ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 パルデア地方に向けて旅を続ける、シンヤたちライジングボルテッカーズ。今回は依頼の仕事がないため、シンヤは自分の部屋で、リコと一緒にぐるみんのライブ配信を見ていた。


第36話『パフュートン・ラブラブ大作戦!』

 

 ブレイブアサギ号・ドットの部屋

 

 ぐるみん『よっす!ポケモントレーナーのみんな!ぐる〜びんしてる?ぐるみんの動画なのだ!今日はライブ配信だから、みんなから送られてきたコメントにバンバン答えるからな。ドンドン送ってくれ!』

 

 シンヤの部屋

 

 リコ「コメント……送ろうかな……いや、でも……う〜ん、どうしよう⁉︎」

 

 シンヤ「おいおい、ライブ配信を一緒に見ようって俺の部屋に来たのに、なに1人で盛り上がってるんだ?それに、ぐるみんがドットなんだから、コメントなんか送らなくても、ドットに直接質問すればいいじゃん」

 

 リコ「ダメだよそんなの!ぐるみんにコメントを送って、答えてもらうのがいいんだから!」

 

 シンヤ「そういうものなのか?」

 ピカチュウ「ピーカッ?」

 

 今日はぐるみんが久々にライブ配信をやっているようで、リコは一緒にライブ配信を見ようと、シンヤの部屋にやってきた。シンヤも最近はよくぐるみんの動画を見ているし、なによりリコの誘いを断るわけにもいかないので、リコと一緒に自分の部屋のベッドに座り、ぐるみんのライブ配信を見ていた。そして、リコはぐるみんにコメントを送ろうかと迷っていると、ドットがぐるみんなんだから、ドットに質問をすればいいとシンヤに言われると、リコはぐるみんに答えてもらわないと意味がないと言う。

 

 ドットの部屋

  

 ぐるみん『ちゃんと歯を磨いて寝ような!では最後に、ユノりんさんからのコメントに答えるぜ。……ぐるみんよっす!よ〜っす『いつも楽しく、ぐるみんの動画を見させてもらってます。最近私は《パフュートン》のトレーナーになりました。そして今度、私の住んでいる《ピグトンタウン》という街で、ポケモンのタッグバトル大会が開かれるのですが、実は、パフュートンが誰ともタッグを組みたがらず、元気もありません。ぐるみん、こういう時はどうすればいいですか?』そうだな……あっ!』

 

 ポンッ(手を叩く音)

 

 ぐるみん『こういうことにうってつけの2人がいるから、その2人に相談に乗ってもらおう。ユノりんさん、楽しみに待っててくれ!つ〜わけで、今回のライブ配信はこれにて終了だ。ではまた、ぐる〜びんしようぜ!』

 

 クワッス『クワッス!』

 

 リコ「うってつけの2人って、誰のことだろう?」 

 

 シンヤ「さあ?誰だろうな」

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…

 

 リコ「あっ、ドットからだ」ピッ

 

 シンヤ(…なんか嫌な予感がしてきたぞ)

 

 

 数分後…

 

 

 リコ「ええええ〜〜〜〜っ⁉︎」

 シンヤ「どわぁ〜〜〜〜⁉︎」

 ピカチュウ「ピィーーカ⁉︎」

 

 

 救護室

 

 モリー「今の声って…」

 

 

 機関室

 

 オリオ「リコの声?」

 

 

 キッチン

 

 マードック「どうしたんだ?」

 

 操舵室

 

 フリード「何かあったか?」

 キャプテンピカチュウ「ピカッ?」

 

 ぐるみんのライブ配信が終わると、リコのスマホロトムにドットから連絡が来て、そして数分後に、リコが大声を出して発狂したので、近くにいたシンヤとピカチュウは座っていたベッドから落ちてしまい、リコの大声はブレイブアサギ号全体に響いていた。

 

 ドットの部屋

 

 リコ「うってつけの2人って、私とシンヤのことだったの⁉︎」

 

 シンヤ(こんなことだと思ったぜ)

 

 ぐるみん「そうだ。2人は恋人同士だろ。だから2人には、クワッスと一緒にピグトンタウンに行って、ユノリンさんから話を聞いてきて、ついでにピグトンタウンの取材をしてきてほしいんだ」

 

 クワッス「クワッス!」

 

 ぐるみん「頼んだぞ。ニャオハ大好きっ子と、その彼氏さん」

 

 グッ(親指を立てる)

 

 リコ(ぐ…ぐるみんからお願いされてる。しかも、シンヤのことを彼氏って言ってくれた)

 

 ロイ「そのピグトンタウンって、どういう所なの?」

 

 ぐるみん「なんでもぶたポケモンがたくさんいる所らしいぜ。そのピグトンタウンで開催されるタッグバトルの大会は結構盛り上がってるみたいでさ。これを動画に載せれば、再生数と登録者数もシビルドン上り間違いなしだ!」

 

 シンヤ「…それって早い話、お前の登録者数を増やすために、俺とリコにピグトンタウンに行ってくれってことだろ?」

 

 ぐるみん「シンヤとぐるみんは友達なんだからいいじゃないか。頼んだぞ。ニャオハ大好きっこの彼氏さん」グッ(親指を立てる)

 

 どうやら、さっきぐるみんが言っていたうってつけの2人とは、シンヤとリコのことだったようだ。ドットから部屋に来てほしいと呼ばれたシンヤとリコは、一緒にドットの部屋に向かい、途中廊下で会ったロイと一緒に、ドットの部屋にやってきた。そしてシンヤとリコは、ぐるみん如ドットに頼まれ、クワッスと一緒にピグトンタウンに行き、コメントを送ってくれたハンドルネーム《ユノリン》という人に会ってきて、話を聞いた後、そのままピグトンタウンのタッグバトル大会を動画に撮ってきてほしいと言われる。

 

 リコ「任せてぐるみん!ぐるみんのために、シンヤと頑張るから!」

 

 シンヤ「リコ、ぐるみんの中にいるのはドットだろ」

 

