ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 ラクリウム・サインを追いながら、ライジングボルテッカーズの真実を取り戻す旅を続けているシンヤたちは、旅の途中に《ウイロウシティ》という街にやってきた。そして、ウイロウシティにある《森林公園》という場所で、1年前まで同じライジングボルテッカーズのメンバーとして旅をしていた《モリー》と再会した。そのあと、ラクリウムの影響を受けている《ラフレシア》を助け出し、ポケモンセンターで治療が終わったラフレシアを森に帰しにきたシンヤたちは、森の奥にエクシード社の建物が建っているのを見つけた。


第106話『ストロングスフィアの力!』

 

 ウイロウシティ・ホテルの食堂

 

 

 シンヤ「朝から豪華な朝食だな。アイスまでついてるし」

 

 ロイ「ウイロウシティ名物のモーニングサービスだって」

 

 ウルト「早く食おうぜ!」

 

 シンヤ「んじゃ、食べるか」

 

 ピカチュウ「ピィカピカッ!」

 

 

 昨日の夜、森の奥に建っているエクシード社の建物を見つけたシンヤたちは、夜遅いこともあり、建物を調べるのは明日ということにしようと話し合うと、部屋を予約したウイロウシティのホテルで一晩を明かした。そして翌朝、起きたシンヤたちは歯磨きをして顔を洗い終えると、一緒にホテルの食堂へと向かい、ウイロウシティ名物のモーニングサービスを食べ始め、ポケモンたちはポケモンフーズを食べ始めた。

 

 

 リコ「…」

 

 ロイ「リコ、どうしたの?」

 

 リコ「えっ?」

 

 ロイ「さっきから手が止まってるよ」

 

 ウルト「具合でも悪いのか?」

 

 リコ「え…ううん、大丈夫だよ」

 

 ロイ「そう?部屋を出た時に会ってから様子が変だったけど」

 

 リコ「そ、そうかな?」

 

 シンヤ「お前、まだ1時間前のことを引きずってんのか?」

 

 リコ「シンヤが悪いんでしょ!」

 

 シンヤ「いや、あれはリコが悪いだろ」

 

 ロイ「シンヤ、またリコにイタズラしたの?」

 

 シンヤ「なにもしてねぇて」

 

 ロイ「ホントに?」

 

 シンヤ「ホントだって!」

 

 

 さっきからリコが手を止めて朝食を食べずにいる所を見たロイは、その原因がシンヤにあると思い、部屋で二人っきりになったのをいいことに、リコに何か変なことをしたのかと疑っていたが、本当にシンヤはなにもしていないのだ。それなのに、どうしてリコの様子が変なのか、それは1時間前に遡る…

 

 

 1時間前…

 

 

 ホテル・シンヤとリコの寝ている部屋

 

 

 パチッ(リコが目を覚ます)

 

 

 リコ「ふぁぁ〜(-o-)。もう7時30分か。そろそろ起きないと」

 

 シンヤ「zzz〜zzz〜(ー ー;)」

 

 ピカチュウ「zzz〜zzz〜(ー ー;)」

 

 リコ「あれ?シンヤ、まだ寝てる?」

 

 

 翌朝、目を覚ましたリコは近くに置いてあった自分のスマホロトムを手に取って今の時間を見ると、いつもなら自分より先に起きているシンヤが隣のベッドでピカチュウと一緒に寝ていることに気づいたので、隣で寝ているマスカーニャを起こさないようにベッドから起き上がると、隣のベッドで寝ているシンヤの元に向かった。

 

 

 シンヤ「zzz〜zzz〜(ー ー;)」

 

 リコ「ふふっw」

 

 

 リコは顔を屈めると、滅多に見られないシンヤの寝顔を至近距離で見て楽しんでいた。

 

 

 リコ(いつもは大人っぽくってかっこいいのに、なんか子供みたいで可愛いw)

 

 

 もう少しシンヤの寝顔を見ていたいと思ったリコだったが、もうすぐロイとウルトと朝食を食べる時間になるので、寝ているシンヤの体を優しく揺らし始めた。

 

 

 リコ「シンヤ、起きてw」

 

 

 パチッ(シンヤが目を覚ます)

 

 

 シンヤ「ん?…あ、リコ」

 

 リコ「ふふっw、おはよう」

 

 シンヤ「ああ、おはよう…」

 

 

 リコに起こされたシンヤは目をこすりながらそう言うと、近くに置いてある自分のスマホロトムを手に取って今の時間を確認した。

 

 

 シンヤ「もう朝か……ぉっ」

 

 リコ「ん?どうしたの?」

 

 シンヤ「朝からいいものを見してくれるな。サービスのつもりか?」

 

 リコ「えっ?……っ⁉︎」

 

 

 意味がわからないことをシンヤが言うと、リコの頭の上にクエスチョンマークが浮かび上がったが、自分と喋っているシンヤの目が自分の顔の下に向いてることに気づくと、リコは目を下の方に向けた。すると、顔を下に屈めたせいで自分の着ているシャツの襟元から胸元が見えることに気づいた。

 

 

 リコ「シンヤ!」

 

 シンヤ「惜しい、あと少しで全部見えそうだったのにw」

 

 リコ「シンヤのエッチッ‼︎///」

 

 シンヤ「上の下着は水色か」

 

 リコ「何言ってるの、今日は白…っ!///って、何言わせるの!」

 

 シンヤ「今のは完全に自爆だろw」

 

 リコ「もぉ〜〜〜‼︎///シンヤのバカァァッ‼︎///」

 

 

 1時間前の話が終わる。

 

 

 シンヤ「あれは俺のせいじゃないだろ。お前が勝手に自分の口から言ったんだから、ただの自爆だろ」

 

 リコ「最初は黙って見てたじゃん!」

 

 シンヤ「別に見たくて見てたわけじゃない。ただ見えたから見てただけだ」

 

 リコ(見たくて見てたわけじゃ…「そうだよね。こんなもの見ても、シンヤは喜ばないもんね」

 

 シンヤ「喜んでないとは言ってないけど」

 

 リコ「もぉ〜〜///、シン…」

 

 シンヤ「ここで大声を出すと、周りの人に声が聞こえるぞ」

 

 リコ「うぅ〜〜///」

 

 

 シンヤの言葉に、ここで大声を出したら周りの人たちの視線を集めることに気づくと、リコはジト目をしてシンヤを少し睨んだあとに黙って朝食を食べ始めた。

 

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…(ドットから電話がかかってくる)

 

 

 シンヤ「おっ、ドットからだ」

 

 

 ピッ(ドットからの電話に出る)

 

 

 ドット『おはよう。昨日の夜に頼まれたことを調べといたよ』

 

 シンヤ「サンキュー」

 

 ロイ「ん?頼まれたことって?」

 

 シンヤ「昨日ラフレシアを帰しに森林公園に行った時、森の奥にエクシード社の建物が建ってたのを見つけたろ?あれが何なのか気になったから、ホテルに戻ったあとにドットに連絡をして、あの建物が何なのかを調べておいてもらってたんだ」

 

 ロイ「そうだったんだ」

 

 ドット『ってか、リコ、どうしたの?』

 

 リコ「えっ?何が?」

 

 ドット『顔が赤いけど、熱があるの?』

 

 シンヤ「気にすんな。ちょっと恥ずかしい思いをした羞恥心でそうなってるだけだ」

 

 リコ「シンヤのせいでしょ!」

 

 ドット『シンヤ、またリコに何かしたの?』

 

