ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり 作:通りすがりのポケモントレーナー
フェリーに乗ってガラル地方にやってきたシンヤたちは、早速オリオが働いている《モンスターボール工場》に向かい、そこでモンスターボール工場を経営している《カーナ》に再会すると、カーナと一緒に働いているオリオに再会した。そのあとシンヤたちは、自分たちがここに来た理由をオリオに話すと、解体したブレイブアサギ号に代わる新しい船を造ってほしいと頼んだのだが、オリオに断られてしまう。そのあと、森に隠されていたブレイブアサギ号を発見し、オリオが工場で働いてる理由をカーナから聞くと、明日もう一度オリオと話をしようということになり、カーナから使っていいと言われたモンスターボール工場の裏にある小屋に泊まると、次の日の朝、シンヤたちはブレイブアサギ号が置いてある森の中でオリオと話をした。その途中、モンスターボール工場から謎の爆発音が聞こえてきたので何事かと思い、急いで工場に向かうと、オリオとカーナが工場で作ったアイテムを受け取りに来たスーツ姿の2人の男がウルトと揉めていたのだが、そこでシンヤたちは、スーツ姿の2人の男がエクシード社の社員であることと、オリオとカーナが知らずに作っていたアイテムが《ストロングスフィア》の製造パーツであることを知った。すると、エクスプローラーズのメンバーであり、スピネルの部下である《ルーベラ》と《インディ》という2人の男女が現れ、シンヤたちがライジングボルテッカーズだと知るとバトルを挑んできて、ルーベラはブレイズ種のケンタロスを、インディはウォーター種のケンタロスを繰り出すと、ストロングスフィアを使って2体のケンタロスをパワーアップさせた。
モンスターボール工場の前
ケンタロス(パルデアの姿・ブレイズ種)「ブォォォンッ‼︎」
ケンタロス(パルデアの姿・ウォーター種)「ブォォォンッ‼︎」
ルーベラ・インディ「「ケンタロス、アタック!」」
ケンタロス(パルデアの姿・ブレイズ種)「ブォォォォォンッ‼︎」
ケンタロス(パルデアの姿・ウォーター種)「ブォォォォォンッ‼︎」
ドォォォォンッ‼︎
マスカーニャ「マァァァニャァァッ!?」
アチゲータ「ゲァァァァッ!?」
リコ「マスカーニャ!」
ロイ「アチゲータ!」
バトルが始まると、ルーベラとインディは技ではなく、「アタック」という指示をケンタロスに出した。すると、2体のケンタロスは「レイジングブル」という技を発動し、ブレイズ種は炎を、ウォーター種は水を体に纏うと、マスカーニャとアチゲータとウェルカモとヤミラミに向かって突進してきた。すると、マスカーニャたちは素早く移動してその攻撃をかわしたが、ブレイズ種はマスカーニャを、ウォーター種はアチゲータを狙って再び攻撃してくると、その攻撃がマスカーニャとアチゲータに直撃してしまい、マスカーニャとアチゲータは効果抜群のダメージを受けてしまう。
リュウガ「何だ、今の技?」
シンヤ「『レイジングブル』。パルデアの姿のケンタロスだけが覚える技で、使うケンタロスの種に合わせて、かくとう、ほのお、みずタイプのいずれかに変化する技だ」
リュウガ「ってことは、赤いケンタロスが使えばほのおタイプに、青いケンタロスが使えばみずタイプの技になるってことか?」
シンヤ「そう。だから、マスカーニャはほのおタイプの技を、アチゲータはみずタイプの技を食らったってことになる」
ミコ「冷静に説明してる場合!早くリコたちに加勢しないと!」
リュウガ「いや、ここはリコたちに任せよう」
ミコ「はあっ!?あんた正気!?」
リュウガ「この程度の相手に勝てないようなら、この先の戦いには勝てないぞ」
ミコ「っ!」
シンヤ「そうだな。リュウガの言う通りだ。ここはリコたちに任せてみよう」
ミコ「あ〜〜、もう!わかったわよ!」
ミコはモンスターボールを取り出すと、リコたちに加勢しようとしたが、リュウガとシンヤの言葉でモンスターボールを持った手を止めると、リコたちのバトルを見届けることにした。
ウルト「アイツら、さっきケンタロスに技の指示をしてなかったな」
リコ「そういえば、オニキスとサンゴがストロングスフィアを使ってシンヤとバトルしたときも、技の指示をしてなかった」
ドット「マッギョのときもそうだった」
ロイ「もしかしたら、ストロングスフィアを使ったポケモンは、指示が必要なくなって攻撃しかできなくなるのかも…」
ウルト「グダグダ考えても仕方ねえ。ヤミラミ!『じごくづき』!」
ドット「ウェルカモ!『アクアブレイク』だ!」
ヤミラミ「ヤァァァァッ‼︎」
ウェルカモ「ウェェェェ、ルゥゥゥゥゥッ‼︎」
ドォォォォォォンッ‼︎
ケンタロス(パルデアの姿・ブレイズ種)「ブォォォンッ‼︎」
ケンタロス(パルデアの姿・ウォーター種)「ブォォォンッ‼︎」
ウルト「き、効いてねぇ⁉︎」
ドット「くっ…!」
ヤミラミとウェルカモは、それぞれ「じごくづき」と「アクアブレイク」を発動すると、ヤミラミはウォーター種のケンタロスを、ウェルカモはブレイズ種のケンタロスを攻撃し、ヤミラミとウェルカモの攻撃が2体のケンタロスに直撃するとダメージを与えられたと思ったが、ストロングスフィアの影響を受けているせいなのか、2体のケンタロスにあまりダメージを与えられなかった。
リコ「マスカーニャ!『マジカルリーフ』!」
マスカーニャ「マァァァ、ニャァァァァァッ‼︎」
ケンタロス(パルデアの姿・ブレイズ種)「ブォォォォォンッ‼︎」
マスカーニャがウォーター種のケンタロスに「マジカルリーフ」を放つと、ブレイズ種のケンタロスがウォーター種のケンタロスの前に移動し、頭に付いてる2本の角から炎を放ち、マスカーニャの攻撃からウォーター種のケンタロスを護った。
ロイ「アチゲータ!『じだんだ』!」
アチゲータ「アッチアッチ、アッチゲェェェッ‼︎」
ケンタロス(パルデアの姿・ウォーター種)「ブォォォンッ‼︎」
ブレイズ種のケンタロスはマスカーニャの攻撃を止めているから身動きが取れない状態なので、アチゲータはそのチャンスを狙って「じだんだ」を発動し、ブレイズ種のケンタロスに攻撃を仕掛けた。しかし、その攻撃はブレイズ種のケンタロスに当たる前に、ウォーター種のケンタロスが2本の角から放った水の攻撃で防がれてしまい、ブレイズ種のケンタロスの攻撃によってマスカーニャがやられそうになってしまうが、ヤミラミとウェルカモが、それぞれ「パワージェム」と「アクアカッター」を放ってブレイズ種のケンタロスの攻撃を相殺してマスカーニャを助けた。
リコ「ドット、ウルト、ありがとう」
ドット「うん」
ウルト「チ、チーム戦だからな///」
ロイ「あの2体の攻撃、今までラクリウムの影響を受けて暴走してたポケモンたちと違って、オニキスのキョジオーンやサンゴのオニゴーリみたいにしっかり連携が取れてる」
リコ「うん」
ストロングスフィアの影響を受けているポケモンとバトルするのが初めてのリコとロイは、以前エクシード社のテストセンターに行ったとき、エクスプローラーズのオニキスとサンゴがシンヤとバトルしてるときに取り出したストロングスフィアをキョジオーンとオニゴーリに使ったときのことを思い出していた。
ドット「そういえば、さっきケンタロスが『レイジングブル』を使って攻撃してきたときと、マスカーニャとアチゲータが『マジカルリーフ』と『じだんだ』を使って攻撃したとき、それぞれタイプの相性が良い相手を狙って攻撃してたよね?」