 リコ「何言ってるのシンヤ!ぐるみんはぐるみんなんだから、中に人がいるわけないじゃん!」

 

 シンヤ(いやいや、留守番をしてここを訪れた時、リコが…『ぐるみんって存在自体可愛くない?あの着ぐるみだって』…って言ってた覚えがあるぞ。それに、オリーヴァのいる森に行く前日に、ぐるみんの着ぐるみを見たって言ってたし。ミブリムと出会った日に、機関室で上着を乾かした時だって…)

 

 ぐるみん「とにかく、2人とも頼んだぞ。ピグトンタウンに行って、ユノリンさんに会ってきてくれ」

 

 ロイ「なんだか面白そう!僕も行きたい!いいでしょうシンヤ?」

 

 シンヤ「……ε-(-。-)ハァ、分かったよ。行けばいいんだろ。行けば」

 

 ぐるみん「じゃあ3人とも、頼んだぜ!」

 

 シンヤ「でもさ、そのピグトンタウンって、ここから近いのか?」

 

 ぐるみん「ああ、フリードに頼んで、今そこに向かってもらってる」

 

 シンヤ(ああ、オリオが言ってた動画の収入のことか…納得)

 

 ピカチュウ「ピカビーカッ」

 

 そして、ブレイブアサギ号がピグドンタウンの近くに着陸すると、シンヤ・リコ・ロイの3人はクワッスを連れて、ドットの撮影用スマホロトムと一緒に船を降りると、ぐるみんにコメントを送ってくれたユノリンというトレーナーに会うため、待ち合わせの場所のマンムーの彫刻がある場所に来ていた。

 

 ピグトンタウン・マンムーの彫刻の前

 

 ぐるみん『よっす!ポケモントレーナーのみんな!ぐる〜びんしてる?今日は、クワッスと一緒にピグトンタウンからお送りするのだ!』

 

 クワッス「クワーッ」

 

 ぐるみん『ピグトンタウンは噂通り、ぶたポケモンがたっくさんいるな。しかも、この週末にタッグバトルが開催されるから楽しみだ‼︎じゃあクワッス、シンヤたちと一緒に取材を頼んだ!』

 

 クワッス「クワッス!」

 

 ぐるみん『はい、カット』

 

 リコ「私…今…ぐるみんのロケに同行しちゃってる!」

 

 ロイ「一体どんな子が来るんだろう?」

 

 シンヤ「ユノリンって名前だから、女の子じゃないか?」

 

 ピカチュウ「ピカッピカチュウ」

 ホゲータ「ホンゲ!ホンゲ!」

 ニャオハ「ニャオハ〜〜……」

 

 ???「うわ〜〜っ!クワッスだ!」

 クワッス「クワッス」

 

 待ち合わせの場所のマンムーの彫刻がある場所に到着したシンヤたちだったが、待ち合わせの時間までまだ時間があったため、ドットは船の中でぐるみんの着ぐるみを着て、撮影用のスマホロトムでクワッスと一緒にピグトンタウンの撮影を開始した。シンヤ・リコ・ロイの3人は、ドットとクワッスの撮影を観察して、ピカチュウとホゲータはシンヤたちのいる芝生の近くで遊んでいて、ニャオハはあくびをして退屈そうにしていた。そしてしばらくすると、髪がツイン団子の女の子がクワッスの目の前に走ってきた。女の子はクワッスの目の前で足を止めると、その場にしゃがんでクワッスを見ていた。

 

 ???「本物だ!いつもぐるみんの動画見てるよ!」

 

 シンヤ「え〜っと、もしかして、君が…」

 リコ「ユノりんさんですか?」

 

 ユノりん「はい!……2人はもしかして、ぐるみんの言ってた…」

 

 シンヤ「うってつけの二人のうちの一人のシンヤと…」

 

 リコ「リコです」

 

 ユノりん「やっぱり!ぐるみんのお友達なんですよね!」

 

 リコ「お…お友達……はい!そうです!」

 

 ユノ「すご〜〜い!私はユノです。それでこっちは、私のポケモンのクルちゃん」

 

 リコ「クルちゃん?」

 

 パフュートンメス♀(クルちゃん)「パフュ」

 

 ユノ「尻尾がクルッてなってるから、クルちゃんっていうんだ。かわいいでしょ」

 

 シンヤ「パフュートンっていうポケモンで、グルトンの進化形だよ」

 

 リコ「へぇ〜、グルトンの進化形なんだ」

 

 ロイ「パフュートンか」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 パフュートン メスの姿 ぶたポケモン ノーマルタイプ 

 

 グルトンの進化形

 

 綺麗好きで几帳面。フローラルな香りを纏って、周りのポケモンたちを癒す。

 

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ…」

 

 シンヤ「なんか元気ないな。このパフュートン」

 ピカチュウ「ピーカッ」

 

 フラフラ(ドットのスマホロトムが、シンヤたちの前に飛んでくる)

 

 ぐるみん『ありゃりゃ〜、このパフュートンは全然ぐる〜びんじゃないな〜』

 

 ユノ「わわわわっ、ぐるみんだ!」

 

 クワッスの目の前にやってきた髪がツイン団子の女の子は、どうやらぐるみんにコメントを送ってくれた、ユノリン如、ユノだったようだ。シンヤとリコがユノに自己紹介をすると、ユノは自分とクルちゃん…メスのパフュートンの紹介をしてくれた。だが、パフュートンは元気がない様子だった。そして、シンヤたちは詳しい話をユノから聞くため、バネブーの噴水近くにあるベンチに座り、そこでユノから話を聞くことにした。

 

 ピグトンタウン・バネブーの噴水近くのベンチ

 

 ユノ「えっ!リコがニャオハ大好きっ子さんなんだ!」

 リコ「う…うん」

 

 ユノ「ナンジャモとぐるみんのコラボ動画見てたよ!シンヤさんも出てたよね!」

 

 シンヤ「シンヤでいい。ってか、何で俺のことを知ってるんだ?」

 

