ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 テラスタル研修の応用テストを受けるため、チャンプルタウンにやってきたシンヤたち。ひょんことから、ナンデモ食堂という食堂の手伝いをすることになったが、無事に店の手伝いが終わった次の日。シンヤたちはチャンプルジムに向かった。


第63話『ドットVSアオキ!クワッスの新たなステップ!』

 

 チャンプルタウン・チャンプルジム

 

 ドット「えっ?ジムリーダーのアオキさんがいない?」

 

 ジムの受付「はい。アオキは外回りに行っていて」

 

 ロイ「外回り?」

 

 ジムの受付「会社の取引先などを歩いて回ることです」

 

 シンヤ「そう言えば、アオキさんはジムリーダーでもあるけど、サラリーマンでもあったな」

 

 ジムの受付「はい。この町にいるのは確かだと思うのですが」

 

 ドットが応用テストを受けるために、チャンプルジムにやってきたシンヤたちだったが、今アオキは外回りに行っているため、チャンプルジムにはいないようだ。

 

 ドット「早く応用テストを受けて合格したかったのに」

 

 リコ「すごい自信だね」

 

 シンヤ「基礎テストを受ける時はあんなに緊張してたのにな」

 

 ドット「もう着ぐるみ無しでも大丈夫になったからね」

 

 ロイ「応用テストの対策はしてあるの?」

 

 ドット「もちろん!アオキさんの対戦動画は何度も見たし。応用テストはポケモンを必ず2体使わなきゃいけないから、クワッスとカヌチャンがバトルする時の作戦も考えてきた」

 

 クワッス「クワァースッ!」

 

 カヌチャン「チャ、チャー!」

 

 ドテッ(カヌチャンがこける)

 

 カヌチャン「キュ〜(涙)」

 

 ドット「あぁ、大丈夫か?カヌチャン」

 

 リコ「確かに気合いは入ってるみたいだね」

 

 シンヤ「しかし、カヌチャンのバトルはちょっと心配だな」

 

 ロイ「どうして?」

 

 シンヤ「カヌチャンはポケモンバトルを1回もしたことがないんだ。それなのに、初めてバトルする相手はジムリーダーだぞ」

 

 ロイ「そう言われてみれば…」

 

 リコ「確かにそうだよね」

 

 クワッスもカヌチャンも気合いが入ってはいたが、シンヤの言う通り、カヌチャンは実戦経験が1回もない。だが、応用テストはポケモンを必ず2体使わなければならないので、カヌチャンも必ずバトルをすることになる。

 

 ドット「じゃあ、この町にいるアオキさんを探しに行こう」

 

 シンヤ「っても、なにも手掛かりがないんじゃな」

 

 ♫♫♫(音楽が聞こえてくる)

 

 クワッス「クワッ?クワァァス!」ダッ!

 

 ドット「あっ、クワッス!」

 

 シンヤ「おい、どこに行くんだ?」

 

 ピカチュウ「ピィカチュ?」

 

 ドット「追いかけよう!」

 

 リコ・ロイ「「うん!」」

 

 ドットがスマホロトムを取り出し、チャンプルタウンのどこかにいるアオキを探そうとチャンプルタウンのマップを開いた。すると、どこからか音楽が聴こえてきて、その音楽を聴いたクワッスは音楽のする方に走りだしてしまい、シンヤたちは走ってクワッスのあとを追いかけた。

 

 チャンプルタウン・街中

 

 シンヤ「ここら辺は随分人が多いな」

 

 ドット「それより、クワッスは一体どこに?」

 

 リコ「あ、あそこ!」

 

 音楽の聴こえてきた方に走って行ったクワッスを捜しに、チャンプルタウンを歩き回るシンヤたち。すると、シンヤたちのいる前方の方に人だかりができていて、クワッスはその人だかりの後ろから何かを見ていた。

 

 ドット「クワッス、勝手にどこかに行くなよ」

 

 クワッス「クワッス!」

 

 ドット「んっ?」

 

 シンヤ「何を見てるんだ?」

 

 ピカチュウ「ピィーカ?」

 

 オドリドリ(めらめらスタイル)「ドーリッ!」

 

 シンヤ「なんだ。クワッスは《オドリドリ》の踊りを見てたのか」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 クワッスが後ろから見ていたのは、めらめらスタイルのオドリドリが、ラジカセから流れてくる音楽に合わせて踊っている姿だった。オドリドリのダンスはすごくリズミカルで、クワッスや周りにいる人たちは、オドリドリの踊っている姿に見入っているようだ。

 

 ???「オドリドリ、もうワンステップいくよ!」

 

 オドリドリ(めらめらスタイル)「ドーリッ!」

 

 ???「フェザーダンス!」

 

 オドリドリ(めらめらスタイル)「ドリ、ドリィーッ!」

 

 オドリドリの後ろにいる踊り子のような格好をしている女性が、オドリドリに「フェザーダンス」を指示すると、オドリドリは宙に飛び上がり、翼を広げて回転をした。オドリドリに指示をしていたところを見ると、女性はオドリドリのトレーナーのようだ。そして、オドリドリの踊りを見ていたクワッスは足踏みをすると、オドリドリのいる方に走って行った。

 

 クワッス「クワッス!」

 

 オドリドリ(めらめらスタイル)「ドリ?」

 

 ???「んっ?君も踊りたいの?」

 

 クワッス「クワァァスッ!」

 

 ドット「クワッス、そんな暇ないだろ。アオキさんを探すのが先なんだから」

 

 ???「?…アオキさんって、ジムリーダーのアオキさんの事?」

 

 シンヤ「そうですけど。…あの、あなたは?」

 

 ディバ「私は《ディバ》。この子は私のオドリドリで、この町で一緒に踊りをしてるんだ」

 

 シンヤ「そうだったんですか。踊りがうまかったから、てっきりプロのダンサーかと」

 

 ディバ「アハハッ、ありがとう」

 

