ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり 作:通りすがりのポケモントレーナー
ライムから応用テストを受けるため、フリッジタウンで開かれるライブに飛び入りし、そこでライムに応用テストを受けてもらえたロイだったが、バトルに負けてしまい、ホゲータのパートナー失格の烙印を押され、応用テストは不合格と言い渡されてしまう。しかし、ライムは落胆した表情を浮かべているロイに対して、『魂洗って出直してきな』という、意味深な言葉をロイに伝える。
フリッジタウン・ライブ会場のバトルフィールド
ロイ「…それって、どういう意味ですか?」
ライム「…それは自分で考えな」
ロイ「…」
ライム「Heyメン!ライブ後半も、しっかりついといで!」
ワァァァァァ‼︎
ライムが言った、『魂洗って出直してきな』という言葉の意味が分からず、ロイは困惑していたが、これからライブの後半が始まるので、ロイはホゲータを抱えると、ステージから離れたところにやってきて、シンヤたちはロイとホゲータの元に駆け寄った。
ロイ「ライムさんはテラスタルを使ってないのに。…なのに、僕、ライムさんに完敗したんだ」
リコ「ロイ…」
ロイ「僕、ホゲータの力を活かしきれてなかった。…やっぱり、ライムさんの言う通り、ホゲータのパートナー失格なのかな?」
リコ「…諦めるの?」
ロイ「えっ?」
リコ「ロイが今まで、ホゲータと一緒に頑張ってきたことは、全部無駄だったの?」
ロイ「ッ!」
シンヤ「……フッ」
リコ「え?シンヤ、どうして笑うの?」
シンヤ「ハハッ、悪い悪い。リコがロイに激励してるとこなんて初めて見たからさ」
リコ「えっ?…そう…だっけ?」
ロイがいつにないほど元気を無くし、その場に座って落ち込んでいると、リコがロイに激励の言葉を贈った。そして、その様子をシンヤが見て笑っていると、ロイは両手で雪をすくって自分の顔に押し付けた。
ロイ「ありがとうリコ」
リコ「えっ?」
ロイ「リコの言う通りだ。落ち込んでても何も始まらない!」
リコ「ロイ。…うん!」
ドット「でも、応用テストは不合格って言われた。これって、ロイのテラスタル研修は終わりってことだよな」
リコ・ロイ「「ぁっ」」
ドットの言う通り、ロイはライムに、応用テストは不合格と言われた。それはつまり、ロイのテラスタル研修が終わったという事になる。
ネモ「それは違うと思う」
リコ・ロイ・ドット「「「えっ?」」」
ドット「どうして?ライムさんは、応用テストは不合格って言ってたのに」
シンヤ「その後にライムさん、ロイに向かって『魂洗って出直してきな』って言ってたろ?それはつまり、もう1回、ロイに応用テストを受けるチャンスをくれたってことだ」
ロイ「ッ!」
シンヤ「そうでもなきゃ、そんなこと言わないからな」
ロイ「…そういう意味だったんだ。…よし!僕、もう一度応用テストを受けてくる!」
シンヤ「ちょっと待った!」
ロイ「えっ?何?」
シンヤ「応用テストを受けてもらうのはいいが。お前、さっきライムさんに完敗したばかりだろ。今さっき負けたばかりなのに、何の手もなく行ったって、またやられるだけだぞ」
ロイ「ぁっ…」
ライムの言っていた、『魂洗って出直してきな』という言葉の意味が分かったロイは、もう一度ライムに応用テストを受けてもらうため、ライブ会場に行こうとしたが、シンヤに正論を言われて足を止める。
ネモ「夜にまたライブがあるから、そこで飛び入りして、ライムさんにバトルを頼めばいいんじゃないかな?」
シンヤ「じゃあそれまでに、何か対策を立てよう」
ロイ「対策か…」
ドット「でも、対策って言っても、夜までそんなに時間もないし、どんな対策を立てるんだ?」
シンヤ「う〜〜ん…そうだな」
ネモ「じゃあさ、すごい特訓をしてみない?」
シンヤ・リコ・ロイ・ドット「「「「すごい特訓?」」」」
