ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 ラクリウムの影響を受けて暴れていたスコヴィランの暴走を静めたあと、ハッコウシティのジムリーダーであるナンジャモから連絡が来て、ぐるみんと自分と握手ができる“コラボイベント”をハッコウシティでやろうと提案されたドットは、情報集めと資金集めの両方が可能になるからということでナンジャモの提案を受け入れることに決めると、久しぶりにぐるみんとして活動することにした。


114話『ぐるみんとナンジャモ、夢のコラボイベント!』

 

 ブレイブアサギ号・甲板

 

 

 リコ「あぁ、明日が楽しみ!w」

 

 シンヤ「そんなにか?」

 

 リコ「だって、久しぶりに《ぐるみん》に会えるんだよ!しかも、ぐるみんと“握手”が…ううん、もしかしたら、ぐるみんと“ハグ”ができるかもしれないもん!」

 

 シンヤ「はいはい…。 ( ̄▽ ̄)」

 

 

 今シンヤたちは、ブレイブアサギ号に乗ってハッコウシティに向かっていた。その理由は2日前に遡る。

 

 

 2日前…

 

 

 ぐるみん『よ〜っす!ポケモントレーナーのみんな!ぐる〜みんしてる?久しぶりのぐるみんの動画だ!』

 

 ウェルカモ『ウェェルッ!』

 

 ナカヌチャン『チャチャァッ!』

 

 ぐるみん『今日はぐるみんから嬉しいお知らせがあるぞ!けど、それを発表する前に、まずは、今日ここに来てくれた“特別ゲスト”を紹介するぜ!』

 

 

 スッ(画面に現れる)

 

 

 ナンジャモ『あなたの目玉をエレキネット!何もんなんじゃ、ナンジャモです!おはこんハロチャオー!』

 

 ハラバリー『ハラハラー!』

 

 ぐるみん『ナンジャモ、ご無沙汰!』

 

 ナンジャモ『ぐるみん氏!お久しブリリアント物語だね〜!』

 

 

 久しぶりにぐるみんとして活動したドットは、2日前、ある人物たちと一緒にライブ配信をした。その人物たちとは、自分と同じ動画配信者である《ナンジャモ》と、ナンジャモのポケモンである《ハラバリー》だった。

 

 

 ぐるみん『さて、特別ゲストのナンジャモの紹介が終わったから、今度は、さっきみんなに伝えた嬉しいお知らせを発表しちゃうぜ〜!突然だが、なんと2日後に、このぐるみんとナンジャモの“コラボイベント”をハッコウシティの中央広場でやることになったぜ!』

 

 ナンジャモ『そうなんだよ〜!』

 

 ぐるみん『詳しいことは概要欄に載ってるから、後で見てくれ!』

 

 ナンジャモ『このナンジャモとぐるみん氏に会いたい皆の者は、2日後、ハッコウシティの中央広場に来てくれたまえ!コラボイベントでは“握手会”をやるから、僕らと直接会って握手ができる大チャンス!もしかしたら、ぐるみん氏と“ハグ”ができるかもしれないぞ〜!』

 

 ぐるみん『ハァ…グゥ!?』

 

 ナンジャモ『コラボイベントは2日後の夜からやる予定で、参加するには、コラボイベント前に配布される《整理券》が必要だぞ!』

 

 ぐるみん『ぁ、整理券は2日後のお昼から、コラボイベントをやる中央広場の近くで配布されるぞ!先着順だから、ぐるみんとナンジャモと握手したいというみんなは、今から急いでハッコウシティに来てくれよな〜!』

 

 ナンジャモ『ではでは、あなたの目玉をエレキネット!エレキトリカル・ストリーマー!ナンジャモと…』

 

 ぐるみん『ぐるみんからだったぜ!』

 

 ナンジャモ『それでは!』

 

 ぐるみん『ポケモントレーナーのみんなと、ぐるみんとナンジャモのファンのみんな!』

 

 ぐるみん・ナンジャモ『『まったね〜!』』

 

 

 2日前の回想が終わる。

 

 

 リコ「あぁ、ぐるみんと握手にハグができるなんて、ファンとしてこれ以上の幸せないよw」

 

 シンヤ「ハグができるかどうかは、まだ分からないけどな」

 

 リュウガ「つっても、明日のコラボイベントは、今後の活動資金に、ラクリウム・サインの情報を集めるためにやるんだろ?」

 

 ドット「まぁ、そうなんだけど。さっき、2日前にナンジャモ姉さんと一緒に撮った動画の再生数を確認したら、いつもの倍の再生数で、登録者数も増えてた。これだけでもかなりの資金は集まると思う。それに他の動画でも、ラクリウム・サインの情報をすぐに教えてほしいって頼んでるから、もしかしたら、明日のコラボイベントで、たくさんのラクリウム・サインの情報が手に入るかもしれない」

 

 ロイ「流石ドット!」

 

 

 というわけで、今後の活動資金や、ラクリウム・サインの情報を少しでも得るために、ぐるみんとして活動することに決めたドットは、ナンジャモに連絡を取ってコラボイベントをやることを伝えると、コラボイベントをやる日は、一緒に撮った動画をネットに投稿した2日後の夜にしようとナンジャモと話し合って決めたのだ。

 

 そのあとナンジャモから、配布する整理券や握手会をする会場の準備はこっちが用意するから、コラボイベント当日の3時間前にハッコウシティの中央広場に来てくれればそれでいいと言われたので、ドットはナンジャモと一緒に撮った動画をネットに投稿したあと、2日後のコラボイベントに向けて他の仕事をすることにした。そして、ナンジャモとコラボイベントをやる前日の日になると、シンヤたちはブレイブアサギ号に乗ってハッコウシティに向かっていた。

 

 

 リュウガ「にしても、ぐるみんの正体がドットだったとはな」

 

 ミコ「びっくりだよね」

 

 シンヤ「へぇ、お前らぐるみん知ってたんだ」

 

 ミコ「キャラがすごく面白かったから、よく動画を観てたよ。今も少し観てるけど」

 

 リュウガ「俺はたまにだけどな」

 

 リコ「ぐるみんとハグ…!あぁ、明日の夜が待ちきれないよ!w」

 

 シンヤ(そんなにぐるみんとハグしたいなら、ドットにぐるみんの着ぐるみを着てもらって、今してもらえばいいのに…「てか、別に今後の活動資金なんか集めなくても、俺やリュウガやミコがいくらでも活動資金を出すのに」

 

 ドット「それは昨日の夜に話したろ」

 

 

 昨日の夜…

 

 

 マードック「いいから、それはお前たちの将来の為に貯めておけ!」

 

 シンヤ「別にいいのに…」

 

 リュウガ「ああ…」

 

 ミコ「うん」

 

 

 昨日の夜、シンヤとリュウガとミコの3人が、今後の活動資金が必要なら自分たちが今まで稼いだ金を出すからと言うと、ランドウを除いたマードックたち大人組はそれを拒否したのだ。

 

 

 ミコ「私とリュウガなんか、キタカミの里からラクアに行くまでずっと食べさせてもらってたんだよ。だから、今後のみんなの食費や日用品の分ぐらい払わせてよ」

 

 オリオ「別にいいって」

 

 モリー「あんたたちが頑張って貯めた金なんだから、大事に貯金しときな」

 

 リュウガ「すぐ使って無くなるような額じゃねぇよ。これでも結構稼いでるし」

 

 ミコ「ほら」

 

 

 スッ(シンヤとリュウガとミコがスマホロトムに映った口座の残高を見せる)

 

 

 マードック・オリオ・モリー「「「⭐️‼︎♧⁉︎(@_@)」」」

 

 シンヤ「?何て言ったんだ?」

 

 

 1年前、リュウガとミコがライジングボルテッカーズに入って一緒にラクアを目指して冒険していた頃、食費や旅に必要な日用品などの代金など、全てフリードたち大人組が代わりに払って買ってくれていたから、リュウガとミコは自分たちが欲しいものを買うとき以外に今まで稼いだ金を使うことがなかった。それはウルトを除くシンヤたちも同じだが、ナナカマド博士の仕事の手伝いをして金を稼いだことがあるシンヤとリュウガとミコはそのことをずっと気にしており、今までフリードたち大人組が出してくれていた食費や日用品の代金をずっと払いたいと思っていたので、今この場で、今までとこれからかかる食費と日用品の代金を払おうとした。しかし、マードックたち大人組は、シンヤとリュウガとミコが金を払うことを頑なに拒んでいた。なので、シンヤとリュウガとミコはそれぞれ自分のスマホロトムを手に取ると、そこから自分たちの口座にアクセスし、今どれだけの金が自分たちの口座に残っているのかマードックたち大人組に確認してもらった。その瞬間、マードックとオリオとモリーの3人は声にならない叫び声を上げた。

 

 

 モリー「シンヤの口座の残高、1年前に見たときの倍に増えてるんだけど…」

 

