ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 ラクアで待ち伏せていたエクスプローラーズが現れると、シンヤたちライジングボルテッカーズは各場所でエクスプローラーズと戦い、シンヤはゲーチスが操っているブラックキュレムを倒してゼクロムを取り返し、リコはオニキスに、ロイはサンゴに勝利すると、それぞれラクアの中心へと向かった。そこでシンヤたちは、エクスプローラーズを束ねる《ギベオン》と対面し、キタカミの里で出会ったハデスと再会した。そんな中、ギベオンの白いジガルデが巨大なラクリウムに激突すると、巨大なラクリウムの一部が崩れ落ち、中からリコの高祖父である古の冒険者《ルシアス》が現れ、シンヤのディアルガがラクアの上空に大きな雄叫びを上げると、ラクアの上空に亜空間へと繋がる時空の歪みが発生し、そこからシンヤの高祖父であり、ルシアスと同じようにエクスプローラーズを結成した1人でもある《リュウセイ》が、かつてシンヤが倒したギンガ団の首領の《アカギ》と共に現れた。


98話『100年の時を超えた思い!竜に導かれし冒険者たちの復活!』

 

 ラクア・中心

 

 

 ルシアス「100年ぶりだな、ギベオン」

 

 リュウセイ「かなり老けたな。って、あれから100年も経ってるんだから老けるのが当たり前かw」

 

 ギベオン「ぁっ…本当に、ルシアスとリュウセイなのか?」

 

 ルシアス「ああ」

 

 リュウセイ「自分が旅をした仲間の顔を忘れたのか?」

 

 

 自分たちの目の前に、突然ルシアスとリュウセイが現れると、この場にいる全員が驚いていて、自分の見ているものを疑っていた。しかし、そう思うのは当然だった。リュウセイとルシアスは、100年前に死んだと思われていたのだから。

 

 

 リュウセイ「久しぶりだな、ディアルガ」

 

 ディアルガ『フッw、ああw』

 

 

 ミコ「本当に、シンヤとリコのひいひいおじいさんの、リュウセイさんとルシアスさんなの?」

 

 リュウガ「さっき、ギベオンに100年ぶりとか言ってたし、ディアルガの反応を見る限り、本人で間違いないだろう。顔や声も、キタカミの里でダイアナさんから見せてもらった写真や、パゴゴの記憶で見た時に聞いた声と同じだ」

 

 ミコ「でも、2人は100年前に死んだって、てらす池でリスタルさんがそう言ってたじゃない。それに、2人が生きてたとしても、あれから100年も経ってるのに、2人ともギベオンと違って若いままだよ」

 

 

 リュウセイ「そうだな。ある意味では、俺たちは死んでるようなものだ」

 

 

 ミコ「えっ?」

 

 

 ルシアス「リコ、やっと君たちに会うことができたよ」

 

 

 リコ「えっ⁉︎どうして私の名前を?」

 

 

 リュウセイ「リコだけじゃない。シンヤ、リュウガ、ミコ、ロイ、ドット、N、フリード、キャップ。あと、マードックとオリオ、ランドウにモリーも知ってるぜ」

 

 

 フリード「俺たちのことまで⁉︎」

 

 テラパゴス「パァァゴッw‼︎」ダッ!

 

 リコ「あっ、パゴゴ」

 

 

 ルシアスとリュウセイがリコやシンヤたちの名前を言い当てると、リコやシンヤたちは、一度も会ったことがないルシアスとリュウセイが自分たちの名前を知っていることに驚いた。すると、急にテラパゴスがその場から走り出し、ルシアスとリュウセイの元に向かった。100年ぶりにルシアスとリュウセイと会えたことに、テラパゴスは喜んでいるようだ。

 

 

 リュウセイ「おおっ、パゴゴw」

 

 ルシアス「元気そうだな。会いに来てくれて嬉しいよw」

 

 テラパゴス「パァァゴォォw」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 オリーヴァ「リィィィヴァァ!」

 ガラルファイヤー「クェェェェェッ!」

 ラプラス「ホォォォォォッ!」

 バサギリ「ギィィィィィリッ!」

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァァッ!」

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ!」

 

 

 パルキア「パァァァァルルルッ!」

 ゼクロム「グォォォォォォッ!」

 コライドン「コラァァァイッ!」

 ミライドン「アギャァァァッ!」

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ!」

 タケルライコ「タァァァァケッ!」

 

 

 テラパゴスが足元にやってくると、ルシアスはテラパゴスを両手で抱き上げ、リュウセイはテラパゴスの頭を優しく撫でた。すると、リコとロイの持っている古のモンスターボールが光り輝き、中からルシアスの六英雄のポケモンたちが現れると、シンヤが持っている六個のモンスターボールが開き、中からディアルガを除くリュウセイの七竜と呼ばれるドラゴンタイプのポケモンたちが現れた。

 

 

 ルシアス「オリーヴァ、ファイヤー、ラプラス、バサギリ、エンテイ、レックウザ」

 

 オリーヴァ「リィィィヴァァ!」

 ガラルファイヤー「クェェェェェッ!」

 ラプラス「ホォォォォォッ!」

 バサギリ「ギィィィィィリッ!」

 ウガツホムラ「ガァァァァァァッ!」

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ!」

 

 ルシアス「みんな」

 

 リュウセイ「元気だったか?」

 

 パルキア「パァァァァルッ!」

 ゼクロム「グォォォォォォッ!」

 コライドン「コラァァァイッ!」

 ミライドン「アギャアアッ!」

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ!」

 タケルライコ「タァァァァケッ!」

 

 

 ボールの中から現れた六英雄と七竜のポケモンたちは、100年ぶりにルシアスとリュウセイに会えたことを喜び、ルシアスとリュウセイも、六英雄と七竜に会えたことを喜んでいた。そして、互いに100年ぶりの再会に喜んでしばらくすると、ルシアスとリュウセイはリコたちの方に顔を向けた。

 

 

 ルシアス「ようこそラクアへ。君たちライジングボルテッカーズが来るのを待っていたよ」

 

 

 フリード「えっ?あの、どうして俺たちの名前や、ライジングボルテッカーズのことまで知ってるんですか?」

 

 

 ルシアス「ギベオンの白いジガルデが、俺たちに外の様子を見せてくれていたんだ。そこにいるロイくんが、俺のモンスターボールをお祖父さんから譲り受け、レックウザをゲットしようと頑張っていることも」

 

 

 ロイ「あ…あの、僕、ずっと古の冒険者の、ルシアス…さんに憧れてて!」

 

 

 ルシアス「その事も知っているよ。君たちがどうやって出会い、ラクアに辿り着くまでどういう冒険をしてきたのか、ずっと見てきたからね。もちろん、俺たちが作ったエクスプローラーズを使って、ギベオンが何をしてきたのかも」

 

 ギベオン「ッ、そういうことか。ジガルデよ、最初からお前の目的はこれだったのだな。鎖に繋がれているふりをして、また私を裏切り、100年も私を監視していたとは…」

 

 白いジガルデ「…」

 

 

 リュウガ「おいおい、ずっとそばにいてくれた相棒にそんなこと言うんじゃねぇよ」

 

 ギベオン「リュウセイ」

 

 

 ドット「ギベオンを監視?」

 

 ロイ「それってどういうこと?」

 

 

 シンヤ「ジガルデは、生態系の“秩序”を司るポケモンと言われていて、自身の一部である“セル”を使って、各地を監視しているんだ。そして、生態系を乱す者が現れると、自身の力を行使すると言われているんだ」

 

 リュウセイ「その通りだ。ルシアス。今まで俺たちが何をしてきたのか、みんなに話がわかりやすいように、順を追って説明した方がいいだろう」

 

 ルシアス「そうだな。パゴゴ、君の力を借りるよ」

 

 テラパゴス「パァァゴォ!」

 

 

 抱えているテラパゴスを地面に下ろしたルシアスが、右手の手のひらをテラパゴスに向けると、突然テラパゴスの体が輝き出した。すると、シンヤたちの真上にテラパゴスの甲羅と同じ色をしたハニカム状のバリアが発生し、この場にいる全員を包み込むと、ハニカム状のバリアに、世界中に生きる人間とポケモンたちの姿が映し出された。

 

 

 ルシアス「100年前、俺はパゴゴと六英雄のみんなの力を借りて、ラクウリムの影響が世界に広がるのを防いだが、そのままラクアに閉じ込められた。そのあと、俺はラクウリムの中でずっと眠っていて、意識がない状態だった。それからしばらくして、ラクウリムの中で眠っていた俺が目を覚ますと、誰かが俺に声をかけてきた。それは、ギベオンの白いジガルデだった」

 

 ギベオン「なっ!?」

 

 シンヤ「白いジガルデが⁉︎」

 

 ルシアス「ああ。俺はギベオンの白いジガルデと一緒に、100年もの長い時を、彼がラクアに残したセルたち、世界中に散らばっているセルを通して、ラクウリムが外の世界に影響を及ばさないかを監視してきた。もちろん、リスタルとアリアのことも見守ってきた」

 

 

 ハデス「っ!」

 

 

 シンヤ「リスタルさんとアリアって…」

 

 リュウセイ「ああ。俺とルシアスの嫁さんで、お前とリコにとってひいひいばあさんになる2人のことだ」

 

 ルシアス「俺はジガルデのセルを通して、リスタルやアリア、ギベオンや今のエクスプローラーズ。そして、君たちのことをずっと見てきたんだ。君たちがパゴゴをラクアに連れてくるために、六英雄を集めていたところもね」

 

 

 リュウガ「それで俺たちの名前を知ってたのか」

 

 ドット「でも、どうしてそんなことができるようになったんだろ?」

 

 フリード「おそらく、ラクウリムの暴走を止めようとジガルデが使ったセルが、ルシアスさんと一緒にバリアの中に閉じ込められたから、ラクウリムの中に閉じ込められたルシアスさんに、セルを通じて外の様子を見せることが可能になったんだろ」

 

 

 シンヤ「確かに、そう考えれば辻褄が合うな」

 

 リコ(…ん?ちょっと待って……もしかして!)

