ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 シンヤがマツブサとアオギリにポケモンバトルで勝利したあと、ゲーチスとフラダリが現れて絶対絶命の状況になった時、ロイの持っている古のモンスターボールから色違いのレックウザが現れた。黒いレックウザが現れると、アメジオたちが撤退したため、なんとか事なきを得たシンヤたち。そして、ライジングボルテッカーズに新たな仲間のロイが加わり、再びブレイブアサギ号がパルデア地方に向かった夜、シンヤはリコに告白されて恋人同士になった。


第7話『ポケモンバトルの特訓!VSキャプテンピカチュウ!』

 

 ブレイブアサギ号・ウイングデッキ

 

 

 シンヤ「みんな、出てこい!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 リザードン「リザァァァッ!」

 ジュカイン「ジュゥゥッ!」

 ゲッコウガ「コォォォウガッ!」

 ルカリオ「ガァァァウッ!」

 

 シンヤ「リザードン、ジュカイン、ゲッコウガ、ルカリオ、久しぶりだな!」

 

 リザードン「リザァァァッ!」

 ジュカイン「ジュゥゥッ!」

 ゲッコウガ「コォォォウガッ!」

 ルカリオ「ガァァァァウッ!」

 

 シンヤ「これから、またマツブサたちと戦うことになるかもしれない。その時はお前たちの力が必要だから、よろしく頼むぜ。もちろん、エンペルトとピカチュウもな」

 

 エンペルト「ペェェルッ!」

 ピカチュウ「ピッカァッ!」

 

 

 昨日の夜、ナナカマド博士に連絡をしたシンヤは、ラティオス、ラティアス、オーガポン、バジャーモが入っているモンスターボールをナナカマド博士に転送し、リザードン、ジュカイン、ゲッコウガ、ルカリオの4匹を転送してもらった。そして、送ってもらったリザードンたちを出して久しぶりと挨拶をすると、リコとロイがウイングデッキにやってきた。

 

 

 ロイ「シンヤ、リザードンを持ってたんだ」

 

 シンヤ「ああ。昨日の夜に手持ちを入れ替えたんだ」

  

 リコ「ニャオハは毛繕いが大好き、放っておくと1日中やってます」

 

 シンヤ「ん?リコはニャオハの観察日記を書いてるのか?」

 

 リコ「うん。…あっ、もしかして私たち、これから始める特訓の邪魔してる?」

 

 シンヤ「いや、問題ないよ。じゃあ俺は、これから久しぶりにリザードンたちと特訓をするから」

 

 ロイ「シンヤ、僕もバトルの特訓したい!」

 

 シンヤ「じゃあ、ロイとホゲータの特訓も合わせてやるか」

 

 

 リコがニャオハの観察日記を書き始めると、シンヤとロイはウイングデッキでポケモンバトルの特訓を始めようとした。その時、スマホロトムにフリードから着信がきた。

 

 

 シンヤ「フリードさん、何ですか?」

 

 フリード『シンヤ。リコとロイと一緒に、すぐにミーティングルームに来てくれ』

 

 シンヤ「ミーティングルームに?」

 

 

 ブレイブアサギ号・ミーティングルーム

 

 

 フリード「アップデート完了だ」

 

 ロイ「ポケモン図鑑が入ってる!」

 

 リコ「何これ?」

 

 シンヤ「船のマークと似てるぞ」

 

 

 フリードに呼ばれたシンヤは、ピカチュウたちにウイングデッキで技を使わずトレーニングをしといてくれと伝えると、リコとロイを連れてブレイブアサギ号のミーティングルームにやってきた。そこには、他の船のメンバーたちも集まっていた。そして、フリードはシンヤとリコとロイからスマホロトムを預かると、5分経った後にスマホロトムをシンヤたちに返した。シンヤたちがスマホロトムの画面を開くと、そこには前のシンヤたちのスマホロトムになかった謎のアイコンが追加されていた。

 

 

 フリード「《ライジングボルテッカーズアプリ》を入れておいた。このアプリは、俺たちライジングボルテッカーズの仲間の証であり、お前たちが正式にこの船の一員になった証だ」

 

 マードック「メンバー同士で連絡を取り合えるグループ機能もあるから、何かあったら、すぐに連絡をするようにな」

 

 ロイ「ありがとうございます。フリードさん!」

 

 フリード「堅っ苦しいのはなしだ。フリードでいいぞ」

 

