ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 以前シンヤがキタカミの里で出会ったポケモンカメラマンの《サザレ》から、ルシアスの六英雄の一体でもある《バサギリ》を写っている写真を見せてもらったリコ達は、サザレがバサギリの写真を撮った場所である天狗山に向かった。そこでシンヤは、以前イッシュ地方で出会ったNに再開し、バラバラになったリュウガ達と合流した後、Nにバサギリのいる所に案内してもらうことになったのだが、シンヤたちの目の前に、Nのレシラムを狙っているダークトリニティが現れ、赤いムゲンダイナの頭に乗っている《ハデス》という男が現れた。


第78話『激突!シンヤ対ハデス!ディアルガVS赤いムゲンダイナ‼︎』

 

 天狗山・ダグトリオの形をした岩がある場所

 

 シンヤ「ッ、誰だお前は!」

 

 バッ(顔を晒す)

 

 ハデス「私の名は《ハデス》。エクスプローラーズの1人」

 

 赤いムゲンダイナに乗っている男は、顔を隠していたフードをめくると《ハデス》と名乗り、自らをエクスプローラーズの1人と名乗った。

 

 シンヤ「ハデスだと!」

 

 ハデスを見てしばらくすると、シンヤは、以前レックウザとミライドンの技がぶつかった時に見えた、途切れ途切れのビジョンを思い出した。

 

 

 ドオオオーーーン!

 

 リュウセイ『クッ⁉︎』

 

 ???『フフフッ、どうした?もう終わりか?』

 

 リュウセイ『何故だ?何故、これほどの力があるのに…お前は…』

 

 ???『全ては……ムを手に入れる為』

 

 リュウセイ『ッ!…その為だけに、……を手に入れる為だけに……を!』

 

 ???『だとしたら何だというんだ?』

 

 ギリッ(歯ぎしり)

 

 スッ(ボールを構える)

 

 リュウセイ『頼む!《パルキア》!』

 

 ポーーン

 

 パルキア『パァァーールルルッ‼︎』

 

 ???『パルキア⁉︎六竜の他に、そんなポケモンをゲットしていたのか⁉︎』

 

 リュウセイ『以前ルシアスと別行動をとっている時にゲットしたんだ。そして、俺の《六竜》は《七竜》に変わったんだ!』

 

 ???『七竜か。……まさか、神と呼ばれしポケモンを2体もゲットしているとは。流石、《時の英雄》と呼ばれるだけはあるな』

 

 リュウセイ『絶対にお前をここで倒して見せる!アイツらのためにも!』

 

 ???『やれるものならやってみろ!やれ、………!』

 

 

 シンヤ(あの顔、見間違える訳がない!アイツは、俺が見たビジョンでリュウセイと戦っていた男だ!)

 

 ダークトリニティ1「ハデス!なぜ貴様がここにいる!」

 

 ハデス「彼を一目見ようとここに来たのです」

 

 ダークトリニティ2「シンヤを?」

 

 ハデス「ええ。ですが、あなたたちの仕事を手伝ってもいいとゲーチスさんに言われましてね。どうします?レシラムを手に入れるのを協力しましょうか?」

 

 ダークトリニティ3「貴様の力など必要ない!」

 

 ダークトリニティ1「我々だけで十分だ!」

 

 ハデス「そうですか。…では、私は彼と戦わせてもらいましょう」

 

 シンヤ「ッ!」

 

 ポーーン‼︎

 

 ディアルガ「ディアァァーーーーーッ‼︎」

 

 シンヤ「なっ⁉︎ディアルガ!」

 

 ハデスがシンヤに目を向けると、シンヤのベルトについているスーパーボールから突然ディアルガが現れ、ハデスと赤いムゲンダイナを睨みつけていた。

 

 ディアルガ「グルルルルルッ‼︎」

 

 シンヤ(ディアルガのこんな顔、初めて見る。なにをそんなに怒っているんだ?)

 

 サザレ「あ…あれって、ディアルガ⁉︎何で、シンヤ君の持ってるボールから、ディアルガが出てきたの⁉︎」

 

 ミコ「あのディアルガは、シンヤがシンオウ地方でゲットしたポケモンなんです」

 

 サザレ「嘘⁉︎シンヤ君、ディアルガをゲットしてたの⁉︎」

 

 シンヤ「ええ。…リコ、ロイ、ドット、フリード、ミコ、サザレさん。俺とリュウガがコイツらの相手をしておくから、みんなはNと一緒に、先にバサギリの所に行っててくれ!」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「ええっ⁉︎」」」

 

 リュウガ「言われなくても、俺は最初からダークトリニティとバトルするつもりだ。コイツらには、エリアゼロでふいうちされた借りがあるんでな」

 

 ミコ「ちょっ⁉︎エリアゼロでふいうちって何?」

 

 シンヤ「俺とフルバトル前日に、エリアゼロにいたリュウガは、ゲーチスとフラダリ。そして、目の前にいるダークトリニティに襲われたんだ。その時に、俺とバトルするように調整しておいたポケモンでバトルしたんだけど、その内の三体がダメージを受けたから、俺とリュウガがパルデア地方でしたバトルは、フルバトルから3対3になったんだ」

 

 ミコ「ッ!」

 

 リコ(そっか。だから、シンヤとリュウガのバトルがフルバトルじゃなくて、3対3になったんだ)

 

 シンヤ「それに、ここでムゲンダイナに暴れられたら、キタカミの里は地図から消えることになる。だから、俺とリュウガがコイツらをキタカミの里から引き離して相手をするから、リコ達はNと一緒にバサギリのいる所に行っててくれ」

 

 かつてシンヤは、ガラル地方を旅している時にムゲンダイナと戦ったことがあるが、目の前にいる赤いムゲンダイナは、ガラル地方で戦ったムゲンダイナを凌駕するほど強いとシンヤは感じ取っていた。そのムゲンダイナがここで暴れれば、キタカミの里は壊滅し、より多くの犠牲者が出るため、シンヤはムゲンダイナをここから引き離してバトルした方がいいと考えた。

 

 N「シンヤ、僕も君たちと一緒に戦うよ」

 

 シンヤ「いや、お前はリコ達をバサギリのいる所に案内してくれ」

 

 N「どうして?ダークトリニティが狙ってるのは、僕のレシラムなんだぞ?」

 

 シンヤ「お前のレシラムを奴らに奪われると、俺たちにも困る事情がある。アイツらとバトルするなら、俺とリュウガだけの方が都合がいい。それに、お前しかバサギリのいる所を知らないんだ。だから、お前はリコ達をバサギリのいる所に案内してくれ」

 

 N「……分かった」

 

 リュウガ「話はまとまったな」

 

 フリード「待て!だったら俺も一緒に…」

 

