ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 ハッコウシティで起こっていた騒ぎを解決したドットは、次の日の朝、ハッコウシティに来ていたリュウガとミコと再会すると、2人と一緒にシンヤたちと待ち合わせ場所に決めた《セルクルタウン》に向かった。その頃、フェリーに乗ってパルデア地方にやってきたシンヤたちは、フェリーを降りるとセルクルタウンを目指して歩き続け、セルクルタウンの町中にやってきた。


第109話「シンヤ・リコVSリュウガ・ミコ!」

 

 セルクルタウン・町中

 

 

 シンヤ「やっとセルクルタウンに着いたな」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 リコ「なんだか懐かしいな。1年前のことなのに、ここに来たのが昨日のことみたいw」

 

 ロイ「あの時は、リコが基礎テストを受けるために来たんだもんね」

 

 シンヤ「ああw」

 

 ウルト「なぁ、今から行く《ムクロジ》には、美味いケーキがたくさんあるんだろう?俺、絶対8個は食うからな!」

 

 

 ドットと合流する場所である、セルクルタウンにある《ムクロジ》という洋菓子店に行く途中、セルクルタウンの町中を歩いて進んでいるシンヤたちは、1年前、リコがセルクルタウンのジムリーダーである《カエデ》から、テラスタル研修の“基礎テスト”を受けるためにここにやってきたときのことを思い出すと、その時のことを懐かしがっており、ここに初めてきたウルトは、ムクロジで売っているケーキを食べるのを楽しみにしていた。

 

 

 リコ「8個って…」

 

 ロイ「中途半端な数だな…」

 

 シンヤ「いや、そうでもないぞ」

 

 リコ・ロイ「「えっ?」」

 

 シンヤ「だって、ジムリーダーとジムバッジの数もちょうど8だろ?」

 

 ロイ「そう言われてみれば…」

 

 リコ「確かに…」

 

 ウルト「そうだ!8は中途半端な数じゃねぇんだぞw!」

 

 ロイ「なに勝ち誇った顔してんだよ、シンヤに教えてもらったくせに」

 

 シンヤ「それに、そんなドヤ顔するほどのことでもないしな」

 

 リコ「ドット、もう来てるかな?」

 

 シンヤ「どうだろうな?しかし、マードックがムクロジで働いてたのは意外だったな」

 

 リコ「でも、私たちがテラスタル研修を受けてるとき、資金稼ぎのためにバイトしてたよ」

 

 ロイ「それに、マードックの作るケーキは美味しいし」

 

 シンヤ「まぁ、そうなんだが」

 

 

 バサッ(翼をはためかせる音)

 

 

 シンヤ・リコ・ロイ・ウルト「「「「ん?」」」」

 

 ピカチュウ「ピ?」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ?」

 

 

 てっきり、モリーのように実家に帰ったのか、或いは、ガラル地方にある《バトルカフェ》で働いてる《ミッチェル》の所にいるのかと思っていたので、マードックがムクロジで働いてるとドットから聞いたときは、シンヤは意外だと思っていた。そんなことを考えながら歩いていると、シンヤたちはムクロジから少し離れている所にやってきた。すると、空の上から翼をはためかせる音が聞こえてきたので、シンヤたちが顔を上に向けると、背中にリュウガを乗せている色違いのアーマーガアと、背中にミコとドットを乗せたキチキギスがムクロジの真上に飛んできて、色違いのアーマーガアとキチキギスが地面に降りると、色違いのアーマーガアたちの背中から降りたリュウガたちは、ハッコウシティからセルクルタウンまで乗せてくれたお礼を色違いのアーマーガアとキチキギスに伝えると、色違いのアーマーガアとキチキギスをモンスターボールに戻した。

 

 

 ムクロジ

 

 

 リュウガ「サンキュー、アーマーガア」

 

 ミコ「ありがとう、キチキギス」

 

 ドット「おかげで早くついたよ」

 

 

 リコ「あっ!」

 

 ウルト「リュウガ!」

 

 シンヤ「あいつらも今来たみたいだな」

 

 ロイ「うん」

 

 リコ「ドッ…」

 

 

 「お〜〜い、ドットォォー!」

 

 

 ムクロジにやってきたリュウガたちが、シンヤたちがいることに気づかずムクロジの店内に入ろうとすると、ムクロジから少し離れた所にあるテラス席の方からドットの名を呼ぶ声が聞こえてきたので、シンヤたちとリュウガたちがテラス席のある方に顔を向けると、ムクロジで働いてる証の制服を着た、褐色の肌に筋肉質な巨漢の男がテラス席から走ってきた。その人物は、ドットの叔父であり、1年前までライジングボルテッカーズのメンバーとして一緒に冒険し、いつもシンヤたちに美味しいご飯やおやつを作ってくれていた《マードック》だった。

 

 

 マードック「久しぶりだなw!元気にしてたかw?ちゃんと毎日ご飯は食べてるか?腹減ってないか?おやつを食べないか?」

 

 ドット「ちょ、ちょっと…」

 

 

 ドットの元にやってきたマードックは、久しぶりにドットに会えたことを喜び、ドットを持ち上げてその場で3回転すると、ドットを地面に下ろして「タネマシンガン」のようなマシンガントークをした。それを見ていたシンヤたちは苦笑いをしており、シンヤとリュウガは『親バカ』ならぬ『叔父バカ』だなと思っていた。

 

 

 ドット「マードック、少し落ち着けって!」

 

 マードック「おっと、すまない。おっ、リュウガ!ミコ!久しぶりだな!」

 

 リュウガ「あ、ああ…」

 

 ミコ「久しぶり…」

 

 ドット「全く、いい年した大人なんだから、そんなにはしゃぐなよ」

 

 マードック「お、大人だってな、嬉しいときは思いっきりはしゃぐもんなんだぞ」

 

 

 ガチャ(ムクロジの扉が開く音)

 

 

 「あら〜、リコさんにシンヤさん」

 

 

 リュウガ・ミコ・ドット・マードック「「「「えっ?」」」」

 

 

 リコ「《カエデ》さん!」

 

 シンヤ「お久しぶりです!」

 

 カエデ「テラスタル研修が終わったとき以来ですね〜、またお会いできて嬉しいわ。シンヤさんも無事で何よりです」

 

 シンヤ「ハハッ」

 

 ウルト「また女子かよ…」

 

 

 ドットの言葉にマードックがあたふたしていると、ムクロジの扉が開き、中からムクロジの店長でパティシエールでもあり、セルクルタウンのジムリーダーをしている《カエデ》が出てきて、リコとシンヤの名を呼ぶと、リュウガとミコとドットとマードックは少し離れた所にいるシンヤたちの方に顔を向けて、シンヤたちはマードックたちの目の前まで歩いてきた。

 

 

 ドット「リコ、シンヤ、ロイ」

 

 リコ「ドット」

 

 ロイ「久しぶり」

 

 ドット「うん、久しぶり」

 

 リュウガ「もう来てたのか」

 

 ミコ「…久しぶりね、シンヤ」

 

 シンヤ「ああ、久しぶりだな」

 

 ミコ「ちゃんと生きてたわね」

 

 シンヤ「あの程度で俺がくたばるかよ」

 

 ミコ「こっちの気も知らないで、どれだけ心配したと思ってるの」

 

 シンヤ「心配かけて悪かったな。…あれ?お前、眼鏡はどうした?」

 

 ミコ「半年前にコンタクトに変えたの。あっ、リコ、ロイ、久しぶりw!元気だった?」

 

 リコ「うん!」

 

 ロイ「久しぶり!マードックも!」

 

 マードック「ああ、みんな元気そうだな。シンヤも無事で良かった」

 

 シンヤ「心配かけて悪かった」

 

 マードック「いや、無事で何よりだ。ところで、お前たちの後ろにいるそいつは?」

 

 ロイ「《ウルト》っていって、カロス地方で僕と一緒にリュウガの修行を受けてたんだ。ウルト、この人が《マードック》だよ」

 

 ウルト「あ、どうも」

 

 マードック「よろしくな」

 

