ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

25 / 115

 リコの持つペンダントの謎を知るため、ガラルの古城に辿り着いたシンヤたちは、そこでリコの祖母のダイアナに出会い、リコの持っていたペンダントがテラパゴスというポケモンだったことを聞いた。そしてそのあと、ダイアナからリュウセイと六竜のことを教えてもらえることになった矢先に、アメジオたちエクスプローラーズがシンヤたちの目の前に現れた。


第25話『闇夜の強敵!伝説を討ち破る、ゲッコウガの新たな姿と可能性!』

 

 ヘリの中

 

 ハンベル「…アメジオ様の位置情報が途絶えましたか」

 

 オニキス「そうなると、戦闘中だと考えられる。バトルの基本は不意打ち。腕がなるな」

 

 キョジオーン「キョォォォッ」

 

 サンゴ「サンゴが全部ぶっ飛ばすから、お前の出番はねーよ」

 

 オニゴーリ「オォォォォニッ!」

 

 ハンベル「いえ、あくまでも今回の目的は、対象のポケモンを確保することが優先です。お二人には、私の指示があるまでヘリで待機していただきます」

 

 サンゴ「え〜なにそれ、オニだる〜」

 

 ハンベル「お二人は戦いの切り札、切り札は最後までとっておくものです」

 

 サンゴ「サンゴが切り札…じゃ、いっか」

 オニキス「フン。つまらん世辞を」

 

  ハンベル「それに、おそらく激しいバトルになることは確実です。マツブサ様の新しいポケモンの力によって、巻き添えを喰らってしまう恐れもあります」

 

 オニキス「…グラードンか」

 サンゴ「ホウエン地方の伝説のポケモン?」

 

  ハンベル「その通りです。うまくいけば、彼を倒せることは間違いないと思いますが」

 

 オニキス「彼とは?」

 サンゴ「誰?」

 

 ハンベル「…シンヤ」

 

 オニキス「っ!アメジオとスピネルを倒した世界チャンピオンか」

 

 サンゴ「グラードンが相手なら、世界チャンピオンも終わりだね」

 

 ハンベル「ええ。マツブサ様がチャンピオンと戦っている隙に、我々は対象のポケモンを確保します。それでは参りましょう。スズカゼ丘陵へ」

 

 古城の広間

 

 アメジオ「何故、お前がここにいる?」

 

 マツブサ「当然シンヤを倒すためだ。私の新しいポケモンでな」

 

 シンヤ「……《グラードン》か?」

 

 マツブサ「ほう、気づいていたか。この場でグラードンを出すこともできるが、私の狙いは、あくまでお前だけだからな。おとなしくお前が私についてくれば、戦う場所を変えてやる」

 

 リコ「…グラードンって…何?」

 

 ロイ「レックウザと同じで、ホウエン地方の伝説のポケモンだって聞いたことあるけど」

 

 フリード「ああ。大地を作り出すことができる伝説のポケモンとして、ホウエン地方では有名なポケモンだ」

 

 リコ「レックウザと同じってことは、ものすごく強いポケモンなんじゃ…」

 

 シンヤ「ああ。それを持ってる奴が、今、目の前にいる」

 

 ロイ「でも、グラードンは伝説のポケモンだよ!そう簡単にゲットできるわけないよ!」

 

 フリード「ああ。ロイの言う通りだ。奴が嘘を言ってる可能性もある」

 

 アメジオ「お前がグラードンをゲットしたという報告は聞いてはいたが、まさか、本当にグラードンをゲットしていたとはな」

 

 フリード・リコ・ロイ「「「ッ⁉︎」」」

 

 マツブサ「そういうことだ。どうするシンヤ?後はお前の返答次第だ」

 

 シンヤ「……いいだろう。戦う場所を変えるなら、グラードンと戦ってやるよ」

 

 シンヤとマツブサを除く全員「「「っ⁉︎」」」

 

 マツブサ「フッw、そうこなくてはな」

 

 シンヤ「ハッコウシティでゲーチスに会った時、俺の読み通り、お前たちが伝説のポケモンを狙ってると言ってたからな。いずれお前たちのゲットした伝説のポケモンたちとバトルすることがわかってたし。だったら逃げずに、伝説のポケモンと戦ってやるぜ!」

 

 マツブサ「なら一つ教えておいてやる。今回は確保ではなく、グラードンをゲットしたのだ」

 

 シンヤ「…バトルをするなら場所を変えるぞ。お前の狙いはテラパゴスじゃなく、俺なんだろ?」

  

 マツブサ「…ついてこい」

 

 スッ(ボールを取り出す)

 

 ポーーン

 

 ゴルバット「ゴルバッ!」

 

 アメジオ「待て!なにを勝手に!」

 

 マツブサ「お前はペンダントのポケモンを確保でき、私はシンヤを倒せる。この利害一致を断るのか?」

 

 アメジオ「クッ!」

 

 マツブサ「お前は自分の仕事をしていろ。シンヤ、ついてこい!」

 

 マツブサがゴルバットの足を掴むと、ゴルバットは窓を出て空に飛んで行ったので、シンヤはマツブサ追いかけるためにリザードンをボールから出した。

 

 ポーーン

 

 リザードン「リザァァァ!」

 

 シンヤ「フリード、話は聞いた通りだ。俺はマツブサとバトルをするから、リコとロイを頼む!」

 

 フリード「おい待て!グラードンに勝つ勝算はあるのか?」

 

 シンヤ「ああ。こっちには2つの奥の手がある。それを使えば、グラードンだって倒せるさ」

 

 フリード「お前な、グラードンは伝説のポケモンなんだぞ。そう簡単に…」

 

 シンヤ「大丈夫だって。いずれこうなることがわかってたから、ロイが仲間になった夜に手持ちを入れ替えておいたんだからさ。あっ、そうだ。ピカチュウ、お前はここに残れ」

 

 ピカチュウ「ピカッ⁉︎」

 

 シンヤ「いくらお前でも、グラードン相手じゃ勝ち目がない。お前はここに残って、リコとロイを守ってくれ」

 

 ピカチュウ「……ピッカッ!」

 

 フリード「ったく…絶対に帰ってこいよ!」

 シンヤ「おう!リコ、ロイ、行ってくるわ」

 

 ロイ「シンヤ……絶対に勝ってきてね!」

 シンヤ「ああ」

 

 リコ「……絶対無事に帰ってきてね!」

 シンヤ「わかってる。頼むぜ、リザードン!」

 シンヤのリザードン「リザァァァ!」

 

 シンヤはリザードンに乗り、フリードとピカチュウにリコたちを任せると、マツブサを追いかけるために動いた。

 

 シンヤ「アメジオ、お前の相手はまた今度だ」

 

 アメジオ「…まあいい。俺の目的は、ペンダントのポケモンを確保することだからな。奴を追ったことで、お前はグラードンに敗れ、ペンダントのポケモンを奪われることを後悔するだけだ」

 

 シンヤ「ああ、そりゃ無理だ。俺は絶対にグラードンを倒すし、フリードがお前を倒す。だから、何一つお前たちの思い通りにはならない」

 

 アメジオ「なんだと!」

 シンヤ「じゃあな!」

 

 アメジオ「ふざけるな!ソウブレイズ!」

 ソウブレイズ「ブレイッ!」

 

 フリード「お前の相手は俺だ!」

 フリードのリザードン「グオーーッ!」

 

 シンヤ「フリード!」

 フリード「いけシンヤ!ここは俺がどうにかする!」

 シンヤ「頼む!」

 

 アメジオはシンヤに挑発されると、シンヤの行く手を遮ろうとソウブレイズに指示を出そうとしたが、フリードがリザードンがソウブレイズの前に立ちはだかったので、シンヤとシンヤのリザードンはその隙を狙い、窓を飛び出してマツブサを追いかけて行った。

 

 アメジオ「フリード!」

 フリード「わりぃな」

 

 ソウブレイズ「ブレイッ!」

 フリードのリザードン「リザーーッ!」

  

 ダッダッダッ(誰かが走ってくる)

 

 アメジオ「ん?」

 

 ダァァン(ドアが開く)

 

 ウインディ「ウィィィーンッ!」

 

 ダイアナ「みんな無事かい⁉︎」

 リコ「おばあちゃん!」

 

 フリードのリザードンとアメジオのソウブレイズが睨み合っていると、部屋の扉が勢いよく開くと、そこからダイアナのパートナーポケモンのウインディが現れ、ウインディに続いてダイアナもやってきた。

 

 アメジオ「ソウブレイズ!『サイコカッター!』」

 ソウブレイズ「レイズ!」

 

 ダイアナ「ウインディ!『かえんほうしゃ!』」

 ウインディ「ウィィィーン!」

 

 ソウブレイズ「ブレイッ⁉︎」

 

 ソウブレイズが「サイコカッター」を放とうとすると、ウインディはソウブレイズが攻撃してくるより早く「かえんほうしゃ」を放ち、ソウブレイズはウインディの攻撃を両手の剣をクロスして防いだ。

 

 ダイアナ「今のうちだ。イキリンコ頼むよ!」

 イキリンコ「リコー!」

 

 ウインディがソウブレイズを足止めしている間に、イキリンコが壁に飾られている絵の額縁に乗ると、床の一部がスライドして地下へ続く扉が開いた。

 

 フリード「隠し通路!」

 

 ダイアナ「そこを通れば外に出られる。今のうちに逃げなさい」

 

 フリード「リザードン、戻れ!」

 

 シュルルーン

 

 リコ「おばあちゃんは⁉︎」

 

 ダイアナ「忘れ物を取りに行ってくるよ。後で合流しよう」

 リコ「おばあちゃん…」

 

 フリード「リコ!ロイ!急げ!」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 フリードはリザードンをボールに戻すと、ピカチュウとリコとロイを連れて地下へ続く階段を降りて行った。もちろん、アメジオたちはリコたちを追おうとしたが、ウインディが「かえんほうしゃ」を放ってアメジオたちの動きを止めると、イキリンコは再び壁に飾られている絵の額縁に乗った。すると、今度は地下に続く扉が閉じていき、イキリンコは地下に続く扉が完全に閉じる前にリコたちのいるところに飛び込んだ。

