ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 テラパゴスのことを調べるため、パルデア地方に戻ってきた、シンヤたちライジングボルテッカーズ。昨日は楽しく海で遊び、長旅の疲れを癒し終えたので、今日はみんなで食料や日用品の買い出しに来ていた。


第43話『エクスプローラーズからの呼び出し!まんじゅうとサンゴの怒り!』

 

 浜辺近くの街

 

 リコ・オリオ「「せーの!」」

  

 トンッ(食料の入った箱をメタグロスに乗せる)

 

 オリオ「ゴメンねメタグロス。少し重いけど、我慢して」

 

 

 メタグロス「メタッ!」

 

 リコ「頼まれた食料は全部買ったから、私たちの買い出しは終わりだね」

 オリオ「そうだね」

 

 モリー「いい街だね。食べ物はどれも新鮮だし、どれも安いから助かるよ」

 

 オリオ「おっ。モリーがご機嫌」

 

 モリー「いい買い物ができたからね」

 

 リコ「フフッ」

 ミブリム「ミーッ」

 

 シンヤ「こっちの買い出しも終わったぞ」

 

 ピカチュウ「ピーカッ」

 

 リコ「あっ、シンヤ、ピカチュウ」

 シンヤ「あれ?フリードとロイは?」

 リコ「ううん。見てないよ」

 

 オリオ「2人とも、どこにいるんだろ?」

 ピカチュウ「ピッカッ!」

 シンヤ「どうしたピカチュウ?」

 

 それぞれが食料や日用品の買い出しを終えた頃、フリードとロイの2人だけが待ち合わせに決めた場所に戻って来なかった。すると、ピカチュウが何かを発見したので、シンヤたちがそこを見てみると、そこには人がたくさん並んで長い行列が出来ていて、その長い行列の最後尾にフリードとロイの2人が並んでいた。

 

 リコ「フリード!ロイ!」

 ロイ「あ、リコ!みんなも!」

 

 フリード「みんな、買い物は終わったのか?」

 

 オリオ「さっきね」

 

 シンヤ「なぁ、これって何の行列なんだ?」

 ロイ「伝説の銘菓、《ディグダまん》だよ!」

 

 シンヤ「ディグダまん?…ああ、よく観光地で見かける饅頭か」

 

 オリオ「でも、ディグダまんが食べたいなら、わざわざここで買わなくても…」

 

 フリード「ここで売られてるのは、ただのディグダまんじゃないんだ。ここで売られてるのは、《海のディグダまん》なんだ!」

 

 シンヤ「海の文字がついてるだけで、ディグダまんと何が違うんだ?」

 

 ピカチュウ「ピーカッ?」

 

 ロイ「それだけじゃないよ。ここでしか買えない。1日30箱限定!特別なディグダまんなんだ!」

 

 リコ「どこが特別なの?」

 

 フリード「う〜〜ん…」

 

 ロイ「それは……」

 

 シンヤ「どんな商品かも分からないのに、2人とも並んでたのかよ?」

 

 ロイ「でも、1日30箱限定ってことは、めちゃくちゃおいしい饅頭なんだよ!」

 

 フリード「それに限定って言われたら、男は弱くなるから、買ってみたくなるだろう」

 

 シンヤ「そうかもしれないけどさ」

 

 リコ(えっ?シンヤまで限定って言葉に弱いの?)

 

 シンヤ「でも、店が開店するまでまだ時間がかかるぞ」

 

 ロイ「それぐらい待つよ!」

 

 フリード「待ってる時間も、おいしさのスパイスの1つだからな」

 

 モリー「別に2人がなにを買おうが自由だけどさ…2人とも、自分たちの買い出しが終わってるから、ここに並んでるんだよね?」

 

 ロイ「…えーっと」

 

 フリード「買い出しは、海のディグダまんを買えたら行こうと…」

 

 モリー「ふ〜〜ん…」

 

 ミブリム「ミーミー…」

 

 リコ(ミブリムが震えてる…)

 

 シンヤ(モリーの気持ちをキャッチしたな。ミブリムの反応を見れば、モリーの考えている気持ちが口に出さなくても分かる)

 

 フリード「分かった!今すぐ買い出しに行ってくるよ!」

 

 ロイ「僕も!すぐに行ってくるよ!」

  

 海のディグダまんの行列に並んでいたフリードとロイは、まだ買い出しを済ませていなかったらしい。そして、ミブリムがモリーの気持ちをキャッチし、ミブリムが震えているのを見たフリードとロイはヤバいと思ったのか、急いで買い出しに向かった。

 

 シンヤ(フリードでさえモリーには頭が上がらないんだな)

 

 リコ(先が思いやられます…)

 

 ミブリム「ミー?」

 

 モリー「シンヤ、リコ、ロイが買い物で無駄遣いしないように2人で見張ってて」

 

 シンヤ「分かった」

 

 リコ「はい」

 

 浜辺の街付近

 

 サンゴ「到着!」

 

 オニキス「この街に、それほど重要なものがあるのか?」

 

 サンゴ「サンゴにはサンゴの情報網があるんだよね〜」

 

 オニキス「別に1人で動くのは構わんが。くれぐれも目立つようなことをするなよ」

 

 サンゴ「分かってるっつうの!」

 

 ピッ(左手につけている時計型のアイテムに触れる)

 

 シュルル!(服がスーツから私服に変わる)

 

 サンゴ「ほら、これなら誰もエクスプローラーズだって分からないだろ」

 

 オニキス「いや、まだ目立つな」

 

 サンゴ「やっぱりか!サンゴって、めちゃくちゃオニかわいいからな!」

 

 スチャ(サングラスをかける)

 

 サンゴ「これでどうよ」

 

 オニキス「いや、目立ってるのはお前じゃなくて…」チラッ(オニゴーリを見る)

 

 オニゴーリ「オニッ?」

 

 サンゴ「オニゴーリが目立ってるなら最初からそう言えよな!戻れオニゴーリ!」

 

 シュルルーン

 

 サンゴ「んじゃ、行ってくるぜ〜!」

 

 オニキス「ハァ…先が思いやられる」

 キョジオーン「ジオー」コクッ

 

 どうやら、エクスプローラーズの幹部の2人、《サンゴ》と《オニキス》も、シンヤたちのいる街の近くに来ていたようだ。しかし、サンゴはなにやら嬉しそうに1人で街に歩いて行った。一体何のために、サンゴはわざわざこの街に来たのだろうか?

