というわけで、投稿ペースも徐々に戻して行けると思います。
それでは、久しぶりの最新話、どうかお楽しみください!!
中央歴1639年 9月25日 14時17分 フェン王国首都アマノキ ワダツミ港沖
幸輝「はぁ?!ひだのエンジンが動かへん?!」
CICに大きな声が響く。
現在、第一護衛隊群はフェンの首都、アマノキの港であるワダツミ港の沖合に停泊していた。
その先にあるワダツミ港には各第三文明圏国の海軍艦艇が入港している。
そしてつい先程までその先に見えていた城は、今や激しく燃え盛っていた。
幸い死傷者は最小限で済んだとのことだが、妙に引っかかるのはその人数。
死傷者は合計でもたったの5人しかいないのだ。
普通ならただの奇跡で済む。ただ…
優斗「タイミング、ですよねぇ……」
そう、あまりにタイミングが良すぎるのだ。
まるで最初から攻撃されることがわかっていたかのように。
凛「タイミングって、この軍祭が襲撃される事がわかってて私たち呼んだんでしょアイツら。」
少しイラついた口調で凛が言う。その顔は何処と無く面倒くさそうな、そんな顔をしていた。
凛「幸いな事にひだの乗員は軽傷が1名で済んだのはラッキー。ただ問題は…」
幸輝「どの艦が貧乏くじ引くかだよなぁ。」
はァ、とため息をつきながら幸輝が言う。
CIC隊員「え?このままひだ置いて帰るんじゃないんですか?」
新人のCIC隊員が言う。
当然の疑問である。このままここに長居してもいい事はない。ならばとっとと本国にトンズラこいて帰りするのが良策だ。
幸輝「ほんまならそうしたいんやけど…たぶん新世界技術流出防止法に引っかかるんよなぁ…ソレ。」
またため息を吐きながら幸輝が言う。
凛「乗員だけ乗せてひだを置いてけば新技防に引っかかるし曳航しようにも港が浅すぎて入れない、いっその事撃沈しようなんて他国の港だから許されるわけもない。詰みやー!!」
諦めたような笑顔で、笑いながら凛が投げやりに言う。
幸輝「んであのバカの事やからどうせ『舐められたら終わりやしたまには、な?』とか言って今こっち来とる敵艦隊を潰せとか言うんよな。」
拓海「ぶぇっっくしょい!!!!!」
秘書「総理、風邪ですか?」
拓海「いや多分違う。誰か俺の噂でもしとんのちゃう?」
ここは首相官邸。各大臣たちが集まって今日昼頃にフェン王国軍祭で発生した第一護衛隊群並びに巡視船ひだ襲撃事件についての会議が開かれていた。
これについてのパーパルディア皇国への対応に苦心していた。
通常なら抗議文を送り付けて遺憾砲を発射する所だが、今回は第三文明圏諸国の大使たちによると少々面倒くさい相手の様なのだ。
どの国も第一声は「あの国を怒らせた国は滅亡する」だった。
とてもプライドが高い国らしく、此方としても度々使者を送っているが窓口で突っぱねられているらしい。
外務大臣「やはりここは穏便に帰還を…」
法務大臣「では巡視船はどうする?新世界技術流出防止法に引っかかるぞ?」
外務大臣「ならば曳航船を派遣し…」
防衛大臣「パーパルディアの艦隊がすぐそこまで来ているのに、それまでの到着はムリがあるのはお分かりでしょう?」
ムムム…と全員が唸る。打開策が見つからないのだ。
フェンは水軍で対応すると言っていたが、おっちゃんの資料を見るにどう足掻いても瞬殺されるのがオチだろう。
護衛艦は曳航可能距離までひだを迎えに行けず、移動は不可能。乗組員だけ脱出させても新技防に引っかかる。
ルールは上の者が守らなければ意味が無いのだ。
と、なってくると…
拓海「おっちゃん、自衛隊と巡視船は先制攻撃されたんよな?」
