからこそだった。
土方が夜空に紛れ、自分を狙う弓兵と、飛翔して来る矢に気づけたのは。
土方「なっ…………!!」
今まで全く気づかなかった自分を責めつつ矢をキャッチし、同時に
土方「敵確認!エンゲージ!!」
と叫ぶ。
それと同時に周りからもぞろぞろと敵兵が姿を現す。
もう一本味方目掛けて飛んできた矢にさっきキャッチした矢をぶち当て進路をずらす。
屋根の上の敵を見る。
敵兵たちは闇夜に上手く隠れるように動いている。
コッチからは暗視装置で丸見えだということは知らずに。
近藤「総員Weapons free!」
瞬時に全員が敵に照準を定め攻撃を開始する。
一部の敵を除きほぼ全ての敵が殺される。
それでも照準を定めるそのたった一瞬で陸自隊員がこちらの存在にはっきり気付いている事を悟り、身を隠した者も一定数いた。
しかしその隠れた者達も28式や24式の機関砲によって遮蔽物ごと粉微塵にされる。
それでも……
土方「うおっ!!」
2階から飛び降りてきた敵兵の剣を小銃で受け止めつつ、それを跳ね返す。
敵が少しバランスを崩したのを見計らい、足払いをして転かし、そのまま顔面に5.56mmNATO弾を数発叩き込み絶命させる。
すぐに横から別の敵兵が襲ってきたが銃床で敵の剣の軸をずらし、バランスを崩して転けたところを背後から同様に5.56mmを叩き込む。
陸自隊員「衛生兵ッー!!」
誰かが大きく叫ぶ。
敵の襲撃も終わり周りを見渡してみると、確かにこちら側に死者の様子はないが、軽傷ではあるが負傷者がチラホラ見受けられた。
奴らはどういうわけか一瞬でこちらが暗闇を見る力があることを察知し、作戦を変更してきた。
更に前方と後方に展開している各種装甲車から丁度死角になるように奇襲を行ってくる。
今のところ死者はまだ出ていなかったが、
そろそろ出始めてもおかしくは無いと感じ始めていた。
近藤「早く王様とっ捕まえてくれよ、突入隊…」
マオス「パタジン将軍、どこへ行くつもりだ。」
何かを決心したような顔のパタジンにマオスが尋ねる。
パタジン「東門の部隊が全滅しました。残存兵力をかき集めて防衛に向かいます。」
マオス「何を言う、死に急ぐな。其方はこの国に必要だ。」
そこに一人の男がやってくる。
ヤミレイ「マオスの言う通りだ。其方は王宮魔術師ヤミレイが守り抜こう。」
ロウリア最強の魔術師であるヤミレイが力強くそう言う。
パタジン「ありがとう、私は貴方を友にもてたことを誇りに思う。」
決心した顔でパタジンは言う。
パタジン「我らが滅ぼしたものたちの想い、今、我が胸にやどる!」
そう言うと2人は部屋を出ていき、
東門へと向かった。
東門では戦車部隊とロ軍の予備兵力が睨み合いを続けており、西門ではFF部隊が遅滞戦闘を行い、市街地では水陸機動団と第40普通科連隊がそれぞれ戦闘を行なっている。
そんな中、数機のMV-22オスプレイが西門付近から城に接近する。
自分達のことを発見できる敵兵を素早く狙撃して全滅させたMV-22達は素早く高度を落とすと、突入部隊を屋上の広い地点に降下させ始めた。
暫くして突入部隊をおろし終えたMV-22達は素早く母艦へと戻って行った。
素早く階段をおり、だだっ広い廊下を音もなく走り抜ける。音を頼りに周辺を警戒し、接敵したら敵兵の脳天を素早く撃ち抜く。
こちらに気付いて角待ちをしている兵士には手榴弾を投げ粉微塵にする。
突入部隊を務めるのは
ではなく
陸自最強、いや世界最強の部隊である特殊作戦群。
その活動内容のほとんどは公表されておらず、故に様々な噂が飛びかっている部隊でもある。
曰く、[的の隣に味方を置いて走りながら射撃を行う]
曰く、[気配だけで100%敵がどこにどれだけいるか目で見るようにわかる]
曰く、[近接武器だけで一個中隊を壊滅させた]
etc…
上記のは数ある噂のうちの数個であり、特戦群に纏わる全手の噂は事実かそれ以上であるとだけここでは書いておこう。
薄暗い廊下を2人の近衛兵が歩いている。
近衛兵A「さっきからどんどん周りからの通信が消えてるけど何かあったのか?」
近衛兵B「敵兵がついに侵入したとか?」
近衛兵A「いやそれはないだr」
突然相方が頭から血を流し倒れる。
近衛兵B「?!」
次の瞬間、近衛兵Bの意識もすぐに消え去った。