 

 ロイ「よしっ!買い出し終わり!」

 

 リコ「石鹸、歯ブラシも買ったし、これで全部だよね?」

 

 シンヤ「ああ。メモに書いてあった買う物は、これで全部だ」

 

 ロイ「じゃあ早く行こうよ!早く行列に並ばないと、海のディグダまんが買えなくなっちゃう!」

 

 シンヤ「ったく、最初から買い出しをしておけばよかったのに…」

 

 ミブリム「ミッミッ」

 

 リコ「え?どうしたのミブリム?」

 

 お爺さん「ん〜〜!」

 

 シンヤとリコは、買い出しを終えていないロイの付き添いで一緒に買い出しをしていた。そして、買い出しを終えたロイは急いで海のディグダまんが販売されるお店に向かおうとした。すると、お店に向かう途中にミブリムがリコに声をかけた。ミブリムが耳を差した方角を見てみると、そこには、昨日海で見かけたウミディグダと、帽子をかぶった1人のお爺さんが怖い顔をして立っていた。

 

 リコ「あの人がどうかしたの?」

 

 ミブリム「ミ〜〜」

 

 リコ「なんか、凄く怖い顔をしてるけど…」

 

 ロイ「あの!」

 

 お爺さん「ぬっ⁉︎」ギロリッ

 

 リコ・ロイ「「ッ⁉︎」」

 

 お爺さん「う〜〜〜…」

 

 リコ「えっ、あっ、すみませんでした!」

 

 ロイ「僕たち、なんか怒らせるようなことをしっちゃったかな?」

 

 リコ(ど、どうすれば…)

 

 シンヤ「おじいさん、もしかして腰が痛いんですか?」

 

 ピカチュウ「ピーカッ?」

 

 お爺さん「そ、そうなんじゃ。荷物を運ぼうとしたら、腰を痛めてしまっての」

 

 リコ「えっ?」

 ロイ「腰を痛めた?」

 

 シンヤ「ランドウのじっちゃんも、よく腰を痛めた時はこんな風に動かなくなってたのを見たことあったからさ。お爺さんもそうなんじゃないかって思ったんだ」

 

 ロイ「あっ、そう言えば!爺ちゃんも腰を痛めた時、そういう風に立ってた!」

 

 リコ「えっと、どうすれば?」

 

 お爺さん「に、荷物が置いてある荷車を、か、代わりに…」

 

 シンヤ「分かりました。リコ、ロイ、俺が荷車を引くから、2人はお爺さんを荷車に乗せてあげてくれ」

 

 リコ・ロイ「「うん!」」

 

 街中

 

 おじいさん「あ〜これは効くな〜〜。おかげで腰の痛みがなくなってきた」

 

 シンヤ「ニャオハにマッサージの才能があったとはな」

 

 リコ「うん。ありがとうニャオハ。ミブリムも、気づいてくれてありがとう」

 

 ニャオハ「ニャオハー!」

 ミブリム「ミーッ!」」

 

 お爺さんが腰を痛めてしまい、荷車を引くことができないため、シンヤが代わりに荷車を引き、お爺さんには荷車に乗って休んでもらっていた。荷車を引いている途中、ニャオハがアロマを出して、お爺さんの腰をマッサージしてくれたおかげで、おじいさんの腰の痛みも和らいだそうだ。そして、シンヤたちが街中を進んで行くと、前の道から帽子をかぶった1人の男性が走ってきた。

 

 ???「ああっ!全然来ないと思ったら、店長、また腰を痛めてたんですね!だから俺が仕入れに行くって言ったのに」

 

 ウミディグダ「ディーディー」コクッ

 

 店長「仕入れを店長のワシがやらんでどうする!」

 

 男の店員「全く。店長が迷惑かけてすみません。でも、ありがとうございます!おかげで店が開けられます!」

 

 シンヤ「そう言えば、さっき店長とか仕入れとか」

 

 リコ「何かのお店の店長さん何ですか?」

 

 店長「ああ。この先にある、海のディグダまんの店じゃよ」

 

 リコ「海のディグダまんって…」

 

 シンヤ「ああ、さっきロイとフリードが並んでた店だな」

 

 ロイ「そこの店長さんだったんだ!」

 

 店長「お〜、ワシの店に並んでおってくれていたのか!」

 

 ロイ「はい!1日30箱限定だって聞いたから!」

 

 店長「その通り!当店だけの《白いディグダまん》!人もポケモンもおいしく食べられる。最高の饅頭じゃ!」

 

 男の店員「はるばるカロス地方から取り寄せた、ホワイトチョコでコーティング!」

 

 リコ「ホワイトチョコをディグダまんにコーティングして白くなるから…」

 

 ロイ「海のディグダまんなんだ!」

 

 店長「それだけじゃないぞ!昔ながらのやり方で取れた海水を使っているから、チョコとあんこの甘さをより引き立てているんじゃ!」

 

 ロイ「おぉっ!やっぱり海のディグダまん食べてみたい!」

 

 店長「そうかそうか。なら、これをもらってくれんか?ここまで荷車を引いてくれたお礼じゃ」

 

 スッ(海のディグダまん3箱)

 

 ロイ「海のディグダまんだ!」

 

 シンヤ「こんなに貰っちゃっていいんですか?これって、1日30箱の限定品ですよね?」

 

 男の店員「大丈夫です。もしもの時の予備なんで、貰ってください」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「ありがとうございます!」」」

 

 店長「こちらこそ。ここまで荷車を引いてくれて助かった。3人とも、本当にありがとう」

 

 ウミディグダ「ディー」ペコッ(頭を下げる)

 

 シンヤたちが助けたお爺さんは、偶然にも、さっきロイとフリードが並んでいた海のディグダまんの店長さんだった。その店長さんから助けてくれたお礼にと、海のディグダまんが入っている箱を3つ貰ったシンヤたち。そして、シンヤたちが店長さんにお礼を言うと、店員の男性は荷車を引いて、店長とウミディグダと一緒にお店の方に戻って行った。