ウルト「言われてみりゃ…」
リコ「確かに…」
ロイ「そういえば、あの時もそうだった。シンヤがエクシード社のテストセンターでオニキスとサンゴとバトルしてたとき、2人がストロングスフィアを使うまでは、キョジオーンとオニゴーリはオニキスとサンゴの指示を聞いてたけど、2人がストロングスフィアを使ったあとは、空を飛べるオニゴーリがハッサムを、キョジオーンはルカリオを狙ってて、勝手に技を使ってハッサムとルカリオを攻撃してた」
ドット「もしかしたら、キョジオーンとオニゴーリは、本能的に狙いやすい相手を理解して攻撃したんだと思う。それは、今僕たちがバトルしてるケンタロスたちも同じだ」
リコ「じゃあ、さっき連携して戦ってるように見えたのは…」
ドット「僕たちが勝手に連携してるって思ってただけで、本能的に有利な相手を攻撃してるだけだと思う」
ウルト「つーことは…」
リコ「ほのおタイプのケンタロスはマスカーニャを…」
ロイ「みずタイプのケンタロスはアチゲータを狙ってくるってことか」
ドット「ああ、そこが勝利の鍵だ!」
ルーベラ・インディ「「ケンタロス、アタック!」」
ケンタロス(パルデアの姿・ブレイズ種)「ブォォォォォンッ‼︎」
ケンタロス(パルデアの姿・ウォーター種)「ブォォォォォンッ‼︎」
ルーベラとインディが「アタック」の指示を出すと、2体のケンタロスは「レイジングブル」を発動し、ブレイズ種は炎を、ウォーター種は水を体に纏うと、ドットの読み通り、ブレイズ種はマスカーニャを、ウォーター種はアチゲータを狙って突進してきた。
ウルト「来たぜ!」
リコ「マスカーニャ!」
ロイ「アチゲータ!」
マスカーニャ「ニャァァッ!」
アチゲータ「ゲアッ!」
バッ(互いに左右に移動する)
ドォォォォォォンッ‼︎
ケンタロス(パルデアの姿・ブレイズ種)「ブォォォォォンッ!?」
ケンタロス(パルデアの姿・ウォーター種)「ブォォォォォンッ!?」
2体のケンタロスが突進してくると、マスカーニャとアチゲータはギリギリまでその場から動かずに2体のケンタロスを引きつけ、2体のケンタロスが近づいてきたタイミングで、互いにその場から左右に移動した。すると、2体のケンタロスは、それぞれ自分が狙っていたマスカーニャとアチゲータに攻撃しようと、互いに左と右に曲がろうとした。しかし、同時に同じタイミングで左と右に曲がろうとしたので、2体のケンタロスは互いの体をぶつけ合ってダメージを受けてしまい、攻撃が不発に終わってしまう。
ドット「今だ!ウェルカモ!『エアカッター』!」
リコ「マスカーニャ!『マジカルリーフ』!」
ロイ「アチゲータ!『じだんだ』!」
ウルト「ヤミラミ!『パワージェム』!」
ウェルカモ「ウェェェルゥゥゥッ‼︎」
マスカーニャ「ニャァァァァァッ‼︎」
アチゲータ「アッチアッチ、アッチゲェェェッ‼︎」
ヤミラミ「ヤァァミィィィッ‼︎」
ドォォォォォォンッ‼︎
ケンタロス(パルデアの姿・ブレイズ種)「ブォォォ…(@_@)」
ケンタロス(パルデアの姿・ウォーター種)「ブォォォ…(@_@)」
2体のケンタロスが互いの体をぶつけ合って体勢を崩すと、ウェルカモとマスカーニャはウォーター種のケンタロスに、アチゲータとヤミラミはブレイズ種のケンタロスに向かって技を放った。ヤミラミの「パワージェム」を除いて、マスカーニャたちの放った技は2体のケンタロスに効果抜群なので、マスカーニャたちの放った技が2体のケンタロスに直撃すると、2体のケンタロスはその場に倒れて戦闘不能になり、それと同時に、2体のケンタロスが体に纏っていたピンクのモヤが消え去った。
シンヤ・リュウガ「「フッw」」
ピカチュウ「ピィカァッw!」
キャプテンピカチュウ「ピカピカッw!」
ミコ「すごい、テラスタルもメガシンカも使わないで勝っちゃった…」
カーナ「うん!すごいよ、みんな!」
オリオ「ぁっ…」
メタグロス「メッタァァァッw!」
エレキッド「ビビィッw!」
ブビィ「ブッビィィッw!」
リコたちがバトルに勝利すると、バトルを見ていたシンヤたちはリコたちが勝ったことを喜んだ。
ルーベラ「ストロングスフィアを使っても勝てなかった…」
インディ「なぜだ…」
シンヤ「当然だろ。ポケモンバトルは、トレーナーとポケモンの気持ちを一つにしてやるもの。だけど、お前たちとケンタロスたちの気持ちはバラバラで、相手の攻撃をかわしたりせずにただ攻撃するだけ。野生のポケモンでさえ攻撃をかわすのに、お前たちのやってたバトルは初心者がやるより酷いバトルだ」
ルーベラ・インディ「「くっ…」」
ロイ「シンヤの言う通りだ!トレーナーとポケモンの気持ちがバラバラになってたら、いいバトルなんかできるわけがない!」
リコ「ポケモンを傷つけるストロングスフィアを平気で使うトレーナーに、私たちは絶対に負けません!」
オリオ「リコ…ロイ…」
エクシード社の社員B「あ、あの、ストロングスフィアの製造パーツはどうしますか?」
スチャ(ルーベラとインディがモンスターボールを取り出す)
ルーベラ・インディ「「戻れ、ケンタロス」」
シュルルーーン
ルーベラ「パーツは他の場所で手に入れればいい」
インディ「ひとまず、スピネル様に今回のことを報告しなくては」
2体のケンタロスをモンスターボールに戻したルーベラとインディは、そう言ってモンスターボール工場を後にし、エクシード社の社員の2人がルーベラとインディの後についていくと、リコはホッと胸を撫で下ろした。
モンスターボール工場・工場内
カーナ「このパーツは、私が後で処分しておくから安心して」
ロイ「お願いします」
バトルが終わったあと、リコとロイは、2体のケンタロスとのバトルでダメージを受けたマスカーニャとアチゲータに、シンヤから貰った《かいふくのくすり》を使い、マスカーニャとアチゲータの体力を回復させた。そのあと、シンヤたちはモンスターボール工場の中で一息つくことにして、ピカチュウたちにポケモンフーズを食べさせている間、ストロングスフィアの製造パーツを工場の中へと運んだ。
リコ「まさか、ストロングスフィアのパーツをここで作ってもらってたなんて…」
シンヤ「カーナさんの工場に依頼が来たことを考えると、よその工場にもストロングスフィアのパーツを作る依頼をしてると考えるべきだろうな」
カーナ「そうだね。たった1箇所ストロングスフィアのパーツを作るのをやめても、何の影響もないと思う」
ドット「やっぱり、ストロングスフィアが危険なものだってみんなに知ってもらって、発売そのものを止めないと」
ロイ「うん。こんなものを世界中のトレーナーたちが手に入れたら、大変なことになる。絶対にエクスプローラーズを止めなきゃ!」
ガタッ(オリオが座っている椅子から立ち上がる)
オリオ「リコ、ロイ、ドット、シンヤ、リュウガ、ミコ。それにウルト」
シンヤたち子供組「「「ん?」」」
シンヤたちが話をしていると、少し離れた所に座っているオリオが突然立ち上がってシンヤたちの名を呼ぶと、シンヤたちはオリオに目を向けた。
スッ(オリオが頭を下げる)
シンヤたち子供組「「「えっ⁉︎」」」
突然立ち上がったオリオが自分たちに頭を下げてきたので、シンヤたち子供組は驚いた。
オリオ「さっきはありがとう。あんたたちがいなかったら、あたしとカーナは何も知らずに、ストロングスフィアのパーツをエクスプローラーズに渡して、取り返しがつかないことをするところだった」