 ロイ「わかった、フリード」

 

 モリー「順応早っ!」

 

 フリード「メンバー同士、フレンドリーにいこう。シンヤとリコもな」

 

 シンヤ「あ、えっと、フリードがそれでいいなら」

 

 リコ「あ、ありがとう…フ…フリード」

 

 フリード「おっ、いいねぇ!だんだん俺たちのやり方に慣れてきたな。…って、ロイは聞いちゃいねぇ…」

 

 ロイ「絶対、僕のポケモン図鑑にレックウザを登録するぞ!」

 

 リコ「でも、レックウザはどこに行ったんだろう?」

 

 シンヤ「レックウザはホウエン地方のポケモンだから、ホウエン地方に行ったか、あるいは他の場所か?」

 

 フリード「だったら聞いてみるか?」

 

 リコ・ロイ「「えっ?」」

 

 シンヤ「聞いてみるって?」

 

 フリード「この船には、俺とマードック、モリー、オリオ、ランドウのじっちゃん。そして、6人目のメンバーの《ドット》がいるんだ。担当は情報収集」

 

 オリオ「メンバーの私たちの前にも、なかなか姿を見せないけどね」

 

 モリー「会えたらレアだよ」

 

 フリード「ライジングボルテッカーズアプリを作ったのもその子なんだ」

 

 シンヤ「その子?フリードたちと同じ大人じゃなくて、子供なのか?」

 

 マードック「ああ、俺の姪っ子でね。丁度、君たち3人と同じ歳だよ」

 

 リコ「そうなんですか」

 

 ロイ「凄い!アプリを作れるなんて!」

 

 フリード「レックウザについて、なにか教えてくれるかもな」

 

 ロイ「シンヤ、リコ、行ってみよう!」

 

 リコ「うん!」

 

 シンヤ(…ピカチュウたちの様子を見に行こうと思ってたけど……まぁいいか。先に挨拶をしておかないとな)

 

 

 ブレイブアサギ号・廊下

 

 

 シンヤ「この廊下の奥か」

 

 

 レックウザの情報を聞くため、シンヤたちはドットのいる部屋に向かって廊下を歩いていた。すると、廊下の奥にあるドットの部屋の中から音楽が聞こえてきた。

 

 

 ロイ「何か聞こえる」

 

 リコ「…この曲…ぐるみんの!」

 

 

 ドットの部屋から流れてきた音楽を聞き取ったリコとロイは、その音楽がぐるみんを見ている時に流れている音楽だとわかると、急いでドットの部屋に向かった。しかし、リコたちがドットの部屋の前にやってくると、音楽は止まってしまう。

 

 

 リコ「止まった…」

 

 ロイ「ぐるみんの動画を見てたのかな?」

 

 シンヤ(もしかして、俺たちの気配に気づいたのか?)

 

 

 コンコンッ(扉を叩く)

 

 

 リコ「返事ないね」

 

 ロイ「すみませ~ん!ロイっていいます。ライジングボルテッカーズの新人です!黒いレックウザについて知りませんか?どうしても、もう1回レックウザに会いたくて…」

 

 

 バンッ(扉から出てくる)

 

 

 ドアをノックしても返事がないため、ロイが大声を出してドットに呼びかけると、ドットの部屋に繋がるドアの下についている、丁度ピカチュウやニャオハが通れるほどの小さい扉から、体の色が白い小型のポケモンが出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クワッス「クワァァスッ!」

 

 

 扉から出てきたポケモンは、ニャオハやホゲータと同じパルデア地方の御三家の一体である、こがもポケモンの《クワッス》だった。よくランドウと一緒にいるのを見かけるが、そのクワッスがなぜドットの部屋から出てきたのか、それはわからなかった。

 

 

 シンヤ「ん?クワッスの胸に紙が挟まってるぞ」

 

 リコ・ロイ「「え?」」

 

 

 クワッスのことを見ていたシンヤは、クワッスの胸に一枚の紙が挟まっていることに気がつくと、しゃがんでクワッスの胸に挟まっている紙を取った。その紙を広げると、そこにはロイとホゲータの絵が書かれていた。しかもその絵は、ロイとホゲータがバトルでやられている様な描写で描かれていた。

 

 

 ロイ「ん?これって…」

 

 リコ「ロイとホゲータだよね?でも…」

 

 シンヤ「この絵は、バトルで負けてるって意味かな?」

 

