ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 ルシアスの六英雄を探して旅を続けているシンヤたちは、今ブレイブアサギ号のウイングデッキでポケモンバトルをしていた。


第30話『船に潜む、謎のポケモンの正体』

 

 ブレイブアサギ号・ウィングデッキ

 

 リコ「ニャオハ!「このは!」」

 ロイ「ホゲータ!「かえんほうしゃ!」」

 

 ニャオハ「ニャーオハッ!」

 ホゲータ「ホッゲー!」

 

 シンヤ「ピカチュウ、ゲッコウガ、かわせ!」

 

 ピカチュウ「ピカッ!」

 ゲッコウガ「コウガッ!」

 

 リコとロイは、夕方にシンヤにポケモンバトルの相手を頼み、ウイングデッキでダブルバトルをしていた。リコとロイ、そしてニャオハとホゲータは、最初の頃に比べれば、早く成長しているとシンヤは思っていた。だが、さすがにシンヤが本気でやれば、いくらリコとロイでも勝ち目がないため、シンヤも手加減してバトルをしていた。

 

 シンヤ「ピカチュウ「アイアンテール!」」

 ピカチュウ「ピッカッ!チューウ!」

 

 ロイ「ホゲータ「たいあたり!」」

 ホゲータ「ホゲ!ホゲホゲ…」

 

 シンヤはピカチュウに「アイアンテール」を、ロイはホゲータに「たいあたり」を指示すると、ピカチュウとホゲータは、お互いに真正面から攻撃しようとした。するとその時…

 

 ツルッ(滑る)

 

 ホゲータ「ホゲ⁉︎ホーゲー!」

 ピカチュウ「ピカッ?」

 

 ピカチュウとホゲータがフィールドでぶつかろうとした時、突然ホゲータが足を滑らせてしまうと、勢いよくピカチュウの方に滑って行った。ホゲータが滑ってくると、ピカチュウは高くジャンプをして、ホゲータとの激突を防いだ。しかし、ホゲータの方はそのまま勢いをつけ、ウイングデッキのバリアに激突してしまった。

 

 ロイ「ホゲータ、大丈夫?」

 ホゲータ「ホンゲェ…」

 

 ピカチュウ「…ピカッ、ピカチュウ!」

 シンヤ「ん?どうしたピカチュウ?」

 ピカチュウ「ピカッチューウ」スッ(指を差す)

 

 スッ(しゃがむ)

 

 シンヤ「これは……液体か?」

 

 ピカチュウにこっちに来てくれと呼ばれたので、シンヤはピカチュウのいる方に向かった。シンヤがやってくると、ピカチュウは地面に指を差した。シンヤはピカチュウの指を差したところを見ると、ウイングデッキに紫色の液体があるのを見つけた。

 

 リコ「あっ、もしかして、これで滑っちゃったんだ」

 ロイ「これって、紫色の液体?」

 シンヤ「どくタイプのどくとかじゃないよな?」

 

 クンクンッ(匂いを嗅ぐ)

 

 ピカチュウ「ピーカッ」フルフル

 

 シンヤ「どくじゃないなら、この紫の液体は…」

 

 ピクッ!

 

 ピカチュウ「ピカッ!」

 シンヤ「どうしたピカチュウ?」

 ピカチュウ「ピカッ!ピカッ!」

 シンヤ「後ろに誰かいるって?」

 

 バッ(後ろを振り向く)

 

 シンヤ「誰もいないじゃん?」

 ピカチュウ「ピーカッ?」

 

 その日の夜

 

 ブレイブアサギ号・展望室

 

 シンヤ「それで、ロイとホゲータは」

 リコ「うん。謎の液体を調べてる」

 

 ダイアナ「へぇ、そんなことがあったんだね」

 シンヤ(あの液体はどくじゃなかったけど。一体?)