階段を素早くあがり会話をしている二人の近衛兵を撃ち殺す。
角の奥にはさらに敵兵二人がいて、こちらを覗こうとしている。
近衛兵C「どうしt」
頭を出した瞬間素早く頭をぶち抜き、その後ろにいた敵兵のところまで猛スピードで移動する。
近衛兵D「隊長!城内に敵兵g」
すぐに脳天に風穴を開け無力化する。
通信が入る。
██『作戦は順調だが、敵がそろそろ侵入に感づき出した。スピードを上げるぞ。』
███「了解。C班とD班の方は?」
██『既に終わっている。安心して挑め。』
███「了解。」
そう言って通信を切る。
目の前にまた敵が現れる。
味方からの反応が次々と消えている事実にランドは既にあるひとつの結論へとたどり着いていた。
ランド「遂に来たか…」
部下「しかし、防衛ラインが破られたとの報告はありません。一体どこから…」
ランド「分からない、しかしここまで気づかれず城内に入りこちらを殲滅しているということは…」
部下「敵は少数精鋭、という事ですか。」
これにランドは頷く。
ランド「おそらくな、ただ……」
少し怪訝な顔をして言葉を続ける。
ランド「ここまで強大な力があるとして、ここまで回りくどいことをよくもまあできたものだな。」
ため息混じりにランドはそう言う。
ランド(魔信は…繋がらないな)
ランド「通信士、パタジン将軍宛に[敵が城内に侵入、急ぎ戻り挟撃して欲しい]と伝えてくれ。」
通信士「了解しました。」
ランド「メイド二人、着いてこい。」
そう言ってランドは先程連れてきたメイド二人を連れて部屋を出ていった。
███「謁見の間の前の大階段だ、謁見の間には3人いる!確認次第狙撃!」
██「了解!」
そう言って一気に階段を駆け上がる。
まず見えたのは脅えながらこちらを見る美人なメイド二人。
そして奥にはもう1人鎧を着た男性がたっている。
███「発砲中止だ。銃を下げろ。」
そう言って部下に発泡を中止させ、銃を下げさせる。
███(どういう状況だ?奴が王か?いや情報と違う。まさか…)
そこまで考えた時、メイドに近づいた男が額に手を当て、俯きながら喋り出す。
ランド「やはりな。工業都市であるビールスを迂回し、大規模な攻撃方法があるにもかかわらずそれで一気にここを攻略しようとしない。」
不意に敵がこちらを向く。
「貴様ら日本軍は民間人を戦火に巻き込めないのだろう。」
███(やはり気づいていたか…)
メイドたちは祈り、泣きながらこちらに「殺さないで」と訴えかけてくる。
ランド「無言は時に真実を語る…丸腰の無抵抗であr」
███「ひとつ聞く。」
ランドの言葉をさえぎり、強い口調で███が尋ねる。
███「貴様はハーク・ローリア34世か?」
ランド「そうだ。」
ランドはすぐさま肯定する。
しかし███は見逃さなかった。一瞬だけ彼の目が右上を向いたことを。
ランド「続けよう。私は日本軍は無抵抗の」
ランドの言葉をまたしても遮り、階段の下で待機している部下に指示を出す。
███「██、T121MF!!」
ランド「何度も言葉を遮r」
少し怒った口調でランドが言う。
しかし、今度は遮られることなく、自ら発言するのを辞めた。
もっとも、それは██が階段を途中まで駆け上がり、ジャンプして飛び上がった██が空中からたった1発でランドの眉間をぶち抜いたからなのだが。
ばたり、と大きな音をたてランドが倒れると特戦群はすぐさま二人のメイドを保護する。
それと同時に██が声を上げる。
██「柱とか隠し扉の裏から見てないでとっととかかってこいやザコども!!」
すると、柱の裏に隠れていたかなりの数の敵がこちらに向け突っ込んでくる。
それだけでは無い。
隠し扉が煙幕を出しながら開き、そこからも敵がぞろぞろと出てくる。
███「██、お前はあの隠し扉からでてきた方を殲滅しろ。██はそのカバー。その他はあっちの柱から出てきた方をメイド2人を保護しながら殲滅!」
██「了解!!」
そう言って武器を20式小銃からナイフに持ち替え突っ込んでいく。
その後ろには██が20式小銃を構えてカバーの体制をとっていた。
残る███達は銃を構え、射撃を開始。
辺りに連続した発砲音が響き渡り始めた。
タタン
タカカカカ…
キィィィン!
タタン…タタタン…
ハークロウリア(余は大王ハークロウリア34世、ロウリアを平定した漢!)