 ロイ「なんか失礼なヤツ」

 

 リコ「仕方ないよ。私たち新人なんだし」

 

 シンヤ「話を聞いてもらえないなら、ここにいても仕方ない。俺はピカチュウたちと特訓するけど、リコとロイはどうする?」

 

 ロイ「僕も特訓したい!レックウザをゲットするためにも!リコは?」

 

 リコ「私もニャオハと特訓したい!みんなを巻き込んで、迷惑かけてるし。…あの時、シンヤが来てくれなかったら、レックウザが現れなかったら、きっとペンダントを奪われてた。だから、湖でしてくれたように、また私を特訓して!」

 

 シンヤ(リコ…)

 

 

 リコとロイの気持ちを聞くと、シンヤは2人とバトルの特訓をするためにウイングデッキに向かった。

 

 

 ウイングデッキ

 

 

 シンヤ「よし、じゃあ早速、特訓を始めるぞ」

 

 リコ・ロイ「「うん!」」

 

 フリード「あれ?お前ら、何でウイングデッキに?」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ?」

 

 

 シンヤたちがウイングデッキで特訓しようとすると、そこにキャップを肩に乗せているフリードがやってきた。

 

 

 シンヤ「あっ、フリード」

 

 フリード「レックウザのことをドットに聞きに行かなかったのか?」

 

 シンヤ「いや、聞きには行ったけど…」

 

 

 シンヤはドットに相手にされなかったことをフリードに説明すると、これからリコとロイとポケモンバトルの特訓を始めることを伝える。

 

 

 フリード「そうか。やっぱり相手にしてもらえなかったか」

 

 シンヤ「えっ?こうなるってわかってたのか?」

 

 フリード「アイツはトレーナーの実力にちょっと厳しいからな。それで、リコとロイは強くなりたいのか?」

 

 ロイ「うん。もっと強くなって、ライジングボルテッカーズのメンバーとして、胸を張れるトレーナーになりたいんだ!」

 

 リコ「私は…今度は守りたい。大切なものを。みんなを。…またエクスプローラーズが襲ってくるかもしれない。その時までに、少しでも強くなりたくて」

 

 シンヤ「…っというわけで、これから俺が2人を特訓することになったんだ」

 

 フリード「なるほど。2人の気持ちはよくわかった。だったら、俺とバトルしようぜ!」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「えっ?」」」

 

 シンヤ「フリードと?」

 

 フリード「そうだ。そして、対戦相手は《キャップ》だ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ!」

 

 リコ・ロイ「「えぇっ⁉︎」」

 

 

 

 ぐるみん『よっす!ポケモントレーナーのみんな!ぐる〜びんしてる?ぐるみんの動画だぜ!ポケモンを強く育てるために必要なこと!それは、1にバトル!2にバトル!とにかくいろんな相手とバトルして、経験を積ませることが大切なんだ!さぁみんな!今すぐポケモンバトルしようぜ!』

 

 クワッス『クワァァァスッ!』

 

 

 ウイングデッキ

 

 

 ランドウ「初めから輝きを放つものなどない。石と石はぶつかり合い、互いに磨かれる。果たして。黒、青、赤、3つの石はどう輝く?」

 

 

 こうして、シンヤがリコとロイとバトルする代わりに、フリードVSリコ、ロイのポケモンバトルが行われることが決まり、他のライジングボルテッカーズのメンバーがウィングデッキにやってきた。

 

 

 シンヤ「そういえば、俺、キャップのバトルするところを初めて見るな」

 

 マードック「キャップは強いぞ。なんたって、この船の船長だからな」

 

 

 シンヤとマードックたちは、一緒にリコたちのバトルを見ようと、展望室に繋がる階段に座ってバトルが始まるのを待っていた。そして、リコとニャオハ、ロイとホゲータは、フリードとキャップと向き合い、バトルが始まるのを待っていた。

 

 

 フリード「さぁ始めるか。1回でも攻撃が当たれば、お前たちの勝ちでいいぜ」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカチュー」

 

 ロイ「1回当てればいいだけなら、楽勝だよな。ホゲータ!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 シンヤ「リコ、ロイ、ポケモンバトルが始まったら、バトルが終わるまで油断するな!勝てるなんて最初から考えてるヤツは、戦う前から負けてるんだ!」

 

 リコ・ロイ「「わかった!」」

 

 

 モリー「始めるよ。バトル開始!」

 