 ユノ「ぐるみんとのコラボの時と、前にナンジャモの企画に出てたよね?」

 

 シンヤ「ああ、俺が初めて、ナンジャモとジム戦をやる時にやった、かくれんぼの企画のことだな」

 

 ユノ「うん。リコはニャオハ大好きっ子さんだけあって、ニャオハと仲良しだね」

 

 ニャオハ「ニャー」

 

 ユノ「私はクルちゃんが好きだから、クルちゃん大好きっ子だね」

 

 シンヤ「でっユノ、最近クルちゃんが元気ないってことだけど、理由を聞いてもいいか?」

 ユノ「うん。最近クルちゃんため息ばかりをつくから、どうしていいか分からなくて、それでぐるみんにコメントを送ったんだ」

 

 シンヤ「なるほどね」

 

 ニャオハ「ニャー」

 ピカチュウ「ピーカッ」

 パフュートン「パフュー」

 

 ロイ「確かに元気ないね」

 

 ホゲータ「ホゲ」カジカジッ(オボンの実を食べている)

 

 リコ「ユノ。私もね、ニャオハと出会った頃、ニャオハの気持ちが分からなっかたんだ」

 

 ユノ「えっ?今は仲が良いのに?」

 

 リコ「うん。それでどうしたいいか悩んでいた時に、シンヤに教えてもらったんだ。ニャオハに自分のことを伝えることから始めたらいいんじゃないかって」

 

 シンヤ「簡単に言えば、自分の気持ちを伝えるってことだ」

 

 ユノ「自分の気持ちを伝える…」

 

 リコ「うん」

 

 ユノ「……クルちゃん」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ?」

 

 ユノ「私は、クルちゃんと一緒にタッグバトル大会に出たいよ。でも、そのせいでクルちゃんの元気がなくなるのはもっと嫌。だからクルちゃん、悩みがあるなら私に聞かせて」

 

 パフュートン(クルちゃん)「………」

 

 クワッス「クワッ」

 

 ぐるみん『どうした?クワッス』

 

 クワッス「クワックワックワッ、クワッス!」

 

 シンヤ「クワッスなりに、クルちゃんを励ましてるんだろう」

 

 パフュートン(クルちゃん)「………」スタッスタッ

 

 リコ「どこに行くんだろう?」

 

 シンヤ「クルちゃんの後を追うぞ」

 

 ユノはクルちゃんに、自分の気持ちを伝えた後、何に悩んでいるのか、その理由を教えてほしいと伝えた。そして、ドットの相棒のクワッスが、なにかをクルちゃんに伝えると、クルちゃんは急にどこかに向かって歩き始めたので、シンヤたちはクルちゃんの後を追うことにした。しばらく歩き続けていると、突然クルちゃんがユノの後ろに隠れてしまう。シンヤたちが前の方を見てみると、そこにいたのは…

 

 パフュートン♂「パフュ…」

 

 シンヤ「あれは、♂のパフュートンだな」

 

 ピカチュウ「ピーカッ」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ///」

 

 リコ「もしかしてクルちゃん、あのパフュートンのことが気になるの?」

 

 ロイ「あの子とタッグを組みたいのかな?」

 

 ぐるみん『ややっ!もしや恋するポケモンってわけか?』

 

 ドキッ‼︎

 

 パフュートン(クルちゃん)「パ……パフュ///」

 

 シンヤ「どうやら図星のようだな」

 

 ピカチュウ「ピーカッピカチュウ」コクッ

 

 ユノ「そんな…ダメ、ダメ、ダメ‼︎」

 

 ロイ「どうして?」

 

 シンヤ「クルちゃんの悩みが、あのパフュートンとタッグを組みたいことなら、あのパフュートンとタッグを組んでもらえば解決できるだろ?」

 

 ユノ「だ、だって、あの、あの♂のパフュートンのトレーナーは…」

 

 ???「なんだよ。ユノじゃねえか」

 

 ユノ「うっ!」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「んっ?」」」

 

 シンヤたちの前にいたのは、オスのパフュートンだった。どうやらクルちゃんは、前にいたオスのパフュートンを見てユノの後ろに隠れたようで、少し顔を赤くしていた。するとそこに、オレンジ色のスカーフを首に巻いている1人の男の子が、オスのパフュートンの横に現れる。

 

 ???「俺たちに何か用かよ?」

 

 ユノ「べ、べつにアンタたちに用なんてあるわけないでしょ!」

 

 シンヤ「ユノの知り合いか?」

 

 ユノ「幼馴染の《レンタ》で、あのオスのパフュートンのトレーナーなの。いつも感じ悪くて嫌なヤツなんだ」

 

 レンタ「はっ?いつも突っかかってくるのはそっちだろ?」

 

 ユノ「それはアンタのほうでしょ!」

 

 シンヤ・リコ((アハハ…))

 

 レンタ「っで、何してるんだ?」

 

 ユノ「えっと、あの、その」

 

 レンタ「?」

 

 シンヤ「レンタっていったけ?ユノのパフュートンが、君のパフュートンとタッグを組んで、タッグバトル大会に出場したいんだって」

 

 ユノ「わ、私は気が進まないけど、クルちゃんがタッグを組みたいって」

 

 レンタ「!…へ〜っ!お前のパフュートンが、俺のプリンスとタッグをね〜」

 

 ロイ「プリンスっていうんだ」

 

 リコ(すごい名前)

 

 シンヤ(言っちゃ悪いが、ネーミングセンス皆無だな)

 

 ユノ「それでどうなの?タッグを組んでくれるの?」

 

 レンタ「プリンスどうする?ユノのパフュートンとタッグを組んでもいいか?」

 

 パフュートン(クルちゃん)「……」

 

 パフュートン(プリンス)「……パフュ」プイッ

 

 ユノがレンタに何かを言おうとすると、ユノは慌てていて、言葉を詰まらせていた。するとシンヤが、ユノが言いたかったことを代わりにレンタに言ってくれたので、ユノはレンタにタッグを組んでくれるかと聞くことができた。そして、レンタがプリンスに意見を聞き、クルちゃんとプリンスはお互いのことを見つめ合う。しかしその数秒後に、プリンスがクルちゃんから顔を背けてしたことで、クルちゃんは落ち込んでしまう。