夜のライブが始まった時に、ライムに応用テストを受けてもらうのを決めたのはいいが、今のままロイが戦っても、さっきと同じようにやられてしまうため、夜までに何か対策を立てようとシンヤたちは考えたが、あと数時間で夜になってしまうため、あまり時間がなかった。するとネモが、すごい特訓をしないかと提案してきたので、シンヤたちはフリッジタウンから離れた場所にある、雪原にやってきた。
雪原
リコ「ネモ。すごい特訓って、何をするの?」
ネモ「体力をつける特訓と、パワーとスピードを上げる特訓だよ」
ドット「体力とパワーとスピードを上げる特訓?」
ネモ「うん。体力とパワーとスピードを底上げすれば、強くなれるはずだからね」
ロイ「そっか、分かった」
ネモ「みんなで頑張ろうね」
リコ「えっ?」
ドット「みんなで…って」
シンヤ「俺たちも特訓をやるのか?」
ピカチュウ「ピィカッ?」
ネモ「勿論!まずはマラソンからね」ダッ
シンヤ「…マジかよ」
ピカチュウ「ピィカッ…」
こうしてシンヤたちは、ネモの提案した、体力とパワーとスピードを上げる、すごい特訓を始めた。まずは雪の中でマラソンをするとネモが言ったので、シンヤたちは雪原を走り始めた。
ネモ「1、2、1、2」
ドット「なんで僕まで…」
リコ「雪の上って走りにくい」
シンヤ「つうか、体力を無駄に消費してるだけだと思うんだが」
ピカチュウ「ピィカッ…」
ロイ「でも、これなら体力がつくし、スピードも上がるかも」
ホゲータ「ホンゲゲッ!」
それから数分後…
ドット「もう無理…」
シンヤ「ハァ、ハァ…」
リコ「もう駄目、走れない。ロイもネモも足が速すぎ」
シンヤ「…いや、そうでもないみたいだ」
リコ「えっ?」
シンヤ「ん」
スッ(シンヤが後ろを指差す)
ネモ「ハァ、ハァ、きっつ〜」
ドット「…ネモって、意外と体力ないんだな」
シンヤ「ああ、ドットより体力ないんだな」
ネモ「ハハハッ…」
雪原でランニングを始めたシンヤとリコとドットは、数分は走り回ったが、次第に体力が無くなり、その場に座り込んだ。そして、ロイとホゲータ、ピカチュウとニャローテとウェルカモは体力が有り余っているのか、シンヤたちよりどんどん先に行ってしまい、ネモはドットより体力が無いのか、シンヤたちから離れている後ろのところで座り込んでいた。
ゴロゴロッ(雪を転がす)
ネモ「ゴールはあの木だよ」
シンヤ「これが何の特訓になるんだ?」
ネモ「パワーを上げる特訓!」
シンヤ「ああ、さいですか」
ヒュウウウ〜(風が吹いてくる)
ロイ「ぅっ、負けないぞ」
ホゲータ「ホンゲェ!」
リコ「だんだん雪が重くなってきた」
シンヤ「雪玉を雪の上で転がしてるからな。雪が重くなるのは当然だ」
リコ「ニャローテ、頑張ろうね。…ニャローテ?」
ウェルカモ「ウェル!ウェル!」
シンヤ「あれ?ドットもいないぞ」
リコ「あぁ〜っ!」
シンヤ「えっ?……あぁ〜、お前ら、自分たちだけきたねえぞ!」
かまくらの中
ドット「いや、これ以上は無理」
ニャローテ「ニャァッロゥ」
ピカチュウ「ピィカ…」
シンヤ「ピカチュウまで(-_-)」
マラソンが終わると、次にシンヤたちが始めたのは、雪を転がして大きな雪玉を作り、それを大きな木の下のところまで転がし、パワーを上げるという特訓だった。ロイとホゲータ、ネモとパーモットはもうゴールしそうになっていたが、雪を転がしている途中に風が吹いてきたので、ドットとニャローテ、そしてピカチュウは、かまくらの中で七輪を温め、その熱で温まっていた。
シンヤ「よし、最後の仕上げといこうぜ」
ピカチュウ「ピィカッ!」
ロイ「うん!」
ホゲータ「ホンゲェ!」
リコ「2人とも頑張って!」
ネモ「シンヤとロイ、2人のバトルが見れるなんてサイコー!」
ドット「2人がバトルするところを見るの、久しぶりだな」
マラソンでスピードを上げる特訓、雪を転がしてパワーを上げる特訓、この2つが終わると、その成果を早速ためそうと、シンヤのピカチュウとロイのホゲータで、ポケモンバトルをすることになった。
シンヤ「ピカチュウ!「10まんボルト!」」
ピカチュウ「ピカァァ!チューッウ!」
ロイ「ホゲータ!「かえんほうしゃ!」」
ホゲータ「ホッオォォ、ゲェーーッ‼︎」
バァァァァン!