 ミコ「ああ、あなたがリュウガの言ってたウルトだったの。私はミコ、よろしくね」

 

 ウルト「うっ…⁉︎」

 

 ミコ「?どうしたの?」

 

 リュウガ「ウルトは女が苦手なんだよ」

 

 ミコ「えっ?そうなの?」

 

 ウルト「別にいいだろ。それよりリュウガ、ケッキングとバトルした次の日の朝、よくも俺様を置いてったな!」

 

 リュウガ「ああ、わりぃわりぃ。ってか、何でお前がここにいるんだ?」

 

 ロイ「あれ?電話したときに、ウルトと一緒に旅をしてることを言ってなかったけ?」

 

 リュウガ「聞いてないぞ。ってか、結局、一緒に旅をしてるのか」

 

 シンヤ「俺が誘ったんだよ」

 

 マードック「そうか。お前たち、今は元気に旅をしてるんだな。けど、どうしてここに?」

 

 シンヤ「マードックにあることを話したくてね」

 

 マードック「えっ?俺に?」

 

 シンヤ「ああ。実は…」

 

 

 カエデ「皆さ〜ん、立ち話もなんですから、テラスで座って話をしてはどうですか?新作のケーキをたくさん作ったので、良ければ食べていってください」

 

 ウルト「ケーキ!(✨∇✨)」

 

 リュウガ「食いつきすぎだろ」

 

 シンヤ「ウルトはここに来る前から、ムクロジのケーキを食べるのを楽しみにしてたからな」

 

 カエデ「そうなんですか。では、すぐに持って行きますから、先にテラスの方に行っててください」

 

 ドット「マードック、あれがホントの大人の対応だよ」

 

 マードック「おっしゃる通りです…あっ、カエデさん、運ぶの手伝います」

 

 

 ラクアに残ったシンヤや、ライジングボルテッカーズが解散したあとにバラバラになったリコたちは、こうして久しぶりに再会できたことを喜ぶと、今日ここで初めて会うミコとマードックとウルトは、それぞれ互いに挨拶した。そのあと、ここに来た理由をマードックに聞かれたので、シンヤがその理由を説明しようとすると、カエデがケーキをご馳走すると言い出したので、話はケーキを食べてからということになり、シンヤたちはテラス席の方に向かった。

 

 

 ムクロジ・テラス席

 

 

 パクッ…モグモグッ(ケーキを食べる)

 

 

 リコ・ミコ・ロイ・ドット「「「「美味しい!」」」」

 

 ウルト「うめぇ!なんだこのケーキ!」

 

 シンヤ「うん、やっぱりムクロジのケーキは美味いな」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカァァッ!」

 

 リュウガ「ホントに美味いな。シンオウ地方でもこんなに美味いケーキは売ってないぞ」

 

 カエデ「うふふw、ありがとうございます」

 

 マードック「おかわりもあるから、たくさん食べろよ」

 

 

 先にテラス席に行ったシンヤたちは、カエデとマードックがケーキを持ってくるまで、今まで自分たちがどんなことをしてきたのか、どんな冒険をしてきたかを話していた。それから少しすると、カエデとマードックがたくさんのケーキを運んできてくれたので、シンヤたちはポケモンたちをモンスターボールから出すと、カエデとマードックが持ってきてくれたケーキをポケモンたちと一緒に食べ始めた。カエデとマードックが持ってきてくれたケーキは、以前ここで食べた《タマンチュ・ラ・トルテ》や、たくさんのきのみやミツハニーの蜜を使って作ったケーキで、どれも美味しそうで華やかなケーキばかりだった。シンヤたちはそれぞれ自分の食べたいケーキに手を伸ばして口の中に入れると、みんな満面の笑みを浮かべた。

 

 

 テラパゴス「パァァゴッw!」

 

 リコ「パゴゴ、美味しい?」

 

 テラパゴス「パァァゴッw!」

 

 カエデ「あら?その子は、リコさんの新しいポケモンですか?」

 

 リコ「はい!《テラパゴス》っていうんですけど、私たちは《パゴゴ》って呼んでるんです」

 

 ヤミラミ「ヤァァァッ!」

 

 

 カエデとリコが話をしていると、テラパゴスの後ろからヤミラミが静かに歩いてきて、そのままテラパゴスの甲羅を噛もうとしたので、それを見ていたカエデはヤミラミを抱っこして止めた。

 

 

 カエデ「あ〜ら、パゴちゃんの甲羅は食べちゃダメですよ」

 

 シンヤ「隙があれば、いつもパゴゴの甲羅を食べようとするんだよな」

 

 リュウガ「ヤミラミの好物は宝石の結晶だからな」

 

 カエデ「うふふ、パゴちゃんの甲羅の代わりに、私たちが作ったケーキを食べてくださいね」

 

 ヤミラミ「ヤミヤミッ…」

 

 

 好物を食べたいヤミラミの気持ちはわかるが、さすがにテラパゴスの甲羅を食べさせるわけにはいかないので、カエデが近くに置いてあるケーキを手に取ってそれをヤミラミに渡すと、ヤミラミはカエデが渡してくれたケーキを食べ始めた。

 

 

 ロイ「あれ?マードック、《イワンコ》は?」

 

 マードック「ああ、イワンコは、この前《ルガルガン》に進化したんだ」

 

 ロイ「えっ!?進化したの!?」

 

 ドット「どの姿に進化したの?《まひるの姿》?《まよなかの姿》?」

 

 シンヤ「それとも《たそがれの姿》か?」

 

 マードック「《まひるの姿》だ。おーい!ルガルガン!」

 

 

 ギシッ(階段を登ってくる足音)

 

 

 「ガァァウッ!」

 

 

 シンヤ「えっ?」

 

 リュウガ「確かに、あれはまひるの姿のルガルガンだが…」

 

 ミコ「ちょっと、見た目が違うわね…」

 

 

 マードックがルガルガンを呼ぶと、誰かが階段を登ってくる足音が聞こえてきたので、その足音がマードックのルガルガンだと思ったシンヤたちは、階段の方に目を向けた。すると、だんだんルガルガンの姿が見えてきて、シンヤたちのいるテラス席に歩いてきたのだが、そのルガルガンを見たシンヤたちは少し驚いていた。なぜなら、自分たちの目の前にやってきたマードックのルガルガンは、頬っぺたとお腹に肉がついたぽっちゃり体型だったからだ。

 

 

 ルガルガン(まひるの姿)「ガァァァゥッ!」

 

 

 ウルト「ぽっちゃりしてるな」

 

 ロイ「ぽっちゃりだね…」

 

 リコ「か、か…」

 

 シンヤ「?リコ?」

 

 ミコ「どうしたの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リコ「かわいい〜〜!(❤️∇❤️)」

 

 シンヤ・ミコ「「ええっ!?」」

 

 リコ「ねぇルガルガン、お腹を触ってもいい?(❤️∇❤️)」

 

 ルガルガン(まひるの姿)「ガルルルッ!」

 

 

 ぽっちゃり体型のルガルガンを見た途端、両目をハートにしたリコがお腹を触っていいとルガルガンに聞くと、ルガルガンはどうぞと言うように仰向けになったので、リコはルガルガンのお腹を触りながら、ルガルガンのお腹を揉み始めた。

 

 

 ムニュッムニュッ(ルガルガンのお腹を揉む音)

 

 

 リコ「わぁ〜w!ぷにぷにしてる〜w」

 

 ミコ「リコって…」

 

 シンヤ「もしかして、ぽっちゃり好き?」

 

 リュウガ「ポケモン限定だと思うぞ」

 

 リコ「シンヤたちも触ってみてよ、すごく気持ちいいよ!」

 

 マードック「そうだろ、俺のルガルガンはサイコーだからなw!」

 

 ドット「でも、どうしてあんなぽっちゃり体型になっちゃったんだよ?」

 