 

 ダイアナ「人の家で随分と勝手なことをしてくれるね」

 

 アメジオ「誰だか知らないが、俺たち《エクスプローラーズ》の邪魔をしないでもらおう」

 

 ダイアナ「ッ⁉︎《エクスプローラーズ》…それは思ってもいなかった相手だね」

 

 アメジオ「ソウブレイズ!」

 ソウブレイズ「ブレイ!」

 

 ダイアナ「ウインディ!」

 ウインディ「ウイン!」

 

 リコたちを無事に逃がしたダイアナは、アメジオたちと対峙しており、アメジオからエクスプローラーズの名前が出た時、ダイアナは一瞬動揺した。しかし、ダイアナはすぐ我に戻ると、ウインディと一緒に窓の方に向かって走り、途中からウインディの背中にまたがると、ウインディはそのまま窓を突き破って外に飛び降りて行った。

 

 ジル「あの婆さん、めちゃくちゃだ」

 

 アメジオ「放っておけ。俺たちはこのままテラパゴスを捕まえにいく」

 

 

 草原

 

 マツブサ「この辺りでいいか」

 ゴルバット「ゴルバッ!」

 

 シンヤ「リザードン、ここで降ろしてくれ」

 シンヤのリザードン「リザァァァ!」

 

 リコたちが城で逃げ回っている頃、古城を出たマツブサとシンヤは、スズカゼ丘陵から遠く離れた草原にやってきた。草原の周りには木が一本も生えていないため、ポケモンバトルするにはちょうどいいと思ったマツブサは、ゴルバットに下に降りるよう伝えた。そして、マツブサが地面に着地すると、 リザードンに降りるように指示を伝えたシンヤは、マツブサから離れた場所でリザードンに降ろしてもらった。

 

 シンヤ「リザードン、戻って休んでくれ」

 

 シュルルーーン(リザードンをボールに戻す)

 

 マツブサ「さて、始めようか…」

 

 スッ(ボールを取り出す)

 

 シンヤ「勿体つけてないで、さっさとグラードンを出せよ」

 

 マツブサ「フッw、いいだろう!」

 

 ポーーン

 

 金色グラードン「グラララァーーーッ!」

 

 シンヤ「マジでグラードンをゲットしてたのか」

 

 スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 グラードン たいりくポケモン じめんタイプ

 

 大地の化身と言われる伝説のポケモン。自然のエネルギーを求めてカイオーガと争いを繰り返し、マグマの中に眠っていた。

 

 シンヤ「しかも赤色じゃなくて、金色のグラードン。色違いか…」

 

 マツブサ「別に色など赤でも金でもどっちでもよかったのだ。私が欲しかったのは、あくまでグラードンなのだからな。さぁ、さっさとポケモンを出せ。なんなら、好き数だけポケモンを出しても構わんぞ」

 

 シンヤ「アクシデントでも起きない限り、俺はサシでポケモンバトルをする時は、相手と同じ数のポケモンを使って勝負するって決めてるんだ。ましてや、悪党からサシの勝負を挑んできてるのに、複数で相手をするっていうのは、俺の流儀に反するんでね」

 

 スッ(ボールを取り出す)

 

 マツブサ「フンッ。そのくだらないこだわり故に、お前はグラードンに敗北するのだ」

 

 シンヤ「いや、勝つのは俺たちだ。頼むぞゲッコウガ!」

 

 ポーーン!

 

 ゲッコウガ「コウガッ!」

 

 マツブサ「ゲッコウガだと⁉︎そんなポケモンでグラードンを倒す気か?」

 

 シンヤ「マツブサ。お前は知らないだろうが、お前が牢獄にいる間、俺は冒険を続けていた。そして、各地方を旅して出会い、仲間になってくれたポケモンたちと手に入れたものがある。伝説のポケモンさえ倒せるものがな!」

 

 マツブサ「ほざいていろ。あの時はグラードンを操ることができなかったが、今回は違う。今グラードンは私のポケモンになった!さあ、見せてみろグラードン!大陸を作り出すことができるお前の力を!」

 

 金色グラードン「グラララァァーーッ」

 

 シンヤ「見せてやるぜ。お前の見たことのない、俺たちの新たな力を!」

 

 ゲッコウガ「コウガッ!」

 

 マツブサがグラードンを繰り出すと、シンヤはゲッコウガを繰り出した。相手は伝説のポケモンのグラードン。果たして、シンヤとゲッコウガに勝ち目があるのか?…そして、シンヤとマツブサのバトルが始まった頃、城にいるリコたちは…

 

 

 地下の通路

 

 リコ「テラパゴス、ミブリム、大丈夫?」

 テラパゴス「パァァ」

 ミブリム「ミィィ」

 

 リコ「ミブリム、ボールに戻って」

 

 シュルルーン

 

 フリード「とりあえず、俺たちはこのまま逃げて、ダイアナさんとは後で合流しよう」

 

 ロイ「ねぇフリード。シンヤ、大丈夫かな?」

 フリード「ああ。きっと大丈夫さ」

 

 リコ「でも、グラードンって強いポケモンなんでしょ?もしシンヤに何かあったら、私…」

 

 フリード「…シンヤは、グラードンに勝つ奥の手があると言ってたんだ。それを信じよう」

 

 リコ・ロイ「「うん!」」

 

 フリード「それに、恐らくシンヤは、俺たちを守るためにマツブサの相手を買って出たんだろう」

 

 リコ「え?」

 ロイ「どういうこと?」

 

 フリード「あのマツブサという奴の狙いは、テラパゴスじゃなく、あくまでシンヤだからな。シンヤはそれを分かっているから、自分が囮になって、奴を引きつけたんだ」

 

 リコ「じゃあシンヤは、私たちとおばあちゃんたち、この城のポケモンたちを守ろうとして、グラードンと戦うことを選んだの?」

 

 フリード「だろうな。アイツはそういうヤツだろ」

 

 リコ「うん」

 ロイ「そうだね」

 

 フリード「まあ、俺たちもシンヤの実力を全て知ってるわけじゃない…」

 

 ドガァァーーン(天井が突き破られる)

 

 リコ「わっ!」

 

 サイドン「サァァイッ!」

 

 フリード「まずい!逃げるぞ!」

 リコ「うん!」

 ロイ「急ごう!」

 

 リコたちが地下の通路へ避難してシンヤの心配をしていると、ジルのサイドンが床を突き破ってリコたちのところまで来ようとしていた。しかし、突き破った穴が小さいため、サイドンの体が穴に挟まって身動きが取れなくなってしまう。そして、リコたちがしばらく走り続けていると、また階段が見えてきたので、その階段を登って別のところに出ると、城の塔の螺旋状の階段があるところにやってきた。螺旋状の階段は屋上まで続いており、一緒に来ていたダイアナのイキリンコは、屋上に敵がいないかを確認するために屋上へと飛んで行った。

 

 フリード「リコ、ロイ、行くぞ」

 リコ・ロイ「「うん!」」

 ピカチュウ「ピッカッ!」

 

 古城の広間

 

 ジル「アメジオ様!奴らは地下の通路を抜けて、あの塔に向かいました」

 

 アメジオ「戻れソウブレイズ」

 

 シュルルーン

 

 アメジオ「俺はアーマーガアに乗って、空から先回りする。お前たちは下から回って、奴らを挟み討ちにしろ」

 

 ジル・コニア「「はっ!」」

 

 アメジオ「アーマーガア!」

 

 ポーーン

 

 アーマーガア「アーマー!」

 アメジオ「あの塔の上に向かう!」

 

 螺旋状の階段・中間

 

 フリード「2人はここで待ってろ。俺はマードックたちに連絡して、迎えを頼む」

 

 リコ・ロイ「「うん!」」

 

 フリード「ピカチュウ、リコとロイを頼むぞ」

 

 ピカチュウ「ピッカッ!」

 

 イキリンコが屋上に誰もいないことを確認すると、フリードは階段を登って屋上にやってきた。

 

 塔の上・屋上

 

 スッ(スマホロトムを取る)

 

 フリード「マードック聞こえるか!今、エクスプローラーズの襲撃を受けてる。すぐに迎えを…」

 

 バサッ(アーマーガアの羽ばたき音)

 

 アメジオ「逃げられると思ったか?」

 フリード「わりぃな!今は電話中だ」

 

 アメジオ「クッ、ふざけるな!アーマーガア!『ぼうふう!』」

 

 アーマーガア「ガァァーーッ!」

 

 ビュウウウー!(ぼうふうの音)

 

 フリード「おっと!危ねぇな。少しくらい待ってないのか?」

 

 アメジオ「クッ……!」

 

 フリードはスマホロトムを取り出すと、ブレイブアサギ号で迎えに来てもらうため、マードックたちに連絡を入れようとする。しかしその時、アーマーガアに乗ったアメジオが現れる。そして、アメジオはフリードに挑発されると、アーマーガアに「ぼうふう」の指示を出してフリードを攻撃するが、フリードは持ち前の身体能力で難なく「ぼうふう」をかわした。

 

 フリード「何をイラついてんだ?シンヤと戦えなかったのがそんなに不満か?」

 

 アメジオ「…シンヤは俺が倒すつもりだったが。まあいい。さすがにグラードンが相手では、シンヤも勝てないだろう」

 

 フリード「確かに、伝説のポケモンのグラードンが相手じゃ、シンヤもやばいかもしれねぇな。だが、俺たちはアイツが無事だと信じてる」

 

 アメジオ「何の根拠もないのに、よくそんなことを言えるな」

 

 フリード「だからお前はシンヤに勝てないんだ。いや、この俺にもな!」

 

 アメジオ「いいだろう!ならば先にお前を片付けてやる!」

 

 フリード「いいぜ、相手になってやるよ。だがここは狭いな」ダッ

 アメジオ「何⁉︎」

 

 スチャ(ボールを取り出す)

 