 リコ「シンヤ、私たちの目的を忘れてない?」

 

 シンヤ「わ、忘れてないって。アオキさんのことだろ?あの、ディバさんは、今アオキさんがどこにいるか知ってるんですか?」

 

 リコ(…もう、シンヤったら)

 

 シンヤがディバと楽しそうに話をしていると、リコはムッとした顔をして、いつもの嫉妬深さが発動してしまう。そして、そんなリコの怒りの声を聞いたシンヤは、リコが不機嫌になっていることに気づくと、慌ててディバからアオキのことを聞いた。

 

 ディバ「もちろん。この町の有名人だからね」

 

 シンヤ「良ければ、アオキさんの居場所を教えてくれませんか?俺たち、アオキさんに用があって」

 

 ディバ「いいよ。…でもその前に、クワッスの踊りを見せてくれない?」

 

 ドット「えっ?クワッスの踊りを?」

 

 ディバ「うん。その子がどんな踊りをするのか興味があるんだ」

 

 ギャラリー「いいぞ!やれやれ!」

 

 ギャラリー2「見せてくれよ!クワッスの踊り!」

 

 ドット「…ハァ、しょうがないな。クワッス、お前の踊りを見せてやれ!」

 

 クワッス「クワーッス!」

 

 アオキのいる居場所を教える代わりに、ディバからクワッスの踊りを見せてほしいと言われると、オドリドリの踊りを見ていたギャラリーたちも、クワッスの踊りを見たがっていた。すると、クワッスはステップをし始め、「けたぐり」のステップを取り入れた絶妙な踊りを始めた。

 

 ディバ「中々やるわね。じゃあこっちも!オドリドリ!「めざめるダンス!」

 

 オドリドリ(めらめらスタイル)「ドリ、ドーリッ!」

 

 ディバがオドリドリに「めざめるダンス」という技を指示すると、オドリドリは踊りを始めた。そして、オドリドリが「めざめるダンス」を発動すると、オドリドリの足元から炎が舞い上がり、オドリドリの踊りをより一層引き立て、見るもの全てを魅了していた。すると、オドリドリの踊りをずっと見ていたクワッスが、見よう見まねでオドリドリと同じ踊りをし始めた。

 

 シンヤ「ほぅ、オドリドリの踊りを取り入れる気か」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 クワッスがオドリドリと同じ踊りを始めると、2人の踊りを見ているギャラリーたちも盛り上がり、クワッスとオドリドリは互いに負けるもんかと言う顔をすると、ラジカセの音楽が止まるまで踊り続けた。そして、ラジカセの音楽が止まると、クワッスとオドリドリはポーズをとったあとにハイタッチし、周りは盛り上がっていた。

 

 ディバ「クワッス、アンタ最高だよ!「けたぐり」と「めざめるダンス」を組み合わせて最後までダンスするなんて。日頃の練習のたまものだね」

 

 クワッス「クワッス」

 

 ドット「当然だよ。クワッスはいつも努力してるからね」

 

 シンヤ「いや、お前がドヤ顔する必要はないぞ( ̄▽ ̄)」

 

 ピカチュウ「ピィーカ(ー_ー)」コクッ

 

 シンヤ「それで、アオキさんは今どこに?」

 

 ディバ「ああ、そうだったね。もうお昼だから、アオキさんは《宝食堂》にいるはずだよ」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「宝食堂?」」」

 

 シンヤ(アオキさん、宝食堂に居るのか。…だったらちょうどいい。宝食堂でやりたいことがあったし)

 

 宝食堂とは、このチャンプルタウンにある飲食店で、すごく人気のある店でもあり、以前シンヤたちがお手伝いをしていた、ナンデモ食堂のライバルでもあるお店だ。ディバの話では、今アオキは宝食堂で昼ごはんを食べているらしい。宝食堂のある場所はシンヤが知っているので、リコたちはディバにお礼を言うと宝食堂に向かった。

 

 チャンプルタウン・宝食堂

 

 リコ「ここが宝食堂なの?」

 

 シンヤ「ああ。看板にもそう書いてあるだろ?」

 

 リコ「…ホントだ」

 

 ロイ「いい匂い」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 ドット「早速、中に入ろう」

 

 ガラガラッ(戸を開ける音)

 

 リコたちはシンヤに案内されて、宝食堂のお店の前にやってきた。宝食堂のお店はどの飲食店の建物より大きく、立派な建物だった。今アオキはここで昼ご飯を食べているとディバは言っていたが、アオキがまだこの中にいるかは分からないので、シンヤたちはアオキが中にいるかどうかを確認するため、戸を開けて中に入った。

 

 宝食堂・店内

 

 おかみ「は〜い。いらっしゃい」

 

 ドット「あ、あの…アオ…」

 

 店員「お客さん、4名様?」

 

 ドット「え、えっと…あの…」

 

 シンヤ「ドット、少し落ち着けよ」

 

 リコ「あの私たち、ジムリーダーのアオキさんに会いに来たんです」

 

 シンヤ「ここで昼飯を食べてるって聞いたんですけど」

 

 店員「ああ、そうでしたか。アオキさ〜ん!」

 

 アオキ「はい」

 

 シンヤたちが宝食堂の店内に入ると、宝食堂のおかみさんがいらっしゃいと声をかけ、店員が4名様ですかとシンヤたちに聞いてきた。すると、ドットはオドオドしながらアオキがどこにいるかを聞こうとしたので、リコが代わりにアオキがどこにいるかを聞いてくれた。いつもならリコがオドオドする筈だが、リコがハッキリ店員に物を言うので、かなりコミュ力が上がり、ハキハキ喋るようになったとシンヤは感心していた。そして、店員がアオキの名前を呼ぶと、カウンター席で昼ご飯を食べていたアオキが箸を置き、地面に置いてある鞄を手に持つと、シンヤたちの目の前に歩いてきた。

 

