ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 スピネルの情報操作により、ライジングボルテッカーズが犯罪者扱いになってしまい、犯罪者組織だったエクスプローラーズが表舞台に立つようになってから1年が経った頃、セキエイ学園に通うようになったリコは、自分の手持ちポケモンであるマスカーニャとテブリム。そして、シンヤのピカチュウと一緒に、ラクアで消息を絶ったシンヤを捜しに行こうと決心をした。すると、リコたちの目の前に建てられている時計台の上に、ミライドンに乗ったシンヤが現れた。


第102話『再び大空へ向かって!シンヤVSロイ!』

 

 時計台の上

 

 

 シンヤ「リコ!ピカチュウ!マスカーニャ!テブリム!元気だったかw!」

 

 ミライドン「アギャアアッ!」

 

 

 セキエイ学園・屋上

 

 

 リコ「っ!シンヤ‼︎(涙)」

 

 シンヤのピカチュウ「ピィカァァッ‼︎(涙)」

 

 マスカーニャ「マァァァニャァァッw!」

 

 テブリム「テェェブリッw!」

 

 

 バッ(ミライドンが飛ぶ)

 

 ドンッ(ミライドンが着地する)

 

 

 シンヤ「よっと。ミライドン、ここまで乗せてくれてありがとな」

 

 ミライドン「アギャアアッ!」

 

 

 ミライドンが時計台の上からリコたちの目の前に飛び降りると、ミライドンの背中から降りたシンヤは、ここまで乗せてもらってお礼をミライドンに伝えると、リコの目の前に歩いて行った。

 

 

 シンヤ「久しぶりだな、リコ」

 

 リコ「ぁっ…ぁ…」

 

 シンヤ「髪が伸びたな。それに一段と美人になって。背も少し伸びたし…おっ、ヘアピン変えたのか?」

 

 リコ「ほ、本当に、シンヤ…なの?」

 

 

 シンヤがリコの変わったところを褒めていくと、リコはいきなりシンヤが現れたことに気が動転していた。

 

 

 シンヤ「俺の他に、ミライドンを持ってるやつがいるか?」

 

 リコ「…ぅっ(涙)」

 

 

 ダッ!(駆け出す)

 

 ギュッ(シンヤに抱きつく)

 

 

 シンヤ「おっ…!」

 

 

 自分の目の前にいるのがシンヤ本人かと疑ったリコだったが、自分の目の前にいるのがシンヤ本人だとすぐに理解すると、涙を流してシンヤに勢いよく抱きつき、シンヤの背中に手を回した。

 

 

 リコ「シンヤ!今までどこにいたの!無事だったなら、なんで今まで連絡してくれなかったの!(涙)」

 

 シンヤ「っ…悪い。お前にだけは連絡しようと思ったんだが、ラクアから脱出したあと、スピネルが俺を生死不明ってことにしたから、それなら都合がいいと思って、ずっと連絡しなかったんだ」

 

 リコ「(ぐすっ)。もう、私がどれだけ心配したと思ってるの!シンヤが大怪我して死んじゃうんじゃないかって、ずっと不安だったんだよ!(涙)」

 

 シンヤ「ぁっ……すまない」

 

 

 シンヤはリコにそう言うと、両手をリコの背中に回して優しく抱きしめた。

 

 

 リコ「ぅぅ(涙)…本当に良かった。ちゃんと、私の所に帰って来てくれた。(涙)」

 

 シンヤ「ホントに、遅くなってすまない。今度からは、ちゃんと無事だって連絡するよ」

 

 リコ「う、うん(涙)」

 

 シンヤ「ピカチュウもごめんな、1年も待たせちまって」

 

 ピカチュウ「ピィカッ(涙)」フルフルッ(ピカチュウが首を横に振る)

 

 シンヤ「ルッカ先生から聞いたよ。ラクアを脱出した日から、ずっとピカチュウの面倒を見てくれてたんだってな。ありがとう、リコ」

 

 リコ「ううん」

 

 

 スッ(リコが一歩後ろに下がる)

 

 

 リコ「おかえり、シンヤw」

 

 シンヤ「ああ。ただいま、リコw」

 

 

 シンヤもリコも、言いたいことや聞きたいことは互いに山ほどあるが、今は1年ぶりに再会できたことを心から喜んでいた。

 

 

 リコ「…」

 

 

 スッ(リコが目を閉じて唇を前に突き出す)

 

 

 シンヤ「えっ?いいのか?」

 

 リコ「うん」

 

 シンヤ「…フッw。そっか。じゃあ…」

 

 

 リコが目を閉じて唇を前に突き出すと、何をしてほしいのか察したシンヤは、少し屈んでリコの唇に自分の唇を重ねると、自分の舌をリコの口の中にある舌に絡ませた。

 

 

 リコ「んー…はっ…ふっ…んんっ///」

 

 シンヤ「んっ……ん…ん」

 

 ピカチュウ「ピィカァッ///」

 

 テブリム「テブリッ///」

 

 マスカーニャ「マァァァニャァァッ…」

 

 

 シンヤが舌を口の中に入れてくるとリコは少し驚いたが、シンヤの背中に回した両手を首に回すと、1年間シンヤと会えなかった寂しさを埋めるようにディープキスを続けた。それを近くで見ていたピカチュウとテブリムは顔を赤くしており、マスカーニャはヤキモチを焼いたような顔をしてシンヤとリコを見ていた。そして、数分間ディープキスをして互いに呼吸が苦しくなったシンヤとリコは、互いに相手に回していた手を離して一歩だけ後ろに下がった。

 

 

 シンヤ「カレーの味がした」

 

 リコ「っ⁉︎///」

 

 

 バッ(リコが両手で口を隠す)

 

 

 リコ「さっき、食堂でカレーを食べたから///」

 

 シンヤ「ああ、そうだったのか。じゃあ、おかわりを貰っても?」

 

 リコ「そ、それはダメ!///人の目もあるだろうし///それに、ここはセキエイ学園だから///」

 

 シンヤ「今さっきキスしてたんだから、人の目も学園だからなんて理由は今更だろ?」

 

 リコ「そ、それはそうなんだけど。1年ぶりにシンヤに会えて、少し舞い上がっちゃたっていうか…勢いでキスしちゃたっていうか……」

 

 シンヤ「ん?どうした?」

 

 リコ「えっと、今更気づいたんだけど、シンヤも背が伸びたね」

 

 シンヤ「そうか?」

 

 リコ「うん、服も変わってるし」

 

 

 いきなりシンヤが現れたことに動転していたリコだが、改めてシンヤを見ると、1年ぶりに見たシンヤは背が少し伸びており、服装も大きく変わっていた。今のシンヤの服装は、黒の長袖のシャツの上に白の長袖のフード付きカーディガンを羽織っており、下は藍色の長ズボンを穿いていて、黒い靴下と黒と白が混じったスニーカーを履いていた。さらに、後ろ髪が少し伸びて顔つきが大人っぽくなっているため、そんな姿のシンヤを改めて見たリコは頬を赤く染めていた。

 

 

 シンヤ「前の服が着られなくなったわけじゃないんだが、1年間、各地方を旅しながら修行してたら、いつの間にか服や靴がボロボロになってたからさ。それで、ここに来る前に新しい服を新調したんだ」

 

 リコ「えっ?修行?」

 

 シンヤ「ああ。ラクアを脱出したあとから1年間、俺は身を隠しながら各地方を回って修行してたんだ」

 

 リコ「あっ、そういえば、さっきお母さんからピカチュウのことを聞いたって言ってたね」

 

 シンヤ「ああ。セキエイ学園に来る前に、先にお前の家に行ってルッカ先生に会って話をして、それが終わったあとに母さんに連絡して、それからここに来たんだ」

 

 

 リコ「そうだったんだ。…あのね、ラクアを脱出したあとのことなんだけど…」

 

 シンヤ「話はルッカ先生から聞いてる。ラクアを脱出をしたあと、フリードが俺と同じで生死不明になって、ライジングボルテッカーズは“解散”したんだろ?」

 

 リコ「っ⁉︎…うん」

 

 シンヤ「…そうか」

 

