ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 ゲーチスに1番エリアに呼び出され、そこでブラックキュレムとバトルすることになったシンヤは、スグリと力を合わせ、ゲーチスとブラックキュレムを追い詰めた。しかし、エクスプローラーズの本当の狙いが、テラパゴスに関するデータを奪うためで、ゲーチスはただ時間稼ぎをしていることを知り、ゲーチスが自分の前から姿を消すと、すぐにオレンジアカデミーに向かい、リコとオニキスがバトルしている現場に居合わせる。オニキスに勝利したリコは、エクスプローラーズからオレンジアカデミーの危機を救ったことが評価されると、グルーシャから応用テストを合格と言い渡され、正式にテラスタルオーブを貰えることになった。


第71話『テラスタルバトル!リコVSロイ!』

 

 オレンジアカデミー・グラウンドのバトルフィールド

 

 ライ「クッ」

 

 ダルマッカ「ダマッ、ダマッ」

 

 ドット「いくよウェルカモ」

 

 ウェルカモ「ウェール!」

 

 エクスプローラーズを撃退し、オレンジアカデミーの危機を救ったリコたちは、自分たちが後半に出る、“研修生バトル大会”に出るためグラウンドにやってきた。研修生バトル大会も、残すはリコとロイのバトルだけとなり、今グラウンドでバトルしているのは、ドットとウェルカモ。そして、ドットとウェルカモの対戦相手は、以前コノヨザルに会う前に森の中で出会った、自分たちと同じ格好をしている3人組の男女のトレーナーの1人である、ライとダルマッカだった。

 

 スッ(テラスタルオーブを構える)

 

 ドット「映えてバズって、輝いちゃえ!」

 

 ドットがテラスタルオーブを構えると、テラスタルオーブにエネルギーが蓄積されていき、チャージが満タンになると、ドットはウェルカモに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブはウェルカモの頭上でエネルギーを解放し、ウェルカモの足場から無数の結晶石が出てくると、ウェルカモは結晶石に身を包み込んだ。結晶石が砕け散ると、そこには全身がクリスタル化し、頭に噴水の王冠を被るウェルカモがいた。

 

 (みずテラスタイプ)ウェルカモ「ウェェーールッ‼︎」

 

 グラウンドの観客席

 

 リコ「きた、ドットのテラスタル!」

 

 ロイ「いっけ〜!」

 

 ドット「ウェルカモ!「アクアブレイク!」」

 

 (みずテラスタイプ)ウェルカモ「ウェェェーールゥゥーーッ‼︎」

 

 ドォォォォォン!

 

 ダルマッカ「ダッマッ⁉︎」

 

 ライ「ダルマッカ!」

 

 ダルマッカ「ダ…マァ」

 

 キハダ先生「ダルマッカ、戦闘不能!ウェルカモの勝ち!よって勝者、ドット!」

 

 ドット「やった!」

 

 ウェルカモ「ウェール!」

 

 ドットとライのポケモンバトルの結果は、ドットの勝ちで終了した。ウェルカモをテラスタルしたタイミングも見事だが、ドットは完全にテラスタルオーブを使いこなしていた。

 

 ライ「強え!流石、学校を救っただけのことはあるな」

 

 ドット「えっ、なんでその事を⁉︎」

 

 ライ「昼休み中、その話で持ちきりだったぞ」

 

 ドット「えっ!」

 

 チラッ(観客席にいるボタンを見る)

 

 ボタン「…ん?…うん」

 

 ドット「ボタン…言いふらしたな」

 

 ネモ「学校に忍びこんだ悪党を、コテンパンにしてやっつけたんだって?」

 

 パーモット「モット、モット!」

 

 リコ「ちょ、ちょっと尾ひれがつきすぎてるような」

 

 リコたちがエクスプローラーズを撃退したという噂をボタンが流したことで、リコたちは学園にいるみんなの注目の的になっていて、みんなの視線を集めていた。

 

 ブルベリ女子1「キャァァァァァ!(//∇//)」

 ブルベリ女子2「シンヤさーーん!(*´∇`*)」

 ブルベリ女子3「こっち向いてーーっ!(*≧∀≦*)」

 

 シンヤ「うおっ!」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 シンヤ「なんで、俺がキャーキャー騒がれるんだ?オレンジアカデミーを救ったのはリコたちなのに?」

 

 ネモ「えっ?だって、シンヤもリコたちと一緒に、悪党を撃退したんでしょ?」

 

 シンヤ「えっ?誰がそんなことを?」

 

 ネモ「ボタンだよ」

 

 シンヤ(おいおい…ボタン、俺を巻き込むなよな)

 

 リコ「(¬_¬)じ〜〜〜〜〜〜っ」

 

 シンヤ「(~_~)うぅ〜、勘弁してくれ…」

 

 オレンジアカデミーの危機を救ったのは、リコ、ロイ、ドットの3人で、シンヤはスグリと一緒に、ゲーチスとポケモンバトルをしていただけなのだが、どうやらボタンが、リコたちとシンヤが力を合わせてオレンジアカデミーを救ったと噂を流したことで、シンヤはブルーベリー学園から黄色い声援を受けていた。すると、いつも通りリコはヤキモチを焼いてしまい、嫉妬のオーラを発しているリコの隣に座っているシンヤは、リコから冷たい目で見られ、いたたまれない気持ちになっていた。

 

 キハダ「押忍!次はいよいよ最終試合だ!リコ、ロイ、バトルフィールドへ!」

 

 リコ・ロイ「「はい!」」

 

 ネモ「2人のポケモンバトル、楽しみにしてるよ」

 

 ロイ「うん!」

 

 アン「どっちも頑張ってね!」

 

 リコ「うん!シンヤ、テラパゴスをお願い」

 

 スッ(テラパゴスの入ってる鞄をシンヤに渡す)

 

 シンヤ「あ、ああ」

 

 ピカチュウ「ピィカッチュ」

 

 ドットのバトルが終わったので、次はいよいよ最後の試合である、リコとロイの対決だ。2人は観客席を立つとバトルフィールドに向かい、互いにトレーナーゾーンに着いた。観客席の方には、学園を救ったリコとロイのバトルを見ようと、オレンジアカデミーとブルーベリー学園の生徒や教師、パルデア地方のジムリーダーや、パルデア四天王たちが座っていて、リコとロイのバトルが始まるのを今か今かと待っていた。

 

 スグリ「俺、ブルーベリー学園の生徒なんだけど、こっちでシンヤたちと一緒に観戦していいのかな?」

 

 シンヤ「どこでバトルを見ようが自由だろ」

 

 アン「…」

 

 シンヤ「ん?どうした?アン」

 

 アン「なんか、雰囲気が変わったなって。それに、普通にシンヤと話してるし」

 

 スグリ「えっ?それって、俺のこと?」

 

 アン「うん。前は怖い感じだったけど、今は明るいっていうか」

 

 スグリ「え?えっと、それは…」

 

 シンヤ「まあ、細かいことはいいじゃん。それより、リコとロイのバトルが始まるぞ」

 

 ペパー「よっ、シンヤ。久しぶりちゃん」

 

 シンヤ「あっ、ペパー」

 

 ヴィヴィアン「ヤッホー、シンちゃん」

 

 シンヤ「母さん!」

 

 ペパー「俺たちもここでバトルを見学していいか?」

 

 シンヤ「ああ」

 

 ヴィヴィアン「リコちゃんとロイ君とドットちゃん、応用テストに合格したんだってね。おめでとう」

 

 ドット「ありがとうございます」

 

 ミコ「ねぇシンヤ。リコとロイってどっちが強いの?」

 