 

 

 ルシアスが自分たちの名前を知っていた理由は、さっきのルシアスの説明で納得できたが、その説明を聞いてからしばらくすると、リコの頭の中にある疑問が思い浮かんだ。

 

 

 リコ「あの、ルシアスさん」

 

 ルシアス「ん?」

 

 リコ「さっきあなたは、私たちがどうやって出会ったのか、今までどういう冒険をしてきたのか、ラクアに辿り着くまでの冒険を、白いジガルデのセルを通じて見てきたって言いましたよね?」

 

 ルシアス「ああ」

 

 リコ「それって…その……あの…」

 

 ルシアス「?」

 

 リコ「あの///…それって、つまり……私と…シンヤが……えっと……あの…///」

 

 ルシアス「…!ああ。もちろん、君がシンヤに告白して恋人になったところも、君とシンヤが初めてキスしたところも、一緒に寝たところや、イチャイチャするところも、昨日シンヤが君にプロポーズするところも見ていたよ」

 

 

 カァァァァッ(リコの顔が真っ赤になる)

 

 

 リコ(やっぱり‼︎///)

 

 

 リコの思っていた疑問にルシアスが答えると、リコの顔が一気に真っ赤になった。しかし、リコがそうなるのは仕方なかった。てらす池から現れたリスタルに、ルシアスは世界を守るために死んだのだと聞かされた時、シンヤたちはルシアスが死んだのだと思っていたのだから。それがまさか、ルシアスがラクウリムの中でずっと生きていて、ジガルデのセルを通じてずっと自分たちを見ていたなど、そんなこと誰も考えるわけがない。ましてや、自分の先祖であるルシアスにシンヤとキスするところやイチャイチャするところを見られていたなど、黒歴史になるとまでは言わないが、リコにとってはこれ以上に恥ずかしいことはないので、リコは両手で真っ赤になった顔を覆った。

 

 

 リコ((\\\*∩ω∩///))

 

 

 シンヤ「俺がリコにプロポーズするところまで見られてたのか」

 

 ルシアス「ああ。ラクウリムの中では身動きが取れず、ただ見ることしかできなかったけど、君とリコのイチャチャするところを見ていたら退屈しなくなったし、すごく面白いと思ったよw」

 

 シンヤ(ルシアスさんのこのノリとかテンションとか、ダイアナさんとルッカ先生にそっくりだな。いや、2人の先祖だから当然と言えるんだけどさ)

 

 

 古の冒険者と呼ばれた人だから、少しお堅いイメージがあったが、六英雄のウガツホムラが一緒に来ることになった時、パゴゴの記憶の中で見たルシアスは子供がそのまま大人になったという感じだった。そして、こうしてルシアスと会って話をすると、雰囲気や性格がダイアナやルッカによく似ているなとシンヤは思った。

 

 

 リュウセイ「確かに、俺たちには見ることしかできなかったからな」

 

 シンヤ「ん?そういえばさっき、リュウセイさんもルシアスさんと同じように、俺たちを見てきたって言ってましたよね?」

 

 リュウセイ「ああ。俺もルシアスと同じように、ラクウリムが外の世界に影響を与えていないかを、ずっとお前たちを見守りながら見ていたからな」

 

 シンヤ「えっ⁉︎」

 

 

 リコ「それって、どういうことですか?」

 

 ロイ「確か、リュウセイさんがいなくなったのって、ルシアスさんより先だったんじゃ…」

 

 ドット「それに、ラクアに来れなかったリュウセイさんが、どうしてラクウリムのことまで知ってるんですか?」

 

 

 リュウセイがルシアスと同じように、ずっと自分たちを見守ってきたと言うと、シンヤたちの頭の上にクエスチョンマークが浮かんだ。それにロイの言う通り、リュウセイはルシアスがラクアに閉じ込められるより先に、ハデスとの戦いで命を落としたはずだ。そのリュウセイが、どうして生きているのか、なぜラクウリムのことを知っているのか、どうやって自分たちを見守ってきたのか、その理由がシンヤたちにはわからなかった。

 

 

 リュウセイ「リスタルから話を聞いてるならわかっているとは思うが、俺がそこにいるハデスから、ルシアスやギベオンたちを守るために、ディアルガとパルキアの力を借りたことは知ってるよな?」

 

 シンヤ「ええ。あなたとのバトルに負けたハデスが、ルシアスさんやギベオンを道連れにしようと、自分が作った赤いムゲンダイナを自爆させてブラックホールを発生させたから、あなたはルシアスさんやみんなを守るために、ディアルガとパルキアにブラックホールをバリアで包んでもらうように頼んだあと、そのバリアを維持するために人柱になる道を選び、ゲッコウガと一緒にバリアの中に二重に包み込んでもらったあと、ディアルガとパルキアに異次元に送ってもらったとリスタルさんから話を聞きました」

 

 リュウセイ「そうだ」

 

 

 

 100年前…

 

 

 異次元の狭間

 

 

 リュウセイ「ここは…」

 ゲッコウガ「コォォォウガ…」

 

 

 リュウセイ「100年前、ハデスが発生させたブラックホールからルシアスたちを守るために、俺はディアルガとパルキアの力を借りて、ブラックホールをバリアで包んでもらったあと、自分の時を操る力でそのブラックホールを消そうと思い、ブラックホールを包んだバリアに、さらに自分ごとバリアに包んでもらった。しかし、万が一ディアルガとパルキアが作ったバリアが壊れるようなことになれば、大きな被害が起こる。そう思った俺は、それを防ぐために、ディアルガとパルキアに俺ごとバリアで包んだブラックホールを異次元に送ってもらったんだ。そして、異次元に飛ばされた俺とゲッコウガは、気づいた時には、周りが星のように輝く宇宙のような場所にいた。そこが次元のどこで、どれくらい経ったかもわからなかったが、俺は目の前のブラックホールを消すことにして、長い時間を重ねた結果、あと少しでブラックホールを消すことに成功しそうになっていた。そして、それが成功しようとしたまさにその時、突然、次元の歪みが発生し、お前たちのいるこの世界と俺とゲッコウガがいた異次元が繋がったんだ」

 

 

 シンヤ「繋がった?」

 

 

 リュウセイ「そうだ。以前お前が戦ったそこにいるアカギが、“あかいくさり”という道具を使って、かつて俺のポケモンだったディアルガとパルキアを異次元から呼び出した時に、俺とゲッコウガがいた異次元とこの世界は繋がったんだ」

 

 

 シンヤ「っ!“やりのはしら”での戦いの時か!」

 

 

 リュウセイ「ああ。二つの世界が繋がってから少し経ったとき、そこにいるアカギが俺たちがいる次元に入ってきたのを見た俺は、ゲッコウガと脱出しようと思ったが、ブラックホールを完全に消してから脱出しようと思い、先にゲッコウガだけでも助けようと思って、時を操る力で作ったバリアの中にゲッコウガを包んだんだ。そしたら、ゲッコウガはゲコガシラからケロマツになり、ケロマツからタマゴになっちまってな」

 

 

 リュウガ「ゲッコウガがタマゴに?」

 

 ミコ「そんなことがあり得るの?」

 

 

 シンヤ「俺たち人間からすれば、異次元は未知の世界だ。そこでは何が起こっても不思議じゃない」

 

 リュウセイ「ああ。そして、俺はそのタマゴを次元の歪みに向かって放ったんだ。そしてシンヤ、そのゲッコウガはお前がゲットした。いや、ケロマツとして出会ったと、そう言うべきかもな」

 

 シンヤ「えっ?ケロマツとして?」

 

 リュウセイ「ああ。お前がカロス地方でゲットしたケロマツは、俺の時を操る力でタマゴになった、俺のゲッコウガなんだよ」

 

 シンヤ「えっ⁉︎」

 

 

 ライジングボルテッカーズ「「「ええっ⁉︎」」」

 

 

 リュウガ「シンヤのゲッコウガが…」

 

 ミコ「リュウセイさんのポケモン⁉︎」

 

 

 シンヤ「…証拠はあるんですか?」

 

 リュウセイ「俺のゲッコウガの首元には、ケロマツの頃からあった、竜の形をした小さい痣がある。それがゲッコウガに最終進化した今でも残ってるなら、確かな証拠になる」

 

 シンヤ「わかりました。ゲッコウガ」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 ゲッコウガ「コォォォウガ!」

 

 シンヤ「ゲッコウガ。首に巻いている舌を解いて、お前の首元を見せてくれ」

 

 ゲッコウガ「コォォォウガ」

 

 