 フリード「リザードン!」

 

 ポーーン

 

 フリードのリザードン「リザァァァ!」

 

 フリードはマードックたちがここにくるまでの間、時間稼ぎも兼ねて、アメジオとバトルをすることに決める。しかし、屋上でアメジオとバトルするには狭いため、フリードは塔を飛び降りた。そして、落下途中でリザードンをモンスターボールから出すと、フリードは塔の下の渡り廊下の屋根に降りた。

 

 フリード「さぁここまで来いよ!相手になってやるぜ!」 

 

 

 

 ロイ「フリード、僕たちを守るために…」

 リコ「シンヤと同じ様に、囮になったんだ…」   

 

 フリードが屋根の上でバトルしようと言い出すと、アーマーガアに乗ったアメジオが降りてきて、ボールからソウブレイズを繰り出した。

 

 フリード「2対1ってわけか」

 アメジオ「アーマーガア、戻れ」

 

 シュルルーーン(アーマーガアをボールに戻す)

 

 アメジオ「これで勝負だ!」

 ソウブレイズ「ブレイズッ」

 

 フリード「相変わらず真面目だこと」

 リザードン「リザァァァ」

 

 アメジオはソウブレイズを出すと、アーマーガアをボールに戻し、1対1でバトルを始めようとする。そして、ソウブレイズがボールから出てくると、リザードンはソウブレイズと睨み合いをしていた。

 

 ダイアナの部屋の前

 

 ダイアナ「ウインディはここで待っといで」

 ウインディ「ウイン」

 

 イキリンコ「ダイアナー!」

 

 ダイアナ「イキリンコ、みんなを塔に案内してくれたんだね。よくやったよ」

 

 ガチャ(扉を開ける)

 

 ダイアナ「さてと、持って行く荷物をさっさと入れて、リコたちと合流しないとね」

 

 草原

 

 シンヤ「ゲッコウガ!『あくのはどう!』」

 ゲッコウガ「コォォウガーーッ!」

 

 マツブサ「グラードン!『だいもんじ!』」

 金色グラードン「グラララァァーーーッ!」

 

 ドオオオオオーーーン‼︎

 

 シンヤ「クッ!パワーは…」

 マツブサ「互角のようだな」

 

 フリードとアメジオがバトルを始めようとしていた頃。古城から遠く離れた草原では、シンヤとマツブサのバトルが始まっていた。グラードンがフィールドに現れた瞬間、特性の《ひでり》が発動して、フィールドがにほんばれ状態になった。日差しの強い状態になったことで、ほのおタイプの技「だいもんじ」の威力が上がっていた。それでも、シンヤのゲッコウガはグラードンと互角のバトルをしていた。

 

 マツブサ「まさか、グラードンのパワーと互角とはな」

 

 シンヤ「伝説のポケモンは確かに強いが、無敵でもなきゃ、倒せないわけでもないからな。ゲッコウガ!『あまごい』だ!」

 

 ゲッコウガ「コォォウガーーッ!」

 

 シンヤがゲッコウガに「あまごい」の指示を出し、ゲッコウガが空に向かって叫ぶと、草原の上空に雨雲が出現し、フィールドに雨が降り始めた。

 

 シンヤ「これで《ひでり》の影響はなくなったな」

 

 マツブサ「…フッw、シンヤ、お前なにか勘違いをしていないか?」

 

 シンヤ「勘違い?」

 

 マツブサ「グラードンの本領が発揮されるのは、ほのおタイプの技ではない。グラードンはじめんタイプの伝説のポケモンなのだ。グラードン!『たんがいのつるぎ‼︎』」

 

 金色グラードン「グララララァァーーーッ‼︎」

 

 ドッドッドッドッドッ‼︎

 

 シンヤ「ゲッコウガ!ジャンプして『みずしゅりけん!』」

 

 ゲッコウガ「コォォウガッ!」

 

 ゲッコウガとグラードンの力は互角だったたが、グラードンの特性のひでりでほのおタイプの技の威力が上がることや、グラードンが覚える、水タイプに効果抜群の「ソーラービーム」の発射時間が短くなることを警戒したシンヤは、ゲッコウガに「あまごい」の指示をした。だが、マツブサは「あまごい」でフィールドに雨が降ることなど気にせず、グラードンに最強の専用技の「だんがいのつるぎ」を指示した。そして、グラードンが雄叫びを上げると、地面からマグマの固まりを刃に変えた岩の柱がゲッコウガに向かって突き出てきた。するとシンヤは、ジャンプして「みずしゅりけん」とゲッコウガに指示した。ゲッコウガは高くジャンプすると手に水の手裏剣を作り出し、それを突き出てきた岩の柱に投げ飛ばしたことでゲッコウガはダメージを受けずに済んだ。

 

 マツブサ「ほう〜、「だんがいのつるぎ」をかわすとはな」

 

 シンヤ(一瞬ヒヤっとしたぜ。…「だんがいのつるぎ」。あれをまともに喰らったら、ゲッコウガでも大ダメージになっちまうからな)

 

 マツブサ「どうした?お前たちの新たな力を私に見せてくれるのではなかったのか?」

 

 シンヤ「…いいだろう。見せてやるぜ!俺たちの奥の手の一つ、新たな力をな!」

 

 マツブサ「なら見せてみろ!その奥の手とやらを!」

 

 シンヤ「ゲッコウガ!フルパワーでいくぞ!」

 ゲッコウガ「コウガッ!」コクッ

 

 シンヤ「俺たちはもっと強く!うぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 ゲッコウガ「コォォォォォウガッ‼︎」

 

 シンヤ・ゲッコウガ「「うぉぉぉぉぉぉ‼︎」」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴッ!(激流が発生する)

 

 バッシャーーーーーン!(激流が弾け飛ぶ)

 

 シンヤとゲッコウガの動きがシンクロし、2人が同時に雄叫びを上げた瞬間、突然ゲッコウガの足元から激流が発生すると、ゲッコウガは激流に身を包み込んだ。そして、激流に身を包み込んだゲッコウガはその中で姿を変え始め、激流の水が弾け飛ぶと、弾けた水はゲッコウガの背中に集まって巨大な水の手裏剣を形成し、ゲッコウガは背中に巨大な水の手裏剣を身につけていた。すると、こんな不思議な現象を見たことがなかったマツブサは、驚きと戸惑いを隠せなかった。

 

 ???ゲッコウガ「コォォウガッ」

 マツブサ「何だ⁉︎そのゲッコウガの姿は⁉︎」

 

 シンヤ「これが、俺とゲッコウガの絆で起きた《キズナ現象》。ゲッコウガの新たなる姿!《キズナゲッコウガ》だ!」

 

 キズナゲッコウガ「コォォォォウガッ‼︎」

 

 マツブサ「キズナ現象に、キズナゲッコウガだと⁉︎」

 シンヤ「見せてやるぜ!キズナゲッコウガの力を!」

 キズナゲッコウガ「コォォウガッ!」

 

 マツブサ「ふざけるな!そんなこけおどしに負けるものか!」

 

 シンヤ「いくぜ!ゲッコウガ!」

 キズナゲッコウガ「コォォウガッ!」

 

 塔の下・渡り廊下の屋根

 

 アメジオ「ソウブレイズ!『サイコカッター!』」

 ソウブレイズ「ソォーブレイッ!」

 

 フリード「かわせリザードン!」

 フリードのリザードン「リザァァァ!」

 

 シンヤがマツブサとバトルをしている時、フリードとアメジオもバトルを始めた。マードックたちが来るまで、時間稼ぎをしてバトルを進めるフリードだが、アメジオとソウブレイズは序盤から凄まじい攻撃をしてきた。

 

 フリード「シンヤの言ってた通り、ソウブレイズの特性が《くだけるよろい》なら、物理技が当たった瞬間、ソウブレイズのスピードが上がっちまう。ここは特殊技で戦うしない」

 

 フリード「リザードン!『エアスラッシュ!』」

 リザードン「リィィザァァーッ!」

 

 アメジオ「ソウブレイズ!リザードンの懐に飛び込め!」

 

 ソウブレイズ「ブレイッ!」

 

 フリード「ソウブレイズを近づけさせるな!『かえんほうしゃ!』」

 

 リザードン「リザァァ〜〜!」

 

 アメジオ「ソウブレイズ!『むねんのつるぎ!』」

 ソウブレイズ「ブレイッ!」

 

 アメジオ「どうした?こんなバトルを続けて、俺を倒すつもりか!」

 

 フリード「威勢だけで煽られるほど、俺もガキじゃないんでね」

 

 フリードは時間を稼いでもいるが、アメジオのソウブレイズの特性がくだけるよろいだとシンヤに聞いていたため、くだけるよろいを発動させないように、物理技を使わず特殊技で攻撃していた。しかし、アメジオはそんなことなどお構いなしに、ソウブレイズをリザードンに接近させようとしてくる。リザードンは接近してきたソウブレイズに「かえんほうしゃ」を放つが、ソウブレイズは両手の剣に紫色の炎を纏うと「かえんほうしゃ」ごとリザードンを切り裂こうとするが、リザードンはソウブレイズの攻撃をかわした。

 

 アメジオ「ソウブレイズ!『サイコカッター!』」

 ソウブレイズ「ブレイズ!」

 

 フリード「かわせリザードン!」

 リザードン「リザァァァ!」

 

 ソウブレイズは「サイコカッター」を飛ばしてリザードンに攻撃するが、「サイコカッター」はリザードンに当たらなかった。しかし、リザードンがかわした「サイコカッター」の斬撃が塔の上に直撃すると、塔の一部の瓦礫がリザードンに向かって落ちてきた。

 

 フリード「リザードン!『ドラゴンクロー!』」

 リザードン「リザァァーーッ!」

 

 アメジオ「『ゴーストダイブ』だ!」

 

 フリード「なっ!このタイミングで「ゴーストダイブ」だと⁉︎」

 

 リザードンが「ドラゴンクロー」を発動すると、ソウブレイズは「ゴーストダイブ」を発動して自分の影に潜り、リザードンが「ドラゴンクロー」で壊そうとした瓦礫の影から姿を現した。そして、そのままリザードンの攻撃を受けると、ソウブレイズの特性くだけるよろいが発動する。

 

 フリード「状況を利用して特性を発動させるとはな。やるじゃねえか」

 

 アメジオ「無駄口を叩いてる暇があるのか。ソウブレイズ!まくれ!『つじぎり!』」

 

 ソウブレイズ「ブレイッ!」シュン‼︎

 

 ザァァン(リザードンを切る)

 

 リザードン「リザァァ⁉︎」

 アメジオ「連続で『つじぎり!』」

 

 ドォォォォン‼︎

 

 フリード「リザードン!」

 

 ソウブレイズは「つじぎり」を発動させると、飛んでいるリザードンに向かって接近していき、連続で「つじぎり」を使ってリザードンの体力を削っていくと、最後に体を回転させながらリザードンを攻撃して地面に叩きつけた。

 

 ダイアナの部屋の前

 

 ドォォォォン!