 シンヤ「え?…そう言えば、あの2人がガチでバトルする所を見るのは、俺も初めてだな」

 

 ミコ「えっ?そうなの?」

 

 シンヤ「ああ。だから、これが最初の、2人のマジバトルだな」

 

 ピカチュウ「ピッカチュゥッ‼︎」

 

 

 キハダ「押忍!双方準備はいいな?」

 

 リコ・ロイ「「はい!」」

 

 キハダ「では、バトルスタート!」

 

 リコ「ニャローテ!「マジカルリーフ!」」

 

 ロイ「ホゲータ!「かえんほうしゃ!」」

 

 ニャローテ「ニャァァロォォーーッ‼︎」

 ホゲータ「ホォォォゲェェェーーッ‼︎」

 

 

 キハダのバトル開始の宣言で始まった、リコとロイのポケモンバトル。ニャローテは「マジカルリーフ」で、ホゲータは「かえんほうしゃ」で攻撃した。技の相性ではホゲータの「かえんほうしゃ」が有利だが、ニャローテの放った「マジカルリーフ」はホゲータの「かえんほうしゃ」と威力が互角だったので、互いの技がぶつかり合うと相殺された。

 

 

 リコ「ニャローテ!「でんこうせっか!」」

 

 ロイ「ホゲータ!「ニトロチャージ!」」

 

 ニャローテ「ニャァッ!」ダッ!

 

 ホゲータ「ホォォンゲッ」ダッ!

 

 「マジカルリーフ」と「かえんほうしゃ」をぶつけ合うと、今度は「でんこうせっか」と「ニトロチャージ」のぶつかり合いになった。技を発動したニャローテとホゲータは正面からぶつかり合い、ニャローテがホゲータに押し勝ったが、ホゲータは再び「ニトロチャージ」を発動すると、体に炎を纏ってニャローテに向かっていった。すると、ニャローテも「でんこうせっか」を発動し、正面から突っ込んでくるホゲータに向かっていく。再びニャローテとホゲータがぶつかり合うと思われたが、ニャローテと激突する前に、ホゲータは軌道を変えてニャローテの周りを走り回り、「ニトロチャージ」の追加効果でスピードを上げ始めた。

 

 ミコ「「ニトロチャージ」は使えば使った分だけ、ポケモンの素早さを上げる技」

 

 シンヤ「ニャローテとホゲータの素早さを比べれば、ニャローテの方が早いのは当然」

 

 ミコ「それに、さっきニャローテとホゲータが激突した時、ニャローテが押し勝った」

 

 シンヤ「だからこそ、再び「ニトロチャージ」を発動したホゲータは、ニャローテとぶつかろうとせずに、ニャローテの周りを走って素早さを上げている訳だな」

 

 「ニトロチャージ」を使ってニャローテの周りを走り回り、素早さを上げたホゲータは、勢いをつけてニャローテにぶつかって攻撃した。しかし、ニャローテは咄嗟に左腕でホゲータの攻撃をガードし、右手でつぼみを投げてホゲータの体に巻きつけると、そのままホゲータを振り回し、地面に叩きつけてダメージを与えた。

 

 ペパー「すげぇ…」

 

 アン「うん。リコもロイも、どっちも負けてない」

 

 ロイ「ホゲータ、少し休んでて」

 

 シュルルーン

 

 ロイ「行けぇぇ、タイカイデン!」

 

 ポーーン

 

 タイカイデン「カァァァーーイッ!」

 

 

 グラウンドの観客席

 

 

 シンヤ「ここでタイカイデンに交代か」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 ミコ「ひこうタイプはくさタイプに相性がいいからね。ホゲータを少し休ませておくことを考えると、このチョイスは正解だよ」

 

 

 リコ「ニャローテ!つぼみでタイカイデンを捕まえて!」

 

 ニャローテ「ニャァァッ!」

 

 シュッ(つぼみを投げる)

 

 パシッ(タイカイデンの足につぼみが巻きつく)

 

 リコ「よしっ!そのままホゲータの時と同じように!」

 

 ロイ「同じ手は食わない!タイカイデン!思いっきり空へ飛び上がれ!」

 

 タイカイデン「カァァーーイッ!」

 

 ニャローテ「ニャァ⁉︎」

 

 リコ「ニャローテ!」

 

 ロイはホゲータを休ませるためにボールに回収すると、ニャローテに相性が有利なタイカイデンを繰り出した。タイカイデンが出てくると、ニャローテはつぼみをタイカイデンに投げつけて、タイカイデンの足につぼみを巻きつけることに成功したが、タイカイデンは足につぼみを巻きつけられたまま空へと飛び上がってしまったため、つぼみを手に持っているニャローテはタイカイデンに引っ張られてしまう。タイカイデンは空に高く飛び上がると急降下し、ニャローテを地面に叩きつけようとしたが、リコの指示で、ニャローテは「マジカルリーフ」を地面に向かって放ち、「マジカルリーフ」をクッションの代わりにしてダメージを防いだ。

 

 グラウンドの観客席

 

 ミコ「へぇ〜、リコもロイもなかなかやるわね」

 

 シンヤ「ああ。技の使い方といい、咄嗟の判断からの的確な指示。2人とも、確実にレベルアップしてるな」

 

 スグリ「あの2人、あんなに強かったんだ…」

 

 

 リコ「ニャローテ!「マジカルリーフ!」」

 

 ロイ「タイカイデン!高く飛んでかわすんだ!」

 

 ニャローテ「ニャァァロォォォーーッ‼︎」

 

 タイカイデン「クォォォォァ!」

 

 ニャローテが「マジカルリーフ」を放って攻撃してくると、タイカイデンは空中を飛び回って「マジカルリーフ」をかわし続けたが、ニャローテは飛んで逃げているタイカイデンに「マジカルリーフ」を当てようと追撃を続けた。

 

 バチバチッ(タイカイデンが羽に電気を溜める音)

 

 ネモ「なるほどね」

 

 シンヤ「ロイのやつ、考えたな」

 

 ニャローテの「マジカルリーフ」をかわすために、飛び回っていたと思われたタイカイデンだったが、実は、タイカイデンはニャローテの攻撃をかわしながら、羽に風を受けて電気を溜めていたのだ。

 

 別のグラウンドの観客席

 

 ライム「そろそろだね」

 

 アオキ「えぇ。タイカイデンの翼には、十分に電気が溜まっているでしょう」

 

 

 ロイ「今だタイカイデン!「スパーク!」」

 

 タイカイデン「カァァァーーイッ!」

 

 リコ「ニャローテ!「ひっかく!」」

 

 ニャローテ「ニャァァーーロォッ‼︎」

 

 タイカイデンが「マジカルリーフ」を避けながら、羽に風を受けて電気を溜めているのをシンヤたちは見抜いていた。そして、羽に十分の電気を溜めたタイカイデンは「スパーク」を発動すると、ニャローテに向かって突撃してきた。ニャローテは「ひっかく」を発動すると、上空にジャンプしてタイカイデンを迎撃した。ニャローテとタイカイデンの技の鍔迫り合いが上空で繰り広げられるが、最後はタイカイデンがニャローテに押し切り、ニャローテは地面に叩きつけられてしまう。

 

 ドット「空中じゃ、ひこうタイプのタイカイデンが有利だ」

 

 シンヤ「オマケにニャローテは、タイカイデンに有利なタイプの技を覚えてないからな。…さて、リコはこの局面をどう乗り切るか」

 

 ピカチュウ「ピッカッ…」

 

 

 リコ「ニャローテ、大丈夫?」

 

 ニャローテ「ニャァァ!」

 

 ビリビリッ!