 シンヤ「いや、戦うのは俺とリュウガだけでいい。あのムゲンダイナと、トルネロス、ボルトロス、ランドロスに勝てる可能性があるのは、俺とリュウガだけだ。フリードだって、それぐらい分かってるだろう?」

 

 フリード「ッ!」

 

 シンヤ「頼む。こいつらの相手は、俺とリュウガにやらせてくれ」

 

 フリード「……分かった」

 

 リコ「ッ…シンヤ…」

 

 シンヤ「ん?」

 

 リコ「……」

 

 シンヤ「…フッ、心配するな。すぐに戻る」

 

 リュウガ「早く行け!」

 

 N「…みんな、僕についてきてくれ」

 

 フリード「ああ!」

 

 サザレ「うん!」

 

 ミコ・リコ・ロイ・ドット「「「「はい!」」」」

 

 リコやフリードは、ハデスたちと戦おうとしてるシンヤとリュウガの身を案じて一緒に戦おうとしたが、自分たちが一緒ではシンヤとリュウガの戦いの邪魔になると思い、ロイ、ドット、ミコ、サザレと一緒にNの後についていき、バサギリの元に向かった。無論、ダークトリニティは逃げるリコたちを追跡しようとしたが、シンヤとリュウガがダークトリニティの前に立ちはだかり、リコたちの追跡を妨害した。

 

 ダークトリニティ1「シンヤ、リュウガ、貴様らがどんなつもりだろうが、我らの狙いはレシラムのみ」

 

 ダークトリニティ3「だから、お前達の相手を馬鹿正直にするつもりはない」

 

 リュウガ「…!そうかそうか。俺達が怖いから、バトルを拒否して逃げるってことか?」

 

 ダークトリニティ1・2・3「「「ッ!」」」

 

 キッ(ダークトリニティがリュウガを睨む)

 

 ダークトリニティ2「何だと…」

 

 リュウガ「だってそうだろ。お前らがエリアゼロで俺を追い詰めることができたのは、ゲーチスとフラダリがいたからこそだ。お前らの実力じゃない。そもそも、トルネロス、ボルトロス、ランドロス、赤いゲノセクトがいないお前らの実力なんて、コイキングと同じレベルだからな」

 

 ダークトリニティ1・2・3「「「ッ!!」」」

 

 シンヤ「確かにw。お前らって、見た目は強くて怖そうな印象だけど、ポケモントレーナーとしての実力なんて、ランドロスたちがいなければ、リコ達に劣るくらいだもんな」

 

 シンヤとリュウガは、イッシュ地方でダークトリニティとバトルしたことがあるため、3人のポケモンバトルの実力をよく知っていた。だからこそ、ダークトリニティたちとレベルは、リコ達より下だと言えるのだ。

 

 ダークトリニティ1「……いいだろう。レシラムを手に入れる前に…」

 

 ダークトリニティ2「貴様らを完膚なきまでに叩き潰し…」

 

 ダークトリニティも「二度とその減らず口が開かないようにしてやる!」

 

 バッ(シンヤがディアルガの背中にジャンプする)

 

 ポーーン‼︎

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァァァーーーッ!」

 

 シンヤ「ついてこい!」

 

 リコ達がバサギリの所に向かうと、ハデスとダークトリニティが自分達の誘いに乗ったので、シンヤがディアルガの背に乗った後、リュウガはモンスターボールから出したギラティナの頭に乗ると、2人はキタカミの里から離れた場所で戦おうと、ハデスとダークトリニティを誘導すると、キタカミの里の上空を飛んで行った。

 

 道中

 

 サザレ「フリード博士。よかったの?シンヤ君たちを行かせて?」

 

 フリード「良くないさ。けど、俺達の実力じゃあ、あのムゲンダイナにも、トルネロス、ボルトロス、ランドロスにも太刀打ちできない。アイツらと対等に戦えるのは、シンヤとリュウガだけだ。なら、アイツらが戦いやすいようにやらせた方がいい」

 

 以前エリアゼロに行った時、シンヤとリュウガがオーリムAIとフトゥーAIを倒し、シンヤとリュウガがポケモンリーグでバトルをするところを見たフリードは、2人のポケモントレーナーとしての実力が、自分が思っているより高いと思い知らされた。その2人の力を足せば、きっと、あのムゲンダイナを倒せるかもと思っていた。それに、シンヤはバトルを通して成長するタイプなので、今回もシンヤがなんとかしてくれるだろうという確信があった。

 

 ミコ「Nさん。バサギリのいる所には、あとどれくらいで着きますか?」

 

 N「この道を抜けたらすぐだ。ホラ」

 

 シンヤとリュウガがハデスとダークトリニティと戦うため、キタカミの里から離れている頃。リコ達はバサギリのいる場所を知っているNに案内され、周りが崖や岩だらけの滝がある場所にやってきた。

 

 

 天狗山・滝がある場所

 

 

 リコ「ここにバサギリがいるんですか?」

 

 N「うん。バサギリ!出てきてくれ!」

 

 

 「ギィィィィリッ!」

 

 

 ザバァァン(滝の中から出てくる)

 

 ドンッ(岩の上に着地する)

 

 

 ミコ「あっ!」

 

 

 Nがバサギリに出てくるように大きな声で言うと、どこかから叫び声が聞こえてきた。すると、滝の中から何かが飛び出てきて、リコ達の目の前にある岩の上に着地した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 バサギリ「ギィィィリッ!」

 

 

 リコ「バサギリ!」

 

 カシャカシャ(サザレがバサギリを撮る)

 

 サザレ「これが、六英雄のバサギリ君…」

 

 ヒョコ(テラパゴスが鞄から顔を出す)

 

 テラパゴス「パ〜ゴ!パ〜ゴ!」

 

 バサギリ「ギリッ」

 

 リコ達の目の前に現れたポケモン、それは紛れもなくバサギリだった。しかも、テラパゴスと共鳴したことで、目の前にいるバサギリはルシアスの六英雄の一体だと確定した。

 

 

 海の上空・シンヤとリュウガの視点

 

 シンヤ「キタカミの里からだいぶ離れたな。さて、どこでアイツらと戦うか?」

 

 リュウガ「シンヤ、あの島はどうだ?」

 

 スッ(島を指差す)

 

 シンヤ「ピカチュウ。あの島から人やポケモンの気配はするか?」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」フルフルッ(首を振る)

 

 シンヤ「よし。ディアルガ、あの島に降りてくれ」

 

 リュウガ「ギラティナ、お前もだ」

 

 ディアルガ「ディアァァーーッ!」

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァァァッ!」

 

