ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり 作:通りすがりのポケモントレーナー
黒いレックウザを追ってガラル鉱山にやってきたシンヤたちは、自分たちと同じように黒いレックウザを追ってガラル鉱山にやってきたアメジオたちエクスプローラーズと遭遇すると、アメジオたちとポケモンバトルを始めた。シンヤとアメジオがポケモンバトルをしている頃、リコとロイは六英雄のガラルファイヤーと遭遇し、フリードとシンヤのルカリオと合流したのだが、ガラルファイヤーの圧倒的な力にやられかけてしまう。しかし、シンヤのルカリオのおかげでなんとかガラルファイヤーから逃げ出すことができたのだが、シンヤとピカチュウはガラルファイヤーからリコたちを逃す時間を作るためにガラル鉱山の中に残った。
エンジンシティ・ポケモンセンター
ジョーイ「お預かりしたポケモンたちは、みんな元気になりましたよ」
ニャオハ「ニャオハ!」
ホゲータ「ホンゲ!」
キャプテンピカチュウ「ピカッ!」
ルカリオ「ガウッ!」
リコ「ニャオハ!ありがとうございます!」
ロイ「ホゲータ!ありがとうございます!」
フリード「ありがとうございます。ジョーイさん。キャップ、ナイスガッツだった。ルカリオもありがとな」
キャプテンピカチュウ「ピカッ!」
ルカリオ「ガウッ!」
ガラルファイヤーから逃げきったリコたちは、すぐにエンジンシティのポケモンセンターに向かうと、ニャオハたちをジョーイに預けた。そして数分後に、治療を終えたニャオハたちが戻ってきた。
リコ「フリード!シンヤを捜しに行こう!」
ロイ「そうだよ。このままじゃシンヤが!」
フリード「ああ、分かってる。早速…」
ルカリオ「ガウッ!」
リコ「えっ?ルカリオ?」
ギュイーーン(自動ドアが開く)
ニャオハたちの治療が終わると、リコはシンヤが心配なため、ガラル鉱山に戻ろうと言い出した。リコがそう思うのも当たり前だった。シンヤは自分たちをガラルファイヤーから逃すために、自分から囮になり、ガラルファイヤーを足止めしてくれたのだから。リコは今もシンヤが戦っているだと思うと、心配で堪らなかった。そして、シンヤを助けに行こうと、フリードたちがポケモンセンターを出ようとすると、ルカリオに止められた。すると。ポケモンセンターの自動ドアが開き、1人のトレーナーが駆け込んできた。
シンヤ「みんな無事か?」
フリード「シンヤ!」
ロイ「よかった!」
シンヤ「フリード、ロイ、無事だったか。リコ…」
リコ「シンヤ!」
ポケモンセンターに駆け込んできたのはシンヤだった。シンヤはフリードとロイの無事を確認して、リコの無事を確認しようとすると、その前にリコがシンヤに抱きついてきた。
シンヤ「悪い、心配させたな。……リコ、怪我は?」
リコ「私は大丈夫。ルカリオが助けてくれたから」
シンヤ「そっか。ルカリオ、ありがとな」
ルカリオ「ガウッ!」
フリード「ルカリオがいないのに、よく鉱山の中から出てこられたな?」
シンヤ「ああ、アメジオの後を追ったんだ」
ロイ「アメジオの?」
シンヤ「リコたちが洞窟を出た後、アメジオのヤツ、ソウブレイズをボールに戻した後、アーマーガアで飛んで逃げるから、こっちもリザードンで飛んで逃げたんだ」
フリード「そうか。なんにせよ、無事でよかった」
シンヤ「ああ、リコも泣き止めよ」
リコ「だって!」
シンヤ「ホラ」スッ
リコ「えっ?」
シンヤは自分に抱きついて顔をうずめている、リコの顔を両手で優しく掴み、リコの顔を上にあげると…
シンヤ「かわいい顔が台無しだな」
リコ「うう〜〜っ///」
シンヤはそう言いながら、親指でリコの目元の涙を拭うと、ピカチュウをジョーイに預けた後、フリードたちと外に出て、近くの座れるところに移動して話をした。
ポケモンセンター・近くの公園
フリード「いやぁ、とんでもないポケモンだったな」
シンヤ「《伝説のポケモン》だから当然だろう」
リコ・ロイ・フリード「「「えっ?」」」
シンヤ「えっ?何?」
リコ「シンヤ、あのポケモンのことを知ってるの?」
シンヤ「ああ、前にこのガラル地方で会ったことあるからな」
ロイ「あのポケモンは何なの?スマホロトムで調べたけど、データがなかったんだ」
シンヤ「アイツは《ファイヤー》だよ」
フリード「ファイヤーって、カントー地方にいる、《サンダー》、《フリーザー》と同じ、伝説の三鳥ポケモンの1匹だよな?」