 シンヤ「なんでそうなる?」

 

 ドット『リコが顔を赤くしてる時は、シンヤがリコに何かした時って決まってるからだよ』

 

 シンヤ「お前といいモリーといい、なんで俺がリコに何かしたって決めつけるんだよ」

 

 リコ「実際してるじゃん」

 

 シンヤ「はいはい、その話はまた今度な。ドット、調べたことを教えてくれよ」

 

 ドット『ああ。シンヤたちが見つけた建物は、エクシード社の《テストセンター》って呼ばれてて、もうすぐエクシード社が発売する《ストロングスフィア》という新製品のテストをするために、たくさんのポケモントレーナーを集めている場所らしい」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「っ⁉︎」」」

 

 リコ「ストロングスフィアって…」

 

 ロイ「スピネルがラクアで、六英雄に使った…」

 

 シンヤ「《ラクリウムスフィア》と似てるな」

 

 ドット『うん。僕も“ストロングスフィア”のことをネットで知ったとき、スピネルがラクアで六英雄に使った“ラクリウムスフィア”と名前が似てるって思った』

 

 シンヤ「ドット、ストロングスフィアという商品の写真は?」

 

 ドット『残念だけど、それはネットに載ってないんだ。だけど、今日テストセンターで体験イベントをやるから、そこに行けば、ストロングスフィアがどんなものなのか見られると思う』

 

 シンヤ「テストセンターは誰でも入れるのか?」

 

 ドット『それが、体験イベントに参加する申し込みをしたトレーナーしかテストセンターに入れないらしい』

 

 シンヤ「っ、そうなのか…」

 

 リコ「どうしよう?」

 

 ロイ「う〜ん…」

 

 

 ストロングスフィアの名前がラクリウムスフィアと似ていて、今のエクシード社の社長がスピネルということから、これが偶然の一致ではないと思ったシンヤとリコとロイは、ストロングスフィアがどういうものなのかを確認するため、テストセンターに行こうと考えた。しかし、テストセンターの中に入れるのは、体験イベントに申し込みをしたポケモントレーナーだけだとドットから言われたので、シンヤとロイとリコの3人は、どうにかテストセンターの中に入れるいい方法がないかと考え始めた。

 

 

 ウルト「その心配ならいらねぇよ」

 

 リコ「えっ?」

 

 ロイ「ウルト?」

 

 シンヤ「心配いらねぇってどういうことだよ?」

 

 ウルト「この前、テストセンターの体験イベントに申し込みをしといたんだ。だから、申し込みをした俺様と一緒なら、お前らもあの建物の中に入れるぜ」

 

 シンヤ・リコ・ロイ・ドット「「「『ッ⁉︎』」」」

 

 シンヤ「お前、いつの間に申し込みをしたんだ?」

 

 ウルト「黒いレックウザの情報をネットで調べた時に、ポケモンを簡単にパワーアップできる新製品の体験イベントをエクシード社がやるっていうから、その時に申し込みをしといたんだ」

 

 ロイ「お前、楽して強くなろうとしたのか…(¬_¬)」

 

 ウルト「別にいいじゃねえか。俺がイベントの申し込みをしなかったら、中に入れなかったんだぞ!」

 

 ロイ「うっ…」

 

 シンヤ「そうだな。理由はどうあれ、ウルトが体験イベントを申し込んどいてくれたから、俺たちもテストセンターに入れるわけだし、ここはウルトに感謝しようぜ。ウルト、本当に俺たちも入れるのか?」

 

 ウルト「ああ。送られてきたメールに、家族や友達、合わせて4人までなら一緒に入れるって書いてある」

 

 リコ「じゃあ、私たちはちょうど4人だから…」

 

 ロイ「中に入れる!」

 

 シンヤ「よしっ。朝食を食べたらすぐに行こう」

 

 リコ・ロイ「「うん!」」

 

 

 テストセンターに入る方法がないと慌てたシンヤとリコとロイだったが、ウルトが体験イベントに申し込みをしておいてくれたおかげでテストセンターに入ることができるようになったので、朝食を食べ終えたあとにそれぞれが泊まった部屋に行き、急いで旅の準備をしてホテルを後にすると、シンヤたちはエクシード社のテストセンターに向かった。

 

 

 テストセンターの中

 

 

 司会者のお姉さん「ポケモントレーナーの皆さん、エクシード社のテストセンターへようこそ!」

 

 

 わぁぁぁぁぁ‼︎(観客たちが盛り上がる声)

 

 

 シンヤ「すごい盛り上がりだな」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 リコ「シンヤ、ロイ、あれを見て!」

 

 ロイ「ぁっ!」

 

 シンヤ「アイツは…」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 ウルト「ん?お前らの知り合いか?」

 

 シンヤ「ああ…」

 

 

 エクシード社のテストセンターの中に入ったシンヤたちは奥に進むと、バトルフィールドがある大きな会場にやってきた。そこにはたくさんのポケモントレーナーたちが自分のパートナーたちと椅子に座っていて、もうすぐエクシード社が発売する新製品の発表を楽しそうに待っていた。すると、マイクを手に持っている司会者のお姉さんがバトルフィールドの方に歩いてきて、会場にいる全員に挨拶をすると、バトルフィールドの後ろにある大きな扉が開き、そこから一人のポケモントレーナーが、しらとりポケモンの《スワンナ》と一緒に出てきた。その人物は、以前リコとロイとドットがテラスタル研修を受けた時に出会った人物で、ドットと似ている《ボッコ》だった。

 

 

 リコ「あれって、ボッコだよね?テラスタル研修を受けてる時に出会った」

 

 ロイ「うん。コノヨザルを見つける前に会ったよね」

 

 シンヤ「コアルヒーがスワンナに進化したんだな。…あれ?連れの二人がいないな?」

 

 リコ「そういえば…」

 

 ロイ「どうしたんだろ?」

 

 

 司会者のお姉さん「こちらのボッコさん、最近ポケモンバトルに勝てなくなってしまったため、今日の体験イベントに参加してくれたそうです」

 

 ボッコ「は、はい。友達とのポケモンバトルに勝てなくて…」

 

 司会者のお姉さん「なるほど。ですが、エクシード社の新製品であるこれがあれば、そんな心配はいりません」

 

 

 司会者のお姉さんはそう言うと、モンスターボールに似た形状をしていて、鼠色の蓋がついているピンク色のアイテムを取り出した。

 

 

 司会者のお姉さん「これこそ、エクシード社が開発した、ポケモンを簡単に強くするための便利な最新のパワーアップアイテム、“ストロングスフィア”です」

 

 

 観客たち「「「お〜〜」」」

 

 男の観客A「あれがエクシード社の新製品か!」

 

 女の観客A「どうやって使うんだろ?」

 

 

 ロイ「あれが、ストロングスフィア」

 

 リコ「あの形、スピネルの持ってたラクリウムスフィアと似てる」

 

 シンヤ「ああ」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 テラパゴス「パァァゴッ…」

 

 リコ「パゴゴ、どうしたの?」

 

 シンヤ「あのストロングスフィアに反応してるのか?」

 

 

 エクシード社の新製品であるストロングスフィアを司会者のお姉さんが取り出すと、それを見た観客たちは、ストロングスフィアがどうやってポケモンをパワーアップさせるのか気になり始め、ストロングスフィアを見たシンヤとリコとロイは、ストロングスフィアとラクリウムスフィアの名前が似ているだけでなく、形までもが似ていることに気づき、ラクリウムスフィアと何か繋がりがあるのではないかと思った。すると、リコのモンスターボールに入っていたテラパゴスが勝手に出てきて、司会者のお姉さんが手に持っているストロングスフィアを見ると急に唸り声を出したので、それを見たシンヤは、やはりストロングスフィアには何か秘密があるのだと察した。