 マードック「お前ら3人とも、一体どうやってこれだけ稼いだんだ!?」

 

 

 マードックとオリオとモリーが見たシンヤの口座の残高は、1年前に見せてもらったときの倍になっており、リュウガとミコの口座の残高もシンヤとあまり変わらないほどで、それぞれが大きな豪邸を一軒は建てられるほどの残高があった。

 

 

 シンヤ「身を隠しながら修行してる間も、ちゃんと金を稼いでたからな。ナナカマド博士に頼まれてフィールドワークの仕事をしたり、修行してた場所の近くで開催された大会で優勝して、そこで賞金をゲットしたり、あとは修行してた所でいろんな仕事をたくさんしてた」

 

 リュウガ「俺たちも似たようなもんだな」

 

 ミコ「うん」

 

 リュウガ「ってことで、1年前に出してもらってた食費や日用品の代金と…」

 

 ミコ「これからの食費や日用品の代金を、今まとめて払うわね。いくらあればいい?100万円?200万円?それとも500万円?」

 

 シンヤ「なんなら、一気に1000万円ぐらいいっとくか?」

 

 マードック「なっ!?」

 

 モリー「ちょっと待った‼︎」

 

 オリオ「ストップストップ‼︎そんなに貰えないから‼︎」

 

 リコ「1000万円…」

 

 ドット「すごい…そんな大金、セレブ感覚で払えるんだ…」

 

 ロイ「うん…」

 

 ウルト「あいつらすごいな」

 

 

 シンヤとリュウガとミコがそれぞれの口座にアクセスして金を引き出そうとすると、マードックたち大人組は、あわあわしながら金の受け取りを全力で拒否し、シンヤとリュウガとミコを除くリコたち子供組はその様子を黙って見ていた。

 

 

 マードック「とにかく、ドットとナンジャモのコラボイベントだけでも資金は集まるんだ。だから、それは受け取れない」

 

 オリオ「そうだよ。それに、その金はあんたたちが頑張って貯めたものなんだから、将来の為に大事に貯金しといた方がいいよ」

 

 モリー「そうそう。結婚式を挙げたりとか、いつか産まれてくる子供を育てるときのためにね」

 

 シンヤ「それって、俺とリコと、リュウガとミコのこと言ってんの?」

 

 モリー「当たり前でしょ。あんたはリコと、リュウガはミコと付き合ってて、大人になったら結婚して、いつかは子供だって作るつもりなんでしょ?」

 

 ミコ「それは、私たちがモリーたちぐらいの年齢になったらね」

 

 モリー「そうでしょ」

 

 マードック「前にブランカが、結婚式を挙げるのにも、子供を育てるにも金がたくさんかかるって言ってたんだ。だからその金は、その時が来るまで大事に貯めておけ」

 

 リコ「///結婚式……子供……///」

 

 シンヤ「今更そんなに赤くなることか?……分かったよ。その代わり、コラボイベントで資金を集められなかったら、俺たちが口座から金を引き出すことにするぞ?」

 

 マードック「ああ、そうしてくれ。さすがに、そんな大金を子供に払ってもらうのは悪いからな」

 

 リュウガ「別に俺たちは気にしないのに」

 

 ミコ「うん」

 

 

 昨日の昼頃の回想が終わる。

 

 

 ドット「ってことになったろ?」

 

 シンヤ「そうなんだけどさ…」

 

 

 大人として、子供に金銭面で世話になるのが嫌というプライドや意地かもしれないが、シンヤとリュウガとミコにもプライドや意地はある。今までマードックたち大人組に食費やら日用品など買ってもらってばかりだったので、その借りを返しておきたかったのだ。

 

 

 ロイ「あっ!ハッコウシティが見えてきたよ!」

 

 

 シンヤたちが話をしていると、ブレイブアサギ号はハッコウシティ上空の近くにやってきた。本当なら、このままハッコウシティの港に船を停めたいところだが、スピネル率いるエクスプローラーズにより、ライジングボルテッカーズは世間では犯罪者扱いされており、ブレイブアサギ号はライジングボルテッカーズが乗っている船だと世間に知られているので、このままハッコウシティに行けば大騒ぎになる可能性がある。そのため、ハッコウシティ近くにある森の中にブレイブアサギ号を着陸させると、シンヤたちは歩いてハッコウシティに向かった。その頃、ハッコウシティの中央広場にある近くの港に一隻のクルーザーがやってきて、クルーザーから2人の男女が降りてきた。

 

 

 ハッコウシティ・港

 

 

 コニア「あと調べてないのは、この辺りの港ね」

 

 ジル「ああ」

 

 

 クルーザーから降りてきた2人の男女。その正体は、かつてエクスプローラーズを束ねていたボスである《ギベオン》の実の孫の《アメジオ》と行動を共にしていた《ジル》と《コニア》だった。

 

 

 ジル「アメジオ様の潜水艦が見つかればいいが」

 

 コニア「停泊した形跡が見つかるまで探すのよ!さぁ、今から明日の夜まで探すわよ!」

 

 ジル「えっ⁉︎明日の夜まで⁉︎」

 

 コニア「何か問題あるの?」

 

 ジル「あ、いや、明日の夜はぐるみんのコラボイベントがあって、そのコラボイベントに参加するために必要な整理券が、明日の昼からハッコウシティの中央広場の近くで配布されるんだ。だから…」

 

 コニア「そのコラボイベントに出たいから、アメジオ様の手がかりを探すのは今日までにしときたいってこと?」

 

 ジル「あ、ああ」

 

 コニア「あんたね、アメジオ様とぐるみん、どっちが大切なのよ?」

 

 ジル「どっちも大切に決まってるだろ!けど、明日を逃すと、次はいつぐるみんに会えるか分からないんだ!コラボイベントなんて滅多にやらないし。だから…」

 

 コニア「……ハァε-(ーдー)、しょうがないわね。じゃあ、今日の夜までアメジオ様の手がかりを探すわよ。それなら文句ないでしょ?」

 

 ジル「ぁ、ああ!」

 

 

 どうやら、ジルとコニアはアメジオと一緒ではないようで、どこかにいるアメジオの手がかりを探しにこのハッコウシティに来たようだ。そして、明日の夜までアメジオの手がかりを探すとコニアがジルに伝えると、明日の夜から始まるぐるみんとナンジャモのコラボイベントに参加したいとジルが言い出したので、今日の夜までアメジオの手がかりを探すことを2人で話し合って決めると、ジルとコニアはハッコウシティの街中に向かった。

 

 

 そして、次の日の昼頃…

 

 

 ハッコウシティ・中央広場

 

 

 シンヤ「おおっ…」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 リュウガ「たった2日で、よくこんな会場ができるもんだな…」

 

 ロイ「それにすごい行列だ」

 

 ウルト「これ、全員コラボイベントに参加するやつらか?」

 

 リュウガ「そりゃそうだろ」

 

 ドット「たくさんの人が来てくれてよかった」

 

 

 コラボイベント開催を知らせたのは2日前なのに、既にハッコウシティの中央広場では、ぐるみんとナンジャモがコラボイベントをする立派な会場が建てられており、ハッコウシティの中央広場には、今日の夜から始まるぐるみんとナンジャモのコラボイベントに参加するために必要な整理券を手に入れようと大勢の人が並んでいた。

 

 

 シンヤ「ん?あれって、もしかして…」

 

 

 コラボイベントに参加するために必要な整理券が配布される行列をよく見てみると、真ん中ぐらいの列の所にリコとミコが並んでいたので、それに気づいたシンヤたちはリコとミコの元に向かった。

 

 

 シンヤ「お前ら、何やってんだ?」

 

 リコ「何って…」

 

 ミコ「見れば分かるでしょ?整理券を貰うために並んでるの」

 

 ドット「えっ、わざわざ並ばなくても…」

 

 

 ボソッ(ドットがリコとミコに聞こえるように小声で呟く)

 

 

 ドット『整理券が欲しいなら、後で渡してあげるよ』

 

 リコ『ダメ!ちゃんと並んで手に入れてこそ、ぐるみんと会う資格があるの!』

 

 ミコ『私も並んで手に入れたいから、別にいいかな』

 

 

 どうやら、リコとミコはぐるみんとナンジャモのコラボイベントに参加するために必要な整理券を手に入れるために、整理券が配布される列に並んでいたようだ。すると、『わざわざ列に並ばなくても整理券なら後で渡すと』ドットがそうリコとミコに小声で伝えたが、リコは小声でそれを拒否し、ミコも並んで整理券を貰うからと拒否した。これは、並ぶのはみんな同じだから、特別扱いで整理券を貰っても嬉しくないという2人の思いだろう。

 

 

 ロイ「さすが、ぐるみんファンの一人だね」

 

 シンヤ「まぁ、楽して手に入れたものより、苦労して並んで手に入れるものだからこそ、手に入れる価値があると思うけどな」

 