シンヤ「そっ。そのファイヤーが、このガラル地方の気候や環境で姿を変え、ほのお・ひこうタイプから、あく・ひこうタイプに姿を変えたから、別名《ガラルファイヤー》と呼ばれているポケモンだ」
リコ・ロイ「「ガラルファイヤー⁉︎」」
フリード「やはりそうだったのか。そんなレアなポケモンにお目にかかれるなんてな」
シンヤ「更に言えば、《ルシアスの六英雄の3人目》だからな」
ロイ「シンヤもガラルファイヤーの足を見たんだ」
シンヤ「ああ、足に古のモンスターボールを挟んでたのを、ピカチュウが見つけた」
リコ「そう言えば、ガラルファイヤーが、体から《黒いオーラ》のようなものを放ったら、みんなの体から力が抜けたんだけど。あれは何?」
シンヤ「あれはガラルファイヤーの、《もえあがるいかり》って技で、怒りを炎のようなオーラに変えて相手を攻撃して、相手をひるませることがある技だ」
リコ「もえあがるいかり…」
シンヤ「けど、前に見た時のガラルファイヤーの「もえあがるいかり」より、オーラが大きかったな。まるでめちゃくちゃ怒ってるようだった」
リコ「うん。ガラルファイヤー、すごく怒ってた」
フリード「さて、古のモンスターボールを持っている以上、あのガラルファイヤーを放っとけないな」
シンヤ「やっぱり、古のモンスターボールに入ってもらうのか?」
フリード「そうなるな。ただ、なにか作戦を考えないとな」
リコ「……シンヤ、1つ気になることがあるの」
シンヤ「気になること?」
リコ「ガラルファイヤーを見た時、ミブリムが泣いてたの。私は、ガラルファイヤーがただ怒ってるだけじゃないと思うの」
シンヤ「ミブリムが何かを感じたのかな?それで、リコはどうしたいんだ?」
リコ「私は、ガラルファイヤーを倒すんじゃなくて、落ち着かせてあげたい。それに、前にカブさんが教えてくれたの。バトルに勝つだけが、トレーナーの道じゃないって」
フリード「なるほど。倒すんじゃなく、落ち着かせる方法を考えるのか」
ロイ「でも、どうやって?」
古のモンスターボールに入ってもらうため、シンヤたちはガラルファイヤーをどうやって落ち着かせようかと考えていた。すると、カイデンがホゲータの木の実を横取りして食べようとすると、それをホゲータが止めたことで喧嘩を始める。
ホゲータ「ホゲゲゲ!」
カイデン「カイカイカイ!」
ロイ「こんな時に喧嘩するなよ!」
シンヤ「おいおい。ガラルファイヤーの所に行く前にこれかよ…」
ホゲータとカイデンの喧嘩がヒートアップすると、ホゲータの持っていた木の実がニャオハの前に転がっていき、ホゲータがその木の実に飛びつくと、ニャオハがそれを止める。そして、ニャオハがホゲータの頭を優しくポンポンと叩くと、いい匂いがしてきて、その匂いを嗅いだホゲータとカイデンが、リラックスしているような顔をした。
ニャオハ「ニャオ、ニャオ…」
ホゲータ「ホゲー」
カイデン「カッ⁉︎カーイ」
全員「「「これだ!」」」
こうして、シンヤたちはガラルファイヤーを落ち着かせる方法を考えつき、ジョーイに預けたシンヤのピカチュウを受け取りに行くと、再びガラル鉱山の前に戻ってきた。
ガラル鉱山・入り口
リコ「……」
ロイ「……」
フリード「そう緊張しなくていい、リラックスしていこう」
シンヤ「じゃあ、作戦通りいくか…」
ピカチュウ「ピーカッ」
フリード「ああ。鉱山の中には、まだアメジオたちがいるかもしれないから、俺はそっちを警戒する」
ロイ「僕とシンヤはリコをサポートして、ガラルファイヤーを落ち着かせる」
ホゲータ「ホゲッ!」
リコ「うん。ありがとう」
ニャオハ「ニャッ」
ガラル鉱山の中に入る前に、ガラルファイヤーを落ち着かせる作戦を確認して、シンヤたちはガラル鉱山の中に進んでいく。洞窟の奥には、瓦礫やトロッコの残骸などがあって、ガラルファイヤーが暴れた後の痕跡がそのまま残っていた。
シンヤ「めちゃくちゃだな」
ピカチュウ「ピカッ」
フリード「リコ、ロイ、ガラルファイヤーが「もえあがるいかり」を放ったら、すぐに逃げろよ」
ロイ「ッ!あれを思い出すと、怖くなるよ」
リコ「でも、すごく苦しそうだった。ガラルファイヤー」
シンヤ「リコはそう感じたか」
リコ「うん。何故か分からないけど、そう思ったの」
シンヤ「だったら、その考え方も大切にしとけ。リコの美点の1つだからな」
リコ「うん。ありがとう」