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ…」

 

 ユノ「クルちゃん…」

 

 レンタ「ハハッ!プリンスはクルちゃんに興味ないってさ。それにプリンスは、タッグの相手に困ってないから。なあ、プリンス」

 

 パフュートン(プリンス)「パフュー!」

 

 レンタがそう言うと、プリンスは自分の尻尾をうえに上げると、尻尾を回しながら甘く妖艶な香りを尻尾の先端から放出させて周りにばら撒いた。すると、周りにいた。ポカブ・グルトン・ウリムー・バネブー、♀のぶたポケモンたちが目をハートにさせながら、プリンスの周りに集まってきた。

 

 リコ「どういうこと?」

 

 シンヤ「オスのパフュートンをスマホロトムで調べてみろ」

 

 ロイ「えっ?うん」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 パフュートン オスの姿 ぶたポケモン ノーマルタイプ 

 

 グルトンの進化形

 

 全身から甘く妖艶な香りを漂わせて、メスのポケモンたちを骨抜きにする。

 

 

 ロイ「骨抜き?」

 

 リコ「なるほど。だからプリンスの周りに、メスのポケモンが集まって来たんだ」

 

 シンヤ「そういうことだ。……あれ?リコ、確かニャオハの性別って♀だったよな?」

 

 リコ「え?そうだよ……あっ‼︎」バッ(ニャオハを見る)

 

 ニャオハ「ニャーオ❤️ニャオー❤️」

 

 シンヤ「あれま…」

 

 ピカチュウ「ピーカッ…」

 

 リコ「ニャオハも骨抜きになっちゃったの⁉︎しっかりしてニャオハ‼︎」

 

 ブンブンッ(ニャオハを振る)

 

 ニャオハ「ニャ?」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフューッ‼︎」ダッ

  

 ユノ「あっ、クルちゃん!待って!」ダッ

 

 プリンスがメスのポケモンたちに囲まれていたのを見たクルちゃんは、何とも言えない気持ちになり、その場を走り去ってしまう。そして、ユノがクルちゃんを追いかけると、シンヤたちもユノとクルちゃんの後を追いかけた。そして、シンヤたちがユノに追いつくと、クルちゃんはバネブーの噴水があるところにいて、噴水の中の自分の顔を見ていた。そんなクルちゃんの後ろ姿を、ユノは後ろで見守り、シンヤ・リコ・ロイの3人は、そこからさらに後ろの場所で見守っていた。

 

 ロイ「どうすればいいんだろう?」

 

 リコ「プリンスはクルちゃんに興味ないみたいだし…」

 

 シンヤ「問題は、興味のないプリンスに、どうやってクルちゃんを見てもらうかだな」

 

 ぐるみん『だったら《映え》はどうだ?」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「映え?」」」

 

 ぐるみん『あのオスのパフュートンの気を引きたいなら、もっとクルちゃんが自信を持って目立つべきだと思うぞ」

 

 シンヤ「自信って」

 ロイ「どうやって?」

 

 クワッス「クワッス!」

 

 リコ「クワッス……そっか!ユノ、クルちゃん、良い方法があるよ!」

 

 ユノ「えっ?」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ?」

 

 ユノの家の前

 

 リコ「じゃあまずは、クルちゃんの体をピカピカに磨こう!」

 

 ロイ・ユノ「おおっ!」

 

 シンヤ「おぉっ…」…(これで本当にいいんだろうか?)

 

 リコの提案した良い方法というのは、クルちゃんの体を綺麗に洗ってピカピカにするというものだった。シンヤはこれでいいのかと考えていたが、他に何も考えも浮かばなかったため、リコの提案に乗ることにした。そしてシンヤたちは、クルちゃんの体をポケモン用のスポンジを泡立てると、クルちゃんの体を洗っていった。そして、クルちゃんの体を洗い終えると、ホースからお湯を出して泡を洗い流し、ドライヤーでクルちゃんを乾かすと、クルちゃんの毛並みと肌はピカピカに輝いていた。

 

 リコ「できた!」

 ロイ「うわ〜っ!」

 

 ユノ「凄くかわいいよクルちゃん!」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュー」

 

 シンヤ「思った以上に綺麗になったな」

 

 ピカチュウ「ピーカッ」

 

 ユノ「クルちゃん!こんなに綺麗になったんだもん。きっとこれなら、あのムカつくレンタたちの鼻を明かせるよ。絶対に!」

 

 シンヤ(鼻を明かすことが目的になってないか?)

 

 ロイ「ユノって、よっぽどレンタと気が合わないのかな?」

 

 リコ「う〜ん…そうなのかな?」

 

 シンヤ(……あ〜、そういうことか)

 

 シンヤたちがクルちゃんの体を洗い終えると、次はクルちゃんの歩く練習を初めた。

 

 ユノ「クルちゃん、姿勢よく!」

 ロイ「頑張れ!」

 リコ「前足を意識して」

 

 シンヤ(…本当にこれが必要なことなんだろうか?)