 

 ダイアナ「よし、これで持っていく荷物は全部だ。私たちもリコたちと合流しなくては…」

 

 ウインディ「ウィン!」

 

 ダイアナ「ん?」

 

 ヨノワール「ワール」

 ハンベル「やっと見つけましたよ。ダイアナ」

 

 フリードとアメジオの凄まじいバトルが続く中、塔の中で持っていく荷物を纏めていたダイアナは、荷物を纏め終えるとウインディに乗り込み、リコたちと合流しようとした。…その時、ダイアナとウインディの前の影が歪み、そこから一体のポケモンが姿を現すと、そのポケモンの後ろから正装姿の老人が現れた」

 

 ダイアナ「…ハンベル」

 ハンベル「あなたを捜すのには苦労しましたよ」

 

 ダイアナとウインディの前に現れたのは、エクスプローラーズの執事でもあり、幹部でもあるハンベルと、ハンベルのパートナーポケモンのヨノワールだった。

 

 塔の下・渡り廊下の屋根

 

 フリード「大丈夫か?リザードン?」

 フリードのリザードン「リザァァ!」

 

 フリード「リザードン!『かえんほうしゃ!』」

 フリードのリザードン「リザァァー!」

 

 アメジオ「ソウブレイズ『つじぎり!』」

 ソウブレイズ「ソォーブレイッ!」

 

 リザードン「リザァァッ⁉︎」

 

 フリード「クッ、ここまでやるとは、やはりエクスプローラーズの幹部なだけはあるな」

 

 アメジオ「ソウブレイズ、力を溜めろ」

 ソウブレイズ「ソーーッ!」

 

 スッ(両手の剣をクロスする)

 

 アメジオ「これで終わりだ!トドメのサイコカッ…」

 

 フリード「リザードン!可能性を超えろ‼︎」スッ(テラスタルオーブを取り出す)

 

 フリードのリザードン「リザァ!」

 

 力を溜め込んだソウブレイズは、リザードンにトドメをさそうと「サイコカッター」で攻撃しようとしてきた。するとその時、フリードはジャケットからテラスタルオーブを取り出した。そして、フリードがテラスタルオーブを構えると、テラスタルオーブにエネルギーが蓄積されていき、チャージが満タンになると、フリードはリザードンに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはリザードンの頭上でエネルギーを解放すると、リザードンは結晶石に身を包み込んだ。そして、結晶石が弾け飛ぶと、ステンドガラスに笑みを浮かべる悪魔を描いたような王冠を被っているリザードンがいた。

 

 (あくテラスタイプ)リザードン「リザァァーーッ‼︎」

 

 アメジオ「なっ⁉︎」

 

 リコ・ロイ「「えっ⁉︎」」

 ソウブレイズ「ッ⁉︎レイズ!」

 

 リザードン「リザァァァ!」

 ソウブレイズ「レイズ!」

 

 アメジオ「あくタイプのテラスタル…だと⁉︎」

 

 フリード「これ以上、お前たちを好き勝手に暴れさせるわけにもいかないんでな。それに、俺がお前を倒すから、お前の思い通りにはならないってシンヤが言ってくれたんだ。だから、俺はお前を倒すぜ!」

 

 アメジオ「クッ!」

 

 フリード「いくぞリザードン!『テラバースト』!」

 

 (あくテラスタイプ)リザードン「リザー‼︎リザァァァァーー‼︎」

 

 ソウブレイズ「ブレイ⁉︎ブレイーー‼︎」

 

 ドカァァァァーーーン

 

 アメジオ「なっ!」

 ソウブレイズ「ソウ…ゥゥ」バタン

 

 アメジオ「ソウブレイズ…」

 

 フリード「わりぃな。手加減なしでやらせてもらったぜ」

 

 リザードンがあくテラスタイプになると、ソウブレイズは一瞬驚いたが、リザードンに「サイコカッター」の斬撃を投げ飛ばした。しかし、リザードンはあくテラスタイプになっているため「サイコカッター」は効果がなかった。そして、フリードはバトルを終わらせるために、リザードンに「テラバースト」を指示した。今リザードンはあくテラスタイプになっているので、「テラバースト」はあくタイプの技に変化している。そのため、ゴーストタイプのソウブレイズにあくタイプの技は効果抜群だった。ソウブレイズは両手の剣をクロスしてテラバーストをガードするが、リザードンのパワーに耐えられず、そのまま「テラバースト」が直撃するとソウブレイズは力つきてその場に倒れた。同時にフリードのリザードンのテラスタルも終わり、リザードンは元の姿に戻った。

 

 螺旋状の階段・中間

 

 ロイ「うわぁ〜、何あの技!」

 ホゲータ「ホゲェ!」

 

 リコ「フリード、あんなに強かったんだ。それに、テラスタルオーブまで持ってたなんて」

 

 テラパコス「パ〜ゴ!」

 ニャオハ「ニャ?ニャ!ニャー!」

 リコ「ニャオハどうしたの?」

 

 ジル「2人とも見つけたぞ!」

 リコ「見つかった!どうしよう?」

 

 ピカチュウ「ピカッ……ピカッ!ピカッ!」

 ロイ「どうしたのピカチュウ?」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 ピッ(ハシゴを指差す)

 

 リコ「嘘⁉︎ここから降りろって?」

 ピカチュウ「ピッカッ!」コクッ

 

 ロイ「行くしかないよ。ホゲータつかまって」

 ホゲータ「ホンゲ!」

 

 ジル「逃がさないぞ!」

 ニャオハ「ニャオハ!」

 リコ「ニャオハ……行くしかない!」

 

 リコたちがフリードとリザードンの勝利を見届けると、階段の下の方からジルとサイドンが追いかけてきた。リコは一瞬パニックになるが、シンヤのピカチュウが銃眼から下に続いているハシゴを見つけてそこから降りるようにリコとロイに伝えると、ロイは銃眼からハシゴを降りて行った。リコはハシゴを降りることに躊躇していたが、ニャオハに後押しされて覚悟を決めると、リコは銃眼からハシゴにつかまり、ピカチュウを肩に乗せてハシゴを降りて行った。

 

 古城の中庭

 

 ロイ「リコ、大丈夫だった?」

 リコ「うん。なんとか…」

 

 ロイ「アイツ、追ってこないね」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 リコ「ピカチュウ、どうしたの?」

 

 スッ(物陰から現れる)

 

 コニア「流石、世界チャンピオンのピカチュウね。私たちに気づくなんて」

 

 リコ・ロイ「「あっ‼︎」」

 

 コニア「手間をかけさないでくれる」

 ゴルダック「ゴルダッ!」

 

 リコ「待ち伏せ!」

 ロイ「こっちに逃げよう!」

 

 バサッ(空から現れる)

 

 ジル「お〜っと!逃げ場はないぞ。お二人さん」

 エアームド「エアッ!」

 サイドン「サーイ!」

 

 ジルが追って来ないことをロイが不信に思っていると、突然ピカチュウが何かの気配を察知する。すると、中庭の物陰からコニアとゴルダックが現れたので、リコたちは城の中に逃げようとした、すると、エアームドに乗ったジルが上空から現れて、リコたちは挟み撃ちにされてしまう。

 

 ジル「おとなしくリュックに入ってるポケモンを渡せ」

 

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 リコ「待ってピカチュウ!」

 ピカチュウ「ピカッ?」

 

 ロイ「ここは僕とリコに任せて!」

 リコ「私たちも戦いたいの!」

 ピカチュウ「ピカ……ピカチュウ!」コクッ

 

 リコ「ニャオハ!いくよ!」

 ニャオハ「ニャ!」

 ロイ「ホゲータもいくぞ!」

 ホゲータ「ホゲ!」

 

 コニア「ゴルダック!『みずのはどう!』」

 ゴルダック「ゴルダァァーッ!」

 

 リコ「ニャオハ!『このは!』」

 ニャオハ「ニャァァオッ、ハァァァ〜!」

 

 ゴルダック「ゴルダッ⁉︎」

 コニア「なっ⁉︎」

 

 ジル「サイドン!『ロックブラスト!』」

 サイドン「サーイッ!」

 

 ロイ「かわして『じだんだ!』」

 ホゲータ「ホーゲッ!ホゲッ、ホゲッ!ホゲッ!」

 

 サイドン「サーイッ⁉︎」

 ジル「馬鹿な⁉︎」

 

 リコ「フルパワーで『このは!』」

 ニャオハ「ニャァァァァッオ、ハァァァァーーッ‼︎」

 

 サイドン「サーイッ⁉︎」

 ゴルダック「ゴルダッ⁉︎」

 

 リコとロイを守るために、シンヤのピカチュウがサイドンたちとバトルをしようとすると、リコとロイが自分たちが戦うと言い出したので、ピカチュウはリコたちのバトルを見届けることにした。そして、リコとニャオハが、コニアとゴルダック。ロイとホゲータが、ジルとサイドンとバトルを始める。バトルが始まると、ゴルダックとサイドンが攻撃をしてきたが、ニャオハとホゲータは2人の攻撃をかわして、それぞれ効果抜群の「このは」と「じだんだ」でゴルダックとサイドンにダメージを与えた。そしてその後、ニャオハはフルパワーの「このは」でサイドンとゴルダックに同時にダメージを与える。