ロイ「ホゲータ「じだんだ!」」
ホゲータ「ホゲゲ、ホゲゲ、ホゲゲ、ホーーッ!」
シンヤ「かげぶんしん!」
ピカチュウ「ピカッ、ピカッ、ピカッ、ピカッ」
シンヤ「ピカチュウ!「ボルテッカー!」」
ピカチュウ「ピッカッ!ピカピカピカピカー、ピカピッカーーッ‼︎」
ロイ「ニトロチャージ!」
ホゲータ「ホッォォォ、ゲェェーーッ!」
ドォォォォン‼︎
バトルが始まると、ピカチュウは「10まんボルト」、ホゲータは「かえんほうしゃ」を放ち、互いに技をぶつけ合った。そして、互いに技を何度もぶつけ合っているうちに、ピカチュウとホゲータの体力が限界に近づいてきたため、シンヤとロイはバトルを終了した。
ロイ「あ〜、疲れた」
ネモ「ロイもホゲータも頑張ったね」
ロイ「パワーとスピード、少しは上がったかな?」
リコ「絶対に上がってるよ」
シンヤ「だが、それで勝てるほど、ライムさんは甘くないぞ」
ロイ「…そうだよね」
ネモ「ねぇロイ。さっきのバトルを見てて、一つ気になってたんだけど」
ロイ「何?」
ネモ「なんでバトルの時に、ホゲータと歌を歌ってたの?」
ロイ「えっ?」
ネモ「MCカマーさんとバトルした時も、ロイとホゲータが歌ってたから、それが一本調子になって、ライムさんに攻撃パターンが読まれてたと思うんだよね。だから、ライムさんが予測できないような動きをすれば、ライムさんに勝てると思うんだ」
ロイ「でも僕たち、ずっと歌ってバトルしてきたんだ」
シンヤ「だけどネモの言う通り、ロイの歌ってバトルする戦法は、ライムさんに読まれて通用しなかったのも事実だ。ロイ、お前のプレイスタイルに文句はないが、また歌ってバトルする戦法をやれば、確実にライムさんに負けるぞ」
ロイ「…」
歌ってバトルする戦法、それがロイのプレイスタイルだが、その戦法がライムに通用しなかったのも事実であり、同じ戦略で勝てるほど、ジムリーダーはそんなに甘い相手ではない。
リコ「…どうしてライムさんは、『何のために歌うのか』ってロイに聞いたんだろ?」
ロイ「えっ?」
リコ「それに、バトルが終わった時に言ってた、ライムさんのあの言葉」
ライム『(♫♫♫)歌を忘れたトレーナーとは、リズムの合わないパートナー』
ロイ「そう言えば、そんなことを言われた」
リコ「ねぇ、ロイはどうして歌が好きになったの?」
ロイ「えっ?」
シンヤ「俺もそれがずっと気になってた。ロイってさ、暇さえあればどこでも歌を歌ってるよな?だから、どうしていつもいつも歌を歌うのか、ずっと聞きたいと思ってたんだ」
ロイ「それは…父ちゃんと母ちゃんが、よく歌ってたからかな…」
リコ「ロイのお父さんとお母さんが?」
シンヤ「確かロイって、島でお爺さんと2人で暮らしてたよな?」
ロイ「うん。実は、僕の父ちゃんと母ちゃんは船乗りなんだ。ほら」スッ(両親の写真を見せる)
シンヤ「へぇ〜」
リコ「その2人が、ロイのお父さんとお母さんなんだ」
リコとシンヤから、どうして歌を好きになったのか、その理由を聞かれたロイは、自分のスマホロトムをタッチし、幼い頃の自分と、自分の両親が一緒に写っている写真をシンヤたちに見せ、自分が歌を好きになった理由を語り始めた。…自分がまだ小さい頃、船乗りだった自分の両親は、祖父と暮らしている島の近くで海の仕事をしていて、両親が仕事をする時に、よく船に乗せてもらい、3人で歌を歌っていたらしい。しかし、何日か経ったある日に、ロイの両親は長い航海に出ることになり、ロイは島で両親を見送り、祖父と2人暮らしすることになったようだ。両親が居なくなって最初こそ寂しかったが、そんな時、ロイはよく森の中に行って、両親と一緒に歌った歌を歌って、森に住んでるポケモンたちと仲良くなったとシンヤたちに話してくれた。
ネモ「なるほど。ロイが歌を好きになったのは、そういう理由があったんだ」
ロイ「うん。歌を歌うことで、色んなポケモンと友達になれたんだ」
シンヤ「ホゲータとも、歌って仲良くなったんだもんな」
ロイ「うん……そうか、分かった!」
リコ「えっ?何が?」
ロイ「ホゲータ、すごい特訓の続きをしよう!」
ホゲータ「ホンゲゲッ?」
自分が歌を好きになった理由をシンヤたちに説明すると、ロイは突然、何かを閃いたようで、すごい特訓の続きをしようとホゲータに言い出した。
シンヤ「今からか?そろそろフリッジタウンに戻らないと、夜のライブに間に合わなくなるぞ」
ロイ「でも、これは絶対に必要な特訓なんだ」
ネモ「何かヒントを掴んだの?」
ロイ「うん」
シンヤ「…分かったよ。じゃあ俺たちは、先にフリッジタウンに戻ってるぞ」
リコ「えっ?」
シンヤ「ロイが戻るまで、時間を稼ぐやつが必要だろ?」
リコ「あっ、そっか」
シンヤ「ただし、そんなに長く時間は稼げないから、さっさと戻れよ」
ロイ「うん」
ドット「じゃあ、僕がロイと一緒に残るよ。それまで、何とか時間を稼いでくれ」
シンヤ「ああ、頼むぞドット」
もうそろそろ、フリッジタウンでは夜のライブが始まる時間になる。つまり、ライムに応用テストを受けてもらえるチャンスは、これを逃せば無くなるということだ。しかし、ロイはどうしても特訓をしたいようなので、シンヤはロイが来るまで時間稼ぎをするために、ドットを残し、リコたちと一緒にフリッジタウンに戻ってきた。