 マードック「みんなと別れたあと、ムクロジにやってきた俺は、カエデさんに働かせてもらえるように頼んで、それから毎日パティシエとして働いてたんだが、なかなか納得のいくケーキを作れなくてな。毎日毎日、イワンコに味見をしてもらって、試行錯誤を繰り返してたんだ。そんな日が何日か続いた日に、イワンコがルガルガンに進化したんだが、進化が終わるとぽっちゃりしたルガルガンになってたんだ」

 

 リュウガ「要するに、ケーキの食い過ぎってことだな」

 

 ドット「うん」

 

 

 人間でもそうだが、甘いものばかり食べ過ぎると体重が増えるので、マードックのルガルガンがぽっちゃり体型になったのは仕方ないと、そうシンヤたちは思った。しかし、ポケモンの体は人間と違って、少し体を動かせば食べ物がエネルギーに変わって元の体型に戻るので、少しバトルさせれば問題ないだろう。

 

 

 カエデ「マードックさんの作るスイーツは、試作段階でも美味しいですからね〜」

 

 マードック「でも、まだ納得のいくケーキが作れないんですよね〜」

 

 ウルト「ふ〜ん、どれも美味いけどな。んぐっ⁉︎水…」

 

 ドット「何やってんだよ」

 

 

 ウルトが食べていたケーキを喉に詰まらせてしまったので、ドットはジュースが入っているコップを手に取ると、それをウルトに渡した。

 

 

 ゴクゴクッ(ジュースを飲む)

 

 

 ウルト「さ、サンキュー」

 

 マードック「それにしても、みんなこの1年の間にすごく変わったな?ロイも背が伸びたし、ミコもコンタクトにしたから、すごく美人に見えるし」

 

 ロイ「えへへ」

 

 ミコ「ありがとう。でも、一番変わったのはドットだったと思うけど」

 

 ドット「えっ?僕?」

 

 リュウガ「左の前髪を切ったおかげで、より女の子っぽく見えるぞ」

 

 ウルト「えっ?」

 

 ミコ「リュウガ、ドットに失礼よ」

 

 シンヤ「リュウガがそう思うのも仕方ねぇよ。俺だって、ドットが姪っ子だってことをマードックから聞いてなかったら、ドットを男だって間違えてたかもしれないし。1年前のドットは、ぱっと見は男に見えたからな。ボクっ娘だしw」

 

 ドット「まぁ、1年前の僕は、そう思われても仕方ない容姿だったからね」

 

 ミコ「そう?私は初めて会ったときから、ドットが女の子だって気づいてたけど」

 

 ウルト「おい、ドットって女子なのか?」

 

 シンヤ「えっ?知らなかったのか?」

 

 ウルト「スマホロトム越しだったから気づかなかった。…って、そんなことより、ここに来た理由はケーキを食べまくるためじゃねぇだろ?」

 

 リュウガ・ロイ「「食べまくってるのはウルトだろ。あっ」」

 

 シンヤ「おお〜っ、ダブルでナイスツッコミ!…って、また話が変な方向に向かうところだった」

 

 マードック「そういや、俺に話したいことがあるって言ってたな」

 

 シンヤ「ああ、エクスプローラーズとラクリウムのことでね」

 

 マードック「っ!まさかお前たち、何か危険なことに首を突っ込んでるんじゃないだろうな?」

 

 ドット「首なんて突っ込んでないよ」

 

 マードック「そうか、ならい…」

 

 ドット「全力で突っ込んでるだけ」

 

 マードック「はぁ!?」

 

 シンヤ「ドット、それ意味は同じだから」

 

 マードック「一体どういうことだよ?」

 

 

 シンヤがエクスプローラーズとラクリウムの名を口にすると、ドットたち子供たちが危険なことに関わっているのではないかと思ったマードックは、危険なことに首を突っ込んでいるのではないかとドットに聞いたが、あまり意味の変わらない言葉がドットから返ってきたので、具体的に何をやろうとしているのかをマードックに聞かれたシンヤたちは、それぞれ顔を見合わせて頷くとマードックの方を向いた。

 

 

 リコ「この前、私たちでライジングボルテッカーズを《再結成》したの」

 

 マードック「えっ?ライジングボルテッカーズを再結成…」

 

 ロイ「うん」

 

 ドット「今、各地方で野生のポケモンたちが暴れてる原因は、クムリ山の自然をめちゃくちゃにしたライジングボルテッカーズのせいだって思われてるけど、それにはエクスプローラーズが関わってることを知ったんだ」

 

 マードック「エクスプローラーズが?」

 

 シンヤ「実は、ラクアでパゴゴが消したと思っていた《ラクリウム》がまだ残ってて、エクスプローラーズはラクアの地中に残っているラクリウムを掘り起こし、エクシード社の技術を使って、ラクリウムの力を取り込んだ《ストロングスフィア》という道具を開発し、それを発売して世界中に広めようとしてるんだ」

 

 マードック「ちょ、ちょっと待て!ラクリウムが残ってるってどういうことだ!?それに、ストロングスフィアって何なんだよ!?」

 

 シンヤ「あー、最初から説明した方がいいか」

 

 

 ラクアで消滅させたはずのラクリウムがまだ残っていたという事実にマードックが驚いたので、シンヤはセキエイ学園でリコたちに話したように、ラクアに残ったあと、エクスプローラーズがラクアの地中からラクリウムを掘り起こしているのを見たことや、再びエクスプローラーズと戦うために、身を隠しながら各地方を回って修行していたことを話した。そして、1年間の修行を終えたあと、セキエイ学園でリコやロイたちと再会し、一緒に冒険の旅に出発して、それからすぐにウルトが仲間に加わったこと。各地方で暴れている野生のポケモンたちがラクリウムの影響を受けているのを見たこと。それにはエクスプローラーズとエクシード社が関わっていて、エクスプローラーズがエクシード社の技術を使い、ラクリウムを取り込んだストロングスフィアという道具を開発し、それを発売して世界中に広めようとしていることをマードックに説明した。

 

 

 マードック「そうか。各地方にいる野生のポケモンたちが暴れてる理由には、エクスプローラーズが関わっていたのか」

 

 シンヤ「だから俺たちは、今までエクスプローラーズがやってきた数々の悪事の証拠を手に入れて、その証拠を世界中の人たちに見てもらうと思ってるんだ。ライジングボルテッカーズの名誉を回復させて、エクスプローラーズに奪われた、ライジングボルテッカーズの真実を取り戻すために!」

 

 マードック「ぁっ、まさかお前たち、そのために冒険してるのか?」

 

 ロイ「うん」

 

 ドット「そうすれば、ストロングスフィアの発売を阻止することができるからね」

 

 リコ「今日は、マードックにそのことを伝えたくてここに来たの」

 

 マードック「そうだったのか。…けど、俺は反対だ。お前たち子供だけでこんな危ないことをするなんて、危険すぎる」

 

 リコ「マードック…」

 

 シンヤ「ウイロウシティでモリーに再会したときに同じことを言われたよ。あんたたち子供がそんな危険なことをしなくていいって」

 

 マードック「っ、そうだ。そういうことは大人がすることだ」

 

 リュウガ「ここで働いてるだけで、何もしてねえじゃん」

 

 マードック「っ!」

 

 ミコ「バカ!もっと言い方ってものがあるでしょ!」

 

 マードック「いや、いいんだ。本当は俺たち大人が動かなきゃいけないのに、何もしてないのは事実だからな」

 

 ミコ「マードック…」

 

 リュウガ「…仮に俺たちが大人しくしてても、エクスプローラーズはストロングスフィアを世界中に広めようとする。そしたら、世界中にストロングスフィアを持つトレーナーでいっぱいになり、そいつらがストロングスフィアを使ったりしたら、世界中が狂暴化したポケモンでいっぱいになって、世界そのものが崩壊する恐れがある。このまま手をこまねいてる暇はないし、子供とか大人とかそんなこと言ってる場合じゃないと思うぞ」

 

 シンヤ「ああ。もう俺たちだけの問題じゃない。世界中を巻き込む形になってるからな」

 

 マードック「そんなことはわかってる。けど、大丈夫なのか?その…お前たち子供だけでなんて、やっぱり危ないんじゃ…」

 