 

 ニャローテ「ニャァッ⁉︎」

 

 リコ「ぁ、これって、麻痺状態!…ニャローテ、戻って」

 

 シュルルーン

 

 リコ「テブリム、お願い」

 

 ポーーン

 

 テブリム「テブリッ!」

 

 タイカイデンのスパークを受けたニャローテが麻痺状態になってしまったので、リコはニャローテをモンスターボールに戻すと、テブリムを繰り出した。

 

 ロイ「タイカイデン!もう一度「スパーク!」」

 

 タイカイデン「クォォォォッ!」

 

 リコ「ねんりき!」

 

 テブリム「テエェェーブリッ!」

 

 タイカイデン「カァァァイッ⁉︎」

 

 ロイ「タイカイデン!「さわぐ」だ!」

 

 タイカイデン「タァァーーイッ‼︎」

 

 テブリム「テブブゥゥ⁉︎」

 

 再びタイカイデンが「スパーク」で攻撃すると、テブリムは「ねんりき」を使ってタイカイデンの動きを封じ込め、タイカイデンを空中で振り回した。しかし、体の自由を奪われたタイカイデンが「さわぐ」を使うと、テブリムは「ねんりき」を中断してしまい、タイカイデンは「ねんりき」から解放されてしまう。

 

 ロイ「今だ!飛び上がって「スパーク!」」

 

 タイカイデン「タァァーーーッ!」

 

 リコ「ねんりき!」

 

 テブリム「テブッ!」

 

 「ねんりき」から解放されたタイカイデンは空に高く飛び上がると、急上昇して「スパーク」を発動した。タイカイデンは急降下した時、羽に風を受けて電気を溜めていたので、「スパーク」の威力はどんどん上がっていた。テブリムは再び「ねんりき」を発動してタイカイデンの動きを止めようとしたが、パワーが上がっているタイカイデンを止めることができず、タイカイデンの「スパーク」を喰らってしまう。

 

 ロイ「タイカイデン!もう一度「スパーク!」」

 

 タイカイデン「クォォォォォ!」

 

 リコ「テブリム!避けて!」

 

 テブリム「テブ…」

 

 チラッ(ニャローテのモンスターボールを見る)

 

 リコ「テブリム?」

 

 テブリム「テブリッ!」

 

 バァァァァァァン!

 

 テブリム「テブリィィ⁉︎」

 

 タイカイデンが突っ込んでくると、リコはテブリムに攻撃をかわすように指示を出した。しかし、テブリムはタイカイデンの攻撃をかわそうとせず、リコの履いているスカートの中に入っている、ニャローテの入っているモンスターボールを見つめた。そして、タイカイデンの攻撃が命中したテブリムは、地面に倒れてしまう。

 

 テブリム「テブリィィ…」

 

 キハダ先生「テブリム、戦闘不能!」

 

 ロイ「やったぁ!」

 

 タイカイデン「タァァァイッ!」

 

 

 

 グラウンドの観客席

 

 スグリ「テブリム、なんで「スパーク」を避けなかったんだ?」

 

 ペパー「ああ、かわそうと思えば、タイカイデンの攻撃をかわせたのに」

 

 シンヤ「そうじゃない。テブリムは、ワザとタイカイデンの攻撃をかわさなかったんだ」

 

 スグリ・ペパー「「えっ?」」

 

 スグリ「ワザとかわさなかった?」

 

 ペパー「なんでだ?」

 

 ミコ「それは、ニャローテに繋げるためだよ」

 

 アン「それってどういうこと?ニャローテは麻痺状態なのに?」

 

 ヴィヴィアン「バトルを見てれば分かるよ」

 

 

 グラウンドのバトルフィールド

 

 リコ「テブリム、戻って」

 

 シュルルーン

 

 リコ「ありがとうテブリム、ゆっくり休んでて。ニャローテ!」

 

 ポーーン

 

 ニャローテ「ニャァァロォォォッ!」

 

 

 グラウンドの観客席

 

 アン「えっ?ニャローテ、麻痺状態じゃなくなってる」

 

 ドット「なんで⁉︎」

 

 シンヤ「テブリムの特性、《いやしのこころ》だ」

 

 アン・ドット「「いやしのこころ?」」

 

 ミコ「うん。いやしのこころには、味方ポケモンの状態異常を治す効果があるの。だからテブリムは、さっきのタイカイデンの攻撃を避けようとせず、自分が戦闘不能になる覚悟してまで、ニャローテの麻痺を回復させることを優先したの」

 

 ペパー「そんな捨て身の戦法を、トレーナーの指示なしで咄嗟に…」

 

 スグリ「わやじゃ…」

 

 

 グラウンドのバトルフィールド

 

 リコ(そっか。ニャローテの麻痺状態を治すために。ありがとうテブリム)

 

 ロイ「タイカイデン!「スパーク!」」

 

 タイカイデン「タァァァァァッ!」

 

 リコ「ニャローテ、タイカイデンにつぼみを投げて…あっ!」

 

 タイカイデンが「スパーク」を発動して突っ込んでくると、リコはニャローテに、タイカイデンにつぼみを投げてと指示を出したが、さっきニャローテがタイカイデンの足につぼみを巻きつけたあと、ニャローテがタイカイデンに引っ張られた時のことを思い出した。

 

 リコ「待ってニャローテ、今のなし!」

 

 ニャローテ「ニャ⁉︎」

 

 シュッ(つぼみを投げる)

 

 リコがつぼみを投げつける指示を取り消すと、つぼみをタイカイデンに向けて投げようとしたニャローテは手を滑らせてしまい、つぼみを上空に向けて飛ばしてしまう。しかし、それが功を奏したのか、ニャローテが投げたつぼみが偶然タイカイデンの右羽に絡まってしまい、タイカイデンがパニックになって隙ができた。リコはその隙を見逃さず、ニャローテに「ひっかく」を指示すると、ニャローテはトドメの「ひっかく」をタイカイデンに命中させた。

 

 ロイ「タイカイデン!」

 

 タイカイデン「クォァッ…」

 

 キハダ先生「タイカイデン、戦闘不能!」

 

 

 グラウンドの観客席

 

 ボタン「今のって…」

 

 シンヤ「偶然ニャローテが手を滑らせてつぼみを投げただけに見えたが、恐らくさっきのは「ふいうち」だな」

 

 アン「ふいうち?」

 

 ミコ「あくタイプの技で、相手が攻撃技を出す前に必ず先制攻撃できるトリッキーな技だよ」

 

 

 グラウンドのバトルフィールド

 

 

 リコ「「ふいうち」。すごいよニャローテ!新しい技を覚えたんだね!」

 

 ニャローテ「ニャァッ!」

 

 ロイ「戻れタイカイデン!」

 

 シュルルーン

 

 ロイ「頑張ったな。いくよ、ホゲータ!」

 

 ポーーン

 

 ホゲータ「ホォォンゲェェ!」

 

 ロイ「リコ、これが最後のバトルだ!」

 

 ホゲータ「ホォォンゲェ!」

 

 リコ「うん!全力でいくよ、ニャローテ!」

 

 ニャローテ「ニャァァロォッ!」

 

 ニャローテが「ふいうち」を覚えたことで、リコとニャローテに勢いがついた。そして、ロイはタイカイデンをモンスターボールに戻すと、ホゲータをフィールドに繰り出した。

 

 ロイ「ホゲータ!思いっきり「かえんほうしゃ!」」

 

 ホゲータ「ホォォォォンンッ…」

 

 リコ「ニャローテ!「ふいうち!」」

 

 ニャローテ「ニャァァロォォォッ‼︎」

 