 

 コニア「効果抜群の技!」

 ジル「いつの間にここまで強く!」

 

 ロイ「シンヤとフリードに鍛えてもらってるんだ!」

 

 リコ「私たちだって、守ってもらってるだけじゃない!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 ニャオハ「ニャオハ!」

 

 ドガァァァン!(爆発音)

 

 リコ「な、何⁉︎」

 ロイ「あ、あれを見て!」

 

 サッチムシ「サッチ…」

 ギモー「ギモ…」

 

 リコとロイの早い成長に、驚きを感じて動揺するジルとコニア。その時、突然城の中から爆発音が音が聞こえてきた。すると城の中から、野生の《ギモー》と《サッチムシ》が出てきた。そして、2匹がその場に倒れると、ギモーとサッチムシの体の一部についていた白い塊が広がっていった。

 

 コニア「あれは、『しおづけ?』」

 ジル「まさか、オニキス様の《キョジオーン》か!」

 

 ダイアナの部屋の前

 

 ダイアナ「お目当てのペンダントなら、私は持ってないよ」

 

 ハンベル「ええ、あなたの孫娘に渡り、ペンダントから覚醒したと聞きましたよ」

 

 ダイアナ「やはり、それを知っててここに来たみたいだね」

 

 ハンベル「その通りです。あのポケモンは、我々が迎えるに相応しいですからね」

 

 ダイアナ「それは、アンタたちが《エクスプローラーズ》だからかい?」

 

 ハンベル「これは失礼。話していませんでしたか」

 

 ダイアナ「気に入らないね。その名を使うのは」

 ハンベル「ご理解いただきたいですな」

 

 ダイアナ「どうして私たちを狙うのさ?エクスプローラーズは、《ルシアスの仲間》だったんじゃないのかい?」

 

 ハンベル「そこまでご理解されているのなら、話は早い」

 

 ドォォォォン‼︎(爆発音)

 

 ダイアナ・ ハンベル「「ッ⁉︎」」

 

 ダイアナ「ウインディ!」

 ウインディ「ウイ!」ダッ

 

 

 ハンベル「ハァ、指示があるまで待機してほしいとお願いしたはずですが、困ったお二人だ」

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…ピッ

 

 ハンベル「…ッ⁉︎《ギベオン様》」

 

 ダイアナとハンベルが口論をしていると、突然どこからか爆発音が聞こえてきて、ダイアナたちのいるところにまで煙が舞った。その隙にダイアナは、ウインディと一緒にその場から逃走することに成功した。すると、ハンベルのスマホロトムにエクスプローラーズのボスのギベオンから連絡が入る。

 

 古城の廊下

 

 オニキス「全部蹴散らせ。キョジオーン」

 キョジオーン「キョー」

 

 古城の上空

 

 サンゴ「遊んでやろう!オニゴーリ!」

 オニゴーリ「オニッ!」

 

 塔の下・渡り廊下の屋根

 

 アメジオ「戻れソウブレイズ」

 

 シュルルーーン

 

 アメジオ「…」

 

 ビュゥゥーー(冷気)

 

 フリード「なんだ⁉︎急に寒くなってきたぞ!」

 アメジオ「チッ…面倒なヤツが来たか!」

 

 ゴゴゴゴゴッ(塔の崩壊音)

 

 アメジオ「ハッ!」

 フリード「まずい!リザードン頼む!」

 

 リザードン「リザ!」

 アメジオ「クッ、アーマーガア!」

  

 ポーーン

 

 アーマーガア「アーマッ!」

 

 フリードとのバトルが終わった後、アメジオはソウブレイズボールに戻した。その後、いきなり冷たい冷気がフリードたちの方に流れてくると、同時に先ほどのバトルで壊れかけていた塔が崩壊を始め、フリードとアメジオの方に塔が崩れてきた。すると、フリードはリザードンに、アメジオはボールから出したアーマーガアに乗ると、急いで空へと脱出した。

 

 フリード「一体、何が起きてる?」

 

 中庭

 

 ロイ「塔が崩れた!」

 リコ「フリード、大丈夫かな?」

 

 ニャオハ「ニャオハ…」

 ホゲータ「ホゲェ〜…」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 サンゴ「み〜〜つけた!」

 ジル「この声は!」

 

 リコたちはフリードたちのいた塔の崩壊を見ていたが、何が起こっているのか分からず、急いでこの場から避難しようとした。すると、エクスプローラーズの幹部の《サンゴ》が、自分のパートナーポケモンの《オニゴーリ》の頭の上に乗って空から現れ、リコたちを見下ろしていた。

 

 コニア「まさか、サンゴ様まで来てるとは!」

 

 リコ「まさか、この人も?」

 ロイ「エクスプローラーズ!」

 

 サンゴ「オニ楽勝じゃん。オニゴーリ!」

 オニゴーリ「オーニッ!」

 

 ドォォォォン‼︎(爆発音)

 

 リコ・ロイ「「ハッ!」」

 

 オニキス「そこを動くな。子供たち」

 キョジオーン「ジオーン」

 

 サンゴが現れたタイミングで、突然リコたちのいる後ろの壁が破壊されて煙が舞った。すると、煙が舞っている城の中から、エクスプローラーズの幹部の《オニキス》と、オニキスのパートナーポケモンの《キョジオーン》が姿を現し、リコとロイは挟み討ちにされてしまった。

 

 サンゴ「ん?シンヤってヤツがいないみたいだけど?」

 

 オニキス「ここにはいないようだな。コニア、ジル。マツブサとシンヤというトレーナーはどこにいる?」

 

 ジル「奴なら、戦う場所を変えると言ったマツブサを追って行ったので」

 

 コニア「今は、マツブサとバトルをしている頃かと」

 

 オニキス「そうか。だが連絡が来ないということは、まだバトルが続いているということだな」

 

 サンゴ「え〜何それ!オニうけるんですけど〜!グラードンを使ってるのに、マツブサのおじちゃんまだ勝ててないんだ」

 

 リコ「やっぱりエクスプローラーズ!」

 ロイ「どうしよう!」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 サンゴ「ん?もしかして、あれが世界チャンピオンのピカチュウ?」

 

 オニキス「そうか。コイツが。…キョジオーン!」

 キョジオーン「ジオーン!」

 

 サンゴ「オニやっちゃうよ!」

 オニゴーリ「オーニッ!」

 

 バチバチ…ドカァーーン!(雷が落ちてくる)

 

 サンゴとオニキスに挟まれると、シンヤのピカチュウはリコとロイを守ろうと、オニゴーリとキョジオーンと戦おうとした。するとその時、リコたちといる近くに雷が落ちてきた。

 

 キャプテンピカチュウ「ピカ!」

 

 サンゴ「えっ⁉︎」

 オニキス「2体目のピカチュウだと⁉︎」

 

 リコとロイの近くに落ちてきた雷の中から現れたのは、トレードマークのキャプテン帽子を被るキャプテンピカチュウだった。

 

 リコ「キャップ!」

 ロイ「あっ、ブレイブアサギ号だ!」

 

 

 空の上

 

 フリード「間に合ったか!」

 

 

 リコ「フリード!」

 ロイ「無事だったんだ!」

 フリード「ああ、助かったぜキャップ!」

 キャプテンピカチュウ「ピカピカ!」

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…ピッ

 

 マードック『みんな聞こえるか?早く船に戻れ!』

 リコ「マードック!」

 

 マードック『今、オリオのメタグロスがお前たちを迎えに行ったから、2人はメタグロスに乗って、ブレイブアサギ号に戻るんだ!』

 

 ロイ「分かった!」

 

 オニキス「キョジオーン!逃すな!」

 キョジオーン「ジオーン!」

 サンゴ「オニゴーリ!」

 オニゴーリ「オーニッ!」

 

 ピカチュウ「ピッカッ!チューウ!」

 キャプテンピカチュウ「ピカ!ピカ!」

 

 キャプテンピカチュウが現れると、空からブレイブアサギ号もやってきた。すると、リコのスマホロトムにマードックからの通信が入り、オリオのメタグロスが迎えに来るから、メタグロスに乗ってすぐに脱出しろとのことだった。だが、サンゴとオニキスはリコとロイを逃そうとせず、キョジオーンとオニゴーリに2人を捕まえるように指示を出した。すると、キョジオーンとオニゴーリがリコとロイに迫ってきたので、シンヤのピカチュウとフリードのキャプテンピカチュウが2人の相手を買って出た。そして、リコとロイの元にメタグロスがやってくると、2人はメタグロスに乗り込んで空に脱出した。…そしてその頃ダイアナは、リコたちと合流する前に城の中にいるポケモンたちを逃していた。

 

 古城の広間

 

 ダイアナ「さあ、今のうちに逃げな」

 シャンデラ「シャン!」

 

 ダイアナ「まったく、人の家でめちゃくちゃしてくれるよ」

 

 ウインディ「ウイン!」

 

 

 ブレイブアサギ号

 

 モリー「あれは、キョジオーンとオニゴーリ!」

 マードック「新手のエクスプローラーズか!」

 モリー「厄介なポケモンを連れてるね」

 

 中庭

 

 オニキス「そうか。お前がライジングボルテッカーズのリーダー、フリードのピカチュウか」

 

 キャプテンピカチュウ「ピーカ」

 

 サンゴ「ハン!2体のピカチュウが何様?こっちはオニギレだっつうの!オニゴーリ!『ふぶき!』」

 

 オニゴーリ「オニゴーーォッ!」

 オニキス「キョジオーン!『しおづけ』だ!」

 キョジオーン「キョォォーーッ!」

 

 フリード「キャップ!ピカチュウ!『ボルテッカー!』」

 

 ピカチュウ・キャプテンピカチュウ「「ピカ!ピカピカピカピカーピカピッカー‼︎」」

 