カーナ「そうね。本当にありがとう」
シンヤ「あ、いや、2人は何も知らなかったわけですし、バトルしたのはリコたちですから」
ロトロトロト…ロトロトロト…(シンヤのスマホロトムに電話がかかってくる)
シンヤ「あ、ちょっとすいません。…っ⁉︎」
リュウガ「?どうした?」
ミコ「電話に出ないの?」
シンヤ「あー、いや、出るけど…タイミングが良いのか悪いのか…」
自分のスマホロトムに電話がかかってくると、シンヤはスマホロトムを手に取り、誰から電話がかかってきたのかを確認すると、電話をかけてきた相手に驚き、少しリコたちから離れた。そして、リコたちに話が聞かれないようにスマホロトムの音量を下げてから電話に出ると、電話をかけてきた相手と話を始めた。
シンヤ「そうか、2日後に。ああ、わかった」
ドット「誰と話してるんだろう?」
ミコ「さぁ?」
シンヤ「ああ、ちょっと待ってくれ。今オリオと一緒だから、ちゃんと無事だって知らせといた方がいい。オリオは、あんたが死んだと思って悲しんでるからな」
シンヤ以外の全員「「「えっ!?」」」
キャップ「ピカァァァッ!?」
オリオ「シンヤ、まさか、あんたの電話の相手って…」
シンヤの話の内容から、シンヤがスマホロトムで話をしている相手に気づいたシンヤ以外の全員は驚きの声を上げると、オリオはシンヤのいる所に向かってゆっくり歩いて行った。
シンヤ「今オリオが目の前に来たから、連絡しなかったことをちゃんと謝った方がいいぜ」
オリオ「シンヤ…」
シンヤ「あぁ、気が済むまで話していいよ」
シンヤはそう言うと、タブレットタイプに拡大させたスマホロトムの音量を少し上げてからオリオに渡し、リコたちのいる場所に歩いて行った。そして、オリオがシンヤのスマホロトムに映った相手を見ると、そこには自分が思っていた人物が映っていたので、オリオは自分の心臓の鼓動が早くなるのを感じた。
『よっw』
オリオ「ぁっ…フ…フ…」
フリード『久しぶりだな、オリオw』
オリオ「フリード!(涙)」
リコ・ロイ・ドット・リュウガ・ミコ「「「「「っ!」」」」」
リコ「やっぱり…」
シンヤのスマホロトムに映っていた人物。それは、ライジングボルテッカーズのリーダーであり、1年前、ラクアから脱出するときにリザードンと一緒にブレイブアサギ号から落ちて、オリオが死んだと思っていた《フリード》だった。
オリオ「本物…だよね?あんた、船から落ちて死んだんじゃ…?」
フリード『おいおい、勝手に殺すなよw。船から落ちたあと、リザードンに助けられたんだ』
オリオ「だったらなんで、すぐそのあとに連絡しなかったの‼︎」
フリード『っ!?』
リコ「オリオ…」
オリオ「あんたは昔からそう。報連相もしないで、いつもみんなに心配かけて!だけど今回は、今までの中で一番タチが悪い!無事だったんならすぐに連絡しなさいよ!船から落ちたあんたが死んだと思ってた私が、この1年間どんな気持ちでいたかわかる!私だけじゃない、モリーやマードックもランドウのじっちゃんも、あんたが死んだって思ってたんだよ!それなのに…くっ、なんであんたは大事なことを言わないの!…ホントに…もう(涙)」
オリオが涙を流しながらそう言うと、オリオの悲しんでる顔を見たフリードは、すぐ連絡しなかったのは不味かったと思い、リザードンに助けてもらったすぐあとに連絡をしておけばよかったと、少し罪悪感に駆られた。
フリード『オリオ…ぁ…すまない』
スッ(カーナがオリオの後ろから現れる)
カーナ「でもよかったじゃない。フリードが無事だってことがわかって」
フリード『カーナ!?カーナがいるってことは、もしかして、オリオはモンスターボール工場にいるのか!?』
カーナ「そうだよ。今オリオは、うちの工場で働いてるの」
フリード『えっ?何でオリオが工場で働いてるんだ?』
オリオ「そんなことより、あんた今どこにいるの?」
フリード『そんなことって…』
オリオ「いいから答える!」
フリード『っ、俺は今、ホウエン地方の《トクサネシティ》にある、《トクサネ宇宙センター》にいるんだ。これから《宇宙》に行くためにな」
カーナ「う…」
オリオ「宇宙!?」
フリード『ああ。あっ、悪い。そろそろ、2日後に向けていろいろ準備をしなきゃいけないから、詳しいことはシンヤに聞いてくれ』
オリオ「シンヤに?」
キャプテンピカチュウ「ピカァァァッ!」
オリオ「ぁっ、キャップ」
フリードが電話を切ろうとすると、オリオとフリードの会話を最初から聞いていたキャップがオリオの近くにやってきて、そのままオリオの肩に飛び乗ると、シンヤのスマホロトムに映っているフリードを見た。
フリード『キャップ!』
キャプテンピカチュウ「ピカァァァッ‼︎」
フリード『どうした?キャップ』
オリオ「キャップも怒ってるんだよ。あんたが今まで連絡しなかったこと」
キャプテンピカチュウ「ピカァァァッ!」
フリード『あ…キャップ、すまない。けど、俺は無事だ。リザードンもな』
スッ(シンヤのスマホロトムにリザードンが映る)
リザードン『ザァァァァッ!』
フリード『今まで連絡しなかったのは悪かった。エクスプローラーズの連中にずっと見張られていてな。宇宙に行ったら連絡しようと思ったんだが、俺を見張っていた奴らの気配がなくなったから、こうしてシンヤに連絡したんだ』
オリオ「ったく、あんたは本当に…」
キャプテンピカチュウ「ピカァァッ…」
『おーい!フリード君!』
フリード『あっ、すいません、すぐに行きます!というわけだから、オリオ、キャップ、俺が宇宙から戻るまで、ブレイブアサギ号をよろしく頼むぜ』
ピッ(電話が切れる)
オリオ「あっ…切れた…」
キャプテンピカチュウ「ピカァァァ…」
ロイ「僕たちも、フリードと話したかったな…」
リコ「うん…」
オリオ「そうだよね、ごめん。…ところで…」
チラッ(オリオがシンヤを見る)
シンヤ「ん?」
スッ(この場にいる全員の視線がシンヤに集まる)
リュウガ「シンヤ…」
シンヤ「ん?」
ミコ「あんたのスマホロトムに、フリードから電話がかかってきた理由を聞かせてもらいましょうか」
リコ・ロイ・ドット「「「うん」」」
シンヤ「あ、ああ…」
フリードとの電話が切れると、この場にいる全員がシンヤに目を向けた。それは、さっきのフリードとオリオの話の内容から、シンヤはフリードが生きていることを知っていたのかという意味が込められた目だった。そんな目でみんなから見られたシンヤは、どうしてフリードが生きてることを自分が知っていたのか、その理由をリコたちに話し始めた。
シンヤ「あれは、俺が六英雄を捜しにラクアに戻ったときだった…」
ラクアの森の中・夜
シンヤ「昼間の騒ぎが嘘みたいに静かだな。六英雄はどこにいるんだ…?」
ガサガサッ(近くの草むらが揺れる)
シンヤ「っ、誰だ!」
ザッ(草むらから出てくる)
シンヤ「え?」
フリード「シンヤ!?」
リザードン「ザァァァッ!?」
シンヤ「フリード!?それにリザードンまで!」
シンヤ『黒いレックウザと、ギベオンの白いジガルデ。そして、野生のジガルデと一緒にラクアに戻った俺は、手分けをして六英雄を捜していたんだ。そして、俺が森の中で六英雄を捜していると、お前たちと一緒にラクアを脱出したと思っていたフリードとリザードンと会ったんだ。そのことに驚いた俺は、どうしてここにいるのかをフリードから聞くと、ブレイブアサギ号に乗ってラクアを脱出しようとしたときにリザードンと一緒に船から落ちて、《ムゲンダイマックス》の姿となったハデスの赤いムゲンダイナが二度目の『ダイマックスほう』をラクアに放ち、それがラクアの地面に直撃したことによって発生した猛烈な逆風にあおられ、ラクアの上空に吹き上げられたことを聞いた』