 アオキ「応用テストを受ける、ドットさんですね」

 

 ドット「は、はい」

 

 アオキ「いつぞやの交流戦のとき以来ですね」

 

 リコ「えっ?」

 

 ロイ「交流戦?」

 

 シンヤ「ほら、オレンジアカデミーのグラウンドで、アオキさん、《サンドウィッチ》とバトルしてたじゃん」

 

 リコ「えっ?グラウンドで…」

 

 ロイ「サンドウィッチとバトル?」

 

 リコ・ロイ「「……あぁ〜〜〜っ‼︎」」

 

 交流戦、サンドウィッチとのバトル、その言葉を聞いたリコとロイは、四天王との交流戦の時、アオキがエクスプローラーズのサンゴとバトルをしていたのを思い出した。

 

 ロイ「アオキさんって、あの《四天王》のアオキさん⁉︎ジムリーダーが四天王してるの⁉︎」

 

 ドット「気づいてなかったのかよ」

 

 ロイ「ドットは知ってたの?」

 

 ドット「もちろん」

 

 シンヤ「ロイが驚くのも当然だ。ジムリーダーと四天王を同時にやってる人なんて、そういないからな」

 

 リコ「えっ?もしかして、シンヤはアオキさんが四天王ってことを知ってたの?」

 

 シンヤ「当たり前だ。俺、アオキさんとはジム戦と四天王戦で2度もバトルしたんだぞ」

 

 リコ「だったら早く言っておいてよ!」

 

 アオキがジムリーダーと四天王の両方をやっていると知ると、リコとロイは驚いていた。しかし、2人が驚くのも無理はなかった。ジムリーダーと四天王の両方をやっている人物など、そうそういないのだから。

 

 アオキ「別に構いません。よく影が薄いと言われますので。目立たないことも、私の勤め人としての誇りです。…さて、雑談ばかりしていると上司に怒られてしまいますので、これから応用テストを始めましょう。おかみさん、お願いします」

 

 おかみ「はいよ!お座敷の方のお客さんたち、ちょっと失礼しますね」

 

 お客1「おっ、あれが始まるのか」

 

 お客2「待ってました!」

 

 ポチッ(おかみがボタンを押す)

 

 ピィーピィー

 

 おかみがモンスターボールの形をしているボタンを押すと、店内にアラームのような音が鳴り響き、店内に取り付けられているモンスターボール型の提灯が光ると、座敷の方にいるお客が料理の載っている皿を持ってカウンター席の方に移動した。すると、座敷席の方にある障子がひとりでに開き、座敷席にある全ての畳がテーブルを乗せた状態で開いた障子の奥に流れていくと、流れていった畳の下からバトルフィールドが出現した。

 

 リコ・ロイ・ドット「「「えぇ〜〜っ⁉︎」」」

 

 シンヤ(ハハッ、これを見た時の俺と同じ反応だ。( ̄▽ ̄))

 

 アオキ「ドットさん、準備はいいですか?」

 

 ドット「はい!」

 

 宝食堂・バトルフィールド

 

 アオキ「食後の腹ごなしもかねて、ほどほどにいきますよ。応用テストは、必ず2体のポケモンを使ってもらいます。その状況の中で、いかに上手くテラスタル出来るかが、審査の対象になります」

 

 ドット「ようは、タイミングが大事ってことか」

 

 リコ「ドット!」

 

 ロイ「頑張れ!」

 

 シンヤ(ドット。お前のバトル、しっかり見せてもらうぜ)

 

 ニャローテ「ニャッァ!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 ピカチュウ「ピィーカ!」

 

 遂に始まる、ドットの応用テスト。その相手はジムリーダーでもあり、四天王の1人でもあるアオキだ。この応用テストではポケモンを必ず2体使い、いかに上手くポケモンをテラスタルさせるかが審査の対象になる。しかも、この応用テストが不合格になれば、テラスタルオーブを貰えなくなってしまう。そのためには、なんとしてもこの応用テストを合格する必要がある。そして、バトルを始める準備ができたドットとアオキがバトルフィールドのトレーナーゾーンに立つと、アオキはモンスターボールを構えた。

 

 アオキ「では、最初に戦うポケモンを決めてください」

 

 ドット(…カヌチャンはまだポケモンバトルをしたことがない)…「まずはクワッスだ!」

 

 クワッス「クワッス!」

 

 アオキ「《ノココッチ》、お願いします」

 

 ビュン(モンスターボールを投げる)

 

 ポーーン

 

 ノココッチ「ノォォォーーコッ!」

 

 リコ「ノココッチ」スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 ノココッチ つちへびポケモン ノーマルタイプ。

 

 硬い尻尾で、地中深くの岩盤をくりぬいて巣を作る。巣穴の長さは、10キロに及ぶ。

 

 ロイ「アオキさんはノーマルタイプの使い手なんだ」

 

 シンヤ「いや。アオキさんは、ジムリーダーの時はノーマルタイプを。四天王の時はひこうタイプを使うんだ」

 

 リコ「そうなんだ」

 

 アオキ「では、応用テストを始めます。バトル、スタート!」

 

 ドット「クワッス、作戦通りにいくぞ。「みずでっぽう!」」

 

 クワッス「クワァァスーーッ!」

 

 ノココッチ「ノーッチ!」

 

 バァァァン!