 

 リコ「おばあちゃん、これはここに置けばいい?」

 ダイアナ「ああ、そこで大丈夫さ」

 

 リコ「おばあちゃん、今本を読んでるんなら、私たちはここにいない方がいいんじゃ…」

 

 ダイアナ「いいや、ちっとも。1人で本を読むのも好きだけど、こうやって誰かと喋りながら本を読むのも好きだよ。色んな情報が頭の中に入ってくる、この感覚が面白いんだ。それに…リコやその恋人の声を聞いてるんだ。私はいくらでもウェルカムさ」

 

 リコ「おばあちゃん…」

 

 ダイアナ「シンヤ、アンタもリコの声を聞いてると、とても心地いいと思うだろ?」

 

 シンヤ「そうですね。リコの声を聞いてると、心が癒されます」

 

 リコ「もう///」

 

 ダイアナ「フフッ、リコに恋人ができたと聞いた時は驚いたけど、仲良くやってるようで良かったよ」

 

 あの後、ロイとホゲータは謎の紫の液体を調べ始めて、シンヤとリコはダイアナのいる展望室に行き、さっきのことを話しながら、ダイアナが持ってきていた本や荷物の整理をしていた。ダイアナはよく展望室で本を読んでいるため、ここが落ち着くそうだ。

 

 リコ「あれ?おばあちゃん、このティーカップ割れちゃってるよ。片づけようか?」

 

 ダイアナ「いや、それはそのままでいいんだ。ちょっと試したいことがあってね」

 

 ダイアナから自分の声が心地いいと言われて喜んだリコは、ダイアナの荷物の整理を続けた。すると、テーブルの上に割れているティーカップがあるのを見つけた。

 

 カタンッ(物音)

 

 リコ「あっ!」

 シンヤ「今の音は」

 

 ニャオハ「ニャッ?」

 ピカチュウ「ピカッ」

 

 ダイアナ「気になるなら、2人も調べてみたらどうだい?」

 

 シンヤ・リコ「「えっ?」」

 

 ダイアナ「謎を調べるのは、探偵みたいで面白いものだと思うよ」

 

 シンヤ「探偵ですか…」

 ピカチュウ「ピカッ」

 

 ミブリム「ミー、ミッ」

 ニャオハ「ニャオハッ」

 リコ「ミブリム、ニャオハ」

 

 シンヤ「まあ、謎を解き明かすのは、ポケモンを知ることと同じかもな」

 

 ダイアナ「そう。ポケモンの不思議と謎を知っていくのと同じさ」

 

 リコ「そっか。…うん!シンヤ、行こう!」

 シンヤ「おう!」

 

 こうしてシンヤとリコも、ロイと同じように、紫色の液体の謎を調べることにした。一方、ロイの方はというと…

 

 廊下

 

 ロイ「う〜ん。なかなか見つからないね。あの紫色の謎の液体」

 

 ホゲータ「ホゲ」

 

 ベチャリ(何かをこぼす音)

 

 ホゲータ「ホゲ⁉︎ホゲゲゲゲゲ」

 ロイ「えっ、見つけたの?」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 ロイ「紫の液体だ!さっきまでなかったのに」

 

 ホゲータ「ホッゲー!」

 

 ツルッ(滑る)

 

 ホゲータ「ホンゲェェェ⁉︎」

 ロイ「あ〜〜、ホゲータ!」

 

 ロイとホゲータは廊下を歩いて、ウイングデッキにあった紫色の液体を探していたが、液体はどこにもなかった。すると、ホゲータが後ろから何かの音を聞き取り、ロイが後ろを振り向くと、そこにはさっきなかったはずの紫色の液体があった。そして、ホゲータが紫色の液体の前に歩こうすると、ホゲータはまた足を滑らせてしまい、勢いよく前の方に滑っていった。ロイはホゲータを追いかけていくが、2人がいなくなると、この船にいないはずのポケモンが現れる。

 

 ???「ポットポット、ポ、ポット、ポッポー!」

 

 このポケモンの名前は《ポットデス》。ガラル地方で生息が確認されているポケモンである。あの紫色の液体は、ポットデスが出したお茶だったのだ。

 

 ブリッジ

 

 リコ「あれから、さっきの音が聞こえなくなったね」

 

 シンヤ(さっきのダイアナさんの持ってたティーカップ……なるほどね。そう考えれば辻褄があうな)

 