 

 ロイ「ホゲータ!『ひのこ』!」

 リコ「ニャオハ!『このは』!」

 

 ホゲータ「ホォォンゲェ!」

 ニャオハ「ニャオハァァッ!」

 

 

 バァァァァンッ‼︎

 

 

 バトル開始早々、ニャオハは「このは」を、ホゲータは「ひのこ」を放ってキャップを攻撃した。しかし、キャップは動いて技をかわそうとせずにその場でじっとしていた。そして、そのまま「このは」と「ひのこ」がキャップに当たるかと思われたが、技がキャップに当たる前に「ひのこ」と「このは」がぶつかりあって相殺された。

 

 

 リコ「あれ?」

 

 ロイ「やっちゃった」

 

 シンヤ「リコ、ロイ、慌てるな!2人で戦ってるんだから、連携してバトルすればいいんだ」

 

 リコ「それなら。ロイ、協力して2人で一緒に攻めよう!」

 

 ロイ「うん!」

 

 リコ「ニャオハ!ホゲータを援護して!『このは』で目眩し!」

 

 ロイ「ホゲータは走って!『たいあたり』だ!」

 

 ニャオハ「ニャオハァァッ」

 

 ホゲータ「ホゲェェッ!」

 

 

 フリード「いいアシストだ」

 

 シンヤ(それでいい。このバトルは2対1なんだから、協力しながら戦えばいいんだから)

 

 

 シンヤにアドバイスをもらったリコがロイに力を合わせてバトルすることを提案すると、ロイは納得してくれたので、2人は協力してバトルをすることにした。そして、先にホゲータが「たいあたり」を発動してキャップに突撃すると、ニャオハが「このは」を放ってキャップの視界を遮り、ホゲータはその場所に向かって頭から突撃した。だが、ホゲータが突撃した場所にはキャップの姿はなかった。

 

 

 リコ「いない⁉︎」

 

 ロイ「え⁉︎」

 

 フリード「フッw」

 

 

 シュン‼︎(ニャオハの背後に現れる)

 

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ!」

 

 ニャオハ「ニャッ⁉︎ニャ…ニャァァッ!」

 

 リコ「いつの間に⁉︎ニャオハ!『ひっかく』!」

 

 ニャオハ「ニャ!ニャァァッ!」

 

 

 フィールドから姿を消したと思われたキャップは、いきなりニャオハの背後に現れた。ニャオハは背後に現れたキャップに驚いたが、リコに「ひっかく」を指示されると、すぐに爪を立ててキャップに「ひっかく」攻撃をした。ところが、ニャオハの攻撃は当たることなく、キャップの体をすり抜けてしまった。すると、今度はホゲータの前にキャップが現れた。

 

 

 ロイ「ホゲータ!『ひのこ』!」

 

 ホゲータ「ホンゲェェェッ!」

 

 

 ロイの指示を受けたホゲータは、咄嗟に「ひのこ」を放ってキャップを攻撃するが、その「ひのこ」もキャップの体をすり抜けてしまった。すると、今度はフィールド全体にキャップの姿があった。

 

 

 リコ「これって、シンヤのピカチュウがアメジオとのバトルで使った…」

 

 シンヤ「そう、『かげぶんしん』だ」

 

 

 どうやらキャップは、ニャオハの「このは」に包まれた時、「このは」を目隠しに使って「かげぶんしん」を発動させていたようだ。

 

 

 キャプテンピカチュウ「ピィィッカッカッ!」

 

 ニャオハ「フゥゥッ!」

 

 リコ(挑発されて怒ってる)…「ニャオハ!落ち着いて!」

 

 

 ニャオハとホゲータがキャップの分身に動揺していると、キャップはニャオハとホゲータを挑発する顔をした。すると、ニャオハは挑発に乗せられてしまい、リコの指示を聞かずにキャップに飛びついた。しかし、それも「かげぶんしん」で増やした分身で、再びキャップが「かげぶんしん」を発動すると分身の数を増やされてしまう。

 

 

 ロイ「キャップがどんどん増えていく!」

 

 リコ「どれが本物なの?」

 

 シンヤ「リコ、ロイ、落ち着け!『かげぶんしん』で数は増えていても、実体は1つなんだ。ちゃんとキャプテンピカチュウを見ればわかる」

 

 リコ「って言われても…」

 

 ロイ「どのキャップを見たら…」

 

