ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 エリアゼロに同行してほしい理由を説明するから、オモダカに校長室に来てほしいと呼ばれたシンヤは、ピカチュウと一緒に校長室にやってくると、何故、今回エリアゼロに行くことになったのか、エリアゼロに行くために自分に同行してほしいと頼んできたのか、その二つの理由をオモダカに訊ねた。すると、オモダカはテレビをつけてある映像をシンヤとピカチュウに見せた。


第59話『エリアゼロ!明かされる真実!』

 

 校長室

 

 シンヤ「こ、これは!」

 

 ピカチュウ「ピィカッ…」

 

 シンヤ「…オモダカさん、これは一体?」

 

 オモダカ「これは、リコさんたちがテラスタル研修を受ける1週間前に、今テレビに映っているお二人から送られてきた動画なのですが。とりあえず、最後まで見てください」

 

 シンヤ(リコたちがテラスタル研修を受ける1週間前っていったら、ニャオハがニャローテに進化した日だ)…「ペパー、ネモ、ボタン。お前ら3人は、もうこの動画を見たのか?」

 

 ペパー「ああ…」

 

 ネモ「この動画が送られてきた日に、私たち3人、校長先生に呼ばれて…」

 

 ボタン「校長と理事長と一緒に、この動画を最後まで見た」

 

 シンヤ「そうか」

 

 ???『ハロー、シンヤ』

 ???『久しぶりだね』

 

 今テレビには2人の男女が映っているのだが、その男女は、シンヤ、ペパー、ネモ、ボタンの4人がよく知っている人物だった。送られてきた動画を最後まで見たシンヤは、何故エリアゼロの最深部に行くことになったのか、オモダカとクラベルが自分に同行を頼んできたのか、その二つの理由に納得した。

 

 シンヤ「これが、エリアゼロの最深部に行く理由と、俺に同行を頼んだ理由だったんですね?」

 

 オモダカ「はい。この動画が送られてきた時、私と校長先生はペパーさんたちと話し合い、その後、シンヤさんがヴィヴィアンさんとここに来た時に、エリアゼロに行くということを決めたんです。しかし、動画を送ってきたお二人の言っていたことがどこまで真実なのかは分かりません。だからこそ、それが真実かどうかを確かめるために、エリアゼロの最深部に行きたいのです」

 

 シンヤ「でも、どうしてオモダカさんとクラベル校長まで最深部に行く必要があるんですか?真実を確かめに最深部に行くなら、前に最深部に行ったことのある俺たち4人だけで充分じゃないですか?」

 

 オモダカ「理由はもう一つあるのですが。実は、最深部に行きたいと言うのは、校長たっての希望でして」

 

 シンヤ「クラベル校長の?」

 

 コンコンッ(扉を叩く音)

 

 オモダカ「はい。どなたですか?」

 

 ヴィヴィアン『ヴィヴィアンです。入ってもいいですか?』

 

 シンヤ「えっ⁉︎」

 

 オモダカ「どうぞ、入ってください」

 

 ガチャ(扉を開ける音)

 

 ヴィヴィアン「失礼します」

 

 ルッカ「シンヤ君」

 アレックス「久しぶりだね」

 

 シンヤたちが校長室でフリードたちやリコたちが来るのを待っていると、シンヤたちのいる校長室の中に、シンヤの母親である《ヴィヴィアン》と、リコの母親の《ルッカ》、父親の《アレックス》がやってきた。

 

 シンヤ「な、何で、ルッカ先生とアレックスさんがここに⁉︎それに母さんまで⁉︎」

 

 ヴィヴィアン「なんでって、私たちもシンちゃんたちと一緒にエリアゼロに行くからよ」

 

 シンヤ「えっ⁉︎」

 

 ルッカ「実は昨日の夜に、クラベル校長から連絡があってね。そしたら、今日シンヤ君たちがまたエリアゼロに行くって聞いたの。その後、リコやフリード君もエリアゼロに行くって聞いてね」

 

 オモダカ「リコさんは、ルッカ先生の娘さんでもありますから。だから、リコさんの保護者でもあるルッカ先生に、リコさんがエリアゼロに行くという連絡をしたんです」

 

 シンヤ「ああ、なるほど」

 

 ヴィヴィアン「私はシンちゃんの母親でしょう。だからクラベル校長に頼んで、シンちゃんとリコちゃんの保護者でもある私たちを同行させてもらうことにしたの」

 

 シンヤ「でも、なんでアレックスさんまで?」

 

 アレックス「立ち入り禁止のエリアゼロという場所に、リコとルッカが行くって聞いたからね。2人が心配だから、特別に私も同行することを許してもらったんだ」

 

 シンヤ「そうだったんですか」

 

 どうやら、シンヤの母親であるヴィヴィアンと、リコの母親のルッカ、父親のアレックスも一緒に、シンヤたちとエリアゼロに行くようだ。するとそこに、応用テストの説明を受けていたリコたちがやってきた。

 

 リコ「お母さん!お父さん!」

 アレックス「リコ!」  

 ルッカ「久しぶりね」

 

 ロイ「ネモ!」

 ネモ「あっ、ロイ!」

 

 ドット「ボタン…」

 ボタン「あっ、ドット」

 

 リコ「なんで、お母さんとお父さんがここにいるの?」

 

 シンヤ「2人も一緒にエリアゼロに行くんだって」

 リコ「ええ〜っ⁉︎」

 

 ペパー「シンヤ。ルッカ先生はリコの母ちゃんで、ヴィヴィアン先生がシンヤの母ちゃんって本当なのか?」

 

 シンヤ「ああ、本当だけど」

 

 ペパー「…そっか」

 シンヤ「…」

 

 リコ「あっ、そうだ。お母さんに紹介するね。ロイとドット。それに、ホゲータとクワッス」

 

 ロイ「初めまして、ロイです」

 ホゲータ「ホンゲ!」

 

 ドット「は、初めまして」

 クワッス「クワッス!」

 

 ルッカ「初めまして。リコの母親のルッカよ。あなたたちのことは、リコからよく聞いてるわ」

 

 リコがルッカにロイたちを紹介すると、校長室にフリードとキャップが入ってきた。

 

 フリード「おっ、みんなもう集まってるのか?」

 キャプテンピカチュウ「ピカッ!」

 

 シンヤ「あれ?フリードとキャップだけ?モリーたちはどうしたんだ?」

 

 フリード「ああ、モリーたちは仕事が忙しくて、今日こられなくなってな。一緒にエリアゼロに行くのは、俺とキャップだけになった」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ!」

 

 シンヤ「そっか」

 ヴィヴィアン「シンちゃん。もしかしてこの人が…」

 

 シンヤ「そっ。ライジングボルテッカーズのリーダーのフリード」

 

 ヴィヴィアン「やっぱり。初めまして、シンヤの母親のヴィヴィアンです」

 

 フリード「マードックから話は聞いてます。初めまして、ライジングボルテッカーズのリーダーのフリードです。こっちは、船長のキャプテンピカチュウ」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ!」

 

 ヴィヴィアン「シンちゃんが船でお世話になっています」

 

 フリード「いえいえ。俺たちの方こそ、シンヤにはいろいろと助けてもらってます」

 

 ガチャ(扉を開ける音)

 

 クラベル「おや、皆さんおそろいでしたか」

 ゼイユ「シンヤ、リコ、久しぶり」

 スグリ「……」

 

 シンヤ「あっ、スグリ、ゼイユ」

 リコ「久しぶり…です…」

 

 ヴィヴィアンとフリードが互いに挨拶すると、クラベルとスグリとゼイユが校長室にやってきた。これで、今日エリアゼロに行く全員が集まったことになる。

 

 クラベル「ええ、ここにいる皆さんの中には、初めて会う方たちもいると思いますが。とりあえず、今日エリアゼロに行く全員が集まったので、これから我々が向かうエリアゼロという場所の説明を、ポケモンリーグの委員長でもあり、パルデア地方のチャンピオンでもあるオモダカ理事長に詳しく説明してもらいます」

 

 オモダカ「十数年前、ポケモンリーグはパルデアの中心に位置する大穴、エリアゼロの研究を支援していました。研究が終わった今でも、大穴の管理は我々がしています。ですが、エリアゼロは不思議と危険に満ち溢れた場所でもあります。基本的には、立ち入りや調査は許可しておりません。ですが、今回エリアゼロに行くことになったのは、2つの理由があるからなのです。一つ目の理由は、最近エリアゼロから凶暴なポケモンたちが我々のいる外界に出てきそうになっているからなのです。そこで、迅速な再調査の必要性があると考え、今回エリアゼロに行くことを決めました。しかし、今このパルデア地方には、エリアゼロで活動できるほどの人材がいません。そこで今回、前にエリアゼロに行ったことのあるシンヤさんたちと、ポケモンの育成に長けた実力者の多いブルーベリー学園の生徒の皆さんに、白羽の矢が立ったのです」

 

 クラベル「もちろん、これは任意同行です。行く行かないは、1人1人の判断にお任せします。我々とエリアゼロに同行してくれる方たちは、今から出発の準備をして、30分後にエントランスホールに集まってください。エントランスホールに集まった方たちだけで、エリアゼロの最深部にある《ゼロラボ》と呼ばれる場所に向かいますので」

 

 フリード「…オモダカ理事長、一つ聞きたいことがあります」

 

 オモダカ「はい。何でしょうか?」

 

 フリード「今回エリアゼロに行くことになった、二つ目の理由は何なんですか?」

 

 オモダカ「…その理由は、エリアゼロの最深部に行った時にお話しします。…ペパーさん。エリアゼロの最深部に行った時に、エリアゼロに行くことになった二つ目の理由を、ここにいる皆さんにお話ししても構いませんか?」

 

 ペパー「…いいですけど」

 

 フリード「どうして彼に許可を取る必要が?」

 

 クラベル「今回エリアゼロに行くことになった二つ目の理由は、彼が大きく関わっているのですが……酷な話になるため、後で説明します」

 