リコ「それって、シンヤが黒いレックウザたちと一緒にラクアを脱出しようとしたときのことだよね?」
シンヤ「そうだ。その時、ラクアの上空からクムリ山を見下ろしたフリードは、あることに気づき、さっきオリオに話したように、地面に落ちそうになったところをリザードンに助けられたらしい」
ミコ「なるほどね」
ロイ「ねぇ、フリードが気づいたあることって何なの?」
シンヤ「ああ、それか。クムリ山の頂上から、ラクアを見たときのことを覚えてるか?」
ロイ「うん、覚えてるよ」
シンヤ「そのあと、ラクアできのみを食べたとき、フリードがこう言ってたのを覚えてるか?“クレーター状にくぼんでいる”この地形が気になるって」
ロイ「それも覚えてるよ。でも、それとフリードが気づいたことに何の関係があるの?」
シンヤ「それが大ありなんだ。ラクアの上空からクムリ山を見下ろしたフリードが気づいたことが、俺がクムリ山の頂上からラクアを見たときと同じことだからな」
ミコ「だから、それは何なの!」
リュウガ「もったいぶらずに早く教えろ!」
シンヤ「ラクリウムが、宇宙から降ってきた《隕石》だってことだよ」
シンヤ以外の全員「「「隕石!?」」」
シンヤ「ああ。クムリ山の頂上から、緑でいっぱいのラクアを初めて見たとき、クムリ山がクレーター状にくぼんでいるのは、クムリ山に隕石が落ちてきたからだと、俺はそう思ったんだ。そして、ラクアの上空でクムリ山を見下ろしたフリードも、クムリ山がクレーター状にくぼんでいるのは、クムリ山に隕石が衝突した跡だと気づいたらしい。フリードはそれを確かめるためにラクアを調査しようとしたが、まだエクスプローラーズがいるかもしれないから夜になるのを待ち、リザードンと一緒にラクアにやってきて調査を始めた。そこで六英雄を捜していた俺と出会い、一緒に六英雄を捜しながら、ラクリウムが宇宙から降ってきたことを確かめる調査を始めた。その時、俺たちはエクスプローラーズを見つけたんだ」
ラクアの森の中・夜
エクスプローラーズのしたっぱA「おい、船から落ちたライジングボルテッカーズのリーダーは見つかったか?」
エクスプローラーズのしたっぱB「いや、世界チャンピオンは?」
エクスプローラーズのしたっぱA「こっちもだ。本当に2人とも死んだのか?」
エクスプローラーズのしたっぱB「もしかしたら、実は2人とも生きてて、この近くにいたりしてなw」
茂みの中
シンヤ「奴ら、フリードが船から落ちたことを知ってるみたいだな」
フリード「あぁ。どうやら俺たち、奴らに死んだと思われてるみたいだな」
シンヤ「その方が好都合だ」
ダッダッダッ(誰かが走ってくる)
エクスプローラーズのしたっぱC「おい、掘り起こした《ラクリウム》を運ぶのを手伝ってくれ!」
シンヤ・フリード「「ッ⁉︎」」
リザードン「グオッ⁉︎」
エクスプローラーズのしたっぱA「え?俺たち、世界チャンピオンとライジングボルテッカーズのリーダーを捜してるんだけど…」
エクスプローラーズのしたっぱC「それは後でいいって、スピネル様が」
エクスプローラーズのしたっぱB「わかった、すぐ行く」
ダッダッダッ(3人のエクスプローラーズのしたっぱがどこかに走って行く)
シンヤ「ラクリウムを掘り起こした…だと…」
フリード「ラクリウムは、さっきパゴゴが六英雄と一緒に消滅させたはず…」
シンヤ「とにかく、奴らの後を追ってみよう」
フリード「ああ!」
シンヤ『どうやらエクスプローラーズは、フリードがブレイブアサギ号から落ちたことを知っているようで、ブレイブアサギ号から落ちたフリードが死んだと思っていたらしく、俺もハデスの赤いムゲンダイナの攻撃を食らって死んだと思っていたらしい。それが本当かどうかを確認するため、2人のエクスプローラーズが俺とフリードを捜していたところに、一人のエクスプローラーズがやってきて、掘り起こしたラクリウムを運ぶのを手伝ってほしいと頼みに来たんだ。それを聞いたときは、俺もフリードも本当に驚いたよ。消滅したラクリウムを運べて言ってたんだからな。その言葉が気になった俺とフリードは、それが本当かどうかを確かめるため、走って行ったエクスプローラーズの後を追っていき、エクスプローラーズがラクアの地中にあるラクリウムを掘り起こしているところを見て、ラクリウムが消滅してないことを知った』
ラクア・中心
フリード「マジかよ…」
シンヤ「まだラクリウムが残ってたとはな…」
フリード「…シンヤ、お前のパルキアの力で、すぐ《ホウエン地方》に行けるか?」
シンヤ「できるけど、どうしてホウエンに?」
フリード「さっき、ラクアにある土壌を掘ったときに手に入れたこの土と、ラクリウムの破片を調べたい。だから、ホウエンの《カナズミシティ》にある《デボンコーポレーション》に行きたいんだ」
シンヤ「デボンコーポレーション!?」
フリード「なんだ、知ってるのか?」
シンヤ「知ってるもなにも、俺、デボンコーポレーションの社長の《ツワブキ》さんと知り合いだぞ」
フリード「えっ!?なんで、そんなお偉いさんと知り合いなんだ?」
シンヤ「ホウエンリーグに出るためにカナズミシティに行って、ジム戦が終わったあと、近くにあるポケモンセンターに行こうとしたら、デボンコーポレーションの中から、アオギリが率いているアクア団のしたっぱの一人が急に出てきたんだ。そのあとすぐに、社長のツワブキさんがデボンコーポレーションの中から出てきて、“盗んだものを返せ”と言いながらアクア団のしったぱを追ってたから、何か盗まれたと思って、そのアクア団のしたっぱを俺とピカチュウが倒して、デボンコーポレーションから盗んだものを取り返したんだ。そしたら、ツワブキさんが助けてくれたお礼にって、自分の会社の中を案内してくれて、社長室で《ポケナビ》をくれたんだ」
フリード「そうだったのか。だったらすぐにデボンコーポレーションに行って、これを調べてくれるように、お前から社長さんに頼んでくれないか」
シンヤ「それはいいけど。その前に、先に奴らを倒した方がいいんじゃ?」
フリード「いや、今ここで騒ぎを起こすのはマズイ。俺たちが死んだと奴らが思ってるなら、それを利用して、今できることをやろう」
シンヤ「そう…だな。わかった。けどその前に、黒いレックウザと白いジガルデと緑のジガルデと合流して、ラクリウムが残ってることを話してからデボンコーポレーションに行こう」
シンヤ『それからあとは、前にセキエイ学園でリコとロイに話したように、六英雄を捜していた黒いレックウザと白いジガルデと緑のジガルデと合流して、ラクアにラクリウムが残っていることを伝えると、黒いレックウザは傷を癒すためにどこかへと飛んでいき、2体のジガルデは体からすべてのセルを分離すると、エクスプローラーズを監視しながら消えた六英雄を捜すことにしたんだ。そして、俺とフリードはパルキアの力でホウエン地方に行き、朝になったらデボンコーポレーションに行くことにして、カナズミシティのポケモンセンターで一晩泊まることにした』
カナズミシティ・デボンコーポレーションの前
シンヤ「何度見てもでかい建物だな」
フリード「早く行くぞ」
シンヤ「はいはい」
ダイゴ「あれ?シンヤ君?」