 シンヤとリコがブリッジを歩いて行くと、そこにさっきのポットデスが現れる。するとポットデスは、走ってきたパモとぶつかりそうになってしまうが、ポットデスはギリギリのところでかわすと、頭に乗せている蓋を落としてしまう。

 

 カタンッ(物音)

 

 シンヤ「あの音だ!」

 リコ「行ってみよう!」

 

 ピカチュウ「ピカッ!」

 ニャオハ「ニャオハッ!」

 

 シンヤとリコは、ポットデスが落とした蓋の音を聞き取ると、音が聞こえてきたブリッジのところに行くが、そこには誰もいなかった。すると、今度は廊下でイワンコが吠える声が聞こえてきて、またさっきの音が聞こえてきた。

 

 カタンッ(物音)

 

 リコ「あっ、また!」

 シンヤ「行くぞ!」

 

 ブリッジにいたシンヤとリコは、廊下で吠えているイワンコの元に向かった。そして、イワンコが吠えている廊下の先を確認するが、そこには誰もいなかった。

 

 廊下

 

 リコ「なんで、何にもないの〜!」

 

 シンヤ(あの紫の液体って、やっぱりポットデスのお茶だったのかな?)

 

 紫色の液体の正体は、ポットデスの出した紅茶だとシンヤが勘づいた頃、ポットデスは、アローラベトベトンに体をくっつけてしまっていた。

 

 ポットデス「ポー、ポポポー!」

 アローラベトベトン「ベェート!」

 ポットデス「ポー」

 

 ポットデスはアローラベトベトンから離れようとしたり、アローラベトベトンに声をかけようとしたが、アローラベトベトンはポットデスが体にひっついてることや、ポットデスの声に気づかず前を移動していた。

 

 キッチン

 

 ガチャ(冷蔵庫を開ける音)

 

 ドット「ふわぁ〜。ん?なんだよ。きのみジュース少ししかないじゃん。ハァ…」

 クワッス「クワッスー」

 

 ここはブレイブアサギ号のキッチン。どうやら、ドットは寝る前にツボツボのきのみジュースを飲みにきたようだ。だが、ジュースの入ってる瓶を取り出すと、きのみジュースがほとんど入っていなかった。

 

 ガチャ(扉が開く音)

 

 ドット「んっ?」

 クワッス「クワッス!」

 

 ツボツボ「ツボッ」

 

 ドット「あ、ツボツボ!いいタイミングで来てくれた!」

 

 ツボツボ「ツボッ?」

 

 ツボツボのきのみジュースがほとんど入っていなかったのを見て、ガッカリするドット。すると、後ろの小さいドアからツボツボが入ってきた。ドットはツボツボを持ち上げると椅子に座り、引き出しからストローを出して、ツボツボの穴にストローを入れると、直にツボツボのきのみジュースを飲もうとした。だが、それをクワッスに行儀が悪いと止められる。

 

 ドット「いいじゃん別に、直に飲むくらい」

 クワッス「クワッ!クワワワー!クワッス!」

 ドット「はいはい、分かったよ」

 

 クワッスに注意されたドットは、ツボツボの穴からじかに飲むのをやめると、コップを2つ用意して、ツボツボにきのみジュースをコップの中に入れてもらい、クワッスと一緒にきのみジュースを飲んだ。

 

 ドット「ツボツボのきのみジュース最高!」

 クワッス「クワース!」

 

 キッチン・入り口

 

 ポットデス「ポッ、ポッ」

 

 ここから、ポケモン用語翻訳になります。

 

 ドット「ごちそうさま。ツボツボ」

 クワッス『ごちそうさま!』

 

 ツボツボ『いえいえ』

 

 ドット「おっと、悪いベトベトン」

 アローラベトベトン『いえいえ』

 

 ドット「さて寝るか」

 クワッス『おやすみ。ベトベトン』

 

 アローラベトベトン『おやすみ』

 

 グググッ!

 

 ポットデス(ぬ、ぬけない〜!)