 シンヤがカロス地方でゲットしたゲッコウガが、かつて自分と運命を共にしたゲッコウガだとリュウセイに言われると、シンヤたちはリュウセイのその言葉に驚いた。しかし、それが真実かどうか自分たちにはわからないので、シンヤはゲッコウガをモンスターボールから出すと、首に巻いてある舌を解いて首元を見せてほしいとゲッコウガに頼んだ。すると、ゲッコウガは首に巻いている舌を解いてシンヤたちに自分の首元を見せた。確かにゲッコウガの首元には、リュウセイの言う通り竜の形をした小さい痣があった。

 

 

 リコ「本当に痣がある」

 

 

 シンヤ「じゃあ本当に、このゲッコウガはリュウセイさんの…」

 

 ゲッコウガ「コォォウガッ」コクッ

 

 

 リュウガ「だけど、ゲッコウガがケロマツになったとしても、ケロマツはリュウセイさんのポケモンだから、シンヤはゲットできないはずじゃ?」

 

 リュウセイ「理由はわからないが、ケロマツがタマゴになった時に、ゲッコウガのモンスターボールが壊れてな。だからケロマツをゲットできたんだろう」

 

 リュウガ「でも、どうしてリュウセイさんは、シンヤのゲッコウガが自分のゲッコウガだって知ってたんですか?」

 

 リュウセイ「ルシアスと同じさ。俺もギベオンの白いジガルデのセルを通じて、ずっとお前たちを見ていたんだ」

 

 

 ロイ「白いジガルデのセルを通じてって…」

 

 ドット「リュウセイさんは異次元にいたから、ジガルデのセルに会うことはできないはずじゃ…」

 

 

 シンヤ「ぁっ!もしかして、ディアルガとパルキアが作り出した新たな世界が消えようとして、そこにアカギが入ろうとした時に…」

 

 リュウセイ「そうだ。お前とアカギが戦っていたやりのはしらの近くには、ずっとお前を見守っていたジガルデのセルが近くにいたんだ」

 

 

 リュウガ「そうか!アカギがディアルガとパルキアを使って作り出した世界が、偶然リュウセイさんがいる異次元と繋がり、アカギがその中に消えようとした時、ギベオンのジガルデのセルがアカギと一緒にその中に消えて、リュウセイさんはジガルデのセルに会ったんですね」

 

 

 リュウセイ「ああ。おそらくジガルデは、アカギが入ろうとした宇宙の中に行けば、俺に会えるとわかっていたんだろう。そして、俺がギベオンのジガルデのセルに会ったあと、ジガルデが自身のセルを通じて、俺がいなくなったあと、ルシアスとギベオンが対立したことを教えてくれたんだ。最初は信じなれなかったが、俺は自分の時を操る力をジガルデのセルに使って、ジガルデがセルを使って今まで見てきたものを自分の頭の中で映像として見た。アリアが俺との子を身籠っていたこと、ルシアスがラクリウムから世界を守ったこと。そして、それを知ったすぐあと、ジガルデがセルを通じて、ラクリウムの中に閉じ込められているルシアスと話せるようにしてくれたんだ」

 

 

 リコ「ルシアスさんと⁉︎」

 

 

 リュウセイ「ああ。会うことはできなかったが、頭の中に語りかければ話せるようにしてくれたんだ」

 

 

 ミコ「だから2人とも、さっきから一緒に見てきたような会話をしてたんだ」

 

 

 ルシアス「ああ。俺もリュウセイは死んだと思っていたから、彼の声が聞けた時は、本当に嬉しかった。リュウセイ」

 

 リュウセイ「ん?」

 

 ルシアス「あれから100年も経ったが、一緒に行こうと決めたこのラクアで、また君とこうして会えたこと、俺は嬉しく思う」

 

 リュウセイ「ああ、俺もだw」

 

 

 ギベオン「なるほど。お前たち2人が今日までどうやって生きてきたのか、それはわかった。しかし、なぜ今になってお前たち2人は復活したのだ?」

 

 

 ルシアス「リコたちがラクアに辿り着き、ここにやってきた時、ラクリウムの中に閉じ込められていた俺を自分が助けるから、ディアルガにはリュウセイを呼んでほしいと、そうジガルデに頼まれたんだ」

 

 

 ギベオン「何っ⁉︎ジガルデに頼まれただと⁉︎」

 

 

 ルシアス「そうだ。さっき言ったように、俺は君のジガルデと一緒に、100年もの長い時を、彼がラクアに残したセルたち、世界中に散らばっているセルを通して、ラクウリムがポケモンの生態系に影響を及ぼさないかを監視してきた。それは、ラクリウムがポケモンたちに災いをもたらす危険なものだとわかったからだ」

 

 

 シンヤ「災いをもたらす?」

 

 ルシアス「そうだ。ラクリウムはこの星で生まれたものじゃない」

 

 シンヤ「それって、ラクリウムは地球外物質ってことですか?」

 

 リュウセイ「おそらくな」

 

 

 ロイ「地球外物質?」

 

 リュウガ「隕石とか小惑星とか、宇宙から地球に降ってきた物質のことだ」

 

 

 宇宙には、まだ未知の謎が隠されている。ルシアスの言う通り、ラクリウムがこの星のものでないなら、ラクリウムの不思議な力にも納得がいくだろう。

 

 

 ギベオン「ラクリウムがこの星で生まれたかどうかなど、そんなことはどうでもいい。そんなことより、ジガルデに頼まれたとはどういうことだ!」

 

 ルシアス「言葉の通りだ。ジガルデは、ラクリウムを手に入れようとする君の野望を阻止するために、俺とリュウセイとディアルガ。そして、俺のボールから出たレックウザに協力を頼んだんだ」

 

 

 シンヤ「っ⁉︎ディアルガにも!」

 

 

 バッ(シンヤがディアルガを見る)

 

 

 ディアルガ『…』

 

 

 ルシアス「ジガルデは、ロイくんが持っていた俺のボールからレックウザが出た時、あるメッセージをレックウザに送ったんだ」

 

 

 ロイ「メッセージ?」

 

 

 ルシアス「ラクリウムを消すために、パゴゴと六英雄を受け継ぐに相応しいトレーナーを探してほしいと。そして、ディアルガにも」

 

 シンヤ「ッ!もしかして、てらす池でお前が言ってた、俺がリュウセイさんとアリアの子孫ってことと、リコがルシアスさんとリスタルさんの子孫だってことや、ラクアでルシアスさんがどういう最後を迎えたのか、それをお前に教えたのって…」

 

 ディアルガ『ああ、ギベオンのジガルデだ』

 

 シンヤ・リュウセイ・ルシアス・ハデス以外の全員「「「「ッ⁉︎」」」」

 

 シンヤ「やっぱり!」

 

 

 ディアルガ『100年前、アリアがリュウセイの子を産んでからしばらく経った頃、ギベオンのジガルデのセルが私の元にやってきた。そして、ジガルデがセルを通じて、ルシアスがテラパゴスと六英雄と力を合わせて、ラクリウムという物質から世界を守るためにラクアに閉じ込められたことを教えてくれた。。そのあとジガルデは、ラクリウムを消すために、散り散りになったルシアスの六英雄を探し出し、私たちリュウセイの七竜を受け継ぐトレーナーを探してほしいと頼んできた。しかし、私たち七竜はアリアのそばから離れることができなかったから、それは断ることにしたのだ』

 

 

 リュウガ「だけど、最終的にシンヤがリュウセイさんの七竜を集めたから、ジガルデの望みは叶ったってことか」

 

 

 ディアルガ『ああ。それから数年経った頃、アリアは病に侵された。そのあとのことは、以前てらす池でお前たちに話した通りだ。そして、お前がそこにいるアカギという人間と戦った次の日に、お前がリュウセイとアリアの子孫だということを、ジガルデがセルを通じて私に教えてくれたんだ』

 

 シンヤ「そうだったのか…」

 

 

 ルシアス「シンヤ。君はリコたちより先にポケモントレーナーになり、リュウセイのポケモンだったディアルガとパルキアと出会い、ディアルガとパルキアは君のポケモンとなった。それから残りのリュウセイの七竜であるゼクロム、コライドン、ミライドンに出会ったあと、セキエイ学園と呼ばれる学校でリコと出会い、共に冒険を続けるうちに俺のレックウザと出会った。そして、君たちはレックウザに導かれるように、六英雄と七竜を集め始め、パゴゴが完全に力を取り戻したあと、このラクアに辿り着いた」

 

 

 ディアルガ『それだけでない。シンヤ、以前お前がエリアゼロという場所で出会った、オーリムとフトゥーという人間が作ったロボットを覚えているか?』

 

 シンヤ「ああ。オーリム博士とフトゥー博士が作った、自分そっくりのAIロボットのことだろ?」

 

 ディアルガ『そうだ。私はボールの中から話を聞いていたが、かつてお前が2人を倒した時、2人は機能を停止したと言っていたな』

 

 シンヤ「ああ」

 

 

 ディアルガ『その機能を停止した2人を再び動かしたのが、タケルライコが放った電撃だったんだ』

 

 シンヤ「なっ⁉︎」

 

 ライジングボルテッカーズ「「「ッ⁉︎」」」

 

 リュウガ「あの2人を目覚めさせのは、タケルライコだったのか⁉︎」

 

 ディアルガ『ああ』

 