 フリード「ぁ、分かりました」

 

 オモダカ「それでは、一旦解散しましょう」

 

 ペパー「シンヤ、少し話したいことがある」

 シンヤ「えっ?…ああ、別にいいけど」

 

 校長室にいる全員に、オモダカがエリアゼロに行くことになった理由を説明すると、エリアゼロに行く者だけ30分後にエントランスホールに来てくれと言われたので、校長室にいる全員は一旦解散した。すると、シンヤはペパーに話があると呼ばれたので、オレンジアカデミーにあるペパーの部屋に向かった。

 

 ペパーの部屋

 

 シンヤ「何だよ?話したいことって?」

 ペパー「…その前に、コイツを返しておく」

 

 スッ(モンスターボール)

 

 シンヤ「あっ、そのボールは!」

 

 ペパー「前にエリアゼロに行った後、コイツは俺の気持ちを汲んでくれて、それからそばにいてくれたけど。もう俺は大丈夫だから、預かってたコイツをお前に返しておくぜ」

 

 シンヤ「そっか」

 

 ポーーン

 

 シンヤ「わっ⁉︎」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 ペパーがシンヤにモンスターボールを渡すと、モンスターボールが勝手に開いて中から一体のポケモンが出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 コライドン「コラァァイ!」

 

 シンヤ「久しぶりだな!《コライドン》!」

 ピカチュウ「ピィーカ!」

 

 コライドン「コラァァァ!」

 

 モンスターボールの中から出てきたのは、ミライドンと同じようにタイムマシンによってこの世界にやってきたポケモンであり、《リュウセイ》が従えていた七竜の一体でもある《コライドン》だった。

 

 ペパー「コライドン。俺はもう大丈夫だから、お前はシンヤのところに戻れ」

 

 コライドン「コラァァ……コラァイ!」

 

 シンヤ「コライドン。これからよろしくな」

 コライドン「コラァァァ!」

 

 シンヤ「それで、お前の話したいことって何?」

 ペパー「…さっきの動画のことなんだけどさ」

 

 シンヤ「ああ、やっぱりそのことか。…その件は、最深部にいる2人に聞いてから考えよう。俺も少し混乱してるからさ」

 

 ペパー「そう…だよな。わりぃ」

 

 シンヤ「お前の気が動転するものわかる。けど、2人の言っていたことが真実なのかを確かめるために、わざわざ俺に同行を頼んだんだろう?」

 

 ペパー「ああ。あの2人に会うなら、あの2人の言っていたことが本当なら、やっぱりシンヤにも来てほしくてさ。俺から校長と理事長に頼んで、シンヤに連絡を取ってもらおうとしたんだ」

 

 シンヤ「そこでタイミングよく、俺がパルデア地方に来てたって訳か」

 

 ペパー「ああ…」

 

 シンヤ「…よし。この話は終わりにして、最深部に行く準備をしよう。俺も手持ちを入れ替えたりしたいし」

 

 ペパー「…そうだよな。…シンヤ、ピカチュウ、また俺に力を貸してくれ」

 

 シンヤ「ああ、任せとけ!」

 ピカチュウ「ピッカッ!」

 

 預かっていたコライドンをシンヤに返したペパーは、エリアゼロの最深部に行く準備を始めた。そして、シンヤはペパーの部屋を出ると、ズボンのポケットに入っているスマホロトムを取り出した。

 

 シンヤ「念の為に、博士からアイツを送ってもらうか」

 

 ピッ(スマホロトムをタッチする)

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…ロトロトロト

 

 シンヤはスマホロトムを取り出すと、手持ちのポケモンたちを入れ替えるためにある人物に連絡をした。スマホロトムの通話コールが鳴って数秒後、その人物と連絡を取ることができた。

 

 ピッ(電話に出る)

 

 ???『おおっ、シンヤ』

 

 シンヤ「お久しぶりです。《ナナカマド博士》」

 

 ピカチュウ「ピカビィーカ!」

 

 ナナカマド博士『ピカチュウも元気そうだな』

 

 シンヤが連絡をした人物は、自分にシンオウ地方の御三家である《ポッチャマ》をくれた人物で、ポケモンとの接し方を教えてくれたり、冒険をしている時に色々と手助けをしてくれたシンオウ地方のポケモン博士であり、ポケモンの進化について研究をしている《ナナカマド博士》だった。

 

 ナナカマド博士『ウムッ、久しぶりだな。一体どうした?』

 

 シンヤ「実は、送ってほしいポケモンが数匹いるんですけど。今、大丈夫ですか?」

 

 ナナカマド博士『ウムッ、もちろん構わん。っで、誰を送ってほしいのだ?』

 

 シンヤ「《ゲッコウガ》と《ビクティニ》と、あと、アイツを送ってほしいんです」

 

 ナナカマド博士『アイツ?』

 

 シンヤ「俺が《やりのはしら》でゲットした、《空間を操る》ことのできるアイツですよ」

 

 ナナカマド博士『ッ⁉︎』

 

 シンヤ「あれ?もしかして、アイツに何かありましたか?」

 

 ナナカマド博士『いや、少し驚いただけだ。しかし、何故あのポケモンを?』

 

 シンヤ「もしかしたら、これから行く所でアイツの力が必要になるかもしれないんです。だから、アイツを送ってもらってもいいですか?」

 

 ナナカマド博士『もちろんだ。あれはお前がゲットしたポケモンなのだからな。すぐに転送しよう』

 

 シンヤ「お願いします。ピカチュウ以外のポケモンは全て博士のところに送るので」

 

 ナナカマド博士『おっ、そうだ忘れておった。リュウガには会えたのか?』

 

 シンヤ「ええ。この前、ナナカマド博士にオノノクスたちを送ってもらった後に会いましたよ。その時にナナカマド博士から、あるポケモンのことを調べてほしいと頼まれたから、一緒に《キタカミの里》に行ってほしいってことも聞きました」

 

 ナナカマド博士『そうか。ちゃんとシンヤに伝えてくれたか。…おっと。また忘れるところだった。すぐにゲッコウガたちをそっちに送ろう』

 

 シンヤ「お願いします」

 

 これからエリアゼロに行くため、シンヤはナナカマド博士からリクエストした3匹のポケモンたちが入っているボールをすぐに転送してもらうと、オノノクスたちが入っているモンスターボールをナナカマド博士の元に送った。

 

 シュン!(モンスターボールを転送する)

 

 シンヤ「ありがとうございました。ではまた」

 

 ナナカマド博士『ウムッ。またな』

 

 ピッ(通話を切る)

 

 シンヤ(ピカチュウ、ゲッコウガ、ビクティニ、オーガポン。そして、博士から送ってもらったコイツ。この戦力なら、誰と戦うことになっても大丈夫だな)

 

 シンヤはナナカマド博士との通話を切ると、ポケモンたちが入っているボールをベルトに付けた後、ピカチュウと一緒にエントランスホールに向かった。そこには、さっき校長室に居た全員が集まっていた。

 

 クラベル「では、これからエリアゼロに向かいますが。皆さん、準備はいいですね?」

 

 オモダカを除く全員「「「はい!」」」

 

 オモダカ「では、これから《チャンプルタウン》に向かいます」

 

 フリード「チャンプルタウンに?」

 

 クラベル「ええ。以前シンヤさんたちは、チャンプルタウンからエリアゼロに行ったと聞きましたので」

 

 オモダカ「ですから、我々はシンヤさんたちの案内に従って、これからエリアゼロの最深部に行きます」

 

 クラベル「それでは行きましょう」

 

 スッ(クラベルが大きな鞄を持つ)

 

 シンヤ「ん?クラベル校長、その鞄は何ですか?」

 

 クラベル「ああ。これは《アゲパン》先生が渡してくれたもので、中に傷薬などが入っています」

 

 シンヤ「…そうですか」…(エクスプローラーズの私物か…)

 

 エリアゼロに行く準備を整えたシンヤたちは、エリアゼロの最深部にある《ゼロラボ》という場所に向かうため、最初にチャンプルタウンに向かった。チャンプルタウンに到着したシンヤたちは、エリアゼロに行くことの出来る唯一の道である《ゼロゲート》に行くため、チャンプルタウンの上の方にあるゲートを目指して歩いて行った。そして、ゲートの中を真っ直ぐ歩いて行くと、エリアゼロを観測する施設、ゼロゲートの前に辿り着いた。

 

 ゼロゲート

 

 ロイ「うわぁ〜〜」

 ホゲータ「ホッゲェ〜」

 

 ドット「すごい…」

 クワッス「クワッス…」

 

 リコ「なに、これ?」

 ニャローテ「ニャッァ…」

 

 シンヤ「これが、エリアゼロに行くことの出来る唯一の道。《ゼロゲート》だ」

 

 リコ「ゼロゲート…」

 

 アレックス「ところで、前にシンヤ君たちは、どうやってエリアゼロに行ったんだい?」

 

 シンヤ「この施設の中から飛び降りたんですよ。コライドンとミライドンに乗って」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「飛び降りた⁉︎」」」

 

 シンヤ「ああ。俺とペパーがコライドンに乗って、ネモとボタンとルッカ先生がミライドンに乗ってな」

 

 フリード「ルッカ先生、本当なんですか?」

 

 ルッカ先生「ええ。本当よ」

 

 ペパー「前の方を見てみろよ。下の方に雲があって、何も見えないだろ」

 

 ロイ「あっ、本当だ」

 

 ドット「じゃあ僕たちも、コライドンやミライドンに乗ってゼロゲートの中から飛び降りるの?」

 

 シンヤ「いや、この施設の中に緑色の床パネルがある。それを使えば、一気にエリアゼロの中までワープできる」

 

 ゼイユ「ワープ?」

 

 シンヤ「この施設の中に緑色のパネルがあるんだけど。それと同じパネルが、エリアゼロの中に建てられている《観測ユニット》っていうラボの中にもあってな。この施設の中にある緑色のパネルは、観測ユニットの中にあるパネルに繋がってるんだ。だから、わざわざコライドンとミライドンに乗って飛び降りなくても、この施設の中にあるパネルを使えば、一気にエリアゼロの中にある観測ユニットに行けるんだ」