 ホゲータが鼻で息を吸って体を膨らませていくと、ニャローテはつぼみをホゲータに投げつけた。つぼみが自分に向かって飛んでくるのを見たホゲータはびっくりしてしまい、顔を右に向けて「かえんほうしゃ」を放ってしまう。すると、ニャローテはホゲータに向かって走っていき、右足でホゲータを蹴り飛ばした。

 

 リコ「やった!」

 

 ニャローテ「ニャァッ!」

 

 ロイ「やるな、リコ。…初めて2人で力を合わせてシンヤとバトルした時のこと、覚えてる?」

 

 リコ「え…もちろん!」…(あの時は、まだトレーナーになったばかりで、分からないことや知らないことも多かったけど、シンヤに色々教えてもらったんだよね)

 

 ロイ(何度もシンヤにバトルの特訓してもらって、僕はリコと一緒に少しずつ強くなった)

 

 リコ(エクスプローラーズとのバトルの時も、どんな時もシンヤと一緒だったから、私は平気だった。どんどん強くなれた)

 

 ロイ(すごいバトルするシンヤを見て、いつか僕も、あんなバトルをしたいと思った)

 

 リコ(私が迷ったときや苦しんだとき、いつもシンヤは、私を助けて導いてくれた)

 

 チラッ(2人がシンヤを見る)

 

 シンヤ「ん?」

 

 リコ・ロイ((シンヤ、ありがとう))

 

 リコとロイは、初めて2人で力を合わせてシンヤとバトルした時のことを思い出し、冒険を共にしている中で、シンヤに何度も特訓してもらったことや、助けてもらったことを思い出すと、観客席に座っているシンヤを見て、心の中でシンヤにお礼を伝えた。それからバトルはどんどん進んでいき、ニャローテは「でんこうせっか」を、ホゲータは「ニトロチャージ」を発動すると、2人は互いに正面からぶつかり合い、鍔迫り合いを繰り広げた。そしてしばらくの間、ニャローテとホゲータの鍔迫り合いが続いたあと、技がぶつかり合った時に発生した衝撃波によって、ニャローテとホゲータは自分のトレーナーである、リコとロイの所まで吹っ飛んできた。

 

 グラウンドの観客席

 

 ドット「…すごい」

 

 アン「うん。リコもロイも、四天王の人たちとバトルした時より、めちゃくちゃ強くなってる」

 

 シンヤ「…」

 

 ミコ「シンヤ、どうしたの?」

 

 シンヤ「いや、なんか、ロイに妬けるなと思ってさ」

 

 ミコ「えっ?」

 

 シンヤ「あんなに楽しそうな顔をして、リコがポケモンバトルするところを初めて見るから。俺がロイの代わりに、あそこに立っていたかったなって」

 

 ミコ「ふぅ〜ん」…(…もしかして、シンヤとリコって……できてるのかな?後で聞き出さなきゃ…)

 

 シンヤは、ブレイブアサギ号で一緒に旅をしている中で、何度もリコとロイの特訓をし、2人がポケモンバトルするところを何度も見てきた。あの頃に比べれば、目の前でバトルしている2人が、本当に強くなったと実感できていた。

 

 ピカァァァァッ(ホゲータの頭の黄色いトサカが光り輝く)

 

 ホゲータ「ホォォォォ?」

 

 ロイ「ホゲータ!」

 

 リコ「あっ」

 

 ニャローテ「ニャァッ」

 

 ロイ「ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!」

 

 ホゲータ「ホーホー、ホーゲゲ、ホゲホゲホー!」

 

 グラウンドの観客席

 

 ネモ「あれって」

 

 シンヤ「ああ。2度目のライムさんとのバトルの時に、ロイとホゲータが編み出した、新しい歌だ」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

  

 突然ホゲータの頭の黄色いトサカが光り輝くと、ロイはリズムに乗って歌い始め、ロイに続いてホゲータも歌い始めた。すると、観客席にいるライムも、ロイやホゲータと同じようにリズムに合わせて歌い始め、観客席でバトルを見ているトレーナーたちも、リズムに合わせて歌い始めた。

 

 ライム「ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!」

 

 バトルを見ている生徒たち「「「ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!」」」

 

 アン「ヘイ!ヘイ!」

 

 ネモ「ヘイ!ヘイ!」

 

 クラベル「おぉ…」

 

 

 ホゲータ「ホッォォォン、ゲェェェーーーー‼︎」

 

 ピカァァァァン(ホゲータの体が光り輝く)

 

 ロイ「あっ!///」

 

 全員「「「あっ!」」」

 

 みんなとリズムを合わせて歌ったことで、ホゲータのテンションは高鳴り、空中に向かって高くジャンプした。すると、突然ホゲータの体が青く光り輝き、ホゲータは光の中で姿を変え始めた。…そう。これは、ホゲータの進化が始まった光だった。

 

 アチゲータ「アチアチィッ!」

 

 ロイ「ホゲータが《アチゲータ》に進化した!」

 

 アチゲータ「ゲアッ!」

 

 グラウンドの観客席

 

 シンヤ「そろそろホゲータも進化する頃だと思っていたが、まさかバトル中に進化するとはな」

 

 ピカチュウ「ピィカッチュ!」

 

 バトルを見ている全員「「「わぁぁぁぁぁ‼︎」」」

 

 ホゲータがアチゲータに進化すると、ロイはとても喜んでいて、観客席に座っているみんなは、ホゲータがアチゲータに進化するところを見ると、熱を帯びた声を出した。

 

 

 グラウンドのバトルフィールド

 

 ニャローテ「ニャァッ!」

 

 リコ「ニャローテ、アチゲータと思いっきりバトルがしたいんだね」

 

 ロイ「僕もだ!アチゲータと思いっきりバトルがしたい!」

 

 アチゲータ「アチアチ!」

 

 スッ(2人がテラスタルオーブを構える)

 

 ロイ「輝け、夢の結晶!」

 

 リコ「ニャローテ、満開に輝いて!」

 

 リコとロイはバトルの決着をつけるため、互いにテラスタルオーブを構えた。二つのテラスタルオーブにエネルギーが蓄積されると、リコとロイは同時にテラスタルオーブを投げた。テラスタルオーブがニャローテとアチゲータの頭上でエネルギーを解放すると、2人は無数の結晶石に包み込まれ、結晶石が弾け飛んだ時、そこには全身がクリスタル化し、頭にシャンデリアを模した王冠を被るアチゲータと、花束を模した王冠を被るニャローテがいた。

 

 (ほのおテラスタイプ)アチゲータ「アァーーチィーーゲェーーーッ‼︎」

 

 (くさテラスタイプ)ニャローテ「ニャァァーーロォォーーッ‼︎」

 

 

 スグリ「互いにテラスタルした!」

 

 シンヤ「そろそろ決着がつくな」

 

 ミコ「うん」

 

 

 

 ロイ「アチゲータ!「かえんほうしゃ!」」

 

 リコ「ニャローテ!「マジカルリーフ!」」

 

 

 (ほのおテラスタイプ)アチゲータ「アァーーチィーーゲェーーーッ‼︎」

 

 (くさテラスタイプ)ニャローテ「ニャァァーーロォォォッ‼︎」

 

 アチゲータとニャローテは互いにテラスタルすると、それぞれ「かえんほうしゃ」と「マジカルリーフ」を放った。互いにテラスタルしたことで、「かえんほうしゃ」と「マジカルリーフ」の威力は上がっていて、鍔迫り合いを続けていた。しかし、アチゲータの「かえんほうしゃ」が「マジカルリーフ」を押し切って粉砕し、「かえんほうしゃ」がニャローテに向かって迫っていくと、ニャローテはジャンプして「かえんほうしゃ」をかわし、上空で「でんこうせっか」を発動すると、そのままアチゲータに向かっていった。