 リコ「そう!それが大好きなぐるみんに会えるための整理券なら、ちゃんと列に並んで、何時間も待って、我慢して手に入れなきゃ!それが本物のファンの証なの!」

 

 ドット「別になんでもいいんだけどさ…」

 

 

 ???「あれ?もしかして、リコ!」

 

 「「ニャァァッ!」」

 

 

 リコ「えっ?…あっ!」

 

 シンヤ「君は…」

 

 

 シンヤたちが話をしていると、突然リコに声をかけてきた一人の女の子がいた。その女の子は、頭に帽子を被り、ぐるみんの着ぐるみを模したパーカーを着ていて、両肩に2匹のニャビーを乗せた黒髪の女の子だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ニャビ子「久しぶり!」

 

 ニャビー×2「「ニャァァッ!」」

 

 リコ「ニャビ子さん!」

 

 

 リコに声をかけてきた女の子。それは、以前《チャバタウン》という所で出会った、リコと同じぐるみんの大ファンのニャビー大好きっ子こと《ニャビ子》だった。

 

 

 リュウガ「知り合いか?」

 

 シンヤ「ああ、ちょっと前にな」

 

 リコ「ニャビ子さん、どうしてここに?」

 

 ニャビ子「決まってるじゃん!ぐるみんに会うためだよ!リコだってそうでしょ?」

 

 リコ「もちろん!」

 

 ニャビ子「だよねだよね!憧れのぐるみんに会えるチャンスが来たんだもん!これで会いに行かなきゃぐるみんのファンを名乗る資格ないよ!」

 

 リコ「ですよね!」

 

 ニャビ子「うん!あっ、早く並ばないと整理券が貰えくなるかも!じゃあまた後で!」

 

 

 ニャビ子はリコとぐるみんファンの熱いトークをすると、整理券を貰うために行列の最後尾に並び始めた。

 

 

 ウルト「あいつ、相変わらずだな」

 

 ロイ「うん」

 

 ドット「そうだな」

 

 ミコ「面白い子だったわね」

 

 リュウガ「そうか?それにしても、お前がそんなにぐるみんに会いたがってたとはな」

 

 ミコ「違う違う、私が会いたいのはナンジャモさんの方」

 

 シンヤ「ミコ、ナンジャモのファンだったんだ」

 

 ミコ「ファンってわけじゃないけど、本人に会って握手できる機会なんて滅多にないでしょ?だから、会う機会ができたなら、今のうちに直接会って握手をしておきたいなって」

 

 

 整理券を配る係の人「列にお並びの皆様、大変お待たせしました!今から、ぐるみんとナンジャモのコラボイベントに参加するために必要な整理券を順番に配布します!」

 

 

 そうこう言ってるうちに、コラボイベントに参加するために必要な整理券が配布される時間になると、整理券を持った係の人がやってきて、1番前の列にいる人に整理券を渡すと、列がドンドン前に進んでいき、リコとミコの順番になると、2人は係の人から整理券を受け取った。

 

 

 ロイ「2人とも、整理券が手に入ってよかったね」

 

 シンヤ「早く来た甲斐があったな」

 

 リコ「うん。78番!なかなかいい番号」

 

 リュウガ「そうか?ミコは80番だったよな?」

 

 ミコ「そうよ」

 

 ウルト「整理券は手に入れたし、これからどうするんだ?」

 

 シンヤ「どうするって、特にやることはないし…」

 

 ドット「僕は、夜のコラボイベントのために、後でナンジャモ姉さんとリハーサルをしなきゃいけないんだけど」

 

 シンヤ「じゃあ、それまでのんびりするか。ここのところ、ラクリウム・サインを探してばっかだったからな」

 

 リュウガ「そうだな。じゃあ、どっかで昼飯にするか」

 

 リコ「あ、あれって…」

 

  

 ここ最近、ラクリウム・サインを探してばかりでろくに休めなかったため、久しぶりの束の間の休息を楽しもうと決めたシンヤたちは、まずはどこかでお昼を食べることに決めると、ハッコウシティの街中に向かおうとした。すると、モンスタボールがあしらわれたマフラーを口元まで上げて着用している人物が前方にいることにリコが気づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 グルーシャ「ん?あ、君たちは…」

 

 アルクジラ「アー!」

 

 リコ「グルーシャさん⁉︎」

 

 

 モンスタボールがあしらわれたマフラーを口元まで上げて着用している人物の正体。それは、ナンジャモと同じパルデア地方のジムリーダーの1人で、氷のタイプの使い手で最強のジムリーダーと言われている《グルーシャ》だった。そして、グルーシャの隣にいるのは、グルーシャのポケモンである《アルクジラ》だった。

 

 

 シンヤ「どうしてグルーシャさんがここに?」

 

 グルーシャ「ナンジャモの動画を見てたら、今日コラボイベントをやるって知って、それでここに」

 

 ロイ「グルーシャさんも、ナンジャモさんのファンなんですか?」

 

 グルーシャ「ファンってわけでないけど、ファンと同じことはしてるかもね」

 

 

 スッ(グルーシャが6番と書かれた整理券をシンヤたちに見せる)

 

 

 リコ「あっ!」

 

 シンヤ「それは…」

 

 グルーシャ「それじゃ」

 

 アルクジラ「アッアー!」

 

 

 グルーシャがここに来た理由はシンヤたちと同じで、ぐるみんとナンジャモのコラボイベントに参加するために必要な整理券を手に入れるためだったようだ。それだけでグルーシャがここに来ているだけでも驚きなのに、“6番”と書かれた整理券をグルーシャが手に入れていたことにシンヤたちは驚いており、グルーシャは持っていた整理券をシンヤたちに見せると、アルクジラと一緒にどこかに去ってしまった。

 

 

 リコ「6番の整理券…」

 

 シンヤ「一桁の整理券とは、随分と早くから並んでたんだな」

 

 ウルト「なぁ、早く行こうぜ」

 

 

 ハッコウシティ・街中

 

 

 ジル「やっと整理券を手に入れたぞ!しかも“112”番!サイドンの図鑑番号と同じ!これは縁起がいい!」

 

 サイドン「サァァイッ!」

 

 コニア「まったく、子供みたいにはしゃいじゃって」

 

 ゴルダック「ゴダァァッ」

 

 

 シンヤたちがお昼を食べにハッコウシティの街中に向かった頃、ハッコウシティの別の街中では、コラボイベントに参加するために必要な整理券を手に入れたジルが、アメジオを見つけるために共に行動しているコニアと私服の姿で街中を歩いていた。ジルとコニアの隣には、それぞれ自分の相棒であるサイドンとゴルダックが歩いており、サイドンもジルと同じようにぐるみんに会えるのを楽しみにしているようで、コニアとゴルダックはそんな2人の姿を後ろから温かい目で見ていた。

 

 

 ジル「これで、やっとぐるみんに会える。待っててくれ、ぐるみん!」

 

 

 ビュゥゥゥゥッ!(突然突風が吹いてくる)

 

 

 ジル・コニア「「あっ⁉︎」」

 

 ジル「整理券が!」

 

 

 ずっと会いたいと願っていたぐるみんに会える。そう思っただけで、ジルの胸は高鳴なっていた。そして、その高鳴りを抑えられず、整理券を持っていた右手をジルが上にあげたその時、前方から突風が吹いてきた。すると、ジルが右手に持っていた整理券が突風に煽られて吹き飛ばれてしまい、そのまま突風に運ばれていき、整理券は近くにある側溝の真上にまで飛んでいくと、側溝の蓋の隙間に入っていてしまった。

 

 

 ジル「えっ⁉︎嘘だろ…おい…!サイドン、頼む!」

 

 サイドン「サァァイッ‼︎」

 

 

 バゴッ(サイドンが側溝の蓋を持ち上げる音)

 

 

 ジル「ぬあ〜っ、俺の整理券が〜〜‼︎」

 

 

 側溝の蓋の隙間に整理券が入ると、ジルは整理券を取り戻そうとサイドンに側溝の蓋を持ち上げてもらい、中を覗いて整理券を取ろうとした。しかし、中には水が流れているだけで、どこにも整理券の姿はなかった。それを見たジルは、整理券は側溝の中を流れている水に流されてしまったのだと理解した。

 

 

 ハッコウシティ・港

 

 

 ジル「ぐるみんとの握手が…ハグが…」

 

 サイドン「サァァイッ…」

 

 

 コニア「気の毒すぎて何も言えないわね」

 

 ゴルダック「ゴルダァァ」

 

 

 ずっと会いたいと思っていたぐるみんと会うために必要な整理券をなくしてしまったことに、ジルとサイドンは深く落ち込み、近くの港で座り込んでいた。そんな2人の後ろ姿を、コニアとゴルダックは後ろから見ていた。

 

 

 ハッコウシティ・アイス屋

 

 

 ミコ「う〜んw、このマンゴーアイス、すごく美味しいw」

 