フリッジタウン・ライブ会場
♫♫♫(スピーカーの音)
ライム「(♫♫♫)アタイのバイブス、届いているかい?夜はまだまだこれからさ!」
ネモ「…もうライブが始まって数分は経つけど」
リコ「ロイ、まだかな?」
MCカマー「オーケー、夜のライブも最高潮だ!それじゃあ恒例の、夜の飛び入りタイムを始めるぜ!」
ライム「さぁ、誰がこのステージを熱くしてくれるんだい?」
リコ「ど、どうしよう!飛び入りが始まっちゃった!」
シンヤたちがフリッジタウンに戻ってきてから数分後、遂に夜のライブが始まった。ライブ会場の周りには、昼間ライブを見ていた人たちで溢れかえっていて、昼間の時と同じように、ライブ会場は盛り上がっていた。すると、昼間の時と同じように、夜の飛び入りタイムが始まったが、ロイとホゲータはまだ戻ってきていないため、リコは慌てていた。
MCカマー「おやおや、誰か飛び入りする奴はいないのか?」
ライム「ヘイ、メン!寂しいね。勇気あるチャレンジャーはいないのかい?」
MCカマー「誰も飛び入りしないなら、ライブ後半に突入しちゃうぜ〜?」
スッ(手を挙げる)
「ライブに飛び入り参加します!」
ライム・MCカマー「「んっ?」」
リコ・ネモ「「えっ?」」
MCカマーの合図で、夜のライブの飛び入りタイムが始まったが、誰も参加する人がいないため、ライブの後半に突入しようとしたその時、肩にピカチュウを乗せて、リコの隣にいる1人の男が手を挙げて、ライブに飛び入りすると宣言した。…その男の正体は言うまでもない。
シンヤ「俺、ライブに飛び入り参加します!」
ピカチュウ「ピィカッ!」
リコ・ネモ「「えぇ〜〜っ⁉︎」」
そう、手を挙げて飛び入りすると宣言したのは、リコの隣にいるシンヤだった。そして、シンヤが飛び入りをすると宣言すると、リコとネモは大きな声を出して驚いていた。
ライム「アンタが飛び入りするのかい?」
シンヤ「はい!」
ライム「ちなみに、何をするつもりだい?」
シンヤ「それは……ここにいるチャンピオンランクのネモと、1対1でポケモンバトルをします!」
ネモ「えっ!私とポケモンバトル⁉︎」
シンヤ「オリーヴァの森に案内してくれた時に、いつかバトルをする約束をしたろ?またいつバトルできるか分かんないから、今ポケモンバトルをやろうぜ」
ネモ「ホント?実はシンヤとバトルしたかったんだよね!ラッキー!」
シンヤ「ライムさん、ステージの上でバトルをしてもいいですか?」
ライム「チャンピオンランクのトレーナー同士のバトルか。…面白そうだね。2人とも、ステージに上がってきな」
シンヤ・ネモ「「はい!」」
リコ(もしかして。シンヤ、ロイが来るまで時間を稼ぐつもりかな?ネモの実力なら、ロイが来るまで時間を稼げそうだけど…)
かつて、オリーヴァのいる森にネモが案内してくれたあと、いつかバトルをやろうと約束したが、今までネモとバトルするタイミングや機会がなかったので、シンヤはライブに飛び入りし、ネモと1対1のポケモンバトルをすると宣言した。そして、ネモとバトルをすることをライムが認めてくれたので、シンヤとネモはステージに上がって行き、シンヤはピカチュウ、ネモはパーモットを繰り出した。
ライブ会場・バトルフィールド
シンヤ「久しぶりのネモとのバトルだ、いくぜピカチュウ!」
ピカチュウ「ピィカァ!」
ネモ「待ちに待ったシンヤとのバトル!パーモット、全力でいくよ!」
パーモット「モッパッ!」
MCカマー「2人とも準備はいいな?それじゃあ、バトルスタート!」
シンヤ「ピカチュウ!「10まんボルト!」」
ピカチュウ「ピカァァ!チューッウ!」
ネモ「「インファイト」で弾いて!」
パーモット「モッパ!モッパ!モッパ!」
バンッバンッ!
シンヤ「いまだピカチュウ!「アイアンテール!」」
ピカチュウ「チューーウ、ピッカッァ‼︎」
バァァァン!
パーモット「モッパッ⁉︎」
シンヤ「よし!今のは決まった!」
ネモ「くぅぅぅ、やっぱりシンヤとのバトルは最高だね!」
シンヤとネモのポケモンバトルが始まると、ピカチュウは「10まんボルト」をパーモットに放った。それに対して、パーモットは「インファイト」を発動すると、「10まんボルト」を両手で弾いた。すると、その隙にピカチュウは「アイアンテール」を発動し、尻尾を思いっきりパーモットに叩きつけてダメージを与えた。
ワァァァァァ‼︎
リコ「なんか、すごい盛り上がってきちゃった」
流石チャンピオンランク同士のバトルと言うべきか、シンヤとネモのバトルはハイレベルで、ライブ会場にいる周りの人たちは、2人のバトルを見て盛り上がっていた。それから2人のバトルはどんどん激しさを増し、ピカチュウは「かげぶんしん」、「10まんボルト」を使ってパーモットを追い込んだが、ネモのパーモットも負けずに、「ほうでん」、「インファイト」を使って、ピカチュウの攻撃を防御した。
シンヤ「そろそろ決着をつけるか。ピカチュウ!「ボルテッカー!」」
ピカチュウ「ピッカッ!ピカピカピカピカー、ピカピッカーーッ‼︎」
ネモ「パーモット!「でんこうそうげき!」」
パーモット「パァァーーモォォォット‼︎」
ドカァァァァン!