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ‼︎」
ロイ「ガラルファイヤーの声だ!」
シンヤ「まだ怒りは治ってないみたいだな」
ピカチュウ「ピーカッ」
シンヤたちがしばらく歩き続けていると、洞窟の奥から、ガラルファイヤーの激しい怒りの叫び声が聞こえてきた。そして、シンヤたちが歩き続けて広い場所に辿り着くと、シンヤたちの方に向かって飛んでくる、ガラルファイヤーの姿があった。
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ‼︎」
シンヤ「お出ましか」
フリード「いけっ!リザードン!」
ポーーン
リザードン「グアーー!」
ガラルファイヤー「ギャオ!」
フリード「よし、アメジオたちがいないなら、手筈通りにいくぞ!」
シンヤ「OK!ピカチュウ頼むぞ」
ロイ「ホゲータ」
ピカチュウ「ピッカッチューウ!」
ホゲータ「ホッゲ!」
フリード・ロイ「「かえんほうしゃ!」」
シンヤ「10まんボルト!」
ピカチュウ「ピッカッ!チューウ!」
リザードン「リザァァァ!」
ホゲータ「ホォォンゲーーッ!」
シンヤたちの前に現れたガラルファイヤーは、未だに怒りが収まっていないようだった。そして、シンヤたちはガラルファイヤーに、ニャオハの匂いを嗅がせる作戦を開始した。まず、ピカチュウ、ホゲータ、リザードンの3人が、技を使ってガラルファイヤーの注意を引きつけるために、ガラルファイヤーを攻撃した。その隙に、ニャオハが地面で足踏みを始め、ガラルファイヤーを落ち着かせるためのアロマを作り始めた。
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ!」
シンヤ「ピカチュウ!「アイアンテール!」」
ピカチュウ「チューウ!ピッカッ!」
バァァァン!
シンヤ「リコ!今だ!」
リコ「うん。ニャオハ!「このは!」」
ニャオハ「ニャオハッ!」
ロイ「いっけぇ!ニャオハのアロマの匂い付き「このは!」」
ニャオハがアロマを作り始めると、ガラルファイヤーは「エアスラッシュ」でニャオハを攻撃してきた。シンヤはニャオハを守るために、ピカチュウに「アイアンテール」を指示して、ピカチュウはニャオハを守った。そして、シンヤの合図で、リコがニャオハに「このは」の指示をすると、ニャオハはアロマ付き「このは」をガラルファイヤーに飛ばすが、ガラルファイヤーは翼で風を起こし、「このは」を全て吹き飛ばした。
シンヤ「風を起こして、防御代わりに使うとはな」
リコ「だったら、もう1回「このは!」」
ニャオハ「ニャオハッ!」
ガラルファイヤー「ギャオ〜〜〜!」
リコはもう1回アロマ付きの「このは」で、ガラルファイヤーを落ち着かせようとするが、ガラルファイヤーはさっきと同じように翼で風を起こすと、「このは」を全て吹き飛ばした。
リコ「「このは」が届かない…」
シンヤ「威力も足りないが、もうちょっとガラルファイヤーに近づかないとな。……ミライドン出てこい!」
ポーーン
ミライドン「アギァァァス!」
シンヤ「リコ、ニャオハをミライドンに乗せろ。至近距離で「このは」を撃てば、威力が弱くても問題ないはずだ」
リコ「分かった。ニャオハ、ミライドンに乗って!」
ニャオハ「ニャッ!」
シンヤ「フリード、ロイ、ミライドンを援護してくれ」
フリード「分かった。ロイ」
ロイ「うん!」
フリード・ロイ「「かえんほうしゃ!」」
リザードン「リザァァァ!」
ホゲータ「ホォォンゲーッ!」
シンヤは、このまま何度も「このは」を撃っても、ガラルファイヤーに弾かれて意味がないと考えると、ミライドンをボールから出し、ガラルファイヤーに近づくため、ニャオハをミライドンに乗せるようにリコに言って、フリードとロイにはミライドンの援護を頼んだ。ミライドンはニャオハを頭に乗せると、ウイングモードになり、そのまま飛んでガラルファイヤーに近づいていく。ガラルファイヤーはミライドンに攻撃しようとしてくるが、リザードンとホゲータの「かえんほうしゃ」で、ガラルファイヤーを抑えることができた。
フリード「よし、動きが止まったぞ!」
シンヤ「リコ!今のうちだ!」
リコ「ニャオハ!「このは!」」
ニャオハ「ニャオハッ!」