 ミコ「どうしてそんなことを?」

 

 

 ディアルガ『てらす池で話したように、アリアがこの世を去ったあと、私たち七竜は六英雄と同じように散り散りになり、私とパルキアは、シンヤとやりのはしらで会うまで異次元へと消えた。そして、ゼクロムはダークストーンと呼ばれる石の状態でブラックホールへと吸い込まれ、行方不明に。そして、コライドンとミライドンとウガツホムラとタケルライコは、パルデア地方にあるエリアゼロに向かった。そのあと、コライドンとミライドンはペパーたち家族と出会い、共に暮らすことになった』

 

 シンヤ「ぁっ、もしかしてその時も…」

 

 ディアルガ『ああ。ジガルデがセルを使って監視していた。コライドンとミライドンは、リュウセイの七竜でもあるからな。そして、その生活を監視しているうちに、ペパーの親であるオーリムとフトゥーは、ウガツホムラやタケルライコのデータを手に入れた。それからしばらくして、あの2人は大きな事故に遭い、生死の境を彷徨うことになった』

 

 シンヤ「ぁっ!もしかして、俺にウガツホムラとタケルライコのデータを手に入れさせるために、タケルライコがエリアゼロの最下層に電撃を放って、オーリム博士とフトゥー博士の作ったAIロボットを再起動させたのか?」

 

 ディアルガ『その通りだ。ジガルデはセルを使って、お前がエリアゼロに行くことを決めたことや、お前が初めてパルデアに行った時にロボットの2人を倒したところを見ていたからな。だからロボットを再起動させても問題ないと判断し、タケルライコにロボットを再起動させるように頼んだんだ。それがきっかけで、リコたちもエリアゼロに行くことになったがな』

 

 シンヤ「ちょ、ちょっと待ってくれ!AIの2人をタケルライコが再起動させたのはわかったけど、その時お前はリュウガと一緒にいたはずだ。お前がパルデア地方に来たのだって、偶然シンオウに戻ったリュウガが俺の母さんと会ったからだろ。まさかそれ自体が、ジガルデとお前が仕組んだことなのか?」

 

 ディアルガ『いや、タケルライコがロボットを起動させたこと以外、私たちは何も手を加えたことはない。全てはお前が自分で決めたことだ』

 

 シンヤ「お前がリュウガと一緒にパルデアに来たことも、俺がお前の力でオーリム博士とフトゥー博士を助けたことも、俺がエリアゼロでウガツホムラとタケルライコをゲットしたのも、全てが偶然だというのか?」

 

 ディアルガ『ああ。私もジガルデもリュウセイもルシアスも、お前たちの冒険を誘導したことは一度もない。それに、パルデア地方に冒険に行く時に、私をリュウガに貸したのはお前が決めたことのはずだ』

 

 シンヤ「ッ…確かにそうだな」

 

 

 リュウガ「でも、俺がパルデアに行ったのは、シンヤがエリアゼロに行くことになった後だぜ。もし俺がパルデアに行かなかったらどうするつもりだったんだ?」

 

 ディアルガ『その時はテレパシーを使って、お前にパルデアに行くように言ってた。だが、偶然シンヤの母親と会ったお前は、そのままパルデアに行くことになったから、私がそれを言う必要がなくなったんだ』

 

 リュウガ「なるほど」

 

 

 ディアルガ『シンヤ。本当は、お前にだけは全てを打ち明けようと思った。しかし、それはレックウザとジガルデに止められたから、ラクアに着いたら全てを話すことにしたんだ』

 

 シンヤ「そうだったのか…」

 

 フリード「驚いたな。俺たちの冒険の全てが、ジガルデとレックウザとディアルガの意思だったとは」

 

 

 リュウセイとルシアスとディアルガの話を聞いていたシンヤたちは、タケルライコがオーリムAIとフトゥーAIを再起動させたことにも驚いたが、それ以上に、今まで自分たちがしてきた冒険が、リュウセイとルシアスの思いを継いだジガルデとレックウザとディアルガの意思によるものだったことに驚いていた。

 

 

 ルシアス「でも、レックウザは一度も君たちに手を貸すことはしなかった。それは、君たちがパゴゴを連れてくるために、自らの意思でラクアを目指すことを決めたからだ。君たちだけの冒険だったからだ」

 

 リコ「私たちの…」

 

 ロイ・ドット「「僕たちの…」」

 

 

 リコ・ロイ・ドット「「「冒険」」」

 

 

 ルシアス「それに、レックウザが手を貸していれば、簡単にラクアに辿り着けただろう。しかし、それでは君たちが成長できないから、レックウザは手を貸すことをしなかった。だが、数々の冒険をしてきた君たちは、レックウザや俺たちの期待を上回るほどに成長した。だからこそ、レックウザに君たちをラクアに導いてもらったんだ、ラクリウムを消滅させるために」

 

 ギベオン「ッ!ラクリウムを消滅させるだと⁉︎」

 

 ルシアス「そうだ。リコ、シンヤ、君たちみんなの力で、このラクリウムを消してくれ!」

 

 リコ「えっ?」

 シンヤ「俺たちが?」

 

 ルシアス「きっと君たちなら、いや、君たちだからこそできる!」

 

 ギベオン「そうはさせない!ラクリウムは私のものだ!消滅などさせるものか!」

 

 ルシアス「ラクリウムの力は危険だと、100年前にも言ったはずだ!ギベオン、君にはラクリウムの危険性がわからないのか!」

 

 ギベオン「ラクリウムは生命の源。ラクリウムの力があれば、より長い時を、より強い体で生き続けることができる。生きる時間が増えれば、人も人間も豊かな生を謳歌できる!」

 

 

 リコ「それが、ギベオンがラクリウムを欲しがっていた理由…」

 

 シンヤ(だけど、スピネルがラクリウムを使った時、俺とリコが見たのは…)

 

 

 エクスプローラーズを束ねるギベオンが、ラクリウムを求めていた理由を口にすると、シンヤとリコは、スピネルがナッペ山で、自分のブラッキーとゲーチスのサザンドラにラクリウムを使った時のことを思い出していた。確かにラクリウムがあれば、誰もがギベオンのように100年という長い時間を生き続けることができるだろう。しかし、ラクリウムはポケモンを暴走させてしまう危ない物質だ。それに、今は人間に使って大丈夫でも、いずれ人間にも悪い影響を及ぼすかもしれない。そう考えると、ルシアスの言う通り、ラクリウムは消滅させた方がいいとシンヤとリコは思った。

 

 

 ギベオン「ルシアス。どうしてお前は、何度も私の邪魔をするのだ?」

 

 ルシアス「このままラクリウムの力を使い続ければ、いずれこの世界は滅んでしまう。ラクリウムの力で延命などしなくても、俺たちはポケモンと共に歩むことで、次の世代に命を託していけるんだ。リスタルとアリアがそうしたように」

 

 フリード「ですが、ラクリウムを消滅させてしまったら、ラクア自体がなくなってしまうのでは?」

 

 ルシアス「それは大丈夫だ。皮肉にも、ラクリウムのエネルギーがラクア全体に流れたため、ラクアには豊かなエネルギーの循環サイクルができあがった。ラクリウムがなくなっても、ラクアの自然は保たれ、ポケモンたちは元気に暮らしていける」

 

 シンヤ「じゃあ、ラクリウムを消滅させても問題ないってことか」

 

 リコ「よかった」

 

 

 ギベオン「くっ。リュウセイ、お前もルシアスと同じ考えなのか?お前までもが、私を裏切るのか?」

 

 リュウセイ「バカなことを言うんじゃねぇ。お前、ここで自分が何をしたかわかってるのか?それに、お前はここで死にかけたんだぞ。それなのに、まだラクリウムを手に入れようとしてるのか!」

 

 ギベオン「さっきも言ったはずだ。ラクリウムがあれば、人間もポケモンも長い時を生きることができる。そうすれば…」

 

 

 リュウセイ「豊かな生を謳歌できる、だろ?」

 

 ギベオン「そうだ。だからこそ…」

 

 リュウセイ「っで、100年という生を謳歌して、お前は何を得た?」

 

 ギベオン「私が得たもの?」

 

 リュウセイ「そうだ。100年も生きたお前は、これまで何をしてきた?」

 

 ギベオン「見てきたなら知っているはずだろう!エクシード社を作り、ラクリウムを…」

 

 リュウセイ「そのラクリウムに依存して、お前は自分の家族に真剣に向き合ってきたのか?」

 

 ギベオン「っ、家族…」

 

 リュウセイ「ラクリウムばかり見て、自分の家族と向き合ってきたのかと聞いてるんだ!それだけじゃない。100年前、お前がラクリウムを手に入れようと勝手な事をしたせいで、ルシアスとリスタルは離れ離れになる事になったんだぞ」

 

 ギベオン「ッ!」

 

 リュウセイ「あの時、リスタルのお腹の中には、ルシアスとの子がいた。ラクアを去ったあと、リスタルがどんな気持ちでルシアスとの子を産んで、一人で頑張って育ててきたのか、お前は、それを一度でも考えたことはあるのか?それをラクリウムの中で見ていたルシアスの気持ちは?リスタルが死ぬ時、ラクリウムの中でそれを見ていたルシアスがどんな気持ちだったか、お前にはそれがわからないのか!ラクアから戻ったあとだって、リスタルはずっとお前の事を心配していて、自分が死ぬ最後の瞬間まで、お前を心配していたんだぞ!」