 

 ボソッ(リコに聞こえないようにシンヤが小声で呟く)

 

 

 シンヤ『オリオには連絡してないのか…』

 

 リコ「えっ?オリオがどうかしたの?」

 

 シンヤ「ッ⁉︎あ、いや、何でもない」

 

 リコ「そう?」

 

 シンヤ(危ねぇ、聞かれずに済んでよかった…)

 

 リコ「ねぇシンヤ、私、シンヤがラクアに残ったあとのことを聞きたいんだけど…」

 

 シンヤ「ああ、そうだった。そのことちゃんと話さないとな。実は…」

 

 リコ「あっ、ちょっと待って」

 

 シンヤ「えっ?…あっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リコの後輩女子C「ねぇ、あの人、世界チャンピオンのシンヤさんじゃない?」

 

 リコの後輩女子D「すごい!本物⁉︎」

 

 リコの後輩女子E「あれ?シンヤさんって、生死不明じゃなかったっけ?」

 

 リコの後輩女子C「無事だったんじゃない?」

 

 リコの後輩女子D「でも、どうしてセキエイ学園に?」

 

 リコの後輩女子E「リコ先輩と親しそうに話してるね」

 

 リコの後輩女子C「リコ先輩と知り合いなのかな?」

 

 リコの後輩女子D「あの機械みたいなポケモンは何だろう?」

 

 リコの後輩女子E「シンヤさんのポケモンかな?」

 

 

 シンヤはラクアを脱出したあとからの1年間、各地方を回って修行していたことをリコに話すと、リコたちがラクアを脱出してから何があったのかを話そうとした。すると、リコにバトルのアドバイスを聞こうと屋上にやってきた後輩の女子生徒たちが屋上に通じる扉の前に立っていて、シンヤとリコの話している姿やミライドンを見ると騒ぎ出し、ガールズトークを始めた。それを見たリコはシンヤに少し待ってるように伝えると、事情を説明するために後輩の元に向かった。

 

 

 シンヤ「そっか。あれから1年も経つんだから、リコが先輩になるのは当然だよな」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」コクッ(頷く)

 

 

 アン「あっ!シンヤ!」

 

 

 シンヤ「おっ、アン!久しぶり!」

 

 アン「やっぱりシンヤだ!よかった、無事だったんだね!」

 

 ダイケンキ「ダァァァイッ!」

 

 シンヤ「おっ、フタチマルが《ダイケンキ》に進化したのか」

 

 アン「うん!シンヤ、背伸びたね」

 

 シンヤ「アンもな。おっ、髪飾り変えたんだな」

 

 アン「まあね。でも、どうしてセキエイ学園に来たの?リコに会うため?」

 

 シンヤ「ああ」

 

 リコ「アン、どうしてここに?」

 

 アン「2人がリコに話があるっていうから連れて来たの」

 

 リコ「えっ?2人?」

 

 

 スッ(リコが屋上に通じる扉の方を見る)

 

 

 「おっ、リコに会いにセキエイ学園に来てみれば、お前もいたとはな」

 

 「シンヤ、無事だったんだね。よかった」

 

 「ピカァァッ」

 

 

 シンヤ「お前ら…」

 

 リコ「あっ」

 

 ピカチュウ「ピィカッw」

 

 

 1年ぶりに再会したことにシンヤとアンが喜んでいると、屋上に通じる扉から2人の男がキャプテン帽子を被ったピカチュウと一緒にやってきた。一人はシンヤと同じ黒髪で、赤い長袖シャツの上に黒のフード付きジャケットを羽織っており、下は青のジーンズを穿いていて、赤と黒が混じったスニーカーを履いていた。そしてもう一人は、白い半袖シャツの上に縁が黄色い茶色の上着を着ていて、赤い短パンに足の甲が覆われた黒いサンダルを履いている男だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リュウガ「よおっw」

 ロイ「シンヤ、リコ、久しぶり」

 キャプテンピカチュウ「ピカァァッ!」

 

 

 シンヤ「リュウガ!」

 リコ「ロイ⁉︎キャップ⁉︎」

 

 シンヤ「えっ?お前…ロイなのか?」

 

 ロイ「うん」

 

 

 キャプテン帽子を被ったピカチュウと一緒にセキエイ学園の屋上にやってきた2人の男。その正体は、1年前まで同じライジングボルテッカーズのメンバーとして一緒に冒険をしたリュウガとロイだった。

 

 

 シンヤ「お前、背伸びたな。前はリコより小さかったのに。それに垢抜けたせいか、立派な男前になって…ん?お前が右手に着けてるそれって、もしかして…」

 

 ロイ「うん、《メガリング》だよ。カロス地方に行ったときに手に入れたんだ」

 

 シンヤ「ってことは、メガシンカするポケモンをゲットしたってことか?」

 

 ロイ「うん」

 

 リコ「でも、どうしてロイとリュウガがここに?」

 

 リュウガ「お前に聞いてほしいことがあってな」

 

 リコ「私に?」

 

 リュウガ「ああ。入り口の門を通ってお前に会いに行こうと思ったんだが、『関係者以外立ち入り禁止』って書いてある紙を見つけたから、スマホロトムで連絡しようとしたんだ。そしたら偶然、入り口の近くにアンが歩いてきたから、俺とロイがここに来た事情を話したあと、セキエイ学園の先生に話を通してもらって、お前がいる屋上に連れて来てもらったんだ。でもまさか、ラクアで消息を絶ったシンヤがここに来てたとは、正直びっくりしたぜ」

 

 シンヤ「フッw」

 

 リュウガ「でもちょうどよかった。リコに話す内容はお前にも関係あることだからな。リコと一緒に俺たちの話を聞いてもらうぞ。それに、俺たちがラクアを去ったあと、お前が何をしていたのか聞きたいしな」

 

 シンヤ「別にいいぜ、俺も聞きたいことが山ほどあるからな」

 

 アン「あのさ、後輩の子たちがたくさんいるから、話をするなら場所を変えない?」

 

 リュウガ「ん?」

 

 

 チラッ(シンヤたちが後ろを見る)

 

 

 リコの後輩女子C「誰だろう、あの2人?」

 

 リコの後輩女子D「転校生かな?」

 

 リコの後輩女子E「リコ先輩たちと知り合いみたいだけど」

 

 リコの後輩女子C「2人ともかっこいい」

 

 

 シンヤ「そうだな、話を聞かれたら困るし」

 

 リコ「じゃあ、食堂で話さない?」

 

 ロイ「食堂⁉︎」

 

 

 グウウウウ~〜(シンヤの腹の虫の音)

 

 

 シンヤ「そうするか。俺も腹が空いてきたし」

 

 

 シンヤもリコもロイもリュウガもそれぞれ1年ぶりに再会したばかりなので、互いにそれぞれ言いたいことや聞きたいこと、それに話したいことはたくさんあるだろう。しかし、ラクアで起こった話を聞かれたら困るので、シンヤたちはアンに言われた通りに話す場所を変えることにして、セキエイ学園にある食堂に移動した。

 

 

 セキエイ学園・食堂

 

 

 パクッモグッパクッモグッパクッモグッ(料理を食べる)

 

 

 シンヤ「うめぇ!」

 

 ロイ「うん。ここの料理すごく美味しい!」

 

 ミライドン「アギャアアッ!」

 

 リコ「3人とも、すごい食欲だね」

 

 シンヤ「朝飯を食ってないからな」

 

 ロイ「僕も」

 

 リュウガ「だからって食い過ぎだろ」

 

 アン「アハハッ、まぁいいじゃん。それより、ホントに私も一緒に話を聞いていいの?」

 

 リコ「うん。アンは、私たちの冒険の話を知ってる一人だもん。だから、ちゃんと知っておいてほしい」

 

 

 カタンッ(皿を置く)

 

 

 シンヤ「あ〜、食った食った!ご馳走様!」

 

 ロイ「ふぅ、お腹いっぱい!」

 

 リュウガ「あれから1年も経つっていうのに、こういうところは変わってねぇな」

 