 リコ「心配してくれてありがとう。でも、私たちは大丈夫。前より強くなってるし、今はシンヤたちがいるから!」

 

 シンヤ「1年間たっぷり修行したことで、俺たちは1年前より強くなってるからなw」

 

 ミコ「ええw。今の私たちなら、たとえエクスプローラーズが相手でも負けないわ!」

 

 リュウガ「ああw」

 

 マードック「でもなぁ…」

 

 リコ「マードック…」

 

 ウルト「大丈夫だって、メガ最強の俺様がいるんだからな!」

 

 ロイ「ウルトは少し黙っててよ」

 

 ウルト「何でだよ!」

 

 ロイ「ウルトが入るとまとまる話がまとまらなくなるからだよ!」

 

 ウルト「そんなことねぇだろ!」

 

 マードック「やっぱり心配だ…」

 

 

 これまでのシンヤたちの冒険の話を聞いたマードックは、このままエクスプローラーズを放っておくわけにはいかない理由には納得してくれたが、リコたち子供だけで冒険することを不安に思い、やはりやめさせた方がいいんじゃないかと思い始めた。

 

 

 カエデ「では、これからリコさんたちがどれくらい強くなったのか、それをバトルで見せてもらえませんか」

 

 リコ「えっ?」

 

 カエデ「あなたたちが1年前より強くなった姿を見れば、マードックさんの不安も消えるかもしれませんよ」

 

 ドット「そうですか?」

 

 リコ「でも、モヤモヤを吹っ飛ばすにはポケモンバトルが一番だって、お祖母ちゃんが言ってたし、カエデさんの言う通りかも」

 

 ミコ「じゃあ、私とバトルしない?」

 

 リコ「ミコと?」

 

 ミコ「1年前、一緒に冒険してるときはバトルする暇がなかったでしょ?だから、今リコとバトルしたいんだ」

 

 リュウガ「だったら、ダブルバトルをしないか?」

 

 リコ・ミコ「「ダブルバトル?」」

 

 リュウガ「ああ。久しぶりにシンヤとバトルしたいんだが、お前とリコのバトルが終わるまで暇だからな。だから、ダブルバトルをやろうぜ。俺はミコと、リコはシンヤと組めばいいだろ?」

 

 シンヤ「俺は別にいいけど、リコとミコは?」

 

 ミコ「私は別にいいわよ。面白いバトルができそうだし」

 

 リコ「私もいいよ」

 

 カエデ「では、ダブルバトルで決まりですね」

 

 ウルト「お前らだけずるいぞ!俺も入れろよ!」

 

 ロイ「ウルトは黙ってて!」

 

 ウルト「あいつらだけずるいだろ!」

 

 リュウガ「近いうちにバトルをしてやるから我慢しろ」

 

 リコ「マードック、見ててね」

 

 マードック「あ、ああ…」

 

 

 こうして、マードックの不安を吹き飛ばすためにダブルバトルをすることになったシンヤたちは、テラス席の近くにあるバトルフィールドへと向かった。

 

 

 観客席

 

 

 ドット「このバトル、すごいバトルになりそう」

 

 ロイ「うん。リュウガもミコも、シンヤと同じくらい強いからね」

 

 ウルト「そうなのか?」

 

 マードック「ああ」

 

 カエデ「フフッ、楽しみですね」

 

 

 バトルフィールド

 

 

 リュウガ「互いに使用ポケモンは1体で、テラスタルとメガシンカのどっちかだけ使えるってルールでどうだ?」

 

 シンヤ「いいよ」

 

 ミコ「リコ、手加減しないからね」

 

 リコ「うん!マスカーニャ、お願い」

 

 マスカーニャ「マァァァニャッ!」

 

 

 スチャ(シンヤとリュウガとミコがモンスターボールを構える)

 

 

 リュウガ「んじゃ、早速バトルを始めようか。行け!《ニャオニクス》!」

 

 ミコ「頼んだわよ!《ユキメノコ》!」

 

 シンヤ「いけ!《グレンアルマ》!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 ニャオニクス♂「ニャャァァァオッ!」

 

 ユキメノコ「メェェェノォォォッ!」

 

 グレンアルマ「グレンッ!」

 

 

 マスカーニャがバトルフィールドの中に入ると、シンヤとリュウガとミコは取り出したモンスターボールを宙に投げて、それぞれニャオニクス♂とユキメノコとグレンアルマを繰り出した。

 

 

 シンヤ「ユキメノコとは、懐かしいポケモンを出してくれるな。ニャオニクス♂は初めて会うが」

 

 リュウガ「そういうお前だって新顔じゃねぇか」

 

 ミコ「なんかソウブレイズと似てるわね…」

 

 

 スッ(ミコがスマホロトムのポケモン図鑑を開く)

 

 

 グレンアルマ ひのせんしポケモン ほのお エスパータイプ

 

 カルボウの進化形

 

 多くの武勲を立てた戦士の鎧によって進化した姿。忠誠心が高く、両手から炎を放って戦う。

 

 

 リコ・ロイ「「えっ⁉︎」」

 

 リコ「カルボウの進化形って、《ソウブレイズ》じゃないの⁉︎」

 

 リュウガ「そうとも限らねぇよ。ミコのユキメノコもソウブレイズと似たようなポケモンだし」

 

 ロイ「どういうこと?」

 

 リュウガ「エクスプローラーズのサンゴが使ってた《オニゴーリ》は知ってるだろ?あのオニゴーリも、進化前はユキメノコと同じ《ユキワラシ》なんだが、ユキワラシがレベルアップして進化するのがオニゴーリで、♀のユキワラシに《めざめいし》っていう道具を使うと、ユキワラシはユキメノコに進化するんだ」

 

 カエデ「所謂、《分岐進化》と呼ばれるものですね」

 

 リコ「分岐進化?」

 

 ミコ「複数のポケモンに進化できるポケモンのことよ。ラクアで見た《ニンフィア》や《ブースター》は覚えてるでしょ?あの2体も、元は同じ進化前の《イーブイ》だけど、イーブイに《ほのおのいし》を使うことでブースターに進化して、トレーナーに懐いているイーブイがレベルアップするとニンフィアになるの」

 

 ロイ「じゃあ、シンヤのカルボウも…」

 

 シンヤ「ああ。前にお前たちが見たソウブレイズには、カルボウのときに《ノロイノヨロイ》という道具を使って、このグレンアルマがカルボウのときには、《イワイノヨロイ》って道具を使って進化させたんだ」

 

 リュウガ「さて、お勉強とお喋りはそこまでにして、そろそろバトルを始めようぜ」

 

 シンヤ「そうだな」

 

 リュウガ「じゃあ、まずは俺からいくぜ。ニャオニクス!マスカーニャに『みわくのボイス』!」

 

 ニャオニクス♂「ニャャャァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「グレンアルマ!マスカーニャを護れ!」

 

 グレンアルマ「グレンッ‼︎」

 

 

 痺れを切らしたリュウガの言葉でダブルバトルが始まると、ニャオニクス♂が「みわくのボイス」を使ってマスカーニャを攻撃してきたので、グレンアルマはマスカーニャの前に移動すると、ニャオニクス♂の攻撃からマスカーニャを護った。

 

 

 シンヤ「グレンアルマはほのおとエスパータイプの両方を持ってるから、フェアリータイプの技はあまり効かないぜ」

 

 ミコ「だったらこれはどう?ユキメノコ!グレンアルマに『シャドーボール』!」

 

 ユキメノコ「メェェェノォォォッ‼︎」

 

 

 リコ「マスカーニャ!『アクロバット』で蹴り返して!」

 

 マスカーニャ「マァァァ、ニャァァッ‼︎」

 

 

 バァァァァンッ‼︎

 

 

 リュウガ「ニャオニクス!『10まんボルト』!」

 

 ニャオニクス♂「ニャャャァァァオォッ‼︎」

 

 

 ドォォォォンッ‼︎

 

 

 シンヤ「サンキュー、リコ!」

 

 リコ「うん!」

 