 

 

 司会者のお姉さん「ではこれより、こちらにいるボッコさんには、このストロングスフィアを使ったデモンストレーションバトルをスタッフさんとしてもらいます」

 

 

 スッ(ストロングスフィアをボッコに渡す)

 

 

 司会者のお姉さん「これを使って、思いっきりバトルしてください」

 

 

 ボッコ「は、はい…」

 

 

 スタッフのトレーナー「遠慮はいりませんよ」

 

 

 ブンッ(スタッフのトレーナーがモンスターボールを投げる)

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 エレキブル「エレキブゥゥッ‼︎」

 

 

 ボッコは司会者のお姉さんからストロングスフィアを受け取ると、スタッフのお兄さんの立っているバトルフィールドのトレーナーゾーンに向かった。すると、ボッコの対戦相手のスタッフのお兄さんはモンスターボールを宙に投げて、スワンナに有利なタイプを持つ《エレキブル》を繰り出した。

 

 

 ボッコ「相性が超最悪、絶対に勝てるわけないよ…(-_-lll)」

 

 スワンナ「スワァァ…(-_-lll)」

 

 

 司会者のお姉さん「では、バトルスタート!」

 

 

 ボッコ「こうなったらやるしかない。えい!」

 

 

 対戦相手がスワンナに有利なタイプを持つエレキブルなため、ボッコは戦う前から戦意を喪失しており、スワンナもエレキブルと戦いたくなさそうにしていた。しかし、ここまで来て戦わないわけにはいかないので、スワンナがバトルフィールドに移動すると、ボッコは司会者のお姉さんに渡されたストロングスフィアをスワンナの上空に投げた。すると、鼠色の蓋が開き、そこからピンク色の煙がスワンナに向かって放出されると、ピンク色の煙がスワンナを包み込んだ。そして、スワンナを包んだピンク色の煙が晴れていくと、目つきが鋭くなり、体にピンク色のモヤを纏ったスワンナが現れた。

 

 

 スワンナ「スワァァァァッ‼︎」

 

 

 観客席

 

 

 観客たち「「「おおっ!」」」

 

 

 リコ「スワンナのあの顔…」

 

 ロイ「ラクリウムスフィアから出てきたピンク色の煙を浴びた六英雄と同じだ!」

 

 リコ「ってことは…」

 

 シンヤ「ああ、間違いない。ストロングスフィアには《ラクリウム》が使われてるんだ」

 

 

 バトルフィールド

 

 

 スタッフのお兄さん「先攻はもらいますよ。エレキブル!『10まんボルト』!」

 

 エレキブル「エレキブゥゥゥゥゥッ‼︎」

 

 

 ボッコ「スワンナ、かわして!」

 

 スワンナ「スワッ!」

 

 ボッコ「スワンナ!『みずでっぽう』!」

 

 スワンナ「スゥゥワァァァァッ‼︎」

 

 

 ドォォォォンッ‼︎

 

 

 エレキブル「ブゥゥゥゥッ!?」

 

 

 エレキブルが「10まんボルト」を発動して攻撃してくると、スワンナは素早く飛んでエレキブルの「10まんボルト」をかわし、ボッコに指示された「みずでっぽう」を放とうと口にエネルギーを集めてエレキブルを攻撃しようとした。すると、スワンナは口からピンク色の「みずでっぽう」を発射し、それがエレキブルに直撃すると、エレキブルはその場に倒れ、地上に降りてきたスワンナの顔つきが元に戻った。

 

 

 司会者のお姉さん「勝負あり!」

 

 

 観客たち「「「おおっ!」」」

 

 

 ボッコ「勝っちゃった…」

 

 司会者のお姉さん「ボッコさん、素晴らしいバトルでした!どうでしたか?ストロングスフィアは?」

 

 ボッコ「えっと、一発の『みずでっぽう』でエレキブルに勝てると思わなかったので、少しびっくりしました。すごいです、ストロングスフィア」

 

 司会者のお姉さん「まるで『ハイドロポンプ』みたいな『みずでっぽう』でしたね。ストロングスフィアの体験をしていただき、ありがとうございました。では皆さん、ボッコさんとスワンナに盛大な拍手を!」

 

 

 パチパチパチパチ(観客たちの拍手の音)

 

 

 司会者のお姉さん「皆さん、ストロングスフィアはいかがでしたか?これがあれば、もっとバトルが楽しくなります。ぜひ、お友達やお知り合いの方に宣伝してください」

 

 

 

 リコ「さっきのスワンナの目、ハガネールやラフレシアが暴れた時みたいな目をしてた」

 

 ロイ「うん。それに、六英雄が暴走してた時と同じ目をしてた」

 

 シンヤ「ああ。おそらくストロングスフィアは、ラクリウムスフィアを改良したものだろう」

 

 

 ストロングスフィアの名を聞いた時はまさかと思ったが、実際にストロングスフィアを見たことで、ストロングスフィアにはラクリウムが使われているということに、シンヤたちは強い確信を持つことができた。しかし、今はラクリウムの影響を受けたスワンナが心配なので、シンヤたちは観客席の近くにある階段を登ってきたボッコとスワンナの元に向かった。

 

 

 リコ「ボッコ!」

 

 ロイ「久しぶり!」

 

 ボッコ「あっ、リコ!ロイ!あれ?…シンヤさん…ですよね?」

 

 シンヤ「ああ。テラスタル研修のとき以来だな」

 

 ボッコ「テレビで生死不明って聞きましたけど。よかった、無事だったんですね」

 

 シンヤ「ああ」

 

 ボッコ「その人は?」

 

 シンヤ「ウルトっていって、一緒に旅をしてるトレーナーなんだ」

 

 ウルト「ウルトだ」

 

 ボッコ「初めまして、ボッコです」

 

 ロイ「バトル見てたよ」

 

 ボッコ「すごいよ、ストロングスフィア。あれがあれば、ルカとライに勝てるかも」

 

 スワンナ「スワァァッ…」

 

 シンヤ「スワンナは大丈夫なのか?」

 

 ボッコ「頑張りすぎて疲れちゃったのかな?少し休ませてくるね」

 

 

 ボッコはそう言うと、スワンナを連れて外に歩いて行った。

 

 

 リコ「スワンナ、大丈夫かな?」

 

 シンヤ「少し休めば大丈夫だろう。ストロングスフィアから出てきたピンク色の煙を浴びても、ボッコの指示をちゃんと聞いてたしな」

 

 

 ラクリウムスフィアから放出されたピンク色の煙を浴びた六英雄や、暴走していたハガネールやラフレシアと違って、スワンナにはボッコの声が聞こえていて、ボッコの指示通りに戦っていた。ポケモンを狂暴化させるところはラクリウムスフィアと変わらないが、スワンナは自我や理性を失っていたわけではないので、さっきのスワンナの様子を見た限り、とりあえずは大丈夫だとシンヤは思っていた。

 

 

 カチャ(周りの明かりが消える)

 

 

 リコ・ロイ「「えっ?」」

 

 ウルト「ん?」

 

 シンヤ「何だ?」

 

 ピカチュウ「ピカッ?」

 

 