 シンヤ「ちゃんとキャップを見ればわかる。そこに『かげぶんしん』を見破る方法があるんだ」

 

 リコ「キャップをちゃんと見る…」

 

 

 シンヤのアドバイスを聞いたリコは、「かげぶんしん」を続けるキャップの動きを見逃さないよう必死に目で追いかけ、キャップの分身にぶつかったニャオハを見ていると、あることに気がついた。

 

 

 リコ(そっか。全部にぶつかっていけば、いずれは本物に辿り着く。ニャオハの動きと、キャップの増えていく先を追えば…)…「見えた!」

 

 ロイ「嘘⁉︎」

 

 フリード「フッw」

 

 リコ「ただめちゃくちゃに増えてるわけじゃない。本物のキャップは、後ろに向かってジグザグに移動してる」

 

 ロイ「そうか、それを追っていけば!」

 

 リコ「最後に残ったキャップが本物!」

 

 

 シンヤ(ほぉ〜、リコは察しがいいな)

 

 

 リコが「かげぶんしん」の中に紛れている本物のキャップを見抜くと、ニャオハは右から、ホゲータは左から「かげぶんしん」の分身にぶつかっていった。

 

 

 リコ「あれが本物のキャップ!ニャオハ!『ひっかく』!」

 

 ニャオハ「ニャァァッ!」

 

 

 キャップが作った全ての分身にぶつかると、最後に本物のキャップだけが残ったので、ニャオハは「ひっかく」攻撃をした。すると、キャップはその場から高くジャンプしてニャオハの攻撃をかわした。

 

 

 フリード「やるじゃないか」

 

 

 ロイ「惜しい!」

 

 リコ「ニャオハ!もう1回『ひっかく』!」

 

 ロイ「ホゲータは『たいあたり』!」

 

 

 リコとロイが技を指示すると、ニャオハとホゲータはキャップが落ちてくる地点まで移動した。しかし、キャップが落ちてくると、ニャオハとホゲータはフィールドに横たわって眠ってしまう。

 

 

 ニャオハ「zzz〜、zzz〜(ー ー;)」

 ホゲータ「zzz〜、zzz〜(ー ー;)」

 

 リコ・ロイ「「えぇ〜っ⁉︎」」

 

 

 モリー「バトル終了!勝者、キャップ!」

 

 

 シンヤ「なんじゃそりゃ⁉︎」

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 ロイ「ホゲータ…」

 リコ「ニャオハまで…」

 

 オリオ「マイペースだねぇ。アンタたちの相棒は」

 マードック「とりあえず、ランチにするか」

 

 

 キャップとのバトルが終わると、シンヤたちはマードックが用意してくれたランチをウイングデッキで食べ始めた。パスタにピザやコーンスープ、食後のデザートには、マードックがマホイップと一緒に作ったケーキやポフレが並べられていた。

 

 

 リコ「美味しい!」

 ロイ「おかわり!」

 

 シンヤ「美味い!」

 ピカチュウ「ピッカッチュウッ!」

 

 ロイ「僕もホゲータも辛いの大好きだから最高!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 ニャオハ「ニャッオ」モグモグッ

 

 リコ「ニャオハのもおいしそう。一口ちょうだい」

 

 

 パクッ(食べる)

 

 

 リコ「し、渋い…(>_<)」

 

 マードック「アハハハッ。ニャオハは渋い味がお好みなんだな」

 

 リコ「え?」

 

 シンヤ「俺たち人間にも、甘いのが好きとか辛いのが好きとか、人によって好みがあるように、ポケモンにも好きな味があるんだ」

 

 リコ「そうなんだ。えっと、ニャオハは抹茶の味が好き」…(パートナーの好みはちゃんとメモしておかなきゃね)

 

 シンヤ「さて、腹ごしらえも済んだし、俺もバトルの特訓を始めようかな」

 

 ピカチュウ「ピッカッチュウ!」

 

 フリード「だったら、俺とバトルしないか?」

 

 シンヤ「えっ?フリードと?」

 

 フリード「俺もシンヤとバトルしてみたいと思ってたしな。世界チャンピオンになったヤツの実力を、この目で見てみたい」

 

 シンヤ「いいよ、俺も本気のフリードとバトルしてみたいと思ってたし。やろう、ポケモンバトル」

 

 リコ「シンヤとフリードのバトル…」 

 

 マードック「面白いバトルが見られそうだな」

 