 

 ドット「クワッス、「アクアブレイク!」」

 

 クワッスとノココッチがバトルフィールドに登場し、アオキが応用テストを始める宣言をすると、遂にテラスタル研修、応用テストが始まった。バトルが始まると、ドットはクワッスに「みずでっぽう」を指示し、クワッスは口から大量の水をノココッチに発射した。すると、ノココッチは体を回転させ、尻尾で「みずでっぽう」を防いだ。しかし、ドットはこうなると分かっていたのか、クワッスに「アクアブレイク」を指示した。

 

 アオキ「ノココッチ、「へびにらみ」です」

 

 ノココッチ「ノコーーッ!」

 

 ドット「あっ、クワッス、ノココッチを見ちゃダメだ!」

 

 クワッス「クワッ⁉︎」

 

 クワッスが足に水を纏って攻撃しようとすると、ノココッチは体を起き上がらせ、お腹の模様をクワッスに見せた。すると、ノココッチのお腹の模様を見てしまったクワッスはまひ状態になってしまった。

 

 シンヤ「まずいな。クワッスがまひ状態になっちまった」

 

 ピカチュウ「ピィーカ…」

 

 

 ドット「あのノココッチ、思ったより素早い」

 

 アオキ「では、こちらも攻撃させてもらいます。ノココッチ、「ばくおんぱ」です」

 

 ノココッチ「ノォォコォォ、コォォォーーッ‼︎」

 

 ドット「クワッス、避けろ!」

 

 クワッス「クワッ…」

 

 バァァァァン!

 

 クワッス「クワァァスッ⁉︎」

 

 ドット「あっ、クワッス!」

 

 クワッス「クワァァ…」

 

 ドット「クッ…クワッス、いったんボールに戻れ」

 

 シュルルーン

 

 ドット「カヌチャン、行ってくれ」

 

 カヌチャン「チャチャ!」

 

 ノココッチが「ばくおんぱ」で攻撃してくると、クワッスは避けて攻撃をかわそうとしたが、体が痺れていたため思うように動けず、クワッスはノココッチの攻撃を受けてドットの元まで吹き飛ばされてしまう。すると、ドットはクワッスをいったんボールに戻し、カヌチャンに出るよう頼んだ。

 

 ロイ「カヌチャンの初バトルだ」

 

 リコ「頑張って!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 ニャローテ「ニャッァ!」

 

 カヌチャン「チャアチャアチャアチャアーッ!」

 

 ノココッチ「ノォォォコオー」

 

 カヌチャン「チャチャ⁉︎(涙)」

 

 ポーーン

 

 クワッス「クワッスゥゥ!」

 

 ドット「クワッス!」

 

 クワッス「クワッスゥゥ、クワッスゥゥ!」

 

 カヌチャン「チャ…チャアーッ!」

 

 張り切ってバトルフィールドに出てきたカヌチャンだったが、ノココッチに睨まれると、カヌチャンはノココッチに呑まれてしまい、涙目になっていた。すると、ドットが戻したボールの中からクワッスが出てきて、カヌチャンに頑張れとエールを送ると、カヌチャンは涙を拭き、ノココッチに対して威嚇を始めた。

 

 ドット「よし。カヌチャン、いくぞ!」

 

 カヌチャン「チャーッ!」

 

 アオキ「早くも2体目の登場ですか。ノココッチ、もう一度「へびにらみ」です」

 

 ノココッチ「ノコーーッ!」

 

 ドット「同じ手は食わない。カヌチャン、ハンマーで目を隠して!」

 

 カヌチャン「ヌッ」スッ(ハンマーで目を隠す)

 

 アオキ「ならば「ハイパードリル」」

 

 ノココッチ「ノォォォ、コーーッ‼︎」

 

 ノココッチが再び「へびにらみ」を発動すると、カヌチャンは両目を手に持っているハンマーで隠し、ノココッチのお腹の模様を見ないようにした。すると、アオキはノココッチにハイパードリルを指示し、ノココッチは体を回転させてカヌチャンを攻撃してきた。カヌチャンは両目をハンマーで隠しているからノココッチがどこから攻撃してくるのかは分からないが、ノココッチがどこから攻撃してくるかをドットがちゃんとカヌチャンに指示すると、カヌチャンはノココッチの攻撃を上手くかわした。

 

 ドット「カヌチャン、「ぶんまわす」だ!」

 

 カヌチャン「チャチャ、チャーーッ‼︎」

 

 ガガガガガッ!

 

 アオキ「ほう、悪くありませんね」

 

 ドットが「ぶんまわす」の指示を出すと、カヌチャンは体を回転させ、「ハイパードリル」を発動して回転しているノココッチにぶつかっていった。そして、カヌチャンとノココッチが何度かぶつかると、お互いに後ろの方に飛ばされ、互いの攻撃を相殺したのだ。

 

 シンヤ「カヌチャン、アオキさんのノココッチを相手に頑張ってるじゃん」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 リコ「うん。この調子なら勝てるかも!」

 

 ニャローテ「ニャッァ!」

 

 アオキ「ノココッチ、戻ってください」

 

 シュルルーン

 

 アオキ「《ムクホーク》、いきましょう」

 

 ムクホーク「ムク、ホォォクッ!」

 

 アオキ「つばめがえし!」

 

 ムクホーク「ムク、ホォォォクッ!」

 

 ダァァァン!

 

 カヌチャン「チャアアーッ⁉︎」

 

 ドット「あっ、カヌチャン!」

 

 カヌチャン「チャ…チャ」

 

 バタンッ!

 

 アオキはノココッチをボールに戻すと、もうきんポケモンのムクホークを繰り出してきた。そして、ムクホークに「つばめがえし」を指示すると、ムクホークは「つばめがえし」を発動し、上空からカヌチャンに向かって突っ込んでた。すると、ムクホークの攻撃を受けたカヌチャンは、目を回して倒れてしまう。

 

 ドット「カヌチャン、頑張ってくれてありがとう。戻って」

 

 シュルルーン

 

 

 ドット「クワッス、頼む!」

 

 クワッス「クワッ!」

 

 ドット「みずでっぽう!」

 

 クワッス「クワァァーーッス!」

 

 バァァァン!