 リコ達が六英雄のバサギリと対面している頃。キタカミの里から離れたシンヤたちは、海の上を自分達のポケモンに乗って飛んでいた。そして、海の上を飛んで数分、地図にも載っていない小さな島を偶然見つけたシンヤとリュウガは、その島から人やポケモンの気配がしない事をピカチュウが感じ取ったので、シンヤとリュウガはディアルガとギラティナに降りるように指示し、無人島に着地した。

 

 

 無人島・シンヤとリュウガside

 

 ザッ(島に降りる)

 

 シンヤ「ここなら、お互いに思う存分戦えるだろう?」

 

 ハデス「フッw。では、私は彼と戦いますから、あなたたちはそっちの彼をお願いします」

 

 ダークトリニティ1「言われるまでもない!」

 

 リュウガ「この前の借りを返させてもらうぜ!」

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァァァッ!」

 

 シンヤ達が島に降りると、ディアルガ、ギラティナ、ムゲンダイナ、トルネロス、ボルトロス、ランドロスは再び上空に飛び立ち、ディアルガはムゲンダイナと向かい合い、ギラティナは、トルネロス、ボルトロス、ランドロスと向かい合うと、遂にシンヤ達のバトルが始まった。

 

 

 ダークトリニティ1「トルネロス!「こごえるかぜ!」」

 

 ダークトリニティ2「ボルトロス!「ほうでん!」」

 

 ダークトリニティ3「ランドロス!「がんせきふうじ!」」

 

 トルネロス「トォォーーールネェーーーッ‼︎」

 

 ボルトロス「ボォォォーートォーーーッ‼︎」

 

 ランドロス「ラァァァーーンドォーーーッ‼︎」

 

 

 リュウガ「ギラティナ!「シャドーダイブ!」」

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァァァーーッ‼︎」

 

 シュンッ(ギラティナの姿が消える)

 

 

 バトルが始まると、トルネロス、ボルトロス、ランドロスの3体はギラティナに技を放ったが、ギラティナは「シャドーダイブ」を発動して姿を消すと、固まって飛んでいるランドロス達の後ろに移動し、そのままランドロス達を攻撃してダメージを与えた。

 

 

 ハデス「やれやれ、血の気の多い人たちだ」

 

 シンヤ「…アンタ、エクスプローラーズの1人だと言ったな?」

 

 ハデス「ええ。それがどうかしましたか?」

 

 シンヤ「あの赤いムゲンダイナを連れてるところを見ると、相当なトレーナーのはずだ。なのに、どうして今まで姿を見せなかったんだ?」

 

 ハデス「さあ、何故でしょうね?」

 

 ハデスは、シンヤの質問におちゃらけながら答えるが、目の前に立っているハデスは、自分が今まで戦ってきたどのポケモントレーナーより強いとシンヤは感じ取っていた。そして、シンヤはハデスを見た時から気になっていたことがあったので、ある質問をハデスにした。

 

 シンヤ「アンタ、《リュウセイ》とどんな繋がりがある?」

 

 ハデス「リュウセイ……ああ、ルシアスと冒険したトレーナーのことですか」

 

 シンヤ「以前、ルシアスの六英雄の黒いレックウザと、俺のポケモンの技がぶつかった時、アンタがリュウセイと戦ってるビジョンが見えたんだが」

 

 ハデス「…その問いに答えて欲しければ、ムゲンダイナをバトルで倒すことですね」

 

 赤いムゲンダイナ「ガァァァァァァッ‼︎」

 

 シンヤ「…フッw、そうだな。ムゲンダイナを倒した後で、アンタの正体を無理矢理にでも聞き出すことにしよう。ディアルガ!」

 

 ディアルガ「ディアァァーーーッ‼︎」

 

 

 

 滝のある場所・リコたちの視点

 

 バサギリ「…」

 

 N「…シンヤと約束した通り、君たちをバサギリの所に案内した。僕はこれからシンヤとリュウガのいる所に向かうから、後は君たちの好きにしてくれ」

 

 バサギリ「ッ……ギィィリッ!」

 

 N「え?自分を連れて行けと?」

 

 バサギリ「ギリッ」コクッ

 

 リコ達をバサギリのいる場所に連れてきたNは、シンヤとリュウガの元に向かおうとした。すると、六英雄のバサギリがNに話しかけ、自分も一緒に連れて行けと言い出した。どうやらバサギリは、N達がここに来る前に何かを本能で感じ取ったようで、自分も行った方がいいと思ったようだ。

 

 サザレ「N君、バサギリ君がなんて言ったか分かるの?」

 

 N「ええ。僕にはポケモンの言葉が分かるから、彼らポケモンが何を言ってるか分かるんです」

 

 リコ(そっか。Nさんはポケモンの言葉が分かるから、ポケモンと話せるって、前にシンヤが言ってたっけ)

 

 N「バサギリ、僕に力を貸してくれるのかい?」

 

 バサギリ「ギリッ」コクッ

 

 N「ありがとう」

 

 スッ(モンスターボールを取り出す)

 

 ポーーン

 

 バサギリが力を貸してくれることにお礼を言うと、Nはポケットからモンスターボールを1つ取り出し、それを宙に投げて一体のポケモンを出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 レシラム「クォォォォォーーーーンッ‼︎」

 

 ドット「なっ⁉︎」

 

 ロイ「これって⁉︎」

 

 サザレ「イッシュ地方の伝説のドラゴンポケモン…」

 

 フリード「《レシラム》‼︎」

 

 リコ(これがレシラム!すごく綺麗なポケモン)

 

 Nが投げたモンスターボールから出てきたポケモンは、シンヤの持っている《ゼクロム》と対をなす存在であり、真実を求め、善の世界を築く者に力を貸すと言われている、イッシュ地方の伝説のドラゴンポケモンの《レシラム》だった。

 

 N「バサギリ、レシラムの背中に乗ってくれ」

 

 バサギリ「ギリッ」

 

 フリード「待て、俺も一緒に行く」

 

 N「えっ?」

 

 フリード「俺が行っても邪魔になるだけかもしれないが、アイツらをこのまま見捨てる訳にはいかないからな」

 

 バサギリと一緒にレシラムの背に乗ると、Nはシンヤとリュウガの元に向かおうとしたが、その時フリードがNを引き止め、自分も一緒に行くと言い出した。

 

 リコ「フリード!私も一緒に行く!」

 

 フリード「駄目だ、危険すぎる。あのムゲンダイナを見ただろ?明らかに今までの相手とは格が違うんだ」

 

 リコ「勝手な事はしないから!お願い!」

 

 フリード「……ハァ〜、絶対に俺の言うことは聞けよ」

 

 リコ「はい!」

 

 本当なら、リコを連れて行くべきではないが、こうなったリコは止められないとシンヤから聞いていたフリードは、自分の言うことをちゃんと聞く条件として、リコがついてくることを許可した。

 

 ミコ「フリードさん、私も行きます」

 