 

 シンヤ「こんな偶然があるとはな」

 

 リコ「ちょっとびっくりだね」

 

 ブレイブアサギ号・ドットの部屋

 

 カタカタカタカタ(キーボードを押す音)

 

 カンカン(皿を叩く)

 

 カヌチャン「チャー!」

 

 ドット「あ〜、もう少し待ってて、後ちょっとで終わるから」

 

 クワッス「クワッス〜」

 

 みんなが買い出しに行っている頃、船に残っているドットは、部屋で動画の編集をしていた。ドットが動画の編集をしていると、カヌチャンが皿を叩いてご飯を催促すると、ドットはカヌチャンに待っててと伝えた。すると、カヌチャンは皿を持ったまま、クワッスが出入りする小さいドアを通り、甲板にやってきた。甲板には、テラパゴスや船に住み着いてるポケモンたちがいて、みんなでご飯を食べていた。カヌチャンが甲板にやってくると、マードックがカヌチャンの持ってきた皿に、ポケモンフーズを入れてくれた。しかし、カヌチャンはポケモンフーズを食べようとはしなかった。

 

 マードック「みんないっぱい食べろよ!」

 

 ポケモンたち『『はーい!』』

 

 カヌチャン「チャー」スタスタッ

 テラパゴス「パーゴ?」

 マードック「カヌチャン、どこに行くんだ?」

 

 みんながポケモンフーズを食べる中、カヌチャンは急に立ち上がると、ポケモンフーズが入っている皿を持って、どこかに歩いて行った。しかしその途中、カヌチャンはつまづいて転ぶと、皿に入っていたポケモンフーズが全部外に落ちてしまい、カヌチャンは泣き出してしまう。すると、その現場を見ていたテラパゴスが、カヌチャンに話しかけると、自分についてこいと言いだした。

 

 海のディグダまんの店

 

 男の店員「お待たせしました〜!お1人様1個限定!海のディグダまんを販売します!」

 

 女の店員「いらっしゃいませ!」

 

 サンゴ「ようやく開店だ!オニ待ったぞ〜!」

 

 このお店は、さっきフリードとロイが並んでいた、海のディグダまんが販売されているお店だ。さっきシンヤたちが知り合った店長さんと店員さんが、やっとお店に戻ってきたため、お店は開店し、海のディグダまんを販売していた。お店が開店すると、次々と海のディグダまんが売れて行き、行列に並んでいた人たちが前に進み出した。そして、その行列の最後尾には、エクスプローラーズ幹部の1人であるサンゴが並んでいた。サンゴがこの街に来た理由は、海のディグダまんを手に入れる為だったようだ。

 

 男の店員「30箱限定で、無くなり次第終了になります!」

 

 サンゴ「30箱限定……ちょうどサンゴで30人目だ!これなら買えないなんてことはないよな〜」

 

 店員「ありがとうございました」

 男の客「よかった〜」

 

 サンゴ「よっしゃ〜!次はサンゴの…ん?」

 

 女の店員「いつもおつかいえらいわねぇ」

 

 アブリー「アブリー」

 

 サンゴ「えっ?……えっ?」

 

 女の店員「誠に申し訳ございません。最後の1つが売り切れたので、本日分は…」

 

 サンゴ「はぁ⁉︎なんだよそれ!そう言って、奥にもう1つぐらいあるんだろ?それを出せよ!」

 

 男の店員「すいません。奥にも在庫は無いので、また明日ご来店してください」

 

 サンゴ「そ…そんな……海の……ディグダ……まん」

 

 ようやく待ちに待った海のディグダまんが手に入ると思ったサンゴだったが、サンゴの前を飛んでいたアブリーで、ちょうど海のディグダまんが売り切れになってしまったようだ。サンゴは怒って店員に食い下がったが、店員に無いと言われて、その場に膝をついて気力を無くしてしまう。するとサンゴは、ブレイブアサギ号に戻ろうと歩いているシンヤたちを見つける。

 

 シンヤ「並んでもないのに、3つも貰っちゃったな」

 

 リコ「うん。フリードも喜ぶね」

 

 ロイ「早く船に戻ってみんなで食べようよ!」

 

 サンゴ(アイツらの手に持ってるのって、海のディグダまん!それに、確かアイツら、前に会ったライジングボルテッカーズの!あのピカチュウも見覚えがあるぞ!…って、それよりアイツら今、並んでもないのに貰ったとか言ってたな。3つもあればサンゴの分が買えたのに!オニ許せないぞ!)

 

 偶然シンヤたちと遭遇したサンゴは、シンヤたちが海のディグダまんを持っているのを発見し、海のディグダまんを並ばずに、貰ったという会話まで聞いていて、かなりご立腹の様子だった。その頃ブレイブアサギ号では、テラパゴスに連れてこられたカヌチャンが、ランドウとヌオーのいるところに連れてこられた。ランドウはいつものところで釣りをしていたが、ヌオーはモモンの実を食べていた。するとヌオーは、さっきカヌチャンがポケモンフーズを落とした皿の中にモモンの実をたくさん入れてくれた。

 

 ブレイブアサギ号・ランドウの釣り場

 

 カヌチャン「チャー?」

 ヌオー「ヌオッ」

 

 ランドウ「遠慮はいらんぞ。情けは人の為ならずじゃ」

 

 カヌチャン「ヌチャー!」ペコッ(頭を下げる)

 

 テラパゴス「パーゴ!」

 

 カヌチャンはヌオーにモモンの実を貰うと、頭を下げてお礼を伝えたあとドットの部屋に向かった。

 

 ドットの部屋

 

 カヌチャン「チャッ!」

 クワッス「クワッス!」

 

 ドット「あっ、カヌチャン!どこに行ってたんだ?」

 

 カヌチャン「チャン」

 

 スッ(モモンの実)

 

 ドット「それはモモンの実!もしかして、クワッスの分のご飯を持ってきてくれたのか?」

 

 カヌチャン「カヌッ!」コクッ

 

 ドット「そうか。ありがとなカヌチャン!」

 