リザードンとホゲータがガラルファイヤーの動きを抑えると、ニャオハがミライドンの頭の上で足踏みを始めて、アロマを作り始めた。そして、再びニャオハはアロマ付き「このは」をガラルファイヤーに飛ばすが、ガラルファイヤーは翼をはためかせて「ぼうふう」を起こし、「このは」を全て吹き飛ばすどころか、ホゲータやリザードンたちまで吹き飛ばした。
シンヤ「なんてパワーだ!」
ミライドン「アギャアアア⁉︎」
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ‼︎」
フリード「どうすればいいんだ⁉︎」
リコ「…シンヤ、お願いがあるの」
シンヤ「んっ?どうした?」
リコ「私についてきて」
シンヤ「えっ、何をする気だ?」
リコ「…ガラルファイヤーに伝えたいことあるの」
シンヤ「……分かった。ただし、ピカチュウとミライドンも一緒だ。ガラルファイヤーが攻撃してきたら、リコをガードしなきゃいけないからな」
リコ「うん。分かった」
ロイ「僕もガラルファイヤーに伝えたいことがあるから、一緒に行くよ」
シンヤ「…フリード。俺は2人をガードする。万が一、ガラルファイヤーが攻撃してきたら…」
フリード「ああ、任せろ」
フリードがこの状況を打開する方法を考えていると、リコはガラルファイヤーに伝えたいことがあるから、シンヤについてきてほしいと言った。シンヤはピカチュウとミライドン、そしてロイを連れて、リコと一緒にガラルファイヤーの前に歩き出した。
リコ「ガラルファイヤー!落ち着ついて!私たちは、あなたの敵じゃない!」スッ(古のモンスターボールを取り出す)
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ‼︎」
リコ「私たちは、あなたと同じ、このモンスターボールを持ってるの!」
ロイ「僕たち!君と同じ、六英雄の黒いレックウザと会ったんだ!」
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ‼︎」
シンヤ「まずい!《もえあがるいかり》だ!」
フリード「シンヤ!リコ!ロイ!逃げろ!」
リコとロイはガラルファイヤーの目の前に立つと、リコはオリーヴァの入っている古のモンスターボールを、ロイは黒いレックウザの入っていた古のモンスターボールを手に持つと、ガラルファイヤーに呼びかけるが、ガラルファイヤーは2人の話に聞く耳を持たず、「もえあがるいかり」を放った。シンヤとリコ、そしてフリードは、近くの岩場に避難したが、ロイとホゲータは逃げ遅れてしまう。そして、逃げ遅れたロイとホゲータを助けるため、シンヤのピカチュウとフリードのキャプテンピカチュウが、「ボルテッカー」を使ってガラルファイヤーに突っ込んでいき、「もえあがるいかり」の発動を止める。
シンヤ「よくやった。ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピーカッ!」
フリード「大丈夫か、キャップ?」
キャプテンピカチュウ「ピカチュー!」
リコ「教えてガラルファイヤー!」
シンヤ「リコ!…ピカチュウ!ミライドン!来てくれ!」
ピカチュウ「ピッカッ!」
ミライドン「グオオオ〜ッ!」
リコ「私は知りたいの!あなたからの気持ちを!」
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ‼︎」
シンヤ「まずい!こうなったら」スッ
ポーーン(古のモンスターボールが開く)
リコ「あっ…」
シンヤ「古のモンスターボールが開いた?」
巨大オリーヴァ「リィーヴァァァー!」
リコ「オリーヴァ…」
ピカァァァ(ペンダントが光る)
シンヤ「ペンダントまで光ってる。これは一体?」
リコはガラルファイヤーに必死に語りかけるが、ガラルファイヤーは全く聞く耳を持たず、再びリコたちを攻撃しようとした。その時、シンヤはジャケットからテラスタルオーブを取り出し、ガラルファイヤーを止めようとした。すると、リコの持っていた古のモンスターボールが転がり落ち、古のモンスターボールが開くと、中から巨大オリーヴァが外に飛び出してきた、それと同時に、リコの持つペンダントも光り始めた。そして、数百年ぶりに再会し対面する、巨大オリーヴァとガラルファイヤー。しばらくお互いのことを見つめ合うと、オリーヴァはガラルファイヤーに何かを語りかけるが、ガラルファイヤーはオリーヴァの話を聞くどころか、「エアスラッシュ」でオリーヴァを攻撃してきた。
シンヤ「同じ六英雄のオリーヴァの言葉でも、聞く耳持たずか」