 フリード「どうせなら、シンヤのピカチュウと俺のキャップで、1対1のバトルをしないか?」

 

 シンヤ「ピカチュウ対決か。面白そうだ」

 

 ピカチュウ「ピカピカッ」

 

 

 こうして、シンヤとフリードは自分のピカチュウでバトルすることになり、お昼の片付けをしたあと、ウイングデッキにやってきたシンヤとフリードはトレーナーゾーンに立った。

 

 

 シンヤ「ピカチュウ、頼むぜ!」

 

 ピカチュウ「ピッカッ!」

 

 フリード「キャップ、全力で行くぞ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカァッ!」

 

 

 モリー「2人とも、準備はいいね?バトル開始!」

 

 

 シンヤ「まずは小手調べだ。ピカチュウ!『アイアンテール』!」

 

 ピカチュウ「チュゥゥゥッ!ピッカァッ!」

 

 フリード「キャップ!『かみなりパンチ』!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッチュゥゥッ!」

 

 

 ダァァァン‼︎

 

 

 シンヤがピカチュウに「アイアンテール」を、フリードがキャップに「かみなりパンチ」を指示すると、お互いのピカチュウは「アイアンテール」と「かみなりパンチ」をぶつけ合う。

 

 

 ロイ「すごい!あれがキャップの本気なんだ!」

 

 リコ「やっぱりキャップは、私たちとのバトルの時は本気じゃなかったんだ!」

 

 フリード「キャップ!『かげぶんしん』!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ、ピカッ、ピカッ」

 

 

 フリードの指示を受けたキャップが「かげぶんしん」を発動すると、フィールド全体に自分の分身を作り出した。

 

 

 シンヤ「ピカチュウ!フィールドに『10まんボルト』!」

 

 ピカチュウ「ピカァァァッ!チュゥゥゥゥッ‼︎」

 

 

 フィールドがキャップの作った分身でいっぱいになると、ピカチュウはフィールド全体に「10まんボルト」を放った。すると、キャップが作った全ての分身が消し飛び、本物のキャップだけがフィールドに残った。

 

 

 ロイ「すごい!あんな方法で『かげぶんしん』を破るなんて!」

 

 リコ「私たちは見破るだけでも難しかったのに!」

 

 モリー「やっぱり、シンヤのピカチュウはかなりレベルが高いね」

 

 オリオ「キャップと互角に戦ってるし、シンヤのトレーナーとしての技術も相当高いよ」

 

 マードック「ああ。WCSの優勝は伊達じゃないってことだな」

 

 

 フリード「やるな。シンヤ、ピカチュウ」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ」

 

 シンヤ「そういうフリードとキャップも強いよ。こんなに強いピカチュウとバトルするのは、俺もピカチュウも初めてだ」

 

 ピカチュウ「ピッカッチュウッ!」

 

 フリード「ならこれはどうする?キャップ!『ボルテッカー』!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ!ピカピカピカピカピカピカピカピカ、ピカピッカー‼︎」

 

 シンヤ「キャップも『ボルテッカー』を使えるのか!なら、こっちも『ボルテッカー』だ!」

 

 ピカチュウ「ピッカッ!ピカピカピカピカピカピカピカピカ、ピカピッカー‼︎」

 

 

 ピカチュウとキャップは互いに「ボルテッカー」を発動すると、その場から走って電気を身に纏って正面から突っ込んだ。すると、「ボルテッカー」を発動したピカチュウ同士が激突したことで、ウイングデッキに爆風が起きた。しばらくして爆風が晴れると、ピカチュウとキャップは互いに体勢を戻してフィールドに立っていた。

 

 

 シンヤ「パワーは…」

 

 フリード「互角だな」

 

 

 シンヤのピカチュウとフリードのピカチュウの「ボルテッカー」のパワーは互角だった。しかし、ピカチュウとキャップは、互いにまだまだ余裕という顔をしていた。

 

 

 シンヤ「フリード、ここまでいいよ。ピカチュウにとってもいい特訓になったし」

 

 フリード「そうだな。ここまでにしとくか。キャップ、お疲れ様」

 

 

 ピカチュウ同士の対決が終わると、キャップがシンヤのピカチュウの前に歩いていき、シンヤのピカチュウに右手を伸ばすと、シンヤのピカチュウは左手を伸ばしてキャップと握手をした。

 

  