 シンヤ「お前だって全然変わってねぇじゃん。つか、もうお昼の時間なのに誰もいないな」

 

 リコ「今日は休みだから、みんなポケモンバトルの特訓をしたり、町に買い物に出かけたりしてるの」

 

 シンヤ「そうなのか」

 

 リュウガ「さて、腹が膨れたなら聞こうか。俺たちがラクアを脱出したあと、お前が何をしていたのか」

 

 リコ・ロイ「「っ!」」

 

 シンヤ「…ああ」

 

 

 シンヤは料理を食べ終えると、ラクアに残ったあとの出来事をリコたちを語り始めた。

 

 

 シンヤの回想…

 

 

 1年前…

 

 

 ラクア・中心

 

 

 シンヤ「ディアルガ!パルキア!『はどうだん』!」

 

 ディアルガ「ディアァァァッ‼︎」

 

 パルキア「パァァァルルルッ‼︎」

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ‼︎」

 

 白いジガルデ「ジガァァァァァッ‼︎」

 

 野生のジガルデ「ジィィガァァァァッ‼︎」

 

 

 マツブサ「いけ!グラードン!」

 

 グラードン「グラァァァァァァァッ‼︎」

 

 ゲーチス「やれ!ホワイトキュレム!」

 

 ホワイトキュレム「グォォォォォォッ‼︎」

 

 

 シンヤ「お前たちがいなくなったあと、黒いレックウザと2体のジガルデと一緒にラクアに残った俺は、マツブサのグラードンとゲーチスが操っているホワイトキュレムと戦っていたんだ。ポケモンの数はこっちが有利だったから、最初は俺たちが優勢だったんだが、マツブサはグラードンを《ゲンシカイキ》させるために《べにいろのたま》を取り出すと、それをグラードンに投げたんだ。そして、マツブサが投げた“べにいろのたま”を吸収したグラードンは“ゲンシカイキ”すると、《ゲンシグラードン》となってパワーアップしたんだ」

 

 

 ゲンシグラードン「グラァァァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「グラードンがゲンシグラードンになったことで、ゲンシグラードンの特性《おわりのだいち》が発動し、みずタイプの技が使えなくなったけど、それでも黒いレックウザと2体のジガルデのおかげで、ゲンシグラードンとホワイトキュレムをあと一歩の所まで追い詰めたんだ。だけど、マツブサはゲンシグラードンをパワーアップさせるために《カオスオーブ》を取り出すと、それをゲンシグラードンに向かって投げたんだ。そして、カオスオーブを使ったゲンシグラードンは《ダークポケモン》になり、マツブサはダークポケモンになったゲンシグラードンを《ダークゲンシグラードン》と名付けたんだ」

 

 

 ダークゲンシグラードン(じめんテラスタイプ)「グラァァァァァァァァァァァッ‼︎」

 

 

 マツブサ「いけ!ダークゲンシグラードン!」

 

 

 ダークゲンシグラードン(じめんテラスタイプ)「グラァァァァァァァァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ゲンシグラードンがダークゲンシグラードンになったあと、戦況は一気に不利になったが、俺たちはなんとか勝機を見出そうとしたんだ。だけど、ホワイトキュレムの最強技の『コールドフレア』が黒いレックウザと2体のジガルデに直撃すると、黒いレックウザと2体のジガルデが倒れたから、これ以上バトルするのは無理だと悟った俺は、この場は引こうと考えた。すると次の瞬間、ハデスの赤いムゲンダイナがラクアのはるか上空に飛んで行き、《ムゲンダイマックス》の姿となって現れると、ラクアを吹っ飛ばそうと『ムゲンダイビーム』を撃とうとしてきたんだ」

 

 

 シンヤの回想が終わる。

 

 

 リュウガ「俺たちがブレイブアサギ号に乗って、ラクアから去ろうとしたときのことか」

 

 シンヤ「えっ?お前ら、あの時にはブレイブアサギ号に乗ってたのか?」

 

 リコ「うん。そのあと、シンヤのディアルガとパルキアがラクアの上空に飛んできて、赤いムゲンダイナと技をぶつけ合ったとこまでは見てたよ」

 

 シンヤ「そうだったのか」

 

 ロイ「っで、そのあとのことは?」

 

 シンヤ「あー、お前らも近くで見てたんなら知ってるとは思うが、ディアルガとパルキアが赤いムゲンダイナと技をぶつけ合ったとき、そこら辺が吹き飛ぶほどの物凄い爆発と衝撃波が起きたんだが、俺と黒いレックウザと2体のジガルデは、ディアルガとパルキアが作ってくれたバリアの中にいたから、爆発と衝撃波に巻き込まれずに済んだんだ。だけど次の瞬間、ダークゲンシグラードンとホワイトキュレムが、それぞれ『だいもんじ』と『りゅうのはどう』を発動して攻撃してきて、赤いムゲンダイナが続けて『ムゲンダイビーム』を撃ってこようとしたから、黒いレックウザと2体のジガルデはなんとか起き上がって『りゅうのはどう』を発動すると、それをダークゲンシグラードンとホワイトキュレムが放った技にぶつけて相殺してくれたんだが、黒いレックウザと2体のジガルデの体力がもう限界だったから、この場を引くために、黒いレックウザたちの技がぶつかった衝撃で発生した煙に紛れて、パルキアにどこかに繋がる大きな空間の裂け目を作ってもらったんだ。そして、赤いムゲンダイナが『ムゲンダイビーム』を撃ってきたとき、俺はディアルガとパルキアと黒いレックウザと2体のジガルデと一緒に爆発で発生した煙に紛れて、パルキアが作ってくれた空間の裂け目に飛び込んでラクアを後にしたんだ」

 

 

 リュウガ「なるほど。それで奴らはお前が死んだと思って、お前を生死不明の扱いにしたのか」

 

 シンヤ「ああ。死んだことにするより、生死不明ってことにすれば、奴らにとっては都合が良かったんだろ」

 

 リュウガ「それで、そのあとは?」

 

 シンヤ「俺たちが飛び込んだ空間の先は、偶然にも人やポケモンがいない小さな島に繋がっていたから、俺はそこでディアルガたちの治療をすることにしたんだ。といっても、応急処置にしかならなかったけどな」

 

 ロイ「ねぇシンヤ。ラクアを脱出したあと、黒いレックウザと2体のジガルデはどうなったの?」

 

 リコ「それに、残りの六英雄のみんなは?」

 

 シンヤ「ああ、そのことか。ディアルガたちの治療が終わった頃には夜になっていたんだけど、六英雄のことが気になった俺は、黒いレックウザと2体のジガルデと一緒に、パルキアの力でラクアに戻ったんだ。だけど、どこにも六英雄の姿はなく、マツブサたちもいなくなっていたんだ。それから六英雄を捜し続けていたんだが、そこで俺たちはある現場を目撃したんだ。それは、エクスプローラーズの連中が、ラクアの地中にある《ラクリウム》を掘り起こしている現場だった」

 

 リコ・ロイ・リュウガ「「「ッ⁉︎」」」

 

 リコ「エクスプローラーズが、ラクリウムを⁉︎」

 

 シンヤ「ああ。その現場を見たときはびっくりしたよ。消滅させたはずのラクリウムが、まだラクアの地中に残っていたんだからな」

 

 リコ「でも、どうしてラクリウムが残ってるの?ラクリウムのコアは、ハデスとのバトルのあと、パゴゴと六英雄が力を合わせて消滅させたから、もう残ってないはずなのに」

 

 シンヤ「それは俺にもわからない。ただ、ラクリウムが残ってるということは、俺たちの戦いは終わってないということだ。だから、黒いレックウザと2体のジガルデは、再び行動を開始したんだ」

 

 リュウガ「どういうことだ?」

 

 シンヤ「エクスプローラーズがラクリウムを掘り起こしているのを見た俺たちは、一度ラクアを後にして、今後それぞれどうするかを話し合って決めたんだ。その話し合いの結果、2体のジガルデは体からセルを分離し、ラクアにあるラクリウムを再び監視しながら六英雄を捜すことにして、黒いレックウザは、再びハデスたちと戦うときのために傷を癒すと言ってどこかに飛んで行き、俺は自分を鍛えるために各地方を回る旅に出発したんだ」