ロイ「どうすればいいの?」
リコ「ロイ、大丈夫だよ」
ロイ「リコ」
リコ「シンヤ。前にピカチュウと出会った時のこと、私に話してくれたよね」
シンヤ「えっ?…ああ、ピカチュウとどこで出会ったのかって、リコが聞いてきた時だったな」
あれは、ロイが仲間になって数日たった頃。リコがシンヤに、ピカチュウとの出会った時のことを聞いてきた時のことだ。
ブレイブアサギ号
シンヤ「えっ?俺とピカチュウとの出会い?」
ピカチュウ「ピカッ?」
リコ「うん。シンヤ、ピカチュウをモンスターボールに入れてないし、いつも一緒にいるから、どこで出会ったのかなって」
シンヤ「ピカチュウと出会ったのは、俺が《シンオウリーグ》を優勝して、次に何をやろうか考えていた時だったな。ナナカマド博士から連絡が来て、会ってほしい人がいるからって、ナナカマド研究所に行ったら、その時にオーキド博士に出会って、カントー地方に来ないかって言われたんだ。それで、そのままカントー地方に行って、オーキド研究所に行く途中に、まだ野生のピカチュウだった、コイツに会ったんだ」
リコ「それが、ピカチュウとの出会いだったんだ」
シンヤ「ああ。そしたら急に、ピカチュウが俺の肩に乗ってきて、頬をすりすりしてきたんだ。俺もピカチュウをゲットしてなかったし、図鑑を埋めたかったから、ピカチュウをそのままゲットしたんだ」
リコ「えっ!じゃあ、バトルはしてないの?」
シンヤ「ああ、でも珍しいことじゃない。確かにバトルしてゲットするのは、俺たちトレーナーの基本だ。でも、バトルだけがゲットじゃない。ポケモンに気に入られたり、喧嘩して仲良くなったり、互いに惹かれあったり、色々パターンはある。もちろんそうなっても、ゲットしない時もある。俺はそういうことを多く経験してきたし、そういう場面を多く見てきたからな」
リコ「そうなんだ…」
シンヤ「リコもいずれ分かるよ。バトルするだけがゲットじゃないって」
リコ「うん。ありがとう」
フリード「そんな話をしてたのか」
ロイ「シンヤとピカチュウに、そんな出会いが会ったんだ」
シンヤ「まあな」
ピカチュウ「ピーカッ!」
リコ「戦うだけが、ゲットじゃない。戦うだけが、トレーナーじゃない。ポケモンの気持ちを知って、思いやれる。それが私の……私の目指す、ポケモントレーナー!」
シンヤ「……フッ、道が見えたな」
リコ「うん!」
巨大オリーヴァ「リィーヴァァァー!」
シンヤ「これは、《グラスフィールド》!」
以前シンヤから、ピカチュウとどう出会ったのかを聞き、ポケモンのゲットの形、ポケモンとの関係を聞いて、シンヤの言っていたことを改めて理解したリコは、ポケモンの気持ちを知って、ポケモンも思いやれる、そんなポケモントレーナーになってみせると決めたその時!オリーヴァが「グラスフィールド」を発動した。
ピカァァァン!(ニャオハの体が光る)
ニャオハ「ニャー!」
フリード「オリーヴァの「グラスフィールド」が、ニャオハの力を引き出したのか」
ホゲータ「ホゲッ!ホゲッ!ホゲッ!
ロイ「ホゲータが元気になった!」
シンヤ「「グラスフィールド」のおかげで、ポケモンたちの体力も回復したんだ!」
オリーヴァの発動した「グラスフィールド」の影響で、ニャオハの体は光り始め、ニャオハのくさタイプの技の威力は上がり、さらに「グラスフィールド」の効果で、ホゲータたちも体力を回復することができた。
リコ「いけるよね、ニャオハ!」
ニャオハ「ニャオハ!」
リコ「シンヤ!力を貸して!」
シンヤ「分かった!ミライドン!お前も《バトルフォルム》に変わるんだ!」
ミライドン「アギャアアアス‼︎」
ニャオハの力が高まると、勢いづいたリコは、シンヤに力を貸してと頼んだ。そして、シンヤはミライドンにバトルフォルムに変わってくれと言うと、ミライドンは雄叫びを上げ、体が光に包まれると、リコたちが見たことのない姿に変わった。
ミライドン・コンプリートモード「アギャアアア!」
リコ「ミライドンの姿が!」
ロイ「何あれ!」
フリード「あれがミライドンの真の姿か!」
シンヤ「ああ、《バトルフォルム・コンプリートモード》。この姿じゃなきゃ、ミライドンは戦えないんだ」