 フリード「お前まで……分かったよ。俺とNとリコとミコは、これからシンヤたちのいる所に向かうから、ロイ、ドット、サザレ。お前たち3人は、ブレイブアサギ号に戻って、マードックたちにさっきのことを全部伝えた後、ブレイブアサギ号をいつでも発進できるようにしといてくれと言っといてくれ」

 

 ロイ「分かった!」

 ドット「うん!」

 サザレ「気をつけて!」

 

 ポーーン

 

 クレセリア「クーーーレェッ!」

 

 フリード「頼んだぞ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピィカッピカッ!」

 

 フリードがそう言うと、リコとフリードを乗せたリザードン、Nとバサギリを乗せたレシラム、ミコを乗せたクレセリアは上空に飛ぶと、そのままシンヤたちのいる所に向かった。

 

 無人島・シンヤとリュウガの視点

 

 シンヤ「ディアルガ!「ラスターカノン!」」

 

 ハデス「ムゲンダイナ!「コスモパワー!」」

 

 ディアルガ「グォォォォッ‼︎」

 

 ドォォォォン!

 

 リコ達がシンヤ達のいる無人島に向かっている時、ディアルガとムゲンダイナのバトルも始まっており、2体の技のぶつかりによって発生した衝撃は、島の草木を激しく揺らし、海は波を起こすほど激しいもので、互いに息もつかせぬ攻防を続けていた。

 

 シンヤ「「コスモパワー」で防御と特防を上げて守りを固めたか…」

 ハデス「それだけではありませんよ。「じこさいせい!」」

 

 赤いムゲンダイナ「グォォォォォッ‼︎」

 

 ピカァァァァ(ムゲンダイナの体が光り輝く)

 

 シンヤ「なっ!?ムゲンダイナは「じこさいせい」が使えるのか!?」

 

 ハデス「おや、ご存知なかったのですか?」

 

 ディアルガの「ラスターカノン」が命中する瞬間、ムゲンダイナは「コスモパワー」を発動して防御と特防を上げると、ディアルガからのダメージを半減させた後に「じこさいせい」を発動し、ディアルガから受けたダメージを回復した。

 

 シンヤ(前に紫のムゲンダイナと戦った時は、《ザシアン》と《ザマゼンタ》が協力してくれたからなんとか勝てたけど、この赤いムゲンダイナは、紫のムゲンダイナよりレベルが高いうえに、今回は俺一人で勝たなきゃならない。なんとか突破口を見つけないと…)

 

 ハデス「ムゲンダイナ!「メテオビーム!」」

 

 赤いムゲンダイナ「ガァァァァーーッ‼︎」

 

 シンヤ「ッ!「れいとうビーム!」」

 

 ディアルガ「ディァァァーーッ‼︎」

 

 バァァァァンッ‼︎

 

 ディアルガとムゲンダイナが互いに技をぶつけ合って激しさを増すバトルをしているなか、ギラティナはたった1人でランドロスたちと戦っていた。ギラティナはディアルガに並ぶ伝説のポケモンだが、トルネロス、ボルトロス、ランドロスの3体を同時に相手にしているので、苦戦を強いられたバトルになっていた。

 

 ダークトリニティ1「トルネロス!「こごえるかぜ!」」

 

 ダークトリニティ2「ボルトロス!「ほうでん!」」

 

 トルネロス「トォォーールネェーーッ‼︎」

 

 ボルトロス「ボォォーートォーーッ‼︎」

 

 リュウガ「ギラティナ!「りゅうのはどう!」」

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァァァーーッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォン‼︎

 

 

 ダークトリニティ3「ランドロス!「はたきおとす!」」

 

 ランドロス「ラァァーーン、ドォーーッ‼︎」

 

 

 バァァァァァン‼︎

 

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァァァァァッ⁉︎」

 

 リュウガ「ギラティナ!」

 

 

 トルネロスとボルトロスが同時に技を放って攻撃してくると、ギラティナは「りゅうのはどう」を放ってトルネロスとボルトロスの攻撃を相殺した。しかしその時、技がぶつかり合った時に発生した爆風が周りに吹き荒れると、ランドロスはそれを目眩しに使ってギラティナの真正面に突っ込み、パワーを集めた右手をギラティナの頭に振り下ろして大ダメージを与えた。

 

 

 リュウガ(やはり、3対1じゃ分が悪いか)

 

 ダークトリニティ1「どうした?」

 

 ダークトリニティ2「この程度で終わりか?」

 

 

 スチャ(カオスオーブを構える)

 

 

 リュウガ「それは、カオスオーブ!」

 

 ダークトリニティ3「我々には、この後レシラムを捕獲する仕事が残っているのでな。勝負を急がせてもらうぞ」

 

 ダークトリニティは、リュウガとのバトルを終わらせるために、カオスオーブを同時に構えた。すると、カオスオーブにエネルギーがチャージされていき、ダークトリニティはカオスオーブを、トルネロス、ボルトロス、ランドロスの3体に向かって投げ飛ばした。カオスオーブはランドロスたちの頭上でエネルギーを解放すると、3体は無数の結晶石に身を包み込んだ。そして、ランドロスたちを包み込んだ結晶石が弾け飛ぶと、シンヤとリュウガは目を見開いた。その理由は、結晶石の中から出てきた、トルネロス、ボルトロス、ランドロスの3体の姿が、獣のような姿に変わってクリスタル化していたからだった。

 

 

 霊獣フォルムトルネロス(あくテラスタイプ)「トォォォォーールネェーーーーッ‼︎」

 

 霊獣フォルムボルトロス(あくテラスタイプ)「ボォォォォーーートォーーーーッ‼︎」

 

 霊獣フォルムランドロス(あくテラスタイプ)「ラァァァァーーーンドォーーーーッ‼︎」

 

 

 リュウガ「なっ…⁉︎」

 

 シンヤ「ランドロス達の姿が、変わった…⁉︎」

 

 ハデス「驚くことでもないでしょう。あのランドロス達の姿こそ、ランドロス達の真の姿である《霊獣フォルム》なのですから」

 

 《霊獣フォルム》。それは、トルネロス、ボルトロス、ランドロスの3体が、神のような姿から獣のような姿に変わった、ランドロス達の真の姿だ。それは、シンヤもリュウガも知っていることだ。しかし、シンヤとリュウガが驚いたのは、何故ランドロス達の姿が《霊獣フォルム》に変わったのかということだった。

 

 シンヤ「本来、トルネロス、ボルトロス、ランドロスの3体が霊獣フォルムになるには、《うつしかがみ》という道具が必要なはず。それがないのに、なんでランドロス達は霊獣フォルムになったんだ…⁉︎」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 ハデス「フフフッ。それこそが、《私が作り出したカオスオーブ》の力なのです」