 ナデナデ(カヌチャンの頭を撫でる)

 

 カヌチャン「ヌー///」

 

 さっきカヌチャンがポケモンフーズを食べなかったのは、クワッスにご飯を届けるためだったようだ。そして、カヌチャンがモモンの実を差し出すと、クワッスはそれを食べ始め、カヌチャンはドットに頭を撫でられて喜んでいた。そして、場所はシンヤたちにいるところに戻る。

 

 シンヤ「そろそろ、ちょうどおやつの時間になるな」

 

 ピカチュウ「ピーカッ!」

 

 リコ「今日のおやつは海のディグダまんに決まりだね」

 

 ロイ「楽しみ!……って、あれ?ホゲータは?」

 シンヤ「えっ?……あっ、あんなところに!」

 

 街からしばらく歩き続けると、岩の間に停めてあるブレイブアサギ号の目の前に到着したシンヤたち。おやつの時間になったら、3人は海のディグダまんを食べようと話し合っていた。すると、近くにホゲータがいないことに気づいたロイは、ホゲータを捜し始めた。そして、シンヤが後ろを見てみると、ホゲータが、帰り道に建っている駄菓子屋の前に立っているのを見つけた。

  

 駄菓子屋

 

 ホゲータ「ホンゲェ〜」

 

 シンヤ「駄菓子屋とは懐かしいな。おっ、ラムネ売ってるじゃん!せっかくだし、何本か買って……ん?おいホゲータ、背中に紙が貼ってあるぞ」

 

 ホゲータ「ホゲ?」

 

 ホゲータが駄菓子屋の商品を見て目を輝かせていると、そこにシンヤたちが歩いてきた。シンヤが駄菓子屋の中を見ると、ラムネを売っているのを見つけたので、それを買おうとした時、ホゲータの背中に紙が貼ってあるのを見つけた。シンヤはホゲータに動かずじっとしてもらって、背中に貼ってある紙を剥がした。

 

 シンヤ「これって手紙か?何か書いてあるな。…字が汚ねぇ」…(俺も人のこと言えないけど)…「え〜っと、大事なもの奪った、カビゴン岩に来い…って、書いてあるな」

 

 リコ「奪った?それにカビゴン岩って、ここから見えるあれのことだよね?」

 

 ロイ「それ果たし状だよ!爺ちゃんに聞いたことがある」

 

 リコ「果たし状?何それ?」

 

 シンヤ「リコは果たし状を知らないのか。まあ簡単にいえば、バトルの申し込みだよ」

 

 リコ「えぇっ⁉︎バトルの申し込み⁉︎」

 

 シンヤ「それより、ロイ、ホゲータ、一体何をやらかしたんだ?大事なものを奪ったって書いてあるけど?」

 

 ロイ「知らないよ!僕だって驚いてるんだから!」

 

 シンヤ「ホゲータが島でストライク達の木の実を食べたみたいに、誰かの木の実を食べたとかは?」

 

 ホゲータ「ホンゲ!ホンゲ!」

 

 ロイ「ホゲータも知らないって」

 

 シンヤ「じゃあ、誰かのイタズラか?」

 

 ロイ「確かめてみようよ。この手紙を書いた人が、何か間違えたのかもしれないし」

 

 リコ「2人とも、やめたほうがいいよ…」

 

 シンヤ「いや、ロイの言う通り、これを書いたヤツを確かめた方がいい。相手はカビゴン岩に来いと書いたんだし、いなければイタズラだったってことだ」

 

 ピカチュウ「ピーカッ!」

 

 ロイ「行こうシンヤ!」

 ホゲータ「ホゲー!」

 

 リコ「あっ、2人とも待って!」

 

 ニャオハ「ニャ〜オ」

 

 ホゲータの背中に貼ってあった謎の手紙には、大事なものを奪ったから、カビゴン岩に来いと書いてあった。ホゲータの背中に紙が貼ってあったから、てっきりシンヤは、ロイかホゲータが何かやらかしたのではないかと思い、2人に何をやらかしたのか聞いたが、2人は心当たりがないと言う。これが果たし状かイタズラなのか、それを確かめるため、3人はカビゴン岩のある丘へと向かった。3人がカビゴン岩の目の前にやってくると、上のシャツ以外が全身黒い服で、テラスタルキャップを頭にかぶり、サングラスをかけた、リコたちと年齢が同じくらいの1人の女の子が立っていた。

 

 カビゴン岩

 

 サンゴ「遅〜〜い!オニ待ったんですけど!」

 

 シンヤ「んっ?もしかして、この紙をホゲータの背中に貼ったのって君?」

 

 サンゴ「そうに決まってんじゃん!はい、あれを出して!」

 

 リコ「あれ?」

 ロイ「出す?」

 シンヤ「何を?」

 

 サンゴ「持ってるんだろ?限定の海のディグダまん!」

 

 リコ「……これのこと?」

 

 スッ「海のディグダまん」

 

 サンゴ「そうそれ!アンタたちに奪われてオニ怒ってたんだけど、渡してくれるなら許してあげる」

 

 ロイ「奪われたって、これ僕たちが店長さんから貰ったんだけど」

 

 サンゴ「じゃあこっちの気持ちはどうなるんだよ?こっちは行列に並んでずっと待ってたっていうのに、アンタたちは並ばずに3つも貰ったくせに!」

  

 ロイ「そんなこと言われても…」

 

 シンヤ(3つも貰ったことまで知ってるのか…)

 

 ピカチュウ「ピィィィカーーッ!」

 

 シンヤ「おいおいピカチュウ。この子が支離滅裂なことを言ってきたからって、いきなり電撃を放とうとするなよ!」

 

 ピカチュウ「ピーーカッ!」

 

 シンヤ(ピカチュウがこんなに威嚇してる。俺たちとこの子は初対面のはずなのに、この子の態度に怒ってるだけか?)