 

 ロイ「ニトロチャージ!」

 

 (ほのおテラスタイプ)アチゲータ「アァーーチィーーゲェェーーッ‼︎」

 

 (くさテラスタイプ)ニャローテ「ニャァァーーロォォォーーッ‼︎」

 

 ドォォォォォォォン‼︎

 

 リコ・ロイ「「あっ!」」

 

 アチゲータは「ニトロチャージ」を発動すると、「でんこうせっか」を使って上空から飛んできたニャローテに向かって突っ込んでいった。ニャローテとアチゲータが上空でぶつかり合うと、技のぶつかり合いによって大爆発が発生した。しばらくすると、爆発によって発生した煙の中からニャローテが落ちてきて、アチゲータも出てきた。2人がそのまま地面に落ちてくると、ニャローテのテラスタル化は解除され、アチゲータのテラスタル化も解除された。

 

 ニャローテ「ニャァッ…ロォォ…」(目がぐるぐる)

 

 リコ「ニャローテ!」

 

 キハダ「ニャローテ、戦闘不能!アチゲータの勝ち!よって勝者、ロイ!」

 

 ロイ「…やった、やったぁ!」

 

 アチゲータ「アチィ!アチアチ!」

 

 ロイ「僕たちが勝ったんだ、アチゲータ!」

 

 リコとロイのテラスタルバトルの結果は、ロイとアチゲータの勝利で終わった。リコとニャローテに勝つと、ロイとアチゲータはとても喜んでいて、お互いを抱きしめ合った。バトルに負けはしたが、リコの顔は笑顔に溢れていて、倒れたニャローテのそばに寄ると、頑張ってくれてありがとうと声をかけた。そして、リコとロイは互いに近づくと、最後に握手を交わし、2人のバトルを見ていた全員は歓声を上げると、2人に盛大な拍手を送り、研修生バトル大会は終了した。

 

 グラウンド

 

 アン「リコ。ロイとのバトル、すごかったよ!」

 

 リコ「えへへ、ありがとう///」

 

 アン「テラスタルも習得したし。あたし、セキエイ学園に戻ったら、テラスタルを上手く使いこなせるように頑張るよ。その時は…」

 

 リコ「うん。またバトルしようね!」

 

 ニャローテ「ニャッァ!」

 

 フタチマル「フゥゥチッ!」

 

 アン「もちろん偶には連絡するから。その時は、シンヤとどこまで進んでるのか、ちゃんと教えてね!」

 

 リコ「も〜う!///アン!///」

 

 アン「アッハハハ!」

 

 ネモ「ロイ、実りあるバトルだったよ。またバトルしようね」

 

 ロイ「うん」

 

 ライム「このテラスタル研修で学んだこと、忘れんじゃないよ」

 

 ロイ「はい!」

 

 ハッサク「ロイ君。なかなか良いバトルでした。小生は猛烈に感動しています」

 

 コルサ「思春期の成長はよいものだな。おめでとう、ロイギャルド」

 

 ロイ「ありがとうございます!」

 

 

 ボタン「色々と世話になった、ありがと」

 

 ドット「あっ、いや。こっちこそ」

 

 ボタン「ぐるみんのチャンネル登録もしたし、配信、楽しみにしてる」

 

 ドット「えっ⁉︎な、なんで僕がぐるみんだって知ってるの⁉︎」

 

 研修生バトル大会が終わったあと、リコ、ロイ、ドットの3人は、基礎テストと応用テストの時にお世話になった、それぞれの担当ジムリーダーにお礼を伝えたあと、アンやネモやボタンと話をしていた。

 

 

 テラスタルを習得するためにテラスタル研修を受けて、パルデア地方を冒険したリコたちだったが、パルデア地方を冒険して出会った人たちとの出会いが、リコ、ロイ、ドットの3人を、ポケモントレーナーとして更に成長させてくれたようだ。

 

 ゼイユ「今日で交換留学も終わりね」

 

 タロ「そうですね」

 

 カキツバタ「キョーダイ。今度会った時は、オイラとバトルしようぜ」

 

 シンヤ(キョーダイって…)「はい。あっ、《ふくごうきんぞく》、ありがとうございます」

 

 カキツバタ「おう」

 

 ゼイユ「シンヤ。私とスグは、アンタとリュウガのバトル見たあと帰るから」

 

 シンヤ「ああ」

 

 スグリ「シンヤ、けっぱれ」

 

 シンヤ「サンキュー」

 

 ピカチュウ「ピィカッチュ」

 

 ブルーベリー学園との交換留学も今日で終わり、ブルーベリー学園の生徒であるカキツバタたちは、明日飛行機に乗ってブルーベリー学園に戻るため、シンヤはカキツバタたちと最後に話をしていた。スグリとゼイユもブルーベリー学園の生徒だが、2人はシンヤとリュウガのバトルを見たあとに、ブルーベリー学園に戻るようだ。

 

 ヴィヴィアン「あっ、リコちゃん!」

 

 リコ「あ、ヴィヴィアンさん」

 

 ヴィヴィアン「応用テストに合格したこと聞いたよ。おめでとう」

 

 リコ「ありがとうございます!」

 

 シンヤ「リコ、お疲れさん」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 リコ「シンヤ、ピカチュウ」

 

 シンヤ「なかなかいいバトルだったぞ。ホントに強くなったな」

 

 リコ「ありがとう!シンヤにそう言ってもらえて嬉しい」

 

 ヴィヴィアン「リコちゃん、これからうちに来てもらってもいい?」

 

 リコ「え?ヴィヴィアンさんの家にですか?」

 

 ヴィヴィアン「もちろん、ロイ君とドットちゃんも一緒に。後でルッカとアレックスも来るから」

 

 リコ「えっ?お母さんとお父さんが?」

 

 ヴィヴィアン「うん。リコちゃんたちが応用テストに合格したお祝いを私がしようって言ったら、2人とも、後で私の家に来るって言ってたから。シンちゃんに話があるみたいだしね」

 

 シンヤ「えっ?俺に?」

 

 ヴィヴィアンとシンヤと合流したリコは、自分たちが応用テストに合格したお祝いをヴィヴィアンがしてくれるということを聞いたあと、ロイとドットと合流し、オレンジアカデミーを出た後、そのまま全員でヴィヴィアンの家に向かった。

 

 ヴィヴィアンの家のリビング・夜

 

 ヴィヴィアン「じゃあ、リコちゃん、ロイ君、ドットちゃんが応用テストを合格したことを祝して、乾杯!」

 

 全員「「「乾杯!」」」

 

 リコの母親であるルッカと、父親のアレックスがヴィヴィアンの家にやってくると、リコ、ロイ、ドットの3人が、応用テストに合格したことを祝したパーティーが開かれた。テーブルの上には、ヴィヴィアンやルッカが作ったたくさんの料理が並べられていて、シンヤたちは料理を食べ始めた。

 

 パクっ(料理を食べる)

 

 ロイ「美味しい!」

 

 アチゲータ「アチアチ!」

 

 ドット「うん。美味しいです」

 

 ウェルカモ「ウェール」

 

 ルッカ「おかわりもあるから、たくさん食べて」

 

 リコ「うん」

 

 アレックス「3人とも、応用テストの合格、おめでとう」

 

 リコ「うん」

 

 ロイ・ドット「「ありがとうございます」」

 

 ミコ「リコ。さっきのロイとのバトル見てたよ。すごいバトルだったね」

 