 

 ゼイユ「へぇ〜、そんな便利なものがあるんだ……ん?だったらなんで、前はここから飛び降りたの?」

 

 シンヤ「パネルが使えるようになったのは、俺たちがエリアゼロに行った後だからだ」

 

 ゼイユ「ああ、そういうことね」

 リコ「中に入って大丈夫なの?」

 

 シンヤ「ああ。大丈夫だ」

 フリード「じゃあ、早速エリアゼロに行くか」

 

 以前シンヤたちは、コライドンとミライドンに乗ってエリアゼロに行ったのだが、流石にこれだけ人数が多くてはコライドンとミライドンに乗れないため、エリアゼロに繋がっているパネルを使うとシンヤが言うと、全員ゼロゲートの前に歩いて行った。そして、シンヤたちがゼロゲートの入り口にやってくると、ゼロゲートのドアがひとりでに開いたので、シンヤたちは中に入って行った。

 

 ゼロゲート・内部

 

 フリード「こいつはすげぇ〜」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ…」

 

 ロイ「まるで秘密基地みたいだ!」

 

 ホゲータ「ボゲェ…」

 

 ???『シンヤ、ペパー、来てくれたか』

 

 全員「「「ッ⁉︎」」」

 

 ???『君たちの他にも何人か来たようだが。まあ、それはいいだろう』

 

 シンヤたちがゼロゲートの中に入ると、以前ここに入ったことのあるシンヤたち5人を除いた全員は、ゼロゲートの中の設備に驚いていた。すると、突然ゼロゲートの中から2人の男女の声が聞こえてきた。

 

 シンヤ「俺たちはこれから、今からここにあるパネルに乗って一気に第4観測ユニットまで行きます。っでその後、そこからあなたたちのいるゼロラボまで向かいますから」

 

 ???『残念ながら、それは不可能だ』

 

 シンヤ「えっ?どういうことですか?」

 

 ???『実は今、第2、第3、第4観測ユニットの機能が停止していて、第1観測ユニットしか機能していなんだ』

 

 ???『だから申し訳ないが、第1観測ユニットにワープしたら、そこからは歩いてゼロラボに向かってほしい』

 

 シンヤ「…分かりました。…ただ、俺たちがゼロラボに着いたら…」

 

 ???『ああ、送った動画に言ってあった通り、《オーリム博士》と《フトゥー博士》に会わせよう』

 

 ペパー「ッ⁉︎」

 

 ???『では、君とペパーがここに来るのを待っている』

 

 ピッ(通話が切れる)

 

 シンヤ「…」

 

 リコ「シンヤ、今の人たちって誰なの?」

 

 フリード「それに、オーリム博士とフトゥー博士に会わせるってどういうことだ?確か、オーリム博士とフトゥー博士は…」

 

 シンヤ「それは最深部に行った時に分かる。…さぁ、早く最深部に行こう。博士たちが待ってる」

 

 フリード「あ、ああ…」

 

 ゼロゲートにあるパネルの上に1人ずつ乗ると、シンヤたちはエリアゼロにある第1観測ユニットにワープした。そして、全員が第1観測ユニットに到着するのを確認すると、シンヤは第1観測ユニットの扉を開けて外に出た。

 

 エリアゼロ・第1観測ユニットの前

 

 フリード「すげぇ!」

 キャプテンピカチュウ「ピィカッ…」

 

 リコ「うわぁ〜〜」

 アレックス「これが…」

 

 ロイ「エリアゼロ!」

 ドット「なんて神秘的な場所だ!」

 

 第1観測ユニットの扉を開けた先に広がっていたのは、何とも言えない神秘的な光景だった。そこは真昼のように明るく、それらの光で煌めく粒子が全体に満ちていて、とても豊かな自然が広がっていた。そして、広大な自然と神秘的な光景が広がる一方、木の根元はテラスタルの結晶に覆われていた。雲に覆われた真っ白な空、周りには無数の結晶石が生えていて、無数の《パラドックスポケモン》たちやリコたちの知っているポケモンがたくさんいた。それを見たフリードは子供のようにはしゃいでいて、ドットもフリードと同じようにはしゃいでいた。

 

 ゼイユ「何よこれ…すごいじゃない…」

 スグリ「わやじゃ✨…」

 

 ゼイユ「…フフッw」

 スグリ「あっ///」プイッ(顔を逸らす)

 

 ポーーン

 

 コライドン・ミライドン「「アギャアア!」」

 

 シンヤ「あっ、コライドン、ミライドンまで」

 

 前にここに来たことのあるシンヤたち5人を除いた全員は、エリアゼロの神秘的な光景に見入っていた。すると、シンヤの持っているモンスターボールからコライドンとミライドンが勝手に出てきてしまう。

 

 ゼイユ「ひゃ!ビックリした‼︎…もう!なんとかドン……だっけ⁉︎あんたたちねえ…声がでかいのよ!」

 

 コライドン・ミライドン「「アギャ?」」

 

 フリード「なぁシンヤ、このコライドンって…」

 

 シンヤ「ああ。リュウセイの七竜の一体で、ミライドンと同じように《タイムマシン》でこの世界に来たポケモンだ」

 

 フリード「やっぱりか。…コイツがコライドンか…」

 コライドン「コラァ?…」

 

 リコ「シンヤ、いつの間にコライドンを手持ちに入れてたの?」

 

 シンヤ「ここに来る前に、ペパーから返してもらってたんだ。…いや、返してもらったと言うより、ペパーに預けていたという方が正しいか」

 

 ロイ「預けてた?」

 

 シンヤ「リコには話したけど、俺はキタカミの里に行った後にカントー地方に行って、その後リコに出会ったんだけど、カントー地方に行く前に、コライドンがペパーのことを心配しててさ。それで、ペパーにコライドンを預けてたんだ」

 

 リコ(コライドンがペパーさんを心配?それってどういう意味だろ?)

 

 ドット「あっ!あのポケモンプリンと似てる!それに、あれはウルガモスに似てる!」

 

 フリード「あのポケモンは、ハリテヤマに似てるな。それに、あれはバンギラスにそっくりだ!」

 

 シンヤ「プリンに似てるのは《サケブシッポ》。ウルガモスに似てるのは《チヲハウハネ》。ハリテヤマに似てるのは《テツノカイナ》。そして、バンギラスに似てるのは《テツノイバラ》っていうんだ」

 

 フリード「シンヤ、アイツらの名前を知ってるのか?」

 

 シンヤ「ああ。さっきゼロゲートから話してきた2人に教えてもらったんだ」

 

 フリード「その2人って…」

 

 ドット「『月刊オーカルチャー』に書いてあった太古のポケモンたちをこの目で見られるなんて!感動だよ!」

 

 シンヤ「そう言えばドットは、オーカルチャーに書いてあることを信じてたもんな」

 

 ドット「うん!まさか太古のウルガモスや10億年前のプリンが、エリアゼロにいるパラドックスポケモンだとは思ってなかったけど」

 

 シンヤ「俺も初めてここに来て、この景色やパラドックスポケモンたちを見た時は驚いたし、今のフリードやドットみたいな気持ちだったよ」

 

 ドット「シンヤもそうだったんだ」

 

 フリード「こりゃ研究のしがいがある。早速、写真に撮らねぇと!」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 ドット「あっ、僕も写真に撮りたい!」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 シンヤ「2人ともストップ!」

 

 ドット「え?」

 フリード「どうした?」

 

 シンヤ「ここの景色やパラドックスポケモンたちを写真に撮るのはいいけど、それを研究に使ったり、ネットに載せるのはやめた方がいい」

 

 フリード「何でだ?」

 

 シンヤ「前に話したとは思うけど、あのパラドックスポケモンたちも、コライドンやミライドンと同じようにタイムマシンでこの世界に来たポケモンたちだ。こっちから手を出さなければ彼らは何もしてこないけど。もし、世界中にここのことが知られて、一気に人がここにやってきたら、パラドックスポケモンたちはパニックになる。そんなことになったら、彼らはここを飛び出して、パルデア地方の至る所に現れ、そこで暴れまくるだろう。別の世界からこの世界にやってきたパラドックスポケモンたちにとっては、外の世界は未知の世界。彼らがここでおとなしく暮らしているのは、ここが彼らにとって一番住みやすい場所だからだ。だから、写真に撮るのは自由だけど、研究のために使ったりネットに載せるのはやめて、思い出に残すということにしてくれ」

 

 フリード「…写真に撮るのはいいんだよな?」

 

 シンヤ「ああ。俺もここに来た時に写真は何枚か撮ったけど、襲われたことはなかったからな」

 

 フリード「分かった。ドットもそれでいいな?」

 ドット「まぁ、そういう事情があるなら」

 

 シンヤ「じゃあ、フリードとドットが写真を撮ったら、ゼロラボのある最深部に向かおう」

 

 リコ「そのゼロラボって、一体どこにあるの?」

 

 シンヤ「ほら、下にある雲に覆われている、あの大きな穴の下だ」

 

 ロイ「えっ⁉︎あの下にあるの?」

 

 シンヤ「ああ。心配しなくても、道はちゃんと覚えてるから大丈夫だ」

 

 クラベル「では、ここからはシンヤさんの案内に従って行きましょう」

 

 フリードとドットがエリアゼロの景色やパラドックスポケモンたちの写真を撮り終えると、シンヤが先頭を歩き、みんなはシンヤのあとに付いてゼロラボに向かって行った。すると、エリアゼロの崖上から、シンヤたちを見ている…いや、シンヤを見ている2体のポケモンが出てきた。

 

 ???「……」

 ???「……」

 