 

 シンヤ「何!?お前がカオスオーブを作っただと!?」

 

 ハデス「ええ。彼らダークトリニティがエリアゼロから持ってきた《結晶石のカケラ》と、オーリム博士とフトゥー博士が作り出したテラスタルオーブの設計図をもとに、私が作り出した新たなテラスタルオーブ。それこそが《カオスオーブ》なのです。通常のテラスタルオーブと違って、どのポケモンでも好きなテラスタイプにさせることができ、どのタイプの技でもパワーアップさせた状態で放つことができる。それが以前のカオスオーブでした。しかし、私が更に手を加えて改良したカオスオーブは、特別な道具などを使用することでしかフォルムチェンジできないポケモン達を、フォルムチェンジした状態にできるのです。もっとも、ディアルガやギラティナのように、力が強いポケモンは例外ですがね」

 

 シンヤ「マジかよ…」

 

 ランドロス達は、カオスオーブの力でテラスタル化すると同時に、霊獣フォルムに姿を変えてパワーアップし、笑みを浮かべる悪魔をステンドガラスに描いた王冠を頭に被っていた。

 

 ダークトリニティ1「見せてやろう」

 

 ダークトリニティ2「カオスオーブによってパワーアップした…」

 

 ダークトリニティ3「ランドロス達の力を!」

 

 ダークトリニティ1「トルネロス!「あまごい!」」

 

 霊獣フォルムトルネロス(あくテラスタイプ)「トォォォォルネェーーーッ‼︎」

 

 ザァァァァッ(雨が降ってくる)

 

 

 ダークトリニティがトルネロスに「あまごい」を指示し、トルネロスが空に向かって大きく叫ぶと、島の上空に雷雲が集まり、そこから大量の雨が降ってきた。

 

 シンヤ「天候を雨に変えた……ッ!まさか!」

 

 ダークトリニティ3「流石だなシンヤ。「あまごい」を発動しただけで、次に我らが何をするか見抜くとは」

 

 ダークトリニティ1「トルネロス!」

 

 ダークトリニティ2「ボルトロス!」

 

 霊獣フォルムトルネロス(あくテラスタイプ)「トォォォォルネェーーーッ‼︎」

 

 霊獣フォルムボルトロス(あくテラスタイプ)「ボォォォォォトォーーッ‼︎」

 

 トルネロスが「あまごい」を発動すると、シンヤはダークトリニティが次に何をするのか瞬時に見抜いた。そして、トルネロスとボルトロスは力を上げ始めると、周囲に風が荒々しく吹き始め、雷雲がゴロゴロとなり始めた。

 

 シンヤ「気をつけろリュウガ!大技が来るぞ!」

 

 リュウガ「ッ!」

 

 

 ダークトリニティ1「トルネロス!「こがらしあらし!」」

 

 ダークトリニティ2「ボルトロス!「かみなりあらし!」」

 

 

 霊獣フォルムトルネロス(あくテラスタイプ)「トォォォォルネェーーーロォォォスッ‼︎」

 

 霊獣フォルムボルトロス(あくテラスタイプ)「ボットォォォォーーーロォォォスッ‼︎」

 

 

 ビュゥゥゥゥーーー‼︎

 

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァァァーーッ!?」

 

 

 フィールドの天候を雨に変えると、トルネロスは自身の最強専用技である「こがらしあらし」を、ボルトロスは「かみなりあらし」という技を放ってギラティナを攻撃してきた。「こがらしあらし」も「かみなりあらし」もギラティナにはあまり効果がないが、カオスオーブの能力でトルネロスとボルトロスの出す技は威力が上がっているうえに、トルネロス達は霊獣フォルムとなって更にパワーアップしていたため、ギラティナに大ダメージを与えるのに十分すぎるほどの威力だった。

 

 シンヤ・リュウガ「「「ゔわぁぁぁ!?」」

 

 ピカチュウ「ピィカァッ!?」

 

 ディアルガ「ディアァァーーッ‼︎」

 

 トルネロスとボルトロスは、戦っているギラティナだけに技を放ったが、2体の技の威力は島に立っているシンヤ達を巻き込むほど凄まじいもので、シンヤとリュウガとピカチュウは吹き飛ばされそうになった。しかし、ディアルガが急いで3人の元に降り立ち、藍色のバリアを作り出して3人を包み込むと、トルネロスとボルトロスの攻撃から3人を守った。ディアルガのおかげで、シンヤとリュウガとピカチュウは無事だったが、トルネロスとボルトロスの放った攻撃を受けたギラティナは瀕死直前になってしまい、島の草木はトルネロスの風によって薙ぎ払われた後、ボルトロスの雷で黒焦げになってめちゃくちゃになってしまったため、緑でいっぱいだった島は原型を留めていなかった。

 

 ギラティナ(オリジンフォルム)「ギラァ…ァァ…」

 

 リュウガ「ギラティナ!」

 

 ダークトリニティ3「もはやギラティナには、次の一撃を避ける余裕もあるまい。ランドロス!「テラバースト!」」

 

 霊獣フォルムランドロス(あくテラスタイプ)「ラァァァァンドッロォォォー…」

 

 

 ドォォォォォォォン‼︎

 

 

 霊獣フォルムランドロス(あくテラスタイプ)「ラァァァンドォォォォ!?」

 

 

 ランドロスがギラティナにトドメを刺そうと「テラバースト」を放とうとした瞬間、海の向こうから巨大な火の玉が飛んでくると、そのままランドロスに直撃してダメージを与えた。

 

 

 リュウガ「ッ⁉︎」

 

 シンヤ「今のは「クロスフレイム!」…ってことは!」

 

 

 バッ(後ろを見る)

 

 

 ランドロスに直撃した火の玉の正体は、「クロスフレイム」という技だった。シンヤの知る限り、この技を使えるポケモンは一体しか存在しないため、シンヤは「クロスフレイム」を放ったポケモンの正体がすぐ分かり、技が飛んできた方向に目を向けた。

 

 

 

 

 

 

 レシラム「クォォォォォーーンッ!」

 

 N「…」

 

 バサギリ「ギリッ…」

 

 フリード「間に合ったか!」

 

 リザードン「リザァァァッ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピィカッ!」

 

 クレセリア「クレェェェーーッ!」

 

 リコ(シンヤ…)

 

 ミコ(リュウガ…)

 

 リコ・ミコ((無事でよかった!))