 リュウガ「キャラメル味もいけるぞ」

 

 ロイ「バニラも美味しいよ!」

 

 ドット「うん」

 

 ウルト「うめぇな、ここのアイス!」

 

 リコ「そうだね!」

 

 シンヤ「…」

 

 リコ「シンヤ?」

 

 

 お昼を食べたシンヤたちは、ハッコウシティの街中を歩いていて、そのままハッコウシティの港にやってくると、近くにアイス屋があるのを見つけたので、ポケモンたちをモンスターボールから出すと、好きな味のアイスを選ばせ、ミコはマンゴー、リュウガはキャラメル、ロイとドットとウルトはバニラ、リコはバニラとチョコのミックス、シンヤはストロベリー味のアイスを選ぶと、自分たちのポケモンの分と自分たちが食べるアイスの料金を払い、アイス屋の店員から受け取ると、そろそろナンジャモとリハーサルをする時間だから、ハッコウシティの中央広場に行こうとドットが言い出したので、シンヤたちはポケモンたちとアイスを食べながらハッコウシティの中央広場に向かったのだが、シンヤはリコが買ったバニラとチョコのミックスアイスに目を向けた。

 

 

 シンヤ「…」

 

 リコ「…シンヤ、食べる?」

 

 シンヤ「え?何で?」

 

 リコ「だってシンヤ、これ食べたそうに見てるから」

 

 シンヤ「ぁっ…」

 

 ミコ「何?アンタ、リコが食べたアイスを食べたいの?」

 

 シンヤ「っ⁉︎」

 

 リコ「っ⁉︎///」

 

 リュウガ「ガチの変態だな。いや、変態を超えて、いやらしいと言うべきか」

 

 シンヤ「違っ!別にリコのアイスを食べたいと思ってたから見てたんじゃない!」

 

 ミコ「じゃあ何?」

 

 シンヤ「リコの持ってるアイスを見て、何か連想されないか?」

 

 リュウガ「連想?」

 

 

 シンヤの言葉に、ウルト以外の全員の視線がリコが手に持ってるアイスに向けられたが、バニラとチョコのミックスアイスから何を連想されるのか、リュウガたちには分からなかった。

 

 

 ドット「このアイスから何が連想されるの?」

 

 シンヤ「ある男の髪型だよ」

 

 ロイ「髪型?」

 

 シンヤ「《アメジオ》だよ」

 

 リコ・ロイ・ドット・リュウガ・ミコ「「「「「っ!」」」」」

 

 

 アメジオの名がシンヤの口から出ると、もう一度ウルト以外の全員がリコが手に持っているアイスに目を向けた。確かに、アメジオを意識してバニラとチョコのミックスアイスをよく見ると、そこからアメジオの髪型が連想されることにリュウガたちは気づいた。

 

 

 シンヤ「俺がラクアに残った後、リコたちはアメジオと一緒にラクアを脱出したんだよな?」

 

 リコ「うん。けど、ラクアから脱出する途中でバラバラになっちゃったから」

 

 シンヤ「そっか。…あいつ、無事なのかな?あと、アメジオと一緒にいたあの2人も…」

 

 

 あの時は、ラクアからリコたちを逃がそうとハデスたちの相手をするのに精一杯で、アメジオたちのことまで考えている余裕はなかったから、アメジオとジルとコニアがちゃんとラクアから脱出できたのか、シンヤはそのことを考えていた。

 

 

 リュウガ「多分、大丈夫だと思うぜ」

 

 ミコ「そうね。何かあったら、テレビで名前が出るだろうし」

 

 シンヤ「…そうだな」

 

 ミコ「にしても残念ね。てっきり、リコが食べてるアイスを欲しいと思ったから見てたと思ったのに」

 

 シンヤ「食べたきゃ自分で買うわ」

 

 リコ「な、なんかごめんね。私の勘違いのせいで…」

 

 シンヤ「いいよ、別に。悪いのは揶揄ってきたミコだし。それに…」

 

 

 チュッ!

 

 

 リコ「ふぇっ!?///」

 

 ロイ・ドット・リュウガ・ミコ・ウルト「「「「「っ!?」」」」」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!?」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカァァッ!?」

 

 マスカーニャ「ニャァァァッ!?」

 

 シンヤ「食べてるアイスを貰うより、俺的には、こっちの方が欲しいと思うからな」

 

 

 自分が持っているアイスを食べたがっていたと勘違いをしていたことをリコがシンヤに謝ると、シンヤはリコに近づいて少し体を屈めると、リコの唇に自分の唇を重ねてキスをした。いつものようなディープキスではなく、触れるだけの軽いキスだ。それだけでも、リコの顔を真っ赤にするには十分な効果があり、シンヤがリコにキスする瞬間を見ていたロイたちやピカチュウたちは驚いていた。

 

 

 シンヤ「ん〜、バニラとチョコの味がしたな」

 

 リコ「ぁ…ぁ…」

 

 シンヤ「軽く口づけしただけなのに、味って結構わかるもんなんだな」

 

 リコ「シ…シ…」

 

 シンヤ「ん?リコ、どうした?さっきから震えてるぞ」

 

 

 クワッ(リコが顔をシンヤに向ける)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リコ「シンヤァァァッ‼︎///いきなり何するの‼︎///」

 

 

 リコにキスしたシンヤが呑気にアイスの味の感想を独り言のように口に出すと、さっきから下を向いてワナワナ震えていたリコは顔を勢いよく上に向けると、いきなりキスしたシンヤを大声で怒鳴った。

 

 

 シンヤ「別にいいじゃん。キスなんかいつもしてるだろ?」

 

 リコ「こんな街中でしたことないでしょ‼︎///しかも公衆の面前で‼︎///」

 

 シンヤ「街中っていうけど、ここ港だし、公衆の面前っていっても、俺たち以外、誰もいないじゃん」

 

 

 アイス屋からハッコウシティの中央広場を目指して歩いていると、シンヤたちはひとけがない港にやってきて、そこを通って歩いているため、街中でもなければ公衆の面前でもなかった。

 

 

 シンヤ「そんなことより、そんなに顔を真っ赤にして怒ってると、怒りでアイスが溶けるぞ。頭から湯気が出てきそうな感じになってるし」

 

 リコ「誰のせいだと思ってるの‼︎///」

 

 シンヤ「いいじゃんか、リコだって本当は嬉しいくせにw」

 

 リコ「も〜〜〜〜っ‼︎///シンヤはいつもいつも私を揶揄って‼︎///」

 

 

 シンヤとリコがいつものイチャイチャという喧嘩を始めると、シンヤとリコの前を歩いているウルト以外のロイたちは、また始まったという顔をしてシンヤとリコを見ていた。

 

 

 ウルト「あいつら、本当にキスするんだな…」

 

 ロイ「モリーに再会する少し前に言ったろ。僕たちの前でもキスするって」

 

 ウルト「ひょっとして俺、この先、2人にこんな光景をいつも見せられるのか?」

 

 ミコ「そうなるわね」

 

 ドット「パカップルのやることだって思えばいいよ」

 

 リュウガ「お前も少しずつ慣れていけ」

 

 

 ロイとドットとリュウガとミコの4人は、シンヤとリコがイチャイチャやキスするところなどもう何度も見ているから既に見慣れた光景ではあるのだが、それらを初めて見るウルトは驚いており、これからシンヤとリコがイチャイチャやキスをする度にこんな光景を見ることになるのだと思うと、少し憂鬱になっていた。

 

 

 キャプテンピカチュウ「ピィカッ!」

 

 ロイ「ん?キャップ、どうした…あっ!」

 

 リュウガ「あの2人は…!」

 

 ミコ「まさか!」

 

 ドット「どうしてここに…!?」

 

 

 

 

 

 

 

 コニア「えっ?…なっ⁉︎」

 

 

 シンヤ・リコ「「エクスプローラーズ!」」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 マスカーニャ「ニャァァッ!」

 

 

 コニア「ライジングボルテッカーズ!」

 

 ゴルダック「ゴダァァッ!」

 

 

 ウルト「?誰だ…?てか、また女の人かよ…!?」

 

 

 シンヤとリコのイチャイチャが終わる頃には全員アイスを食べ終わっていて、黙って歩いてハッコウシティの中央広場に向かっていた。すると、前方の先に何かあるのを発見したキャップが大声を出し、ある場所に右手の指を差したので、ロイたちはキャップが指を差した場所に目を向けた。するとそこには、アメジオを探しにハッコウシティにやってきたジルとコニアがいて、シンヤたちがジルとコニアが目の前にいることに驚くと、コニアとゴルダックは自分たちの近くにシンヤたちがいることに気づいたが、ジルとサイドンはコラボイベントに参加できる整理券をなくしたことで上の空のため、シンヤたちの存在に気づいていなかった。

 

 

 シンヤ「あれ?アメジオは?」

 

 コニア「っ、あ、アメジオ様は…」

 