 ボッコがいなくなると、急に天井の明かりが消えたので、シンヤたちは何が起こったのかと思った。すると、突然バトルフィールドに立っている司会者のお姉さんにスポットライトが向けられたので、会場にいる全員の視線がスポットライトの光を浴びている司会者のお姉さんに集まった。

 

 

 司会者のお姉さん「お待たせしました。ではこれより、特別ゲストの登場です。《エクスプローラーズ》の《オニキス》さんと《サンゴ》さんです!」

 

 

 リコ・ロイ「「えっ⁉︎」」

 

 シンヤ「オニキスとサンゴだと⁉︎」

 

 

 パンッ(部屋の明かりがつく)

 

 

 サンゴ「みんな〜、サンゴちゃんだよ〜!」

 

 

 わぁぁぁぁぁ‼︎(観客たちが盛り上がる声)

 

 

 男の観客B「サンゴちゃ〜ん!」

 

 

 サンゴ「はいは〜い!」

 

 

 オニキス「…」

 

 

 女の観客B「オニキスさんと目が合っちゃった!」

 

 女の観客C「しびれちゃう!」

 

 男の観客C「俺もエクスプローラーズみたいになりてぇ!」

 

 

 会場の明かりがつくと、バトルフィールドの上には、服装が少し変化しているオニキスとサンゴが立っていて、2人を見た会場にいるシンヤたち以外の観客たちは、俳優やアイドルでも見たかのようにキャーキャー騒ぎ出した。

 

 

 ロイ「エクスプローラーズ…」

 

 シンヤ「アイツら無事だったのか」

 

 

 司会者のお姉さん「ここにいる皆さんはご存知かと思いますが、オニキスさんとサンゴさんは、クムリ山をはじめとした至る所で、ポケモンの保護活動をしている優秀なエクスプローラーズのメンバーで、ポケモンハンターなどに捕らわれたポケモンたちを助ける仕事をしています。そのお二人が、本日ここに来た皆さんとポケモンバトルをするために、特別に来てくれました」

 

 オニキス「………っ!」

 

 

 ボソッ(オニキスが周りに聞こえないようにサンゴに呟く)

 

 

 オニキス『サンゴ、観客席の上の方を見てみろ』

 

 サンゴ「えっ?…あっ…アイツら…」

 

 

 

 シンヤ「こっちに気づいたか…」

 

 リコ・ロイ「「っ!…」」

 

 

 オニキスは観客席を見ていると、観客席の上の方にシンヤたちが立っていることに気づき、自分を見ていたシンヤと目が合うと、サンゴに小声で観客席の上の方を見るように伝えた。すると、サンゴもシンヤたちがいることに気づいた。

 

 

 司会者のお姉さん「ではこれより、オニキスさんとサンゴさんと戦うトレーナーを決めたいと思います」

 

 オニキス「それは俺たちが決めてもいいか?」

 

 司会者のお姉さん「えっ?…あ、はい。それは構いませんが、お相手は?」

 

 

 ピッ(オニキスとサンゴが指を向ける)

 

 

 サンゴ「そこにいる、世界チャンピオンの《シンヤ》さん!」

 

 

 司会者のお姉さん「えっ?」

 

 観客たち「「「えっ!?」」」

 

 

 サンゴがシンヤの名を呼ぶと、司会者のお姉さんや椅子に座っている観客たちは驚き、オニキスとサンゴが指を向けている所に目を向けた。そして、そこにシンヤがいることに気づくと、世間で生死不明と言われているシンヤがどうしてここにいるのかと騒ぎ始めた。

 

 

 ロイ「すごい騒ぎになちゃった」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ」

 

 リコ「シンヤ、どうするの?」

 

 シンヤ「ご指名されたんだから、喜んでバトルするさ。それに、アイツらには聞きたいことがあるしな。お前らはウルトとここにいろ」

 

 ロイ「うん」

 

 リコ「気をつけてね」

 

 シンヤ「ああ。ピカチュウ、行くぞ」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 ウルト「おい、イベントに申し込みをしたのは俺だぞ!」

 

 シンヤ「悪いなウルト。このバトルだけは譲れねぇんだ」

 

 

 オニキスとサンゴがここにいるということは、他のエクスプローラーズのメンバーである《アゲート》や、《マツブサ》や《アオギリ》に、《ゲーチス》や《フラダリ》、《カガリ》や《ダークトリニティ》。そして、《ハデス》がいるかもしれないので、シンヤは周りを警戒しながら階段を降りていくと、オニキスとサンゴがいるバトルフィールドに向かった。すると、その様子をテストセンターに取り付けてある監視カメラ通してモニタールームで見ている者たちがいた。

 

 

 モニタールーム

 

 

 アゲート「まさか、奴らがここに来るとはな」

 

 ハデス「やはり生きていたか、シンヤ!」

 

 

 モニタールームでシンヤたちを見ていたのは、オニキスとサンゴと同じエクスプローラーズの幹部のアゲートと、シンヤにとって因縁の相手であり、宿敵の相手でもあるハデスだった。

 

 

 ハデス「今度は逃がさん!」ダッ!

 

 アゲート「どこへ行くつもりだ?」

 

 ハデス「決まってるだろ、奴の息の根を止めにだ!」

 

 アゲート「ここでお前が暴れれば、今やっていることがすべて台無しになる。ここは黙って様子を見るべきだ」

 

 ハデス「このまま奴を見逃せというのか?」

 

 アゲート「もし、ストロングスフィアを使ったオニキスとサンゴが奴を倒せば、ストロングスフィアを欲しがる者はより多くなる」

 

 ハデス「奴を宣伝に利用するってことか?」

 

 アゲート「その通りだ。だから今は、これから始まるバトルを黙って見ていろ」

 

 ハデス「フンッ」

 

 

 

 スタッフのお兄さん「こちらをお使いください」

 

 

 スッ(ストロングスフィアを差し出す)

 

 

 シンヤ「いえ、それは使いません」

 

 スタッフのお兄さん「えっ?でも…」

 

 

 シンヤがバトルフィールドの前にやってくると、さっきボッコとバトルした人とは違うスタッフのお兄さんがストロングスフィアを渡そうとしてきたので、シンヤはストロングスフィアを受け取るのを拒否すると、ピカチュウと一緒にバトルフィールドのトレーナーゾーンへと向かった。

 

 

 サンゴ「来てくれてありがとぉ!」

 

 シンヤ「…」

 

 サンゴ「お久しぶり〜!」

 

 シンヤ「なぜお前たちがここにいる?バトルする前に、その理由を聞こうか」

 

 オニキス「愚問だな」

 

 シンヤ「なに?」

 

 オニキス「我らがエクスプローラーズだからだ。それ以外に何の理由がある?」

 

 シンヤ「だがお前たちは、ラクアでスピネルの計画に賛同しなかったはずだ」

 

 

 オニキスとサンゴは、ラクアでギベオンを裏切り、ラクリウムを独占しようとしていたスピネルに味方しようとしなかったため、ハデスのダークライによってアカギと一緒に消えたはずだった。それなのに、どうしてスピネルが指揮を執っているエクスプローラーズにいるのか、シンヤはその事を疑問に思っていた。

 

 

 オニキス「その答えが知りたくば、バトルで我らに勝つことだ」

 

 サンゴ「そういうこと」

 

 

 スチャ(オニキスとサンゴがモンスターボールを構える)

 

 

 オニキス「いけ、キョジオーン!」

 

 サンゴ「遊んでやれ、オニゴーリ!」

 

 

 ブンッ(オニキスとサンゴがモンスターボールを投げる)

 