 シンヤたちが最深部に向かって順調に進んでいると、その途中に第2観測ユニットがあったが、シンヤたちは気にせず最深部に向かって歩いて行った。そして、第3観測ユニットのあるラボを通りすぎると、シンヤたちは洞窟に繋がる大きな穴を通って行った。

 

 エリアゼロ・洞窟

 

 ドット「ハァ、ハァ」

 リコ「ドット、大丈夫?」

 

 シンヤ「ミライドンに乗ってもいいぞ」

 ドット「そ、そうさせてもらう」

 

 シンヤ「ミライドン。ドットを背中に乗せてやってくれ」

 

 ミライドン「アギャアア」

 

 フリード「にしても、今まで謎に満ちていたパルデアの大穴の中が、こんなに神秘的な場所だったとはな」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ」

 

 オモダカ「私と校長は教科書で見たことがありますが、実際にこの目でエリアゼロを見るのは初めてです」

 

 フリード「えっ?そうなんですか?」

 クラベル「ええ」

 

 アレックス「シンヤ君、ゼロラボという場所に着くのに、後どれくらいかかるかな?」

 

 シンヤ「もうそろそろ着きますよ。……あっ、見えてきた」

 

 ピカチュウ「ピカッ」

 

 洞窟内をしばらく歩き続けると、シンヤたちは第4観測ユニットのある4個目のラボに到着し、さらにその先の道を進んで行くと、遂にシンヤたちはエリアゼロの最深部に辿り着いた。そこは、エリアゼロの上層部にある巨大な滝から降り注いで流れてきた水が集まっており、ところどころが水に浸かっていた。最下層の周りには、通り道で見かけた結晶石よりさらに大きい結晶石が立ち並んでいた。その結晶石の間に建てられた大きな施設こそ、今日ここに来る目的の場所の《ゼロラボ》だった。

 

 ゼロラボ・入り口

 

 リコ「うわぁ〜」

 フリード「これが…」

 ルッカ「ええ、ここがゼロラボよ」

 

 シンヤ「タイムマシンもこの奥にある」

 フリード「この奥に…」

 ドット「タイムマシンが…」

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…ピッ

 

 シンヤ「はい」

 

 男の声『ハロー』

 

 女の声『シンヤ、ペパー、君たちが来るのを待っていたよ』

 

 シンヤ「連れが何人か一緒ですけど、一緒に中に入っても構いませんよね?」

 

 男の声『もちろん構わない』

 

 女の声『では、目の前にある操作パネルに触れてくれ。そうすれば、ラボのゲートが開くはずだ』

 

 男の声『詳しい話は、君たちがここに入ってきた時にしよう』

 

 シンヤ「分かりました」ピッ

 

 スタッスタッ(操作パネルの前に歩いて行く)

 

 スッ(操作パネルに触れる)

 

 ビィー!ビィー!

 

 ロイ「えっ⁉︎何⁉︎」

 ホゲータ「ホンゲェ!?」

 

 シンヤ「大丈夫。これは入り口のゲートが開く音だ)

 

 ウィーン(ゲートが開く)

 

 リコ「あっ、本当だ」

 

 クラベル「では、中に入りま…」

 

 シュン‼︎……ドォォォォォォォン!

 

 全員「「「うわっ⁉︎」」」

 

 シンヤ「お前らは!」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 リコ「えっ⁉︎」

 ドット「マジかよ!」

 

 シンヤが目の前の操作パネルのある所に歩いていき、操作パネルに手を触れると、ゼロラボの入り口のゲートが少しずつ動き出し、もう少しでラボの中に入れそうになった。……だがその時!最下層の近くの崖上にいる2体のポケモンがシンヤたちの真後ろに飛んできた。すると、その衝撃で煙が舞い上がり、何も見えなくなった。しかし、少しずつ煙が晴れていくと、シンヤたちの真後ろに降りてきた2体のポケモンの正体が判明し、リコたちは驚きの声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 コライドン(完全形態の姿)「コラァァァァイッ‼︎」

 

 ミライドン(コンプリートモード)「アギャアアアッ‼︎」

 

 フリード「コライドンにミライドン⁉︎」

 キャプテンピカチュウ「ピーカッ⁉︎」

 

 リコ「な、なんで⁉︎」

 

 ロイ「シンヤのコライドンとミライドンはここにいるのに⁉︎」

 

 ドット「一体どうなってんの⁉︎」

 

 シンヤたちの真後ろに現れた2体のポケモンの正体は、シンヤのコライドンとミライドンと同じように、タイムマシンによってこの世界にやってきた《かんぜんけいたいの姿のコライドン》と、《コンプリートモードの姿のミライドン》だった。

 

 シンヤ「そのコライドンとミライドンは、俺のコライドンやミライドンと同じように、タイムマシンでこの世界に来た別のコライドンとミライドンだ」

 

 フリード「ああ、そういうことか」

 ロイ「び、びっくりした」

 

 ドット「けど、なんか…」

 

 リコ「シンヤのコライドンとミライドン、怯えてるけど…」

 

 シンヤのコライドン「アギャ…」

 シンヤのミライドン「アギャア…」

 

 コライドン・ミライドン「「グアアアアオッ‼︎」」

 

 シンヤたちの真後ろに現れたコライドンとミライドンは、シンヤのコライドンとミライドンの前にやってくると、シンヤのコライドンとミライドンを威嚇し始めた。

 

 シンヤ「前にバトルした時、俺のコライドンとミライドンに負けてるから、それで気が立ってるのかもな」

 

 リコ「えっ!」

 

 コライドン・ミライドン「「グアアアアオッ‼︎」」

 

 ウィーン(ゲートが完全に開く)

 

 コライドン・ミライドン「「アギャアアア!」」ダッ

 

 リコ「あっ」

 

 突然現れたかんぜんけいたいの姿のコライドンと、コンプリートモードのミライドンがシンヤのコライドンとミライドンを威嚇していると、ラボのゲートが完全に開いた。すると、かんぜんけいたいのコライドンとコンプリートモードのミライドンは、急いでラボの中に向かっていき、ラボの中に通じる土管のような通路を真っ直ぐ進んで行った。すると、2体は通路の前に止まり、一瞬シンヤのコライドンとミライドンを見ると、そのままラボの中に入って行った。

 

 ドット「ラボの中に入って行ったコライドンとミライドンは、シンヤのコライドンとミライドンの仲間じゃないの?」

 

 シンヤ「そんな優しい関係じゃない」

 

 オモダカ「とにかく、ラボの中に入りましょう」

 クラベル「ええ。やっとここまで来たのですから」

 

 シンヤ「…ちょっと待ってください」

 オモダカ「?どうかしましたか?」

 

 シンヤ「……なあ、いつまで隠れてるつもりだ?」

 

 全員「「「えっ?」」」

 

 シンヤ「いい加減に出てこいよ。俺にはバレバレだぞ」

 

 スッ(岩陰から現れる)

 

 リコ「あっ!」

 

 リュウガ「よっ!」

 ???「アハハハッ…」

 

 シンヤ「やっぱりお前らだったか。《リュウガ》《ミコ》」

 

 シンヤが後ろにある結晶石に話しかけると、そこから2人の男女が出てきた。男性の方は、シンヤの幼馴染のリュウガで、女性の方は、腰まである黒髪ロングヘアで、眼鏡をかけている可愛らしい女の子だった。服装は、上は白のオフショルダーを着ていて、下はベルトを通した藤紫色のミニスカートを穿き、膝まである白のロングブーツを履いていた。

 

 リュウガ「悪い。後を付ける気はなかったんだが」

 ミコ「シンヤ、ピカチュウ、久しぶり」

 

 ピカチュウ「ピカビィーカ!」

 ヴィヴィアン「ミコちゃん。久しぶりね」

 ミコ「ヴィヴィアンさん。ご無沙汰してます」

 

 シンヤ「何でお前らがここにいるんだ?」

 

 リュウガ「いや〜、ひこうポケモンに乗って空を飛んでたら、雲が岩壁を覆っている場所を見つけたからさ、気になって下まで降りてきたんだ。そしたら、すげぇ綺麗な景色が広がってて、それでここを探検してたら、偶然お前とヴィヴィアンさんがここに来たから…」

 

 シンヤ「こっそり後を付けてきたってわけか…」

 リュウガ「ハハハッ」

 クラベル「シンヤさんのお知り合いですか?」

 

 シンヤ「あっ、紹介します。男の方はリュウガ。女の子はミコっていって、シンオウ地方を一緒に冒険した、俺の幼馴染なんです」

 

 リコ「…シンヤ、1人で旅をしてたんじゃないの?」

 

 シンヤ「シンオウ地方だけは、俺とリュウガとミコの3人で冒険したんだ。シンオウ地方での旅が終わった後はバラバラになったけど、偶に同じ地方を旅してて出会った時は、少しの間だけ一緒に冒険したこともあったな」

 

 リコ「…(T_T)」

 

 シンヤ(この目は、完全に何かを誤解してる目だな。主にミコのことで…)

 

 リュウガ「あっ、シンヤ。前に会った時にコイツを返し忘れてたから、今ここで返しておくぜ」

 

 スッ(スーパーボールを前に出す)

 

 シンヤ「あっ、ちょうどよかった。前に会った時、お前にそいつを返してもらおうと思ってたんだ」

 

 リュウガ「ならちょうどよかったな。ほらよ!」ビュン(スーパーボールを投げる)

 

 パシッ(スーパーボールを受け取る)

 

 リュウガ「確かに返したぜ」

 シンヤ「ああ」

 

 ペパー「…なあ、早く中に行きたいんだけど…」

 シンヤ「おっと、そうだったな」

 

 ペパー「……アンタたち、シンヤの友達なんだよな?」

 リュウガ「ああ、そうだけど」

 

 スグリ「…友達」

 

 ペパー「なら、アンタたちも一緒に来るか?」

 

 リュウガ・ミコ「「えっ?」」

 

 シンヤ「いいのか?ペパー」

 ペパー「だって、シンヤの友達なんだろ?」

 

 シンヤ「…校長とオモダカさんはいいんですか?」

 オモダカ「ええ」

 