シンヤ「えっ?…あっ、ダイゴさん!」
シンヤ『デボンコーポレーションの中に入ろうとしたら、俺とフリードは、デボンコーポレーションにやってきた《ダイゴ》さんに出会ったんだ』
ダイゴ「久しぶりだね!カルネさんに誘われたパーティで会ったとき以来かな?」
シンヤ「そうですね、久しぶりです」
ダイゴ「あれ?ピカチュウはどうしたんだい?それに隣にいる人は…」
フリード「あ、俺はフリードといいます」
ダイゴ「ああ、あなたがフリード博士ですか。ポケモン博士としてのご活躍は聞いてます」
フリード「ありがとうございます」
ダイゴ「でも、どうしてフリード博士がシンヤ君と一緒にここに?」
シンヤ「実は、デボンコーポレーションに力を貸してもらいたくて…」
ダイゴ「デボンコーポレーションに?…わかった。これから父さんと会う約束があるから、父さんと話を聞くよ。フリード博士もどうぞ」
フリード「は、はい」
シンヤ『ダイゴさんにデボンコーポレーションの社長室に案内された俺とフリードは、そこで社長であるツワブキさんと、その息子であるダイゴさんに、クムリ山で起こったことや、エクスプローラーズのこと、ラクリウムのことを詳しく話した』
デボンコーポレーション・社長室
ダイゴ「なるほど、そんなことが…」
ツワブキ「それで、そのラクリウムというのが…」
フリード「これです」
スッ(ラクリウムとラクアの土の入ったチャック付きポリ袋を出す)
ダイゴ「これが、ラクリウム…」
シンヤ「それが宇宙から来たものどうか、ここで調べてほしいんです」
ダイゴ「…父さん」
ツワブキ「うん。わかった。君には以前、アクア団から盗まれたものを取り返してくれた恩がある。私たちにできることがあれば、喜んで力になろう」
シンヤ・フリード「「ありがとうございます!」」
シンヤ『こうして、ダイゴさんとツワブキさんの協力を得た俺とフリードは、しばらくの間、デボンコーポレーションの研究室で、ダイゴさんと一緒にラクリウムを調べた。その結果、俺とフリードが睨んだ通り、ラクアの土壌には、わずかに宇宙由来の成分が含まれていることが判明した』
カナズミシティ・デボンコーポレーションの前
フリード「やはり、思った通りだったな」
シンヤ「ああ。でも、これからどうするわけ?ラクリウムが宇宙から来たかもしれないことがわかったのはいいけど、それがわかったからといってどうなるわけでもないぞ」
フリード「いや、考えはある。次は《トクサネシティ》に行って、そこにある《トクサネ宇宙センター》に行こう」
シンヤ「トクサネシティに?」
シンヤ『どうしてフリードが、トクサネシティにある宇宙センターに行こうなんて言い出したのか、このときの俺は、ポケモン博士としてのツテで、ラクリウムが宇宙から来たことを調べてもらうためだと思ってたんだが、宇宙センターに着くと、フリードはとんでもないことをやらかしたんだよな…』
トクサネシティ・トクサネ宇宙センター内
フリード「頼む!俺を宇宙に行かせてくれ!」
トクサネ宇宙センターの職員A「そう言われましても…」
シンヤ「おいおい…(-_-٥)」
シンヤ『宇宙センターに着いた途端、いきなり宇宙に行かせてくれなんて言うもんだから、何をやってんだコイツはって思ったよ』
フリード「この星の未来がかかってるんだ!頼む!俺を宇宙まで打ち上げてくれ!」
トクサネ宇宙センターの職員A「きみ、警備員を呼んでくれ」
トクサネ宇宙センターの受付職員「は、はい」
???「騒がしいな、一体どうした?」
トクサネ宇宙センターの職員A「あ、所長!」
シンヤ「所長…?…あ」
トクサネ宇宙センターの所長「ん、シンヤ君?」
フリード「えっ?シンヤ、知り合いなのか?」
シンヤ「ジム戦をしにトクサネジムに来たとき、バッジを手に入れたあと、マツブサ率いるマグマ団がここにあるロケットのねんりょうを奪いにやってきて…」
フリード「お前がマグマ団を撃退して、ここを救ったんだろ?」
シンヤ「よくわかったな」
フリード「この前のアクア団が出てきた話で大体の察しがつく」
トクサネ宇宙センターの所長「いやぁ、あの時は世話になったね。そのあとの君の活躍で、マグマ団とアクア団は壊滅したって聞いたし」
シンヤ「でも、マグマ団とアクア団のリーダーは脱獄したんですよね…」
トクサネ宇宙センターの所長「ああ、ニュースを見たときは驚いたよ。それで、この騒ぎは何なんだ?」
トクサネ宇宙センターの職員A「それが、この人が宇宙に行かせてくれと…」
トクサネ宇宙センターの所長「宇宙に?」
フリード「あ、はい!」
シンヤ「所長、ちょっとお話ししたいことが…」
トクサネ宇宙センターの所長「ん?」
シンヤ『俺は所長に、マグマ団とアクア団のリーダーであるマツブサとアオギリの脱獄には、ある組織が絡んでいて、その組織が、宇宙から降ってきたかもしれない不思議な物質を使って、世界を征服しようとしていることを話した』
トクサネ宇宙センターの所長「なるほど。その組織が使おうとしている不思議な物質がまだ宇宙にあるかもしれないから、君は宇宙に行って、それを自分で調べたいと…」
フリード「そうです」
トクサネ宇宙センターの所長「…わかった。そういうことなら力になろう」
フリード「本当ですか!?」
トクサネ宇宙センターの所長「ああ。なにより、君の情熱が気に入ったよ。ただし、宇宙に行けるかどうかは君の頑張り次第だ。宇宙は危険でいっぱいだからね。宇宙飛行士として認定されるために、厳しい訓練も受けてもらうし、高い知識が必要なのは当然だから、たくさん勉強もしてもらう。宇宙でトラブルが起きたとき、すぐ対応できるようにね。君にその覚悟があるかい?」
フリード「はい!どこまでも高く飛んでいく、それが俺たちです!」
トクサネ宇宙センターの所長「フッw、わかった。ちょうど1年後に、ロケットを打ち上げるから、その時までに、“君たち”が宇宙に行けるだけの技術と知識を備えていれば、君たちを宇宙に行かせよう」
シンヤ「ちょ、ちょっと待ってください!“俺たち”というのは、“俺”とフリードのことを言ってます?」
トクサネ宇宙センターの所長「えっ?シンヤ君は行かないのかい?」
シンヤ「ええ。フリードだけ行けるようにしてください」
フリード「なんだ、お前は行かないのか?」
シンヤ「ああ。俺は1年後までに、ポケモンたちと修行するよ。ハデスを倒すために。ラクアでハデスを倒すことはできたけど、俺1人の力で倒せたわけじゃないからな。今度は1人で奴を倒せるように、そのためにこれから修行する」
フリード「わかった。ちゃんと土産は持って帰るから、楽しみにしててくれ」
シンヤ「当たり前だろ。ここまで協力したんだから、手ぶらで帰ってなんて許さないぞ」
フリード「お前の顔が広いおかげで、こうして宇宙に行けるからなw」
シンヤ「広いっていうか、戦いに巻き込まれたというか。ってか、まだ宇宙に行けると決まってないだろ。まあいいけどさ。あ、そうだ。今から宇宙に行くための準備をしてるってオリオたちに連絡したらどうだ?もしかしたら、船から落ちたフリードが死んでるって、リコやオリオがそう思ってるかもしれないし」
フリード「いや、ここに来るとき、“奴ら”の気配があった。だから、俺は宇宙に行くまで、あいつらに連絡はしない。お前も修行するなら、奴らに気づかれないように身を隠しながらした方がいい」
シンヤ「わかった。じゃあ、俺はもう行くから、また1年後に会おうぜ」
フリード「ああ。ほんとにありがとうな」