 ポーーン‼︎

 

 

 キョジオーン「ジォォォンッ‼︎」

 

 オニゴーリ「オォォニッ‼︎」

 

 

 シンヤ「1対2のバトルか。なら…」

 

 

 スチャ(シンヤがモンスターボールを構える)

 

 

 シンヤ「ルカリオ!ハッサム!頼むぜ!」

 

 

 ブンッ(シンヤがモンスターボールを投げる)

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 ルカリオ「ガァァァウッ!」

 

 ハッサム「ハァァァァサムッ!」

 

 

 オニキスがキョジオーンを、サンゴがオニゴーリを繰り出すと、シンヤはキョジオーンとオニゴーリに有利なはがねタイプを持っている、ルカリオとハッサムを繰り出した。そして、互いにバトルを始める準備ができると、シンヤVSオニキス・サンゴのバトルが始まるのを待っている観客たちは、バトルが始まるのを今か今かと待っていた。

 

 

 司会者のお姉さん「では、バトルの準備ができたようなので、早速エキシビションマッチを始めましょう。それでは、バトルスタート!」

 

 

 サンゴ「オニゴーリ!『ふぶき』!」

 

 オニゴーリ「ゴォォォォリッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ルカリオ!『はどうだん』!」

 

 ルカリオ「ガァァァァァァウッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォンッ‼︎

 

 

 司会者のお姉さんの合図でバトルが始まると、先にオニゴーリが「ふぶき」を放って攻撃してきたので、ルカリオは構えた両手に波動を集めて青白い玉を作り出すと、それをオニゴーリが放った「ふぶき」に投げ飛ばし、オニゴーリの攻撃を相殺した。

 

 

 シンヤ「1年前よりパワーが上がってるな」

 

 オニキス「キョジオーン!『しおづけ』!」

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ハッサム!『バレットパンチ』で突っ込め!」

 

 ハッサム「ハァァァァァサァァムッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォンッ‼︎

 

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ!?」

 

 

 サンゴ「オニゴーリ!『アイススピナー』!」

 

 オニゴーリ「ゴゴゴゴゴゴッ‼︎」

 

 

 シンヤ「かわせ!」

 

 ルカリオ「ガウッ!」

 

 ハッサム「サムッ!」

 

 

 キョジオーンが両手から「しおづけ」を発射してくると、ハッサムは「バレットパンチ」を発動し、両手を前に突き出して正面から突っ込むと、「しおづけ」を粉砕してキョジオーンにダメージを与えた。すると今度は、「アイススピナー」を発動したオニゴーリが回転して攻撃してきたので、ルカリオとハッサムはジャンプしてオニゴーリの攻撃をかわし続けると、オニゴーリが回転した場所の地面が凍っていった。

 

 

 シンヤ「ルカリオ!ハッサム!ダブル『バレットパンチ』!」

 

 

 ルカリオ「ガァァァァウッ‼︎」

 

 ハッサム「ハァァァァサムッ‼︎」

 

 

 サンゴ「そのまま『ふぶき』!」

 

 オニゴーリ「ゴォォォォリッ‼︎」

 

 

 ルカリオとハッサムは「バレットパンチ」をすると、「アイススピナー」を発動しているオニゴーリに反撃しようとしたが、オニゴーリが回転したまま「ふぶき」を発動して攻撃をしてきたので、ルカリオとハッサムは返り討ちにあって少しダメージを受けてしまう。

 

 

 司会者のお姉さん「こ、これはとんでもない攻撃です!『アイススピナー』を発動した状態でのオニゴーリの『ふぶき』の威力がさっきとは比べ物にならないほど上がっています。さすがエクスプローラーズ!」

 

 

 シンヤ「ルカリオ!お前の拳で、この凍っているフィールドを叩き割れ!」

 

 ルカリオ「ガァァァァァァ、ゥゥゥゥッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォンッ‼︎

 

 

 オニキス「っ!キョジオーン!『しおづけ』!」

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」

 

 サンゴ「オニゴーリ!『アイススピナー』!」

 

 オニゴーリ「ゴゴゴゴゴッ‼︎」

 

 

 ルカリオは右手に波動とエネルギーを集めて握り拳を作ると、右手を思いっきり地面に打ちつけた。すると、オニゴーリの「アイススピナー」によって発生した氷がすべて砕け散り、そのままキョジオーンとオニゴーリの上空に飛んでいったのだが、キョジオーンとオニゴーリはそれぞれ「しおづけ」と「アイススピナー」を発動すると、飛んできた氷の塊をすべて粉砕した。

 

 

 女の観客D「すごい!」

 

 男の観客D「さすが、世界チャンピオンとエクスプローラーズのバトルだ!」

 

 

 ウルト「シンヤもすげぇけど、あの2人もやるな」

 

 ロイ「まだまだこんなもんじゃないよ。シンヤの凄さは」

 

 リコ「うん!」

 

 

 オニキス「やはり、このまま勝てる相手ではないか。サンゴ、そろそろやるぞ」

 

 サンゴ「OK」

 

 

 ここまでシンヤとバトルしたオニキスとサンゴは、シンヤが1年前とは比べ物にならないくらい強くなっていることに気づくと、そろそろ本腰を入れることにして、それぞれ懐からストロングスフィアを取り出した。

 

 

 シンヤ「お前ら、それをポケモンに使うってことがどういうことなのか、わかってるのか?」

 

 サンゴ「わかってるよw」

 

 シンヤ「そんな危険なものを自分のポケモンに使うとはな」

 

 オニキス「ストロングスフィアは偉大な発明だ。この力、身をもって味わえ!」

 

 

 オニキスとサンゴは取り出したストロングスフィアを構えると、同時に自分たちの相棒ポケモンであるキョジオーンとオニゴーリの頭上に投げた。すると、2つのストロングスフィアの鼠色の蓋が開き、そこからピンク色の煙がキョジオーンとオニゴーリに向かって放出されると、キョジオーンとオニゴーリはピンク色の煙に包み込まれた。そして、キョジオーンとオニゴーリを包んだピンク色の煙が晴れていくと、目つきが鋭くなり、ピンク色のモヤを纏ったキョジオーンとオニゴーリが現れた。

 

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」

 

 オニゴーリ「ゴォォォォォリッ‼︎」

 

 

 オニキス「いけ、キョジオーン!」

 

 サンゴ「オニゴーリもやっちゃえ!」

 

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」

 

 オニゴーリ「ゴォォォォォリッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ルカリオ!ハッサム!かわせ!」

 

 ルカリオ「ガウッ!」

 

 ハッサム「ハッサッ!」

 

 

 オニキスとサンゴがキョジオーンとオニゴーリに攻撃の指示を出すと、ストロングスフィアから放出されたピンク色の煙を浴びたキョジオーンとオニゴーリは、それぞれ「しおづけ」と「ぜったいれいど」を発動してルカリオとハッサムを攻撃してきた。しかし、ルカリオとハッサムは素早く移動してキョジオーンの「しおづけ」をかわすと、オニゴーリの「ぜったいれいど」をジャンプしてかわした。すると、キョジオーンの両足に大きなヒビが入ってボロボロになり、オニゴーリは苦しみ出した。

 

 

 キョジオーン「ジオッ、ジオッ…」

 

 オニゴーリ「オォォォォニッ…」

 

 

 シンヤ「お前ら、自分のポケモンを苦しめて何とも思わないのか?」

 

 オニキス「なに?」

 

 サンゴ「何言ってんの?」

 