 クラベル「ペパーさんが良ければ、私たちは構いませんよ」

 

 こうして、リュウガとミコも一緒にラボの中に来ることになり、シンヤたちは土管のような通路を真っ直ぐ進んでラボの中に入って行った。

 

 ゼロラボ・内部

 

 シンヤ「なるほど。スグリとのバトルの後に聞いたお前の用事っていうのは、パルデア地方に来たミコを迎えに行くことだったのか」

 

 リュウガ「ああ。…ってか、ここは立ち入り禁止の場所だったのか」

 

 ミコ「すいませんでした。そうとは知らずに、勝手に入ってしまって…」

 

 オモダカ「いえ。お怪我がないならいいのですが」

 

 シンヤたちが土管のような通路を真っ直ぐ進んで行くと、右の壁が破壊されていて、そこから中に入れるようになっていた。シンヤたちが右の壁から部屋の中に入ると、そこは研究室のような部屋で、ホワイトボードや本など、研究に使う道具がたくさん置いてあった。

 

 フリード「…」

 ルッカ「フリード君、どうしたの?」

 

 フリード「あっ、さっきのコライドンとミライドンは、どこに行ったんだと思って」

 

 ロイ「そう言えば…」

 リコ「どこにもいないね」

 

 『『ゼロラボ内に、人体反応を検知』』

 

 ゼイユ「えっ?」

 スグリ「今の声って?」

 

 リュウガ「奥から聞こえてきたな」

 

 ラボの中に入っていたコライドンとミライドンをフリードが捜していると、研究室の奥から2人の男女の声が聞こえてきた。その声は、ゼロゲートからシンヤに話してきた男女の声と、さっきシンヤに連絡をしてきた男女の声と同じ声だったので、シンヤたちは声が聞こえてきた場所の方に向かって走った。するとそこには、椅子に腰を掛けている2人の男女がいた。男性の方は、白衣の下に近未来的なボディスーツを着用していて、女性の方は、白衣の下に原始人を彷彿するワイルドなデザインとなっている服を着ていて、皮や木で出来たアクセサリーを身に着けていた。

 

 『『スリープモードを解除します』』

 

 ペパー「ッ…」

 

 クラベル「ぁっ、《オーリム博士》!《フトゥー博士》!」

 

 フリード「えっ⁉︎」

 ドット「なんでここに博士たちが⁉︎」

 

 オーリム博士「ハロー、シンヤ、ペパー」

 フトゥー博士「2人とも、よくここに来てくれた」

 

 シンヤ「…」

 

 コライドン・ミライドン「「グオオオオンッ‼︎」」

 

 ロイ「あっ!」

 リコ「さっきのコライドンとミライドン!」

 

 スチャ(マスターボールを構える)

 

 ドット「それは、《マスターボール》!」

 

 オーリム博士「戻りなさい、コライドン」

 フトゥー博士「ミライドンもだ」

 

 シュルルーン

 

 オーリム博士とフトゥー博士と呼ばれる二人がシンヤとペパーに挨拶をすると、博士たちの後ろから、さっきラボの中に入って行ったコライドンとミライドンがやってきた。すると、オーリム博士とフトゥー博士は、野生のポケモンを必ず捕まえることができる最高性能のボール、《マスターボール》を白衣のポケットから取り出し、それをコライドンとミライドンの方に向けると、オーリム博士はコライドンを、フトゥー博士はミライドンをそれぞれの手に持っているマスターボールの中に戻した。

 

 フリード「なんで、オーリム博士とフトゥー博士がここにいるんだ?」

 

 ドット「確か、オーリム博士とフトゥー博士って、行方不明のはずじゃ…」

 

 リコ・ロイ「「えっ⁉︎」」

 

 リュウガ「じゃあ、俺たちの目の前にいるこの2人は誰なんだ?」

 

 フトゥー博士「そうか。事情を知らない人たちも何人か来たようだから、話した方が良さそうだね」

 

 シンヤ「…その前に、本物のオーリム博士とフトゥー博士に会わせてもらってもいいですか?俺とペパーたちがここに来たのは、あなたたちの言っていることが真実かどうかを確かめる為ですから」

 

 ミコ「本物の?」

 リコ「博士?」

 

 フトゥー博士「分かっている」

 

 オーリム博士「我々に付いてきてくれ。博士たちは下にいる」

 

 ペパー「ッ!」

 

 シンヤ「行こうぜ、ペパー。お前だって、真実を確かめるためにここまで来たんだろう?」

 

 ペパー「あ、…ああ、そうだな」

 

 シンヤたちの会話は成立しているようだが、ネモ、ボタン、ルッカ、クラベル、オモダカを除いたリコたちには、シンヤたちが何のことを話しているのかさっぱり分からなかった。しかし、下に行けば分かるとシンヤに言われたので、とりあえずリコたちは、シンヤたちの後に付いて行くことにした。

 

 

 シンヤたちの目の前にいるオーリム博士とフトゥー博士は、ゼロラボに来た全員を連れて、研究室の奥にあるエレベーターの前に連れてきた。オーリム博士がエレベーターのスイッチを押すと、エレベーターの扉が開き、博士たちが先に中へ入るとシンヤたちも中に入った。全員がエレベーターに入ったのを確認すると、フトゥー博士はエレベーターのドアを閉めた。すると、エレベーターは下に向かって動き始めた。エレベーターの中では、オーリム博士とフトゥー博士が扉の前に立ち、2人の後ろにはシンヤとペパーが立っていて、シンヤとペパーの後ろにはリコたちが立っていた。

 

 エレベーターの中

 

 フリード「なぁシンヤ、さっきお前が言った、真実を確かめるってどういう意味なんだ?それに、本物のオーリム博士とフトゥー博士に会わせてほしいって、一体どういう意味なんだ?」

 

 シンヤ「…ペパー、クラベル校長、オモダカさん、リコたちに話しても構いませんか?以前ここであった出来事や、オーリム博士とフトゥー博士のこと、今日ここに来ることになった理由の全てを」

 

 オモダカ「私たちは構いませんが…」

 クラベル「ペパーさんはどうですか?」

 

 ペパー「…俺はいいぜ」

 

 シンヤ「悪い。…じゃあ、順を追って話すよ。俺がパルデア地方に来てから、ここでの冒険を終えるまでの全てを」

 

 リコ「ぁ…」

 

 シンヤは、ペパー、クラベル、オモダカの3人に、以前ここであった出来事や、目の前にいるオーリム博士とフトゥー博士のこと。そして、今日ここに来ることになった理由をリコたちに話していいという許可を貰うと、前に自分がパルデア地方に来てから、このゼロラボでの冒険を終えるまでのことをリコたちに話し始めた。

 

 シンヤ「俺がパルデア地方に来た後、ミライドンと出会った時のことは前に話したよな?」

 

 フリード「ああ。確か、入り江のほら穴の砂浜でミライドンが横たわってたって話だよな?」

 

 シンヤ「ああ。確かにそうなんだけど、実は砂浜に横たわっていたのは、ミライドンとコライドンの2人だったんだ」

 

 リコ「えっ⁉︎」

 

 ロイ「それって、コライドンとミライドンは、一緒に砂浜にいたってこと?」

 

 シンヤ「ああ。その後のことは、以前リコたちに話した通りだ。後で食べようと買ったサンドイッチをコライドンとミライドンの前に差し出したら、コライドンとミライドンはサンドイッチを食べ初めて、コライドンとミライドンを俺に付いてくることになり、その後に、俺はペパーとネモの2人と出会ったんだ」

 

 リコ「その時に、ペパーさんからミライドンのモンスターボールを貰って、シンヤはそれがキッカケで、パルデア地方を冒険することになったんだよね?」

 

 シンヤ「ああ」

 

 フトゥー博士「元々、コライドンとミライドンは僕たちが管理していたポケモンでね。シンヤがペパーから貰ったモンスターボールも、元々は僕たちのだったんだ」

 

 フリード「えっ?じゃあなんで、コライドンとミライドンは砂浜に倒れていたんです?それに、何故ペパーがコライドンとミライドンのモンスターボールを持っていたんですか?」

 

 シンヤ「それは、オーリム博士とフトゥー博士が、ペパーの実の《両親》だからだよ」

 

 フリード「えっ⁉︎校長先生、それは本当のことなんですか⁉︎」

 

 クラベル「ええ。オーリム博士とフトゥー博士は、オレンジアカデミーの卒業生であり、学生時代は共に成績優秀で、我が校の自慢でした。そして、2人はアカデミーを卒業した数年後に結婚しました。その2人の間に生まれた子供こそ、そこにいるペパーさんなのです。後に、2人はテラスタルオーブを開発し、革命的な偉業を成し遂げたのです」

 

 リコ・ロイ「「ええ〜〜っ⁉︎」」

 

 スチャ(テラスタルオーブを取り出す)

 

 ロイ「このテラスタルオーブを…」

 

 リコ「ペパーさんの、お母さんとお父さんが…」

 

 ドット「知らなかったのか?」

 ロイ「ドットは知ってたの?」

 

 ドット「テラスタルオーブを開発したことで、博士たちは有名になったからね」

 

 リコ「そうなんだ…」

 

 オーリム博士「実は、さっき私たちがマスターボールの中に戻したコライドンとミライドンは、シンヤの連れているコライドンとミライドンより凶暴な個体でね。シンヤのコライドンとミライドンが砂浜に倒れていたのは、さっき私たちがマスターボールの中に戻したコライドンとミライドンに縄張り争いで負けてしまったからなんだ。だから2人はエリアゼロから逃げ出し、逃げてきた砂浜で偶然シンヤと出会ったんだろう」

 

 リコ「シンヤがコライドンとミライドンに出会ったことに、そんな理由があったんだ」

 

 シンヤ「その後、俺がオレンジアカデミーに行った時に、別の学校から来てたルッカ先生に出会って、オレンジアカデミーの校長でもあるクラベル校長に呼ばれたとこまでは話したよな?」