 

 リコ「あの〜、そんなに欲しいなら…」

 

 ビリッ(封を破く)

 

 サンゴ(なっ⁉︎)

 

 スッ(海のディグダまんを前に差し出す)

 

 リコ「1つあげるよ。はい、どうぞ」

 

 シンヤ「やっぱりリコは優しいな。天使みたいだ」

 

 リコ「えっ⁉︎///そんなことないよ///」

 

 シンヤ「いやいや。初対面なうえ、めちゃくちゃなことを言ってきた人に普通はあげようなんて考えないだろ。リコは天使超えて女神だな」

 

 リコ「それは言い過ぎだよ!///」

 

 パシンッ(箱を弾き飛ばす)

 

 サンゴ「惚気づくな!ってか、なんで箱を開けるんだよ!」

 

 リコ「えっ?だって、あなたこれを食べたかったんじゃないの?開けなきゃ食べられないし…」

 

 シンヤ「リコの言う通りだ。それに、せっかくリコがくれるって言ったのに、その態度はないんじゃないのか?」

 

 サンゴ「うるさい!限定品を開けるとか!オニムカ超えて、オニギレだっつうの!」

 

 リコ「え〜〜⁉︎」

 

 スッ(モンスターボールを取り出す)

 

 サンゴ「オニゴーリ!」

 

 ポーーン

 

 オニゴーリ「オーーニッ!」

 

 ピカチュウ「ピーーカッ!」

 リコ「あっ!そのポケモンは!」

 ロイ「もしかしてお前、あの時の!」

 

 サンゴ「アハハッ!気づくの遅すぎだっつうの!」

 

 ピッ(左手の時計型アイテムに触れる)

 

 シュルル!(私服から活動時の服に変わる)

 

 ロイ「やっぱりガラルの古城で会った!」

 

 リコ「エクスプローラーズ!」

 

 シンヤ「ん?ガラルの古城で会った?エクスプローラーズ?この子が?何がなんだかよく分からないし。俺、状況が飲み込めないんだけど?」

 

 リコ「彼女もエクスプローラーズの1人だよ!ガラルの古城で私たちを襲ってきて、シンヤのピカチュウや、フリードのキャップと戦ったの!」

 

 シンヤ「そうか!ピカチュウは前に戦ったことがあるから、本能でコイツの正体に気づいてた。だからあんなに威嚇をしてたのか!」

 

 ピカチュウ「ピカピカ!」コクッ

 

 サンゴ「初めまして、世界チャンピオンさん。サンゴちゃんだよ〜。ディグダまん滅亡されて、見逃すかっつうの!」

 

 オニゴーリ「オーニッ!」

 

 シンヤ「言ってることがめちゃくちゃじゃねえか!」

 ピカチュウ「ピカビィーカ!」

 

 サンゴが海のディグダまんを食べたいと思ったリコは、海のディグダまんの封を開けて、サンゴの前に差し出すと、サンゴは海のディグダまんを開けたことを怒り出し、がんめんポケモンの《オニゴーリ》を繰り出した。オニゴーリを見ると、ピカチュウは大きく声を上げ、リコとロイもサンゴの正体に勘づいた。すると、サンゴはオニゴーリの頭の上に乗り、左腕につけていた時計型のアイテムに触れ、私服姿からエクスプローラーズの活動時の服に戻り、リコたちに正体を明かした。ピカチュウがサンゴを威嚇していたのは、ポケモンの本能がサンゴの正体を見破っていたからだった。

 

 サンゴ「何?やろうっての小さいヤツ!……そういえばあの時、アンタオニゴーリをボコッてくれたっけ。ちょうどいいや。オニゴーリ、遊んでやるついでに、今度は逆にボコッてやろう」

 

 オニゴーリ「オーーニッ!」

 

 シンヤ「いいだろう!相手になってやるぜ!」

 

 リコ「待ってシンヤ!フリードに連絡しないと!」

 

 シンヤ「今から連絡しても間に合わない。それに、ピカチュウもやる気だからな」

 

 ピカチュウ「ピーカッ!」

 

 ポーーン!

 

 ドオーーン(空から地面に落ちる音)

 

 キョジオーン「ジオーーン!」

 

 リコ「うわぁ!」

 

 ロイ「このポケモンは!」

 

 シンヤ「《キョジオーン》⁉︎何で空から⁉︎」

 

 リコ「キョジオーン…」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 キョジオーン がんえんポケモン いわタイプ

 

 ミネラル豊富な塩を舐めたくて、キョジオーンの周りには、たくさんのポケモンが集まって来る。

 

 サンゴ「ゲッ、キョジオーンが出てきたってことは…」

 

 スタッスタッ(誰が歩いてくる)

 

 オニキス「どこで油を売ってるかと思えば。サンゴ、目立つ行動はするなと言ったはずだぞ」

 

 サンゴ「ハァ、やっぱ真面目君じゃん」

 

 ピカチュウとオニゴーリは互いに睨み合いをして、シンヤがサンゴの挑戦を受けようとバトルを始めそうになると、突然空からがんえんポケモンのキョジオーンが現れた。すると、キョジオーンの後ろから、サンゴと一緒にガラルの古城でリコたちを襲ってきた大柄の男が歩いてきた。

 シンヤ「リコ、ロイ、もしかして、コイツもエクスプローラーズか?」

 

 ロイ「うん。古城で僕たちを襲ってきたんだ」

 

 リコ「このキョジオーンも、ピカチュウは戦ったことがあるの」

 

 シンヤ「そうなのか、ピカチュウ?」

 ピカチュウ「ピーカッ!」コクッ

 

 シンヤがサンゴとオニキスのことを知らないのも当然だった。あの時シンヤは、ピカチュウをリコたちに任せて、自分はガラルの古城から離れた草原で、マツブサ、グラードンと戦っていた。その後に、サンゴとオニキスはガラルの古城にやってきて、シンヤのピカチュウ、フリードのキャップとバトルを繰り広げた。だからシンヤは、サンゴとオニキスとはこれがお初になる。

 

 オニキス「ん?ライジングボルテッカーズの子供たちに、あの時のピカチュウ。そうか、写真で顔は見たことがあったが。アンタがシンヤか…」

 

 シンヤ「初めましてかな?まさか、アメジオとスピネル以外の、別の2人のエクスプローラーズに会えるとはな…」

 

 オニキス「《オニキス》だ。なるほど、これは捨て置けぬ状況になったな」

 サンゴ「待てよオニキス!コイツはサンゴがやるんだ!」

 