 シンヤ「キョジオーンとオニゴーリを見てみろ!ストロングスフィアの影響を受けて、もう疲弊してるじゃねぇか!」

 

 

 ストロングスフィアはラクリウムスフィアを改良したものなのだから、当然ラクリウムが使われている。ラクリウムを使ったポケモンは、確かに強くこそなるが、引き換えに自我や理性を失い、最悪の場合、狂暴化して暴れ回ってしまう。ストロングスフィアを使ったキョジオーンとオニゴーリは、まだ自我や理性を失ってはいないが、かなり疲れている様子だった。

 

 

 オニキス「ポケモンはバトルが好きな生き物だ」

 

 サンゴ「そうそう、思いっきりバトルができて嬉しいって」

 

 シンヤ「自分のポケモンに苦痛を与えて、お前らは何とも思わないのか!」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 オニキス「言いたいことはそれだけか?」

 

 シンヤ「っ……そうか。お前たちには何を言っても無駄のようだな」

 

 

 オニキスとサンゴを見た時、ラクアでジガルデとアリアを操っていた機械を取り付けられているか、スピネルかハデスに弱みでも握られているのかと思ったシンヤだったが、オニキスとサンゴが自分の意思でエクスプローラーズにいるのだと理解すると、以前から左腕に着けている黒いメガリングをハッサムに向けた。

 

 

 シンヤ「もう少しバトルを楽しもうと思ったが、こんなつまらんバトルはすぐに終わりにしてやる」

 

 

 シンヤが右手でメガリングに埋め込まれているキーストーンに触れると、シンヤが持っているキーストーンとハッサムが持っている《ハッサムナイト》が共鳴するように光り輝き、2つの石から光の糸が出現した。そして、2つの石から出現した光の糸が結びつくと、ハッサムは虹色の光に体を包み込まれて新たな姿へと進化を始めた。

 

 

 メガハッサム「ハァァァサァァァァァムッ‼︎」

 

 

 オニキス「ハッサムのメガシンカか」

 

 サンゴ「んで、今度はルカリオをテラスタルする気?」

 

 シンヤ「いや…」

 

 

 スチャ(シンヤがルカリオのモンスターボールを取り出す)

 

 

 シンヤ「ルカリオ、戻れ」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 オニキス・サンゴ「「っ!」」

 

 

 リコ「シンヤ!?」

 

 ロイ「どうしてルカリオを…⁉︎」

 

 ウルト「アイツ、何やってんだ⁉︎」

 

 

 ハッサムをメガシンカさせたシンヤがルカリオをモンスターボールに戻すと、リコたちを含めたバトルを見ている全員は、突然のシンヤの行動に理解が追いつかず慌てていた。

 

 

 司会者のお姉さん「シンヤさん、まだバトルは終わってませんが…」

 

 

 シンヤ「わかってますよ。ここからのバトル、俺はハッサムだけでバトルするから、ルカリオをモンスターボールに戻しただけです。別にいいよな?」

 

 オニキス「どういうつもりだ?」

 

 シンヤ「どうもこうも、ハッサムだけで十分だと言ってるんだ」

 

 サンゴ「あはははw!サンゴたちのポケモンはストロングスフィアでパワーアップしてるのに、ハッサムだけで勝てると思ってるの?」

 

 シンヤ「ああ。逆にそれで負けたら、ストロングスフィアが何の意味もないってハッキリするからな。それに、今のお前らには負ける気がしねぇし」

 

 

 スチャ(シンヤがテラスタルオーブを取り出す)

 

 

 シンヤ「いくぜ、ハッサム!」

 

 メガハッサム「ハッサムッ!」

 

 シンヤ「ハッサム!限界を超越しろ!」

 

 

 懐から取り出したテラスタルオーブをシンヤが構えると、テラスタルオーブにエネルギーがチャージされていき、エネルギーが満タンになると、シンヤはメガハッサムに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。そして、テラスタルオーブがメガハッサムの頭上でエネルギーを解放すると、メガハッサムは無数の結晶石に包み込まれ、メガハッサムを包んだ結晶石が弾け飛ぶと、中から全身がクリスタル化し、頭に斧を模した王冠を被っている、メガシンカとテラスタルの力を合わせた《メガテラスタルハッサム》が現れた。

 

 

 メガテラスタルハッサム(はがねテラスタイプ)「ハァァァァァサァァァァァムッ‼︎」

 

 

 わぁぁぁぁぁぁ‼︎(観客たちが盛り上がる声)

 

 

 司会者のお姉さん「これはすごい!メガシンカしたハッサムがテラスタルしました!」

 

 

 オニキス「そうか、これが…」

 

 シンヤ「ああ。メガシンカとテラスタルを合わせた“メガテラスタル”だ」

 

 

 女の観客E「メガテラスタル⁉︎」

 

 男の観客E「すげぇ!」

 

 男の観客F「あんなことができるのか!」

 

 

 メガシンカしたハッサムがテラスタルすると、メガテラスタルを初めて見る会場にいる全員が驚きと興奮の声を上げた。

 

 

 サンゴ「そんなんで、ストロングスフィアで強くなったサンゴたちのポケモンに勝てると思ってんの?」

 

 シンヤ「すぐにわかるさ」

 

 サンゴ「上等じゃん!オニゴーリ!」

 

 オニキス「キョジオーン!」

 

 

 オニゴーリ「オォォォォォニッ‼︎」

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ハッサム!回転しながら『つるぎのまい』!」

 

 メガテラスタルハッサム(はがねテラスタイプ)「ハァァァァァッ‼︎」

 

 

 オニゴーリが「ふぶき」を発動し、キョジオーンが「しおづけ」を発射して攻撃してくると、メガテラスタルハッサムは正面から突っ込み、回転しながら「つるぎのまい」をすると、オニゴーリの「ふぶき」とキョジオーンの「しおづけ」を受け流し、自身の攻撃を2段階上げた。

 

 

 サンゴ「嘘っ⁉︎」

 

 シンヤ(フラダリのギャラドスが『りゅうのまい』で攻撃を受け流したことがあるからもしかしてと思ったが、やはり『つるぎのまい』でも同じことができたぜ。「いけハッサム!そのまま『バレットパンチ』!」

 

 メガテラスタルハッサム(はがねテラスタイプ)「ハァァァァァサァァァァァムッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォンッ‼︎

 

 

 オニゴーリ「オォォォォォニッ!?」

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ!?」

 

 

 「つるぎのまい」の攻撃力アップに加えて、メガシンカしたことによるパワーアップに、同じテラスタイプの技を発動したことによるパワーアップと、特性《テクニシャン》の効果により、メガテラスタルハッサムの『バレットパンチ』は何倍もの威力に上がっていた。しかも、キョジオーンとオニゴーリにはがねタイプの技である『バレットパンチ』は効果抜群なので、メガテラスタルハッサムの『バレットパンチ』が直撃すると、キョジオーンとオニゴーリは大ダメージを受けて後ろに吹っ飛んだ。

 

 

 オニキス「まだだ!いけ!キョジオーン!」

 

 サンゴ「オニゴーリ!」

 

 

 キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」

 

 オニゴーリ「オォォォォニッ‼︎」

 

 

 シンヤ「残念だが、バトルはこれで終わりだ。ハッサム!『テラバースト』!」

 

 

 メガテラスタルハッサム(はがねテラスタイプ)「ハァァァァァァァ、サァァァァァァァムッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォンッ‼︎

 

 