 

 カヌチャンが戦闘不能になると、クワッスがバトルフィールドに歩いて行き、ドットがクワッスに「みずでっぽう」を指示すると、クワッスは「みずでっぽう」をムクホークに放った。すると、ムクホークはクワッスの「みずでっぽう」を避けることもせず、クワッスの攻撃を受けた。しかし、ムクホークはあまりダメージを受けていなかった。

 

 アオキ「ムクホーク、「エアスラッシュ!」」

 

 ムクホーク「ムゥゥク、ホォ!ホォ!ホォ!」

 

 ドット「かわせクワッス!」

 

 クワッス「クワッ、クワッ」

 

 ドット「クワッス、煙に隠れて移動だ」

 

 クワッス「クワッ」

 

 ムクホークが翼から「エアスラッシュ」を放ってくると、クワッスはジャンプして攻撃をかわし、「エアスラッシュ」が地面に落ちた衝撃でできた煙の中に姿を隠し、ムクホークの後ろに移動した。そして、ドットが「アクアブレイク」を指示すると、クワッスは足に水を纏ってムクホークを攻撃しようとしたが、その途中に体が痺れて動きが鈍くなってしまい、ムクホークの「つばめがえし」を喰らってダメージを受けてしまう。

 

 シンヤ「まずいな。クワッスはまひ状態だから素早さが下がってるし、あっちはスピードが早いムクホーク。このままじゃ、確実にドットたちが負ける」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 リコ「そんな…」

 

 ドット「せっかく作戦を立てたのに、アオキさんはそれをことごとく上回ってくる」

 

 アオキ「作戦?…なるほど、そういうことですか。ドットさん、作戦を立てることは悪いことではありませんが、作戦通りバトルをしても、それが上手くいくとは限りませんよ」

 

 ドット「えっ?」

 

 アオキの対戦動画を何度も見て応用テストに挑んだドットだったが、せっかく立てた作戦はことごとくアオキに潰されてしまっため、作戦通りにバトルをしてもそれが上手くいくとは限らないというアオキの言葉は的を射ていた。しかし、それでもドットは諦めておらず、最後まで戦おうとしていた。そして、ドットがクワッスに目を向けると、クワッスが両手の羽をパタパタしているのを見た。それを見たドットは、クワッスがムクホークの動きを取り入れようとしているのだと理解した。

 

 ドット「そうか。だからクワッスはさっきから踊ってたんだ。…クワッス!ここに来る時にやってたダンスをやるんだ!」

 

 クワッス「クワッ?」

 

 ドット「動きを組み合わせるダンスだよ。ディバさんのオドリドリと踊ってた時にやってただろ!」

 

 クワッス「……クワッスゥ!」

 

 ドット「いっけえええクワッス!」

 クワッス「クワァァーーッ‼︎」

 

 ドットに動きを組み合わせるダンスと言われると、クワッスは宝食堂に来る前に出会ったオドリドリのことを思い出し、オドリドリと一緒にダンスをした時に「けたぐり」と「めざめるダンス」を組み合わせたダンスをしていたことを思い出すと、飛んでいるムクホークに突っ込んで行った。

 

 ドット「ノココッチみたいに空気を思いっきり吸い込んで、「みずでっぽう」だ!」

 

 クワッス「クワァァァァ、スゥゥーーッッ‼︎」

 

 バァァァァン‼︎

 

 ムクホーク「ムック⁉︎」

 

 アオキ「なんと!」

 

 ドット「今度はオドリドリのステップを組み合わせた「けたぐり」だ!」

 

 クワッス「クワッ、クワッ……クワァァスッ‼︎」

 

 ドカァ‼︎

 

 ムクホーク「ムクゥッ⁉︎」

 

 ドット「次はムクホークの羽ばたきを組み合わせた「はたく」だ!」

 

 クワッス「クワッワッワッワッ‼︎」

 

 ドカカカカカッ!

 

 ムクホーク「ムクゥゥッ⁉︎」

 

 ドット「ラストだ!カヌチャンの回転を組み合わせた「アクアブレイク!」」

 

 クワッス「クワァァァァーーースッ‼︎」

 

 アオキ「ムクホーク、「つばめがえし!」」

 

 ムクホーク「クウゥゥーーッ‼︎」

 

 ドカァァァァン‼︎

 

 クワッス「クワァァーースッ!」

 

 ドカァァァ‼︎

 

 ムクホーク「ムクホッ⁉︎」

 

 クワッスは、ノココッチ、オドリドリ、ムクホーク、カヌチャンたちの動きを取り入れた踊りをすると、それを組み合わせた「みずでっぽう」「けたぐり」「はたく」を使ってムクホークを攻撃し、最後に「アクアブレイク」を発動すると、水を体に纏ってムクホークを攻撃した。すると、アオキはムクホークに「つばめがえし」の指示を出し、ムクホークがクワッスに突っ込んでくると、クワッスとムクホークはお互いにぶつかり合った。そして、しばらくの間は鍔迫り合いの状態が続いたが、クワッスは体に纏っていた水を右足に集めると、足に水を纏った強烈な蹴りをムクホークに決めた。

 

 ドット「いいぞ!その調子だクワッス!」

 

 クワッス「クワッス!」

 

 ピカァァァァン!(クワッスの体が光る)

 

 ドット「えっ?」

 

 クワッス「クワッ?」

 

 リコ「これって…」

 

 ロイ「もしかして!」

 

 シンヤ「ああ、クワッスの《進化》が始まったんだ」

 

 ピカチュウ「ピィカ…」

 ニャローテ「ニャー…」

 ホゲータ「ホンゲッ…」

 

 クワッスがムクホークに蹴りを入れて地面に着地すると、突然クワッスの体が青白く光り輝き、クワッスは《進化》を始めた。そして、クワッスは青白い光に包まれると、その光の中で新たな姿へと進化した。両脚は太く長く伸びて一層たくましくなっていくと、両手の翼は腕に近いように大きくなり、大きい眉毛が追加されてキリッとした凛々しい顔立ちになり、全体的にバレエダンサーを彷彿とさせる姿になった。

 

 ウェルカモ「ウェル、ウェェールッ!」

 

 ドット「《ウェルカモ》!」

 