シンヤ『こうして、俺は修行の旅に、フリードは宇宙に行くための準備を始めたんだ』
ドット「そうだったんだ」
ロイ「それでフリードは、さっき宇宙に行くって…」
リコ「あ、そういえば、シンヤとセキエイ学園で再会したあと、オリオのことをシンヤが言ってたのを思い出した。あれって…」
シンヤ「ああ、てっきりオリオにだけは連絡してると思ってたんだけど、連絡してなかったんだなって」
リコ「やっぱり…」
カーナ「なんか、すごい話だったね」
リュウガ「にしても、警備員を呼ばれるってw」
オリオ「ほんとあいつは、少しは考えて行動できないかな…」
ウルト「けど、これから宇宙に行くんだろ?メガすげぇじゃん!」
ミコ「…っで」
シンヤ「ん?っでって?」
ミコ「あんたはフリードが生きてるって知ってたのに、それを私たちにずっと黙ってたってわけ?」
シンヤ「黙ってたっていうか、フリードに頼まれたからだというか。さっき森の中でオリオに言おうとしてたんだけど…」
オリオ「あぁ、さっき森の中でシンヤが私に言おうとしてたことって、フリードが生きてるってことだったんだ」
シンヤ「そう。フリードが死んだと思ってたオリオが苦しんでたから、それを無くしてやろうと思って…」
ミコ「だったら、セキエイ学園でリコたちと一緒に冒険に出発したときとか、セルクルタウンで私たちと合流したときに言えばよかったんじゃないの?」
シンヤから、自分がラクアに残ったことと、フリードが船から落ちたあとの出来事を聞くと、ミコを除いたみんなは、シンヤが1年間も修行してた理由と、フリードが宇宙に行く理由に納得してくれたが、ミコだけは、シンヤとフリードが今まで連絡しなかったことに対して少し怒っていた。
シンヤ「だから、エクスプローラーズに見張られてるから、今まで連絡しなかっただけで…」
ミコ「それはフリードの話で、あんたには関係ないわよね?ってか、フリードが生きてることをあんたが早く教えてくれてれば、オリオは…」
オリオ「いいよ、ミコ。悪いのは連絡しなかったフリードだし」
ミコ「でも…」
ミコの言う通り、フリードが生きていることをシンヤがもっと早くに教えてくれてれば話が早く進んだかもしれないのだが、エクスプローラーズに見張られているからフリードに言うなと言われていたので、今まで言うに言えなかったのだ。
オリオ「それより、エクスプローラーズの野望を阻止するあんたたちの計画、あたしにも協力させてくれない?」
シンヤたち子供組「「「えっ?」」」
オリオ「ストロングスフィアの恐ろしさは、さっきのリコたちのバトルを見てよくわかった。あんなものが世界中にばら撒かれたら、トレーナーとポケモンの絆は壊れて、取り返しのつかないことになる。最初はフリードが死んだと思ってずっと立ち止まってたけど、あんたたちのバトルを見てたら、胸が熱くなって、このままじゃいけないって思っててさ、後で一緒に行こうって言おうと思ってたの。けど、フリードが生きてることはさっき確認できたから、もう立ち止まる理由が完全になくなった。なにより、あいつも立ち止まらず、ラクリウムを消滅させるために、今もこうして動いてる。だから、あたしも自分にできることをやりたい。ライジングボルテッカーズの一人として!」
リコ「オリオ!」
ロイ「じゃあ…」
オリオ「うん!一緒にブレイブアサギ号に乗って、また空を飛んで冒険しよう!」
ずっとフリードが死んだと思って立ち止まっていたオリオだったが、さっきフリードが生きてることがわかったときに、オリオがずっと心に抱えていた不安や迷いは綺麗に消えていた。なにより、フリードがラクリウムを消滅させるために今も頑張っていることを知ったので、またフリードに会うために、シンヤたちと一緒にできることを頑張ろうと思うのだった。
ロイ「うん!」
リコ「ありがとう、オリオ!」
ウルト「じゃあ、すぐに出発しようぜ!」
オリオ「あー、ちょっと待って。メンテナンスはしてたけど、船に異常がないかを調べて、最高の状態で空を飛べるようにしたいから、3日ちょうだい。ドット、船のシステムの確認をお願いできる?」
ドット「もちろん!」
オリオ「エレキッドとメタグロスは、あたしの仕事を手伝ってくれる?」
エレキッド「ビビィッ!」
メタグロス「メッタァァッ!」
ミコ「じゃあ、私たちは掃除や買い出しをしようか」
リュウガ「そうだな。3日後までにやることはたくさんある」
ウルト「おう!」
リコ・ロイ「「うん!」」
ミコ「シンヤ、あんたには私たち以上に働いてもらうからね?」
シンヤ「勘弁してくれ…(-_-٥)」
カーナ「みんな、やることが決まったみたいだね」
オリオ「カーナ…あたし…」
カーナ「リコたちと行くんでしょ?だったらすぐに準備しなきゃw!」
オリオ「ぁ、うんw!」
こうして、もう一度ブレイブアサギ号に乗って冒険の旅に出発することが決まると、シンヤたちはポケモンたちと一緒に、3日後に向けて自分ができる準備を始めた。ドットとオリオは船の点検やシステムのチェック。シンヤとリコとロイとリュウガとミコとウルトは、船の掃除に食料や日用品の買い出しに、船に住み着いてるパモたちにご飯をあげたりしていた。やることが多くて大変だったが、またブレイブアサギ号に乗って冒険できると思うと、シンヤたちはとても楽しそうにしていて、そんな苦労など吹き飛んでいた。そして、そんな忙しさの中を過ごしていると、あっという間に3日経ってしまい、ブレイブアサギ号に乗って飛び立つ日になった。
オリオ「うん、これで完璧!いつでも飛べる!」
ロイ「買い出しも掃除もバッチリ!」
ドット「船内のシステムも異常なしだ」
リコ「準備万端だね!」
ウルト「早く乗ろうぜ!」
オリオ「あ〜、ちょっと待って。そろそろシンヤが来る頃だから」
リュウガ「シンヤが来る?…あれ?あいつ、どこにいるんだ?」
ミコ「そういえば、さっきから姿を見なかったわね」
冒険に出発する準備が完了すると、リコたちは早速ブレイブアサギ号に乗り込もうとしたのだが、オリオの言葉に足を止めると、シンヤとピカチュウがこの場にいないことに気づいた。
ブゥゥゥン!(空間の裂け目が現れる)
ウルト「な、何だこれ!?」
リュウガ「これは…」
ミコ「シンヤのパルキアの…」
シュン!(空間の裂け目から出てくる)
シンヤ「オリオ、連れてきたぜ」
ピカチュウ「ピィカッ!」
いきなり目の前に空間の裂け目が現れると、それを見たウルト以外のリコたち子供組は、ブレイブアサギ号に乗ってラクアに向かっている頃、シンヤがアメジオに会いにハッコウシティに繋がる空間の裂け目をパルキアに頼んでウイングデッキで開いてもらったときのことを思い出すと、目の前に現れた空間の裂け目はシンヤのパルキアが開いたものだとすぐに理解した。すると、右肩にピカチュウを乗せたシンヤが空間の裂け目から現れた。
リュウガ「シンヤ!」
ミコ「あんた、どこ行ってたの!?」
シンヤ「パルキアの力で、2人を迎えに行ってたんだよ」
シュン!(空間の裂け目から出てくる)
リコ「あっ!」
マードック「よう」
モリー「オッス…」
ルガルガン(まひるの姿)「ガァァァウッw!」
マホイップ「マッホォォッw!」
ラッキー「ラッキィィィッw!」
イッカネズミ「フィィィッw!」
シンヤとピカチュウが空間の裂け目から現れると、その少しあとに、ぽっちゃりした姿から元の体型に戻ってるルガルガンに、マホイップを連れたマードックと、ラッキーとイッカネズミを連れたモリーが空間の裂け目から現れた。