リコたちはミライドンのバトルフォルムの姿を見て、いつものミライドンと違う姿に驚いていた。今のミライドンの姿は、自分たちを乗せてくれているドライブモードと違って、張り出した腹部と尻尾が紫と黄色のグラデーションに発光し、目元の2つのアンテナも腹部と尻尾と同じ、紫と黄色のグラデーション色でギザギザしたエネルギーに変わり、爪や牙には電気を帯び、脚部を折りたたみジェットエンジンのような脚からエネルギーを放出して、浮遊している姿だった。そして、ミライドンがバトルフォルムに変わると、足場から電気を発生させ、フィールドに電気を流していく。
フリード「これは!《エレキフィールド》か⁉︎」
シンヤ「いや、これはミライドンの特性《ハドロンエンジン》。ミライドンがバトルフォルムになって登場すると同時に、エレキフィールドを発生させるけど、ミライドン自身の力を上げる特性でもある。よし、これも使うか!」
スッ(テラスタルオーブを取り出す)
リコ「テラスタルオーブ!」
シンヤ「ミライドン!更なる高みへ上がれ!」
ミライドンがバトルフォルムに変わり、特性のハドロンエンジンで、エレキフィールドを発生させると、シンヤはさっき取り出したテラスタルオーブをミライドンに構えた。すると、テラスタルオーブにエネルギーがチャージされていった。テラスタルオーブのエネルギーが満タンになると、シンヤはミライドンの頭上に向かって、テラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはミライドンの頭上でエネルギーを解放し、ミライドンは無数の結晶石に身を包み込み、内に眠る真の力を解放した。結晶石が弾けると、そこには全身をクリスタル化させ、頭に電球の王冠を被ったミライドンがいた。
(でんきテラスタイプ)ミライドン「グオオオオオッ‼︎」
ロイ「ミライドンがテラスタルした!」
シンヤ「リコ!ミライドンがガラルファイヤーを抑えたら、「このは」をガラルファイヤーに向かって撃て!」
リコ「分かった!」
シンヤ「ミライドン!「イナズマドライブ!」」
(でんきテラスタイプ)ミライドン「ギャァァウオオーーンッ‼︎」
ミライドンが力を解放すると、電球の王冠が光り輝いた。そして、ミライドンは雄叫びを上げると、空に浮遊して電気を帯び、体を前に回して回転を始めた。ミライドンはホイール状に変化してエネルギーを溜めると、自分の専用技の「イナズマドライブ」を発動して、そのままガラルファイヤーに突っ込んで行くと、強烈な雷を落とした。
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ⁉︎」
ロイ「あの技すごい!」
フリード「ガラルファイヤーにかなりのダメージを与えてるぞ!」
シンヤ「「イナズマドライブ」は効果抜群の時、威力が上がる技だからな。オマケにでんきテラスタイプになってるから、「イナズマドライブ」の威力も上がってる。リコ!今だ!」
リコ「うん!ニャオハ、仕上げの〜「このは」いっぱい!」
ニャオハ「ニャオハァァッ‼︎」
ガラルファイヤー「ぐお〜〜〜〜〜っ!」
ミライドンが「イナズマドライブ」でガラルファイヤーに攻撃して隙を作った瞬間、ニャオハはありったけの「このは」をガラルファイヤーにぶつけた。すると、ニャオハの香りがシンヤたちのいる空間全体を包み込み、とても良い匂いが漂っていた。そして、ガラルファイヤーの怒りが静まると、ガラルファイヤーはゆっくりとシンヤとリコの前に降り立った。同時にミライドンのテラスタル化も解除され、元のバトルフォルムに戻った。
ガラルファイヤー「……」
シンヤ「よかったな。リコ。ガラルファイヤーから怒りはなくなったようだ」
リコ「うん!シンヤとミライドン、それにみんなのおかげだよ!」
ガラルファイヤー「クエー、クー」
ロイ「リコに喋ってるの?」
フリード「いや、リコというより…」
リコ「もしかして、この子に喋ってるの?」
ピカァァァン(ペンダントが光る)
ガラルファイヤーがペンダントに喋っていると感じたリコは、ペンダントを手のひらに置くと、再びリコのペンダントが光り輝いた。すると、ペンダントは徐々に形を変えていき、ポケモンの姿に形を変えると、そのポケモンはガラルファイヤーの前に降り立った。
???「パーゴ!」
ガラルファイヤー「クエー」
シンヤ「話をしているのか?」
ピカチュウ「ピカッ」
トンッ(ピカチュウがシンヤの肩に乗る)
シンヤ「おっ、ピカチュウもお疲れ」
ピカチュウ「ピーカッ!」
ガラルファイヤー「クエーーー!」
リコ「泣いてるの?」
シンヤ「ああ、俺にもそう聞こえる」