 

 きのみジュースを飲むと、ドットとクワッスは自分の部屋に戻って行こうとする。目の前にアローラベトベトンがいたので、2人は邪魔にならないように、ベトベトンを避けて部屋に向かった。そして、アローラベトベトンにくっついているポットデスは、アローラベトベトンから離れようとしたが、まだ離れられずにいた。

 

 ツボツボ『あ、ベトベトン。おやすみ』

 

 アローラベトベトン『おやすみ。ツボツボ』

 

 ポットデス『ああっ、ちょっと待って!あと少し!』

 

 アローラベトベトンはキッチンの中に入ると、ツボツボにおやすみと挨拶をして、それぞれの寝床に向かおうとした。ポットデスは、なにやらツボツボに用事があるらしく、アローラベトベトンから必死に離れようとして、やっとの思いでアローラベトベトンから離れられたが、ポットデスは勢いをつけすぎて空中で回転してしまい、そのままツボツボにぶつかりそうになってしまう。

 

 シュン!(キャプテンピカチュウが現れる)パシッ!(ポットデスを掴む)

 

 ポットデス『ぅぅ。あれ?』

 

 キャプテンピカチュウ『大丈夫か?』

 

 ポットデス『あ、助けてくれてありがとう。…あっ、待って〜!』

 

 ツボツボ『………』

 

 ポットデス『待って!待ってくれ〜!』

 

 キャプテンピカチュウ『ツボツボに何か用か?』

 

 ポットデス『彼と勝負したいんです。理由は(カクカクメブキジカ)』

 

 キャプテンピカチュウ『なるほどな。待てツボツボ』

 

 ツボツボにぶつかりそうになったポットデスを助けたのは、キャプテンピカチュウだった。すると、ポットデスは慌てた様子でツボツボを指差し、ポットデスはツボツボに待ってくれと言うが、ツボツボはポットデスの声に気づいておらず、そのままキッチンから寝床に向かおうとする。キャップはツボツボを呼び止めるポットデスに、何故ツボツボと勝負をしたいのか、ポットデスから理由を聞くと、キャップはツボツボを呼び止めた。

 

 ツボツボ『ん?どうしました。キャップ?』

 

 キャプテンピカチュウ『ああ。ちょっとこっちに来てくれ』

 

 ツボツボ『はい。今行きます』

 

 トコッ、トコッ、トコッ

 

 キャプテンピカチュウ『……遅いな』

 

 ユキワラシ『仕方ない。僕が押してあげるよ』

 

 ツボツボ『ありがとうユキワラシ。頑張れ、頑張れ』

 

 キャプテンピカチュウ(おいおい)

 

 ポットデスからツボツボと勝負したい理由を聞くと、キャプテンピカチュウはツボツボを呼び止めて、こっちに来てくれと頼むと、ツボツボはキャップとポットデスの元に向かった。だが、ツボツボはのそのそと歩くため、動きが遅かった。すると、ユキワラシがツボツボの後ろに回りこみ、ポットデスの前まで押してあげた。そしてその後、キャップはみんなを連れてどこかに向かってしまった。

 

 ブレイブアサギ号・リコの部屋

 

 リコ「結局音の正体も、液体の謎も分からなかったね」

 

 ニャオハ『ふわぁ〜〜』

 

 リコ「続きは明日にしよう。おやすみニャオハ」

 

 ニャオハ『おやすみ。リコ』

 

 あれからシンヤとリコは、音の正体を確かめようとしたが、なんの手掛かりも見つけられなかったようだ。シンヤは紫色の液体を出したのがポットデスだと気づいていたが、確たる証拠がないため、リコには何も話さず、部屋に戻り眠りについた。リコもシンヤと別れた後、自分の部屋に戻ってくると、パジャマに着替えて眠ろうとしていた。

 

 カタンッ(物音)

 

 リコ「あっ!またあの音!ニャオハも聞こえた?」

 

 ニャオハ『聞こえた』

 

 リコ「行って…みる?」

 

 ニャオハ『行ってみよう』

 

 部屋の電気を消して布団をかぶると、そのまま寝ようとしたリコだったが、その時、再びあのカタンッという音が聞こえてきた。その音を聞いたリコとニャオハは、ベッドから降りて部屋を開けると、音の正体を確かめるために廊下を進んで行った。

 

 ブリッジ

 

 ロイ「結局今日は、ホゲータがいっぱい滑ってこけただけだったね」

 