リコ「モリー!マードック!」
ドット「どうして2人がシンヤと一緒に?」
マードック「いや、なんつうか、頑張ってるお前たちの姿を見たら、居ても立っても居られなくなってな。それで、2日前にオリオに連絡して、新しい船を造ってほしいって頼んだんだ。そしたら、ブレイブアサギ号を解体してないことや、フリードが生きてること、2日後にリコたちと冒険の旅に出るってことを聞いたから、俺も一緒に連れてってくれるように頼んだんだ」
モリー「私は、2日前にオリオから連絡をもらって、マードックと同じように、フリードが生きてることや、完璧に整備したブレイブアサギ号で、もう一度あんたたちと冒険の旅に出るってことを聞いてね。一緒に行くことにしたんだ」
リコ「そうだったんだ」
オリオ「ブレイブアサギ号で2人を迎えに行ってもよかったんだけど、ブレイブアサギ号で行くと目立つから、前にシンヤがパルキアの力でウイングデッキからハッコウシティに行ったときみたいに、出発の準備ができた2人を迎えに行ってほしいって昨日のうちに頼んでおいたの」
シンヤ「それで、さっき2人を迎えに行ってたってわけ」
ミコ「なるほどねw」
マードック「フリードが生きてることを聞いたときは驚いたよ。てっきり死んだかと思ってたからな」
モリー「ほんとだよ。宇宙から戻ってきたらフリードを〆ないと」
ミコ「黙ってたシンヤも悪いけどね」
シンヤ「その件は何度も謝ったろ。つうか、さっきそのことでモリーから説教を受けたよ」
モリー「当たり前でしょ!フリードが生きてることを知ってたんなら、再会したときに言ってくれればよかったのに…」
マードック「まぁまぁ、悪いのは黙ってるように言ったフリードなんだし、迎えに来てくれたシンヤにこれ以上の説教は可哀想だろ」
シンヤ「30分も説教されてクタクタだよ。(-_-lll)」
こってりモリーから絞られたようで、シンヤは生気が抜けたようなグッタリとした顔をしていた。
モリー「今度から大事なことはちゃんと言ってよ!」
シンヤ「だからそれは…いや、もう反論する気力がない」
リュウガ「けど、マードックもモリーも今の仕事はいいのか?」
マードック「ああ。ちゃんとカエデさんに、お前たちと冒険に行くって報告したあと、今まで働かせてくれたお礼を伝えてからここに来たからな」
モリー「私も、お母さんに冒険に行くって報告してから来た。前は家出同然だったけど、今回はちゃんと認めてもらえたよ」
リコ「よかったね」
マードック「本当は、ランドウのじっちゃんにも連絡したかったんだが…」
オリオ「じっちゃんは、自分のスマホロトムを持ってないからね」
シンヤ「じっちゃんなら、いつも釣りをしてるそこにいるじゃねぇか」
シンヤとピカチュウ以外の全員「「「えっ?」」」
シンヤの言葉に、クエスチョンマークが頭の上に浮かんだリコたちは、いつも冒険してるときにランドウが釣りをしていた所に目を向けた。するとそこには、仙人やジジーロンと見間違える容姿をした、緑の衣服を纏った老人が4体のポケモンと一緒にいた。
ブレイブアサギ号・ランドウが釣りをしている場所
ランドウ「ほっほ…久しいの皆の衆」
ヌオー「ヌォォォォッ!」
シャリタツ(そったすがた)「シャリィィッ!」
シャリタツ(たれたすがた)「シャリィィッ!」
シャリタツ(のびたすがた)「シャリィィッ!」
リコ「じっちゃん!?」
緑の衣服を纏った老人と4体のポケモン。その正体は、ライジングボルテッカーズのメンバーの一人である《ランドウ》と、ランドウの相棒である《ヌオー》と3種類の姿の《シャリタツ》たちだった。
ロイ「いつからそこにいたの!?」
シンヤ「俺がパルキアの力でマードックとモリーを迎えに行くときからいたぞ」
ドット「ええっ!?」
オリオ「全然気づかなかった…」
リコ「どうやって来たの⁉︎」
ランドウ「元はワシの船じゃからのう、出発する気配を感じたから、急いで駆けつけたんじゃ」
ドット「さすがじっちゃん…」
ロイ「すごい!またライジングボルテッカーズのみんなが集まるなんて!」
マードック「いや、その逆だ。頑張って旅をしてるお前たちが、こうして俺たちを集めたんだ」
モリー「うん」
オリオ「あんたたちと会わなかったら、あたしたちは今も立ち止まってた。
モリー「本当に、あんたたちには感謝してる」
マードック「またこれからよろしくなw」
リコ「ぁっ、うん!」
ロイ「僕たちの方こそ…」
ドット「またお世話になります!」
ミコ「これでみんな集まったわね」
リュウガ「いや、まだフリードとNが抜けてる」
散り散りになっていたライジングボルテッカーズのメンバーが集まったのはいいのだが、まだフリードとNが欠けているので、みんなが集まったと言うわけにはいかないだろう。
シンヤ「まぁ、フリードはともかく、Nとは近いうちに会えるだろう」
リュウガ「何でそう思う?」
シンヤ「俺の勘がそう言ってる」
リュウガ「まあ、なんでもいいけど。ところでウルト、お前も一緒に来るのか?」
ウルト「ん?当たり前だろ、何言ってんだ?」
リュウガ「いや、お前の目的は黒いレックウザをゲットすることだろ?黒いレックウザはフスベシティにいることがわかったんだから、もう俺たちと一緒に行かなくても…」
ウルト「黒いレックウザをゲットすることは諦めてねぇよ。けどその前に、エクスプローラーズの連中を倒して、ストロングスフィアの発売を止めなきゃな。だから、俺もライジングボルテッカーズに入る」
リュウガ「マジかよ…」
シンヤ「いいじゃねぇか。ここまで一緒に戦ってくれたんだし、お前の弟子なわけだからな。リコたちもいいだろ?」
リコ「うん!」
ロイ「シンヤがそう言うなら、別にいいけど…」
ミコ「でもウルト、ブレイブアサギ号は乗り物だから、乗り物酔いは大丈夫なの?」
ウルト「ぁっ!……なんとか頑張るぜ…」
ドット「頑張るって、本当に大丈夫なのか?」
マードック「ハハッw、また船が賑やかになるな」
モリー「そうだね」
オリオ「さっ、みんな船に乗って!すぐ出発するよ」
リコ「うん!」
ザッ(誰かがやってくる)
オリオ「あっ…」
カーナ「はぁ、はぁ、間に合ったみたいね」
ブビィ「ブッビッ!」
オリオ「カーナ!」
エレキッド「ビビィッ!」
ウルトがライジングボルテッカーズの一員になると、シンヤたちは早速ブレイブアサギ号に乗って冒険の旅に出発しようとした。すると、そこにブビィを連れたカーナがやってきたので、オリオはカーナと話をするために、先にシンヤたちに船に乗ってもらった。
オリオ「見送りに来てくれたの?」
カーナ「うん。ほんと、ここまで来るのに時間がかかったねぇ」
オリオ「カーナ…。1年間、お世話になりました。それと、勝手ばかり言ってごめんなさい」
カーナ「いいよ、そんなこと。いつかオリオが、こうして旅に出るってわかってたしw」
オリオ「本当にありがとう。この1年間、カーナと一緒に働いてたから、辛いことも忘れられたし、すごく楽しかった」
カーナ「それは私もだよ。オリオと一緒に働けて楽しかったし、機械の整備のしかたも教えてもらって、本当に助かった」
オリオ「ううん。あ、そうだ。カーナに渡したいものがあるんだ」
カーナ「えっ?」
1年間も工場で働かせてくれたお礼をカーナに伝えたオリオは、右手を右ズボンのポケットの中に入れると、ポケットの中からあるものを取り出し、左手を伸ばしてカーナの右手を掴むと、ポケットの中から取り出したものをカーナの右手の手のひらに乗せた。それは、前にカーナがオリオにプレゼントした自作のモンスターボールと同じような形をしているモンスターボールだった。