 

 歩く練習の最中はニャオハが先頭を歩き、真ん中がクルちゃん、後方にクワッスが歩いていた。クルちゃんは姿勢を正して普段とは違う歩き方をしているため、どこか動きがぎこちなかった。歩く練習の次は、ウィンクの練習をした。ウインクのお手本はクワッスが見せるが、やはり、これも普段やったことがないため、動きがぎこちなく、お世辞にも上手とはいえなかった。

 

 リコ「な…なんか違うけど、大丈夫だよ」

 

 シンヤ(違うのに大丈夫って何だよ)

 

 ユノ「素敵だよクルちゃん!なんとしても絶対に!レンタたちをギャフンと言わせてやろうね!」

 

 ボソッ

 

 リコ『ねぇシンヤ、ひょっとしたらユノって…』

 

 シンヤ『リコも気づいたか』

 

 リコ『やっぱり、ユノってレンタのことが…』

 

 ロイ「ん?シンヤ、リコ、どうしたの?」

 

 リコ「えっ!ううん別に!」

 

 シンヤ「何でもないぞ」

 

 そして、準備を終えたクルちゃんを連れて、シンヤたちはレンタとプリンスの元に向かっていた。レンタとプリンスはさっきと同じ場所にいて、プリンスの周りには、プリンスの撒いた香りでメロメロになったメスのぶたポケモンたちが目をハートにしながらプリンスの周りに集まっていて、レンタはその様子を見ていた。

 

 タッタッ

 

 ユノ「レンタ!」

 

 レンタ「ユノか。何だよ?プリンスはタッグは組まないって言っただろう?」

 

 ユノ「さっきまでのクルちゃんとは一味違うから!」

 

 レンタ「へっ!そんなこと言って、本当は、お前が俺とタッグを組みたいんじゃねえの?」

 

 ユノ「はっ⁉︎なっ…なっ…///そんなわけないでしょ‼︎」

 

 リコ(やっぱり)

 

 シンヤ(分かりやすいな。ユノの態度)

 

 ユノ「さ、さぁ///クルちゃん!プリンスに目に物見せてあげて!」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ!」

 

 ロイ「頑張って!」

 ホゲータ「ホゲゲ!」

 

 ニャオハ「ニャオハー!」

 クワッス「クワッス!」

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 クルちゃんは、クワッスたちと特訓した歩き方とウインクの成果を、早速プリンスにぶつけた。そんなクルちゃんの様子を、ピカチュウ・ニャオハ・ホゲータ・クワッスたちは近くで見守って、クルちゃんはさっき特訓した歩き方をした後、ポーズを決めたままプリンスにウインクをした。プリンスはしばらくの間クルちゃんを見ていたが、数秒後にクルちゃんから顔を背けてしまう。すると、クルちゃんはショックを受けてユノのところに戻ると、そのまま顔を地面にうずめてしまう。

 ユノ「クルちゃん…!」

 リコ「そんな…」

 ロイ「ダメか…」 

 ニャオハ「ニャー…」

 

 レンタ「だから言ったろ。それにプリンスは人気者だから、ユノのパフュートンじゃ釣り合わないんだよ」

 

 パフュートン(プリンス)「パフュ」

 

 レンタル「行くぞプリンス」

 

 クワッス「クワッ!」

 

 レンタ「んっ?」

 

 パフュートン(プリンス)「パフュ?」

 

 クワッス「クワッス!」

 

 ぐるみん『おいクワッス!どうした?』

 

 スタッスタッ(クワッスがプリンスの前に歩いて行く)

 

 ぐるみん『何をする気だ⁉︎』

 

 クワッス「………」チラッ

 

 ピカチュウ「ピッ?」

 

 クワッス「クワックワッ、クワッス!」

 

 ピカチュウ「ッ!ピカチュウ!」

 

 シンヤ「どうした?ピカチュウ?」

 

 ピカチュウ「ピカチュピッ、ピカッ、ピッカッ、ピカチュウ」

 

 シンヤ「フッ、なるほどな」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 ♫♫♫(ぐるみんのテーマソングの音楽)

 

 ロイ「えっ?」

 リコ「これって、ぐるみんが配信してる時に流れてる音楽…」

 

 レンタとプリンスが立ち去ろうとすると、クワッスが声を上げて2人を呼び止めた。そして、クワッスはピカチュウに目を向けると、ピカチュウに何かを喋った。その後、ピカチュウがクワッスの言った言葉をシンヤに伝えると、シンヤはスマホロトムを取り出し、ぐるみんの配信が始まった時に流れる音楽を、音量を上げてYouTubeで再生した。すると、周囲にぐるみんのテーマソングが流れ始め、ぐるみんを知っている人が周りに集まってきて、周囲の視線がクワッスに集まっていた。すると、クワッスはその場で踊りを始める。

 

 リコ「すっごいクワッス!」

 ロイ「かっこいいよ!」

 

 ニャオハ「ニャオハー!」

 ホゲータ「ホゲ!ホゲ!」

 

 シンヤ(へぇ、最終進化形が、あのポケモンなだけあって、踊りがうまいな)

 ピカチュウ「ピーカッ!ピカチュウ‼︎」

 

 ぐるみん『いつの間にそんなステップを覚えたんだ!』

 

 ユノ「うわっ…」

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ……」

 

 レンタ「何だ何だ?あのクワッス」

 パフュートン(プリンス)「パフュ…」

 

 クワッスが踊りを始めると、シンヤたちはもちろん、周りの人たちやポケモンたちは、みんなクワッスの踊りに見入ってしまっていた。そして、そのままクワッスは絶妙な踊りを続けて、最後に前髪をかき上げる仕草をすると、そのタイミングで音楽が終わる。やはりぐるみんの相棒だけあって、音楽がいつ終わるのかも分かっていたようだ。音楽が終わると、先ほどまでプリンスにメロメロだった♀のポカブ・バネブー・グルトン・ウリムーが、今度はクワッスにメロメロになっていた。

 

 シンヤ(ほう、フェロモンもないのに、踊りでメスのポケモンを引き寄せたか)

 

 パフュートン(プリンス)「パフューーッ」

 

 クワッス「クワッ?」

 

 ザッザッザッ(足で砂を蹴る音)

 

 シンヤ・リコ・ロイ・リノ「「「「あっ!」」」」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ!」

 

 クワッス「クワッ⁉︎……クワッス!」

 

 クワッスの踊りが終わり、メスのポケモンたちがクワッスの周りに集まって行くと、プリンスがクワッスに近づいてきて、後ろ足で地面を蹴って大量の砂をクワッスにかけると、クワッスの体は砂まみれになってしまう。クワッスはプリンスに怒りながら立ち上がると、体の砂を振り払い、プリンスと睨み合いをしていた。するとその時!