 ホゲータ『今日は散々な目にあった』

 

 ロイ「だからもう滑らないように、ホゲータを抱っこしてるでしょ。もうみんな寝てるだろうし、また明日探そうよ」

 

 ホゲータ『分かったよ。あれ?』

 

 あの後ロイとホゲータは、謎の液体を見つけられたのだが、ホゲータが滑ってばっかりだったので、ホゲータはすっかりご機嫌ナナメなようだ。しかし、もう夜遅いので、液体の正体はまた明日調べることにして、ロイとホゲータは部屋に戻ろうとした。すると、目の前の扉の前に、ポットデスが溢した紫色のお茶を見つけた。

 

 ロイ「ホゲータ、明日まで我慢できる?」

 

 ホゲータ『できない!』

 

 スロープ近く

 

 クワッス『フンフン、フンフン、フンフン』鼻歌

 リコ「クワッス?」

 クワッス『わあっ⁉︎』

 

 リコ「何してるの?こんな時間に」

 

 クワッス『別になにも…』

 

 ニャオハ『本当にぃぃ〜〜?』ジィィィ

 

 クワッス『ハハハ……』

 

 リコとニャオハは、寝ているみんなを起こさないように廊下を進んでいくと、スロープの近くを歩くクワッスを見つけた。リコはクワッスにここで何をしていたのかと聞くと、クワッスは別になにもと答えるが、ニャオハはクワッスの態度を怪しいと睨み、疑いの眼差しを向けると、クワッスは冷や汗をかきながら目を背けていた。

 

 ロイ「リコ?」

 

 クワッス『わあっ⁉︎』

 

 ロイ「ニャオハにクワッスまで?」

 

 クワッス『なんだロイか?』

 

 ガタンッ!

 

 リコ「あっ!」

 ロイ「何?今の音。…あっ」

 

 ニャオハがクワッスを怪しんでいると、そこにロイとホゲータがやってきた。その瞬間、船の物置部屋から大きな音が聞こえてきた。音が気になったリコたちは、スロープを降りて物置部屋を見に行くと、物置部屋の奥にはブレイブアサギ号に住み着いてるポケモンたちが集まっていて、なにやらみんなで騒いでいた。

 

 ポットデス『いきますよ!ツボツボ!』

 

 ツボツボ『いつでもどうぞ!』チラッ

 

 キャプテンピカチュウ(うん)

 

 ポットデス『いきます!』

 

 スロープ近く

 

 リコ「みんな集まってる。あっ、シンヤのピカチュウまでいるよ」

 

 ロイ「あのポケモンは?」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 ポットデス(がんさくフォルム) こうちゃポケモン ゴーストタイプ

 

 アンティークのポットに住み着く。紅茶でできた体は、クセがあるがおいしい。

 

 リコ「テラパゴスまでいる」

 

 テラパゴス『ポットデスもツボツボも、どっちも頑張れ!』

 

 ダァァン!

 

 ポットデス『ゔぅ、まだまだ……来なさい!』

 

 ツボツボ『じゃあ遠慮なく、次の攻撃をするよ』

 

 ポットデス『かかって来なさい』

 

 ツボツボ『いくよ!《ジャイロボール》!』

 

 ドォォォォン!

 

 ポットデス『うわっ…!?』

 

 カランッ(蓋を落とす)ベチャリ(紅茶をこぼす)

 

 リコ「あっ!この音!」

 ロイ「それに、あの紫色の液体!…ってことは!」

 

 リコ・ロイ「「正体はポットデスだったんだ!」」

 

 船のポケモンたちに囲まれながら、物置部屋の中央でバトルしているのは、ツボツボとポットデスだった。ポットデスはツボツボの攻撃を受けて耐えていたが、ツボツボが「ジャイロボール」で攻撃してきた時、ポットデスは頭の蓋を落として、さらに中身の紅茶も数滴垂らしてしまった。リコとロイは、蓋を落とした音と、溢れた紅茶の色を見て、謎の正体がポットデスであることを突き止めた。そして、ポットデスは落ちた蓋を拾うと頭にかぶり、再びツボツボと向き合う。

 