 

 リュウガ「ほぅ…」

 

 ミコ「やるわねw」

 

 

 ユキメノコが「シャドーボール」をグレンアルマに放つと、マスカーニャは「アクロバット」を発動し、右足で「シャドーボール」をユキメノコに蹴り返したが、その「シャドーボール」はユキメノコに当たる前に「10まんボルト」を発動したニャオニクス♂によって相殺された。

 

 

 ミコ「1年前と比べると、かなり強くなったわね、リコ」

 

 リコ「うん!セキエイ学園で、アンやシンヤのピカチュウとたくさんバトルしたし、セキエイ学園を出発してから、シンヤにたくさんバトルの特訓をしてもらったから!」

 

 ミコ「なるほどw。だったら、本気でやらせてもらった方がいいわね」

 

 

 スッ(キーストーンが埋め込まれた口紅を取り出す)

 

 

 リュウガ「そうだな。それに、新しい力を試すチャンスだしw」

 

 

 スッ(リュウガがメガリングをニャオニクスに向ける)

 

 

 シンヤ「ッ⁉︎」

 

 

 ウルト「っ!ミコもメガシンカを使うのか…!」

 

 

 シンヤ「問題はそこじゃない。キーストーンを取り出したってことは、まさか!」

 

 

 ミコ「ええ…」

 

 リュウガ「そのまさかだ!」

 

 ミコ「ユキメノコ!」

 

 リュウガ「ニャオニクス!」

 

 

 ミコ・リュウガ「「進化を超えろ!メガシンカ!」」

 

 

 ミコとリュウガがキーストーンを取り出すと、シンヤは驚きを隠せなかった。なぜなら、ユキメノコとニャオニクスがメガシンカするなど聞いたことがないからだ。しかし、ミコとリュウガはユキメノコとニャオニクス♂をメガシンカさせるようで、2人は同時にキーストーンに触れた。すると、ミコとリュウガの持っているキーストーンが、ユキメノコが持っている《ユキメノコナイト》と、ニャオニクス♂の持っている《ニャオニクスナイト》に反応し、4つの石が共鳴するように光り出すと、2つのキーストーンとメガストーンから光の糸が出てきた。そして、ユキメノコとニャオニクス♂の持っているメガストーンから出てきた光の糸が、ユキメノコとニャオニクス♂のトレーナーであるミコとリュウガの持っているキーストーンから出てきた光の糸と結びつくと、ユキメノコとニャオニクス♂は同時に虹色の光に包み込まれて姿を変え始めた。ユキメノコは胴体が下に伸びて大型化し、より雪女を思わせるシルエットになると、頭に付いてる2つの氷が角のように伸びている姿になり、ニャオニクスは♂とニャオニクス♀と合体したような姿にメガシンカした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 メガユキメノコ「メェェェェノォォォォォッ‼︎」

 

 メガニャオニクス♂「ニャャャャャァァァァァオッ‼︎」

 

 

 シンヤ「まさか、ユキメノコとニャオニクスがメガシンカするとはな…」

 

 リュウガ「この1年の間に、ユキメノコやニャオニクス以外にもメガシンカするポケモンはたくさん発見されたぜ」

 

 シンヤ「マジかよ…」

 

 ミコ「ええ。このバトルが終わったら、あんたが初めて見るメガストーンの写真と、それがどんなメガストーンかわかるデータをあげるわ。だから…」

 

 シンヤ「ああ、まずは目の前にバトルに集中するよ」

 

 

 ユキメノコやニャオニクスがメガシンカしたことに驚き、その2匹以外にもメガシンカするポケモンが発見されたとリュウガから聞くと、シンヤはさらに驚いた。本当なら、新たに発見されたメガストーンが何なのかをリュウガとミコから聞きたいところだが、今はバトル中なので、目の前のバトルに意識を集中させた。すると、バトルフィールドの上空に天雲が出てきて周りが少し暗くなると、天雲から雪が降ってきた。

 

 

 シンヤ「メガシンカしたユキメノコの特性か?」

 

 ミコ「流石ね。そう、メガシンカしたユキメノコの特性は《ゆきふらし》になるの」

 

 シンヤ「自分のタイプにピッタリの特性を持ってるな」

 

 リュウガ「そして、メガシンカしたニャオニクスの特性は《トレース》。これでグレンアルマの特性《もらいび》をコピーさせてもらった」

 

 シンヤ「これは少しマズイかもな…」

 

 

 グレンアルマとユキメノコは、互いに相手に有利なタイプを持っているが、ニャオニクスにグレンアルマの特性“もらいび”をコピーされたことにより、ほのおタイプの技が効かなくなってしまったため、少し状況が不利になってしまった。

 

 

 ミコ「いくわよ!ユキメノコ!『ふぶき』!」

 

 メガユキメノコ「メェェェェノォォォォッ‼︎」

 

 

 シンヤ「グレンアルマ!『アーマーキャノン』!」

 

 グレンアルマ「アァァァァァルゥゥゥゥッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォンッ‼︎

 

 

 メガユキメノコが「ふぶき」を放って攻撃してくると、グレンアルマはメガユキメノコに向かって両腕を真っ直ぐに伸ばした。すると、グレンアルマの両肩のアーマーが腕に移動し、一つとなって大砲のような形になると、グレンアルマはエネルギーを大砲に集め始めて巨大な炎の弾丸を作り出し、それをメガユキメノコが放った「ふぶき」に発射した。2つの大技がぶつかった衝撃で大爆発が起こり、互いの攻撃が相殺されたが、「アーマーキャノン」の効果でグレンアルマの防御と特防が1段階下がってしまう。

 

 

 シンヤ「グレンアルマ!もう一度『アーマーキャノン』!」

 

 グレンアルマ「アルッ!」

 

 

 ミコ「させないわよ!ユキメノコ!『かなしばり』!」

 

 メガユキメノコ「メノッ‼︎」

 

 

 グレンアルマ「アルッ!?」

 

 

 グレンアルマが再び「アーマーキャノン」を発動しようとすると、メガユキメノコがそれより早く「かなしばり」を発動し、「アーマーキャノン」の発動を止めた。

 

 

 ウルト「何だ?グレンアルマの動きが止まったぞ?」

 

 カエデ「『かなしばり』は、相手が直前に使った技をしばらく使えなくする技なんです」

 

 

 シンヤ「やってくれるなw」

 

 ミコ「シンヤ。この1年間、あんたが各地方を回って修行してたように、私も各地方を回ってポケモンたちを鍛えてた。いずれ、あんたやリコたちと再会したら、またエクスプローラーズと戦うことになるってわかってたからね。だからブレイブアサギ号を降りたあと、あんたやリュウガにも負けないくらい、もっと強くなろうって思って1人で旅をして、新しいメガストーンも手に入れた」

 

 シンヤ「確かに、お前は1年前より強くなった。何より、ユキメノコとニャオニクスのメガシンカには本当に驚かされた」

 

 

 1年前のシンヤとミコのレベルを比べれば、シンヤの勝ちは間違いなかっただろう。しかし、ミコのレベルは1年前とは比べ物にならないほど上がっており、それこそシンヤを倒してしまえるレベルにまで成長していた。

 

 

 リュウガ「ニャオニクス!グレンアルマに『10まんボルト』!」

 

 メガニャオニクス♂「ニャャャャァァ…」

 

 

 リコ「マスカーニャ!『ふいうち』!」

 

 マスカーニャ「マァァァァァ、ニャァァァッ‼︎」

 

 

 ドォォォォンッ‼︎

 

 

 メガニャオニクス♂「ニャァァァオッ!?」

 

 

 リュウガ「エスパータイプの弱点を突いて攻撃してきたか…」

 

 

 メガニャオニクス♂がグレンアルマに「10まんボルト」を使って攻撃しようとすると、マスカーニャは「ふいうち」を発動し、「10まんボルト」を発動しようとしているニャオニクス♂を攻撃して効果抜群のダメージを与えると、同時に「10まんボルト」の発動を止めてグレンアルマを護った。

 

 