ペンダントのポケモンがガラルファイヤーに話しかけると、ガラルファイヤーも同じように、ペンダントのポケモンに話し始めた。すると、ガラルファイヤーは突然鳴き声を上げた。その鳴き声は、さっきまでの怒りの声とは違い、シンヤとリコには、ガラルファイヤーが泣いているように聞こえた。そして、ガラルファイヤーが鳴き声を上げると同時に、シンヤたちの周りに謎の霧が出現し、さらに雨まで降り始めた。
ロイ「これって雨?」
フリード「ここは洞窟の中だぞ!」
リコ「これって、オリーヴァの時と同じ!」
シンヤ「おい!前に誰かいるぞ!」
洞窟の中で雨が降ると、その現象にフリードは驚いていた。すると、ガラルファイヤーが突然飛び上がって、シンヤとリコの場所から少し離れた場所に降り立った。すると、霧に隠れていて誰か分からないが、ガラルファイヤーの目の前に、1人の男が立っていた。
???『ファイヤー』
リコ「またあの人だ」
シンヤ「前に、オリーヴァの出した球体の中で見た人か?」
ロイ「うん。同じ声だから、間違いないよ」
シンヤ「じゃあ、あれが《古の冒険者ルシアス》」
フリード「あれがルシアスか」
???『ファイヤー。《ラクア》は必ず、俺たちが…』
シンヤ・リコ「「ラクア?」」
???『……』チラッ
シンヤ「え?」
???『《リュウセイ》、《ミライドン》』
シンヤ「リュウセイ?…っていうか、なんでミライドンのことを!」
???『《六竜》と来てくれ。《ラクア》に』
シンヤ「六竜?何のことだ?」
???『待ってるぞ。リュウセイ』
???「パーーゴッ!」
ペンダントのポケモンが声を上げ、周囲の霧を自分の甲羅に取り込むと、霧は晴れた。ガラルファイヤーと話していた男に話しかけられたことで、シンヤはびっくりしていた。
リコ「ねぇ!さっきの人、シンヤに喋ってたよね⁉︎」
シンヤ「ああ、俺にもそう聞こえた。リュウセイ?六竜?それに、なんでミライドンのことを知ってたんだ?」
リコ「それに、ラクアって言ってたけど…」
シンヤ「聞いたことないな」
フリード「俺にも見当がつかない」
ガラルファイヤー「ぐお〜〜っ」
ロイ「まだ怒ってるの⁉︎」
シンヤ「いや違う」
シュルルーーン(ガラルファイヤーがボールに戻る)
リコ「えっ⁉︎」
巨大オリーヴァ「リィーヴァァァー!」
シュルルーーン(オリーヴァがボールに戻る)
シンヤは霧の中にいた男が言っていたリュウセイ、六竜。そして、ミライドンのことを知っていた理由を考えていると、ガラルファイヤーがシンヤとリコの前に飛んできた。すると、ガラルファイヤーは右足に挟んでいた古のモンスターボールを地面に落とすと、古のモンスターボールの中に入っていった。それと同じように、オリーヴァも自分の古のモンスターボールの中に戻っていった。ガラルファイヤーとオリーヴァがボールに戻ると、シンヤとリコはボールが落ちているところに歩いていき、シンヤはガラルファイヤーのボールを、リコはオリーヴァのボールを手に取った。
リコ「ガラルファイヤーも、一緒に来てくれるのかな?」
シンヤ「だろうな。ほい」スッ(ガラルファイヤーの入ったボール)
リコ「えっ?」
シンヤ「これはリコが持ってろ」
リコ「…ううん。それはシンヤが持ってて。シンヤとミライドンがいなかったら、ガラルファイヤーの怒りは静められなかったから」
シンヤ「…確かにミライドンがいなければ、ガラルファイヤーは止められなった。だけど、今回ガラルファイヤーを倒すんじゃなく、落ち着かせたいって言ったのはリコだろ。だから、これはリコが持っといてくれ。それに、リコの目指す道が決まった、お祝いも兼ねてだからさ」
リコ「シンヤ…分かった。ありがとう」
ロイ「でも、結局ガラルファイヤーが怒ってた理由は、分からなかったね」
リコ「多分だけど、この子には強い願いがあると思うの」
シンヤ「強い願い?」
リコ「うん。いつか、そのことも分かってあげたい。それに、さっきシンヤも見たでしょ?」
シンヤ「ああ、ローブを着ていた男に、ガラルファイヤーは懐いてたな」
リコ「うん。だから、ガラルファイヤーにだって、優しいところはあるんだって思ったの」
フリード「…さあ、飛行船に戻ろう。その次はいよいよナックルシティだ」
シンヤ「ああ……って、リコ、ペンダントのポケモンは?」
リコ「え?……あれっ?ペンダントの子がいない⁉︎」
フリード「落ち着け。どこかにいるはずだ」