 

 シンヤ「ッ⁉︎お前ら⁉︎」

 

 リュウガ「何でここに⁉︎」

 

 

 シンヤの思った通り、「クロスフレイム」をランドロスに放ったポケモンの正体は、Nの《レシラム》だった。Nとレシラムがここにやってきた来た事だけでも驚いたのに、レシラムの背にはバサギリが乗っており、更にリコ達まで来たことで、シンヤとリュウガは慌て始めた。

 

 

 シンヤ(あれはバサギリ!なんでバサギリが一緒に?…って、それより!)…「お前ら、何でここに来た!」

 

 リコ「だって!シンヤ達が心配だから!」

 

 ミコ「それに、アンタはバサギリの所に先に行けと言ったけど、その後のことは何も言ってないし、アンタ達のいる所に来るなとも言ってないはずよ」

 

 シンヤ「うッ!?」

 

 リュウガ「おおっ、まともな正論だ」

 

 確かに。シンヤはリコ達に、先にバサギリの所に行けとは言ったが、その後どうするかまでは何も言ってないため、バサギリの所に行った後どうするかは、リコ達の自由だろう。

 

 ハデス「おやおや、次から次へと」

 

 N「ダークトリニティ、君たちの相手は僕がしよう」

 

 レシラム「クォォォォォーーンッ!」

 

 ダークトリニティ1「…仕方ありません」

 

 ダークトリニティ2「我々の邪魔をするというのであれば…」

 

 ダークトリニティ3「あなたでも容赦はしません」

 

 ダークトリニティ1「トルネロス!ボルトロス!ランドロス!レシラムに「テラバースト!」」

 

 霊獣フォルムトルネロス(あくテラスタイプ)「トォォォォルネェーーーロォォォスッ‼︎」

 

 霊獣フォルムボルトロス(あくテラスタイプ)「ボットォォォォーーーロォォォスッ‼︎」

 

 霊獣フォルムランドロス(あくテラスタイプ)「ラァァァァンドッロォォォー」

 

 N「レシラム!「あおいほのお!」」

 

 レシラム「クォォォォォーーーンッ‼︎」

 

 

 

 ドォォォォォォォン‼︎

 

 

 霊獣フォルムトルネロス(あくテラスタイプ)「トォォォォルネェーーーッ!?」

 

 霊獣フォルムボルトロス(あくテラスタイプ)「ボットォォォォーーーッ!?」

 

 霊獣フォルムランドロス(あくテラスタイプ)「ラァァァンドッロォォォーーッ!?」

 

 

 バサギリ「ギィィィリィィィッ!」

 

 

 ドォォォォォォォン‼︎

 

 

 Nとバサギリがレシラムの背から飛び降りて島に降り立つと、ランドロス達は「テラバースト」でレシラムを攻撃してきた。しかし、レシラムが自身の最強専用技である「あおいほのお」を放ってランドロス達の攻撃を粉砕すると、そのままランドロス達にダメージを与えた。そして、レシラムの攻撃でランドロス達が怯むと、バサギリは両手の斧を振り上げて力を溜め始め、両手の斧を一気に振り下ろして地面に叩きつけた。その瞬間、突然バサギリの周りに岩の塊が出現し、そこから複数の小さな岩の塊がマシンガンのように、トルネロス、ボルトロス、ランドロスの3体に放たれてダメージを与えると、ランドロス達のテラスタル化が解除され、3体はそのまま地面に落ちて戦闘不能になった。

 

 リコ「すごい…」

 

 ミコ「これが、レシラムとバサギリの力」

 

 

 ダークトリニティ1「チッ、戻れ」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 ハデス「ほ〜う、カオスオーブによってパワーアップしたランドロス達を倒すとは、なかなかやりますね。では、そろそろお遊びは終わりにしましょう」

 

 

 赤いムゲンダイナ「ガァァァァァァッ‼︎」

 

 

 戦闘不能になったランドロス達をダークトリニティがボールに戻すと、ハデスはシンヤとの勝負をつけようとした。するとムゲンダイナは、胸部にあるコアにエネルギーを集め始めた。

 

 

 シンヤ「ッ!ディアルガ!「じこあんじ!」」

 

 ディアルガ「ディアァァァァーーーッ‼︎」

 

 ムゲンダイナが胸部にエネルギーを集め始めると、シンヤはムゲンダイナが次に何をしてくるのか分かり、ディアルガに「じこあんじ」を指示した。

 

 ハデス「「じこあんじ」は、自分の能力変化の状態を相手と同じにする技。「コスモパワー」と「メテオビーム」を使ったことで、ムゲンダイナは特防と特攻を上げているから、ディアルガの特攻と特防を少しでも上げる作戦でしょうが、その程度の小細工、私には通用しませんよ」

 

 シンヤ「…フッ、それはどうかな?」

 

 スッ(ジャケットからテラスタルオーブを取り出す)

 

 シンヤ「ディアルガ!限界を超越しろ!」

 

 ディアルガが「じこあんじ」を発動すると、シンヤはジャケットからテラスタルをオーブを取り出して構えた。すると、テラスタルオーブにエネルギーが集まり始め、テラスタルオーブのエネルギーが満タンになると、シンヤはディアルガに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブがディアルガの頭上でエネルギーを解放すると、ディアルガは無数の結晶石に身を包み込まれた。そして、結晶石が弾けると、そこには全身をクリスタル化させ、頭部に竜の王冠を被ったディアルガが姿を現した。

 

 (ドラゴンテラスタイプ)ディアルガ「ディアァァァァーーーーッ‼︎」

 

 N「あれが…テラスタル」

 

 バサギリ「ギリッ…」

 

 

 バサギリの回想…

 

 

 バサギリ『ギリィィッ』

 

 リュウセイ『ハハハッ、いくらお前の斧でも、俺のディアルガはそう簡単に切れないぜ』

 

 ディアルガ『ディアァァーーーッ!』

 

 

 バサギリの回想が終わる。

 

 

 バサギリ「ッ…」

 

 

 

 ハデス「テラスタルしても、私のムゲンダイナには勝てませんよ」

 

 シンヤ「やってみなくちゃ分からないぜ。ディアルガ!「ときのほうこう!」」

 

 (ドラゴンテラスタイプ)ディアルガ「ディアァァァァーーーーーーッ‼︎」

 

 ハデス「ムゲンダイナ!「ダイマックスほう!」」

 

 赤いムゲンダイナ「ガァァァァァァーーーッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォン‼︎

 

 

 シンヤ「うわっ!?」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!?」

 

 リコ「ううっ!?」

 

 ミコ「うわっ!?」

 

 フリード「なんつーバトルだ!?」

 

 キャプテンピカチュウ「ピィカッ!」

 

 

 ディアルガが「ときのほうこう」を放とうとすると、ディアルガの胸部の中心にある青いダイヤモンドのような宝珠が光り始め、尾の付け根から広がる扇状の甲殻が大きくなると、ディアルガは大きな声で雄叫びを上げた。そして、エネルギーを溜め終わったムゲンダイナが「ダイマックスほう」を放ってくると、ディアルガは「ときのほうこう」を発射した。「ときのほうこう」と「ダイマックスほう」が真正面からぶつかると、周囲に物凄い衝撃波が発生し、シンヤ達は吹き飛ばされそうになってしまう。

 

 

 ズキッ!(頭痛が起きる)

 

 

 シンヤ(またか!)