 バァァァァァァンッ‼︎

 

 キョジオーン「ジオーーーン⁉︎」

 オニゴーリ「オーーーニッ⁉︎」

 

 サンゴ「ハッ!オニゴーリ!」

 オニキス「なっ!キョジオーン!」

 

 シンヤのピカチュウとフリードのキャプテンピカチュウを倒すために、サンゴはオニゴーリに「ふぶき」を指示し、オニキスはキョジオーンに「しおづけ」を指示した。すると、フリードは一気にカタをつけるために、シンヤのピカチュウとキャプテンピカチュウに「ボルテッカー」を指示した。すると、ピカチュウたちは壁を走りながら電撃を身に纏うと、オニゴーリとキョジオーンのをかわしながら2人に突撃していき、ピカチュウたちの「ボルテッカー」が直撃すると、オニゴーリとキョジオーンはその場から吹っ飛ばされた。

 

 サンゴ「…………はあ〜⁉︎オニギレた‼︎オニゴーリ、やっちゃえ‼︎」

 

 オニキス「バカ!やめろサンゴ!」

 

 ジル「まずい!サンゴ様がキレた!」

 コニア「巻き込まれる前に逃げないと!」

 

 ジル・コニア「「 エアームド!」」

 

 ポーーン

 

 エアームドx2「「エーーアッ!」」

 

 フリード「キャップ!ピカチュウ!」

 サンゴ「吹っ飛べ!オニゴーリ!『じばく〜〜‼︎』」

 オニゴーリ「オーーーニッ‼︎」

 

 ドカァァァーーーーーン!(爆発音)

 

 オニゴーリとキョジオーンが2体のピカチュウに吹っ飛ばされると 頭にきたサンゴはオニゴーリに「じばく」を指示した。すると、コニアとジルはエアームドに乗り込み、急いでその場から離脱した。そして、オニゴーリはピカチュウとキャプテンピカチュウに接近すると、その場で「じばく」を発動した。

 

 リコ「フリード!ピカチュウ!」

 ロイ「キャップ!」

 

 バサッ(リザードンの羽ばたき音)

 

 リザードン「リザァァァ!」

 フリード「間一髪だったぜ!」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 キャプテンピカチュウ「ピィカ!」

 

 ロイ「みんな無事だ!」

 リコ「よかった。……おばあちゃんは⁉︎」

 ニャオハ「ニャオハ!」

 

 オニゴーリの「じばく」に巻き込まれたかと思われたフリードたちだったが、間一髪のところで、オニゴーリが「じばく」する前に脱出していた。そして、ダイアナも城のポケモンたちを逃し終えると、ウインディに乗って城から脱出していた。そして、ウインディはダイアナを乗せた状態で高くジャンプすると、上空を飛んでいるブレイブアサギ号のところにまで飛んきて、そのままウイングデッキに着地した。

 

 リコ「おばあちゃん、すごい…」

 フリード「これで全員……いや、後はシンヤか……」

 ピカチュウ「ピカッ」

 

 ウインディがウイングデッキに飛んでくると、リザードンとメタグロスも続いてウイングデッキにやってくる。

 

 ブレイブアサギ号・ウイングデッキ

 

 リコ「おばあちゃん。大丈夫?」

 ダイアナ「ああ、リコたちも無事だったかい?」

 

 リコ「うん。忘れ物は?」

 

 ダイアナ「ああ。無事に全部持って来たよ。後はこの場から逃げるだけだね」

 

 フリード「いえ、まだシンヤが戦ってます」

 

 ダイアナ「んっ?そう言えば、なんでシンヤは広間にいなかったんだい?」

 

 リコ「それが、シンヤは…」

 

 シンヤがこの場にいないことにダイアナが気づくと、フリードたちはダイアナに、シンヤが今この場にいないことの経緯を説明した。

 

 ダイアナ「そういうことだったのかい。私がいない間にそんなことが」

 

 フリード「ですから。俺はリザードンに乗って、先に様子を見てきます」

 

 ダイアナ「分かった。話はシンヤを助けてからにしよう」

 

 フリード「はい。ピカチュウ、リザードンに乗れ。シンヤを助けに行くぞ!」

 

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 リコ「待ってフリード!私も連れてって!」

 

 フリード「気持ちは分かるが、今回はダメだ。今シンヤが戦ってるグラードンは、レックウザと同じぐらい強いポケモンなんだ。今回は残れ」

 

 ダイアナ「リコ、フリードの言う通りだよ。ここに残りなさい」

 

 リコ「おばあちゃん」

 

 ダイアナ「恋人が心配なのは分かるけど、今アンタが行っても、彼の足を引っ張るだけだ」

 

 リコ「ッ⁉︎でも、シンヤはいつも私を守ってくれたんだよ。今シンヤは戦ってるのに、ただ待ってるなんて。私…」

 

 ダイアナ「リコ、信じなさい」

 リコ「えっ?」

 

 ダイアナ「今アンタにできることは、シンヤが無事だと信じることだけなんだ。だから、アンタの恋人が無事なことを祈るんだ」

 

 リコ「ッ……うん」

 

 フリード「シンヤを助けたらすぐに戻る。リザードン、頼む!」

 

 リザードン「リザァァァ!」

 

 崩壊した古城の中庭

 

 サンゴ「なんか逃げられたんですけど」

 

 オニキス「奴らの所作は理解した。だが、お前はめちゃくちゃをやったうえに、少し暴れすぎだ」

 

 サンゴ「別にいいじゃん。ゴリ押し最高だし〜!……で、お迎えはまだ?」

 オニキス「全くお前は」

 

 草原

 

 シンヤ「ゲッコウガ!『みずしゅりけん!』」

 キズナゲッコウガ「コォォォウガッ‼︎」

 

 ドオオオオーーン‼︎

 

 金色グラードン「グラァァァーーッ⁉︎」

 マツブサ「馬鹿な⁉︎グラードンが押されているだと⁉︎」

 

 フリードたちが無事に脱出している頃、シンヤはマツブサとバトルを続けていた。さっきまで互角だったゲッコウガとグラードンのバトルは、ゲッコウガがキズナゲッコウガになったことで状況が一変し、マツブサとグラードンはシンヤとゲッコウガに押されていた。

 

 シンヤ「ゲッコウガ!もう一度『みずしゅりけん!』」

 キズナゲッコウガ「コォォォウガッ‼︎」

 

 マツブサ「グラードン!『たんがいのつるぎ!』」

 金色グラードン「グララララァァーーーッ‼︎」

 

 ドッドッドッドッドッ‼︎

 

 バトルが有利になって勢いづいたシンヤは、再びゲッコウガに「みずしゅりけん」を指示した。すると、ゲッコウガはさっきと同じように手に水の手裏剣を作り出し、それをグラードンに向かって勢いよく投げ飛ばした、すると、マツブサはグラードンに「だんがいのつるぎ」を指示した。そして、さっきと同じようにグラードンが雄叫びを上げると、岩の柱がゲッコウガに向かって突き出てきた。

 

 ドオオオーーーーン!!!!

 

 キズナゲッコウガ「コォォォウガッ⁉︎」

 金色グラードン「グラァァーーーッ⁉︎」

 

 ゲッコウガとグラードンが技を放つと、互いに「みずしゅりけん」と「だんがいのつるぎ」のダメージを受けたが、グラードンはゲッコウガの飛ばしてきた「みずしゅりけん」を「だんがいのつるぎ」でガードしながらゲッコウガにダメージを与えたので大ダメージを受けずに済んだ。しかし、ゲッコウガは「だんがいのつるぎ」をガードできずに大ダメージを受けてしまう。

 

 ズギッ‼︎

 

 シンヤ「グッ!」

 マツブサ「んっ?」

 

 シンヤ「ゲッコウガ、大丈夫か?」

 キズナゲッコウガ「コ、コウッ…」コクッ

 

 マツブサ「ほう」

 シンヤ「ん、なんだ?」

 

 マツブサ「ゲッコウガに『だんがいのつるぎ』が直撃した時、お前はゲッコウガがダメージを受けた同じ箇所を押さえたな」

 

 シンヤ「ッ!」

 

 マツブサ「図星か。どうやら、そのキズナ現象という力を使ってキズナゲッコウガになると、キズナゲッコウガがダメージを受けた時、お前にもダメージがフィードバックされるようだな」

 

 シンヤ「…ああ。それがキズナ現象の力の影響だ。ゲッコウガがキズナゲッコウガになると、俺とゲッコウガは五感の全てを共有することができる。だから、俺はゲッコウガの視線でバトルを見ることができるし、技が当たるギリギリのタイミングまで正確に見ることができる。その代わり、ゲッコウガがダメージ受けると、俺もゲッコウガが受けたダメージを一緒に受けることになるがな」

 

 マツブサ「強さを得る引き換えに、痛みを受ける代償とは、とんだ諸刃の剣だな。ならば、そのゲッコウガごとお前を倒す!」

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…

 

 マツブサ「チッ、こんな時に」ピッ「私だ……なに⁉︎……分かった。お前たちは引き上げろ。私はシンヤとの決着がつき次第、すぐに戻る」ピッ

 

 シンヤ「バトル中に電話とは、随分と余裕があるな」

 

 マツブサ「…貴様にとって、いい知らせを教えておいてやる。エクスプローラーズの幹部、アメジオ、サンゴ、オニキスの3人が、テラパゴスというポケモンを確保しようとしたが、お前とフリードという奴のピカチュウに邪魔をされ、任務は失敗に終わった。そして、ライジングボルテッカーズの飛行船に逃げられたと報告を受け、私も撤退するように連絡が来た」

 

 シンヤ「へぇ〜、ってことは、フリードはアメジオに勝ったってことだし、サンゴとオニキスって新しい幹部が2人も来たのに、ピカチュウとキャップに邪魔をされたことで、テラパゴスは奪えず、リコたちも脱出したってことか。やっぱり、ピカチュウにリコたちのガードを任せて正解だったぜ」

 