 

 ロイ「そうだったんだ。…リュウガ」

 

 リュウガ「ああ。やはり、ラクリウムはまだ残ってたんだな」

 

 リコ「えっ?ロイ、リュウガ、どういうこと?」

 

 リュウガ「俺とロイがここに来たのは、お前にラクリウムが残ってる可能性があると伝えるためなんだ」

 

 リコ「えっ⁉︎」

 

 アン「あのさ、ちょっといい」

 

 リュウガ「ん?」

 

 ロイ「どうしたの?」

 

 アン「私さ、リコがセキエイ学園に通うようになった時、シンヤが生死不明になった理由と、リコがセキエイ学園に通うようになった理由を聞ける雰囲気じゃなかったから今まで聞かなかったけど、どうしてシンヤが生死不明だったのかは、今のシンヤの説明で納得できた。けど、どうしてリコはセキエイ学園に通うようになったの?それに、リコたちはラクアを脱出した後、今まで何をしてたの?」

 

 シンヤ「…リコ、アンにどこまで話した?」

 

 リコ「えっ?えっと、ラクアでエクスプローラーズと戦って、その戦いが終わってラクアを脱出した後から、パゴゴがモンスターボールから出てこなくなったことだけは話したけど」

 

 シンヤ「えっ?パゴゴがモンスターボールから出てきてない?」

 

 リコ「うん。ラクアを脱出した後から、一度も出てこないの」

 

 シンヤ「そうだったのか。…なら、アンにはちゃんと言っておいた方がいいな」

 

 リュウガ「シンヤ、それは俺たちが説明する。その説明が終わった後、俺とロイが何をしてきたのかも説明しなきゃいけないからな」

 

 シンヤ「わかった。じゃあ頼む」

 

 ロイ「実はさ、ラクアを脱出した後、ライジングボルテッカーズは“解散”したんだ」

 

 アン「えっ⁉︎解散⁉︎」

 

 ロイ「うん」

 

 リュウガ「ん?シンヤ、お前は驚かないのか?」

 

 シンヤ「ここに来る前に、パルデア地方に寄ってルッカ先生に会った時に、ライジングボルテッカーズが解散したことと、フリードが生死不明になったことを聞いたからな」

 

 リュウガ「っ…そうか」

 

 アン「フリードって、ライジングボルテッカーズのリーダーだよね?」

 

 リコ「うん。ラクアを脱出する時に、リザードンと一緒に船から落ちちゃったんだけど、そのあとすぐに、私たちは船から落ちたフリードとリザードンと、ラクアに残ったシンヤたちをずっと捜してたんだけど、シンヤたちが見つからなくて。それからすぐに、エクシード社がラクアがあるクムリ山の周辺を立ち入り禁止にしちゃったから、それ以上シンヤたちを捜すことができなくなったの」

 

 ロイ「そのあと、これからどうするかをみんなで話し合った結果、ライジングボルテッカーズを解散することにして、僕たちはそれぞれの道を歩むことになったんだ」

 

 リュウガ「それからあとは、リコ、ロイ、ドットを順番に家に送り届けて、俺とミコはシンオウにある家に一緒に帰ったんだ」

 

 アン「そうだったんだ。テレビでシンヤが生死不明になったって知った時に、リコたちに何かあったとは思ってたけど、そんな大変なことがあったんだね」

 

 リコ「ごめんね、話すのが遅れて」

 

 アン「ううん。話してくれてありがとう」

 

 

 ラクアを目指した後の出来事をリコたちから聞いたアンは、シンヤが生死不明になっていた理由や、リコがセキエイ学園に通うになった理由を知ると、今までリコが何も話したがらなかった理由に納得したのだった。

 

 

 アン「っで、さっきロイとリュウガがリコに言おうとしてた、ラクリウムが残ってる可能性って?」

 

 リュウガ「ああ、まだその話の途中だったな。一緒に冒険したライジングボルテッカーズのメンバーとして、これだけは伝えておこうと思ってな。実は…」

 

 

 リコとアンの後輩女子A「アン先輩!」

 

 アン「ん?」

 

 

 リュウガがラクリウムの話の続きをシンヤたちに話そうとすると、さっき食堂でスピネルの写真を見ていたリコとアンの後輩である二人組の女の子がやってきて、そのうちの一人がアンに声をかけた。

 

 

 リコとアンの後輩女子B「お話し中すいません、バトルのことで聞きたいことがあって」

 

 アン「いいよ。リコたちの話の邪魔になるから、廊下で話そうか」

 

 リコとアンの後輩女子B「はい!」

 

 アン「ごめん、また後でね」

 

 リコ「うん」

 

 シンヤ「ああ」

 

 

 チラッ(二人組の女の子がリュウガとロイを見る)

 

 

 シンヤ(…面倒なことになりそうだな)

 

 

 アンが2人の後輩を連れて廊下の方に行こうとすると、2人の後輩がリュウガとロイに目を向けた。リュウガとロイはその視線に気づかなかったようだが、シンヤはその理由に気づいており、アンが2人の後輩を連れて廊下に歩いて行くと、リュウガはさっきの話の続きを話し始めた。

 

 

 リュウガ「実はさ、数週間前にドットから久しぶりに連絡が来て、ある事を調べてほしいと頼まれたんだ」

 

 シンヤ「ドットから?」

 

 リコ「ある事?」

 

 ロイ「うん。不気味なピンクのモヤに包まれたポケモンの目撃情報がぐるみんをやってる時に届いたから、それを調べてほしいって」

 

 リコ「ピンクのモヤって…っ!まさか!“ラクリウム”のこと⁉︎」

 

 リュウガ「ああ」

 

 リコ「でも、ラクリウムはラクアで…あっ!」

 

 リュウガ「そうだ。エクスプローラーズがラクリウムを掘り起こしているとさっきシンヤから聞いた時、ラクリウムがまだ残っていることが明らかになった。それに、ドットに頼まれたピンクのモヤに包まれたポケモンの目撃情報のある場所に行った時、俺とロイは、その場所で《ケッキング》を見たんだが、そのケッキングの状態は、ラクリウムスフィアから放出されたピンクのモヤを浴びた六英雄たちと似ていたから、すぐにラクリウムの影響を受けていることがわかった。つまり、これには“エクスプローラーズ”が関わってるってことだ」

 

 リコ「…それが、ロイとリュウガが私に伝えたかったこと?」

 

 ロイ「うん。本当はパゴゴの力を貸りようと思ったんだけど、今はモンスターボールの中で眠ってるんだよね?」

 

 リコ「うん」

 

 リュウガ「シンヤ、リコ、お前たちはこれからどうする?」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 リコ「どうって?」

 

 リュウガ「だから、エクスプローラーズがラクリウムを使って何かをしようとしてんだから、奴らを放っておくわけにいかないだろ」

 

 シンヤ「んなことはわかってるよ。それを阻止するために、俺は1年間も修行もしてたんだから。それに、ラクリウムを消滅させるという願いは、俺の先祖のリュウセイさんや、リコの先祖のルシアスさんの願いでもあるんだから、このまま奴らを放っておけるか」

 

 

 リュウガの言う通り、エクスプローラーズがラクリウムを使って何かをしようとしているのは明らかだ。シンヤもそれがわかっているからこそ、身を隠して1年間も修行し、エクスプローラーズと戦う準備を始めていた。なにより、リュウセイやルシアスの願いを叶えるために、ラクリウムのない世界を作るためにも、ここで止まるわけにはいかないとシンヤは思っていた。

 

 

 リュウガ「そうか。…リコは?」

 

 リコ「私は……シンヤは、また冒険の旅に出るの?」

 

 シンヤ「ああ。一応そのことをお前に伝えるのと、預けていたピカチュウを返してもらうためにここに来たからな。お前が一緒に来たいならいいんだけど、どうする?」

 

 リコ「……行く」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 リコ「だから、私も一緒に行く。今日の夕方にはシンヤを捜しにセキエイ学園を出発するつもりだったから。それに、もうシンヤと離れるのは嫌だし、あんな辛い思いはしたくないから」