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフューーッ!」

 

 ドォォォーン‼︎

 

 パフュートン(プリンス)「パフュー⁉︎」

 

 レンタ「なっ⁉︎プリンスに何するんだよ!」

 

 ユノ「何言ってんの!プリンスが最初にクワッスに砂をかけてきたんでしょ?」

 

 レンタ「そうだけど、クルちゃんは関係ないだろ!」

 

 ユノ「悪いのはプリンスでしょ!」

 

 レンタ「だからって、クルちゃんが攻撃することないだろ!」

 

 ユノ「プリンスの自業自得でしょ!」

 

 レンタ「何だと!」

 

 ユノ「アンタこそ何だと‼︎」

 

 リコ(えっと…)

 

 ロイ「どうしよう?シンヤ」

 

 シンヤ「……触らぬディアルガとパルキアに祟りなしだ」

 

 リコ・ロイ「「えっ?」」

 

 シンヤ「何も言わず、触れぬが吉ってことだ」

 

 リコ・ロイ「「ええーーっ⁉︎」」

 

 レンタ・ユノ「「ぬぐぐぐっ…」」

 

 スッ(クルちゃんがレンタとユノの間に入る)

 

 パフュートン(クルちゃん)「パーーフュー!」

 

 クワッスに砂をかけたプリンスをクルちゃんが「たいあたり」したことで、ユノとレンタは喧嘩を始めてしまう。すると、クルちゃんがユノとレンタの間に入り込むと、尻尾の先から甘いフローラルの香りを周りに吹き出し、その匂いを嗅いだ周りの人たちは、なんだか癒された気分になった顔をしていた。

 

 リコ「いい匂い…」

 

 ロイ「甘いお花みたいな匂いだぁ…」

 

 シンヤ「ん〜、この匂いはなんとも言えね〜」

 

 ニャオハ「ニャアー」

 ホゲータ「ホゲー」

 ピカチュウ「ピーーカッ」

 

 ぐるみん『これはメスのパフュートンの癒しの香りだな。でも…スマホロトムじゃ匂いが嗅げないのだ〜!』

 

 クワッス「クワッス〜」

 

 ユノ「あ〜〜」

 レンタ「いい匂いだ〜」

 

 ボソッ

 

 リコ『ねぇシンヤ、もしかしてクルちゃんは、素直になれない2人のために、この癒しの香りを出してくれたのかな?』

 

 シンヤ『かもな。……ん?』

 

 パフュートン(プリンス)「パフュ…❤️」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ?…」プイッ

 

 パフュートン(プリンス)「パフュ⁉︎」

 

 シンヤ「ハハッ、いつの間にか、相手を追っかける立場が逆転してる」

 

 レンタ「えっと…ユノ、プリンスはクルちゃんとタッグを組みたいみたいだから、タッグを組んでもいいぞ」

 

 ユノ「べっ…別にアンタと組みたくなんてないし!」

 

 レンタ「な…何だよ。その態度!」

 

 ユノ・レンタ「「フンッ!」」

 

 ロイ「あらら……」

 

 リコ(アハハ…)

 

 ぐるみん『こっちの2人はまだ揉めてるのか…』

 

 シンヤ「いや、そうでもないみたいだぞ」

 リコ・ロイ・ぐるみん「「『えっ?』」」

 

 ユノ「まあでも、プリンスも気が変わったみたいだし、タッグを組んでもいいわよ」

 

 レンタ「そ、そうか。ならタッグを組もうぜ」

 

 こうしてユノとレンタは、タッグバトル大会を一緒に出ることが決まり、クルちゃんとプリンスが追いかける立場は変わったが、仲良くやれそうになっていた。

 

 リコ「よかったね。ユノ…」

 

 ユノ「う、うん。リコたちのお陰だよ。ありがとう!」

 

 レンタ「それで、その…シンヤとリコに、お願いがあるんだけど」

 

 リコ「お願い?」

 シンヤ「何だ?」

 

 ユノ「私たち、タッグバトルの大会に向けて特訓したいの。シンヤは、あのポケモンWCSで優勝してるでしょ。だからお願い!」

 

 シンヤ「俺はいいけど…リコは?」

 

 リコ「えっ……私もいいよ。でも、何で私を選んだの?」

 

 ボソッ

 

 ユノ『だって、シンヤとリコは付き合ってるんでしょ?』

 

 リコ『えっ///何で分かったの⁉︎』

 

 ユノ『2人を見てれば分かるよ。それに、ピカチュウとニャオハ、すごく相性良さそうだし。タッグバトルのいい相手になるかなって』

 

 リコ(でも私、シンヤとタッグバトルしたことないからな……いや、だったら今、タッグバトルを経験しておいた方がいいかも…)…『いいよ。やろう!』

 

 シンヤ・レンタ「「???」」

 

 ユノとレンタからタッグバトル大会に向けて、練習相手をお願いされたシンヤとリコは、お互いに了承すると、ユノとレンタの相手をすることになり、大会に向けて、シンヤとリコVSユノとレンタの、タッグバトルが始まろうとしていた。シンヤはピカチュウで、リコはニャオハ、ユノとレンタは、もちろんクルちゃんとプリンスだ。そしてシンヤたちは、公園にあるバトルフィールドに移動して、バトルをするシンヤ・リコ・ユノ・レンタの4人は位置につき、ロイとクワッスとぐるみんの撮影用スマホロトムは、近くの芝生でバトルを見学することに。

 

 ぐるみん『さ〜て、急きょ始まったタッグバトル!チーム・ニャオハ大好きっ子VSユノりんズ。このバトル、一瞬たりとも見逃せないぜ!』

 

 クワッス「クワッス!」

 

 レンタ「ユノ、まずは俺とプリンスから行く」

 

 ユノ「いいけど、ドジらないでよ」

 

 レンタ「行くぞプリンス!「すてみタックル」だ!」

 

 パフュートン(プリンス)「パフューーッ‼︎」

 

 リコ「ニャオハ、よけて!」

 

 ニャオハ「ニャッ!」

 

 バトルが始まると、プリンスがニャオハに「すてみタックル」で攻撃してきた。その攻撃をニャオハがかわすと、勢いが止まらないプリンスは、地面に頭を突っ込んでしまい、頭が地面に埋まってしまう。

 

 シンヤ「ピカチュウ、プリンスに「10まんボルト!」」

 

 ピカチュウ「ピッカッチューウ!」

 

 レンタ「まずい!」

 

 ユノ「クルちゃん!「どろかけ」でプリンスを守って!」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフューッ!」

 

 バァァァン!