 マツブサ「フンッ。アメジオたちが任務を失敗しようと、私には関係ない。私の目的は、お前を倒すことなのだからな!グラードン!」

 

 金色グラードン「グララララァァーーーッ‼︎」

 

 シンヤ「俺も『だんがいのつるぎ』をもろに受けたようなものだしな。そろそろ決着をつけようか」

 

 スッ(テラスタルオーブを取り出す)

 

 キズナゲッコウガ「コウガッ?」

 

 シンヤ「キズナ現象の状態で、テラスタルオーブを使うのは初めてだけど、フリードはアメジオに勝ったんだし、俺もグラードンを倒すってリコたちに言ったんだ。だから、マツブサとグラードンに勝とうぜ。…それに、俺はお前と先のステージに進みたい!可能性の先を見てみたい!やろうぜ、ゲッコウガ!キズナゲッコウガの状態での、初めてのテラスタルを!」

 

 ゲッコウガ「…コォォウガッ‼︎」コクッ

 

 シンヤ「俺とお前の絆の力から、更にその先の可能性に進め!」

 

 シンヤはマツブサと決着をつけるために、ジャケットからテラスタルオーブを取り出した。そして、シンヤがテラスタルオーブを構えると、テラスタルオーブにエネルギーが蓄積されていき、チャージが満タンになると、シンヤはキズナゲッコウガに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはキズナゲッコウガの頭上でエネルギーを解放し、キズナゲッコウガの頭上に六角形の角に棘がついた内部が空洞のクリスタルが現れると、キズナゲッコウガの足場から無数の結晶石が出てきて、キズナゲッコウガは結晶石に身を包み込んだ。そして、結晶石が砕け散ると、そこには全身がクリスタル化し、頭に噴水の王冠を被るキズナゲッコウガがいた。

 

 ???ゲッコウガ「コォォォォォウガッ‼︎」

 

 マツブサ「キズナゲッコウガが…テラスタルしただと⁉︎」

 

 シンヤ「ただテラスタルしただけじゃない。俺との絆で起きたキズナ現象と、テラスタルの力を合わせ、ゲッコウガが更なる可能性を超えた新たな姿。《キズナテラスタルゲッコウガ》だ‼︎」

 

 (キズナテラスタル)ゲッコウガ「コォォォォォウガッ‼︎」

 

 マツブサ「キズナテラスタルゲッコウガだと⁉︎」

 

 シンヤ「キズナゲッコウガにテラスタルオーブを使ったのは初めてだけど。うまくいったぜ」

 

 マツブサ「まさか、もう一つの奥の手とは?」

 

 シンヤ「ああ、ご明察通り。キズナゲッコウガをテラスタルすることだ」

 

 マツブサ「キズナ現象に、キズナゲッコウガをテラスタル。予想外なことをしてくれる!」

 

 シンヤ「この一撃で勝負を決める!飛べゲッコウガ!『かげぶんしん!』」

 

 (キズナテラスタル)ゲッコウガ「コォォォウガッ‼︎」

 

 シンヤ「ゲッコウガ!『みずしゅりけん!』」

 (キズナテラスタル)ゲッコウガ「コォォォォォウガッッ‼︎」

 

 シンヤは勝負をつけるために、ゲッコウガに「かげぶんしん」の指示を出した。ゲッコウガは空に高く飛び上がると、空を埋め尽くすように「かげぶんしん」の分身を作り出した。そして、背中の水の手裏剣を掴むと、ゲッコウガは力を解放した。すると、噴水の王冠が光り輝き、ゲッコウガが手に持っている水手裏剣は巨大化し、ゲッコウガがそれを空に向かって掲げると、「かげぶんしん」で作った分身が「みずしゅりけん」と1つになるように吸収されていき、ゲッコウガは巨大な水の手裏剣を作り出した。

 

 マツブサ「ッ⁉︎グラードン!『だんがいのつるぎ!』」

 金色グラードン「グララララァァーーーッ‼︎」

 

 ドッドッドッドッドッ‼︎

 

 シンヤ「これで終わりだマツブサ!ゲッコウガ!トドメの『超巨大みずしゅりけん‼︎』」

 

 (キズナテラスタル)ゲッコウガ「コォォォォウガアアーーッ‼︎」

 

 ドカァァァァァァーーーーン!

 

 金色グラードン「グラララァァーーッ⁉︎」

 

 ドオオオオオーーーーン!(グラードンが倒れる)

 

 ゲッコウガが超巨大みずしゅりけんを投げ飛ばすと、グラードンは雄叫びを上げて「だんがいのつるぎ」を発動した。だが、超巨大みずしゅりけんの威力は凄まじく、地面から突き出てきた岩の柱を回転しながら切り裂いていき、グラードンに「超巨大みずしゅりけん」が直撃すると、グラードンは咆哮を上げながらその場に倒れた。すると、ゲッコウガのテラスタル化も終わり、ゲッコウガは元のキズナゲッコウガの姿に戻った。

 

 マツブサ「馬鹿な!グラードンが倒された…だと⁉︎」

 シンヤ「ハァハァ、俺たちの勝ちだ!」

 キズナゲッコウガ「コウガッ!」

 

 マツブサ「…いいだろう。今回はお前たちの勝ちだ……だが!次はこうはいかん!」

 

 シュルルーーン(グラードンを戻す)

 

 ポーーン

 

 ゴルバット「ゴルバッ!」

 

 シンヤ「待て!このまま逃す…」

 

 ズギッ‼︎

 

 シンヤ「グッ!」

 ゲッコウガ「コウガッ!」

 シンヤ「ゥ、大丈夫だ」

 

 マツブサ「フッ、無理をするな。『だんがいのつるぎ』を受けた痛みが残っているのだろう?」

 

 シンヤ「クッ!」

 

 マツブサ「…また会おう」

 

 マツブサはシンヤに負けを認めると、モンスターボールにグラードンを戻した。そして、モンスターボールから出したゴルバットの足を掴むと、ゴルバットと共に空へと飛んで行った。シンヤはマツブサを捕まえようとするが、さっきのフィードバックしたダメージがぶり返したため、マツブサを逃してしまい、その場に座りこむ。

 

 シンヤ「ハァ〜、まあ、グラードンを倒しただけでもよしとするか」

 

 キズナゲッコウガ「コウガッ」

 

 

 フリード「お〜い!シンヤ!」

 ピカチュウ「ピ〜カッ!」

 

 

 シンヤ「フリード!ピカチュウ!」

 キズナゲッコウガ「コウガッ!」

 

 シンヤがその場に座り込んでしばらくすると、様子を見に来たフリードがやってきた。そして、フリードがキズナゲッコウガを見た瞬間、シンヤはフリードから質問攻めをされてしまうが、話はとりあえずブレイブアサギ号に戻ってからということになり、シンヤたちは船に戻った。

 

 ブレイブアサギ号・ウイングデッキ

 

 リコ「シンヤァァ〜!無事でよかったぁ〜〜!よかったよぉ〜〜!(涙)」

 

 シンヤ「リコ、心配かけたな。ピカチュウもありがとな。エクスプローラーズを退けてくれて」

 

 ピカチュウ「ピカチュウ!」

 

 シンヤたちが船に到着すると、シンヤはリコに抱きつかれてしまい、リコはシンヤに抱きついたまま泣いてしまう。

 

 フリード「まさか、本当にグラードンを倒すなんてな」

 

 シンヤ「フリードこそ、アメジオに勝ったらしいじゃん」

 

 フリード「ああ、やったな」

 シンヤ「おう!」

 

 コツンッ(グータッチをする)

 

 シンヤはモリーにゲッコウガを預けるが、フリードにゲッコウガの姿が違う理由を聞かれると、みんなもそのことに興味を持っていたので、みんなにゲッコウガのことを説明した。もちろん、ダメージがフィードバックすることも含めて。

 

 フリード「キズナ現象か…」

 モリー「そんなことができるポケモンがね」

 

 リコ「ポケモンとトレーナーのキズナで、姿を変えるポケモンがいるんだ…」

 

 マードック「でも、シンヤは大丈夫なのか?ゲッコウガが受けたダメージが残ってるんだろ?」

 

 シンヤ「俺は大丈夫。ダメージはフィードバックしても、すぐに治るから。それよりゲッコウガを頼むよ、グラードンとの戦いで、かなりダメージを受けたから」

 

 モリー「分かった。じゃあ、ゲッコウガを預かるよ」

 シンヤ「ああ」

 

 ダイアナ「…シンヤ。あのゲッコウガとは、どこで出会ったんだい?」

 

 シンヤ「えっと、アイツと出会ったのは、俺がカロス地方に着いた日で、ゲッコウガがまだケロマツだった時に出会いました」

 

 ダイアナ「そうかい。不思議な姿のゲッコウガか…」

 シンヤ「?キズナゲッコウガがどうかしましたか?」

 

 ダイアナ「そのことも含めて話をしようか。それとも、少し休むかい?」

 

 シンヤ「いえ、話を聞かせてください。やっと謎が解けるんですから」

 

 草原でマツブサたちとの戦いを終え、ブレイブアサギ号に戻ってきたシンヤは、リコとダイアナとフリードと一緒に展望室の見張り台に来ていた。その理由は ダイアナがリコたちに見せようとしていたルシアスの書記と、リュウセイと六竜のことを聞くためだ。

 

 ブレイブアサギ号・展望室

 

 ダイアナ「さて、ようやく話ができるね。まずはこれを見てみな」

 

 ダイアナは持ってきた荷物の中から一冊の古いノートを取り出すと、それをリコに渡した。

 

 リコ「これは?」

 

 シンヤ「もしかして、これが《ルシアスの手記》ですか?」

 

 ダイアナ「ああ。リコ、中を開けてみな」

 リコ「うん」

 

 「・君たちに見つけてほしい、この世界の美しさを。君たちに見つけてほしい、この世界で共に生きる、ポケモンたちとの冒険の日々を。そして、未来を…」

 

 リコ「ポケモンたちと生きる未来」

 

 シンヤ「世界の美しさ。共に生きるポケモンたちとの冒険。そして、未来。感慨深い言葉だな」

 