 

 シンヤ「…フッw、そっか。じゃあ、また改めてよろしくなw」

 

 リコ「うん!」

 

 リュウガ「話は決まったな。じゃあ2人とも、ロイのことは頼むわ」

 

 シンヤ・リコ「「えっ?」」

 

 リュウガ「俺はこれからホウエン地方にいるミコと合流して、ドットに頼まれたラクリウムの影響を受けたポケモンを助けなきゃいけないから、お前たちとは一緒に行けないんだ。だから、ロイを一緒に連れてってやってくれ」

 

 シンヤ「それはいいけど。そういや、Nやマードックたちは、今どうしてるんだ?たまに連絡してるんだろ?」

 

 ロイ「ううん。ライジングボルテッカーズが解散してから一回も連絡してないし、会ってもないから、今みんなが何をやってるのかわからないんだ。僕たちは先に船を降りたから、みんながどこに行ったのかもわからないし」

 

 シンヤ「そうか。…お前とリュウガはこの1年間、何をやって過ごしてたんだ?メガリングを持ってるってことは、ただ遊んでたってわけじゃないんだろ?」

 

 ロイ「リュウガに修行してもらってたんだ」

 

 シンヤ「リュウガに?」

 

 リュウガ「ライジングボルテッカーズが解散してから一ヶ月ぐらい経った頃に、ロイから連絡を貰ってな。そしたら、“メガシンカ”を習得したいからカロス地方に連れてってほしいと頼まれたんだ。それで、一緒にカロス地方に行って、ロイが“キーストーン”をゲットした後、ずっと修行の相手をしてたんだ」

 

 リコ「そうだったんだ」

 

 シンヤ「リュウガが鍛えたってことは、すげぇ強くなってるんだろうな」

 

 リュウガ「ああ。教えられることはみっちり叩き込んだし、死ぬほど鍛えたからな。試してみろよ」

 

 シンヤ「えっ?試す?」

 

 リュウガ「お前もこの1年間、ずっと修行してきたんだろ。その修行の成果、俺が鍛えたロイで試してみたくないか?」

 

 シンヤ「ロイとバトルしろってことか?」

 

 リュウガ「フッw」

 

 ロイ「やろうよ、シンヤ!」

 

 シンヤ「ロイ」

 

 ロイ「僕、1年前より強くなったよ。メガシンカだって使えるようになったし、新しい仲間もできたんだ」

 

 シンヤ「ほぉ、新しいポケモンをゲットしたのか」

 

 ロイ「うん!だからやろうよ、ポケモンバトル!」

 

 シンヤ「フッw、そうだな。久しぶりにお前とバトルするのもいいかもな。けど、俺も1年前より強くなったぜ」

 

 ロイ「望むところだよ」

 

 リュウガ「決まりだな。勝負の内容だが、メガシンカとテラスタルを使っての2対2でどうだ?」

 

 シンヤ「いいぜ、よりバトルが面白くなりそうだ」

 

 ロイ「うん」

 

 シンヤ「リコ、中庭のバトルフィールドを使ってもいいか?」

 

 リコ「もちろん!」

 

 

 アン「私もバトルしたい!」

 

 

 シンヤ・リコ・ロイ・リュウガ「「「「ッ⁉︎」」」」

 

 リコ「アン⁉︎」

 

 シンヤ「いつからそこに?いや、どこから話を聞いてた?」

 

 アン「リコが、『今日の夕方にはシンヤを捜しにセキエイ学園を出発するつもりだったから』って言ったとこから」

 

 シンヤ「ほとんど最初からじゃん」

 

 アン「ごめん。黙って聞くつもりはなかったんだけど、リコたちが真剣な話をしてたから、出るタイミングが見つからなくて」

 

 リコ「…アン」

 

 アン「いいよ、わかってるから。またシンヤたちと冒険するんでしょ?」

 

 リコ「っ…うん」

 

 アン「暗い顔をしない。会おうと思えばいつでも会えるじゃんw!」

 

 リコ「アン……うん!」

 

 リュウガ「じゃあ、シンヤとロイのバトルが終わった後、俺が相手をしてやるよ」

 

 アン「ホント!じゃあ早速、中庭に行こう!」

 

 リコ(この感じ、なんか懐かしいなw)

 

 

 ライジングボルテッカーズが解散した後、ブレイブアサギ号を降りてこのセキエイ学園に通うようになり、それなりに楽しい日々を過ごしていたリコだが、ラクアでの冒険のことやシンヤのことを引きずっていたから、ずっとモヤモヤを抱えた状態だったので、心はとても傷ついていた。しかし、こうしてシンヤたちと再会したことで、今までの辛い日々を忘れるほどに回復したリコは、シンヤたちと一緒に中庭にあるバトルフィールドへと向かった。

 

 

 セキエイ学園・中庭のバトルフィールド

 

 

 リュウガ「ではこれより、シンヤとロイのポケモンバトルを始める。使用ポケモンは2体。ポケモンの交代はあり。相手のポケモン全てを戦闘不能にしたほうが勝利となる。なお、メガシンカとテラスタルは同じバトル中に使用してはならない。いいな?」

 

 シンヤ「おう!」

 

 ロイ「うん!」

 

 

 アン「いよいよだね」

 リコ「うん」

 

 

 シンヤとロイが中庭にあるバトルフィールドのトレーナーゾーンに立つと、バトルの審判をやるリュウガは2人が立っている真ん中に移動し、バトルのルールを説明した。そしてリコとアンは、これから始まるシンヤとロイのバトルを観戦しようと2人の近くに移動していたのだが、いつの間にかたくさんのセキエイ学園の生徒たちがバトルフィールドの近くに来ており、ロイとリュウガを見てヒソヒソ話していた。

 

 

 シンヤ(はぁ、あとで誤解を解く必要があるな)

 

 リュウガ「では、同時にポケモンを出してくれ」

 

 シンヤ「えっ?…あ、ああ。ピカチュウ、頼むぜ」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 

 ロイ「いけ!アチゲータ!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 アチゲータ「アァァァチッ‼︎」

 

 

 シンヤ「最初のバトルはアチゲータか」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 

 ロイ「アチゲータ、久しぶりにシンヤのピカチュウとバトルだよ」

 

 アチゲータ「アァァチッ!」

 

 

 ロイが投げたモンスターボールからアチゲータが出てくると、ピカチュウは久しぶりに会うアチゲータとの再会を喜び、アチゲータもピカチュウやシンヤたちとの再会を喜んでいた。しかし、これからバトルが始まると理解すると、アチゲータはすぐに顔つきを変えた。

 

 

 リュウガ「2人とも、準備はいいな?」

 

 シンヤ「おう!」

 

 ロイ「うん!」

 

 リュウガ「では、バトル開始!」

 

 シンヤ「ピカチュウ!『10まんボルト』!」

 

 ピカチュウ「ピィカァァッ、チュゥゥゥゥッ‼︎」

 

 

 ロイ「アチゲータ!『かえんほうしゃ』!」

 

 アチゲータ「アァァチッ、ゲェェェェッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォンッ‼︎

 

 

 リュウガの合図でポケモンバトルが始まると、ピカチュウとアチゲータは挨拶代わりに、互いに得意技である「10まんボルト」と「かえんほうしゃ」を放った。そして、ピカチュウとアチゲータの技がぶつかり合うと、互いの技が相殺して爆発が起こった。

 

 

 シンヤ「なるほど。確かに1年前と違って、アチゲータのパワーはかなり上がってるな」

 

 ロイ「でしょ」

 

 シンヤ「それと、ピカチュウもな」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 

 久しぶりにピカチュウを使ってバトルするが、1年間離れたブランクがあるからバトルになるかどうか心配していたシンヤだったが、バトルが始まってからのピカチュウの動きと「10まんボルト」のパワーを見ると、1年間離れたブランクを感じさせないほどピカチュウが鍛えてあることに気づいた。

 

 

 シンヤ「リコ、お前がピカチュウを鍛えてくれたのか?」

 

 リコ「あ、うん。たまにピカチュウがバトルをしたいって言うから、私のマスカーニャやアンのダイケンキを相手にバトルをしてたの。…もしかして、バトルさせたらダメだった?」

 

 シンヤ「いや、その逆だ。バトルしなければ体が鈍るからな。1年間、俺の代わりに育ててくれて助かった。ありがとな」

 

 リコ「ぁっ、うん!」

 

 シンヤ「少しずつ昔の感じを取り戻そうと思ったが、その必要はなくなったな。ピカチュウ!『でんこうせっか』!」

 

 ピカチュウ「ピッカァァッ!」ダッ!