 リュウガ「ニャオニクス!『ひかりのかべ』!」

 

 メガニャオニクス♂「ニャャャァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「『ひかりのかべ』。完全にグレンアルマ対策だな」

 

 リュウガ「ああ。グレンアルマの攻撃パターンを見た限り、グレンアルマは特殊技で攻撃するポケモンだってわかったからな」

 

 シンヤ「たった少しバトルしただけで、そこまで見抜くとはな。流石だよ。なら…」

 

 

 スチャ(シンヤがテラスタルオーブを取り出す)

 

 

 シンヤ「こっちもそろそろ本気でやらせてもらうぜ。リコ」

 

 リコ「うん!」

 

 

 スチャ(リコがテラスタルオーブを取り出す)

 

 

 リュウガ「フッw、そうこなくちゃなw」

 

 ミコ「来なさい!」

 

 

 シンヤ「いくぜ!グレンアルマ!限界を超越しろ!」

 

 リコ「マスカーニャ!満開に輝いて!」

 

 

 この勝負ではメガシンカかテラスタルしか使えないので、メガシンカできないグレンアルマとマスカーニャをパワーアップさせるにはテラスタルしかない。それに、このままではメガシンカしてパワーアップしたユキメノコとニャオニクス♂に勝てないので、シンヤとリコはテラスタルオーブを取り出すと、それぞれ自分のポケモンであるグレンアルマとマスカーニャに向かって構えた。すると、テラスタルオーブにエネルギーがチャージされていき、エネルギーが満タンになると、シンヤとリコは同時にテラスタルオーブをグレンアルマとマスカーニャに向かって投げ飛ばし、2つのテラスタルオーブがグレンアルマとマスカーニャの頭上でエネルギーを解放すると、グレンアルマとマスカーニャは無数の結晶石に身を包み込まれ、グレンアルマとマスカーニャを包んだ結晶石が弾けると、弾けた結晶石の中から、頭にシャンデリアを模した王冠を被っているグレンアルマと、頭に花束を模した王冠を被っているマスカーニャが現れた。

 

 

 グレンアルマ(ほのおテラスタイプ)「アァァァァァァルゥゥゥゥッ‼︎」

 

 マスカーニャ(くさテラスタイプ)「マァァァァァニャァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「グレンアルマ!『かえんほうしゃ』!」

 

 グレンアルマ(ほのおテラスタイプ)「アァァァ…」

 

 

 ミコ「させないわよ!ユキメノコ!『シャドーボール』!」

 

 リュウガ「ニャオニクス!『10まんボルト』!」

 

 メガユキメノコ「メェェェェ…」

 

 メガニャオニクス♂「ニャァァァ…」

 

 

 リコ「マスカーニャ!『トリックフラワー』!」

 

 マスカーニャ(くさテラスタイプ)「マァァァァァニャァァァァッ‼︎」

 

 

 パチンッ(マスカーニャが指を鳴らす音)

 

 ポンッポンッポンッ(メガユキメノコとメガニャオニクス♂の目の前にたくさんの花が現れる)

 

 

 ドォォォォォォォォォォン‼︎

 

 

 メガユキメノコ「メェェェェノォォッ!?」

 

 メガニャオニクス♂「ニャァァァァァオッ!?」

 

 

 テラスタルしたグレンアルマが「かえんほうしゃ」を放とうとすると、メガユキメノコは「シャドーボール」を、メガニャオニクス♂は「10まんボルト」を発動して迎撃しようとした。その時、マスカーニャが指をパチンッと鳴らして「トリックフラワー」を発動すると、メガユキメノコとメガニャオニクス♂の目の前に無数の花粉を含んだ花形の爆弾が現れ、すぐにメガユキメノコとメガニャオニクス♂の目の前に現れた爆弾がすべて爆発すると、メガユキメノコとメガニャオニクス♂は大ダメージを受け、マスカーニャの「トリックフラワー」でメガユキメノコとニャオニクス♂の動きが止まった隙に、グレンアルマはメガユキメノコに「かえんほうしゃ」を放ってダメージを与えたが、「ひかりのかべ」の効果でメガユキメノコはあまりダメージを受けずに済んだ。

 

 

 シンヤ「リコ、おかげで助かったぜ!」

 

 リコ「うん!」

 

 

 マスカーニャが「トリックフラワー」を使って、メガユキメノコとメガニャオニクス♂の隙を作ってくれたおかげでグレンアルマの攻撃を当てることができたので、シンヤはリコに感謝の言葉を伝えた。

 

 

 シンヤ(技の使い方がうまくなってる。本当に強くなったな、リコ)

 

 

 セキエイ学園で出会った頃のリコは、まだポケモントレーナーになったばかりの新米で、ここまでシンヤたちと互角に戦えるほど強くもなければ、バトルしているポケモンの動きを読み、バトルしているトレーナーがどんな手を使うのかを読むという、戦略や駆け引きをするバトルができるレベルでもなかった。しかし、シンヤたちと一緒に冒険して、数多くの困難を体験し、それを何度も乗り越えてきたことで、リコはシンヤたちと互角に戦えるレベルにまで成長していた。

 

 

 シンヤ「グレンアルマ!『かえんほうしゃ』!」

 

 リコ「マスカーニャ!『マジカルリーフ』!」

 

 グレンアルマ(ほのおテラスタイプ)「アァァァァァァルゥゥゥゥッ‼︎」

 

 マスカーニャ(くさテラスタイプ)「マァァァァァニャァァァァッ‼︎」

 

 

 リュウガ「ニャオニクス!『てだすけ』!」

 

 メガニャオニクス♂「ニャャャァァァッ‼︎」

 

 ミコ「ユキメノコ!『ふぶき』!」

 

 メガユキメノコ「メェェェェノォォォォッ‼︎」

 

 

 バァァァァァァンッ‼︎

 

 

 グレンアルマ(ほのおテラスタイプ)「アァァァルッ!?」

 

 マスカーニャ(くさテラスタイプ)「ニャァァァァッ!?」

 

 

 グレンアルマが「かえんほうしゃ」を、マスカーニャが「マジカルリーフ」を発動して攻撃すると、メガニャオニクス♂はダブルバトルの専用技である「てだすけ」を発動し、メガユキメノコの技の威力を1.5倍にすると、メガユキメノコは「ふぶき」を放ち、グレンアルマとマスカーニャが放った「かえんほうしゃ」と「マジカルリーフ」を凍らせると、そのままグレンアルマとマスカーニャに攻撃して大ダメージを与えた。

 

 

 シンヤ「グレンアルマの炎を凍らせるとはな…」

 

 ミコ「メガシンカしたことによるパワーアップと、ニャオニクスの『てだすけ』の効果があってこそできることよ!」

 

 リュウガ「次で決めさせてもらうぜ!」

 

 シンヤ「そろそろグレンアルマたちの体力も限界だからな」

 

 リコ「うん」

 

 

 ここまでの長いバトルで、グレンアルマたちは息切れを起こしていた。それは、体力の限界が近づいていることを意味しているので、バトルしているシンヤたちや、グレンアルマたちのバトルを見ているカエデたちは、次の一撃で勝負が決まるだろうと思っていた。

 

 

 シンヤ(ここまで熱くなったバトルは久しぶりだ)

 

 

 このバトルがもうすぐ終わってしまうと思うと、シンヤはそれを残念に思っていた。こんなにも胸が高鳴り、血が沸騰するような楽しいバトルは、キタカミの里に行く前にリュウガとバトルしたとき以来だったからだ。だからこそ、シンヤはこのバトルに勝ちたいと思った。

 

 

 シンヤ「グレンアルマ!『アーマーキャノン』!」

 

 リコ「マスカーニャ!『マジカルリーフ』!」

 

 ミコ「ユキメノコ!『ふぶき』!」

 

 リュウガ「ニャオニクス!『みわくのボイス』!」

 

 

 グレンアルマ(ほのおテラスタイプ)「アァァァァァァルゥゥゥゥッ‼︎」

 