 メガテラスタルハッサムの「バレットパンチ」を食らったキョジオーンとオニゴーリが立ち上がり、正面からメガテラスタルハッサムに突っ込んでくると、シンヤはメガテラスタルハッサムに「テラバースト」を指示した。そして、メガテラスタルハッサムが「テラバースト」を発動してキョジオーンとオニゴーリを攻撃すると、キョジオーンとオニゴーリは大ダメージを受けてその場に倒れた。すると、メガテラスタルハッサムのテラスタル化が解除され、そのままメガシンカが解けてハッサムの姿に戻った。

 

 

 オニゴーリ「ォォォニッ…(@_@)」

 

 キョジオーン「ジォォォ…ン…」

 

 

 司会者のお姉さん「勝負あり!シンヤさんの勝ちです!」

 

 

 わぁぁぁぁぁ‼︎(観客たちが盛り上がる声)

 

 

 女の観客E「すごい!」

 

 男の観客F「エクスプローラーズが負けちゃったけど、いいバトルだった!」

 

 

 リコ「よかった」

 

 ロイ「うん。シンヤが勝ったね」

 

 ウルト「…」

 

 

 モニタールーム

 

 

 アゲート「奴も1年前より強くなっているな」

 

 ハデス「シンヤが2人に勝っちまったから、お前たちの計画に支障が出るんじゃねぇのか?」

 

 アゲート「そうでもない」

 

 ハデス「ん?」

 

 アゲート「とりあえず、イベントはこれで終わりだ」

 

 

 ポチッ(アゲートがボタンを押す)

 

 

 ウィーーンッ

 

 

 モニタールームでシンヤたちのバトルを見ていたアゲートが非常用の赤いボタンを押すと、観客席とバトルフィールドの間から薄い壁のようなものが勢いよく出てきた。そして、そのまま薄い壁が天井にまで向かっていくと、バトルフィールドと観客席は完全に分断され、互いに姿が見えなくなり、声までもが聞こえなくなった。

 

 

 シンヤ「これは…」

 

 ピカチュウ「ピィカッ?」

 

 オニキス「安心しろ。イベントが終わっただけだ。戻れキョジオーン」

 

 サンゴ「オニゴーリも戻れ」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 オニキス「バトルはお前の勝ちだ。約束通り、さっきの質問に答えてやる。こいつと3人で話がしたい。少し外してくれ」

 

 司会者のお姉さん「は、はい」

 

 

 オニキスはキョジオーンをモンスターボールに戻すと、シンヤの近くに歩いてきて、スピネルに従っている理由を話そうとしたが、これから話す事を聞かれては困るため、司会者のお姉さんに少し外してくれるように頼み、司会者のお姉さんがこの場からいなくなると、自分とサンゴがエクスプローラーズにいる理由をシンヤに語り始めた。

 

 

 オニキス「確かに俺とサンゴは、スピネルの計画に反対だった。しかし、それはギベオン様を裏切ったからだ。しかし、そのギベオン様はもういなくなってしまった」

 

 シンヤ「だからスピネルについたということか?」

 

 オニキス「スピネルがギベオン様を殺したのなら、奴につくつもりはなかったが、ギベオン様が亡くなったのは、お前たちがラクリウムを消したからだと聞いたのでな」

 

 シンヤ「だから、まだエクスプローラーズにいるわけか」

 

 オニキス「他にも理由はあるが、俺たちがどんな理由でエクスプローラーズにいようと、それはお前に関係ないはずだ」

 

 シンヤ「ああ。その件については詮索する気はないし、どうこう言うつもりはない。俺が腹を立ててるのは、あんな危ないものを宣伝してることについてだ」

 

 オニキス「…これ以上お前に話すことは何もない。今日は見逃してやるから、仲間とここを立ち去ることだ」

 

 シンヤ「…アメジオと同じで、少しは面白い奴らだと思っていたんだが、ギベオンからスピネルに乗り換えて、今は奴の言いなりとは、随分と情けないな」

 

 オニキス「っ…」

 

 サンゴ「んだと!」

 

 シンヤ「俺は事実を言っただけだ。以前はギベオンに仕えていると言ってたのに、今度はスピネルに仕えている。お前らがこんな尻軽だったとはな」

 

 

 シンヤはオニキスとサンゴにそう言い残すと、ピカチュウと一緒にリコたちの元に向かった。そして、無事にリコたちと合流すると、バトルでダメージを受けたルカリオとハッサムを回復させるため、この事をモリーに伝えるために、ウイロウシティにあるポケモンセンターへと向かった。

 

 

 モニタールーム

 

 

 ハデス「ストロングスフィアを使って負けるとは、情けない奴らだ。しかも、シンヤたちを逃すとはな」

 

 オニキス「勘違いするな。奴にここで暴れられたら困ると思ったから、奴らに何もしなかっただけだ」

 

 サンゴ「あいつらはどうすんの?」

 

 アゲート「放っておけ」

 

 サンゴ「は?いいのかよ?」

 

 アゲート「我々がエクスプローラーズだということを忘れるな。他のトレーナーの理想であり、彼らの憧れでなければならない。それに、エクスプローラーズが世間を味方にしている限り、あいつらには何もできないはずだ」

 

 ハデス「だといいがな」

 

 アゲート「ん?どういうことだ?」

 

 ハデス「いや。もし本当のことが世間に知られたら、お前らはどうなるのかと思ってなw」

 

 オニキス・サンゴ・アゲート「「「っ…」」」

 

 

 ウイロウシティ・ポケモンセンター

 

 

 モリー「お待たせ。ルカリオとハッサムは元気になったよ」

 

 ルカリオ「ガウッ!」

 

 ハッサム「ハッサムッ!」

 

 シンヤ「ありがとう、モリー」

 

 モリー「うん」

 

 リコ「モリー、気をつけてね」

 

 モリー「わかってる。ありがとね、わざわざ伝えに来てくれて」

 

 ???「モリー、ちょっとこっちを手伝ってくれない?」

 

 

 シンヤたちはウイロウシティにあるポケモンセンターにやってくると、さっきエクシード社のテストセンターで見たことをすべてモリーに話し、シンヤがルカリオとハッサムをモリーに預けてしばらくすると、モリーが元気になったルカリオとハッサムと一緒にやってきた。すると、ポケモンセンターの奥の方から老いたジョーイさんがやってきた。

 

 

 モリー「今行く。ごめん、行かなきゃ」

 

 シンヤ「ああ」

 

 老いたジョーイさん「モリーの知り合いなの?」

 

 モリー「前に話した、一緒の船に乗って冒険してた子たちだよ」

 

 モリーの母「ああ、この子たちが。初めまして、モリーの母です」

 

 シンヤ「え、モリーのお母さん…?」

 

 

 老いたジョーイさんの正体は、モリーの母だった。

 

 

 モリーの母「あなたたち話は、この子から聞いてます」

 

 シンヤ「あ、初めまして、シンヤです。コイツは俺のピカチュウです」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 リコ「リコです」

 

 ロイ「ロイです。こっちは、一緒に冒険をしてるウルトです」

 

 ウルト「ど…どうも…」

 

 モリーの母「こんにちは。船ではこの子がお世話になってたみたいで」

 

 シンヤ「いえ、どっちかっていうと、俺たちがお世話されてました」

 

 モリーの母「あら、そうなの?」

 

 リコ「はい。いつも私たちやポケモンたちの体調管理をしてくれてて、本当に助かりました」

 

 ロイ「うん」

 

 モリーの母「そう。モリーもしっかりした大人になったのね」

 