 

 ぐるみん『お〜っ!こいつはいいアシストだ!」

 

 クワッス「クワッス…」

 

 レンタ「サンキューユノ!」

 ユノ「へへっ」

 

 プリンスが地面に頭を突っ込んでいると、シンヤはその隙を逃さず、ピカチュウに「10まんボルト」を指示した。すると、クルちゃんが「どろかけ」を使い、「10まんボルト」からプリンスを守った。

 

 リコ「だったら、ニャオハ「このは!」」

 ニャオハ「ニャオ…ハー!」

 

 ユノ「クルちゃん、ジャンプしてかわして!」

 パフュートン(クルちゃん)「パフューッ!」

 

 シンヤ「あれはクワッスの回転か!」

 ユノ「そのまま「のしかかり!」」

 

 ピカチュウ「ピーカッ‼︎」

 

 ドォォォォン

 

 シンヤ「あっ、ピカチュウ!」

 ピカチュウ「ピーカッ…」

 

 レンタ「いいぞユノ!」

 ユノ「へへ〜ん。凄いでしょ」

 

 パフュートン(クルちゃん)「パフュ⁉︎」

 ユノ「どうしたの?クルちゃん」

 

 リコがニャオハに「このは」の指示を出すと、ニャオハは「このは」を使ってクルちゃんを攻撃したが、クルちゃんはさっきクワッスが踊りで使った華麗なステップで空中にジャンプして「このは」をかわした。すると、クルちゃんはジャンプした状態からピカチュウに「のしかかり」攻撃をして、ピカチュウを下敷きにして地面に埋め込んだ。するとユノは、ピカチュウにダメージを与えたクルちゃんの動きが、なにかおかしいことに気がついた。

 

 シンヤ「《せいでんき》。ピカチュウの特性だ」

 

 ユノ・レンタ「「せいでんき?」」

 

 ぐるみん『直接攻撃を受けたとき、相手をまひ状態にするピカチュウの特性だな!』

 

 シンヤ「その通りだ。リコ!今のうちに同時攻撃だ!」

 

 リコ「分かった!」

 

 シンヤ・リコ「「でんこうせっか!」」

 ピカチュウ「ピカッ!ピカ、ピカ、ピカ!」

 

 ニャオハ「ニャオ!ハッ、ハッ、ハッ!」

 

 ドット「おっと!ピカチュウとニャオハのダブル「でんこうせっか!」」

 

 ユノ「クルちゃん!危ない」

 

 レンタ「任せろ!プリンス「あなをほる!」」

 

 パフュートン(プリンス)「パフューッ!」

 

 クルちゃんが、ピカチュウの特性せいでんきを受けてまひ状態になったことで動きが遅くなると、シンヤはリコに同時攻撃をするように言う。そして、シンヤとリコはピカチュウとニャオハに「でんこうせっか」を指示した。そして、ピカチュウとニャオハがクルちゃんに向けて迫って行った。すると、プリンスが「あなをほる」を使って地面に穴を掘ると、プリンスは地中に潜って姿を消した。だが、すぐにプリンスは地面から出てきて、クルちゃんに攻撃をしてくるピカチュウに「あなをほる」攻撃を決めた。じめんタイプの技は、でんきタイプのピカチュウに効果抜群だった。

 

 シンヤ「大丈夫かピカチュウ?」

 

 ピカチュウ「ピカッ、ピカチュウ!」

 

 シンヤ「やるな!ユノ、レンタ」

 

 ユノ・レンタ「「へへっ」」

 

 ロイ「2人とも、いいコンビネーションになってきてる!」

 

 そこから先は、お互いに譲らぬ攻防になり、バトルが盛り上がっていくと、シンヤは勝負をつけるために、ジャケットのポケットからある物を取り出した。

 

 シンヤ「ピカチュウ!俺達もここから全力で行くぜ!」

 

 スッ(ジャケットの中に手を入れる)

 

 ユノとレンタの強さを認めたシンヤは、ここからは全力で2人を倒すことに決めると、ジャケットの懐から帽子を取りだした。その帽子の色は黒一色で、ツバの部分は青く、レンゲのところには、リコの髪留めのヘアピンと同じ形と色をした模様がついていた。

 

 ビュン!(帽子を投げる)

 

 ピカチュウ「ピッカァ!」

 

 シンヤはジャケットから帽子を取り出すと、それをピカチュウに向かって思いっきり投げた。するとピカチュウは、タイミングよくジャンプして頭に帽子被り、シンヤはポケットから、メガリングとは形が違う黒いリングを取り出し、それを左手の手首に装着した。

 

 リコ「シンヤ、何で帽子をピカチュウに?」

 

 ロイ「それに、それって《Zリング》だよね?」

 

 シンヤ「いや、これは《Zパワーリング》だ。

 

 ユノ・レンタ「「Zパワーリング!?」」

 

 シンヤ「ああ。それと、今ピカチュウが被ってるあの帽子は、前に俺が旅をしてた時に被ってたやつなんだ」

 

 シンヤが左手首につけたのは、《アローラ地方》を冒険する時に手に入れた、《Zパワーリング》というものだった。そのZパワーリングには、ピカチュウのギザギザの尻尾の形をした⚡️マークの入ったクリスタルが、Zパワーリングに嵌め込まれていた。

 

 シンヤ「リコ、この勝負、俺がカタをつけてもいいか?」

 

 リコ「えっ?うん。でも、何をする気なの?」

 

 ロイ「……もしかして!」

 

 シンヤ「そうさロイ!そのもしかしてだ!いくぞピカチュウ!」

 