 

 

 シュン!(シンヤの頭に映像が流れる)

 

 

 赤いムゲンダイナ『グォォォォォォォーーッ!』

 

 リュウセイ『《ギンガ》!《フィアナ》!しっかりしろ!』

 

 ギンガ『リュウセイ……お前だけでも…逃げろ…』

 

 リュウセイ『馬鹿を言うな!お前達を置いて逃げられるか!』

 

 フィアナ『お願い…あなただけでも…逃げて……あなたは……竜の民の…私達の…最後の希望なの…(涙)』

 

 リュウセイ『クッ(涙)』

 

 

 シュン!(映像が途切れる)

 

 

 ドクン!

 

 

 シンヤ(今のって、赤いムゲンダイナと、リュウセイだよな?それに、ギンガとフィアナって…)

 

 

 ディアルガとムゲンダイナの技がぶつかり合うと、ミライドンとレックウザの技がぶつかった時のように、シンヤの脳裏に映像が流れてきた。その映像は、炎で燃え盛る町の上空を赤いムゲンダイナが飛んでおり、《ギンガ》という男性と《フィアナ》という女性が瓦礫の下敷きになって倒れていて、リュウセイがその2人に声をかけている映像だった。

 

 

 シンヤ(いや、今は勝つことに集中するんだ!)…「ディアルガ!」」

 

 (ドラゴンテラスタイプ)ディアルガ「グオオオオオーーーーーーッ‼︎」

 

 

 ググググググッ(技の鍔迫り合い)

 

 

 ドォォォォォォォン‼︎

 

 

 赤いムゲンダイナ「ガッァァァァァァァッ!?」

 

 

 ディアルガとムゲンダイナは、互いの最強技をぶつけ合い、しばらく鍔迫り合いを続けていたが、ディアルガが力を振り絞りると、徐々に「ときのほうこう」が「ダイマックスほう」を押していき、「ときのほうこう」が「ダイマックスほう」を破ると、ムゲンダイナに攻撃が直撃し、ムゲンダイナはそのまま島に墜落した。

 

 

 フリード「おっ!」

 

 ミコ「シンヤが…勝った」

 

 リコ「ぁ…ぁ……やった!」

 

 シンヤ「よくやったぞ、ディアルガ!」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 (ドラゴンテラスタイプ)ディアルガ「ディアァァーーッ!」

 

 ハデス「……フフッ」

 

 シンヤ「ッ、何がおかしい!」

 

 

 ディアルガがムゲンダイナを倒し、リコ達が喜びの声を上げていると、ハデスは不敵な笑みを浮かべていた。

 

 

 赤いムゲンダイナ「ガァァァァァァーーッ!」

 

 シンヤ「なっ!?」

 

 リュウガ「嘘だろ!?テラスタルしてパワーの上がってる、ディアルガの「ときのほうこう」をまともに食らったのに!」

 

 ハデス「「コスモパワー」を使っていなければ、ムゲンダイナは戦闘不能になっていたでしょう。流石、神と呼ばれしポケモンだ」

 

 シンヤ「クッ!」

 

 島に墜落したムゲンダイナはしばらく倒れていたが、ハデスが笑み浮かべた瞬間、再び空に飛び上がり、ディアルガと向かい合った。

 

 ハデス「……フッ、そう警戒しなくても大丈夫ですよ。これ以上、あなたと戦う気はないのでね」

 

 シンヤ「何⁉︎」

 

 ダークトリニティ1「ッ!」

 

 ダークトリニティ2「ハデス、どういうつもりだ!」

 

 ハデス「どうもなにも、こちらの状況を考えれば、ここは引くというのが吉でしょう?ランドロス達は倒れ、あちらにはディアルガとレシラムもいる。このまま持久戦になれば、確実にこちらがやられるでしょう。それとも、あなたたちダークトリニティには、この状況を覆す一手があるとでも言うのですか?」

 

 ダークトリニティ3「クッ!」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 ハデス「では、私達はこれで失礼させてもら…」

 

 シンヤ「逃すか!ディアルガ!」

 

 ディアルガ「グオオオオッ!」

 

 これ以上バトルをすれば自分達が敗北する可能性があると判断したハデスは、ムゲンダイナをモンスターボールに戻すと、ダークトリニティとこの場を去ろうとしたが、ディアルガがハデス達の目の前に降り立ち、行く手を阻んだ。

 

 

 ハデス「私はもう戦う気はないんですがね」

 

 シンヤ「そっちにはなくても、こっちにあるんだ!」

 

 ハデス「……はぁ〜〜」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 レジアイス「レェェェ〜〜ジアッ!」

 

 シンヤ「ッ!《レジアイス》!」

 

 リュウガ「アイツ、レジアイスまで持ってたのか!?」

 

 

 シンヤが自分達をこの場から逃がす気がないことを悟ったハデスは、大きなため息を出すと、懐からモンスターボールを取り出して宙に放り投げた。そのボールから出てきたポケモンは、ホウエン地方の伝説ポケモンである、ひょうざんポケモンの《レジアイス》だった。

 

 

 ハデス「…シンヤ君、さっきのあなたの問いに答えてあげましょう」

 

 シンヤ「問いだと?」

 

 ハデス「私がリュウセイと戦っていたという質問の答えですよ」

 

 シンヤ「ッ!」

 

 ハデス「私は……リュウセイと戦ったことがあります」

 

 シンヤ「ッ!」

 

 ハデス「…では、またいずれお会いしましょう。レジアイス!「ふぶき!」」

 

 レジアイス「レェェェ〜〜ジジジア〜ッ!」

 

 

 ヒュゥゥゥゥゥゥッ‼︎(猛吹雪が吹き荒れる)

 

 

 ハデスはリュウセイと戦ったことがあると言うと、シンヤが油断した一瞬の隙を狙い、レジアイスに「ふぶき」を指示した。すると、島の周りに猛吹雪が吹き荒れ、シンヤ達の視界を遮った。しばらくすると吹雪は止んだが、目の前にいたハデスやダークトリニティの姿はなかった。

 

 シンヤ「逃げられたか…」

 

 ピカチュウ「ピィカッ…」

 

 

 ハデス『私は……リュウセイと戦ったことがあります』

 

 

 シンヤ(アイツの顔を見た感じ、年齢はゲーチスと同じくらいなはず。そこからリュウセイやルシアスが生きていた時代の100年を足すと、アイツの年齢は150になるはず。150歳の人間が今も生きてることは不可能ではないが、その割には少し若い感じがする)