 

 フリード「ああ。確かその後、ミライドンが未来から来たポケモンだってことと、タイムマシンの存在を聞いたな。でも、なんでペパーがコライドンとミライドンのモンスターボールを持っていたんだ?オーリム博士とフトゥー博士がペパーの実の《両親》だからって、コライドンとミライドンのモンスターボールを持ってることと関係ないだろ?」

 

 シンヤ「それは、タイムマシンを作ったのがオーリム博士とフトゥー博士だからだよ」

 

 フリード「なっ⁉︎」

 リコ「嘘⁉︎」

 ロイ「本当に⁉︎」

 ドット「マジ⁉︎」

 

 シンヤ「ああ。だけどその前に、俺がタイムマシンの存在を知ることになったことと、ここに来ることになった経緯を話すよ。そうしないと、話の内容が分からなくなるからな。…俺がクラベル校長に呼ばれたのは、クラベル校長の友人が、俺に大事な話があるからってことだったんだ。っで、その友人っていうのが、オーリム博士とフトゥー博士だったんだ」

 

 フリード「それって、俺たちの目の前にいるこのオーリム博士とフトゥー博士の二人が、シンヤを校長室に呼んだってことか?」

 

 シンヤ「そうなるな」

 フトゥー博士「そこから先は、我々が説明しよう」

 

 オーリム博士「偶然にも、我々が管理していたコライドンとミライドンが、パルデア地方にやってきたシンヤと一緒だということが知ってね。それで、我々はシンヤと話をしたくて、クラベル校長に連絡を取り、彼を校長室に呼んだんだ」

 

 フトゥー博士「本来、コライドンとミライドンは私たちが管理すべきポケモンなのだが、私たちにはここを離れられない理由があってね。それで、エリアゼロから逃げたコライドンとミライドンをシンヤに任せたんだ」

 

 オーリム博士「しかし、コライドンとミライドンはかなり弱っていてね。戦闘能力は失われていたんだ。唯一なれるのは、移動に特化したライドフォルムだけだった」

 

 リコ「じゃあ、コライドンとミライドンは、どうやって戦闘能力を取り戻したんですか?」

 

 シンヤ「それは、秘伝スパイスを手にいれたからだ」

 

 ロイ「秘伝スパイスって、前にピクニックに行った時に、シンヤがマードックにあげたやつだよね?」

 

 シンヤ「そう。だけど俺が手に入れたのは……いや、俺たちが手に入れたのは、市販に売ってるスパイスじゃなくて、天然物の秘伝スパイスなんだ」

 

 ロイ「俺たち?」

 リコ「それに、天然物の秘伝スパイスって?」

 

 シンヤ「実は、俺はこのパルデア地方で3つのことをやりながら冒険してたんだ。そのうちの1つが、秘伝スパイスを手に入れる冒険だったんだ」

 

 リコ「えっ?秘伝スパイスを手に入れる冒険?」

 ロイ「シンヤはジム巡りをしてたんでしょ?」

 

 シンヤ「そうだ。俺はジム巡りをしながら秘伝スパイスを手に入れる冒険をしていた。そして、もう1つのことをやりながら、このパルデア地方を冒険してたんだ」

 

 ドット「それって、シンヤがここに来ることになった理由と繋がってるの?」

 

 シンヤ「ああ。秘伝スパイスは元々、以前このエリアゼロを探索していた観測隊員の人たちが発見したもので、食べればたちまち元気になる不思議な植物だったらしい。そして、エリアゼロを冒険していた観測隊員がそれを秘伝スパイスと名付けると、秘伝スパイスを持ち帰り、パルデアの各地で育てようとしたらしい。しかし、育成途中のスパイスを周囲のポケモンたちが食べてしまっった結果、ポケモンたちは強大に成長してしまったらしくて、それをヌシポケモンと呼ぶようになったらしい」

 

 フリード「秘伝スパイスは、このエリアゼロで発見されたものだったのか!」

 

 リコ「でも、どうしてシンヤが天然物の秘伝スパイスを手に入れる必要があったの?」

 

 シンヤ「ああ、それは…」

 

 ペパー「俺がシンヤに頼んだんだ。一緒に秘伝スパイスを探してほしいって」

 

 リコ「えっ?ペパーさんがシンヤに?」

 

 ペパー「ペパーでいい。……そうだ。俺がシンヤに頼んだんだ。ポケモンWCSで優勝したシンヤにな」

 

 リコ「どうしてシンヤに?」

 ペパー「コイツのためさ」

 

 ポーーン

 

 マフィティフ「ワフッ!」

 

 シンヤ「マフィティフ!久しぶりだな」

 ピカチュウ「ピカッ!」

 

 マフィティフ「バフッ!」

 

 リコ「マフィティフ」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 マフィティフ おやぶんポケモン あくタイプ

 

 子どもと遊ぶことが大好き。 普段は温厚だが、家族を守るとき形相が変わる。

 

 

 ペパー「実は俺、母ちゃんと父ちゃんに会いたくてさ、シンヤに出会う少し前に、このエリアゼロに来たことがあったんだ。でも、その時エリアゼロにいたポケモンに襲われて、マフィティフは大きな怪我をしたんだ。それ以来、マフィティフはずっと具合が悪くてさ」

 

 ロイ「ポケモンセンターに連れていかなかったの?」

 

 ペパー「もちろん行った。でも、普通の怪我や病気じゃなかったから、ポケモンセンターでは治療が出来なかった。そんな時、父ちゃんの研究室に置いてあった《バイオレットブック》を読んで、秘伝スパイスの存在を知ったんだ。けど、秘伝スパイスはヌシポケモンに守られてて、バトルしようにも、俺はバトルが得意じゃないし、ポケモンバトルが強い知り合いもいない」

 

 フリード「だから、偶然パルデア地方にやってきた、世界チャンピオンでもあるシンヤに、秘伝スパイスを集めるのを手伝ってもらったのか?」

 

 ペパー「ああ。俺が秘伝スパイスを集めたい理由を話してもいないのに、コライドンとミライドンのモンスターボールを貰ったからって、シンヤはすぐにいいよって言ってくれたんだ。そのおかげで、マフィティフはこうして元気になった」

 

 マフィティフ「ワン!」

 

 リコ(そんなことがあったんだ…)

 

 ゼイユ「シンヤ、やっぱりアンタはすごいね」

 

 シンヤ「コライドンとミライドンのモンスターボールを貰ったから、ペパーに借りを返したかっただけだ」

 

 ドット「ねぇ、秘伝スパイスのおかげで、コライドンとミライドンは戦闘能力を取り戻したって言ってたけど。それは秘伝スパイスを食べたから?」

 

 シンヤ「ああ。ヌシポケモンを倒した後、俺たちは順に、あまスパイス、にがスパイス、すぱスパイス、しおスパイス、からスパイスっていう5つの天然物の秘伝スパイスを手に入れたんだ。それを1つずつ手に入れた後、ペパーがそれを使って美味いサンドイッチを作ってくれたんだ。それを食べたことで、コライドンとミライドンは全ての能力を取り戻し、マフィティフも元気になったんだ」

 

 リコ「へぇ〜」

 フリード「それでその後は?」

 

 シンヤ「コライドンとミライドンが全ての能力を取り戻すと、目の前にいるオーリム博士とフトゥー博士に、このゼロラボに来てほしいと頼まれて、俺たちはここに来ることになったんだ」

 

 リコ「前にシンヤが言ってた、ここでタイムマシンを見たって話だよね?」

 

 シンヤ「ああ。でもペパーが、俺の付き添いが自分だけじゃ不安だからって、チャンピオンランクの強いヤツと、機械に強いヤツがほしいって言い出してな」

 

 リコ「チャンピオンランクの強いヤツ…」チラッ(ネモを見る)

 

 ドット「機械に強いヤツ…」チラッ(ボタンを見る)

 

 ネモ「ハハッ、私はシンヤから強いポケモンがいるって聞いたから、エリアゼロに行ってみたくなって」

 

 ボタン「うちはシンヤに借りがあったから、シンヤの力になりたくて…」

 

 シンヤ「その後のことは、前にリコたちに話した通り、ルッカ先生が自分の働いている学校から、ある書類をオレンジアカデミーに届けに来た時に、俺たちがエリアゼロに行く話を聞いてて、エリアゼロに行く俺たちに同行してくれたんだ」

 

 アレックス「そうだったのかい?」

 

 ルッカ「ええ。けど、私がエリアゼロに行くのに同行したのは、初めてシンヤ君を見た時に、《シンイチ》君の子供だって分かっていたからなの」

 

 シンヤ「父さんに?」

 ルッカ「うん。だって、顔が彼に似てるんだもの」

 

 リコ「それでお母さんは、シンヤたちとここに来たんだね」

 

 ルッカ「そうよ」

 

 ロイ「ねぇシンヤ、シンヤはこのパルデア地方で3つのことをやりながら冒険してたって言ってたけど、残りの1つは何なの?」

 

 ドット「ジム巡りと、秘伝スパイス集め。最後の1つは?」

 

 シンヤ「それは……オレンジアカデミーに戻ってから話すよ。コライドンとミライドンや、こことは何の関係もない話だから」

 

 ドット「そうなの?」

 シンヤ「ああ」

 ボタン「…」

 

 フリード「シンヤ、お前がパルデア地方に来てから、コライドンやミライドンと出会って、どんな冒険をしてきたかは分かった。だけど、俺にはもう一つ気になることがある」

 

 シンヤ「オーリム博士とフトゥー博士のことだろ?」

 

 フリード「ああ。さっきお前は、本物のオーリム博士とフトゥー博士に会わせてくれと言った。ってことは、お前は最初から、この2人が本物のオーリム博士とフトゥー博士じゃないって分かってたってことになる」

 

 シンヤ「…ああ、その通りだ。この2人はオーリム博士とフトゥー博士にそっくりだけど、本物のオーリム博士とフトゥー博士じゃない。この2人は、本物のオーリム博士とフトゥー博士が作り出した《ロボット》なんだ」