 リコ「すごい!」

 

 ロイ「かっこいい!」

 

 シンヤ「まさか、このタイミングで進化するとはな」

 

 ニャローテ「ニャーーッァ!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 ピカチュウ「ピッピカチュウ!」

 

 アオキ「なんと…」

 

 ドット「ここだ!テラスタルするなら、このタイミングしかない!ウェルカモ、いくよ!」

 

 スッ(テラスタルオーブを構える)

 

 ウェルカモ「ウェーールッ!」

 

 ドット「映えてバズって、輝いちゃえ!」

 

 クワッスがウェルカモに進化すると、宝食堂の中でバトルを見ていた全員は驚いた。そして、ドットはテラスタルオーブを取り出し、テラスタルオーブを構えると、テラスタルオーブにエネルギーが蓄積されていき、チャージが満タンになると、ドットはウェルカモに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはウェルカモの頭上でエネルギーを解放し、ウェルカモの足場から無数の結晶石が出てきて、ウェルカモは結晶石に身を包み込んだ。そして、結晶石が砕け散ると、そこには全身がクリスタル化し、頭に噴水の王冠を被るウェルカモがいた。

 

(みずテラスタイプ)ウェルカモ「ウェル、ウェーールッウッ‼︎」

 

 ドット「ウェルカモ、「アクアブレイク」だ!」

 

 (みずテラスタイプ)ウェルカモ「ウェルッ!ウェーールッ‼︎」

 

 アオキ「ムクホーク、「エアスラッシュ!」」

 

 ムクホーク「ムゥゥク、ホォ!ホォ!ホォ!」

 

 ドカァァァァン!

 

 ムクホーク「クゥゥッ⁉︎」

 

 ドットが「アクアブレイク」の指示を出すと、噴水の王冠が光り輝き、ウェルカモはその場で回転を始めた。すると、ウェルカモの足元から水が出現し、ウェルカモの体を水が包み始めた。そして、ウェルカモの体全体を水が包み込むと、ムクホークは「エアスラッシュ」を放って攻撃したが、ウェルカモにダメージはなく、そのままムクホークに突っ込んでいき、ムクホークに大ダメージを与えた。

 

 ドット「よし、次で決めるぞ!」

 

 (みずテラスタイプ)ウェルカモ「ウェールッ!」

 

 バチバチッ

 

 (みずテラスタイプ)ウェルカモ「ウェルッ⁉︎」

 

 ドット「えっ?」

 

 アオキ「「へびにらみ」の効果が残っているのですよ。ポケモンは進化前に状態異常になっていれば、状態異常を治さない限り、進化したポケモンに状態異常の効果は続くのです」

 

 リコ「えっ?」

 ロイ「そうなの?」

 

 シンヤ「ああ。進化前のポケモンが状態異常になっていれば、状態異常になったポケモンが進化しても、進化したポケモンに状態異常の効果がずっと残るんだ」

 

 リコ「そんな…」

 

 ロイ「せっかくクワッスがウェルカモに進化したのに…」

 

 アオキ「地道な積み重ねの先に、チャンスは生まれるのです。…では、ちょっとサービスしますかね」

 

 スッ(テラスタルオーブを取り出す)

 

 アオキはスーツの懐からテラスタルオーブを取り出すと、テラスタルオーブを構えた。すると、テラスタルオーブにエネルギーが蓄積されていき、チャージが満タンになると、アオキはムクホークに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはムクホークの頭上でエネルギーを解放すると、ムクホークは結晶石に身を包み込んだ。結晶石が弾け飛んだ時、そこには全身がクリスタル化し、ダイヤモンドを模した王冠を被るムクホークがいた。

 

 (ノーマルテラスタイプ)ムクホーク「ムク、ホォォォーーークッ‼︎」

  

 アオキ「社会人お得意の技。出してもよろしいでしょうか?ムクホーク、「からげんき」です!」

 

 (ノーマルテラスタイプ)ムクホーク「ムク!フォォォォクーーーッ‼︎」

 

 バァァァァン!

 

 (みずテラスタイプ)ウェルカモ「ウェーーールッ⁉︎」

 

 バタンッ!

 

 ドット「あっ、ウェルカモ!」

 

 ウェルカモ「ウェ…ル…」

 

 アオキはムクホークをテラスタルさせると、ムクホークに「からげんき」を指示した。すると、ムクホークの体からオレンジ色のオーラが溢れ出し、ムクホークはウェルカモに向かって突っ込んできた。そして、ムクホークの攻撃を受けたウェルカモは倒れてしまい、テラスタル化も解除されてしまう。

 

 アオキ「ムクホーク、戻ってください」

 

 シュルルーン

 

 アオキ「タスク、完了です」

 

 おかみ「流石アオキさん」

 

 お客1「チャレンジャーも頑張ったぞ!」

 

 ドット「クッ、あともう少しだったのに」

 

 ロイ「ドット…」

 

 リコ「……シンヤ」

 

 シンヤ「リコ、お前の言いたいことは分かる。けど、バトルはもう終わったんだ。あとは結果を待つしかない」

 

 リコ「…うん」

 

 テラスタル研修、応用テストのバトルの結果は、ドットの敗北で終わってしまった。シンヤはリコの言いたいことも分かってはいたが、勝負が終わったあとにあれこれ言うのは見苦しいと分かっているため、リコに結果を待つように言った。勝者がいれば敗者がいる。それは、今までポケモンリーグや、各地方の悪の組織と戦った、シンヤだからこそ分かっていることだった。シンヤの見ていた限り、ドットはバトルでいっさいのミスをおかしてはいない。しかし、やはりアオキは四天王なだけあって、ドットとの実力の差もあるだろう。だが、ドットは諦めずに最後までアオキと戦ったのだ、たとえそれで負けたとしても、それは恥ずべきことでない。

 

 アオキ「さて、近頃は省略することが多いのですが、上司から正式な報告書の提出を求めてられていますので。…研修生のドットさん」

 