ピカチュウが「ボルテッカー」を発動すると、パーモットは「でんこうそうげき」を発動し、互いに正面からぶつかり合った。互いの大技がぶつかり合うと、バトルフィールドに爆風が舞い、フィールドは煙に包まれた。そして、フィールドの煙が晴れると、ピカチュウとパーモットが姿を現し、しばらくすると、パーモットがフィールドに倒れて目を回していた。
パーモット「モッ…ト」
ネモ「あっ、パーモット!」
MCカマー「パーモット戦闘不能!ピカチュウの勝ち!よって勝者!シーーンヤ!」
ワァァァァン‼︎
シンヤ「やったぜピカチュウ!」
ピカチュウ「ピッカァ!」
シュルルーン
ネモ「ありがとうパーモット。…シンヤ、実りあるバトルだったよ。またバトルしようね」
スッ(右手を前に出す)
シンヤ「ああ」
ギュッ(ネモと握手する)
パーモットが倒れると、シンヤの勝ちが宣言され、その場は一気に盛り上がった。ネモに勝利すると、シンヤとピカチュウは喜び、ピカチュウはシンヤに飛びついてきた。そして、シンヤが飛びついてきたピカチュウを抱っこすると、ネモがシンヤの前に歩いてきて、ネモが右手を前に出すと、シンヤも右手を前に出してネモと握手をした。
フリッジタウン・ライブ広場
シンヤ「いやぁ〜、ネモとのバトル、楽しかった」
ピカチュウ「ピッカッ!」
ネモ「うん。私もシンヤとの全力バトル、楽しかった!」
リコ「…あの、2人のバトルはすごかったんだけど。…まだ、ロイとドットが戻ってきてないんだけど…」
シンヤ・ネモ「「えっ?」」
シンヤ「おいおい、まだロイたち戻ってないのか?」
リコ「うん。てっきり、シンヤがもうちょっと時間を稼いでくれると思ったんだけど」
シンヤ「時間を稼ぐ?……あっ!そうだよ!ロイが来るまで時間稼ぎをするのを忘れてた‼︎」
リコ「……えぇ〜〜〜っ⁉︎」
どうやらシンヤは、ロイが来るまで時間を稼ぐことを忘れていて、ネモとバトルをしたのは、以前ネモと約束した、バトルをやろうという約束を守っただけだったようだ。
シンヤ「悪い。時間稼ぎするのをすっかり忘れて、ネモとのバトルに夢中になってた」
ピカチュウ「ピィカッ」
リコ「どうしよう⁉︎まだロイとドットが来てないのに⁉︎」
MCカマー「2人のすごいバトルで盛り上がったとこで、飛び入りタイムは終了だ!後半戦も楽しんで…」
「待った待った!」
MCカマー「んっ?」
シンヤ「おっ!」
リコ「この声って!」
ネモ「やっと来たね!」
シンヤとネモのバトルが終わると、ライブ会場は一気に盛り上がり、MCカマーが飛び入りタイムの終了を宣言しようとしたその時、待ったと声をかける1人の人物がいた。そして、その声の人物を知っている、シンヤ・リコ・ネモの3人が、待ったと声をかけた人物を見ると、その声の主は、シンヤたちの思った通りの人物だった。
ロイ「ハァ、ハァ」
ドット「ハァ、ハァ、ま、間に合ったのか?」
リコ「ロイ!ドット!」
ネモ「やっと来た!」
シンヤ「ったく、ハラハラさせてくれるぜ」
ピカチュウ「ピィカッ」
3人の思った通り、MCカマーに待ったと声をかけた人物はロイだった。ロイの隣には、ドットとホゲータがいるようだが、ここまで全速力で走ってきたせいか、ロイとドットはハァハァと言いながら、息を切らしていた。
ロイ「もう一度、応用テストを受けに来ました!」
ライム「応用テストは不合格だって言ったはずだよ」
ロイ「魂洗って出直してきました!」
ライム「なるほど、言葉の意味が理解できたみたいだね。分かった、ステージに上がりな」
ロイ「はい!」
シンヤ「ロイ、準備はできたな?」
ロイ「うん」
ネモ「頑張ってね」
ロイ「ありがとう、僕たち頑張るよ」
ホゲータ「ホンゲッ」
ライブ会場に戻ってきたロイは、早速ライムに、応用テストを受けてもらえるように頼んだ。ライムも最初はロイの挑戦を断ったが、『魂洗って出直してきな』という言葉の意味をロイが理解したことを知ると、応用テストを受けてくれた。
ライム「これはアンタのための特別テスト。ただし、2度目の特別はないよ」
ロイ「はい!」
ライム「バトルのルールは1対1。アタイのストリンダーに、ホゲータで勝つこと。いいね?」
シュッ(モンスターボールを投げる)
ポーーン
ストリンダー(ローな姿)「ストリンダー!」
ロイ「はい!」
ライムがロイに出した、応用テストの合格の条件。それは、さっきのバトルで手も足も出なかったストリンダーに、ホゲータで勝つという条件だった。しかし、ロイが応用テストに合格するには、何としてもストリンダーに勝つしかない。
フリッジタウン・ライブ広場
ドット「間に合ってよかった」
リコ「ドット」
シンヤ「っで、特訓は上手くいったのか?」
ドット「…それが、よく分かんないだよね」
リコ「えっ?」
ネモ「どういう意味?」
ドット「…ロイとホゲータ、バトルの特訓はしてないんだ。ずっと歌ってただけで…」
リコ「えっ⁉︎」
シンヤ「歌ってただけ!」
ネモ「それだけ?」
ドット「うん」
シンヤたちはドットと合流すると、ロイとホゲータがしていた、すごい特訓の続きのことを聞いた。しかし、ドットから聞いた話では、ロイとホゲータはずっと歌っていただけで、バトルの特訓はしていないようだ。…果たして、ロイとライムのバトルの行方はどうなるのか?