 リコ「ありがとう、ミコ」

 

 シンヤ「最初にリコが不合格になった時は、ちょっと焦ったけどな」

 

 リコ「それは言わないで…」

 

 ミコ「……ねぇ、シンヤとリコって付き合ってんの?」

 

 シンヤ・リコ「「ぶっ⁉︎」」

 

 みんなで料理を食べながらお喋りして楽しんでいると、ミコがシンヤとリコに、2人は付き合っているのかと聞いてきた。すると、ジュースを飲んでいたシンヤとリコはジュースを吹き出してしまう。

 

 シンヤ「ゲホッ!ゲッホ!」

 

 リコ「ゲッホ!ゴホッ!」

 

 ミコ「ゴメンゴメン!…けど、2人のその反応を見ると、どうやらそうみたいね」

 

 シンヤ「母さんから聞いたのか?」

 

 ミコ「2人の距離が近いから、そうじゃないかって思ったの」

 

 シンヤ(…女の勘って恐ろしいな。…いや、幼馴染が恐ろしいのか)

 

 ミコ「どっちから告白した…って、聞くまでもないか」

 

 シンヤ「なんだよ?どっちから告白したか分かるのか?」

 

 ミコ「アンタから告白する訳ないから、リコから告白したんでしょ?」

 

 シンヤ「そうだけど…なんか文句あるのか?」

 

 ミコ「別にないよ。…リコ、ホントにシンヤでいいの?」

 

 リコ「えっ?」

 

 ミコ「こんなヤツと付き合うより、他の男の人と付き合った方がいいよ。リコにシンヤなんかもったいないよ」

 

 シンヤ「お前ひでぇな。それが幼馴染としての言葉かよ」

 

 ミコ「だってさ、リコみたいに純情可憐を絵に描いたような女の子と、アンタみたいなポケモンを取ったら何も残らない男じゃ、リコに釣り合わないでしょ?」

 

 シンヤ「俺がリコに釣り合ってないのは認めるが、凶暴なのは俺って言うより、どっちかって言うとお前だろう」

 

 ミコ「私のどこが凶暴なの?」

 

 シンヤ「馬鹿力ですぐに手が出るし、怒った顔がコノヨザルに負けないくらい怖い…」

 

 ボカッ!(頭をグーで殴る)

 

 シンヤ「いってぇぇ⁉︎(>_<)」

 

 ミコ「誰がコノヨザルみたいに顔が怖くて、カビゴンみたいに太くて、肌がガブリアスみたいなさめはだですって?」

 

 シンヤ「そこまで言ってねぇだろ!つか、後の2つはお前が言ったんだろだろうが!ったく、こういうところが凶暴なんだよ」

 

 ボキッボキッ(関節を鳴らす)

 

 ミコ「まだ言う?」

 

 シンヤ「だから、そうやってすぐに暴力を振るうところがだな…」

 

 ヴィヴィアン「ハイハイ、2人ともそこまで」

 

 ミコが再びシンヤを殴ろうとしたので、ヴィヴィアンは手をパンパンと叩き仲裁をした。シンヤとミコが言い争っていたのを見ていたリコたちは、初めてシンヤの子供ぽいっところを見たので、シンヤもそんな顔をするのだと、意外そうな顔をしていた。

 

 シンヤ「ルッカ先生、それにアレックスさん」

 

 ルッカ「ん?」

 

 アレックス「何かな?」

 

 シンヤ「さっき母さんから、2人が俺に話があるって聞いたんですけど」

 

 アレックス「ああ、そのことか」

 

 ルッカ「その話は、料理を食べた後にしましょうか」

 

 シンヤ「はぁ、分かりました」

 

 そして数分後、シンヤたちは料理を食べ終わると、テーブルの上に置いてある皿を片付け、テーブルの椅子に座っていた。ちなみに、ミコとロイとドットとピカチュウには席を外してもらっているため、今リビングにいるのは、シンヤ、リコ、ヴィヴィアン、アレックス、ルッカの5人だ。

 

 シンヤ「それで、2人の話っていうのは?」

 

 アレックス「…単刀直入に聞くけど、君とリコはどこまで進んでいるんだい?」

 

 シンヤ・リコ「「えっ?」」

 

 シンヤ「え〜と、それって、つまり…」

 

 ヴィヴィアン「シンちゃんもリコちゃんも、付き合って何日も経ってるんだから、キスをしてるかどうか、それをアレックスは聞いてるんでしょ?」

 

 アレックス「まぁ、そうなるかな」

 

 シンヤ「えっと、リコやルッカ先生からは何も聞いてないんですか?」

 

 アレックス「えっ?リコはともかく、なんで妻が?」

 

 シンヤ「ああ、いや、そのぉ〜」

 

 アレックス「?」

 

 どうやらアレックスは、妻であるルッカから、シンヤとリコが口付けを済ましていることを聞いていないようだ。アレックスからリコとどこまで進んでいるかと聞かれたシンヤは、正直に説明した方がいいか悩んでいた。もう何度もリコとキスをしているし、一緒の布団で寝たことがあるということを。そう考えながら、自分の隣に座っているリコを見ると、リコは顔を真っ赤にして俯いていた。そして、2人の母親であるヴィヴィアンとルッカは、シンヤとリコの反応を楽しみながら微笑んでいた。恐らくヴィヴィアンは、シンヤとリコが口付けをしていることをルッカから聞いているのだろう。

 

 シンヤ「リコ、正直に話していいか?」

 

 リコ「えっ⁉︎……うん。お父さんに嘘はつけないよね」

 

 アレックス「?」

 

 シンヤ「ルッカ先生は既に知ってますけど、俺とリコは……キスを済ませてます」

 

 アレックス「ッ……そうか」

 

 シンヤ「あれ?意外と驚かないんですね」

 

 アレックス「さっきの君とリコの反応を見た時から、予想はしてたからね」

 

 シンヤ「…リコとキスしたことは怒らないんですか?」

 

 アレックス「そういうことをするのはちょっと早いとは思うが。君とリコが納得しているなら、私がどうこう言うものでないからね」

 

 リコに手を出したことで、アレックスから殴られると思っていたシンヤだったが、アレックスの意外な冷静ぶりに、思わず拍子抜けしてしまう。

 

 ヴィヴィアン「ねぇ、2人はどんなキスをしてるの?」

 

 リコ「えっ?」

 

 シンヤ「どんなキスって?」

 

 ヴィヴィアン「だから、普通に唇をくっつけるキスとか、舌を絡ませるキスとか、舌を相手の口に入れるキスとか。色々あるでしょ?」

 

 シンヤ・リコ「「!?」」

 

 ヴィヴィアン「2人とも奥手そうだし、舌を絡ませたり、舌を相手の口の中に入れる《ディープキス》なんて、流石にまだしてないって思うけど…」

 

 シンヤ「……」

 

 リコ「///……」

 

 ヴィヴィアン「……え〜〜と、もしかして、2人とも…」

 

 リコ「……はい///」

 

 スゥ〜〜(深呼吸する)

 

 フゥ〜〜(息を吐く)

 

 シンヤ「エリアゼロから帰ってきたあと、俺からディープキスしたよ…」

 

 ヴィヴィアン・アレックス「「ッ!」」

 

 リコ「私も、応用テストが不合格になったあと、シンヤにディープキスしました…///」

 

 ヴィヴィアン・アレックス「「ッ!」」

 

 唇が触れるキス程度なら、シンヤとリコもしているとアレックスは思っていたようだが、シンヤとリコが自分からディープキスしたことを聞くと、手に持っているカップを落としそうになってしまう。