防衛大臣「ああ、そうだが…」
拓海「…なあ外務大臣、過去に中国に対する姿勢はどうだった?」
外務大臣「まあ戦争になったらダメでしたし…まあ結局舐められて戦争起こされちゃったわけなんですケド」
拓海「だよな?だからさ…」
官房長官「ちょっ待ってください総理、まさか…!」
拓海「んー、舐められたら終わりやしたまには、な?やらないかんよ今回は」
そこには少し意地の悪い顔をした拓海が居た。
CIC隊員「艦長、とさからです。」
とさから通信が入る。
秋津「あきづき、聞こえるか?」
幸輝「聞こえます。如何しましたか?」
秋津「まず、先程出撃したフェン水軍が全滅したことをAWACSが確認した。」
まあ当然である。ガレー船vs砲艦、自分たちも似たような戦いをしたのでそんなものの勝負など容易に想像ができる。
秋津「そして上から、直接的な攻撃による死者を出さないように敵艦隊の艦艇の無力化が命令された。」
幸輝「どの艦艇がやるんですか?」
緊張した面持ちで幸輝が聞く。
それに対し、秋津が少し気まずそうに答える。
秋津「迅速且つ的確に対処が可能ということで護衛艦あきづき、貴艦が単艦で担当することとなった。」
瞬間、一気に重くなるCICの空気。
幸輝「…了解しました、直ちに行動を開始します。」
何とかそう捻り出し、通信をきる。
そしてCIC内の全員から寸分違わず吐かれるため息。
程なくして護衛艦あきづきは艦隊を離れ、目標のパ皇懲罰艦隊へと向かっていった。
幸輝「何がめんどくさいって、どこをどうやって誰も死なせないように退かせるかやよなぁ…どうしてこうなった…」
ため息をつきながら幸輝が言う。
優斗「喫水ギリギリ狙って水没とかはどうです?ダメコンの概念とかないでしょう」
幸輝「結局それじゃこっちの主砲の威力に耐えれんくて轟沈とかも普通にありそうやし、弾薬庫誘爆したらシャレにならん。第一、収容めんどくさいから救助者を出すつもりも毛頭ないし」
唸りながら悩んだ顔で幸輝が返す。
パーパルディアの軍艦はいわば戦列艦、そのような何百年前の軍艦が現代艦の攻撃を食らえば恐らくひとたまりもない。
そしてパーパルディアはここ数十年の戦争で圧勝しているという。
たくさんの仲間の亡骸やそれだった物が廊下に存在し、浸水や火災が発生しているというまさに地獄のような状況での本当の退艦というものを、自衛隊と違い経験したことの無いパーパルディアは、普通に対処すれば全員無事で済むものも済まないだろう。
だからこそ迂闊に船体を攻撃できないのだ。
CIC隊員「なら帆を破くのはどうですか?」
ある若い隊員が言う。
優斗「それも考えましたが予備がある可能性も捨てきれない以上、それは無意味です。ただ…」
一つ間を置いて優斗が言う。
優斗「破壊するなら、予備のある帆ではなく、マスト自体を叩き壊すとかなら…」
そう言う優斗の顔はまるでイタズラを思いついたかのような、悪い顔をしていた。
着々と接敵の時間が近づく。
ポクトアールは東の海を見つつ考えていた。
竜騎士団からの連絡が無い。
作戦の第一段階である王城への攻撃と軍祭への参加艦艇への攻撃が完了、あるいは失敗や任務遂行が不可能と判断された場合は連絡がくる手筈になっていた。
しかし。
ポクトアール「…なぜ来ない」
本来なら攻撃どころか、帰還しだしていてもおかしくない。
それなのに一向に期間報告がない。睨むように水平線を見ていると…
ポクトアール「?!」
水平線に艦影が現れる。
水兵「12時方向に巨大な艦影、こちらに接近してきます!」