 ポットデス『まだまだ!さぁ、かかってきなさい!』

 

 ツボツボ『じゃあ…もう一発!《ジャイロボール》!』

 

 ポットデス『えっ?また?』

 

 ギュィィーン(接近してくる音)

 

 キャプテンピカチュウ『かわせ!』

 

 ポットデス『えっ…⁉︎』

 

 シュン(かわす)ドオーーン(物置部屋の荷物にぶつかる)

 

 ツボツボが再びジャイロボールで攻撃してきたが、ポットデスはその攻撃を避けようとしなかった。しかし、突然キャップがかわせと言ってきたので、ポットデスは咄嗟にツボツボの攻撃をかわし、ツボツボは木の実の入った木箱にぶつかってしまった。みんなは心配そうにツボツボを見ていたが、ツボツボは甲羅から頭と両手と両足を出し、大丈夫だよと言って、みんなを安心させた。

 

 ポットデス『よかった。……いやいや。さぁ!次です!』

 

 テラパゴス『すごぉーい!』

 

 ポットデス『えっ?』

 

 テラパゴス『ポットデス、凄いよ!』

 

 アローラベトベトン『ああ、テラパゴスの言う通りベトー!』

 

 ヨルノズク『ああ、お前すごいぞ!』

 

 船のポケモンたち『『『ポットデス!ポットデス!ポットデス!』』』

 

 ポットデス『み、みんな〜〜!』

 

 キャプテンピカチュウ『よかったな』

 ピカチュウ『ポットデス。おめでとう』

 

 ツボツボ『君は今日から、この船の一員だよ』

 

 ポットデス『キャプテンピカチュウ。ツボツボ。そして、皆様…ありがとうございます!これは私から皆さんに、心ばかりの感謝の紅茶です。ご堪能ください!』

 

 ポットデスとツボツボのバトルが終わると、ブレイブアサギ号に住むポケモンたちは、ポットデスのことを仲間だと認めてくれた。仲間だと言ってもらえて嬉しくなったポットデスは、メロディに合わせてエスパータイプの技を使い、パモの近くにあるカップを浮かせると、1カップずつ紅茶を注ぎ、みんなに順番に配っていった。ポケモンたちはポットデスの入れてくれた紅茶の香りを楽しみながら紅茶を飲み、お菓子の代わりに木の実を一緒に食べた。

 

 ロイ「ポケモンたち楽しそう」

 

 リコ「うん。クワッス、私たちが知らない間に、こんなことしてたんだね」

 

 クワッス『…何のこと?』

 

 リコ「フフッ」

 

 クワッス『ニャオハとホゲータも一緒に行こう』

 

 ニャオハ『うん!』

 ホゲータ『行こう行こう』

 

 ロイ「僕も行きたい」

 リコ「ロイ、待って」

 

 ロイ「えっ?」

 

 リコ「音と紫色の液体の謎は分かったんだし。それに、あれはポケモンたちだけの秘密の時間なんだよ」

 

 ロイ「…そっか。うん。そうだね」

 

 こうして、ブレイブアサギ号に住むポケモンたちの、不思議で秘密の時間を見つけたリコとロイは、ポケモンたちだけの時間を邪魔しないように、その場を後にした。それから船に住むポケモンたちは、ポットデスの歓迎会を続けて、紅茶を飲んだり木の実を食べたりなどして、楽しい時間を続けるのであった。

 

 ポケモン用語翻訳はここまでです。

 

 ブレイブアサギ号・ウイングデッキ

 

 次の日の朝。シンヤたちはウイングデッキで朝食の準備を始めた。その間にリコとロイは、ポケモンフーズを皿に移して、ポケモンたちのいるところに運んでいた。ポケモンたちはリコとロイの持ってきたポケモンフーズに手を伸ばし、おいしそうにポケモンフーズを食べていた。そして、リコとロイはニャオハたちに視線を向けると、昨日の歓迎会が長かったのか、あくびなどをしているポケモンたちもいて、その中には、ツボツボと一緒に寝ているポットデスの姿を見かけた。ポットデスはツボツボの背中で気持ち良さそうに眠っていた。

 