 

 ギベオン「…リスタルが…」

 

 リュウセイ「それに、お前の相棒であるジガルデは、ルシアスとリスタルが離れ離れになったのは自分のせいだって思ってるからこそ、100年前から協力してくれたんだぞ」

 

 ギベオン「どういうことだ?」

 

 リュウセイ「お前の指示を受けたジガルデは、ここでラクリウムを掘り起こそうとしたろ。しかしその結果、ラクリウムの暴走を引き起こしてしまい、ルシアスとリスタルが二度と会えないきっかけを作ってしまった。ましてや、生態系の観察者である自分が、生態系に影響を及ぼすきっかけを作ってしまった。その罪悪感から、ジガルデは俺たちにラクリウムを消すよう頼んできたんだ」

 

 ギベオン「っ!…ジガルデは、そんなことを考えていたのか…」

 

 リュウセイ「ギベオン。お前がエクシード社を作り、人間とポケモンの未来のために頑張ってきたのは、俺もルシアスも知ってる。だからこそ、生態系の観察者であるジガルデは、お前のそばにずっといたんだ。お前を監視するという目的もあるだろうが、もしお前を監視するだけなら、セルを使えばよかったはずだ。それでもジガルデがお前のそばにずっといたのは、いつかお前が目を覚ますと信じてくれていたからだ」

 

 ギベオン「ッ!…ジガルデは、ずっと私の事を心配してくれていたのか」

 

 

 スッ(ジガルデを見る)

 

 

 白いジガルデ「ジガァァァッ…」

 

 ギベオン「ジガルデ…」

 

 リュウセイ「ジガルデだけじゃない。お前に突き放されても、お前の事ずっと心配していた者もいる」

 

 ギベオン「ぁっ…」

 

 

 スッ(アメジオを見る)

 

 

 アメジオ「お祖父様」

 

 ギベオン「アメジオ…」

 

 

 リュウセイ「ギベオン。お前の言う通り、ラクリウムの力があれば、人間もポケモンも長い時間を生き、生を謳歌できるだろう。でも、生を謳歌できたとしても、お前のように大切なものを見失った者が、生を謳歌して幸せになれるのか?それに、お前だけが一人で孤独を生きてきたなんて思うな。俺もルシアスも、アリアもリスタルだって、辛い気持ちに耐えて、頑張って生きてきたんだ」

 

 ギベオン「…」

 

 

 「ギベオン様、惑わされてはいけません」

 

 

 ライジングボルテッカーズ・アメジオ「「「ッ!」」」

 

 シンヤ「この声は…」

 

 

 リュウセイの言葉を聞いたギベオンが俯くと、突然ハデスのいる方から、誰かがギベオンに声をかけた。そこにシンヤたちが目を向けると、そこにはラクアに来ている全てのエクスプローラーズのメンバーが集まっていた。

 

 

 スピネル「フッw」

 

 オニキス「フンッ」

 サンゴ「よぉw」

 

 アゲート「…」

 

 ダークトリニティ1・2・3「「「…」」」

 

 ゲーチス「フッw」

 フラダリ「…」

 

 カガリ「ァハッ♪」

 マツブサ「久しぶりだな、シンヤ」

 

 

 シンヤ「お前らまでラクアに来てたのか」

 

 

 スピネル「まさか、かつてギベオン様とラクアを目指した2人が生きていたとは、正直驚きました」

 

 ギベオン「スピネル」

 

 スピネル「ギベオン様。あなたはラクリウムを手に入れるために、これまで頑張ってこられた。あなたの理想を理解できないような亡霊の言葉など聞く価値もありません」

 

 ギベオン「…」

 

 

 アメジオ「スピネル!」

 

 スピネル「おや、どうして謹慎中のあなたがここに?」

 

 アメジオ「お前が何を企んでいるかはわかっている。お祖父様を利用し、ラクリウムを独占するつもりだろう!」

 

 スピネル「今はあなた如きの相手をしている暇はありません。ギベオン様、早くラクリウムを」

 

 ルシアス「人間がラクリウムに手を出してはいけない!無理やり掘り起こそうとすれば、ラクリウムが活性化し、100年前と同じことが起こってしまう!」

 

 スピネル「ラクリウムが危険なものということは百も承知です。だからこそ、エクシード社で詳しく研究し、安全に使えるようにするのです。ラクリウムがあれば、人間とポケモンの可能性を飛躍させることができる。現にギベオン様は、ラクリウムの力で100年も生きている。これほど素晴らしいものを使わない手はありません」

 

 ルシアス「それはただの思い上がりだ!今はなんともなくても、いずれ…」

 

 スピネル「あなたのような亡霊の意見など私たちには関係ありません。私たちはラクリウムを手に入れる。ただそれだけです。ギベオン様」

 

 ギベオン「…」

 

 リュウセイ「ギベオン」

 

 

 リコ「っ…シンヤ、どうしよう?」

 

 シンヤ「少し様子を見よう。動くのはそれからでも遅くない」

 

 リコ「…わかった」

 

 ラクリウムが危険なものということは、スピネルがナッペ山でラクリウムを使ったのを見たシンヤとリコが一番よくわかっている。だからこそ、ルシアスの言うように、ラクリウムは絶対に消滅させなければならない。しかし、スピネルはルシアスの言う事を聞こうともせず、ギベオンにラクリウムを手に入れるように仕向けた。それを見ていたシンヤは、もしギベオンがラクリウムを手に入れるつもりなら、何としてでもそれを阻止しようと身構えていた。すると、リュウセイの言葉を聞いて俯いていたギベオンは顔を上にあげた。

 

 

 ギベオン「…スピネル、もうよい」

 

 スピネル「?ギベオン様、どういうことですか?」

 

 ギベオン「……ラクリウムは、この場で消滅させる」

 

 

 ライジングボルテッカーズ・アメジオ・スピネル「「「ッ!」」」

 

 

 サンゴ・カガリ「「えっ?」」

 

 アゲート「なっ⁉︎」

 

 オニキス「ギベオン様…」

 

 マツブサ・ゲーチス・フラダリ「「「ッ!」」」

 

 ダークトリニティ1・2・3「「「ッ!」」」

 

 リュウセイ「…フッw」

 

 ルシアス「ギベオン」

 

 

 俯いていたギベオンは顔を上にあげると、スピネルたちエクスプローラーズのメンバーに、ラクリウムを消滅させると言い出した。あれほどラクリウムを欲しがっていたギベオンのその言葉に、この場にいる誰もが驚いた。

 

 

 スピネル「…ギベオン様、ご自分が何を言っているか、それを理解しておられますか?」

 

 ギベオン「わかっている」

 

 スピネル「ならば何故?あなたはラクリウムを手に入れるために、生涯を捧げてきた。そのあなたが、どうしてラクリウムを消滅させると言い出したのです?」

 

 ギベオン「…確かに、私はラクリウムのために、自分の人生を捧げて今日まで生きてきた。しかし、リュウセイの言う通り、ラクリウムのことばかりに気を取られて、自分の家族であるアメジオと向き合ってこなかったことに気づいたのだ」

 

 アメジオ「っ…お祖父様」

 

 

 ギベオン「ルシアスとリスタル。そして、相棒のジガルデに裏切られた私は、100年という長い時を、ずっと一人で孤独に生きてきたと思っていた。しかし、そうではなかった。ジガルデもアメジオも、ずっと私の身を案じてくれていた。なのに私は、ラクリウムのことばかりを考え、アメジオやジガルデの気持ちを考えようともしなかった」

 

 リュウセイ「ギベオン」

 

 ギベオン「リュウセイ、お前の言う通りだ。私が一人で孤独に生きていたことが辛かったように、お前やルシアスやアリア。ルシアスを失ったリスタルも、きっと辛かったはすだ。なのに、私はそんなことを考えようとせず、ただリスタルに裏切られたと、そう思っていた。なのにリスタルは、ずっと私の心配をしてくれていたんだな」

 

 リュウセイ「ああ」

 

 ギベオン「そうか…」

 

 ルシアス「ギベオン」

 

 ギベオン「ルシアス…私は…」

 

 ルシアス「もういいんだ。やっと君がその答えに辿り着いてくれた。きっとリスタルも許してくれるさ」

 

 ギベオン「ルシアス……すまなかった」

 

 ルシアス「俺の方こそすまなかった。あの時、君とちゃんと話し合うべきだった」

 

 ギベオン「ルシアス」

 

 シンヤ「フッw」

 

 フリード・リュウガ・ミコ「「「フッw」」」

 

 リコ「よかった」

 

 ロイ・ドット「「うん」」

 

 

 リュウセイの言葉を聞いたギベオンは、今まで自分がしてきたことが間違っていたことに気づくと、ラクリウムを消滅させるという結論に至り、ルシアスと和解をした。それを見ていたシンヤたちライジングボルテッカーズは、その光景にホッとしていた。……しかし、それをよく思っていない人物たちがいた。

 

 

 ハデス「フッw」

 

 シンヤ「ん?」

 

 

 スッ(ハデスがポケットからナイフを取り出す)

 

 

 シンヤ「ッ!」

 

 ハデス「フンッ!」

 

 ビュン!(ハデスが勢いよくナイフを投げる)