 

 

 ロイ「アチゲータ!『ニトロチャージ』!」

 

 アチゲータ「アチアチアチアチ、アチゲェェェェェッ‼︎」

 

 

 シンヤ「『アイアンテール』!」

 

 ピカチュウ「チュゥゥゥッ、ピッカァァァッ‼︎」

 

 

 バァァァァァァンッ‼︎

 

 

 アチゲータ「アッチィィィッ!?」

 

 

 「でんこうせっか」を発動したピカチュウが素早く移動して迫ってくると、アチゲータは「ニトロチャージ」を発動し、走りながら体に炎を纏うとピカチュウに突っ込んで行ったが、ピカチュウは走りながら「アイアンテール」を発動すると、鋼のように硬くなった尻尾をアチゲータに叩きつけてダメージを与えた。

 

 

 シンヤ「どうした?1年間リュウガに修行してもらったんだろ?」

 

 ロイ「やっぱり強いな、シンヤとピカチュウは」

 

 

 1年間リュウガに鍛えてもらって強くなったロイだが、シンヤはそれ以上に強くなっており、確実にロイを追い詰めていた。

 

 

 ロイ「アチゲータ!『じだんだ』!」

 

 アチゲータ「アチアチアチ、ゲァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「『アイアンテール』で弾き返せ!」

 

 ピカチュウ「チュゥゥゥッ、ピカッ!ピカッ!ピカッ!」

 

 

 「じだんだ」を発動したアチゲータがその場で何度も足踏みをすると、アチゲータの足元からバトルフィールドの一部の破片が飛んできたので、ピカチュウは「アイアンテール」を発動すると、鋼のように硬くなった尻尾で飛んできたバトルフィールドの破片をアチゲータに弾き返してダメージを与えた。すると、アチゲータが「チャームボイス」を発動して攻撃してきたので、ピカチュウは「でんこうせっか」を発動して「チャームボイス」をかわし、そのままアチゲータに接近して至近距離で「アイアンテール」を発動すると、鋼のように硬くなった尻尾をアチゲータの頭に叩きつけてダメージを与えた。

 

 

 シンヤ「なるほど。リュウガが鍛えただけはある。1年前と違って、アチゲータの技の一つ一つがパワーアップしてるし、防御力やタフさも上がってるな」

 

 ロイ「特訓の成果だよ」

 

 リュウガ「フッw」

 

 

 スッ(シンヤがテラスタルオーブを取り出す)

 

 

 シンヤ「ウォーミングアップはこれぐらいでいいだろ。ピカチュウ、いくぞ」

 

 ピカチュウ「ピィカァァッ!」

 

 

 スッ(ロイがテラスタルオーブを取り出す)

 

 

 ロイ「アチゲータ、僕らもやるよ!」

 

 アチゲータ「ゲァァァァァッ!」

 

 

 シンヤ「ピカチュウ!限界を超越しろ!」

 

 ロイ「アチゲータ!輝け、夢の結晶!」

 

 

 取り出したテラスタルオーブをシンヤとロイが同時に構えると、2つのテラスタルオーブにエネルギーが集まり始めた。そして、2つのテラスタルオーブのエネルギーが満タンになると、シンヤとロイは同時にテラスタルオーブを自分たちのポケモンであるピカチュウとアチゲータに向かって投げ飛ばした。シンヤとロイの投げたテラスタルオーブがそれぞれ自分のポケモンであるピカチュウとアチゲータの頭上でエネルギーを解放すると、ピカチュウとアチゲータは無数の結晶石に身を包み込まれ、ピカチュウとアチゲータを包んだ結晶石が弾けると、弾けた結晶石の中から、頭に電球を模した王冠を被るピカチュウと、シャンデリアを模した王冠を被っているアチゲータが出てきた。

 

 

 ピカチュウ(でんきテラスタイプ)「ピィカァァァァァァッ‼︎」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アゲアゲェェェェェェッ‼︎」

 

 

 リコとアンの後輩男子A「うわぁ、テラスタルだ」

 

 リコのアンの後輩男子B「初めて見た」

 

 リコとアンの後輩女子A「綺麗…」

 

 

 ピカチュウとアチゲータがテラスタルすると、初めてテラスタルを見たセキエイ学園の生徒たちは、テラスタルオーブによるテラスタルに見惚れており、シンヤとロイは次の一撃で勝負を決めようとした。

 

 

 シンヤ「ピカチュウ!『ボルテッカー』!」

 

 ピカチュウ(でんきテラスタイプ)「ピッカッ!ピカピカピカピカピカピカピカピカッ‼︎」

 

 

 ロイ「アチゲータ!『ニトロチャージ』!」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アチアチアチアチアチアチ、アチゲェェェェェェェッ‼︎」

 

 

 ピカチュウ(でんきテラスタイプ)「ピカピッカァァァァッ‼︎」

 

 

 ピカチュウが大きな雄叫びを上げると、電球を模した王冠が光りを増して輝き、「ボルテッカー」を発動したピカチュウはその場から走って体に電気を纏うと、アチゲータに突っ込んでいった。そして、「ニトロチャージ」を発動したアチゲータが体に炎を纏ってピカチュウに正面から突っ込むと、ピカチュウとアチゲータは互いに正面からぶつかり合った。すると、ピカチュウとアチゲータがぶつかった衝撃で大爆発が起こり、バトルフィールドは煙に包まれた。しばらくすると、バトルフィールドに発生した煙が晴れていき、中が見えるようになると、シンヤのピカチュウがテラスタルした状態で立っており、テラスタル化が解けたロイのアチゲータがバトルフィールドに倒れていた。

 

 

 アチゲータ「アッチ…ゲェェ…(@_@)」

 

 ロイ「アチゲータ!」

 

 リュウガ「アチゲータ、戦闘不能!ピカチュウの勝ち!」

 

 シンヤ「よくやったぞ、ピカチュウ」

 

 ピカチュウ(でんきテラスタイプ)「ピィカァァッ!」

 

 

 ロイ「アチゲータ、戻って」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 ロイ「お疲れ様、ゆっくり休んで」

 

 

 アン「バトルには負けちゃったけど、アチゲータ強くなってたね」

 

 リコ「うん。1年前よりすごく強くなってた」

 

 リュウガ「そりゃそうだろ。この俺が鍛えたんだからなw」

 

 

 ロイ「やっぱりすごいね、シンヤ」

 

 シンヤ「そういうお前こそ、1年前とは比べ物にならないくらい強くなってたぜ」

 

 

 スチャ(ロイがモンスターボールを取り出す)

 

 

 ロイ「じゃあ、カロス地方でゲットした僕の新しい仲間を出すよ。いけ!ルカリオ!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 色違いルカリオ「ヴォォォォォルッ‼︎」

 

 

 アン「うわぁ!《色違いのルカリオ》だ!」

 

 リコ「あのルカリオが、ロイの新しいポケモンなんだ…!」

 

 シンヤ「いいルカリオだ。レベルも高そうだし、よく鍛えられている」

 

 ロイ「ヘヘッ」

 

 リュウガ「シンヤ、ポケモンの交代は?」

 

 シンヤ「するぜ。ピカチュウ、戻れ」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 スチャ(シンヤがモンスターボールを取り出す)

 

 

 シンヤ「せっかくだから、俺も修行したこいつで相手をするよ。ルカリオ!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 シンヤのルカリオ「ガァァァァァァウッ‼︎」

 

 

 リュウガ「ルカリオ対決か」

 

 ロイ「ルカリオ、シンヤのルカリオは強いよ」

 