 フリード「おはよう。リコ、ロイ」

 シンヤ「どうした?ニャオハたちを見て?」

 

 リコ「シンヤ、フリード、おはよう」

 ロイ「ねぇ2人とも!あれを見てよ!」

 

 シンヤ・フリード「「んっ?」」

 

 ポットデス「ポート、zzz〜。zzz〜」

 フリード「ポットデス…だな」

 

 ロイ「だな…じゃなくて」

 

 シンヤ「やっぱりポットデスだったか」

 

 リコ「えっ?シンヤ、紫色の液体が、ポットデスのだって気づいてたの?」

 

 シンヤ「ああ、ダイアナさんがティーカップを出した時からな」

 

 フリード「新しい仲間だろ。それがどうしたんだ?」

 

 ロイ「え〜っ!」

 

 リコ「フリードも、最初からこの船にポットデスがいたことを知ってたの?」

 

 フリード「…どうだろうな」

 

 モリー「何を不思議がってんのか知らないけど、あんまり難しく考えなくていいよ」

 

 オリオ「そうそう」

 

 キャプテンピカチュウ「ピーカチュウ」コクッ

 

 マードック「どのポケモンがどうやって乗り込んだか、そんな細かいことは、どうでもいいっちゃどうでもいい。心地よければなんでもOK。それがこの船、ブレイブアサギ号ってわけだ」

 

 シンヤ「どうやらフリードたちには、こういう光景は見慣れてるみたいだな」

 ロイ「そうみたい」

 

 ズズッ(紅茶を飲む)

 

 フリード「んっ⁉︎」

 

 ブーーッ(紅茶を噴く)

 

 フリード「まっず!まっず!」

 

 シンヤ「フリード汚いぞ。大の大人が何やってんだ?」

 

 フリード「いや、この紅茶がまずいんだ!」

 

 シンヤ「んっ?それ紅茶じゃないぞ…」

 

 フリード「んっ?」

 

 ふわり(浮かぶ)

 

 ヤバチャ「バッチャ?」

 

 マードック「ヤバチャ⁉︎」

 

 いつの間にかポットデスがブレイブアサギ号に乗っていたというのに、みんなはポットデスを見ても驚かず、いつも通りの対応をしていた。シンヤの言う通り、野生のポケモンたちが船に住み着いてるのは、フリードたちには見慣れている光景のようだった。そんな中、フリードはトーストにマーガリンを塗ると紅茶を飲んだ。すると次の瞬間、フリードは紅茶を噴き出し、まずいと言った。シンヤはフリードが飲んだのは紅茶じゃないと言うと、突然カップがフリードの手から離れ、勝手に浮いたのだ。その正体は、こうちゃポケモンの《ヤバチャ》だった。

 

 ダイアナ「おおっ、やっと成功だ!」

 リコ「えっ?」

 

 ダイアナ「ポットデスが、私のお気に入りのカップを気に入ってくれたようだよ。ポットデスはね、カップにお茶を注いで仲間を増やしていくのさ」

 

 シンヤ「やっぱりダイアナさんは、この船にポットデスがいるって知ってたんですね」

 

 リコ「それって、あの時の割れたティーカップのこと?」

 

 ダイアナ「2人とも正解だよ」

 

 こうして新たに、ポットデスとヤバチャが仲間に加わった。そして、六英雄と六竜を探す、シンヤたちライジングボルテッカーズの旅は、まだまだ続くのだった。

 

 To be continued

 

 次回予告

 

 船が霧の中で迷った時、その霧の中にラプラスが歌いながら現れ、迷った船を導いてくれるという噂が、船乗りの間で有名になっていた。シンヤたちはそのラプラスが六英雄のラプラスである可能性を考え、ラプラスのいる海域に向かうことにした。そして、シンヤがラプラスに遭遇した時、シンヤの頭の中にある映像が流れてくる。

 

 次回「海の白い霧・歌声の謎」

 





 今回はあまり書くことがないため、短くなってしまいました。

 これからの話によっては、ポケモン用語翻訳の箇所にしますのでお願いします。

 今回は後半から話を分かりやすくするために、ポケモン用語翻訳にしました。

 今回の話は書きにくかったのが悩みですね。
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