 ドット「はい」

 

 アオキ「あなたは、チャンプルタウンジムリーダー、アオキの厳正な審査のもと、応用テストに合格したことを認めます」

 

 ドット「……えっ、合格?不合格じゃないんですか?」

 

 アオキ「?なぜ不合格だと?」

 

 ドット「だって、僕、アオキさんにバトルで負けたから」

 

 アオキ「なるほど、そういうことですか。応用テストも基礎テストと同じように、バトルの勝ち負けは関係ないんです」

  

 

 ドット「えっ?そうなんですか?」

 シンヤ「あっ、そう言えば、カエデさんもそんなことを言ってた」

 

 アオキ「はい。基礎テストも応用テストも、勝ち負けは関係ありません。合格、不合格は、研修生である皆さんが、我々担当ジムリーダーとバトルをして、その後で我々が判断します。バトルに負けたからといって、不合格ということはありません」

 

 ドット「そうだったんだ」

 

 アオキ「さて、ドットさんの合格の理由ですが、2体のポケモンを上手く使った効果的なバトル。次に、クワッスがウェルカモへ進化した時、適切なタイミングでテラスタルしたこと。そして最後に、クワッスの意図を理解し、技を組み合わせたバトルがお見事でした。基礎テストの積み重ねが、応用テストに生かされていました。おめでとうございます」

 

 スッ(合格のプリントを渡す)

 

 ドット「あ、ありがとうございます。…もしかして、アオキさんはそのことを僕に教えてくれるために、淡々と技を出し続けてくれたんですか?」

 

 アオキ「…偶然です」ピッ(スマホロトムをタッチする)

 

 ポンッ!(ドットのスマホロトムに合格のスタンプが送られてくる)

 

 ドットがアオキとのバトルに負けて、応用テストが不合格になるかと思われたが、どうやら、応用テストも基礎テストと同じように、バトルの勝ち負けは関係ないようだ。そして、ドットはアオキから合格の理由が書いてあるプリントを渡されると、アオキのスマホロトムから、応用テストの合格の証であるスタンプがドットのスマホロトムに送られてきた。

 

 リコ「ドット、おめでとう」

 

 ロイ「おめでとう」

 

 シンヤ「よかったな」

 

 ドット「ありがとう。…あっ、そうだ」

 

 スッ(スマホロトムを取り出す)

 

 ウェルカモ レッスンポケモン みずタイプ。

 

 さまざまな地方のポケモンや人の動きを見て、自らの踊りに取り入れる努力家。仲間同士で、足技の華麗さを競い合う。

 

 リコ「そっか。クワッスがダンスの練習をずっとしてたから」

 

 ロイ「ウェルカモに進化したんだ」

 

 ドット「…一緒に成長してるって思ってたけど、また先に行っちゃった。僕も追いつかなきゃな」

 

 ポケモントレーナーとポケモンは、お互いに一緒に居るからこそ、共に成長できる。それは、ドットもクワッスも同じだ。クワッスが進化して一歩先に行ってしまったが、ドットは先に成長したウェルカモに追いつくために、自分も成長してウェルカモに追いつくことを決めたようだ。

 

 グウウウウ~〜(ホゲータの腹の虫の音)

 

 ホゲータ「ホゲゲッ…」

 

 ロイ「やっぱり」

 

 シンヤ「ホゲータの腹の虫の音か」

 

 リコ・ロイ「「アハハッ…」」

 

 アオキ「…おかみさん、だいもんじ焼きおにぎりをお願いします」

 

 おかみ「はいよ!」

 

 リコ「だいもんじ焼きおにぎり?」

 

 シンヤ「この宝食堂の裏メニューだよ。結構うまいんだよな。なっ、ピカチュウ」

 

 ピカチュウ「ピカアッ!」

 

 ホゲータの腹の虫の音が聞こえてくると、アオキが《だいもんじ焼きおにぎり》という宝食堂の裏メニューを頼んだ。その数分後に、ほどよく炙ったおにぎりに醤油ベースのタレを塗り、その上にレモンを添えた、宝食堂の裏メニューである《だいもんじ焼きおにぎり》が載っている皿を、おかみがカウンター席に運んできてくれた。

 

 おかみ「宝食堂の裏メニュー、《だいもんじ焼きおにぎり》、レモン添えだよ」

 

 ロイ「わぁ〜、いっただきま〜す!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 パクっ(おにぎりを食べる) 

 

 ロイ「美味しい!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 パクっ(おにぎりを食べる)

 

 リコ「美味しい!」

 

 ニャローテ「ニャッオ…」

 

 シンヤ「ハハッ、ニャローテは酸っぱいのが苦手か」

 

 パクっ(おにぎりを食べる)

 

 シンヤ「うん、やっぱり美味い!」

 

 ピカチュウ「ピッカァ!」

 

 パクっ(おにぎりを食べる)

 

 ドット「ん!…悪くない!」

 

 ウェルカモ「ウェール!」

 

 カヌチャン「チャーッ!」

 

 おかみ「おかわりもあるよ!」

 

 だいもんじ焼きおにぎりが運ばれてくると、シンヤたちはカウンター席に座ってだいもんじ焼きおにぎりを食べ始めた。ニャローテはだいもんじ焼きおにぎりの上に載っているレモンを舐めると口をすぼめていたが、ニャローテを除いたリコたちは焼きおにぎりを美味しそうに食べていた。

 

 アオキ「では、自分はそろそろ行きますので、お会計をお願いします」

 

 店員「はい。こちら、全員の焼きおにぎり代です」

 

 スッ(伝票を見せる)

 

 アオキ「ッ!…領収書は…切れそうもないですね。分かりました…」スッ(財布を取り出そうとする)

 

 シンヤ「はい」スッ(お代を置く)

 

 アオキ「えっ?」

 