 シンヤ「やっぱり逃す気はないか。まあ、それはこっちも同じだけどな。だったら、2対1でポケモンバトルをやらないか?」

 

 オニキス「2対1だと?」 

 

 シンヤ「1人ずつ相手にするのは面倒だからな」

 

 リコ「待ってシンヤ!」

 

 ロイ「僕たちも一緒に戦うよ!3人で戦えば…」

 

 シンヤ「リコ、ロイ、はっきり言うが、今のお前らのレベルじゃ、まだこの2人には勝てない。お前らだってそれぐらい分かってるはずだ。ここは俺1人でやる」

 

 ロイ「……分かった。でも、絶対に勝ってよ!」

 

 リコ「うん。シンヤが勝つって信じてるよ!」

 

 シンヤ「ああ。任せろ!」

 

 サンゴ「嬉しいこと言ってくれるじゃん!その2人が私たちに勝てないなんてさ」

 

 シンヤ「俺は《まだ》と言ったんだ。今は無理でも、いずれリコとロイは、お前らに勝てるレベルに成長するさ」

 

 ブチッ!

 

 サンゴ「オニキレた!ボコボコにしてやる!」

 

 オニキス「ハァ…本当に2対1で構わないのか?」

 

 シンヤ「ああ。だが、俺はポケモンは2匹使うぜ。出てこいエンペルト!」

 

 ポーーン

 

 エンペルト「エンペッ!」

 

 シンヤ「俺のポケモンはピカチュウとエンペルトだ」

 

 サンゴ「小さいのはサンゴがやる」

 

 オニゴーリ「オーーニ!」

 

 ピカチュウ「ピーーカッ!」

 

 オニキス「では、エンペルトはキョジオーンのお相手を願おうか」

 

 キョジオーン「ジオーン」

 

 エンペルト「ペールッ!」

 

 リコ(まさか、海のディグダまんが原因で、エクスプローラーズとの戦いになっちゃうなんて…)

 

 シンヤたちが海のディグダまんを貰ったことで、それが偶然にも、エクスプローラーズとのバトルに繋がってしまい、リコは焦っていた。シンヤはオニゴーリとキョジオーンを見て、まだリコとロイのレベルでは、この2人に勝てないと把握すると、2対1のバトルをサンゴたちに提案し、エンペルトを出した。サンゴとオニキスも2対1のバトルに異論はないようで、オニゴーリがピカチュウを、キョジオーンがエンペルトの相手をすることでバトルを了承し、それぞれ位置についた。

 

 オニキス「いざ。尋常に勝負!」

 キョジオーン「ジオッ!」

 

 サンゴ「絶対ぶっ倒してやる!」

 オニゴーリ「オーーニッ!」

 

 シンヤ「久々の実戦だ。ワクワクしてきたぜ!」

 

 エンペルト「ペルッ!」

 ピカチュウ「ピーカッ!」

  

 ロイ「エンペルト!ピカチュウ!頑張れ!」

 

 リコ(シンヤ、負けないで!)

 

 シンヤ「じゃあ行くぜ!エンペルト!「ハイドロポンプ!」ピカチュウは「10まんボルト!」」

 

 エンペルト「エーーン!ペーーーッ!」

 ピカチュウ「ピッカッチューウ!」

 

 オニキス「キョジオーン!「しおづけ!」」

 

 サンゴ「オニゴーリ!「ふぶき!」」

 

 キョジオーン「ジオーーン‼︎」

 オニゴーリ「オーーニッ‼︎」

 

 バトルが始まると、エンペルトは「ハイドロポンプ」ピカチュウは「10まんボルト」で、キョジオーンとオニゴーリを攻撃した。しかし、キョジオーンは「しおづけ」、オニゴーリは「ふぶき」を使い、エンペルトたちの攻撃を防ぐ。

 

 シンヤ(なるほど。コイツらもアメジオやスピネルと同じ、幹部クラスってわけか」

 

 オニキス「今度はこちらから行くぞ。キョジオーン!「しおづけ!」」

 

 サンゴ「オニゴーリ!「ふぶき!」」

 

 エンペルトとピカチュウの攻撃を防ぐと、今度はキョジオーンとオニゴーリが攻撃を仕掛けてきた。キョジオーンは手にエネルギーを集めて、「しおづけ」をエンペルトに発射し、オニゴーリは口から冷気を飛ばして、ピカチュウを攻撃してきた。

 

 シンヤ「エンペルトは「れいとうビーム!」ピカチュウは回転しながら「10まんボルト!」」

 

  エンペルト「ペーールッ!」

 

 ピカチュウ「ピカ!ピーカーチュウ!」

 

  エンペルトは口から「れいとうビーム」を発射して、キョジオーンの「しおづけ」を固めて無効化し、ピカチュウはブレイクダンスでも踊るかのように、右手を地面につけたまま左に回転を始めた。そして回転に勢いがつき、ピカチュウは手を離して地面にお腹をつけると、そのまま回転を続けて「10まんボルト」を放って「ふぶき」を防ぎ、そのままオニゴーリにダメージを与えた。

 

 サンゴ「何それ⁉︎」

 

 シンヤ「《カウンターシールド》。相手の攻撃を防御しながら、相手に攻撃してダメージを与える戦法だ」

 

 リコ「カウンターシールド⁉︎」

 

 ロイ「凄い!「ふぶき」を防ぐだけじゃなく、オニゴーリにダメージを与えるなんて!」

 

 オニキス「油断をするなサンゴ。相手は世界チャンピオンなんだぞ」

 

 サンゴ「うっさいな!分かってるっつうの!」

 

 オニキス「キョジオーン!「ストーンエッジ!」」

 

 キョジオーン「キョッ、ジオーーン‼︎」

 

 シンヤ「物理技か。なら、 エンペルト!「ハイドロカノン!」」

 

 エンペルト「エーーン‼︎ペーーーッ‼︎」

 

 ドオオオーーーン‼︎

 

 キョジオーン「ジオーーーン⁉︎」

 