 

 ルッカ「あらあら。リコは奥手だと思ってたのに、本当に大胆になったわね」

 

 アレックス「……」

 

 ルッカ「あれ?ちょっと、大丈夫?」

 

 アレックス「……」

 

 シンヤ「アレックスさん?」

 

 アレックス「ハッ、いや、済まない。ちょっと驚いて」

 

 リコがディープキスしていることを知ると、アレックスは余程ショックだったのか、目から光が消えてしまい、生気の抜けた顔をしていた。その一方で、ルッカはそんなに驚いておらず、奥手なリコが、自分からシンヤにディープキスをしたことを知ると、自分の娘は大胆になったなと思っていた。

 

 ヴィヴィアン「ねぇ、まさかと思うけどさ。2人とも、一緒に寝たなんてことは?」

 

 ルッカ「さすがにそこまでは…」

 

 シンヤ「えっと、ダイアナさんが船から降りた時、リコが寂しいからって俺の部屋にきて、そのまま一緒のベッドで寝たことありますけど」

 

 ヴィヴィアン・ルッカ・アレックス「「「ッ!」」」

 

 ヴィヴィアン「ま、まさか!2人とも、体の関係が…」

 

 シンヤ「違う違う!そういう意味じゃなくて!本当に一緒に寝ただけで、俺とリコはそこまで進んでない!」

 

 ルッカ「リコ、本当に?」

 

 リコ「う、うん、本当に一緒に寝ただけだよ」

 

 シンヤとリコが一緒に寝たことがあることを知ると、ヴィヴィアンとルッカとアレックスは、シンヤとリコが肉体関係にあることを疑うが、ただ一緒の部屋で寝ただけで、体の関係はないことを2人は説明した。

 

 一緒に寝た=肉体関係と疑ってしまうのは、大人の視点からすれば仕方ないものだ。

 

 シンヤ「もし仮に、俺とリコがそういうことをしてたら、リコのお腹の中には、とっくに赤ちゃんがいるはずだし」

 

 ヴィヴィアン「なに言ってるの?避妊具を使ってやる方法もあるんだから」

 

 シンヤ「俺はそんなもの持ってないだろ!」

 

 ヴィヴィアン「何言ってるの!トラブルが起きて妊娠させちゃうケースだって多いんだから、年頃の男女が一緒に寝たなんて聞いたら、親として疑うのは当然よ」

 

 リコ「妊娠///赤ちゃん///」

 

 ルッカ「フフッ。ちなみにシンヤ君としては、リコとの結婚や、いつ赤ちゃんを作るか考えてるの?」

 

 リコ「お母さん!///気が早いよ!///」

 

 シンヤ「俺の希望としては、20歳にはリコと結婚したいですね」

 

 リコ「シ、シンヤ⁉︎///」

 

 シンヤ「赤ちゃんは、母さんやルッカ先生の年齢を考えると、リコと結婚したあとに欲しいとは考えてますが、それはリコと相談ですね」

 

 ヴィヴィアン「まあ、それが妥当よね」

 

 シンヤ「赤ちゃんを育てるのは俺も同じだけど、産むのはリコですからね」

 

 ルッカ「そうよね。赤ちゃんは女の人しか産めないから」

 

 シンヤ「はい。っていうか、ルッカ先生とアレックスさんの話って、もしかして、俺とリコの将来についてだったんですか?」

 

 ルッカ「うん。私は学校の先生をしてるでしょ。ましてや自分の娘のことだから、ちゃんとそういうことを話しておきたいなって」

 

 シンヤ「なるほど。でも、今からそんな先のことを話しておかなくても」

 

 ルッカ「確かに、まだそういう話は早いと思ったけど、夫がどうしてもって言うから。それに、私もシンヤ君の気持ちを聞いておきたいなって」

 

 リコとの将来のことはシンヤもちゃんと考えてはいるが、まだ結婚する訳でもなければ、赤ちゃんを作る訳でもないから、それはまだ、自分が15、16になってからでもいいと思った。それに、結婚も赤ちゃんのことも、シンヤ1人の気持ちではなく、リコの気持ちもあるから、そういうのは2人で話し合っていこうとシンヤは決めていた。

 

 まぁ、ルッカはリコの母親でもあるし、学校の先生でもあるから、将来の話をしたくなるのは、職業柄ということもあるからだろう。

 

 シンヤ「俺の希望は話したけど、リコの希望は…」

 

 リコ「妊娠…赤ちゃん…20歳で結婚…はうぅぅ///」

 

 ルッカ「あらあら、シンヤ君と結婚したあとのことでも想像しちゃったのかな?」

 

 シンヤ「リコはテンパるといつもこうなるんです」

 

 ルッカ「夫の遺伝かしら?」

 

 アレックス「…」

 

 シンヤ「ああ、魂の抜け殻になってる」

 

 ヴィヴィアン「少し待とうか…」

 

 シンヤとリコが一緒のベッドで寝たと聞くと、アレックスは魂が抜けて廃人のようになってしまった。そのあと、シンヤとルッカとヴィヴィアンでどんどん話が先に進んでしまい、シンヤたちの話を聞いていたリコは顔を真っ赤にして混乱状態になっていた。それからしばらくすると、アレックスとリコが回復し、2人も話に加わった。

 

 シンヤ「アレックスさん?本当に大丈夫ですか?」

 

 アレックス「ああ。済まない。君とリコが一緒のベッドで寝たと聞いたら、少し取り乱してしまって」

 

 シンヤ「ああ、いえ。リコのテンパると人の話を聞かないところは、アレックスさん似なんですね」

 

 ガーーン!(リコが落ち込む音)

 

 シンヤ「とにかく。俺とリコは、まだ肉体関係になってませんから」

 

 ヴィヴィアン「まだってことは、いつかリコちゃんをキズモノにするってことだよね?」

 

 シンヤ「うっさい!///」

 

 リコ「///」

 

 アレックス「…いずれ君とリコがそういう関係になるのは、君とリコの交際を認めた時から分かっていたことだから、その件に口を出す気はないよ。…ただ、一つ私と約束してくれないか」

 

 シンヤ「約束?」

 

 アレックス「ああ。私も妻も、君とリコの交際を認めているし、君とリコの婚約を認めているつもりだ」

 

 シンヤ「は、はい。ありがとうございます」

 

 アレックス「……だから、リコが18になるまでは、絶対に手を出さないことを約束してくれ!」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 アレックス「これだけは、私としても絶対に譲れないんだ!」

 

 シンヤ「…えっと、もうキスとかしてるから、リコに手を出したことになってるんじゃ」

 

 アレックス「そ、そうではなく」

 

 シンヤ「?」

 

 ヴィヴィアン「つまり、リコちゃんをキズモノにするのは、リコちゃんが18になってからってことでしょう?」

 

 リコ「///」

 

 ルッカ「フフッ」

 

 アレックス「そ、そうなるね…」

 

 アレックスがシンヤに、リコが18になるまでキズモノにするなと言うのは、単にリコが大事だからという理由だけではなく、シンヤとリコが子宝に恵まれた時のことを考えての言葉だった。ポケモンの世界では10歳で成人として扱われ、結婚するのも自由だが、もし仮に、10歳のシンヤとリコに子供ができたら、リコはセキエイ学園を中退することになるし、シンヤもこの年で働くことになる。

 

 もちろん、2人が覚悟を決めたことでしたことなら、文句を言う権利は誰にもない。しかし、アレックスもルッカもヴィヴィアンも、目の前にいるシンヤとリコを育てているため、子育ての大変さはよく知っているし、なにより子供を育てるにはお金もかかることを知っている。だからこそ、アレックスはシンヤに、ちゃんと働いて子供を育てられる環境ができるまで、リコをキズモノにするなと言っているのだ。