 シンヤ「さて、最後の仕上げだ。リコ、ロイ、俺とバトルをやろうぜ」

 

 リコ・ロイ「「えっ!?」」

 

 

 シンヤはフリードとのバトルが終わると、リコとロイにバトルをやろうと言い出し、エンペルトとゲッコウガでバトルをすることにした。

 

 

 シンヤ「リコ、ロイ、さっきのキャップとのバトルと、俺とフリードのバトルを思い出してバトルしてみろ」

 

 リコ「さっきのキャップとのバトルと…」

 

 ロイ「シンヤとフリードのバトル…」

 

 ニャオハ「ニャオハァッ!」

 ホゲータ「ホォォォンゲェ!」

 

 

 モリー「それじゃあ、バトル開始!」

 

 

 シンヤ「ゲッコウガ!『かけぶんしん』!」

 

 ゲッコウガ「コォウガッ、コォウガッ、コォウガッ」

 

 

 シンヤは、早速リコとロイの特訓の成果を見ようと、ゲッコウガに「かげぶんしん」を指示した。すると、ゲッコウガはフィールド全体に自分の分身を作って増やした。

 

 

 リコ「ニャオハ!『かげぶんしん』を『このは』いっぱいで消して!」

 

 ニャオハ「ニャオハァァッ!」

 

 

 ニャオハがフィールドにたくさんの「このは」を放つと、ゲッコウガが「かげぶんしん」で増やした分身が全て吹き飛んでしまい、フィールドには本物のゲッコウガだけが残った。

 

 

 フリード「ほぅ、シンヤたちがキャップの『かげぶんしん』をまとめて消した方法を使ったか」

 

 

 シンヤ「飲み込みが早いな。だったらこれはどうかな?エンペルト!ホゲータに『ハイドロポンプ』!ゲッコウガはニャオハに『れいとうビーム』!」

 

 エンペルト「エェェェェン、ペェェェェェッ‼︎」

 

 ゲッコウガ「コォォォウ、ガァァァッ‼︎」

 

 

 リコ「ニャオハ、かわして!」

 ロイ「ホゲータもかわすんだ!」

 

 ニャオハ「ニャオハッ!」

 ホゲータ「ホゲェェッ!」

 

 

 エンペルトとゲッコウガの動きをよく見ていたリコとロイは、ニャオハとホゲータに技をかわすように指示を出した。すると、ニャオハとホゲータは、エンペルトの「ハイドロポンプ」とゲッコウガの「れいとうビーム」をうまくかわした。リコとロイも焦らずバトルをしているから、さっきと違っているということがよくわかる。

 

 

 シンヤ「2人とも、さっきは『かげぶんしん』に驚いていたけど、冷静に指示ができるようになってるな」

 

 リコ「うん。シンヤの言う通りに、慌てずに相手をちゃんと見てたら冷静に指示ができるようになったよ」

 

 ロイ「僕もだよ!さっきは『かげぶんしん』に驚いたけど、エンペルトとゲッコウガの動きを落ち着いて見てたら冷静に対処できるようになったよ!」

 

 オリオ「さっきのキャップとのバトルと、シンヤとフリードのバトル」

 

 マードック「この二つから、いろいろ学んだな」

 

 モリー「キャップとのバトルでは相手を見ること。シンヤとフリードのバトルでは、『かけぶんしん』をまとめて消す方法をね」

 

 フリード「さっきのキャップとのバトルの時、ニャオハとホゲータは分身を追って消していったけど、あれじゃあ効率が悪い。シンヤはそれを教えるために、さっきキャップが『かけぶんしん』を使った時、『10まんボルト』で分身をまとめて消したってわけか」

 

 

 リコとロイは、キャップとバトルした時と違って、相手の動きをしっかりと観察しているから、冷静にバトルができようになっており、少しずつ成長していた。

 

 

 シンヤ「ゲッコウガ!『いあいぎり』!」

 

 ゲッコウガ「コォォォウガッ!」ダッ!

 

 

 リコ「ニャオハ!駆け抜けて!」

 

 ニャオハ「ニャッ!」ダッ!