MCカマー「2人とも準備はいいな?バトルスタート!」
ライム「ストリンダー、「オーバードライブ!」」
ストリンダー(ローな姿)「ロォロロロロロッ‼︎」
ロイ「かわせホゲータ!」
ホゲータ「ホンゲッ!」
ライム「連続で「オーバードライブ!」」
ストリンダー(ローな姿)「ロォロロ!ロォロロ!ロッロロ!」
ロイ「ホゲータ!「かえんほうしゃ!」」
ホゲータ「ホオォォ、ゲェーーッ!」
ライム「「ばくおんぱ」で吹き飛ばしな!」
ストリンダー(ローな姿)「ストオォォーーリィッ‼︎」
MCカマーがバトル開始の宣言をすると、先行はライムからで、ストリンダーは「オーバードライブ」を放って攻撃してきた。ホゲータは難なく「オーバードライブ」をかわしたが、ストリンダーはたたみかけるように、連続で「オーバードライブ」を放ち、ホゲータはストリンダーの攻撃をかわし続けた。そして、ホゲータが「かえんほうしゃ」を放つと、ストリンダーは「ばくおんぱ」で「かえんほうしゃ」を防いだ。
リコ「惜しい!」
シンヤ「だが、昼間の特訓のおかげで、ホゲータのスピードは上がってる」
ネモ「うん。これなら勝てるかも!」
ライム「なるほど、ただ手ぶらで戻ってきたわけじゃないみたいだね。ストリンダー!「ベノムショック!」」
ストリンダー(ローな姿)「ストォォ!ストォォ!ストォォ!」
ロイ「ホゲータ、「ニトロチャージ!」」
ホゲータ「ホォォォ、ゲェーーッ!」
バァァァァン!
ストリンダー(ローな姿)「ストリッ⁉︎」
ロイ「チャームボイス!」
ホゲータ「ホッォォォ、ゲ〜〜〜‼︎」
バンバン!
ストリンダー(ローな姿)「ストリッ⁉︎」
ストリンダーが「ベノムショック」を口から放って攻撃してくると、ホゲータは「ニトロチャージ」を発動して体に炎を纏うと、「ベノムショック」をかわし、ストリンダーに攻撃してダメージを与えた。そして、ダメージを受けて怯んだストリンダーに、ホゲータは至近距離で「チャームボイス」を発動し、ストリンダーにダメージを連続で与えた。しかし、ライムの指示で、ストリンダーが「オーバードライブ」を発動すると、ホゲータはダメージを受けて吹き飛ばされてしまう。
リコ「あっ、ホゲータが」
シンヤ「いくら効果がいまひとつでも、至近距離で技を喰らえば相当なダメージになるのに、それでも倒れないとはな」
ドット「やっぱり、ライムさんは強いな」
ホゲータ「ホォォゲッ…」
ロイ「ホゲータ、特訓の成果を見せよう!」
ホゲータ「ホンゲェ!」
ロイ「連続で「チャームボイス!」」
ホゲータ「ホッォォォゲ〜〜〜‼︎」
ライム「ベノムショック!」
ストリンダー(ローな姿)「パァァーーオッ!」
至近距離で「チャームボイス」を喰らったというのに、ストリンダーはすぐに体勢を立て直し、「オーバードライブ」でホゲータを攻撃してきた。するとロイは、特訓の成果を見せようと言うと、ホゲータに連続で「チャームボイス」を指示した。そして、ホゲータは「チャームボイス」を発動してストリンダーを攻撃したが、ストリンダーは「ベノムショック」を放って攻撃してきた。しかし、ホゲータは「ベノムショック」を見事にかわすと、「チャームボイス」を使ってストリンダーに攻撃した。
ロイ「歌うよホゲータ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!」
ホゲータ「ホーホー、ホーゲゲ、ホゲホゲホー!」
ドット「これだよ!この歌なんだ!」
リコ「えっ?」
シンヤ「この歌が、どうかしたのか?」
ドット「リコたちがフリッジタウンに戻ったあと、ロイとホゲータが歌って歌は、この歌なんだ」
ネモ「えっ?」
リコ「でも、歌って攻撃する戦法はライムさんに読まれてるし、通用しないはずじゃ?」
シンヤ「いや、今2人が歌ってるこの歌は、さっきまで歌ってた歌と何か違う」
リコ・ドット・ネモ「「「違う?」」」
シンヤ「ああ」
ピカチュウ「ピィカッ!」
シンヤ「ピカチュウも分かるか?」
ピカチュウ「ピィカ」コクッ
歌ってバトルするロイのバトルスタイル。しかし、その戦法はライムに通用しなかった。だが、今はその戦法でストリンダーを追い込んでいる。それは恐らく、ロイとホゲータが今歌っている歌が、さっきとは違う歌だからだと、シンヤとピカチュウは分かっていた。
ロイ「ヘイ!ヘイ!」