 

 フリード「なっ!?」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「ロボット⁉︎」」」

 

 オーリムAI「そう。私たちは、オーリム博士とフトゥー博士が自身の知識と記憶をもとに作った人工知能、AIで動くロボットなんだ」

 

 フトゥーAI「パルデアにやってきたシンヤと、初めて校長室で話をした時からね」

 

 フリード「ちょ、ちょっと待ってください!今の科学技術では、これほど高度なAI技術は作れないはずだ!なのにあなたたちは、俺たちと普通に会話ができている。それは何故ですか⁉︎」

 

 フトゥーAI「確かに、これほど高度なAI技術は、今の科学技術では作ることは不可能だ」

 

 オーリムAI「しかし、このゼロラボに搭載された結晶体が、それを実現可能にしているんだ。だから、我々2人はこのゼロラボから外に出ることができないんだ」

 

 ミコ「そっか。ここを離れられない理由って、そういうことだったんだ」

 

 リュウガ「だから、コライドンとミライドンをシンヤに預けたってことか…」

 

 ドット「まさか、こんなSFみたいな話があるなんて…」

 

 フリード「…他にも聞きたいことがあるんですけど、構いませんか?」

 

 フトゥーAI「もちろん構わないよ」

 

 フリード「何故、オーリム博士とフトゥー博士は、あなたたちを作ったんですか?」

 

 オーリムAI「その質問は、以前シンヤたちがここに来た時に話したが、まあいいだろう。オーリム博士とフトゥー博士は、別の時代のポケモンに興味を持っていてね。特に、オーリム博士は《古代のポケモン》、フトゥー博士は《未来のポケモン》の研究に熱心だった。しかし、2人の熱意に他の研究社たちは付いていけなくなり、1人、また1人と、2人の元を離れていった。そこで2人は、自身の考えや行動、知識や記憶をもとに人工知能を作った」

 

 フトゥーAI「それが、オリジナルの博士たちをベースにして作られた、我々AIで動くロボットなのだ」

 

 オーリムAI「我々の考えや行動など、全てがオリジナルの博士たちをベースにコンピュータが計算している。その演算が、博士ソックリに作られたこの機械の体を動かしているんだ」

 

 クラベル「なるほど。そういうことでしたか」

 

 フリード「その後、博士たちはあなたたちと一緒に、タイムマシンを作ったということですね?」

 

 オーリムAI「ああ、我々のオリジナルでもあるオーリム博士とフトゥー博士は、古代のポケモンや未来のポケモンが、共に仲良く生きる世界を夢見ていた。そして、博士たちは我々を作り出すと、我々と共同して遂にタイムマシンを作り出した。モンスターボールを古代の世界と未来の世界に転送し、異なる時間軸のポケモンを捕まえて、現代に呼ぶことができるタイムマシンを。今この時も、自動的に古代と未来の世界からポケモンを呼び出している。しかし、古代のポケモンたちと未来にいるポケモンたちの力は、あまりにも強暴で強大すぎた」

 

 フトゥーAI「現代のポケモンの生命力を、いとも簡単に奪ってしまうほどにね。オリジナルの博士たちは、それも自然の一つの形と言っていたが」

 

 フリード「それがコライドンやミライドンといった、あのパラドックスポケモンと呼ばれているポケモンたちってことか!」

 

 リュウガ「なぁ、博士たちとアンタたちは、いつタイムマシンを完成させたんだ?」

 

 オーリムAI「我々がタイムマシンを完成させたのは、今から5年ほど前のことだ」

  

 リュウガ「だとしたら、なんで今までパラドックスポケモンたちの存在が誰にも知られなかったんだ?このエリアゼロにあれだけ多くのパラドックスポケモンたちが生息していたのなら、エリアゼロの外に出ていてもおかしくなかったはずだ」

 

 ゼイユ「言われてみれば…」

 ドット「確かに!」

 

 フトューAI「その理由は簡単だ。今エリアゼロには、特殊なバリアを張り巡らせている。そのバリアによって、古代と未来のポケモンは、このエリアゼロの外に出られないようになっているんだ」

 

 オーリムAI「しかし、一つの誤算が生じ始めていてね」

 ミコ「誤算?」

 

 フトゥーAI「さっきシンヤが、ペパーと秘伝スパイスを集めていた話をしたことは覚えているだろう?実は、シンヤとペパーが三つ目の秘伝スパイスを手に入れる時にバトルをしたヌシポケモンが、このエリアゼロにいる《テツノワダチ》という未来から来たポケモンなんだ」

 

 ロイ「えっ⁉︎」

 リコ「シンヤ、それは本当なの⁉︎」

 シンヤ「ああ、本当のことだ」

 

 ドット「でも、バリアがあるから、パラドックスポケモンたちはこのエリアゼロの外には出られないって!」

 

 オーリムAI「だから誤算が生じているんだ。今もエリアゼロには特殊なバリアを張り巡らせていて、古代と未来のポケモンがこのエリアゼロの外から出られないように制御しているが…テツノワダチのように、バリアを突破するポケモンが現れた」

 

 フトゥーAI「そんなことが何度も起きれば、いずれ彼らはエリアゼロという箱庭を飛び出し、パルデア地方の至る所にはびこるだろう。そうなれば、パルデアの豊かな自然は崩壊し、多くの犠牲者が出てしまう」

 

 アレックス「ッ⁉︎」

 リコ「そんな⁉︎」

 ドット「マジかよ…」

 

 フトゥーAI「しかし、それを止める方法が1つだけあった」

 

 リコ「えっ?」

 

 オーリムAI「その方法とは、博士たちが作った最強のAIである我々2人を倒すことだ。我々2人は倒すことが出来れば、タイムマシンは機能を停止し、エリアゼロにいるパラドックスポケモンたちがパルデア地方にはびこることはない」

 

 フリード「あっ!もしかして、以前ルッカ先生が言ってた、シンヤがパルデアを救ったっていうのは!」

 

 ルッカ「そう。以前シンヤ君はここに来た時に、博士たちが作ったロボットであるこの2人とポケモンバトルをして、2人を倒したの」

 

 フリード「やはり」

 キャプテンピカチュウ「ピカッ!」

 

 リコ(…前にパルデアでそんなことが…シンヤは、私と出会うずっと前に、このパルデア地方を救ってくれたんだ…)

 

 ロイ「でも、どうしてシンヤが2人を倒す必要があったの?2人がわざとシンヤにポケモンバトルで負ければ、それで解決したんじゃないの?」

 

 ドット「確かにそうだ。それに、シンヤのポケモンの力なら、タイムマシンだって簡単に壊せるだろうし、わざわざロボットの2人と戦う意味がない」

 

 フトゥーAI「その理由も簡単さ」

 

 オーリムAI「もしタイムマシンを止める、あるいは破壊しようする者が現れたら、我々はその邪魔者を排除するようにプログラムされていてね」

 

 フトゥーAI「オリジナルの博士たちをコピーして作られた我々だが、我々2人は、パルデアの豊かな自然や生態系が破壊されてしまうのは、あまりに合理的ではないと思った」

 

 オーリムAI「だから我々は、古代と未来のポケモンを現代の生態系に持ち込むのは危険と判断し、オリジナルの博士たちの意志に反して、タイムマシンを止めることを決意したんだ」

 

 フリード「しかし、もしタイムマシンを止めようとするヤツがいたら…」

 

 オーリムAI「そう。我々2人は、邪魔者を排除しようとする戦闘ロボットになってしまう」

 

 フトゥーAI「しかも、我々はこのタイムマシンを守るようにプログラムされているから、自分たちではタイムマシンを止めることも破壊することも出来ない。だから我々は、自分たちを退けられるだけのバトルの実力を持つ者に白羽の矢を立て、エリアゼロに来てもらうように考えた」

 

 ドット「もしかして!」

 リコ「それが!」

 

 フトゥーAI「そう!それがシンヤだったんだ!彼はパルデア地方に来る前にポケモンWCSで優勝し、世界チャンピオンと呼ばれるようになった」

 

 オーリムAI「その彼なら、オーリム博士とフトゥー博士がパルデア地方のチャンピオンたちの戦闘を分析して作り上げた無敵のAIである我々2人を倒し、タイムマシンを止めてくれると思った」

 

 フリード「そして、あなたたちの読み通り、シンヤはあなたたちに勝ち、タイムマシンを止めてパルデア地方を救った…と?」

 

 フトゥーAI「そういうことだ」

 

 フリード「なるほど。何故シンヤが今まで、エリアゼロであったことを話してくれなかったのか、クラベル校長が他言してはならないと言っていたのか、その言葉の意味がやっと分かりました。…しかし、もう一つ気になることがあります。あなたたちが博士をベースにしたロボットだというなら、本物のオーリム博士とフトゥー博士は、今どこにいるんですか?」

 

 フトゥーAI「…本物の博士たちは、第4観測ユニットでの事故に巻き込まれてしまってね」

 

 フリード「事故?」

 

 オーリムAI「そうだ。オリジナルの博士たちは、古代と未来から来たポケモンたちの力を見誤っていた。シンヤのポケモンになる前のコライドンとミライドンが、自分たちの呼んだ古代と未来のポケモンに攻撃をされた時、オーリム博士はコライドンを」

 

 フトゥーAI「フトゥー博士はミライドンを守るために自らを犠牲にし…そしてそのまま…」

 

 ロイ「それって!」

 リコ「本物の博士たちは…」

 

 ドット「…ッ!ちょっと待って!」

 リコ「ドット、どうしたの?」

 

 ドット「オーリム博士とフトゥー博士が行方不明になった理由は分かった。けど、さっきシンヤはこう言ってたよね。本物のオーリム博士とフトゥー博士に会わせてほしいって。あれってどういう意味なの?それに、ペパーたちとここに来たのは、2人の言っていることが真実かどうかを確かめる為って言ってたよね?」

 

 シンヤ「その事か。…実はここに来る前、リコたちが応用テストの説明を校長から聞いてる時に、俺はオモダカさんに呼ばれて校長室に行ったんだ。その時に、オモダカさんからある動画を見せてもらってな」

 

 ここにやってくる数分前、シンヤがオモダカに呼ばれて校長室に来た時のこと…

 

 オーリムAI『ハロー、シンヤ』

 フトゥーAI『久しぶりだね』

 

 シンヤ(《オーリム博士》と、《フトゥー博士》のロボット!)