カーナ「これって…」
オリオ「うん、私が作ったモンスターボール。カーナから作り方を教えてもらったあと、手が空いたときに作ってたの。カーナみたいに綺麗にならなかったけど」
カーナ「ううん、すごくいいよ!情熱的で、こだわりがあって…すごくオリオらしい色をしたモンスターボールだ。大切にするよ」
オリオ「うんw!」
カーナ「それと、《彼氏》に会ったらよろしくねw」
オリオ「か!?///ち、違うよ、フリードとはそんなじゃなくて…///」
カーナ「誰もフリードなんて言ってないけどw」
オリオ「っ、カーナ!///」
カーナ「アハハッw、ごめんごめん。…ライジングボルテッカーズの名誉が回復すること、祈ってるよ」
オリオ「うん、ありがとう。また来るね!」
カーナ「うん!」
エレキッド「ビビィィッ!」
ブビィ「ブッビィィッ!」
こうして、オリオとカーナとエレキッドとブビィがそれぞれまた会おうと約束すると、ブレイブアサギ号は大空に飛んでいき、カーナがブビィと一緒に甲板にいるオリオとエレキッドに手を振りながら見送ると、オリオはエレキッドと一緒にカーナとブビィが見えなくなるまで手を振り、2人が見えなくなると機関室に向かったのだった。
ブレイブアサギ号・展望室の前
シンヤ「懐かしいな、この感じ」
ピカチュウ「ピィカッ!」
リコ「うん、1年前を思い出すね」
ロイ「ねぇ、久しぶりに、みんなで“あれ”をやろうよ」
シンヤ「あれか!」
リコ「いいね!」
ドット「賛成!」
ウルト「?」
リュウガ「あれって?」
ミコ「何のこと?」
シンヤ「ああ、お前らはやったことなかったか」
リコ「ライジングボルテッカーズの証だよ」
マードック「おっ、お前ら、“あれ”をやるのか」
シンヤ「マードック、モリーにオリオにじっちゃんまで…」
ドット「どうしてここに?」
モリー「荷物の整理が終わったら、急にここに来たくなってね」
オリオ「そしたら、あんたたちが“あれ”をやるって言うのが聞こえてきてね」
ランドウ「ワシらも一緒にやってもよいか?」
リコ「うん、もちろん!」
シンヤ「じゃあ、ウイングデッキでやるか」
ロイが久しぶりに“あれ”をやろうと言い出すと、シンヤたちが何をやろうとしているのかわからないリュウガとミコとウルトが頭を横にしたので、シンヤたちはリュウガたちに、ロイの言った“あれ”の意味を教えようとした。すると、展望室の中から、マードックとモリーとオリオとランドウがやってきて、シンヤたちと一緒に“あれ”をやることになったので、シンヤたちはウイングデッキに向かった。
ブレイブアサギ号・ウイングデッキ
オリオ「リュウガとミコとウルトは初めてだから、見よう見まねでやってみて」
ウルト「お、おう…」
ミコ「うん…」
リュウガ「わかった…」
マードック「じゃあリコ、頼む」
リコ「えっ?私?」
シンヤ「いいじゃねぇか。ほら」
リコ「ぁ、うん。じゃあみんな、右手をグーにして前に伸ばして」
スッ(リュウガとミコとウルト以外がグーにした右手を前に伸ばす)
シンヤ「ほら、お前らも同じように」
リュウガ「え、あ、ああ…」
ミコ「こ、こう?」
ウルト「なんかよくわかんねぇけど…」
スッ(リュウガとミコとウルトがグーにした右手を前に伸ばす)
スゥゥゥ(リコが深呼吸をする)
リコ「我ら、ライジングボルテッカーズ!ここに復活!」
リコがそう言いながら手をパーにしてまたグーにすると、シンヤたちも同じように手をパーにしてまたグーにし、リコが最後に手を軽く空に振り上げると、シンヤたちもリコに続いて手を軽く空に振り上げた。1年ぶりにやる、ライジングボルテッカーズの仲間の証のハンドサイン。1年の時を経て、シンヤたちライジングボルテッカーズは、今ここに完全復活したのだった。
エクシード社・社長室
スピネル「そうですか…ストロングスフィアの製造パーツの回収は、ライジングボルテッカーズに邪魔されましたか」
インディ「申し訳ございません」
ルーベラ「どんな罰でも受ける覚悟です」
シンヤたちがブレイブアサギ号に乗って冒険の旅に出発した頃、エクシード社の社長室では、インディとルーベラがエクシード社の社長であるスピネルに、ストロングスフィアの製造パーツを回収するという仕事をシンヤたちライジングボルテッカーズに邪魔されたことを報告していた。
くるっ(スピネルが椅子の向きを変えてインディとルーベラを見る)
スピネル「気にする必要はありませんよ。他にも依頼をしてる工場はありますから、そこから回収してください。それと、ライジングボルテッカーズの監視をお願いします」
インディ・ルーベラ「「はっ」」
ガチャ(インディとルーベラが部屋の扉を開けて出ていく音)
スピネル「奴らが集まりましたか」
ゲーチス「いずれこうなると思っていましたが…」
フラダリ「やはり、彼らとは戦うしかないようだな」
アオギリ「ヘヘッ、楽しみだぜw。早くシンヤと戦わせろよ!」
マツブサ「そう焦るな。いずれ奴と戦うときが来る」
ダークトリニティA・B・C「「「…」」」
スピネル「その時が来たら、皆さんにお任せしますよ」
ゲーチス「スピネルさん、オニキスさんとサンゴさんは操る必要がなくなりましたが、あの《アカギ》という男はどうしますか?ジガルデを操っていた機械を取り付けて、我々の手駒にでもしますか?」
スピネル「協力を得るのは難しいですか?」
フラダリ「ああ、首を縦に振らん」
スピネル「そうですか。ハデスさんが造った機械を付ければ、すぐにでも言うことを聞くのですが…」
ハデス「それだと、奴のトレーナーとしての能力が下がるからな」
スピネル「そうですね。ですが、あなたたちがいれば戦力は十分だと思いますが…?」
ハデス「戦力が増えることに越したことはないだろ?」
スピネル「では、皆さんにお任せします。私は彼と戦う気はないので」
ハデス「シンヤは俺の獲物だ。誰にもやらんさ」
アオギリ「“俺たち”の、だろ?」
ハデス「フッw」
スピネル「頼りにしていますよ、皆さんw」
To be continued
次回予告
再びライジングボルテッカーズとして冒険に出発したシンヤたちは、今度こそラクリウムを消滅させ、《ストロングスフィア》を広めようとしているエクスプローラーズの野望を阻止しようと行動を開始した。しかし、ラクリウムを完全に消滅させる方法がわからないので、先にストロングスフィアの発売を止めようと話し合いで決めたシンヤたちだったが、今ライジングボルテッカーズはスピネルの流したフェイク情報によって、世間から犯罪者扱いになっているため、どうやってストロングスフィアの危険性を伝えるかを考えていた。すると、ドットがオレンジアカデミーに行き、ボタンやクラベルたちに相談しようと言い出したので、シンヤたちはオレンジアカデミーに向かった。そこでシンヤは、ゼロと再会した。
次回「ゼロ再び、因縁のバトル!」
アサリさん、星10評価ありがとうございます。
110話の下のところにキャップがバトルするふうに書きましたが、あれは間違いだったので消しました。それと、次回予告を間違えたので書き直しました。すいません。
それと、話の都合により、ロイがラウドボーンでフリードのリザードンと戦う前に話した内容を今回の話で先に出しました。
本当は土曜日に完成していたんですが、見直しをしていて投稿が遅くなりました。