 

 

 シンヤ「ゲッコウガ!『みずしゅりけん』!」

 

 ゲッコウガ「コォォォウガッ‼︎」

 

 

 バァァン!(水の手裏剣がナイフを弾く)

 

 

 100年前、この場で対立したルシアスとギベオンが和解すると、さっきからずっと黙ってシンヤたちの話を聞いていたハデスがポケットからナイフを取り出した。それを見ていたシンヤが、ハデスが何をやろうとしているのか察すると、ハデスはギベオンに向かってナイフを勢いよく投げた。すると、シンヤの指示を受けたゲッコウガは「みずしゅりけん」を発動し、ハデスがギベオンに投げたナイフに水の手裏剣を投げ飛ばすと、ハデスが投げたナイフを弾いてギベオンを守った。

 

 

 ハデス「チッ(舌打ち)」

 

 

 アメジオ「ハデス!貴様!」

 

 

 アメジオは、ハデスがギベオンを殺そうとしたのを見ると、激昂してハデスを睨みつけた。すると、スピネルがギベオンの近くに歩いてきた。

 

 

 スピネル「ふぅ…ギベオン様、あなたにはがっかりしました」

 

 ギベオン「っ、スピネル」

 

 スピネル「私は、あなたを心から尊敬していました。ラクリウムを使って、世界に永遠の恵みをもたらす。そんなあなたの意思を継げるのは、私だけだと思っていました。なのに、あなたまでラクリウムを消滅させるなどという結論に至った。最早あなたは、私の尊敬するギベオン様ではありません」

 

 ギベオン「スピネル、何を言っている?」

 

 アメジオ「やはり、貴様はラクリウムを手に入れるために、最初からお祖父様を利用しようと!」

 

 スピネル「そんな気はありませんでしたよ。しかし、ラクリウムを消滅させるのであれば、あなたにもここで消えてもらいます」

 

 ギベオン「っ!」

 

 アメジオ「貴様!」

 

 

 ハデス「おっと、そこから動かないほうがいいぜ。お前のお仲間が死んでもいいなら別だがな」

 

 

 パチンッ(ハデスが指を鳴らす)

 

 スッ(枯れている木の後ろから現れる)

 

 

 ジル「アメジオ様…」

 コニア「すいません」

 

 ローブを着た人物「…」

 

 

 アメジオ「ジル!コニア!」

 

 

 スピネルからギベオンを守るため、アメジオがモンスターボールを構えようとすると、ハデスは指を鳴らした。すると、アメジオの近くにある枯れた木の後ろから、両手を縄で縛られているジルとコニアが、黒いローブを着て顔を隠している謎の人物にナイフを突きつけられた状態で一緒に出てきた。

 

 

 ミコ「ちょ、ちょっと、何がどうなってるの⁉︎」

 

 リコ「スピネルはアメジオの仲間なのに、なんで?」

 

 シンヤ「違う。スピネルはラクリウムを手に入れるために、ギベオンを利用していたんだ」

 

 リコ「えっ⁉︎」

 

 リュウガ「本性を現したってことか」

 

 

 スピネル「フッw」

 

 ハデス「俺がそいつに命令すれば、その2人は確実にあの世に逝くことになるぜ。見せしめにどっちか殺ってやろうか?」

 

 アメジオ「やめろ!」

 

 

 ユラッ(空間が歪む)

 

 バッ(突然現れる)

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゾロアーク「ガァァァァッ!」

 

 

 ハデス「ッ!」

 

 シンヤ「あれは、Nのゾロアーク!」

 

 

 人質に取られたジルとコニアがローブを着た人物にナイフで刺されそうになったその時、突然ジルとコニアが立っている場所の空間が少し歪むと、そこからNのゾロアークが現れ、ローブを着た人物が持っているナイフを足で蹴り飛ばしてジルとコニアを助けた。すると、ジガルデの治療を終えたNが、シンヤたちのいる所にジガルデと共にやってきた。

 

 

 N「シンヤ!」

 

 ジガルデ「ジガァァァッ」

 

 

 シンヤ「N!やっと来たか!」

 

 リュウガ「ん?アイツ、いつの間にジガルデをゲットしてたんだ?」

 

 シンヤ「いや、あのジガルデはNのポケモンじゃない。フラダリに操られたのを俺とNが助けただけで、野生のジガルデだ」

 

 リュウガ「そうなのか」

 

 ドット「すごい!同じ伝説のポケモンがこの場に揃うなんて!」

 

 

 ハデス「フッw、全員集合ってことか」

 

 リュウセイ「ハデス」

 

 ハデス「まさか、お前が生きていたとはな。ジガルデのセルを使って、今までラクリウムやギベオンを見てきたと言ってたが。ってことは、あのローブを着ているのが誰なのか、それも知ってるってことか?」

 

 リュウセイ「ああ」

 

 ハデス「なら隠す必要はないな。おい」

 

 ローブを着た人物「…」

 

 

 スッ(黒いローブを脱ぎ捨てる)

 

 

 シンヤ「なっ⁉︎」

 

 リコ「ぁっ!」

 

 リュウガ・N「「ッ!」」

 

 ミコ「嘘⁉︎」

 

 ロイ「なんで⁉︎」

 ドット「マジかよ⁉︎」

 

 フリード「これは⁉︎」

 キャプテンピカチュウ「ピィカッ!」

 

 アメジオ「ぁぁっ」

 

 ジル「これは…」

 コニア「どういうこと⁉︎」

 

 

 ジルとコニアにナイフを突き立てていた人物が、ハデスに命令されてローブを脱ぎ捨て、シンヤたちに正体を見せると、中から現れたのは、光が消えた虚ろな目をしていて、上に白のブラウスを着ており、下にスリットが入った黒のロングスカートを穿いている綺麗な金髪の髪をしている美しい女性だった。その金髪の女性の胸元には、フラダリがジガルデを操るために使っていた装置が取り付けられていたので、それを見たシンヤは、その装置がポケモンや人間を操ることができるとゲーチスが言っていたことを思い出すと、金髪の女性がハデスに操られているのだと気づいたが、金髪の女性の顔を見た時、シンヤはそんなことを忘れるほど驚き、リコたちも驚きを隠せなかった。なぜなら、ハデスが操っている金髪の女性はシンヤたちが一番よく知っている人物だったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アリア「…」

 

 

 シンヤ「アリア…」

 

 

 ハデスが操っている人物の正体。それは、リュウセイの妻であり、かつてルシアスやギベオンと一緒にラクアを目指して旅をした《アリア》だった。

 

 

 リコ「どうして⁉︎アリアさんは病気で死んだって…」

 

 

 ディアルガ『ぁ…ぁぁ…』

 

 シンヤ「ディアルガ!どういうことだ!」

 

 ディアルガ「わ、私にもわからん。リュウセイ、どういうことだ⁉︎」

 

 リュウセイ「ッ、それは…」

 

 

 ハデス「フッw、俺が蘇らせたのさ、この手でな」

 

 シンヤ「蘇らせただと⁉︎」

 

 ハデス「そうだ。リュウセイやディアルガと同じように、時を操る力を使ってな」

 

 シンヤ「何⁉︎」

 

 

 100年前…

 

 

 異次元の狭間

 

 

 ハデス「ここは…」

 

 

 ハデス「100年前、リュウセイとの戦いに敗れた俺は、ムゲンダイナを自爆させてブラックホールを発生させたあと、自らブラックホールの中に吸い込まれた。しかし、何の偶然か、俺が吸い込まれたブラックホールは、どこかの異次元世界に繋がっていた。そこで俺は、異次元世界で発生している時空の歪みを漂い、こんな老いた顔になってしまった。しかし、異次元世界を漂ってからしばらくすると、自爆してバラバラになったはずのムゲンダイナが、粉々になる前の状態で異次元世界を浮遊しているのを見つけた。そこで俺は、ムゲンダイナの力を使って異次元世界を脱出しようと考えたが、ムゲンダイナには攻撃するほどの力が残っていなかった。その時、俺の体が急に光り出し、俺とムゲンダイナは異次元世界から、リュウセイと戦った15年後の世界に飛ばされたんだ」

 

 

 シンヤ「ッ!15年後の世界だと⁉︎」

 

 

 ハデス「そうだ。自分でも何が起こったのかわからなかった俺は、自分の身に何が起こったのかを調べるため、旅をしながら自分の体を調べていき、情報を集めることにした。そこで俺は、自分がリュウセイより強力な時の力を手に入れ、肉体の老化が停止し、健康で若々しい状態を維持していることに気づいた」

 

 

 フリード「ラクリウムを使わずに、若い肉体を維持できるだと⁉︎」

 

 シンヤ「それが奴の長寿の秘密か」

 

 ハデス「そして、今自分がいる世界がリュウセイと戦った15年後の世界だと知ってから旅を続けるうちに、俺はアリアが暮らしている家に偶然たどり着き、リュウセイが死んだことや、アリアがあと少しで死ぬことを知った」

 

 シンヤ「ッ!まさか、アリアさんが死んだのは!」

 

 リュウセイ「いや、奴はアリアに手を出してはいない。アリアが死んだ原因は病気だ」

 

 シンヤ「ぁ、そうですか」

 