 ダイアナ「今となっては、伝説かおとぎ話か…でも、私はこれが本当のことだと信じてる」

 

 リコ「私も信じる。おばあちゃんの話。シンヤは?」

 

 シンヤ「ああ、俺も信じる。この本に書いてあることは、本当のことだと思うからな」

 

 ダイアナ「この話を信じるのならば、そうだね。2人とも、《六英雄》を探しなさい」

 

 リコ「それって、ルシアスの六英雄のこと?」

 ダイアナ「ああ」

 

 シンヤ「ダイアナさんは、黒いレックウザ、オリーヴァ、ガラルファイヤー以外の、残りの六英雄のポケモンを知ってるんですよね?だったら、残りの3体を教えてください」

 

 ダイアナ「もちろんさ。改めて教えるよ。ルシアスの六英雄は、アンタたちの会ってきた、黒いレックウザ、オリーヴァ、ガラルファイヤー。そして、残りの六英雄たちは、《ラプラス》、《バサギリ》、《エンテイ》さ」

 

 シンヤ「エンテイはジョウト地方の伝説のポケモン。それに、バサギリはヒスイ地方にいたポケモンですよね?」

 

 ダイアナ「よく知ってるね。その通りだよ。エンテイは、レックウザとガラルファイヤーと同じ伝説のポケモンで。バサギリは、かつてヒスイ地方と呼ばれた場所にいたポケモンさ」

 

 フリード「冒険ってのはこうでなくちゃな。面白くなってきやがった!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカピカ」

 

 ダイアナ「リコ、シンヤ、六英雄を探しなさい」

 リコ「六英雄を…」

 シンヤ「探す…」

 

 テラパゴス「パゴパゴ!パーゴパゴ〜!」

 

 ダイアナ「さて、次はアンタの質問に答えようか」

 シンヤ「あ、はい。リュウセイと六竜のことですね?」

 

 ダイアナ「ああ、まず《リュウセイ》というのは、かつてルシアスと一緒に冒険をして、一緒にラクアを目指した男の名前なんだよ」

 

 シンヤ「えっ⁉︎」

 リコ「ルシアスと一緒にラクアを!」

 

 ダイアナ「ああ。そして六竜とは、リュウセイが従えていた《6体のドラゴンタイプのポケモン》たちさ」

 

 シンヤ「そうか!6体のドラゴンタイプで、六竜か!」

 

 ダイアナ「そう。六英雄にも勝るとも劣らないポケモンたちだ。そして、リュウセイは六竜の他に、ピカチュウと《不思議な姿のゲッコウガ》を連れていたんだ」

 

 フリード「不思議な姿のゲッコウガって、さっきのゲッコウガの姿のことですか?」

 

 ダイアナ「ああ、ルシアスの手記にも描いてある姿と同じだったからね。キズナゲッコウガといったね?」

 

 シンヤ「はい」

 

 リコ「おばあちゃん。リュウセイって人が不思議な姿のゲッコウガを連れてたなら、同じゲッコウガを持っているシンヤと何か関係があるのかな?」

 

 ダイアナ「それは私にも分からない。でもその答えは、六英雄を探していけば分かるかもしれない。それに、アンタたち2人が出会ったのにも、きっと何か意味があるはずだよ」

 

 シンヤ「…あの、リュウセイって人が従えた六竜のポケモンたちは何ですか?」

 

 ダイアナ「リュウセイが従えていた六竜のポケモンは、《ディアルガ》と《ゼクロム》。この2体しか分からないんだ」

 

 フリード「ディアルガにゼクロム!シンオウ地方と、イッシュ地方の伝説のドラゴンポケモン!」

 

 シンヤ「後の4体は分からないんですか?」

 

 ダイアナ「手記に絵だけは書いてあるけど、どんなポケモンなのかは分からないんだ」

 

 シンヤ「……これは!」

 リコ「どうしたの?……これって!」

 

 フリード「間違いない!《ミライドン》だ!それに、このポケモンは?」

 

 ダイアナがルシアスの手記のページを開くと、そこにはリュウセイが従えた、六竜と呼ばれるポケモンの絵が描いてあった。そのページには、ディアルガとゼクロムとミライドンと、ミライドンの絵が描いてある左側には、頭から羽根状のトサカが生えていて、2つの長い突起が生えているポケモンの絵が描いてあった。

 

 シンヤ「コイツは《コライドン》だ!」

 3人「「「コライドン⁉︎」」」

 

 シンヤ「ミライドンと同じ、《タイムマシン》で過去からやってきたポケモンだ」

 

 フリード・リコ「「過去からやってきた⁉︎」」

 ダイアナ「タイムマシン?何のことだい?」

 シンヤ「ああ、それはですね」

 

 シンヤは、以前ピクニックの時にリコたちにした話をダイアナにも説明した。

 

 ダイアナ「なるほどね。パルデアの大穴にそんなものが…」

 

 シンヤ「まさか、ミライドンとコライドンが六竜のポケモンだったなんて。ミライドンと違って、コライドンは過去のポケモンですから、いても不思議ではないですけど」

 

 フリード「おいおい!ミライドン以外にもそんなポケモンがいたなら、ちゃんと言っておいてくれよ!」

 

 シンヤ「だってフリードたちが、ミライドン以外にも、他にも未来から来たポケモンがいるのかとか、他にタイムマシンから来たポケモンがいないのかって聞いてこないから」

 

 フリード「そりゃあ、そうだけどよ」

 シンヤ「とにかくそれは後で。リコ、次のページは?」

 リコ「うん」

 

 ピラッ(本をめくる)

 

 リコ「これは…」

 シンヤ「…《ライコウ》と《エンテイ》にそっくりだ」

 

 本をめくった次のページを見ると、そこに描いてあったのは、ジョウト地方の伝説の三犬のポケモン、エンテイとライコウを思わせるようなポケモンの絵だった。ライコウに似ているポケモンは、口元を雨雲のようなもので隠していて、首がすごく長く、前足の毛だけ逆立っていた。エンテイに似ているポケモンは、頭に黄色の大盾をつけたような姿で、前足だけ爪が伸びていて、四肢に嵌まっていた鉄のリングも、前足のものだけ二つに分かれて鱗状になっていた。

 

 フリード「確かにライコウとエンテイにそっくりだが。ダイアナさん、これはポケモンですよね?」

 

 ダイアナ「ああ。六竜の2体であることは間違いないと思うんけど、ミライドンやコライドンと同じで、名前は分からないんだ」

 

 シンヤ「俺もこの2匹を見たことはないけど。《ウネルミナモ》と同じで、《パラドックスポケモン》の可能性があるな」

 

 リコ「ウネルミナモ⁉︎」

 フリード「パラドックスポケモン⁉︎」

 ダイアナ「アンタ、このポケモンたちの事、何か知ってるのかい?」

 

 シンヤ「はい。コライドンとミライドンは、タイムマシンからこの世界に来たポケモンたちなんですけど。実はその他にも、過去と未来から来たポケモンたちがいて、そのポケモンたちは、パラドックスポケモンと呼ばれているんです。その中に、スイクンと似たようなポケモンがいて、それがウネルミナモって呼ばれているんです。エンテイ、ライコウ、スイクンの3体は、同じジョウト地方の伝説のポケモンだから、もしかしたら、このライコウとエンテイに似ている六竜も、パラドックスポケモンなんじゃないかって」

 

 フリード「おいおい!そういう大事なことは早く言っといてくれよ!」

 

 シンヤ「フリードにだけは言われたくないんけど。…とにかく、この絵に載ってるその2匹もパラドックスポケモンと考えれば、いろいろ説明がつくんですけど…」

 

 ダイアナ「そのウネルミナモっていうポケモンの写真とかないのかい?」

 

 シンヤ「俺のスマホロトムのポケモン図鑑に載ってますよ」

 

 スッ(スマホロトムを見せる)

 

 シンヤはフリードたちにパラドックスポケモンたちの説明をすると、スマホロトムに載っているウネルミナモを見せた。

 

 

 ポケモン図鑑・ウネルミナモ

 

 

 フリード「なるほど。確かにスイクンと似てるが、後ろ脚だけで立ってるし、尻尾もあるから、スイクンとは違うポケモンだな」

 

 シンヤ「だから、ルシアスの手記に描いてあるエンテイとライコウに似てる六竜も…」

 

 ダイアナ「《パラドックスポケモン》かもしれないと…」

 

 シンヤ「ええ。……決めた。俺、《六竜》を探します!」

 

 リコ「えっ!じゃあシンヤ、ブレイブアサギ号を降りちゃうの?」

 

 シンヤ「ああ、違う違う。リコと一緒に六英雄を探しながら六竜を探すよ。それに、見つける必要があるのは、ライコウとエンテイに似ている六竜だけだからな」

 

 フリード「えっ、どうしてだ?ミライドンを抜いたら、5体の六竜を見つけなきゃいけないだろう?」

 

 シンヤ「いや、《ディアルガ》と《ゼクロム》と《コライドン》は見つけなくていいんだ」

 

 フリード「どうしてだ?」

 シンヤ「近いうちにその理由を話すよ」

  

 エクスプローラーズ・アジト

 

 ハンベル「ギベオン様。運命の歯車が、再び動きだしたようです」

 

 ギベオン『ああ、我が願いが叶える為に、テラパゴスをこの手に』

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 ペンダントから目覚めた謎のポケモン、テラパゴスと一緒に旅をすることになったシンヤたち。ルシアスが六英雄と目指した楽園ラクア。そして、ルシアスの友であるリュウセイと、リュウセイが従えていた六竜と呼ばれるポケモンたち。その全ての謎を知るために、シンヤとリコの新たな冒険の物語が始まろうとしていた。

 

 

 次回…新章開幕!

 

 

 新章開幕『ポケットモンスター新たな物語の始まり《テラパゴスの輝き/六竜編》』

 

 

 次回「テラパゴスと、新しい冒険の始まり」

 





 スイテンさん、9星評価ありがとうございます。

 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。