ライブの周りにいる人「「「ヘイ!ヘイ!」」」
ホゲータ「ホーホー、ホーゲゲ、ホゲホゲホー!」
リコ「…ホントだ。この歌、さっきとはまるで違う。この歌を聴いてると、こっちまで楽しくなってくる」
シンヤ「ああ」
ロイとホゲータが今歌っている歌は、今までロイとホゲータが歌ってきたどの歌とも違い、聴いてる人たちが楽しい気分になるような歌だった。ロイが掛け声を出すと、ライブ会場の周りにいる人たちは、ロイの掛け声に合わせて大合唱し、とても楽しそうだった。そして、歌いながらストリンダーとバトルしているホゲータの動きもさっきとはまるで違い、ホゲータはライムの予想できない動きをしながら、ストリンダーを翻弄しつつダメージを与えていた。
ロイ「ヘイ!ヘイ!」
ライブの周りにいる人「「「ヘイ!ヘイ!」」」
MCカマー「お〜っと、観客まで大合唱!今日1番の盛り上がりだ!」
ニャローテ「ニャッァ!」
ウェルカモ「ウェール!」
テラパゴス「パーゴ!パーゴ!」
リコ「すごい。ロイの歌で、みんなが盛り上がってる」
シンヤ「アイツの歌には、みんなを惹きつける何かがあるのかもな」
ネモ「うん」
ドット「かもな」
ライム「ハハハハッ!面白いじゃないか!ストリンダー!連続で「オーバードライブ!」」
ストリンダー(ローな姿)「ロォロロロロロッ‼︎」
ロイ「ホゲータ!「チャームボイス!」」
ホゲータ「ホッォォォ、ゲ〜〜〜‼︎」
バンバン!
ストリンダー(ローな姿)「ストリッ⁉︎」
シンヤ「いいぞ!ストリンダーを押してる!」
ピカチュウ「ピカァッ!」
ロイとホゲータが新たな歌を歌い始めると、その歌はシンヤたちや観客を盛り上げて大合唱を呼び、会場をひとつにしていた。すると、ロイとライムのバトルの流れも大きく変わり、さっきのバトルで効かなかったホゲータの技がストリンダーに通るようになり、ホゲータは「じだんだ」、「チャームボイス」、「ニトロチャージ」をフルに使いながらストリンダーにダメージを与えて、確実にストリンダーを追い詰めていた。
ライム「いいバイブスだ。けど、アタイも勝ちは譲らないよ」
スッ(テラスタルオーブを取り出す)
リコ「テラスタルオーブ!」
シンヤ「ここでくるか!」
ライム「(♫♫♫)光があれば影もある。ととっと化けな。うらめしや!」
ホゲータの攻撃でストリンダーが追い詰められていくと、ライムはさっきのロイとのバトルで使わなかったテラスタルオーブを取り出した。つまりこれは、ライムが本気になったという証だ。そして、ライムがテラスタルオーブを構えると、テラスタルオーブにエネルギーが集まり始める。テラスタルオーブのエネルギーが満タンになると、ライムはストリンダーに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはストリンダーの頭上でエネルギーを解放し、ストリンダーは無数の結晶石に身を包み込まれ、結晶石が弾けると、そこには全身がクリスタル化して、頭部に幽霊を模した王冠を被るストリンダーがいた。
(ゴーストテラスタイプ)ストリンダー(ローな姿)「スゥゥーートッリンダァーーッ!」
リコ「やっぱり、ライムさんのストリンダーはゴーストタイプなんだ」
シンヤ「さぁ、ロイはどう出る?」
ロイ「ホゲータ!僕たちもいくよ!」
ホゲータ「ホンゲェ!」
ロイ「輝け!夢の結晶!」
ライムがストリンダーをテラスタルさせると、ロイはテラスタルオーブを取り出し、テラスタルオーブを構えた。そして、ロイがテラスタルオーブを構えると、テラスタルオーブにエネルギーが蓄積されていき、チャージが満タンになると、ロイはホゲータに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはホゲータの頭上でエネルギーを解放すると、ホゲータは結晶石に身を包み込んだ。そして、結晶石が弾け飛んだ時、そこには全身がクリスタル化し、頭にシャンデリアを模した王冠を被るホゲータがいた。
(ほのおテラスタイプ)ホゲータ「ホォォォゲェェーッ‼︎」
ライム「ストリンダー!「たたりめ!」
(ゴーストテラスタイプ)ストリンダー(ローな姿)「スゥゥーートッリンダァーーッ‼︎」
ロイ「決めるよホゲータ!「かえんほうしゃ!」」
(ほのおテラスタイプ)ホゲータ「ホオォォォ、ゲェェーーーッ‼︎」
バァァァァァン!