 ハデス「手を下してやろうとも思ったが、ディアルガやパルキアたちがアリアを守っていたため、さすがに手を出すのはヤバいと思ったから、奴の生活を監視するだけにしたんだ。そして、そんな日が続いた頃、ついにアリアは死んだ」

 

 シンヤ「ぁっ、まさかお前、死んだアリアさんを!」

 

 ハデス「ああ。ディアルガたちがいなくなったあとに盗んでやったのさ、遺体が燃やされる前にな!」

 

 

 ライジングボルテッカーズ・アメジオ・ディアルガ「「『ッ⁉︎』」」

 

 ミコ「最低!」

 

 リュウガ「なんてヤツだ」

 

 ハデス「おいおい、俺がアリアを生き返らせてやったから、リュウセイとアリアはこうして感動の再会ができたんだぜ。少しは感謝してくれよ」

 

 

 リュウガ「でも、どうやってアリアさんを生き返らせたんだ?」

 

 リュウセイ「時を操るを力を使って、アリアを生き返らせたんだ」

 

 リュウガ「えっ⁉︎」

 

 ドット「そんなこと出来るはずが…」

 

 フリード「いや、俺たちはエリアゼロに行った時、ディアルガがフトゥー博士とオーリム博士を助けたところを見ている。ハデスの手に入れた力がそれと同じなら、アリアさんが生き返った理由にも納得がいく」

 

 ドット「それはそうだけど、死んだ人を生き返らせる力なんて…」

 

 リュウセイ「だが、ハデスはすでにその力を失っている」

 

 ドット「えっ?」

 

 リュウセイ「奴が異次元を彷徨った時に、どういう偶然で俺と同じ力を手に入れたのかはわからないが。奴はアリアを生き返らせた時に、すでに時を操る力をなくしているんだ」

 

 ドット「そうなんだ」

 

 シンヤ「あの、リュウセイさん」

 

 リュウセイ「ん?」

 

 シンヤ「リュウセイさんとルシアスさんは、ギベオンの白いジガルデのセルを通じて、100年前から俺たちやギベオンを見てきたと言ってましたよね?だったら、どうしてギベオンがハデスをエクスプローラーズに入れたのか、その理由も知ってるってことですよね?」

 

 ルシアス「ああ。もちろん知っているよ」

 

 シンヤ「教えてください、その理由を!」

 

 

 ギベオンは、ルシアスとリスタルに強い恨みを抱いていたが、少なくとも、リュウセイには何の恨みもないはず。ましてや、リュウセイが死ぬきっかけを作ったのはハデスなのに、そのハデスをエクスプローラーズに入れた理由はなんなのか、シンヤはそれをずっと知りたがっていたので、その理由をリュウセイとルシアスに直接聞いた。

 

 

 リュウセイ「ギベオンがハデスをエクスプローラーズに入れたのは、アリアを守るためだ」

 

 シンヤ「?アリアさんを守るため?」

 

 ルシアス「そうだ。ギベオンがハデスをエクスプローラーズに入れたのは、アリアを守るためなんだ」

 

 

 ライジングボルテッカーズ・アメジオ「「「ッ!」」」

 

 シンヤ「それって…」

 

 リコ「どういうことですか?」

 

 ルシアス「ハデスはアリアを生き返らせたあと、リュウセイとアリアの子供を人質にして、自分の言うことを聞かせていたんだ」

 

 シンヤ「なっ⁉︎」

 

 ハデス「フッw」

 

 

 ハデスの回想…

 

 

 ハデス「久しぶりだな、アリアw」

 

 アリア「クッ」

 

 ハデス「おいおい、お前を生き返らせてやった恩人にそんな顔をするなよ」

 

 アリア「あなたのせいで、リュウセイは…(涙)」

 

 ハデス「俺の言うことを素直に聞けば、お前とリュウセイの子には手を出さないでおいてやる。それとも、リュウセイと同じように子どもまで失うか?」

 

 アリア「ッ!」

 

 ハデス「フッw」

 

 

 ハデスの回想が終わる。

 

 

 ミコ「ひどい…」

 

 ギベオン「そのあと、奴はアリアと共に私の前に現れた」

 

 

 ギベオンの回想…

 

 

 建設中のエクシードの前

 

 

 ギベオン「アリア」

 

 白いジガルデ(10%フォルム)「…」

 

 アリア「ギベオン、ジガルデ、久しぶりね」

 

 白いジガルデ(10%フォルム)「ウォォォォン」

 

 ギベオン「…元気だったか?」

 

 アリア「ええ」

 

 ハデス「いいね、久しぶりの感動の再会ってわけだw」

 

 ギベオン「ッ、貴様がハデスか?」

 

 ハデス「ああ」

 

 ギベオン「…ジガルデ」

 

 白いジガルデ(10%フォルム)「ウォォォン」

 

 ハデス「やめておけ。そんな姿のジガルデでは、俺に勝つことなど不可能だ。それに、アリアが人質になっていることを忘れるな」

 

 ギベオン「くっ」

 

 ハデス「俺の言うことを素直に聞くなら、アリアは生かしといてやる。それに、お前にも危害を加えないことを約束し、お前のやることにも邪魔をしないことを約束してやる」

 

 ギベオン「…いいだろう。だが、アリアに手を出せば、その時は…」

 

 ハデス「フッw。アリア、お前が逃げたらどうなるか、それを忘れるなよ」

 

 アリア「ッ、わかっているわ」

 

 

 ギベオンの回想が終わる。

 

 

 ギベオン「…」

 

 シンヤ「そんなことが…」

 

 

 まさか、ハデスがエクスプローラーズにいた理由にそんなことがあったとは知らず、シンヤは驚いてしまう。

 

 

 ハデス「アリアに感謝するんだな。アリアが俺の言うことを聞いたからこそ、お前はこの世に産まれたんだからな」

 

 

 リュウガ「ふざけるな!人質を使って言うことを聞かせただけじゃねぇか!」

 

 ミコ「でも、どうしてアリアさんの容姿も、リュウセイさんやルシアスさんと同じように100年前から変わってないの?」

 

 リュウセイ「ハデスが時を操る力でアリアを生き返らせた時に、アリアの肉体に変化が起こり、アリアは少し若返ったんだ。そして、エクスプローラーズに入ったハデスは、ギベオンがラクアから持ち帰ったラクリウムの存在を知ると、ラクリウムの研究を始めた。それからしばらく経った頃、ラクリウムと同じ効果を持つ液体を作り出したハデスは、その液体の効果を試すために、アリアを実験体にしたんだ」

 

 ミコ「ッ!酷い…」

 

 ハデス「実験は大成功。しかも、ギベオンが自分にラクリウムを使っていた時と違って、アリアの見た目も若いままだ。ギベオン、お前には感謝するぜ」

 

 ギベオン「貴様!」

 

 ハデス「あとはラクリウムを手に入れるために、お前たちに消えてもらうだけだ」

 

 シンヤ「お前の狙いもラクリウムってことか」

 

 

 スピネル「ギベオン様」

 

 ギベオン「スピネル」

 

 スピネル「これからは、私が新たなエクスプローラーズとエクシード社を率いて、あなたの意思を受け継ぎましょう」

 

 ギベオン「くっ」

 

 アメジオ「貴様などに、エクスプローラーズもエクシード社も渡さん!ましてや、お祖父様の意思継ぐなど。そんなこと、俺は断じて認めない!お祖父様の意思を受け継ぐのは、この俺だ!」

 

 ギベオン「アメジオ…」

 

 

 ハデスとスピネルが自分たちの野望を叶えるために、シンヤたちライジングボルテッカーズやアメジオやギベオンを消そうとすると、シンヤはハデスを倒すために、アメジオはギベオンの意思を受け継ぐために、ハデスとスピネルの前に立ちはだかった。

 

 

 スピネル「いいでしょう。どうせあなたにも消えてもらうつもりでしたし、ここで彼らと消えてもらうなら、あとで消す手間が省ける。ジバコイル!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 ジバコイル「ジババババッ!」

 

 

 シンヤ「レアコイルが進化したのか!」

 

 

 アゲート「オニキス、サンゴ、キョジオーンとオニゴーリを出せ」

 

 オニキス・サンゴ「「…」」

 

 スピネル「ん?2人とも、何をしているのです?早くポケモンを出してください」

 

 オニキス「断る」

 サンゴ「サンゴもパス」

 

 スピネル・アゲート「「ッ!」」

 

 アメジオ「オニキス、サンゴ」

 

 スピネル「…どういうつもりですか?」

 

 オニキス「俺が仕えているのは、お前ではなくギベオン様だ。そのギベオン様を裏切り、亡き者にしようとするお前の命令など聞く気もない」

 

 スピネル「…サンゴ、あなたもオニキスと同じ意見なのですか?」

 

 サンゴ「サンゴは別にどっちでもいいんだけど、今回のアンタのやり方は気に入らないんだよね」

 

 アゲート「サンゴ…」

 

 スピネル「…そうですか…」

 

 

 チラッ(ハデスを見る)

 

 

 ハデス「フンッ」

 

 

 スチャ(ハデスがモンスターボールを取り出す)

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 ダークライ「ダァァァッ!」

 

 ハデス「やれ!」

 

 ダークライ「ダァァァァァッ‼︎」

 

 

 オニキス「うおっ⁉︎」

 サンゴ「うわぁ⁉︎」

 

 

 ハデス「その男もだ!」

 