 モリー「当たり前でしょ。じゃあ、私行くから」

 

 

 モリーはそういうと、母と一緒にポケモンセンターの奥の方に歩いて行った。すると、シンヤのスマホロトムにドットから電話がかかってきた。

 

 

 ドット『大変だ!ウイロウシティの近くにあるテストセンターに行った人が、生死不明のシンヤが生きてたって、オニキスとサンゴとバトルしてるシンヤの写真をネットに載せたから、今ネットは大騒ぎになってる!』

 

 リコ・ロイ「「ええっ!?」

 

 シンヤ「まさか、オニキスとサンゴがいるとは思わなかったからな。変装でもしときゃよかった。……まぁ、バレたものは仕方ない。要件はそれだけ?」

 

 ドット『それと、ストロングスフィアを使った体験イベントがネットで話題になって、みんなストロングスフィアに興味を持ち始めてる』

 

 リコ「そんな、バトルに勝ったのはシンヤなのに…」

 

 ドット『メガテラスタルにも興味を持った人たちはいるけど、キーストーンとテラスタルオーブの2つを揃えるより、これから発売されるストロングスフィアを買った方が早いって意見が多いんだ。なにより、ストロングスフィアを使ったオニキスとサンゴが、世界チャンピオンのシンヤと互角以上の勝負をしてたから、ストロングスフィアを使えば強くなれるって、みんなそう思ってるみたいなんだ」

 

 リコ「互角以上って、ただちょっとダメージを与えただけなのに」

 

 シンヤ「ボッコのスワンナが、一発の『みずでっぽう』でエレキブルを倒したのもあるからな。それもあるから、オニキスとサンゴが俺と互角に戦ってると思ったんだろ」

 

 ロイ「だけど、ストロングスフィアにはラクリウムが使われてる。もしストロングスフィアが発売されて、それを買った人たちが自分のポケモンに使ったら…」

 

 シンヤ「ああ、世界中がとんでもないことになるな」

 

 

 ラクリウムスフィアと違い、ストロングスフィアを使ったポケモンがトレーナーの指示を聞くとしても、ラクリウムを使っているストロングスフィアが危険なものだということに変わりはないし、ストロングスフィアを使ったポケモンが暴走しないとも限らない。もしストロングスフィアを手に入れたトレーナーたちがそれを自分のポケモンに使ったりしたら、世界中のポケモンたちは狂暴化し、ラクアで暴走した六英雄の比じゃない地獄絵図になるだろう。だからこそ、なんとしてもエクスプローラーズの野望を阻止し、ラクリウムを今度こそ浄化しなければならない。

 

 

 ウルト「…」

 

 ロイ「ウルト。シンヤがバトルした時から珍しく静かだったけど、どうしたんだ?」

 

 ウルト「…気に入らねぇな」

 

 リコ「えっ?」

 

 ロイ「ウルト?」

 

 ウルト「ポケモンが強くなるって聞いて期待してたけど、ポケモンを苦しめるあんなもんを使うなんて、あのエクスプローラーズって奴ら、メガ気にいらねぇ!」

 

 ロイ「それで今まで静かだったのか…」

 

 シンヤ「…フッw」

 

 ウルト「っ、な、何だよ?何か変なことを俺が言ったか…!」

 

 シンヤ「いや、ウルトはポケモンをちゃんと見てるし、大事にしてるんだなって」

 

 ロイ「ポケモンのことだけは見てるからね」

 

 ウルト「うるせぇ!それより、黒いレックウザにはいつ会えるんだよ?」

 

 シンヤ「そう言われても、黒いレックウザの情報や手がかりがないんじゃ探しようがないからな」

 

 ドット『そのことなんだけど、実はさっき、ネットで黒いレックウザを見たって書き込みを見つけたんだ』

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「えっ!?」」」

 

 ウルト「マジかよ!」

 

 シンヤ「ドット、その書き込みには何て書いてあった?」

 

 ドット『1年くらい前に、《フスベシティ》の岩山で黒いレックウザを見たって。でも、写真も画像もないから、ホントかどうかはわからないけど」

 

 シンヤ「フスベシティか。確かにあそこなら、黒いレックウザがいる可能性が少し高いな」

 

 リコ「シンヤ、フスベシティに行ったことがあるの?」

 

 シンヤ「ああ。俺がジョウト地方を旅してた時に、最後のジムバッジをゲットした場所でもあるからな」

 

 ロイ「どんな場所なの?」

 

 シンヤ「ドラゴンタイプの使い手が多い町だ」

 

 リコ「ドラゴンタイプ…」

 

 ロイ「じゃあ、黒いレックウザは…」

 

 ドット『でも、これは1年前の情報だし、本当に黒いレックウザを見たかどうかわからないよ」

 

 ロイ「だけど、僕たちが黒いレックウザと別れた時期も、ちょうど今から1年前だから、可能性はあるよ!」

 

 シンヤ「そうだな。それに、どうせ次に行く場所も決めてなかったし、行くだけ行ってみるのもアリだと思うぜ」

 

 リコ「うん!」

 

 ドット『わかった。じゃあ僕は、また情報を集めておくよ』

 

 シンヤ「ああ。フスベシティに黒いレックウザがいるかどうかわかったら、また連絡する」

 

 

 ピッ(電話を切る)

 

 

 ウルト「よっしゃ!黒いレックウザがいるかもしれねぇんだ!すぐにフスベシティに行こうぜ!」

 

 リコ「えっ?でも、もう夜だし…」

 

 ロイ「そうだよ。出発は明日の朝に…」

 

 シンヤ「いや、ウルトの言う通り、今からフスベシティに出発しよう」

 

 リコ「えっ?」

 

 ロイ「今から出発するの?」

 

 シンヤ「本当なら、ポケモンセンターかホテルに泊まりたいとこだが、俺が生きてると奴らに知られたうえに、俺たちが近くにいると知られた以上、エクスプローラーズが俺たちを追ってくる可能性があるから、今からすぐに出発して、今日は森の中で野宿した方がいい。ここに俺たちがいたら、モリーに迷惑がかかるしな」

 

 リコ「あっ、そっか」

 

 ロイ「そうだね」

 

 シンヤ「行くぞ、フスベシティへ!」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 

 ドットからの情報により、黒いレックウザが《フスベシティ》にいるかもしれないとわかったので、シンヤたちはウイロウシティのポケモンセンターを後にすると、早速フスベシティに向けて出発した。

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 ウイロウシティを出発し、黒いレックウザを探しにフスベシティにやってきたシンヤたちは、黒いレックウザが目撃された場所である、フスベシティの岩山に向かった。すると、シンヤたちの目の前に《ドラゴン爆走団》という謎の3人組が現れた。

 

 

 次回「ドラゴン爆走団‼︎夜露死苦!」

 





 投稿が遅くなってすいません。ファイアレッドでデオキシスの色厳選をしてたので。

 そして突然ですが、また報告があります。

 ファイアレッドと同じように、ダークルギアがSwitchで配信されたら、ダークルギアをゲットするまでゲームを進める予定なので、それまで小説を書くのを休みます。もしかしたら、サイコブーストを覚えているルギアをポケモンHOMEに送れるかもしれないので。

 できれば1週間で1話ずつ投稿しようと思ってますが、今ファイアレッドでデオキシスの色厳選をしていて、それが終わったら、ホウオウ、ルギア、ミュウツー、フリーザー、サンダー、ファイアーやるつもりなので、少し投稿が遅れるかもしれません。
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