 ピカチュウ「ピッカッチューウ‼︎」

 

 シンヤ「行くぜ!俺とピカチュウの全力技!《Zワザ》!」

 

 シンヤがZパワーリングを構えると、Zパワーリングに嵌められているクリスタル、《サトピカZ》が輝きを放ち始めた。シンヤが腕をクロスした後、ピカチュウとシンヤは右手でグータッチをして、その後シンヤは左手で、ピカチュウが尻尾でハイタッチをして、最後にシンヤとピカチュウがお互いに右手の拳を前に突き出すと、シンヤの纏っていたZパワーがピカチュウに流れていき、ピカチュウは体内でZパワーを高め始める。

 

 シンヤ「10まんボルトよりもデッカい100まんボルト!」

 

 ピカチュウ「ピカッピーカ!」

 

 シンヤ「いや、もっともっとデッカい!俺たちの超全力‼︎」

 

 ピカチュウ「ピカッビーカッ‼︎」

 

 シンヤ「ピカチュウ!《1000まんボルト》‼︎」

 

 シンヤとピカチュウがZワザの1000まんボルトを発動させると、バトルフィールド上空の空に黒い雨雲が発生し、そこから雷が落ちてきて、ピカチュウは高くジャンプすると、背後から七色の巨大な電気玉を発生させた。

 

 シンヤ「いっけぇぇぇっ‼︎ピカチュウ!」

 

 ピカチュウ「ピッカッ!ピカピカピカピカピカ、ピッカッーーチューーーーウ‼︎」

 

 ロイ「すごい!あれがZワザなんだ‼︎」

 リコ「凄く綺麗!」

 

 ぐるみん『何だこのZワザは⁉︎こんなの見たことも聞いたこともないぞ⁉︎』

 

 ビリビリビリッ‼︎ドッガァァァーーーン‼︎

 

 パフュートン(プリンス)「パフューー⁉︎」

 パフュートン(クルちゃん)「パフューー⁉︎」

 

 ビュゥゥーーー(突風が吹く)

 

 シンヤとピカチュウの超全力のZワザ、1000まんボルトの七色の電気玉がクルちゃんとプリンスに炸裂すると、空から落ちてきたピカチュウは、シンヤの肩に乗り、全員がバトルフィールドを見てみると、戦闘不能になったクルちゃんとプリンスが、目を回して倒れているのを確認した。

 

 ユノ「凄い!」

 レンタ「これがZワザか!」

 

 シンヤ「悪いな。タッグバトル大会で優勝を目指している2人に、加減するなんてみっともないことをするのは失礼だと思ってな、本気でやらせてもらった。リコも悪かったな。せっかくタッグバトルを受けたのに、こんな終わり方になっちまって」

 

 リコ「ううん。シンヤとピカチュウの、こんな凄いZワザが見られたんだもん。気にしてないよ」

 

 ユノ「うん。バトルを受けてくれてありがとう。世界チャンピオンと戦えるなんて滅多にないもん。楽しかったよ」

 

 レンタ「ああ、おかげでいい経験になったよ」

 

 シンヤ「俺のピカチュウと、あんなにいいバトルができたんだ。きっと2人なら、タッグバトル大会で優勝できるはずだ。頑張れよ」

 

 ユノ・レンタ「「うん!」」

 

 それから数日後。ピグトンタウンで開催されたタッグバトル大会で、ユノとレンタ、クルちゃんとプリンスのタッグは、決勝戦まで勝ち進んでいき、最後に決勝戦の相手のマンムーを倒し、見事にタッグバトル大会を優勝したのだった。シンヤたちはその様子を、ドットの部屋のパソコンの、ネットのライブ映像を通して見ていた。そして、最後にドットがユノにコメントをする。

 

 ぐるみん『というわけで、ピグトンタウンのタッグバトル大会を優勝したのは、ユノりんズだ‼︎』

 

 クワッス『クワッス!』

 

 ぐるみん『優勝したユノリンさん。おめでとう!』

 

 ユノ『ありがとう!ぐるみんとニャオハ大好きっ子さんたちのおかげで優勝できたよ」

 

 ぐるみん『よかったね!ところで、パートナーとはうまくいってるのか?」

 

 ユノ『べっ…別に!アイツとはそんな関係じゃないから!///』

 

 ぐるみん『えっ?パートナーって、クルちゃんのことなんだけど?』

 

 ユノ『えっ⁉︎あわわ…ク、クルちゃんとは、相性バッチリです!』

 

 ぐるみん『クルちゃんとも、タッグのパートナーとも、どっちの相性もバッチリな、ユノりんさんでした!』

 

 ユノ『違うんですってば‼︎』

 

 クワッス『クワッス!』

 

 ドットの部屋

 

 ロイ「本当に優勝しちゃうなんて凄い!」

 

 リコ「うん。よかったね、ユノ」

 

 ドット「それに予想通り、再生数とコメントもドンドン増えてる」

 

 シンヤ「おっ、面白いコメントが来てるな。えっと何々、『ぐるみんは恋のキューピットですね』『好きな人に告白したいので、相談に乗ってください』『憧れの人と仲良くするには?』……ハハハッ。たっぷりと相談が来てるな」

 

 ピカチュウ「ピッカッピカチュウ」

 

 ぐるみん「ちょっと!そういう相談は受け付けてないよ!うわ〜っ、これ、どうしたらいいんだよ!」

 

 シンヤ「よかったじゃん。これを解決していけば、再生数と登録者数もシビルドン上り間違いなしだ。コメントもバンバン来るぞ」

 

 ドット「勘弁してくれ!」

 

 リコ・ロイ「「アハハハッ」」

 

 To be continued

  

 次回予告

 

 シンヤたちがパルデア地方を目指している途中に、フリードの知り合いから仕事の依頼が来た。その依頼の内容は、発掘現場にある、大きな岩をどかしてほしいという仕事だった。しかし、その発掘現場には、発掘を邪魔するポケモンたちがいた。

 

 次回「ホゲータ、悪に染まる⁉︎」

 







 
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