 ダークライ「ダァァァァァッ‼︎」

 

 

 アカギ「うおっ⁉︎」

 

 シンヤ「アカギ!」

 

 

 オニキスとサンゴがスピネルの命令を無視すると、ハデスはモンスターボールからダークライを繰り出し、ダークライが自分の下にある影をオニキスとサンゴのいる所に伸ばすと、オニキスとサンゴはダークライの伸ばした影の中に沈んでいき、アカギまでもがダークライの影の中に沈んでしまった。

 

 

 ハデス「あの3人には、利用価値があるんでね。それと…」

 

 

 チラッ(ギベオンの白いジガルデを見る)

 

 

 白いジガルデ「ジガァァッ?」

 

 

 ハデス「お前もな」

 

 

 ブンッ!(装置を白いジガルデに投げる)

 

 

 白いジガルデ(50%フォルム)「ジガァァァァァァッ!?」

 

 ギベオン「ジガルデ!」

 

 

 オニキスとサンゴとアカギがダークライが伸ばした影の中に沈んで消えると、ハデスは懐から、フラダリがジガルデを操るために使っていたイトマルを模した装置を取り出した。そして、それをギベオンの白いジガルデに投げ飛ばすと、装置は白いジガルデの頭に取り付き、白いジガルデは苦しみ出した。

 

 

 白いジガルデ(50%フォルム)「ジガァァァァァァッ…」

 

 ギベオン「ジガルデ…」

 

 ハデス「これでギベオンのジガルデも、アリアと同じように俺の言うことを聞く人形になった」

 

 シンヤ「ハデス!お前!」

 

 

 スピネル「フッw、ゲーチスさん、フラダリさん、カガリさん、マツブサさん。そして、ダークトリニティの皆さん。皆さんはどうしますか?オニキスとサンゴと同じような考えをしていますか?それとも、新たなエクスプローラーズのメンバーになり、私たちと共に戦いますか?」

 

 ゲーチス「…フッw、いいでしょう。あなたたちにつきましょう」

 

 フラダリ「同じく」

 

 ダークトリニティ1「ゲーチス様がいいなら、我々もそうしよう」

 

 

 コクッ(ダークトリニティ2・3が頷く)

 

 

 マツブサ「貴様には、牢獄から出してもらった恩と、カオスオーブを貰った恩があるからな」

 

 カガリ「リーダーマツブサが行く所が、僕の行く所だから」

 

 

 ニヤッ(スピネルが笑みを浮かべる)

 

 

 スピネル「決まりですね」

 

 ハデス「フッw」

 

 

 サンゴとオニキス以外のメンバー全員が、ハデスとスピネルの側につくと、ハデスはシンヤたちを消すためにモンスターボールを構えた。

 

 

 シンヤ「ッ、ルシアスさん。ラクリウムを消滅させるためにはどうすれば?」

 

 ルシアス「六英雄の力をパゴゴに集めるんだ」

 

 リコ「パゴゴに?」

 

 テラパゴス「パァァゴォ‼︎」

 

 ルシアス「そうだ。六英雄の力を集めたパゴゴなら、ラクリウムを消すことができる」

 

 リコ「わかりました。六英雄のみんな、パゴゴに力を貸して!」

 

 

 オリーヴァ「リィィィヴァァ!」

 ガラルファイヤー「クェェェェェッ!」

 ラプラス「ホォォォォォッ!」

 バサギリ「ギィィィィィリッ!」

 ウガツホムラ「ガァァァァァァッ!」

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ!」

 

 

 ハデス「そうはさせるか、いけ!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 色違いゾロアーク「ガァァァァァァッ‼︎」

 

 レジアイス「レェェ〜〜ジァッ‼︎」

 

 ザルード「ザァァァァァッ‼︎」

 

 ダークルギア「ギァァァァァァァッ‼︎」

 

 赤いムゲンダイナ「グォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 テラパゴスはテラスタルフォルムに姿を変えると、六英雄と力を合わせてラクリウムを消滅させようとした。するとハデスは、ラクリウムを消滅させようとするテラパゴスを排除しようと、自分が持っているモンスターボールを全てを取り出し、それを投げて5体のポケモンを繰り出した。その内の一体には幻のポケモン《ザルード》がいて、ルギアと似たような姿をしている禍々しいポケモンがいた。

 

 

 シンヤ「あれは、ザルード!」

 

 リュウガ「あんなポケモンまで持ってたのか!それになんだ、あの禍々しい姿をしたポケモンは⁉︎」

 

 フリード「あれは、ルギアか⁉︎」

 

 シンヤ「いや、ルギアの体は白い。なのに、あのポケモンの体は暗い紫色だ」

 

 ミコ「でも、見た目はルギアとそっくりに見えるけど…」

 

 ハデス「ああ。それは紛れもなくルギアだ。うずまき島でアオギリが捕まえたルギアを改造し、新たにダークポケモンとして生まれ変わったルギア。その名を…《ダークルギア》!」

 

 シンヤ「ッ!ダークルギアだと⁉︎」

 

 ハデス「そうだ。そのダークルギアこそ、カオスオーブを使わずにダークポケモンになった最初のポケモン。異次元で出会ったアルセウスも捕まえて、ルギアのようにダークポケモンにしてやろうと思ったが。まぁ、それは後でいい」

 

 シンヤ「異次元で出会ったアルセウス…ぁっ!まさか!」

 

 リュウガ「アルセウスを異次元で攻撃したのは、お前だったのか⁉︎」

 

 ハデス「?どうしてお前たちがそんなことを知っているのかしらないが、ここで消える奴らにそんなことを聞く必要もないな。お前たちを消したあと、俺にはこのダークルギアのように、全世界にいるポケモン全てをダークポケモンにする仕事があるんでな」

 

 シンヤ「そんなことさせるかよ!」

 

 

 ヒスイ地方に行く前日に会ったアルセウスに話を聞いた時、異次元でアルセウスほどのポケモンを攻撃して弱らせた人物の正体が気になっていたが、まさかそれがハデスだとは思っていなかったので、シンヤとリュウガはびっくりしたが、今はハデスを倒してラクリウムを消滅させることに気持ちを切り替えた。

 

 

 アメジオ「ジル、 コニア、お祖父様を頼む」

 

 ジル・コニア「「はっ!」」

 

 ギベオン「アメジオ…」

 

 アメジオ「俺は大丈夫です。あなたの孫なんですから」

 

 ギベオン「っ…頼む、ジガルデを救ってやってくれ」

 

 アメジオ「はい!…シンヤ、力を貸してくれ」

 

 シンヤ「ああ」

 

 

 シンヤとアメジオは、ハデスに操られているアリアとギベオンのジガルデを救い出し、ハデスとスピネルの野望を阻止するため、六英雄と力を合わせてラクリウムを消滅させようとしているテラパゴスが力を溜める時間を作るために、力を合わせてハデスに立ち向かおうとした。すると、後ろからリコやリュウガたちがシンヤとアメジオの近くに歩いてきて、2人の横に並び立った。

 

 

 リュウガ「なに2人だけで盛り上がってんだよ」

 

 リコ「シンヤ、私たちも一緒に戦うよ」

 

 ロイ・ドット「「うん!」」

 

 ミコ「フッw」

 

 N「うん」

 

 野生のジガルデ「ジガァァァァッ」コクッ

 

 シンヤ「お前ら」

 

 

 ハデス「フッw、スピネル、お前らは手を出すな。こいつらは俺がやる」

 

 スピネル「わかりました」

 

 

 ハデス「ここでお前たちを完膚なきまでに叩き潰し、ラクアも、エクスプローラーズも、エクシード社も、全て俺たちが手に入れる」

 

 

 リコ「そんなこと、絶対にさせない!」

 

 アメジオ「ジガルデはお祖父様のポケモン。必ず返してもらうぞ!」

 

 シンヤ「ハデス、お前との決着、今日ここでつけてやる!」

 

 

 ハデス「フッw、来い!」

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 アリアとギベオンのジガルデを救い出し、ラクリウムを消滅させるために、シンヤたちライジングボルテッカーズは、アメジオと力を合わせて最後の戦いに挑んだ。果たしてシンヤたちは、ハデスを倒し、操られているアリアとギベオンのジガルデを救ったあと、ラクリウムを消滅させることができるのか?

 

 

 次回「ラクアでの最終決戦‼︎」

 





 14日に98話を投稿するつもりでしたが、10日からポケモンZAで追加されたM次元ラッシュの図鑑埋めや準伝説の色厳選をしていたので、投稿が少し遅れました。あと、ビリジオンとテラキオンの色厳選とケルディオをゲットすれば終わりなので。

 27日からメガボルテージ編を書くつもりでしたが、間に合うか微妙なところになってます。年明けまでにはレックウザライジングは終わらせるので。

 年明けの1月2日にモモワロウの話が放送されるのを知っている方たちは、83話と84話にモモワロウの登場する話が投稿されたから、モモワロウの話をどうするかと思われた方もいるかと思われますが、オリジナルの話にして書くつもりなのでご心配なく。

 それと、最後に一つ報告があります。

 以前96話の後書きに、ZAで追加された新たにメガシンカするポケモンたちを、メガシンカした特性がわからないから出さないと後書きで書きましたが、ポケモンチャンピオンズでメガシンカした特性が判明したら、出すことに決めたということです。
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