ホゲータとストリンダーが互いにテラスタルすると、ライムはストリンダーに「たたりめ」を指示し、ストリンダーは「たたりめ」を発動してホゲータを攻撃してきた。すると、ホゲータは走りながら「たたりめ」をかわしていき、ストリンダーの真正面にやってくると、至近距離で「かえんほうしゃ」をストリンダーに放った。そして、ホゲータの「かえんほうしゃ」がストリンダーに直撃すると、ストリンダーはその場に倒れ、ホゲータとストリンダーのテラスタル化も解除された。
ホゲータ「ホンゲェ」
ストリンダー(ローな姿)「スト…リッ」
MCカマー「ストリンダー戦闘不能!よって勝者、ローーイ!」
ワァァァァァ‼︎
ロイ「か…勝った」
ホゲータ「ホンゲ!ホンゲ!」
ロイ「やったなホゲータ!」
リコ「おめでとうロイ」
シンヤ「やったな」
ロイ「ありがとう」
ストリンダーが戦闘不能になり、ロイの勝ちが宣言されると、ロイとホゲータは互いに喜びあい、シンヤたちはロイとホゲータの近くに駆け寄り、勝利したロイたちを讃えた。
ネモ「ねぇロイ。ロイとホゲータの歌ってたさっきの歌って、最初にライムさんとバトルした時とは違う歌だよね?」
ロイ「うん」
シンヤ「じゃあ、さっきの歌は?」
ロイ「思い出したんだ。歌はバトルの道具じゃないって」
シンヤ・リコ・ドット・ネモ「「「「えっ?」」」」
ロイ「歌を歌えば強くなれる。だから、バトルの時には歌わなきゃいけないって思ってた。いつの間にかそう思ってたけど、そうじゃなかった。ホゲータと一緒に歌えば、ホゲータと気持ちが一つになる。だから僕は、ホゲータと歌うんだって」
ホゲータ「ホンゲェ!」
シンヤ「それを思い出すために、ホゲータと歌って特訓してたってわけか?」
ロイ「うん。歌うから強くなるんじゃない。歌は、人やポケモンの心をひとつにして、心を強くしてくれるんだって気づいたんだ」
リコ「心をひとつに…」
人やポケモンの心をひとつに。ロイのその言葉を聞いたリコは、さっきのバトル中に、ロイとホゲータが歌っていた、新たな歌の事を思い出していた。ロイとホゲータが新たな歌い始めてから、その歌は自分たちや観客を盛り上げて大合唱を呼び、会場をひとつにしていた。ロイとホゲータの新たな歌が、みんなの気持ちをひとつにし、ホゲータとロイの力になったのだと、リコはそう感じていた。
ライム「歌は魂が生み出す光。光は溶け合い、どこまでも果てしなく広がっていく。アンタたちが、新たな歌を歌ったようにね」
ロイ「はい!」
シンヤ「もしかしてライムさんは、ロイにその事を教えるために、ロイにチャンスを与えてくれたんですか?」
ライム「フッ」
リコ(そっか。シンヤは最初から分かってたんだ。ライムさんが、ロイに再戦するチャンスを与えてくれた理由に。…やっぱり、シンヤはすごいな)
最初の応用テストのバトルの時、ライムがロイに、『何のために歌う』と聞いた時、ロイは強くなるためだとライムに答えた。しかし、歌うから強くなるんじゃなく、ホゲータと一緒に歌うからこそ、ホゲータと気持ちが一つになる。だからこそ、自分はホゲータと歌うんだと、ロイはその答えに辿り着いたようだ。そしてライムは、ロイにその事を気づかせるために、もう一度だけ、ロイが応用テストを受けることを許してくれて、ライムがロイに言った、『魂洗って出直してきな』という言葉の意味を、シンヤは最初から理解していたのだと、リコはそう考えていた。
ライム「アンタのホゲータからは、並外れたバイブスを感じるよ。だからこそ、この子の真の力を引き出せるかどうかは、アンタ次第だよ」
ロイ「はい!」
ライム「フッ、これからもしっかり励みな。…応用テスト、合格だよ」ピッ(スマホロトムをタッチする)
ポンッ!(ロイのスマホロトムに合格のスタンプが送られてくる)
ロイ「ありがとうございます!やったなホゲータ!」
ホゲータ「ホーホー、ホーゲゲ、ホゲホゲホー!」
リコ「よかった。ロイが無事に合格できて」
シンヤ「これで、後はリコの応用テストだけだな」
リコ「うん。頑張るよ!」
最初に不合格と言い渡された時はどうなるかと思ったが、ライムに与えられた2度目のチャンスで、ロイは応用テストを無事に合格することができた。そして、ドット、ロイが応用テストに合格したので、これで残すは、リコの応用テストのみとなった。次にシンヤたちが向かうのは、リコの担当ジムリーダーがいるナッペ山ジムだ。
To be continued
次回予告
リコが最後の応用テストを受けるため、リコの担当ジムリーダーである《グルーシャ》がいるナッぺ山ジムに向かっていたシンヤたち。しかし、まだ応用テストを始める準備が出来ていないため、シンヤたちは道中で見かけた、アルクジラ滑りを楽しむことに。そして、アルクジラ滑りを楽しんだシンヤたちは、アルクジラ滑りの受付をしている店に置いてある、スノーボーダー時代のグルーシャが写っている雑誌に気づき、店の店主から、グルーシャの過去を聞かされる。そして、店の店主から、グルーシャが自他ともに厳しく、結果にこだわることを聞いたリコは、グルーシャに認めてもらえるように気合を入れ直すと、グルーシャとのバトルに臨む。
次回「最後の応用テスト!リコVSグルーシャ!」