 遠距離の特殊技では中々勝負がつかないため、オニキスはキョジオーンに「ストーンエッジ」を指示した。キョジオーンが地面に手を叩きつけると、岩の柱が地面から突き出てきて、エンペルトに迫ってきた。しかし、エンペルトは水の大砲の「ハイドロカノン」を発射して、迫ってきた「ストーンエッジ」を粉砕し、キョジオーンを後ろに吹き飛ばした。

 

 オニキス「キョジオーン!」

 シンヤ「いいぞエンペルト!」

 エンペルト「ペールッ!」

 

 スッ(モクローの形をしたキャンディ)

 

 サンゴ「オニゴーリ」

 

 パリンッ!(飴を噛み砕く)

 

 サンゴ「小さいのに「かみくだく!」」

 

 オニゴーリ「オーーニッ!」

 

 シンヤ「真っ向勝負なら受けて立つぜ!ピカチュウ!「ボルテッカー!」」

 

 ピカチュウ「ピカッ!ピカピカピカピカー、ピカピッカー‼︎」

 

 「ハイドロカノン」が直撃したキョジオーンが吹っ飛ぶと、サンゴはオニゴーリに「かみくだく」の指示を出した。すると、オニゴーリは大きく口を開けてピカチュウに迫ってきた。しかし、ピカチュウは「ボルテッカー」を発動すると、走りながら電撃を身に纏ってオニゴーリに突っ込んで行った。そして、オニゴーリに「ボルテッカー」が命中し、オニゴーリはキョジオーンの倒れているところに吹っ飛んで行った。

 

 サンゴ「んなっ!」

 シンヤ「やったぜピカチュウ!」

 ピカチュウ「ピッカ!」

 

 ロイ「凄い!凄いよシンヤ!」

 

 リコ「うん。1人で2匹のポケモンを使いながら、2人のトレーナー、それも、エクスプローラーズを相手に戦ってるんだもん。エンペルトとピカチュウを見ながらちゃんと指示を出して戦ってる。大変なことのはずなのに、本当にすごいよシンヤ!」

 

 オニキス「ここまでキョジオーンが押されるとはな」

 

 サンゴ「カウンターシールド。面白いもの見せてくれんじゃん」

 

 シンヤ「そりゃどうも。それより、そっちもそろそろ本気を出したらどうだ?」

 

 リコ「えっ?」

 ロイ「本気?」

 

 シンヤ「ああ。この2人、まだ全然本気で戦ってないよ」

 

 キョジオーン「ジオーーン‼︎」

 

 オニゴーリ「オーーニッ‼︎」

 

 エクスプローラーズの幹部を相手に、2対1を物ともせず、互角以上の勝負をするシンヤ。そして、エンペルトの「ハイドロカノン」と、ピカチュウの「ボルテッカー」を喰らって、倒れたかのように思われたキョジオーンとオニゴーリだが、2匹は立ち上がると、再びエンペルトとピカチュウの前に立ちはだかる。そして、オニキスとサンゴがまだ本気を出していないことに、シンヤは分かっていたようだ。

 

 オニキス「そういうことだ。こちらもそろそろ本気で相手をさせてもらう」

 

 サンゴ「さっきまでのお遊びとは違うんで」

 

 シンヤ「本気を出していないのはこっちも同じさ。エンペルト!ピカチュウ!」

 

 エンペルト「ペーールッ!」

 ピカチュウ「ピーカッ!」

 

 ???「オニキスさん、サンゴさん、そろそろ時間ですよ」

 

 全員「「「!?」」」

 

 シンヤ「この声は、まさか!」

 

 キョジオーンとオニゴーリが目の前に立つと、エンペルトとピカチュウは身構えた。そして再び、エンペルトたちがぶつかりあおうとした時、空からオニキスとサンゴの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。その声を聞いた瞬間、シンヤは空に顔を向けた。そこにいたのは、空を飛んでいるサザンドラだった。そしてサザンドラの背には、以前リコのペンダントを奪う知恵をスピネルに与えて、貨物船でシンヤと激しいバトルを繰り広げた。元プラズマ団のボス、ゲーチスが立っていた。

 

 シンヤ「ゲーチス!」

 

 ゲーチス「お久しぶりですね。理想の勇者よ」

 

 シンヤ「残念だが。ペンダントはここには無いぞ」

 

 ゲーチス「存じていますよ。テラパゴスという謎のポケモンに姿を変えたのでしょう。…ですが、今回の私の目的は、テラパゴスでも、あなたでもありませんので」

 

 シンヤ「何?」

 

 ゲーチス「私は彼らを呼びに来ただけです」

 

 オニキス「俺たちを呼びに?」

 

 ゲーチス「例の作戦を始めますから、あなたたちに島に戻るように伝えろと」

 

 オニキス「そうか。戻れ、キョジオーン」

 

 シュルルーン

 

 リコ・ロイ「「えっ?」」

 

 シンヤ「どういうつもりだ?」

 

 オニキス「バトルはここまでだ。戻るぞサンゴ」

 

 サンゴ「ハァ?いいじゃん後少しくらい!」

 

 オニキス「この作戦は最優先任務だ。お前も知っているだろ」

 

 サンゴ「またあんな何もない島に行けっての!黒いレックウザを呼び出して捕まえるなんて、後でも問題ないだろ」

 

 シンヤ「何⁉︎黒いレックウザを呼び出すだと⁉︎」

 

 リコ「それに捕まえるって…」

 ロイ「どういう意味?」

 

 ゲーチスがここに来たのは、テラパゴスを狙ってか、或いは自分を倒すために来たのかとシンヤは思っていたが、どうやらゲーチスがここにやってきたのは、何かの作戦を始めるから、オニキスとサンゴに島に戻るようにと伝えに来ただけだった。その言葉を聞くと、オニキスはキョジオーンをボールに戻したが、サンゴはシンヤとのバトルを続けようとした。その後、オニキスとサンゴの口論が始まったかと思えば、サンゴがシンヤたちの前で、黒いレックウザを呼び出して捕まえると喋ってしまう。

 

 ゲーチス「今サンゴさんが言った通りですよ。我々エクスプローラーズは、黒いレックウザを呼び出し、レックウザを捕えるのですよ」

 