 

 

 ゲッコウガは「いあいぎり」を発動すると、ニャオハに向かって走っていく。すると、同時にニャオハもゲッコウガに向かって走り出した。するとその時、ニャオハの速さが急に上がり、ゲッコウガより早く駆け抜けていった。そして、ニャオハが正面からゲッコウガにぶつかると、ゲッコウガに少しだけダメージを与えることができた。

 

 

 リコ「今の技って…」

 

 シンヤ「『でんこうせっか』だ」

 

 リコ「『でんこうせっか』」

 

 ロイ「すごい!新しい技を覚えたんだ!」

 

 

 フリード「俺たちとの特訓が身を結んだな!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ!」

 

 

 リコ「はい!ありがとうございます!」…(フリードやキャップ、シンヤもやっぱりすごい。まだ助けてもらってばっかりだけど)…「ニャオハ、私たちも頑張ろう!」

 

 ニャオハ「ニャオハッ!」

 

 

 シンヤとのバトルの中で、ニャオハは「でんこうせっか」を覚えることができらニャオハが新しい技を覚えたことで、リコはとても喜んだ。しかし、最後はエンペルトとゲッコウガに敗れてしまい、結果はリコとロイの負けとなってしまった。

 

 

 ロイ「負けちゃったね」

 

 ホゲータ「ホンゲ!」

 

 シンヤ「だけど、リコとロイは物覚えが早いから、もっともっとレベルアップしていくだろう。それに、ニャオハは『でんこうせっか』を覚えたんだ。それだけでも、今回の収穫は大きかったぜ」

 

 ロイ「うん!今度は絶対シンヤに勝つよ!」

 

 ホゲータ「ホンゲ!」

 

 リコ「ニャオハも『でんこうせっか』を覚えられたし。よかったね」

 

 ニャオハ「ニャオハッ!」

 

 ランドウ「ホッホッホッ、黒の石は煌めいておるが、残る2つの原石はこれからじゃな。胸が躍るのう」

 

 

 ロトン(メールが届く)

 

 

 ロイ「メール?…ドットからだ!」

 

 

 バトルが終わったあと、ロイのスマホロトムにドットからメールが届いた。送られてきたメールには、部屋の前に来てほしいと書いてあったので、ロイはシンヤとリコを連れて再びドットの部屋の前にやってきた。

 

 

 ドットの部屋の前

 

 

 コンコンッ(扉を叩く)

 

 

 リコ「ドット…」

 

 ロイ「ついに会えるのかな?」

 

 ニャオハ「ニャニャ?」

 

 

 バンッ(扉が開く音)

 

 

 クワッス「クワァァスッ!」

 

 シンヤ「またクワッスか…って、また紙が胸に挟まってるな」

 

 

 ロイが扉をノックしてしばらくすると、また下のドアが開き、そこからさっきのクワッスが出てきた。出てきたクワッスをよく見ると、クワッスの胸元に新しい紙が挟まっていることに気づいたシンヤは、クワッスの胸元から取った紙を広げた。その紙には、どこかの場所の地図と、その地図の周りを囲う黒いレックウザの絵が書いてあった。

 

 

 ロイ「レックウザだ!」

 

 シンヤ「確かにレックウザだが…レックウザの下に書いてあるこれって…」

 

 リコ「これは《パルデア地方》だよ!」

 

 ロイ「ってことは、黒いレックウザは、今パルデア地方にいるんだ!教えてくれてありがとう、ドット!」

 

 

 ロイはレックウザの情報を教えてくれたドットにお礼を言うと、ホゲータと一緒に廊下を走っていった。

 

 

 リコ「ドット、ありがとう。レックウザの居場所を教えてくれて。…ねぇシンヤ。ドットは…私たちのこと、少しは認めてくれたのかな?」

 

 シンヤ「そう解釈していいと思うぜ」

 

 リコ「ちょっと気になる。…ドットのこと、もっと知りたいな」

 

 シンヤ「いいんじゃないか。相手のことをちゃんと知ろうとするのはいいことだよ」

 

 リコ「うん」

 

 

 ライジングボルテッカーズの6人目のメンバーのドットのおかげで、黒いレックウザはパルデア地方にいる可能性が出てきて、リコはドットがどのような人物なのか、ドットのことをもっと知りたいと思っていた。

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 パルデア地方へ向かって冒険を続けるシンヤたちライジングボルテッカーズは、船の食料の調達をするために近くの街に立ち寄った。そして、船の留守番をすることになったシンヤとリコだが、リコはなかなか姿を見せないドットのことが気になり、ドットの部屋の前にやってきて声をかけたのだが…

 

 

 次回「シンヤとリコの留守番!開かずの扉の秘密!」

 







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