 マスカーニャ(くさテラスタイプ)「マァァァァァニャァァァァッ‼︎」

 

 メガユキメノコ「メェェェェェェノォォォォォォッ‼︎」

 

 メガニャオニクス♂「ニャァァァァァォォォォォッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォォォォンッ‼︎

 

 

 シンヤ・リュウガ「「うおっ!?」」

 

 リコ・ミコ「「うっ!?」」

 

 

 ロイ・ドット・ウルト「「「うわっ!?」」」

 

 マードック「ど、どうなったんだ!?」

 

 カエデ「何も見えません」

 

 

 ユキメノコが「かなしばり」を使ってからかなりターンが経過したので、もう「アーマーキャノン」が使えると察したシンヤは、グレンアルマに「アーマーキャノン」を指示した。そして、グレンアルマたちは残された最後の力を振り絞って互いに大技を放つと、4つの大技がバトルフィールドの中央で鍔迫り合いを起こし、しばらく技の押し合いが続いたが、押し合っていた技がどんどん大きくなって膨れ上がっていくと、次の瞬間に大爆発を起こし、周りに爆風が吹き荒れると、バトルフィールドが黒い煙に包まれて何も見えなくなった。しかし、少ししてバトルフィールドを包んでいた黒い煙が晴れていくと、テラスタル化が解けているグレンアルマとマスカーニャと、メガシンカが解けて元の姿に戻っているユキメノコとニャオニクス♂がバトルフィールドに倒れていた。

 

 

 グレンアルマ「グレン…(@_@)」

 

 マスカーニャ「マァァニャッ…(@_@)」

 

 ユキメノコ「メェェェノォ…(@_@)」

 

 ニャオニクス♂「ニャァァァッ…(@_@)」

 

 

 リコ「マスカーニャ!」

 

 リュウガ「全員、戦闘不能…」

 

 ミコ「ってことは…」

 

 シンヤ「ああ…」

 

 

 カエデ「このバトル、引き分けですね〜」

 

 ロイ「こんなことってあるんだ…」

 

 ドット「シンヤたちのバトルが、引き分けで終わるなんて…」

 

 ウルト「でも、すげぇバトルだったぜ!」

 

 マードック「ああ、本当にすごいバトルだった」

 

 

 まさかの引き分けの展開に、この場にいる全員が驚いていた。バトルをしているシンヤたちも勝つつもりでいたし、バトルを見ていたロイたちも、どっちかが勝つと思っていた。だからこそ、引き分けという意外な結果になったことに全員が驚き、タッグバトルが終わると、バトルをしていたシンヤたちはモンスターボールを取り出し、グレンアルマたちをモンスターボールに戻した。

 

 

 シュルルーーン

 

 

 シンヤ「グレンアルマ、ゆっくり休んでくれ」

 

 リコ「マスカーニャ、頑張ってくれてありがとう」

 

 ミコ「ユキメノコ、ゆっくり休んで」

 

 リュウガ「サンキュー、ニャオニクス」

 

 カエデ「皆さん、素晴らしいバトルでした」

 

 ロイ「うん!」

 

 ドット「すごいバトルだったよ!」

 

 ウルト「見てる俺まで熱くなったぜ」

 

 リコ「えへへ…ありがとう」

 

 リュウガ「勝てると思ったんだがな」

 

 シンヤ「ああ、ユキメノコとニャオニクスがメガシンカしたときはビックリしたし、負けるかと思ったぜ」

 

 ミコ「フフッw。あっ、そうだ。シンヤ、スマホロトムを出して。新しく発見されたメガストーンの写真と、それがどんなメガストーンかわかるデータを送るから」

 

 シンヤ「ああ」

 

 

 ロトトン!(ミコからメールが送られてくる)

 

 

 シンヤ「へぇ、ウツボットやオーダイルのメガストーンまで発見されたのか。……ん?これって…⁉︎」

 

 

 シンヤたちがグレンアルマたちをモンスターボールに戻すと、バトルを見ていたロイたちがシンヤたちの近くにやってきて、シンヤたちのバトルを褒め称えると、ミコはバトル中にシンヤと約束した、新たに見つかったメガストーンの写真と、それがどんなメガストーンかわかるデータをシンヤのスマホロトムに送った。それが自分のスマホロトムに送られてきたシンヤは、すぐにミコから送られてきたメールを開き、新たに見つかったメガストーンでどんなポケモンがメガシンカするのかを確認した。その中には、ウツボットやオーダイルの他に、キラフロルやエアームドがメガシンカすることや、そのために必要なメガストーンの写真が載っていたのだが、シンヤはある写真が載っているところで手を止めると、近くに置いてある自分のリュックがある所に向かい、リュックの中を漁ってあるものを取り出した。それは、ミコが送ってくれた写真に載っていた、新たに発見された3つのメガストーンだった。

 

 

 ミコ「それって…!」

 

 リュウガ「《ルカリオナイトZ》に《ガブリアスナイトZ》、それに《ゲッコウガナイト》じゃねぇか!」

 

 ミコ「シンヤ、それどこで手に入れたの⁉︎」

 

 シンヤ「ルカリオナイトZは、カロス地方で修行してるときに出会った《コルニ》さんから貰って、残りのガブリアスナイトZとゲッコウガナイトは、各地方を回って修行してるときに偶然見つけたんだ。ルカリオナイトZは、コルニさんからルカリオ専用のメガストーンだって教えてもらってたから、修行中に何度か使ってたけど、ルカリオにすごく負担がかかるから、しばらく俺が預かってたんだ。残りの2つは図鑑にも載ってないメガストーンだったから、どんなメガストーンかわからず使わなかったけど。そっか、この2つはガブリアスとゲッコウガのメガストーンだったのか」

 

 

 マードック「リコ…」

 

 リコ「マードック…」

 

 

 シンヤがゲッコウガナイトを含めた3つのメガストーンをポケットの中に入れると、リコの目の前にマードックがやってきた。

 

 

 マードック「お前たちの熱い気持ちをぶつけ合ったポケモンバトル、ちゃんと最後まで見させてもらった。さすが、ライジングボルテッカーズのメンバーだw」

 

 リコ「ぁっ…うん!」

 

 マードック「シンヤ、リュウガ、ミコ、お前たち3人は、いつかエクスプローラーズと戦うために、ずっと修行してたんだな」

 

 ミコ「エクスプローラーズがライジングボルテッカーズを犯罪者扱いにしたときから、何かあると思ってたからね」

 

 リュウガ「それに、マツブサやハデスたちを捕まえるためにもなw」

 

 シンヤ「それで、マードックの悩みは吹き飛んだか?」

 

 マードック「ああw、お前たちの熱いバトルを見ていたら、空の彼方に吹き飛んだよ」

 

 

 顔を上にあげて、空を見上げたマードックが涼しい顔をしながらそう言うと、それを見たシンヤたちは、もうマードックは大丈夫だなと思った。

 

 

 シンヤ「さて、マードックにもライジングボルテッカーズを再結成したことは話せたし、これからどうしようか?」

 

 リコ「一番やらなきゃいけないのは、ストロングスフィアを広めようとしてるエクスプローラーズを止めることだと思う」

 

 リュウガ「確かにな」

 

 ミコ「でも、あれが危険なものだってみんながわからないと、それは無理だと思う」

 

 ドット「そのためには、たくさんの証拠を集めないと。できれば移動しながら集めたいけど…」

 

 シンヤ「ディアルガたちに乗って移動すると目立つから、なるべく目立たないように移動する乗り物がいるな」

 

 ロイ「移動する乗り物……ぁっ!」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「ブレイブアサギ号!」」」

 

 マードック「っ⁉︎」

 

 ウルト「何だ?そのブレイブなんとかって?」

 

 シンヤ「1年前まで、俺たちライジングボルテッカーズが乗っていた飛行船の名前だ」

 

 ミコ「私たちはその船に乗って、いろんな所を冒険したの。確かにブレイブアサギ号があれば、早く証拠を集められるかもしれないけど…」

 

 リコ「けど、なに?」

 