 シンヤ「?」

 

 ジル「はぁ…あの時、俺が整理券を離さなければ…」

 

 リコ「整理券?」

 

 シンヤ「…なんか事情があるみたいだな」

 

 

 1年前、黒いレックウザに導かれ、ブレイブアサギ号に乗ってラクアに向かっていた時、シンヤは自分のポケモンであるパルキアの力を借りて、当時のエクスプローラーズのボスであるギベオンのことと、ハデスとラクリウムのことを聞きにアメジオに会いに行ったことがあった。その時、勝手にリュウガがついてきたが、そのあと、シンヤとリュウガはハッコウシティにある倉庫街にやってきて、そこでスピネルの手の物に捕まっていたアメジオとジルとコニアの3人を助けに向かっていた《ハンベル》というエクスプローラーズの教育係をしている老人を見つけて、そのままハンベルの後を追いかけたのだが、シンヤとリュウガが自分を追ってきていることに気づいていたハンベルにバレてしまった。

 

 そこでシンヤは、ギベオンとハデスとラクリウムのことを知っていそうなハンベルから直接話を訊こうとしたのだが、話がしたいなら一緒にアメジオの家に来てくれとハンベルに言われたので、ハンベルの提案を受け入れたシンヤはリュウガと一緒にアメジオの家に行き、そこでギベオンとハデスとラクリウムのことを詳しく聞いた。そのあと、アメジオとジルとコニアと和解し、パルキアの力でブレイブアサギ号に戻ったシンヤは、ハンベルから聞いたことやアメジオたちと和解したことをリコたちに説明した。それに、アメジオとはラクアで力を合わせてハデスと戦った。それはジルとコニアも見ていた。だから今更、互いに戦う理由がなかった。

 

 なにより、どうしてジルとコニアがハッコウシティにいるのか、いつも共に行動していたアメジオが一緒じゃないのか、どうしてジルが落ち込んでいるのかその理由を知りたいので、シンヤはコニアから詳しい話を訊くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シンヤ「そっか、行方不明になってるアメジオを探してここに」

 

 コニア「ええ。ラクアを脱出した後、1人になりたいと仰って。それから何日か経った後に何度も連絡したんだけど、連絡がつかなくて」

 

 ロイ「それも驚いたけど…」

 

 ミコ「ジルさんがぐるみんのファンだったのが一番驚きだよね」

 

 リュウガ「そうだな」

 

 

 コニアから、ジルと一緒にハッコウシティに来た理由、今アメジオが行方不明になっていること。そして、ジルがぐるみんの大ファンで、そのぐるみんに会える整理券をなくしてしまったことを教えてもらったシンヤたちは、アメジオが行方不明になっていることと、ジルがぐるみんの大ファンだったことに驚いていた。

 

 

 リコ「コラボイベントに参加できる整理券をなくしちゃったんですね…」

 

 ドット「新しい整理券を貰おうにも、もう配布は終わっちゃったしな…」

 

 

 コラボイベントに参加する人数に限りはないが、整理券がなくてはコラボイベントに参加はできない。その整理券も、今さっき最後の一枚がなくなったので配布は終了した。つまり、もうコラボイベントに参加できる整理券は手に入らないのだ。

 

 

 コニア「もしかして、あなたたちもぐるみんとナンジャモのコラボイベントに行くの?」

 

 リコ「はい」

 

 シンヤ「といっても、コラボイベントに参加するのは、ぐるみんに会いたがってるリコとナンジャモに会いたがってるミコだけですけど」

 

 コニア「そう。…ジルも、憧れのぐるみんに会えるって、さっきまですごく嬉しそうにしてたの」

 

 シンヤ「そうだったんだ。…?憧れのぐるみん……サイドンのトレーナー……サイドン?…サイドン……ぐるみんとサイドン…ぐるみんの動画とサイドン……!」

 

 

 ジルがぐるみんの大ファンだということと、サイドンのトレーナーだということ。この2つは、1年前に観たぐるみんの動画のどこかに関係があると思ったシンヤは、記憶の糸をたぐり、1年前に観た全てのぐるみんの動画の内容を思い出していた。それから少しすると、シンヤはぐるみんの動画にコメントを送った人物の中にサイドンの名を使っていた人物がいたのを思い出した。しかし、まさかその人物がジル本人であるわけがない。そう思ったシンヤだったが、一応ジルから動画のアカウントを訊くことにした。

 

 

 シンヤ「もしかして、《サイドンの筋肉》さんですか?」

 

 ジル「っ⁉︎何で俺がサイドンの筋肉だって知ってるんだ⁉︎」

 

 リコ「ええっ⁉︎あのサイドンの筋肉さんが、ジルさん⁉︎」

 

 ドット「ぁっ…」

 

 シンヤ(マジかよ…ドンピシャじゃん…(-_-٥))

 

 ロイ「サイドンの筋肉?その名前、どこかで聞いたことあるような…?」

 

 シンヤ「ほら、1年前、お前やリコが初めて《ガラル地方》の《エンジンシティ》に来たとき、《バトルカフェ》にある《ペロフワコットンキャンディ》の情報をぐるみんに教えた…」

 

 ロイ「あぁ〜〜っ!そうだ!思い出した!確か、ぐるみんの新企画、《ぐるみんグルメ》に名前が出てたよ!」

 

 シンヤ「そうそう」

 

 

 1年前、まだテラパゴスがペンダントの状態だった頃、シンヤたちはペンダントだったテラパゴスをリコに託した人物である、リコの祖母の《ダイアナ》に会いにガラル地方へと向かい、エンジンシティへとやってきた。そのあと、ブレイブアサギ号を降りて、電車でダイアナのいる《ガラルの古城》に行こうとしたのだが、電車は車両整備をしていて運休している状態だったので、ガラルの古城に行くのは明日ということになった。そこでリコとロイは、折角初めてくるエンジンシティに来たのだから、前にエンジンシティに来たことあるシンヤに案内を頼んだのだが、マードックから一緒に買い出しをしてほしいと頼まれたので、買い出しをしながらエンジンシティを見て回ることにした。その時ドットから、エンジンシティのバトルカフェに行って、そこにある《ペロフワコットンキャンディ》を買ってきてほしいと頼まれたのだ。

 

 シンヤたちは後で知ったのだが、実はドットは、新しい動画を撮りたいと思い、ぐるみんグルメというグルメ動画を撮ることにしたのだが、何のグルメ動画を撮ろうかと悩み、何かいいネタがないかとぐるみんになって情報を呼びかけた。そんな時、サイドンの筋肉ことジルが、エンジンシティ名物のペロフワコットンキャンディはどうかとぐるみんに情報を提供したのだ。

 

 

 ミコ「その動画なら、私も観たことあるわ。確か、まだウェルカモがクワッスだった頃、ペロフワコットンキャンディを食べてわよね」

 

 ロイ「うん」

 

 ミコ「でもシンヤ、サイドンの筋肉がジルさんだってよくわかったわね」

 

 シンヤ「リコのマスカーニャがニャオハだった頃、リコがアカウント名を好きなニャオハの名前を入れて《ニャオハ大好きっ子》にしてぐるみんを観てたのを思い出してな」

 

 ジル「えっ?」

 

 ミコ「それで、サイドンが好きでぐるみんの大ファンのジルさんが、好きなサイドンの名前をアカウント名にしたサイドンの筋肉って思ったのね」

 

 シンヤ「ああ」

 

 ジル「ちょ、ちょっと待て!」

 

 

 バッ(ジルがリコの方を向く)

 

 

 リコ「えっ?

 

 ジル「本当に、ニャオハ大好きっ子さん…本人なのか?」

 

 リコ「はい。ジルさんも、サイドンの筋肉さん本人なんですよね?」

 

 ジル「ああ」

 

 リコ「サイドンの筋肉さんのコメント、いつも見てました!ぐるみんに対する愛情が溢れてて、すごく感動してます!」

 

 ジル「俺も、ぐるみんのライブ配信の時、いつもニャオハ大好きっ子さんのコメント見てます!」

 

 コニア「…ジルとあの子…どうしちゃったの?」

 

 シンヤ「多分、ぐるみんのファン同士がこんなに近くにいたことに感動してるのかと…」

 

 ピカチュウ「ピィカッ…」

 

 

 シンヤの言う通り、ジルがサイドンの筋肉だったこと、リコがニャオハ大好きっ子だったことを互いに知ったリコとジルは、ぐるみんのファンがこんな身近にいたことに感動していた。リコとジルはあまり会話をしたことはないが、ぐるみんのファン同士だとわかると意気投合してしまい、最初に出会った頃が嘘のように、まるで友達同士が会話するみたいにぐるみんの話で盛り上がり始めた。

 

 

 

 リコ「ねぇみんな、ジルさんの112番の整理券、一緒に探そうよ!」

 

 ジル・「えっ?」

 

 シンヤ・ロイ・ドット・リュウガ・ミコ・コニア「「「「「「えっ?」」」」」」

 