 シンヤ「馬鹿な!あの黒いレックウザを呼び出せるわけがない!」

 

 ゲーチス「信じる信じないはあなたの自由ですが、我々はこれから、黒いレックウザを呼び出します。オニキスさん、サンゴさん、他のメンバーもお待ちですよ」

 

 オニキス「分かった。行くぞサンゴ」

 

 サンゴ「行きたきゃ勝手に行けば、サンゴはバトルの続きをするから。これからオニゴーリが本気を出して、小さいのをボコッて…」

 

 ポーーン

 

 プテラ「プテーッ!」

 

 オニキス「プテラ、サンゴを連れていけ」

 

 カプッ(口でサンゴを咥える)

 

 サンゴ「あっ、おい!コラ、何すんだ。これからいいとこなのに!」

 

 オニゴーリ「オニッ!」

 

 サンゴ「コラ!離せよ!」

 

 パッ(サンゴを離す)

 

 サンゴ「キャ〜〜!」

 

 ドンッ(オリゴーリの頭の上に落ちる)

 

 サンゴ「急に離すなーー!」

 

 オニキス「離せと言ったのはお前だろう」

 

 ゲーチス「では、また会いましょう。理想の勇者よ」

 

 そう言うと、ゲーチスたちはひこうポケモンたちに乗ったまま、どこかへと飛び去って行った。リコとロイがここにいるため、シンヤもゲーチスに手を出さずに様子を見ていた。どうやらエクスプローラーズは、何らかの方法で黒いレックウザを呼び出し、黒いレックウザを捕獲するつもりのようだが。一体どうやって、居場所さえ分からない黒いレックウザを呼んで捕まえるつもりなのか?

 

 シンヤ「黒いレックウザを呼ぶ…か…」

 

 ロイ「でも、どうやって黒いレックウザを呼び出すつもりなんだろう?」

 

 リコ「とにかく、このことを早くフリードに…」

 

 フリード「お〜〜い!」

 キャプテンピカチュウ「ピーーカッ!」

 リザードン「グオーーッ!」

 

 色々なことがあり過ぎて、シンヤたちは頭の整理が追いつかなかった。とりあえずシンヤたちは、エクスプローラーズが黒いレックウザを呼び出して捕まえようとしていると、フリードたちに知らせようと船に戻ろうとした時、シンヤたちのいるところに、リザードンに乗ったフリードとキャップがやってきた。そしてシンヤたちは、さっきの出来事とゲーチスたちと話した会話を、全てフリードに伝えた。

 

 フリード「そうか。黒いレックウザを呼び出して捕まえる。エクスプローラーズの連中はそう言ってたんだな?」

 

 ロイ「うん。そう言ってた」

 

 フリード「奴らはどこに飛んで行った」

 リコ「海の方に飛んで行ったよ」

 

 フリード「他に手掛かりはないか?」

 

 リコ「島って言ってた。何もない島って」

 

 シンヤ(島……あっ、もしかして)…「ロイ、スナップ小僧の人たちに貰ったイルカマンの写真の中に、白い建物が一緒に写ってた写真があったよな?」

 

 ロイ「えっ?ちょっと待って……あった!はい」

 

 スッ(イルカマンと白い建物が写ってる写真)

 

 フリード「この写真がどうかしたのか?」

 

 シンヤ「この建物は、前に海パン野郎が、余所者の怪しい奴らが建てていたと言ってたよな。そして今、エクスプローラーズが現れた。こんな偶然あるか?」

 

 フリード「なるほどな。…よし!俺とシンヤは、これからその島を調べに行く。2人はブレイブアサギ号に戻れ」

 

 シンヤ「リザードン頼む!」

 

 ポーーン

 

 シンヤのリザードン「リザァァ!」

 

 ロイ「あっ、ちょっと待って」

 リコ「はいこれ」

 

 スッ(海のディグダまん)

 

 フリード「おっ、海のディグダまん!手に入ったのか?」

 

 シンヤ「ああ。ちょっと色々あってさ」

 

 リコ「さっき封を開けちゃったから、せっかくだから食べて」

 

 シンヤ「フリード、食べたかったんだろ?」

 

 フリード「サンキュー!有り難く貰うよ」

 

 リコ「シンヤも食べていいよ」

 

 ロイ「僕たちは後で食べるから」

 

 シンヤ「ありがとう。ピカチュウも貰えよ。甘い物好きだろう」

 

 ピカチュウ「ピカーーッ!」

 

 ゲーチスたちが向かった方角は、海パン野郎が言っていた、怪しい奴らが建てたという白い建物がある場所だった。シンヤはリザードンをボールから出して、リザードンの背に乗ると、フリードと一緒にその建物を調べに向かおうとする。するとリコが、さっき開けた海のディグダまんを、シンヤとフリード、ピカチュウとキャップ、シンヤとフリードのリザードンに渡し、シンヤたちは建物に向かう前に、海のディグダまんを食べた。海のディグダまんの味は、シンヤとフリード、ピカチュウたちも満足する程、おいしかったようだ。

 

 フリード「うまい!流石限定品の海のディグダまん!」

 

 シンヤ「残りの2箱は、船に戻ったらみんなで食べてくれ」

 

 ロイ「うん」

 

 リコ「シンヤ、フリード、気をつけてね。なんだか胸騒ぎがするの」

 

 フリード「大丈夫だ。様子を見てくるだけだ」

 

 シンヤ「様子を見たら、一旦船に戻るから」

 

 海のディグダまんを食べると、シンヤとフリードのリザードンは空を飛び、ゲーチスたちの向かった建物に向かった。果たして、その島に何があるのだろうか?

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 ゲーチスたちから黒いレックウザを手に入れると聞いたシンヤたちは、エクスプローラーズの野望を止めようと動き出す。しかし、目の前に立ち塞がるエクスプローラーズ。果たしてエクスプローラーズは、どうやって黒いレックウザを呼び出すつもりなのか?

 

 

 次回「シンヤ・ゼクロムVSゲーチス・キュレム!レックウザ捕獲作戦!」

 





 メイ ・メイさん、9星評価ありがとうございます。

 45話が終わったら、また新章を書きます。
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