 シンヤ「アオキさん、焼きおにぎり代は俺が払いますよ」

 

 アオキさん「シンヤさん。しかし…」

 

 シンヤ「いいですよ。アオキさんがだいもんじ焼きおにぎりを頼まなくても、どのみち俺が注文する予定でしたし。それに、以前アオキさんには、ジム戦が終わった後にたくさんおにぎりを奢ってもらいましたから」

 

 アオキ「ぁ…すいません」

 

 シンヤ「いえいえ」

 

 アオキが財布を取り出そうとすると、シンヤはアオキの代わりにだいもんじ焼きおにぎりのお代をレジに置いた。すると、アオキは社会人である自分が払うと言い出したが、以前おにぎりをたくさん奢ってもらったお礼だとシンヤが言うと、アオキはシンヤが焼きおにぎり代を払うことを納得してくれた。

 

 シンヤ「それより、アオキさんも一緒に食べませんか?奢りますよ」

 

 アオキ「ありがとうございます。しかし、そろそろ他の営業先に行かなくてはならないので」

 

 シンヤ「ああ、そうですか。…おかみさん、だいもんじ焼きおにぎり10個、お持ち帰りで注文いいですか?」

 

 おかみ「はいよ!」

 

 シンヤ「っで、作っただいもんじ焼きおにぎり、アオキさんに渡してください」

 

 アオキ「えっ?」

 

 おかみ「はいよ!」

 

 シンヤ「後で仕事が終わったら、ムクホークたちと一緒に食べてください。アオキさん結構食べるでしょ?」

 

 アオキ「ぁ…重ね重ねすいません」

 

 シンヤ「いえいえ。以前おにぎりを奢ってもらったお礼と、今日ドットがお世話になったお礼ですから」

 

 アオキ「…フッ、では仕事が終わった後に、ムクホークたちと一緒にいただきます」

 

 シンヤ「そうしてください。店員さん。これ、追加のだいもんじ焼きおにぎり10個を足したお代です」

 

 スッ(代金を店員に渡す)

 

 店員「はい。丁度お預かりいたします」

 

 女将「アオキさん。これ、お持ち帰りのだいもんじ焼きおにぎり10個ね」

 

 アオキ「ありがとうございます。シンヤさん、後でいただきます」

 

 シンヤ「はい」

 

 アオキ「ではまた」

 

 シンヤが店員に、追加で頼んだ焼きおにぎり代を払うと、焼きおにぎり10個が入っている袋をおかみが持ってきた。そして、アオキはそれを受け取ると、シンヤにお礼を言って店を出て行った。

 

 シンヤ「あっ、そうだ。おかみさん、ポケモンのテラスタイプを変えたいんですけど」

 

 おかみ「はいはい。《テラピース》50個あるかい?」

 

 シンヤ「はい。ここに」

 

 スッ(テラピースの入ってる袋)

 

 リコ「シンヤ、何それ?」

 

 アオキがいなくなると、シンヤはポケモンのテラスタイプを変えたいとおかみに頼んだ。すると、おかみにテラピースはあるかと聞かれたシンヤは、リュックの中から3つの袋を取り出した。リコが袋の中を確認して見ると、3つの袋の中には、それぞれ色が違う結晶石のカケラが50個ずつ入っていた。

 

 シンヤ「ああ。これは《テラピース》っていって、このパルデア地方で、ある方法をすることでゲットできる物なんだ」

 

 リコ「へぇ〜、でも、それをどうするの?」

 

 シンヤ「これを50個集めてこの宝食堂に持ってくれば、おかみさんが、ポケモンのテラスタイプを変える特別な料理を作ってくれるんだ」

 

 ロイ「えっ!テラスタイプって変えられるの⁉︎」

 

 シンヤ「ああ、同じテラピース50個を宝食堂に持ってくれば、おかみさんが特別な料理を作ってくれる。っで、テラスタイプを変えたいポケモンがその料理を食べれば、ポケモンのテラスタイプを変えられるんだ。ほら、リコたちの応用テストが終わったら、また六英雄を捜す旅に行くだろ。だから、ドットの応用テストがチャンプルタウンって聞いた時から、手持ちのポケモンたちのテラスタイプを変えとこうと思ってな」

 

 リコ(そっか。私たちの応用テストが終わったら、また六英雄を捜す旅が始まるんだ。応用テストを受けているのは私とロイとドットだけど、シンヤはシンヤで、ちゃんと次の旅に向けて準備をしてくれてるんだ。私も頑張らないと!)

 

 おかみ「それで、どのポケモンのテラスタイプをチェンジするんだい?」

 

 シンヤ「この2体でお願いします」

 

 スッ(モンスターボールを取り出す)

 

 ポーーン

 

 ウガツホムラ「「ウガァァァァァッ‼︎」

 

 タケルライコ「ラァァーーーイコッ‼︎」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「えぇ〜〜〜っ⁉︎」」」

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 ドットが無事に応用テストを合格したので、次にシンヤたちが向かうのは、ロイが応用テストを受けるフリッジタウン。フリッジタウンに向かう途中で、初めて見る雪を見て喜ぶロイとホゲータは、シンヤたちと雪遊びなどをして楽しんだ。しかし、野生のツンベアーの巣に誤って入ってしまったシンヤたちは、子供のクマシュンを泣かせてしまい、親のツンベアーを怒らせてしまう。なんとかツンベアーから逃げきったシンヤたちは、雪山にある山小屋を見つけ、その山小屋で一晩を明かすことにし、手分けして焚火に使う薪を探しに行った。そして、薪を探しているシンヤの目の前に、かつて戦ったあの3人組が現れた。

  

 次回「雪原の戦い!3つの黒き影!」

 

 





 本当は木曜日に投稿するつもりだったのですが、色違いのメロエッタをゲットするためにポケモンを集めていたため、投稿が遅れました。もう色違いのメロエッタをポケモンHOMEでゲットしたので、また小説を書いていきます。
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