 色違いルカリオ「ヴォォォォォルッ」

 

 

 ピカチュウをモンスターボールの中に戻したシンヤがルカリオを繰り出すと、ロイのルカリオはシンヤのルカリオがただならぬ力を持っていることを波動で感じ取った。

 

 

 ロイ「ルカリオ!『ラスターカノン』!」

 

 色違いルカリオ「ヴォルッ!ヴォォォルゥゥッ‼︎」

 

 

 シンヤ「弾き返せ!」

 

 シンヤのルカリオ「ガァァァァァァウッ‼︎」

 

 

 バァァァァンッ‼︎(ロイのルカリオの攻撃を弾く)

 

 

 ロイ「っ!『メタルクロー』!」

 

 色違いルカリオ「ヴォォォォォッ‼︎」

 

 

 シンヤ「受け止めろ!」

 

 シンヤのルカリオ「ガァァァァッ‼︎」

 

 

 ガシッ(ロイのルカリオのトゲを掴む)

 

 

 ロイの色違いルカリオ「ヴォルッ!?」

 

 シンヤのルカリオ「ガァァァウッ!」

 

 

 ロイのルカリオが「ラスターカノン」を発動して攻撃してくると、シンヤのルカリオは右手を握って握り拳を作り、右手を思いっきり降って「ラスターカノン」を弾き返した。そのあと、「メタルクロー」を発動したロイのルカリオが両手の先端のトゲを振り下ろして攻撃してくると、シンヤのルカリオはロイのルカリオの両手の先端のトゲを掴んで攻撃を防ぐと、そのままロイのルカリオを空中に投げ飛ばしたが、ロイのルカリオは華麗に地面に着地した。

 

 

 ロイ「すごい。技も使わずにこっちの攻撃を防ぐなんて」

 

 シンヤ「今度はこっちからいくぜ。ルカリオ!『しんそく』!」

 

 シンヤのルカリオ「ガァァァァウッ‼︎」

 

 

 ロイ「ルカリオ!『インファイト』!」

 

 ロイの色違いルカリオ「ヴォォォォォォ、ルルルルルルルッ‼︎」

 

 

 「しんそく」を発動したシンヤのルカリオが迫ってくると、ロイのルカリオは「インファイト」を発動し、シンヤのルカリオと殴り合いを始めた。そして、シンヤのルカリオの右ストレートがロイのルカリオの左頬に当たると、ロイのルカリオの左ストレートがシンヤのルカリオの右頬に命中し、互いに後ろに吹き飛ばされた。

 

 

 シンヤ「ルカリオ!『はどうだん』!」

 

 シンヤのルカリオ「ガァァァァァァウッ‼︎」

 

 

 ロイ「ルカリオ!『ラスターカノン』!」

 

 ロイのルカリオ「ヴォォォルゥゥゥッ‼︎」

 

 

 シンヤのルカリオが波導を両手に集めて青白い光球を作り出し、それをロイのルカリオに投げ飛ばすと、ロイのルカリオは「ラスターカノン」を発動して「はどうだん」を相殺した。

 

 

 シンヤ「やるな」

 

 ロイ「シンヤこそ」

 

 

 スチャ(シンヤがメガリングを左手に着ける)

 

 

 シンヤ「そろそろメガシンカ対決といこうぜ」

 

 ロイ「うん!」

 

 

 シンヤはズボンの右ポケットに右手を入れると、右ポケットの中に入っているメガリングを取り出し、それを左手に着けた。そして、シンヤとロイが同時に左手に着けているメガリングを自分のルカリオに向けると、メガリングに埋め込まれているキーストーンに触れた。すると、シンヤとロイのルカリオが持っている《ルカリオナイト》とシンヤとロイのメガリングに埋め込まれているキーストーンが共鳴するように光り出し、4つの石から光の糸が出現した。そして、シンヤとロイのルカリオが持っているルカリオナイトから出てきた光の糸がそれぞれのルカリオのトレーナーであるシンヤとロイの持っているキーストーンから出てきた光の糸と結びつくと、シンヤとロイのルカリオは虹色の光に包み込まれて姿を変え始めた。互いに体が一回り大きくなると、メガシンカエネルギーと体内の波導パワーが混じり合った影響で、ルカリオ時にもあった金属質の黒い部分が流れる模様となって身体の随所を走るようになり、長くなった頭部の房やトゲが追加された両手両足の先端は、集中する個所としてより強固となって赤く変色し、胴体部分の体毛が増量されて逆立つと、尻尾が腰回りの毛に覆われて見えなくなった

 

 

 シンヤのメガルカリオ「ガァァァァァァウッ‼︎」

 

 ロイの色違いメガルカリオ「ヴォォォォォォォォルッ‼︎」

 

 

 リコとアンの後輩男子A「うわぁ、今度はメガシンカだ!」

 

 リコのアンの後輩男子B「すげぇ」

 

 

 アン「すごい!同じルカリオのメガシンカバトル!」

 

 リコ「うん」…(シンヤもロイもドットも、みんな動き出そうと強くなってる。…私は、強くなってるのかな?)

 

 マスカーニャ「マァァァニャァァァッ」

 

 

 シンヤ「ルカリオ!『ボーンラッシュ』!」

 

 シンヤのメガルカリオ「ガァァァァウッ‼︎」

 

 

 ロイ「ルカリオ!『メタルクロー』!」

 

 ロイのメガルカリオ「ヴォォォォルッ‼︎」

 

 

 シンヤとロイは互いにルカリオをメガシンカさせると、それぞれのルカリオに技を指示した。すると、シンヤのルカリオは「ボーンラッシュ」を、ロイのルカリオは「メタルクロー」を発動し、それぞれの技をぶつけ合って相手にダメージを与えた。

 

 

 ロイ「ルカリオ!『インファイト』!」

 

 ロイのメガルカリオ「ヴォォォォォルッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ルカリオ!『バレットパンチ』!」

 

 シンヤのメガルカリオ「ガァァァァ、ウウウウウウッ‼︎」

 

 

 ドドドドドドドドッ‼︎

 

 

 ロイのメガルカリオ「ヴォォォォォッ!?」

 

 ロイ「ルカリオ!」

 

 シンヤ「そろそろ終わりにさせてもらうぜ。ルカリオ!『はどうだん』!」

 

 シンヤのメガルカリオ「ガァァァァァァウッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォンッ‼︎

 

 

 ロイのメガルカリオが「インファイト」を発動して攻撃してくると、シンヤのメガルカリオは「バレットパンチ」を発動し、ロイのメガルカリオの攻撃をかわして懐に飛び込むと、ロイのルカリオに連続でパンチを浴びせ続け、そのままロイのメガルカリオを空中に殴り飛ばすと、空中に殴り飛ばしたロイのメガルカリオに青白い光球を投げ飛ばした。そして、空中で大爆発が起こると、ロイのメガルカリオがそのまま地面に落ちてきて、シンヤとロイのルカリオのメガシンカが同時に解除された。

 

 

 ロイの色違いルカリオ「ヴォォォ…」

 

 リュウガ「ロイのルカリオ、戦闘不能!シンヤのルカリオの勝ち!よって勝者、シンヤ!」

 

 シンヤ「よくやったぞ、ルカリオ」

 

 シンヤのルカリオ「ガァァァァウッ!」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 ロイ「ありがとうルカリオ。ゆっくり休んで」

 

 

 ロイが自分のルカリオをモンスターボールの中に戻すと、バトルを見ていたリコとアンがロイの元に歩いて行った。

 

 

 アン「残念だったね。でも、いいバトルだったよ」

 

 リコ「うん。ロイ、すごく強くなってた」

 

 ロイ「ありがとう。けど、負けちゃった」

 

 リュウガ「いや、シンヤのルカリオを相手に互角の殴り合いができたんだから、それだけでも上出来だ。並の相手なら、あの時点で倒されてるからな」

 

 シンヤ「ああ。アチゲータもよく育ってたし、さっきのルカリオもすごく強かった。1年前と比べると、本当に強くなったと思うぜ」

 

 ロイ「ありがとう。でも、次は僕が勝つからね」

 