 

 

 人間はどんなに頑張っても120歳までしか生きられないが、このポケモン世界においては、人間の考える常識では考えられない不思議なことが多く起こりうるため、不可能と思われる事が可能になることがある。だからこそ、シンヤはハデスの言っていた、リュウセイと戦ったことがあるという言葉を信じていた。

 

 シンヤ(何故ディアルガは、あんなにもハデスと赤いムゲンダイナを敵視していたんだ?いや、敵なのは分かるけど…)

 

 フリード「シンヤ!」

 

 シンヤ「ん?」

 

 フリード「キタカミの里に戻るぞ!」

 

 シンヤ「あ、ああ」

 

 ビジョンで見た、ギンガ、フィアナという人物。ディアルガがハデスと赤いムゲンダイナを威嚇していた理由。いろいろ多くの謎を残したが、それを今考えても答えは出ないため、ディアルガの力でボロボロになってしまった島を戻した後、シンヤ達はキタカミの里に戻った。

 

 

 キタカミの里・滝がある場所・夕方

 

 N「バサギリ、君のおかげで助かったよ」

 

 バサギリ「ギリッ」

 

 シンヤ「N、どうしてお前が、六英雄のバサギリと一緒だったんだ?」

 

 N「イッシュ地方で君と別れた後、僕はレシラムに乗って世界を冒険していた。そんな時、偶然このキタカミの里にやってきて、バサギリと出会ったんだ。最初は警戒されていたけど、彼と話をしているうちに仲良くなって、彼がルシアスという人物と旅をして、ラクアと呼ばれる場所を目指して冒険したことを聞いたんだ」

 

 シンヤ「そうか…リコ」

 

 リコ「うん。バサギリ!」

 

 バサギリ「ギリッ?」

 

 リコ「私達、テラパゴスと一緒にラクアに行こうとしてるの。オリーヴァ、ファイヤー、ラプラスも一緒に。だから、同じ六英雄であるあなたにも、一緒にきてほしい」

 

 テラパゴス「パ〜ゴ、パ〜ゴ」

 

 バサギリ「……」

 

 リコはテラパゴスを抱っこすると、バサギリの目の前にやってきて、ラクアに行くために力を貸してほしいとお願いした。すると、バサギリは顔を下に向けてしばらく黙りこむと、Nの元に歩いて行った。

 

 

 バサギリ「ギリギリッ、ギリィィィリッ」

 

 N「うん、分かった」

 

 シンヤ「N、バサギリはなんて言ってるんだ?」

 

 N「一緒に行くのは構わないが、自分の力を貸すに値するか、君たちとのバトルで試させてほしいと言っている」

 

 リコ「えっ?」

 

 シンヤ「君達?」

 

 N「うん。シンヤ、そしてリコ。バサギリは、君達2人とバトルがしたいと」

 

 シンヤ・リコ「「ッ!?」」

 

 リュウガ「それって、シンヤとリコでタッグを組んで、バサギリとバトルしろってことか?」

 

 シンヤ「…フッ、俺は構わないぜ。同じ六英雄のオリーヴァも、ガラルファイヤーも、そしてラプラスも、みんなバトルしてわかり合ってきたんだ。それに、俺もバサギリとバトルしたいしな。リコ、お前は?」

 

 リコ「もちろんやるよ!バサギリに認めてほしいから!」

 

 Nがバサギリの言葉を通訳してくれたおかげで、バサギリが何て言っているか分かり、2対1のバトルを挑まれたシンヤとリコは、バサギリに認めてもらうため、バトルを受けることを承諾した。

 

 シンヤ「よし、決まりだ。…だけど、バトルは明日にしよう」

 

 ミコ「えっ?明日?」

 

 シンヤ「ああ。さっきのゴタゴタでお互いに疲れてるし、バサギリも力を使ったはずだ。だから、バトルは明日にしようぜ」

 

 本当なら、これからバサギリとバトルしたいところだが、さっきのムゲンダイナとのバトルや、ディアルガとムゲンダイナの技がぶつかって時に見えたビジョンのことなどで、シンヤはかなり疲労がたまっていたため、これではポケモンに的確な指示が出来ず、バサギリとまともに戦えないと判断したシンヤは、明日バトルしようとバサギリに伝えた。

 

 

 バサギリ「ギリッ、ギィィリッ」

 

 ザバァァン!(バザギリが滝の中に入っていく)

 

 ミコ「行っちゃった」

 

 N「ここで待っているから、明日になったら来てくれって」

 

 シンヤ「そうか」

 

 フリード「じゃあ、明日に備えて、一度ブレイブアサギ号に戻ろう」

 

 ミコ「そうですね」

 

 リュウガ「ギラティナの手当てもしたいし」

 

 無人島からキタカミの里に戻ってくる時、ロイ達に連絡したが、みんなものすごく心配していたので、シンヤ達は明日の昼にまたここに来ることにして、一度ブレイブアサギ号に戻ることにした。

 

 N「……シンヤ、この後、少し僕に付き合ってくれないか?」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 N「父さんのことで、少し話がしたいんだ」

 

 シンヤ「分かった。みんな、俺はNと話をしてから戻るから、先に船に行っててくれ」

 

 フリード「?だったら、ブレイブアサギで話せばいいだろ」

 

 シンヤ「ブレイブアサギで?」

 

 フリード「もうすぐ夜になるし、またエクスプローラーズが来る可能性がある。船なら安全だし、話ならそこですればいい」

 

 シンヤ「分かった。Nもそれでいいか?」

 

 N「ああ」

 

 

 ダークトリニティは、Nがキタカミの里にいるという情報を手に入れてここにやってきたと言っていた。ということは、他のエクスプローラーズのメンバーも来る可能性がある。そう考えると、ブレイブアサギ号にいた方が安全なため、シンヤ達はNと一緒にブレイブアサギ号に戻るのだった。

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 バサギリに認めてもらうため、シンヤとリコはタッグを組んでバサギリにバトルを挑んだ。果たしてシンヤとリコは、六英雄のバサギリを相手にどう戦うのか。

 

 

 次回「シンヤ・リコVS六英雄のバサギリ!」

 





 ここ最近忙しかったため、バサギリが仲間になる話を11日までに書けませんでした。まことに申し訳ありません。

 最後にもう一つ。アニメの話が終わりに近づいているので、以前この小説を読んでくれている方から、シンヤとリュウガの出会いや、シンヤとリュウガが一緒にシンオウ地方を冒険した話を書いてほしいというリクエストがあったので、近いうちに番外編を書くことにしました。

 番外編はいつ投稿するか決まってなく、そんなに長い話にはなりませんが、お楽しみいただければ幸いです。
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