 リュウガ「ブレイブアサギ号は、俺たちライジングボルテッカーズが乗っている船だって世間にバレてるだろ?」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「ぁっ…」」」

 

 

 ブレイブアサギ号があれば、移動には困らないし、ストロングスフィアが危険なものだという証拠を早く見つけることができるだろう。しかし、1年前ラクアから脱出するときに、いつの間にかエクスプローラーズに撮られたブレイブアサギ号の写真がネットにばらまかれたことで、ブレイブアサギ号がライジングボルテッカーズの乗っている船だとバレている。ブレイブアサギ号はかなり大きな飛行船なので、もし人に見つかったりしたら、たくさんの人の非難の声を浴びることになるだろう。

 

 

 リコ「けど、私たちがこうしてる間も、エクスプローラーズがストロングスフィアを広めようとしてる。それを止められるのは私たちだけなんだから、私たちがやらなくちゃ!」

 

 ロイ「リコの言う通りだよ!」

 

 ドット「うん!」

 

 リュウガ「ぁっ…」

 

 ミコ「…フッw、そうねw」

 

 シンヤ「まぁ、いざって時は俺たちが弾除けになればいいだろ」

 

 リュウガ「そうだな」

 

 ミコ「ええ」

 

 シンヤ「マードック、今ブレイブアサギ号はどこにあるんだ?」

 

 マードック「えっ?…ああ……リコたちを実家に送って、モリーやNが船を降りたあと、俺が最後に船を降りるときに、オリオが乗ってたんだが…」

 

 リコ「じゃあ、今ブレイブアサギ号はオリオが持ってるってこと?」

 

 マードック「えっと…それが…その…」

 

 ドット「どうしたの?」

 

 マードック「あのな…言いにくいんだが…」

 

 

 今ブレイブアサギ号がどこにあるのかをシンヤに聞かれると、マードックはオリオが乗っていたと答えるが、そこから先をハッキリ答えずモゴモゴしていた。

 

 

 リュウガ「マードック、それだけがっしりとしたガタイをしてる男なんだから、ハッキリ言ってくれよ」

 

 マードック「っ、あぁ…そうだな」

 

 

 ゴホンッ(マードックが咳払いをする)

 

 

 マードック「じゃあ言うぞ。…実は、俺が船を降りるときに、ブレイブアサギは《解体》するってオリオが言ったんだ」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「え〜〜〜っ⁉︎」」」

 

 ドット「マジかよ…」

 

 ロイ「ブレイブアサギ号を解体って…」

 

 リコ「どうして…」

 

 ミコ「まっ、当然と思えることかもね」

 

 リュウガ「ああ。ブレイブアサギ号を解体すれば、俺たちがライジングボルテッカーズだって証拠がなくなるわけだからな」

 

 シンヤ「ああ。船の写真は撮られたけど、ライジングボルテッカーズのメンバーの写真はネットに載ってないから、ブレイブアサギ号が無くなれば、俺たちがライジングボルテッカーズだって証拠は闇に葬られる。だから船を解体しようと思ったのかもしれない」

 

 ドット「確かにそうだけど…」

 

 リコ「ブレイブアサギ号がないと…」

 

 ロイ「早く証拠が集められないし…」

 

 ウルト「だったら、そのオリオってヤツに新しい船を造ってもらえばいいじゃねぇか?」

 

 シンヤ「そう簡単な話でもないんだ。ブレイブアサギ号は、ライジングボルテッカーズのメンバーである、《ランドウ》ってじっちゃんの釣り船を改造したものだから、新しい船を一から造るとなると、元となる釣り船が必要になるかもしれないし」

 

 リコ「でもオリオだったら、釣り船がなくてもすごい船を造れると思う」

 

 ドット「マードック、オリオの居場所はわかる?」

 

 マードック「ああ、《カーナ》って覚えてるか?」

 

 ロイ「カーナ?」

 

 ドット「どっかで聞いたことあるような…」

 

 リコ「あっ、ガラル地方にある《モンスターボール工場》で働いてた…」

 

 シンヤ「あー!眼鏡をかけてた《ブビィ》を連れてる女の人か!」

 

 マードック「ああ。今オリオはカーナの工場で働いてるんだ」

 

 シンヤ「そうだったのか。けど、これで次の目的地が決まったな」

 

 リコ「うん!」

 

 ロイ「早速ガラル地方に出発だ!」

 

 リュウガ「俺たちも同行させてもらうぜ」

 

 ミコ「ライジングボルテッカーズのメンバーとしてね」

 

 リコ「うん!またよろしくね!」

 

 ウルト「よし!みんな俺様についてこい!」

 

 ドット「モンスターボール工場がどこにあるか知ってるのか?」

 

 ウルト「あっ…」

 

 ロイ「ウルトは僕たちの後をついてこい」

 

 シンヤ「カエデさん、ケーキご馳走様でした。マードックも」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 マードック「ああ」

 

 リコ「とても美味しかったです」

 

 カエデ「フフッw、また寄ってくださいね」

 

 リコ「はい。じゃあマードック、私たち、オリオの所に行くね」

 

 マードック「ああ、オリオによろしくな。それと、みんなくれぐれも気をつけろよ」

 

 シンヤ「ああ」

 

 ドット「またね、マードック!」

 

 ロイ「新メニューの開発、頑張って!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカァァッ!」

 

 ウルト「ケーキ、メガ美味かったぜ!」

 

 ヤミラミ「ヤミラァァッ!」

 

 リュウガ「じゃあな!」

 

 ミコ「またね!」

 

 

 こうして、オリオがガラル地方にあるモンスターボール工場で働いているとマードックから聞いたシンヤたちは、ガラル地方に向けて出発の準備をすると、マードックとカエデに挨拶をしてからガラル地方に出発し、マードックとカエデはシンヤたちが見えなくなるまで手を振り続けた。

 

 

 マードック「すごいな、あいつら。まだ子供なのに、俺たちより強くて迷いがなくて」

 

 カエデ「そうですね〜、リコさんたち、1年前より逞くなってました」

 

 マードック「…俺が言い出したんです」

 

 カエデ「何をですか?」

 

 マードック「ライジングボルテッカーズを解散しようって。あいつらを危険な目に遭わせないために、守るために。…でも、本当は俺だって、あいつらと一緒に冒険をしたいんです。けど、エクスプローラーズのせいで、俺たちは犯罪者だって、たくさんの人にそう思われてる。だから、どうしたいいのか自分でもわからないんです」

 

 

 本当は大人の自分がしっかりして、リコやドットやシンヤたちを守らなきゃいけないということはわかってるが、自分がライジングボルテッカーズのメンバーだとバレたとき、たくさんの人から非難の声を浴びることになるので、それが原因で妹やドットに迷惑をかけると思うと、マードックは不安でたまらず、どうすればいいのかわからず悩んでいた。そんなマードックの姿を見たカエデは…

 

 

 カエデ「リコさんたち、立派に羽化して羽ばたいてましたね」

 

 マードック「えっ?」

 

 カエデ「アゲハントって、どんなにボロボロになっても、渡の季節になると、必ず羽ばたいて飛ぶんです。だからマードックさんも、羽ばたいて空を飛ぼおうと思えば、どこにだって行けるんじゃないですかw?」

 

 マードック「ぁっ…そうですねw」

 

 

 カエデから笑顔でそう言われると、何か思うところがあったマードックは、ある決意を胸に秘めるのだった。

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 フェリーに乗ってガラル地方にやってきたシンヤたちは、早速モンスターボール工場へと向かうと、モンスターボール工場を経営している、モンスターボール職人の《カーナ》と、ブレイブアサギ号のメカニックである《オリオ》と再会し、互いに久しぶりに会えたことを喜んだ。そのあとシンヤたちは、モリーやマードックに伝えたように、オリオにもラクリウムが残っていることを話し、ライジングボルテッカーズを再結成したことを伝えると、ブレイブアサギ号に代わる新しい船を造ってほしいと頼んだのだが、オリオに他を当たってほしいと断られてしまう。

 

 

 次回「オリオの心」

 

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