 

 ウルト「何でだ?」

 

 リコ「同じぐるみんのファンが困ってるんだもん!私、ほっとけない!……ダメかな?」

 

 シンヤ「いや、別にいいけど」

 

 ドット「あ、だったら、これを使えば?」

 

 

 スッ(79番の整理券)

 

 

 シンヤ「その整理券は?」

 

 ドット「リコに渡そうと思って手に入れておいたんだ。けど、リコはさっき配布されたのを貰ったし、僕が持ってても意味ないから。だからジルさん、この整理券で良ければ、コラボイベントに行ってください」

 

 ジル「…」

 

 

 ジルの整理券を一緒に探そうとリコが言うと、シンヤたちは驚き、ウルトがリコにジルがなくした整理券を探す理由を訊くと、同じぐるみんファンだからとリコは答えた。理由を訊いたシンヤたちは、ジルがなくした整理券を探すのに文句はないようだが、側溝の中を流れている水に流された整理券を見つけるなど不可能に近い。そこでドットは、絶対コラボイベントに参加すると思っていたリコのために手に入れておいた79番と書かれた整理券を取り出すと、それをジルに渡そうとした。するとジルは、ドットの近くにあるウェルカモとナカヌチャンに目を向けた。

 

 

 ジル「嘘をつくな」

 

 ドット「えっ?嘘って?」

 

 ジル「リコに渡そうと思っていたとか、自分が持ってても意味がないなどと、どうして嘘をつく?本当はお前が行く気だったんだろ?俺が整理券をなくしてしまったから、俺に気を遣っているんだろ?お前もぐるみんの大ファン…いや、ガチファンなんだろ!」

 

 ドット「えっ⁉︎僕がぐるみんのガチファン⁉︎何でそうなるんですか⁉︎」

 

 ジル「だって、お前の手持ちポケモンのウェルカモとナカヌチャンは、ぐるみんのポケモンと同じじゃないないか!」

 

 ドット「あ、いや、それは…」

 

 

 ジルの言葉に、『自分がぐるみん本人だからウェルカモとナカヌチャンを持ってるんです』なんて言えるわけもなく、ドットはジルになんて言葉を返そうと悩んでいた。自分がぐるみん本人だからこそ、整理券を持ってても意味がなく、ましてやコラボイベントに参加できるわけないし、ぐるみんのガチファンでもない。それなのに、ぐるみんとドットの手持ちポケモンが同じというだけで、ジルはドットが自分に気を遣って整理券を譲ろうとしているのだという勘違いをしていた。

 

 

 ジル「同じぐるみんの大ファンから整理券を貰うなど、そんな最低なことをできるわけがない。なにより、自分で手に入れた整理券でなければ、ぐるみんに会う資格などないんだ!」

 

 リコ「ですよね!ジルさんのその気持ち、同じぐるみんのファンの私にはすごくわかります!」

 

 ジル「ニャオハ大好きっ子さん…」

 

 リュウガ「…これは…」

 

 ミコ「もう…ジルさんの整理券を探す流れ?」

 

 シンヤ「そうみたいだな…ドット、お前は先にナンジャモの所に行け」

 

 ドット「えっ?」

 

 

 ボソッ(シンヤがドットに聞こえるように呟く)

 

 

 シンヤ『ナンジャモとのリハーサルがあるだろ?俺たちは後で行くから、お前は先に行け』

 

 ドット『少しなら時間があるから、僕も一緒に探すよ。ファンが困ってるのをほっとけないからね』

 

 

 というわけで、シンヤたちはジルがなくした112番の整理券を探すことになった。しかし、側溝の中を通っていた整理券をどう探せばいいかわかるわけもない。そこでドットはナンジャモに連絡し、事情を話してリハーサルに遅れることを伝えると、ハッコウシティに詳しいナンジャモから、ハッコウシティの側溝の水はどこに通じてるかを訊いた。すると、ハッコウシティの中央広場の下にある排水溝に繋がってるとナンジャモから教えてもらったので、シンヤたちはハッコウシティの中央広場にある排水溝のある場所へと向かうと、そこで整理券を探し始めた。

 

 

 ハッコウシティ・中央広場の下

 

 

 ジル「ここが、整理券が流れてきた場所か」

 

 シンヤ「まだそうと決まったわけじゃないですけど…」

 

 コニア「でも、どうやって探すの?」

 

 ミコ「みずタイプのポケモンに、水の中を探してもらうしかないわね」

 

 シンヤ「そうするか」

 

 

 スッ(シンヤたちがモンスターボールを取り出す)

 

 

 シンヤ「ゲッコウガ!」

 

 リュウガ「ギャラドス!」

 

 ミコ「ミロカロス!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 ゲッコウガ「コォォォウガ!」

 

 ギャラドス「ギャアァァァァッ!」

 

 ミロカロス「ミロォォォッ!」

 

 

 ミコ「あと、ドットのウェルカモと、コニアさんのゴルダックがいれば…」

 

 コニア「あ…それが、この子、敏感肌で海水に入れないの」

 

 ゴルダック「ゴダァァァッ」

 

 ウルト「みずタイプなのに海に入れねぇのか?」

 

 シンヤ「別に珍しいことじゃない。ひこうタイプのポケモンなのに、空を飛ぶのを怖がるポケモンもいるし」

 

 ウルト「へぇ〜、そんなポケモンもいるのか」

 

 リュウガ「じゃあ、俺たちはこの辺を探すから、他のみんなは別の場所を頼む」

 

 リコ「うん!絶対、夕方までに見つけないと!」

 

 ジル「みんな、ありがとう!(涙)絶対に整理券を見つけるぞ!」

 

 

 夕方まであまり時間がないので、シンヤたちは手分けして112番の整理券を探し始めた。ハッコウシティの中央広場の下の水の中、その近くの海の真上に中、整理券が流れていると思われるほとんどの場所を探し回ったが見つからなかった。

 

 

 ハッコウシティ近くの海岸

 

 

 リコ「見つからないね」

 

 ロイ「ここにはないのかな」

 

 リュウガ「もうすぐコラボイベントが始まる時間だぞ」

 

 ドット「えっ?」

 

 

 スッ(ドットがスマホロトムで時間を確認する)

 

 

 ドット(ホントだ。そろそろナンジャモ姉さんの所に行ってリハーサルをしないと)

 

 

 ボソッ(シンヤがドットだけに聞こえるように小声で呟く)

 

 

 シンヤ『ドット、お前は先に行け』

 

 ドット『えっ?』

 

 シンヤ『お前はナンジャモとのリハーサルがあるだろ?ここはいいから、お前は先に会場に行って準備しておけ』

 

 ドット『分かった』

 

 

 ハッコウシティの中央広場の下から流れてきたと思われるジルの整理券を近くの海岸で探し回ったが、整理券は見つからず、気づけば夕方になっていて、もうそろそろコラボイベントが始まる時間になっていた。それに気づいたドットは自分のスマホロトムを見て今の時間を確認すると、コラボイベントに向けてリハーサルをするために、今からナンジャモの所に向かうとシンヤたちに声をかけようとしたのだが、シンヤがそれより早くドットに声をかけてナンジャモとリハーサルをしてこいと伝えると、ドットはウェルカモを連れてハッコウシティの中央広場へと向かった。

 

 

 コニア「あれ?ウェルカモを連れてた子は?」

 

 シンヤ「えっ?…ああ、ドットなら、用事があるからって、先にハッコウシティに」

 

 コニア「そう…」

 

 リコ(あ、そっか。ドット、リハーサルに行ったんだ)

 

 ジル「みんな、ありがとう。けど、もう十分だ」

 

 ウルト「えっ?」

 

 

 ぐるみんの正体がドットだとバラすわけにはいかないので、急にドットがいなくなったことに変に思ったコニアの質問に、シンヤはよくある嘘を言って誤魔化した。それを見ていたリコたちは、ドットがコラボイベントのためにリハーサルに行ったのだと気づき、再びジルの整理券を探し始めた。すると、ジルが整理券を探すのはもういいと言い出したので、全員の動きが止まり、シンヤたちの視線がジルに集まった。

 

 

 ジル「そろそろ行かないと、お前たちがコラボイベントに間に合わなくなるぞ」

 

 ミコ「でも、それじゃあジルさんが…」

 

 ジル「元々、俺の不始末が招いたことだ。これ以上、みんなに迷惑をかけたくない」

 

 リコ「ぐるみんに会えなくてもいいんですか?」

 

 ジル「えっ?」

 

 リコ「ぐるみんに会いたいし、ぐるみんと握手したいんでしょう?」

 

 ジル「もちろんだ。ずっと会いたいと思っていたぐるみんに会いたいし、握手もしたい。だが…」

 

 リコ「だったら諦めちゃだめです!今を逃したら、次はいつぐるみんに会えるかわかりません!会えるチャンスがあるなら、今会っておかないと!だから、ジルさんの整理券、必ず見つけましょう!」