扉の奥から聞こえる音に恐怖しながらも、心の中で自分を落ち着かせるよう呟く。
ハークロウリア(余はクワトイネとクイラを征服し、ロデニウス大陸を総べる漢!!)
それと同時にドアが吹っ飛び、外から何人もの敵兵が入ってくる。
敵はすぐに自分を取り囲み、謎の魔杖のようなものをこちらに向ける。
ハークロウリア(国内を亜人の排除政策でまとめあげ、多大な資金を投じ軍を強化した…)
敵兵である日本国兵を見る
ハークロウリア(日本国さえ居なければ…)
ハークロウリア「余が一体何をしたというのだ?!」
声を張り上げる。それに対して1人だけ返り血だらけの兵士が吠える
██「平和ぶち壊しといてよくそんなふざけた事が言えたな!テメェがこんなバカなこと始めたせいでな、数え切れないレベルのテメェの国兵士が死んだんだよ!」
███「おい、落ち着…」
██「それだけじゃねぇ!死んだヤツらには大切に思ってくれる人達がいたんだよ!それすらぶち壊しといて、こんな城の奥でふんぞり返っといて、よくそんな事が言えたなクソッタレ!!!」
███「██、落ち着け。」
██「はい…」
返り血だらけの兵士が睨みつけてくる。それに恐怖していると。
███「まあアイツの言った通りだ。そういうわけだから、取り敢えず確保ね?」
そう言って手錠を嵌められる。
ガックリと項垂れた彼の目には生気など宿っていなかった。
数日後
シオス王国、グレーテン城植物室にて
大臣「大王様!ロウリアが!!」
息を切らしながら大臣が走ってくる。
大王「走るな!」
大臣「し、失礼しました!」
少し怒り気味に注意する大王。少し大臣が落ち着くのを待ってから話しかける。
大王「…それで、どうしたんじゃ?」
大臣「いいですか、落ち着いて聞いてください……ロウリア王国が負けました。」
大王「…?いまなんと……」
思わず聞き返す大王。無理もない。あそこまで徹底的に準備してきた国がこんな短期間で負けたのだ。
大臣「ですから、ロウリア王国は負けました!」
大王「アホ抜かすな!あの戦は勝てる戦の筈だぞ!!」
大臣「それが…先週我が国を訪れた“日本国”がどうやら介入し、ロウリア軍を蹂躙したようでして…」
大王は思い出す。確か先週辺りにとてつもなく大きな船で我が国に来訪し、国交を結びたいと言ってきた国だった。
そのため、明後日にも使節を送る予定だったのである。
大臣「今後この地域において日本国の影響は大きくなって行きます。大王様、ここは日本国と国交を結び、貿易をするべきかと…」
大王「そうだな。よし、使節団にはそのまま国交の樹立をして貰おう。」
しかしここでひとつ懸念点が出る。
大王「ただ一つ、懸念があるとすれば……」
大臣「パーパルディア皇国、ですか………」
パーパルディア皇国 エストシランド 国家戦略局 局長室
局長「ロウリア支援は我が局の独断だ。」
壺を撫でながら局長が話す。
局長「ロデニウス大陸征服の利益ももって陛下に報告する予定だったのに…最悪だ。」
大きくため息をつく。
局長「この事が陛下に伝われば我々はタダではすまん。」
部下「申し訳ございません!」
勢いよく頭を下げる。
局長「まあいい。それで、日本の軍事面での情報は?」
部下「現地の諜報員によりますと以下のようなものが挙げられております。
・空戦では敵の鉄龍は音より速く飛び、見えない距離から攻撃してくる
・鎧を着た巨人が俊敏に動き、空を飛び、鋼鉄の吹雪を吹かせる
・地龍は鋼でできており、そのブレスで10人以上の味方が吹き飛ぶ
他には…」
それを聞いた局長は呆れる。
局長「それは敵の情報操作で戦場ではよくあるやつだ。」
思わずため息をつく局長。
局長「日本国とロウリア王国支援に関する情報は全て消去だ。ロウリアの諜報員も抹殺しろ。」
部下「きょ、局長。さすがに抹殺はやりすぎでは…」
さすがに部下が止めに入るが、それに対し局長は冷酷に告げる。
局長「国家戦略局とお前たちの家族のためだ。やれ。」
こうしてこれがパーパルディア皇国破滅への第1歩となることを、現時点では誰も知ることは無かった。
スワロウ君はあの後しっかり第一陽動部隊に保護されて、無事に治療を受けたあと家に帰っています。
前回使用されたミサイルは島嶼防衛用高速滑空弾です。
島嶼防衛用とは………?