 シンヤ「ああ、また近いうちにバトルをやろうぜ」

 

 

 リコとアンの男子同級生A「あの、ちょっといいですか?」

 

 

 ロイ「えっ?」

 リュウガ「俺とロイか?」

 

 

 シンヤとロイのバトルが終わると、さっきからシンヤとロイのバトルを見ていたリコとアンの同級生がシンヤたちの近くに歩いてきて、ロイとリュウガに声をかけた。

 

 

 リコとアンの男子同級生B「さっき、後輩の女の子から聞いたんだけど、キミたちって、“ライジングボルテッカーズ”のメンバーなの?」

 

 リコ「っ⁉︎」

 

 

 リコとアンの後輩女子B「間違いありません!」

 

 リコとアンの後輩女子A「私たち、さっき食堂で聞いたんです。その人たちが“ライジングボルテッカーズ”だってことを!」

 

 

 ロイ「うん、そうだよ。ねっ、リュウガ」

 

 リュウガ「ああ」

 

 

 眼鏡をかけたリコとアンの男子同級生が、ロイとリュウガにライジングボルテッカーズのメンバーなのかと尋ねた後、さっき食堂でアンに話しかけてきた二人組の女の子がやってきて、ロイとリュウガがライジングボルテッカーズのメンバーだと大きな声で言うと、周りにいたセキエイ学園の生徒たちがロイとリュウガを睨むように見始めた。

 

 

 リコとアンの後輩女子A「アン先輩、どうしてライジングボルテッカーズの人たちを学園に入れたんですか?それに、さっきからあの2人と親しく話してたし」

 

 アン「あ〜と、それはさ…」

 

 リコとアンの後輩女子B「リコ先輩も親しそうでしたよね。この2人とどういう関係なんですか?教えてください」

 

 リコ「それは…」チラッ(シンヤを見る)

 

 シンヤ「…」コクッ(頷く)

 

 リコ「…わかりました。ちゃんと説明します」

 

 

 スピネルが広めた嘘によって、ライジングボルテッカーズは犯罪者扱いになっている。そのライジングボルテッカーズのメンバーがここにいるとなれば、事情を知らない人たちが騒ぐのは当然だろう。理由を話せばわかってくれるとは思うが、リコは真実を話すのが不安になってシンヤの方に目を向けたが、シンヤが頷いたのを見ると、リコは覚悟を決めてセキエイ学園のみんなにクムリ山で起こった真実を話そうとした。

 

 

 リコ「今まで言えなかったけど、私は……“ライジングボルテッカーズ”のメンバーなんです!」

 

 アン以外のセキエイ学園の生徒たち「「「ッ⁉︎」」」

 

 

 リコがそう言うと、この場にいるセキエイ学園の生徒たちはどういうことだと驚いていたが、リコは構わずに話を続けて、クムリ山の自然をめちゃくちゃにしたのはスピネルだと伝えた。それを聞いたセキエイ学園のみんなは更に驚いていたが、シンヤはリコとセキエイ学園の生徒たちの間に入ると、六英雄と2体のジガルデとラクリウムのことを伏せておき、セキエイ学園の生徒たちにクムリ山で起こった真実を話した。そのあと、リコは旅に出発する準備をするために寮にある自分の部屋に戻ると、急いで荷物の整理を始めた。

 

 

 セキエイ学園・リコとアンの部屋

 

 

 スッ(テラパゴスが入っているモンスターボールを手に取る)

 

 

 リコ「行こう、パゴゴ」

 

 

 セキエイ学園の近くにあるバス停

 

 

 ロイ「セキエイ学園のみんなは、リコがライジングボルテッカーズだって知らなかったんだ」

 

 アン「うん。でも、シンヤがみんなに本当のことを話してくれたおかげで、ライジングボルテッカーズのイメージも変わったと思う」

 

 リュウガ「世界チャンピオンの言葉には重みがあるからなw」

 

 シンヤ「というより、ライジングボルテッカーズのせいで生死不明になったって世間で騒がれてる俺が、ライジングボルテッカーズを庇うのはおかしいと察したんだろ」

 

 ロイ「確かにそうかも」

 

 

 リコ「お待たせ!」

 

 

 あれから時間が過ぎて夕方になり、シンヤたちがセキエイ学園の近くにあるバス停で話をしながらリコが来るのを待っていると、黒いハイネックの上に水色のパーカーを着ていて、下は白い短パンを穿いており、水色の線入りのハイソックスを履いていて、髪をお団子結びにしているリコがやってきた。

 

 

 シンヤ「ほぉ〜、新しい服に着替えたのか」

 

 リコ「うん。似合うかな?」

 

 シンヤ「ああ、大人っぽくっていいと思う」

 

 リコ「ありがとう!」

 

 シンヤ「じゃあ出発するか」

 

 ロイ「うん!」

 

 リコ「シンヤ、ロイ、私たちで取り戻そう!ライジングボルテッカーズの真実を!」

 

 ロイ「ああ!」

 

 シンヤ「フッw、ああ」

 

 リュウガ「じゃあ、俺は行くわ」

 

 アン「リュウガ、バトルしてくれてありがとね」

 

 リュウガ「ああ」

 

 ロイ「リュウガ、本当にありがとう。この1年間、僕の修行に付き合ってくれて」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカァァッ!」

 

 リュウガ「気にすんな。あっ、《ウルト》に会ったらよろしく言っといてくれ」

 

 ロイ「うん」

 

 シンヤ「?ウルトって?」

 

 リュウガ「ロイと同じように、俺がカロス地方で鍛えたトレーナーだ。そのうち会えると思うぜ」

 

 シンヤ「そうか。じゃあ、俺たちも行こう」

 

 リコ・ロイ「「うん」」

 

 アン「みんな、気をつけてね」

 

 リコ「うん。また連絡するね」

 

 

 こうして、リュウガとアンに別れを告げたシンヤとリコとロイは、ライジングボルテッカーズの真実を取り戻す冒険の旅に出発し、リュウガはミコのいるホウエン地方へと向かい、アンは上にあげた右手を振ってシンヤたちを見送った。

 

 

 ???

 

 

 六英雄のオリーヴァ「…」

 六英雄のガラルファイヤー「…」

 六英雄のラプラス「…」

 六英雄のバサギリ「…」

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 

 スピネル「フフッw」

 

 ハデス「手に入れた六英雄を眺めてご満悦だな」

 

 

 シンヤたちが冒険の旅に出発した頃、黒いレックウザを除く5体の六英雄はスピネルに捕獲されていて、どこかに閉じこめられていた。そして、閉じ込められている5体の六英雄をスピネルが眺めていると、そこにハデスが歩いてきた。

 

 

 スピネル「ハデス様」

 

 ハデス「黒いレックウザならまだしも、こいつらを手に入れる意味があったのか?それに、車やら家電やら、あんな物を売ってどうしようというんだ?」

 

 スピネル「表向きの仕事も必要なのですよ。それに、ああいう生活に必要な物が売れるから、いくらでも軍資金が手に入るのです」

 

 ハデス「それより、いつになったらシンヤは見つかる?死体が出てこない以上、俺は奴が死んだことに納得せんぞ」

 

 スピネル「もう見つかっています。彼は今、2人のライジングボルテッカーズのメンバーと合流し、どこかに向かったようです」

 

 ハデス「っ!…そうか。やはり生きてきたか。次に会った時は、1年前の屈辱を倍にして返してやる。待っていろ、シンヤ!」

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 セキエイ学園を出発したシンヤたちは、ドットからの連絡を受けて、異常な行動をするポケモンの目撃情報があったという場所に向かうと、そこで野生の《ハガネール》と出会した。すると、続けて2体の野生のハガネールが現れ、いきなり襲いかかってきたので、シンヤたちは3体のハガネールとバトルしようとしたのだが、3体のハガネールに思わぬ事態が発生した。

 

 

 次回「ラクリウム・サイン!VS暴走メガシンカ!」

 





 101話を投稿したあとにケルディオを捕まえられたため、ポケモンZAでのやることを終えたので、また小説を書いていきます。

 
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