 

 ジル「ぁっ…」

 

 

 同じぐるみんファンであるリコは、ぐるみんに会いたいと思うジルの気持ちを痛いほど理解しているため、ぐるみんに会うことを諦めているジルを放っておけなかった。なにより、今回のコラボイベントでぐるみんに会えるチャンスを逃せば、次はいつぐるみんに会えるか分からない。だからこそ、リコはそのチャンスをジルに逃してほしくなく、ジルの整理券を見つけようとしていた。

 

 

 ジル「…そうだな。俺は絶対にぐるみんに会って、ぐるみんと握手するんだ!」

 

 

 ヒョコッ(砂浜から何か出てくる)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウミトリオ「ウミィィィッ」

 

 ウルト「なんだ、あのポケモンは?」

 

 

 シンヤ「《ウミトリオ》だ。…ん?ウミトリオの頭に付いてるのって…」

 

 

 リコの言葉で元気を取り戻したジルは、憧れのぐるみんに会って握手をするという願いを叶えるため、夕方までになんとしても整理券を見つけようとした。すると、近くの浜辺にある黒くゴツゴツした1つの岩から、赤いウミディグダが3体生えているような見た目をしているポケモンが現れた。その正体は、ウミディグダの進化系である《ウミトリオ》だった。しかも、左のウミトリオの頭のてっぺんには、“112番”と書かれている1枚の紙が貼り付いていた。その紙は、ジルがなくしたコラボイベントに参加できる整理券だった。

 

 

 ジル「俺の整理券だ!」

 

 ウルト「なんでウミトリオの頭に整理券が…?」

 

 リュウガ「偶然ここに流れてきた整理券が、ウミトリオの頭に付いたんだろ」

 

 シンヤ「理由なんかどうでもいいって」

 

 ミコ「それより、整理券を取り戻さないと!」

 

 

 どういう理由でウミトリオの頭にジルの整理券が貼り付いているのかは分からないが、目の前にジルの整理券があるのは間違いなので、シンヤたちはウミトリオからジルの整理券を取り戻そうとした。

 

  

 リコ「うん!マスカーニャ、整理券に向かってツタを投げて!」

 

 マスカーニャ「マァァニャッ!」

 

 

 ウミトリオ「ウミッ!」

 

 

 コニア「ゴルダック!」

 

 ゴルダック「ゴダァァァッ!」

 

 ジル「サイドン!」

 

 サイドン「ドッサァァァッ!」

 

 

 ジルの整理券を取り戻そうと、マスカーニャがツタを整理券に向かって投げると、ウミトリオは「あなをほる」を使って地面に身を隠し、マスカーニャの攻撃をかわした。すると今度は、コニアのゴルダックとジルのサイドンがウミトリオに向かって突っ込んだのだが、ウミトリオはさっきと同じように「あなをほる」を使ってゴルダックとサイドンの攻撃をかわすと、すぐに穴から出てきて「トリプルダイブ」を発動し、ゴルダックとサイドンにダメージを与えた

 

 

 コニア「手強いわね…」

 

 リコ「どうすれば…」

 

 ミコ「ならこうすれば?」

 

 

 スチャ(ミコがモンスターボールを取り出す)

 

 

 ミコ「サーナイト、『サイコキネシス』!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 サーナイト「サナッ、サァァァァナッ‼︎」

 

 ウミトリオ「ウミィィィッ!?」

 

 

 ミコ「リコ!今よ!」

 

 リコ「うん!マスカーニャ!」

 

 マスカーニャ「マァァァニャッ!」

 

 

 シュッ(ツタを投げる)

 

 パシッ(ツタに整理券を巻き付ける)

 

 

 ミコがモンスターボールから出したサーナイトが「サイコキネシス」を発動してウミトリオの動きを止めていると、マスカーニャはさっきと同じように、整理券に向かってツタを投げ飛ばした。ウミトリオは「あなをほる」を使って地面に身を隠そうとしたが、サーナイトの「サイコキネシス」によって身動きを封じられているため身動きが取れず、マスカーニャのツタが整理券に巻き付くと、マスカーニャはツタを自分の方にツタを引っ張り、ウミトリオからジルの整理券を取り戻した。

 

 

 リコ「やったね、マスカーニャ!」

 

 マスカーニャ「マァァァニャッ!」

 

 リコ「ミコ、サーナイト、ありがとう!」

 

 ミコ「よかったわね」

 

 サーナイト「サァァァナッ!」

 

 リコ「ジルさん」

 

 

 スッ(ジルに整理券を差し出す)

 

 

 ジル「ぉっ…」

 

 リコ「これでぐるみんに会えますね!」

 

 ジル「ぁっ……っ、みんな、ありがとう!」

 

 

 ミコとサーナイトにお礼を伝えると、リコはマスカーニャから受け取った112番の整理券をジルに差し出した。するとジルは、整理券を一緒に探してくれたことや、ウミトリオから整理券を取り戻し、ぐるみんに会えるチャンスを作ってくれたリコたちに感謝してお礼を伝えると、112番と書かれている整理券を受け取った。

 

 

 リュウガ「おい、感激してる場合じゃないぞ!」

 

 シンヤ「そろそろ行かないと、コラボイベントが始まるぞ!」

 

 ロイ「あっ!」

 

 

 昼間から整理券を探したり、ウミトリオから取り戻したりで時間を食ってしまい、そろそろコラボイベントが始まる時間になっていたので、シンヤたちは急いでハッコウシティの中央広場に向かった。シンヤたちが中央広場に着く頃にはもうすっかり夜になっており、ぐるみんとナンジャモと握手できる握手会を楽しみにしている人でいっぱいで大きく賑わっていた。そして、コラボイベントが始まるカウントダウンが始まり、カウントが1になった瞬間、コラボイベントの会場の下からぐるみんが現れた。

 

 

 ハッコウシティ・コラボイベントの会場

 

 

 ぐるみん「よ〜っす!ぐるぐる〜ぐる〜びん!ポケモントレーナーのみんな!みんみんしてる?みんなのぐるみんなのだぁ」

 

 ウェルカモ「ウェェルッ!」

 

 ナカヌチャン「チャァァァッ!」

 

 

 ぐるみんとナンジャモのファンたち「「「わぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 リュウガ「すごい盛り上がりだな」

 

 リコ「ぐるみ〜ん!」

 

 ジル「うぉぉぉぉ!ぐるみ〜ん!」

 

 シンヤ「こっちもすごく盛り上がってるな」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 

 待ちに待ったコラボイベントが始まり、会場にぐるみんが現れ、ぐるみんのウェルカモとナカヌチャンが出てくると、ぐるみんとナンジャモのファンたちは、ぐるみんやナンジャモの絵が描かれたうちわやペンライトを振って盛り上がり始めた。すると、今度はナンジャモが会場の下から現れ、ナンジャモの手持ちポケモンであるハラバリーが現れた。

 

 

 ナンジャモ「ワッハハハッ!あなたの目玉をエレキネット!何もんなんじゃ?ナンジャモです!おはこんハロチャオー!」

 

 ハラバリー「ハラハラァァッ!」

 

 

 ぐるみんとナンジャモのファンたち「「「わぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 ミコ「うわぁぁぁ、本物のナンジャモだぁw!」

 

 リュウガ「ここにも盛り上がってるのが1人いたよ」

 

 

 ナンジャモ「皆の者!僕とぐるみん氏のコラボイベント、終わるまで存分に楽しんでくれたまえ!」

 

 

 ぐるみんとナンジャモのファンたち「「「わぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 人気動画配信者のぐるみんとナンジャモのコラボイベントが始まった今日この日、ハッコウシティは今までにないほど大賑わいで、ぐるみんとナンジャモが思う以上にコラボイベントは大盛況だった。それから少ししてトークショーが始まり、トークショーが終わると、ぐるみんに指名されたポケモンとそのトレーナーが、ぐるみんとウェルカモと一緒にステージの上で踊る《ダンスコーナー》が始まった。これには、なんとジルとサイドンが選ばれ、ぐるみんに選ばれたジルとサイドンは一緒にステージの上に向かい、ぐるみんやウェルカモと一緒に楽しく踊り始めたのだが、ジルの踊りはお世辞にも上手いといえず、ウェルカモと一緒に楽しく踊っていたサイドンは近くにいるぐるみんを見た途端、目をハートにしてぐるみんを追いかけ回した。それを観ていたシンヤたちやぐるみんとナンジャモのファンたちは大爆笑し、ダンスコーナーが終わると、コラボイベントに参加したみんなが待ちに待った握手会が始まった。

 

 

 ハッコウシティ中央広場・ステージの上

 

 

 リコ「ぐるみん!大好きです!これからも頑張ってください!」

 

 ぐるみん「えっ…あぁ!ニャオハ大好きっ子、いつもコメントありがとな!」

 

 