 

 フトゥーAI『我々2人が送ったこの動画を見た時、恐らく君は驚くと思う。なにせ、我々は君にポケモンバトルで負けた後、機能停止になったのだから』

 

 オーリムAI『しかし、どうしても君に伝えておきたいことがあってね。だから、クラベル校長のいる校長室に、このメッセージ付きの動画を送ったんだ』

 

 シンヤ「…」

 

 オーリムAI『機能を停止した我々2人のロボットが、どうして再び動いているのか、君はそのことを疑問に思っているだろう。その理由を詳しく説明したいのだが、出来ればそれは動画ではなく、君に直接会ってから話そうと思っているんだ』

 

 フトゥーAI『しかし、君も知っての通り、我々2人はエリアゼロから離れられない身だ。だが、どうしても君には…いや、君とペパーに伝えておきたいことがあってね』

 

 シンヤ「俺とペパーに伝えておきたいこと?」

 

 フトゥーAI『単刀直入に言おう。我々のオリジナルでもあり、ペパーの実の両親でもあるオーリム博士とフトゥー博士のことだ』

 

 シンヤ「ッ!」

 

 オーリムAI『以前君たちがここに来た時には伏せておいたが、今、我々2人がいる場所、エリアゼロの最深部にある《ゼロラボ》に、オリジナルのオーリム博士とフトゥー博士がいるんだ』

 

 シンヤ「なっ⁉︎オリジナルの博士たちが⁉︎」

 

 フトゥーAI『いきなりこんなことを言われたら、オーリム博士とフトゥー博士の息子であるペパーは酷く混乱するだろうとは思う。しかし、このゼロラボに、ペパーの両親のオーリム博士とフトゥー博士がいるんだ。もちろん、これは嘘などではない』

 

 シンヤ「…」

 

 オーリムAI『そこでシンヤ、君に頼みがある」

 

 フトゥーAI『君がここに来た時に、機能を停止した我々が動いている理由と、我々のオリジナルである、本物のオーリム博士とフトゥー博士がどこにいるかを話すから、近いうちにペパーを連れて、我々のいるゼロラボにまで来てほしい』

 

 シュン!(動画が消える)

 

 

 フリード「なるほど。ここに来ることになった二つ目の理由は、本物のオーリム博士とフトゥー博士がここにいるかどうかを確かめる為だったのか」

 

 シンヤ「ああ。俺があなたたちの送ってきたあの動画を見たのは、さっきここに来る前でしたけど、何故クラベル校長とオモダカさんが俺に同行を頼んだのか、あの動画を見てすぐに分かりましたよ」

 

 フトゥーAI「そうか」

 

 オーリムAI「しかし、我々も驚いているよ。こんなに大勢の人数で、このラボに来るとは思っていなかったからね」

 

 シンヤ「それより、なんで機能が停止したはずのあなたたち2人が、再び機能しているのか。あなたたちのオリジナルである、オーリム博士とフトゥー博士がここにいるという意味を教えてくれませんか?以前ここに来た時、あなたたちは俺たちに博士たちが死んでいると言っていた。それなのに、送ってきた動画では博士たちがこのラボにいると言っていた。それはどういうことなんです?」

 

 オーリムAI「もちろん、その2つの理由もちゃんと話す」

 

 フトゥーAI「ペパー、君には辛い思いをさせてしまうかもしれないが、博士たちのいる所に着いたら真実を話すよ」

 

 ペパー「…」

 

 ガタンッ(エレベーターが止まる音)

 

 フトゥーAI「最下層に着いた」

 オーリムAI「さあ、みんな降りてくれ」

 

 博士たちの研究室から最下層に行くまでに、シンヤから話を聞いたリコたちは色々なことを知った。まず、シンヤはポケモンWCSで優勝した後、母親であるヴィヴィアンの勧めでこのパルデア地方にやってきた。そして、コライドンやミライドン、ペパーやネモに出会い、それがキッカケとなり、シンヤはパルデア地方を冒険することになったのだ。その途中、シンヤは3つのことをしながら冒険をしていた。一つ目はジム巡り、二つ目はペパーと一緒に秘伝スパイスを集める冒険。三つ目は後で話すとのことだが。その3つのことが終わった後、シンヤはこのエリアゼロにやってきて、ペパーがオーリム博士とフトゥー博士の息子だということを知り、コライドンやミライドン、パラドックスポケモンたちのこと、タイムマシンのこと、本物のオーリム博士とフトゥー博士の最後を聞いたのだ。最後までシンヤたちの話を聞いていたリコやフリードは、何故シンヤが今までエリアゼロであったことを話してくれなかったのか、シンヤたちの話を最後まで聞いて、2人はその理由に納得した。そしてリコは、シンヤが自分と出会うずっと前に、自分の故郷であるパルデア地方を救ってくれていたことを知ると、シンヤのことをずっと見ていた。オモダカとクラベルがシンヤに同行を頼み、このゼロラボに来たかった最大の理由は、オーリムAIとフトゥーAIが校長室に送ってきた動画を見て、シンヤたちから死んだと聞かされていた本物のオーリム博士とフトゥー博士がここにいるかを確かめる為だったのだ。そして、エレベーターでシンヤたちが話をしていると、エレベーターは最下層に到着した。その最下層と呼ばれる場所は、博士たちが開発したタイムマシンがある部屋だった。

 

 ペパー「ぁ……」

 ネモ「ペパー…」

 ボタン「大丈夫?」

 

 ペパー「あ…ああ」

 

 シンヤ「確かめに行こうぜ。真実を」

 

 ペパー「お、おう!」

 

 ポーーン

 

 ゲッコウガ「コウガッ!」

 ビクティニ「ティィニッ!」

 オーガポン「ぽにおっ!」

 

 シンヤ「ゲッコウガ!ビクティニ!オーガポン!」

 

 スグリ「ッ!」

 

 ゲッコウガ「…」

 ビクティニ「…」

 オーガポン「…」

 

 シンヤ「ボールの中からさっきの話を聞いてたのか。…一緒に来てくれるのか?」

 

 ゲッコウガ「コウガッ!」コクッ

 ビクティニ「ティニッ!」コクッ

 オーガポン「ぽにおっ!」コクッ

 

 シンヤ「分かった。一緒に行こう」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 シンヤがエレベーターから出ようとしたら、突然モンスターボールから、ゲッコウガのビクティニとオーガポンがモンスターボールから出てきたので、シンヤはゲッコウガたちも一緒に連れて行くことにした。

 

 ゼロラボ・最下層

 

 リコ「うわぁ〜!」

 ニャローテ「ニャッァァ!」

 

 アレックス「これは…」

 フリード「凄すぎて言葉が見つからねぇ…」

 キャプテンピカチュウ「ピカッ!」

 

 クラベル「なんと…」

 オモダカ「…」

 

 ロイ「すごい」

 ホゲータ「ホンゲェ〜」

 

 ドット「神秘的…」

 クワッス「クワッス」

 

 ゼイユ「外もすごかったけど、ここもすごいじゃない」

 ゼイユ「わやじゃ…」

 

 初めてここに来たリコたちは、エレベーターを降りて周りを見ると、驚愕の表情をした。タイムマシンのある部屋の中は、天井の中央と地面を除くすべての場所が結晶石で覆われていた。そして部屋の中央には、博士たちがテラスタルの力を使って作ったタイムマシンがあった。AIのオーリムとフトゥーがタイムマシンのある所に歩いて行ったので、シンヤたちは2人の近くに走って行った。

 

 オーリムAI「ペパー、心の準備はいいかい?」

 

 ペパー「ああ、早く2人に会わせてくれ」

 

 フトゥーAI「分かった」

 

 ピッ(ボタンを押す)

 

 ウィーン!(地面が開く)

 

 シュウ〜〜〜(冷気が流れる)

 

 シンヤ「ぁっ!」

 ペパー「ッ⁉︎こういうことかよ…」

 

 オモダカ「これは…」

 クラベル「なんということです…」

 

 リコ「ぁっ…」

 

 フトゥーAIがタイムマシンのあるボタンを押すと、タイムマシンがある近くの地面が大きく開き、そこから冷たい冷気が流れてくると、ちょうど人間が1人入れる大きなカプセルが2つ出てきた。そのカプセルの中をよく見ると、中には2人の男女が眠っていた。

 

 

 オーリム博士『…』

 フトゥー博士『…』

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 ゼロラボの最下層にやってきたシンヤたちは、本物のオーリム博士とフトゥー博士を見つけることができた。しかし、2人は冷凍保存状態で、カプセルから出せば死んでしまうと言われてしまう。その言葉を聞かされた時、誰もが絶望の表情を浮かべたが、2人を助ける方法があるとシンヤが言うと、シンヤは本物のオーリム博士とフトゥー博士を救おうとした。すると、突然AIオーリムとAIフトゥーが暴走し、パラドックスポケモンを繰り出してシンヤたちに襲いかかってきた。そして、ピンチに陥ったシンヤたちの目の前に、あの2体のポケモンが姿を現した。

 

 次回「シンヤ・リュウガVSオーリムAI・フトゥーAI!奇跡の光!」

 





 投稿に4週間もかかってしまって申し訳ありません。今回の話は60000文字を超える可能性があるため、こちらの都合で申し訳ないのですが、読む方も大変だと考えて、話を分けて出すことにしました。
 
 アニメは10月から新章に変わるので、少しペースを上げて小説を書いていきたいと思います。
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