 

 シンヤ「…分かりました。リコが18になるまでは、絶対にリコをキズモノにしないことを約束します」

 

 ギュッ(シンヤの手を握る)

 

 アレックス「約束だからね。シンヤ君!」

 

 シンヤ「は、はい」

 

 アレックス「君がしっかりしていることは私達も知っているけど、ちゃんと君とリコが働くようになってから…」

 

 シンヤ「それは分かってますから。それに、俺も今は冒険を楽しみたいから、俺が18〜20歳になるまでは、リコとの結婚や、赤ちゃんを作る予定はありませんよ」

 

 アレックス「…フッ。そうか、ならいいんだ」

 

 ルッカ・ヴィヴィアン「「フフッ」」

 

 リコ「///」

 

 それから数分後…アレックスとルッカは、明日仕事があるからと自分の家に帰っていき、リコとロイとドットとミコは、明日シンちゃんとリュウガ君のバトル見るなら、ここからオレンジアカデミーに行けばとヴィヴィアンが行ってくれたので、このままヴィヴィアンの家に泊まることになった。

 

 

 ピカチュウ「zzz〜。zzz〜」

 

 シンヤ「まだ21時なのに、ピカチュウはもう寝てるのか」

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…

 

 シンヤ「ん?」

 

 ピッ(電話に出る)

 

 リュウガ『シンヤ、俺だ』

 

 シンヤ「やっと連絡してきたか。さっき送ったメールに書いたように、リコたちのテラスタル研修は終わったぞ。明日は俺とお前のフルバトルをやるんだから、昼の12時にはポケモンリーグの会場に来いよ」

 

 リュウガ『……そのことだが……フルバトルはなしだ』

 

 シンヤ「……はぁ⁉︎何だよそれ!どういうことだよ!」

 

 シンヤがリビングに置いてあるソファーに座ってウトウトしかけると、突然リュウガから連絡がきて、明日のフルバトルはなしだと言ってきた。いきなりそんなことを言われても訳が分からないので、シンヤはリュウガに説明を求めた。

 

 リュウガ『落ち着け。実はさっき、エリアゼロから戻ろうとしたら、ダークトリニティやゲーチス、フラダリと出会ってな。奴ら、俺からイベルタルを奪うために襲ってきたんだ』

 

 シンヤ「なっ!」

 

 リュウガ『お前とのバトルに調整したポケモンたちや、イベルタルの力を力を借りて戦ったが、アイツら、ブラックキュレム、ジガルデ、トルネロス、ボルトロス、ランドロス、赤いゲノセクトを使ってきて、オマケにカオスオーブっていう変な物まで使ってきてな』

 

 シンヤ「ッ!」

 

 リュウガ『奴らにやられかけたが、なんとかイベルタルを奪われる前に、奴らの隙をついて逃げてきて、今、オレンジアカデミーにいるんだ』

 

 シンヤ「そうか」

 

 リュウガは、さっきエリアゼロから戻ろうとしたと言っていた。ということは、ゲーチスは1番エリアで自分と戦ったあとに、エリアゼロに行ったということになる。それに、ゲーチスとダークトリニティ、フラダリと一戦交え、ジガルデを使ってきたとリュウガは言っていた。恐らくリュウガが戦ったジガルデは、フラダリがゲットしたのだろうとシンヤは考えた。

 

 シンヤ「じゃあ、明日のフルバトルは中止か?」

 

 リュウガ『フルバトルは無理だけど、3対3で良ければバトルをしないか?』

 

 シンヤ「えっ?」

 

 リュウガ『調整した三体のポケモンはダメージが大きいから、明日のフルバトルには出られないが、残りの三体はダメージが少ないからな』

 

 シンヤ「…お前、怪我は?」

 

 リュウガ『俺は大丈夫。ポケモンたちが守ってくれたからな』

 

 シンヤ「……分かった。じゃあ3対3でいいんだな?」

 

 リュウガ『ああ。…あっ、このことは、ミコには内緒にしておいてくれ』

 

 シンヤ「分かってる」

 

 リュウガ『じゃあ、明日ポケモンリーグの会場でな』

 

 シンヤ「ああ」

 

 その言葉を最後に、シンヤはスマホロトムの通話を切った。リュウガは怪我をしてないと言っていたが、複数の伝説や幻のポケモンを相手にしたのだから、本当にそうなのかと思った。

 

 ヴィヴィアンの家・洗面所

 

 シンヤ「アイツ昔から、自分がした約束は守るからな。別にバトルなんかいつでもでき…」

 

 ドンッ(風呂場の扉が開く音)

 

 リコ「フー、さっぱりした」

 

 シンヤ「……リコ⁉︎///」

 

 リコ「あっ、シンヤ。どうし……た…の……」

 

 考えごとをしながら歩いていると、シンヤは洗面所にやってきた。すると、いきなり風呂場の扉が開き、中から生まれたままの姿のリコが出てきた。

 

 シンヤ「な…なんで、ここに…///」

 

 リコのシミ一つない綺麗な白い肌に、バランスのとれた体型。そして、成長途中の胸の膨らみ。足の爪先から頭のてっぺんまで、リコの裸体を見たシンヤは、生まれたままの姿のリコに目が釘付けになっており、その光景を自分の脳裏に刻み込んだ。

 

 リコ「キャァァァァァァァァッ⁉︎/////」

 

 そしてリコの方は、目の前にいるシンヤに自分の裸を見られていることに気づくと、顔を真っ赤にして大きな叫び声を上げ、目の前にあるバスタオルを取って風呂場の中に戻った。リコの叫び声が家の中の至る所に響き渡ると、既に寝ているロイを除いた、ヴィヴィアンとミコとドットの3人が洗面所にやってきた。そして、扉が開いている風呂場にいるリコと、洗面台にいるシンヤが鼻血を出しているのを見た3人は、現場の状況を見て何があったのか察したようだ。

 

 ヴィヴィアン「ありゃりゃ。シンちゃんがこれじゃあ、リコちゃんが18になるまで待てそうにないわね」

 

 シンヤ「なんでリコが風呂に入ってるんだ⁉︎」

 

 ヴィヴィアン「私がお風呂を貸したのよ」

 

 ドット「シンヤ、リコ、大丈夫か?」

 

 ポタッポタッ(鼻血が垂れる音)

 

 シンヤ「大丈夫じゃない…」

 

 リコ「うぅ〜〜っ……////」

 

 ミコ「シンヤ、もしかして狙ってやったの…」

 

 シンヤ「ちがぁ〜〜〜〜〜〜う!///」

 

 

 To be continued

 

 次回予告

 

 リコたちのテラスタル研修が終わったあと、リュウガとバトルをする約束をしたシンヤは、パルデア地方のポケモンリーグに立つと、そこでリュウガと3対3のポケモンバトルを始めた。そして、息もつかせぬポケモンバトルが続いていくと、互いに残されたポケモンは最後の一体になった。

 

 次回「ライバルバトル!シンヤVSリュウガ!」

 





 あけましておめでとうございます。今年の初投稿です。

 shinmeruさん、9星評価ありがとうございます。
 デビル・ザ・シュウテンさん、8星評価ありがとうございます。

 シンヤとリュウガのフルバトルを楽しみにしていた皆さん、大変申し訳ありません。話の都合により、シンヤとリュウガのバトルは3対3になります。

 次のシンヤとリュウガのバトルの話で、テラスタルデビュー編は終わります。

 

 

 
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