謎を多く残したが、ガラルファイヤーの件は無事に解決した。そして、シンヤたちがブレイブアサギ号に戻ろうとすると、ペンダントになったポケモンがいないことに気づいた。リコたちは慌ててペンダントのポケモンを捜し始めた。すると、リコのフードの中にいたミブリムが飛び出し、近くにあった岩場に登っていき、反対側の岩場を覗いたら、急にミブリムが転がり落ちてきた。ミブリムが転がってくると、シンヤはミブリムをキャッチした。
シンヤ「どうしたミブリム?……あっ!」
???「パーゴ」
ミブリムが見た反対側の岩場に近づくと、シンヤは反対側の岩場を見た。そこには、ペンダントのポケモンがいた。
シンヤ「そうか。ミブリムはコイツを見てびっくりしたのか」
???「パーゴ」
ガラル鉱山・入り口通路
作業員「カブさん!怪我をしていた鉱山のポケモンたちの避難は終わりました」
カブ「ありがとう。後は僕が…」
シンヤ「あれ?カブさん」
カブ「シンヤ君!」
リコ「あっ、カブさ〜ん!」
カブ「リコ君!それにロイ君まで!」
ロイ「どうしたんですか?」
シンヤたちがブレイブアサギ号に戻ろうと、ガラル鉱山の入り口にやってくると、そこにはエンジンスタジアムのジムリーダーのカブがいた。カブは鉱山で崩落があったと聞いて、危険がないか様子を見にきていたらしいので、シンヤたちは、鉱山の中での出来事を全て説明した。ペンダントのポケモンのことを除いては。
カブ「そうか。ガラルファイヤーとは驚いたな」
シンヤ「でも、ガラルファイヤーは俺たちと一緒に来ることになったので、もうここは安全ですよ」
カブ「分かった。作業員の人たちには、僕から説明しておくよ」
フリード「初めまして、フリードです。リコとロイがお世話になりました」
カブ「いやぁ、こちらこそ楽しませてもらったよ。それにしても伝説のポケモンを捕まえるとはね」
シンヤ「えぇ、カブさんとの特訓が身を結びましたよ。なっ、リコ、ロイ」
リコ「うん!」
ロイ「ありがとうございました!」
カブ「それは良かったよ。今度は正式なバトルをしよう。君たちの成長が楽しみになってきたよ」
リコ・ロイ「「はい!」」
カブはシンヤたちから話を聞いて納得すると、リコとロイに、今度は正式にバトルをしようと言って、鉱山の奥を調べに向かった。そして、シンヤたちもブレイブアサギ号に戻って行った。ペンダントのポケモンは、シンヤが脱いだジャケットに身を包んで隠されていた。
帰り道
シンヤ「カブさんには悪いけど、コイツのことは内緒にしておいた方がいいからな」
リコ「その子、もうペンダントに戻らないのかな?」
フリード「かもな。とにかくブレイブアサギ号に戻ろう。話はそれからだ」
リコ・ロイ「「うん!」」
シンヤ「………」
ピカチュウ「ピーカッ?」
シンヤ「何でもないよ。船に帰ろう。ピカチュウ」
ピカチュウ「ピーカッ!」
シンヤは、リュウセイ、六竜、この2つの言葉の意味を考えていた。一体この2つの言葉の意味は?その謎を解明するには、リコの祖母に会って話を聞くしかない。そして、《ペンダントのポケモン》、《古の冒険者ルシアス》、《六英雄》、謎が謎を呼び、深まっていく謎。この謎を解き明かすため、シンヤたちライジングボルテッカーズの冒険は、まだまだ続くのだった。
スッ(木影から現れる)
アメジオ「……」
ジル「驚きましたね…」
コニア「あんな強いポケモンを追い詰める。ミライドンと呼ばれるポケモン」
アメジオ「確かに驚いたが、ミライドンは我々の目的ではない」
コニア「しかし、せっかくガラル地方にまで来て、何も収穫なしだなんて…」
アメジオ「収穫はあったじゃないか」
ジル・コニア「「えっ?」」
アメジオ「お前たちも見ただろ?《ミライドンの真の姿と力》。そして、ペンダント……いや、あの謎の《輝きを放つポケモン》を」
ジル「えっ?」
コニア「あの小さい方ですか?それよりも…」
アメジオ「奴らを追跡する。あの謎のポケモンを奪い取るぞ」
コニア・ジル「「はっ!」」
アメジオ(…ミライドン。果たして、俺にあのポケモンが倒せるか)
To be continued
次回予告
リコの持っているペンダントの謎を知るため、ついにシンヤたちは、リコの祖母がいる古城に辿り着いた。そこで明かされる、ペンダントのポケモン、六竜、リュウセイの謎とは?
次回「古城での再会・エクスプローラーズ強襲!」
今日は時間があったので、1日で23話を書き終えることができました。結構いい内容になってると思います。