水兵からの報告が入る。
ポクトアール「戦闘用意!!!」
空が曇り始める。
CIC要員「敵艦隊目視!」
幸輝「対水上戦闘用意!」
CIC要員「対水上戦闘用意よし!!」
幸輝「右対水上戦闘、CIC指示の目標!」
360度ディスプレイに映された敵艦隊を見る。各配置から「用意よし」と報告が上がる。
敵艦隊はこちらを攻撃するために砲が山のように付いた土手っ腹を横一列にならべている。
故に、いちいち単一の目標に撃つことなり、面倒くさい。
ならば。
幸輝「敵艦隊の正面にまわれ、1列に並んでいるところを一気に叩く!」
凛「了解!!」
一時的に右スクリューを逆回転させ、左を全速力に。
そうする事で艦を無理やり曲がらせる。
えげつないほど艦が傾斜する。
凛「機関室ピッチ戻せ!第三戦速!」
そう言って速度を第三戦速にし、取り舵をとる。
ポクトアール「なんだあの動きは!!」
接近してきた敵艦は、有り得ない動きをして右に旋回すると、そのまま艦隊の進行方向に訳の分からないようなスピードで割り込むように進んでいる。
ポクトアール「全艦、回頭急げ!」
しかし戦列艦などでは到底間に合うはずも無く。
凛「ピッチ逆回転、急停止!!」
あきづきが動きをとめる。
その土手っ腹には回頭し始めた敵艦隊が。
優斗「艦長!!」
幸輝「主砲、撃ちィ方始め!!」
Mk45から続け様に3発の砲弾が放たれ、22隻の敵艦に向かって飛翔していく。
放たれた砲弾は最前列の戦列艦のマストを抉り、さらにその後ろにいた艦のマストを抉り、またその後ろと連鎖する。
1発の砲弾で6隻の戦列艦が一気に戦闘不能になる。
ポクトアール「な、何が起こった?!」
一瞬だった。敵の放った砲弾はたった1発で一気に6隻のマストをへし折った。
1発がたまたまマストに当たったのならわかる。だが、一気に6隻、それを3回もやったのだ。
確実にこの砲撃は狙ったものだ。
残った4隻で挑むか?
否。
先程の我が艦隊の正面を取った動きといい、たった3回の砲撃で一気にマスト18本をへし折った化け物に勝てるわけが無い。
ポクトアール「曳航の用意をしろ、曳航できない艦の乗組員は他の船にのせろ!」
残存艦に指示を出す。
しかし、部下の水兵が食い下がってくる。
水兵「何故ですか?我々4隻だけでも任務の遂行はできます!」
ポクトアール「奴らは確実にマストが折れるところを狙える精度の大砲と、各戦列艦のマストが6本連なる瞬間を狙って全てのマストを折れる技量を持っている。この意味がわかるか?」
部下に疑問を投げかける。
水兵「い、いえ…」
ポクトアール「奴らは狙った所に確実に当てれる精度の大砲とそれを十二分に扱える技量を持っている。なのにマストを折ったんだ、それもたった4隻だけ残して。『残してやるから曳航して撤退しろ』と言っているようなものだろう。」
冷静に、しかし悔しさが滲んだ声でポクトアールが返した。
ポクトアール「この私をコケにしたツケ…しっかり払ってもらうぞ、日本!!」
こうして、日本とパーパルディアの初戦闘は、自衛隊の完勝で幕を閉じた。
この軍事的衝突が後に日本とパーパルディア相国にとって、最悪の事態を引き起こす事になるとは、まだ誰も知らない。
最近主の中で空対空ミサイルがアツい!!
AIM-174Bは自衛隊もぜひ導入して欲しいですね、PL-15に対抗できるのはでかい。あとミーティアの射程ってどんなものなのでしょうか?調べても分からないんですよねー
JNAAMってフランスのせいでポシャったて聞いたけどどうなんでしょう?数年後に生産配備ないかな…