 ぎゅっ(ぐるみんがリコにハグをする)

 

 

 リコ「はわわわわっ!?///」

 

 

 憧れのぐるみんと握手をしたあと、できればしたいと思っていた念願のハグをしてもらえたことで、リコの興奮はMAXとなった。そして、リコが一緒に階段を降りていくと、今度はジルの番となった。

 

 

 ジル「ぐるみん!いつも動画、楽しく観てます!」

 

 ぐるみん「こちらこそ、さっきは楽しかったよ!それと、いつぞやの“ペロフワコットンキャンディ”の情報ありがとうな。サイドンの筋肉!」

 

 

 ぎゅっ(ぐるみんがジルにハグをする)

 

 

 ジル「うぉぉぉっ‼︎///」

 

 

 ナンジャモ「ややっ、グルーシャ氏!来てくれたの〜!」

 

 グルーシャ「時間があったから。…今回のイベント、すごく楽しかったよ。これからも、次の動画やイベント楽しみにしてる」

 

 ナンジャモ「りょ〜かいツーカイ〜!」

 

 ミコ「ナンジャモさん、いつもライブ配信で動画を観てます!」

 

 ナンジャモ「およっ、君はミコ氏だね。クラベル氏から話は聞いてるよ」

 

 

 コラボイベントの会場から少し離れた所

 

 

 シンヤ「あいつら楽しそうだな」

 

 リュウガ「あっちもあっちで楽しそうだぞ」

 

 ロイ「あれって、コニアさんだよね?何でグルーシャさんと一緒なんだろ?」

 

 シンヤ「昔からのファンとか?」

 

 ロイ「そういえばグルーシャさん、ジムリーダーの前はプロボーダーやってたよね」

 

 ウルト「じゃあシンヤの言う通り、昔からファンなんだろ」

 

 

 リコとジルがぐるみんに、ミコがナンジャモに、コニアがグルーシャと握手していると、シンヤとリュウガとロイとウルトはリコたちが来るのを待っていた。

 

 

 リコ「あ〜、楽しかった。ぐるみんとハグができたし、今日は最高の一日だったよw」

 

 ミコ「ほんと、楽しかったわね!」

 

 ロイ「2人とも、よかったね」

 

 シンヤ「さて、そろそろドットを迎えに行くか」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 

 コラボイベント最後の握手会が終わると、コラボイベントは大成功で幕を閉じた。そして、待っていたリコたちがやってくると、シンヤたちはドットを迎えに会場の裏へと向かった。

 

 

 ハッコウシティ中央広場・会場の裏

 

 

 ドット「あ〜、疲れた」

 

 シンヤ「お疲れさま」

 

 リュウガ「結構盛り上がってたな」

 

 ドット「さて、そろそろ脱ごう」

 

 ウルト「へぇ〜、そのニドリーノに似た着ぐるみ、そうやって着たり脱いだりするのか」

 

 リコ「わぁ〜!見てない!見てません!」

 

 シンヤ「もういいって、その流れは」

 

 

 ジル「ぬぁに〜〜っ‼︎」

 

 サイドン「ドッサィィィッ‼︎」

 

 

 シンヤ「えっ?…あっ」

 

 リコ・ロイ・ウルト・リュウガ・ミコ「「「「「あっ…」」」」」

 

 

 コニア「ぁっ…」

 

 ゴルダック「ゴダァァァッ…」

 

 

 ドット「あっ…」

 

 

 ドットがぐるみんの着ぐるみを脱ぐと、後ろから大きな声が聞こえてきたので、シンヤたちは後ろに振り向いた。するとそこには、ジルとコニアとサイドンとゴルダックがいたのだが、4人とも驚いたような顔をして固まっていた。

 

 

 ミコ「ジルさん、コニアさん、どうしてここに?」

 

 コニア「ジルが、無くした整理券を探してくれたあなたたちにお礼を言いたいって言って。それで、あなたたちを探してて、会場の裏に行くあなたたちを見かけたから、追いかけてきたんだけど……もしかして、まずいもの見ちゃった?」

 

 ミコ「それは…」

 

 シンヤ「バレた以上、隠してても仕方ないだろ」

 

 

 ぐるみんの正体がドットだとバレた以上、どう誤魔化しても言い訳できないので、シンヤたちはぐるみんの正体がドットだということを正直に話した。

 

 

 コニア「まさか、ぐるみんの正体がライジングボルテッカーズの一人だったなんてね…」

 

 ジル「俺は今まで、そうとは知らずに、ライジングボルテッカーズに酷いことを…」

 

 サイドン「ドッサィィッ」

 

 

 ぐるみんの正体がライジングボルテッカーズだったと知ると、ジルとサイドンは今までライジングボルテッカーズにしたことを思い出し、自責の念に駆られていた。

 

 

 ロイ「そうとうショックだったみたいだね」

 

 シンヤ「別に気にすることないと思うけど」

 

 

 「よ〜っす!」

 

 

 今までライジングボルテッカーズにしてきたことを気にしていたジルとサイドンだったが、スピネルやハデスたちに比べればそこまで酷いことをされたわけではないので、そこまで気にしなくてもいいとシンヤたちは思っていた。すると、前方から聞き覚えるのある声と台詞が聞こえてきたので、シンヤたちが前方に振り向くと、そこからリコとジルの大ファンである、あの人物が走ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ぐるみん「ぐるぐる〜ぐる〜びん!」

 

 

 リコ「キャーーッ!w」

 

 ジル「うぉぉぉ!ぐるみん!」

 

 サイドン「ドッサィィッ!( ∇ )」

 

 

 リュウガ「なんで正体がドットだって知ってるのに、こんなにキャーキャー騒げるんだ?」

 

 シンヤ「さぁ?ぐるみんオタクにしか分からん世界があるんだろ」

 

 リコ「オタクじゃないから!ただぐるみんのファンで、ライブ配信やその他の動画をいつも欠かさずに観てるだけだよ!」

 

 リュウガ「それを世間ではオタクというんだろ?」

 

 シンヤ「うんうん」

 

 コニア「…ねぇ2人とも」

 

 シンヤ「ん?」

 

 リコ「はい?」

 

 コニア「あなたたちに話があるんだけど、少しいいかしら?」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 リコ「私たちにですか?」

 

 ジル「コニア、もしかして…」

 

 コニア「ええ、そのもしかしてよ」

 

 ロイ・ドット・リュウガ・ミコ・ウルト「「「「「?」」」」」

 

 

 ぐるみんがやってくると、リコとジルとサイドンのテンションは再びMAXになり、3人はまた盛り上がり始めた。すると、コニアに話があると言われたシンヤとリコは、ジルとコニアと一緒に人気がない場所にやってきた。

 

 

 シンヤ「っで、俺たちに話っていうのは?」

 

 リコ「…」

 

 コニア「…あなたたち2人に、アメジオを捜すのを手伝ってほしいの」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 ジル「俺とコニアは、 ハンベル様に頼まれて、今アメジオ様を捜しているんだ。けど、どこを捜してもアメジオ様を見つからなくてな」

 

 コニア「だから、あなたたち2人に、アメジオ様を捜す協力を頼みたいの」

 

 シンヤ「俺たちに?」

 

 リコ「ぁっ…」

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 ジルとコニアにアメジオを捜す手伝いを頼まれたシンヤとリコは、ジルとコニアと話をするため、2人に連れられてアメジオの家へと向かい、今エクスプローラーズがどうなっているのかを聞くと、スピネルに追われて身を隠しているアメジオを捜すことにしたのだが、何の手がかりもなく、今どこにいるか分からないアメジオをどう捜すか悩んでいた。すると、アメジオとカルボウが一緒に遊んでいる一枚の写真を見たシンヤは、もしかしたらアメジオは、この写真に写っている島にいるかもしれないと思った。ジルとコニアがアメジオの父である《クレイブ》から聞いた話では、そこはハッコウシティから南の沖合にある群島で、アメジオとカルボウが出会った特別な場所だということなので、シンヤたちアメジオが群島にいることに賭けて、急いで群島へと向かった。そこでシンヤたちは、パートナーのソウブレイズと一緒に生活していたアメジオと再会した。そのあとシンヤたちが、ラクリウムがまだ残っていたことや、ライジングボルテッカーズの名誉を回復するために旅をしていることを伝えると、ジルとコニアはアメジオに、スピネルの野望を止めるためにエクスプローラーズに戻ってきてほしいと伝えるが、アメジオは祖父であるギベオンを救えなかったことを気にしていて、とても戦える状態ではなかった。そんな姿を見たシンヤがアメジオを侮辱するような発言をすると、アメジオのパートナーであるソウブレイズが怒ったので、シンヤとアメジオは1年ぶりにポケモンバトルをすることになった。

 

 

 次回「それぞれの意思を受け継ぐために!」

 





 莉久さん、星9評価ありがとうございます。

 高野浩基さん、星10評価ありがとうございます。
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