ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 シンヤとフリードとポケモンバトルをしたリコとロイは、相手のポケモンをよく見て自分のポケモンに指示を出すということを学び、ポケモントレーナーとして少し成長した。そしてそのあと、ライジングボルテッカーズの6人目のメンバーであるドットからの情報で、黒いレックウザはパルデア地方にいる可能性があるということを教えてもらった。


第8話『シンヤとリコの留守番!開かずの扉の秘密!』

 

 ブレイブアサギ号・ロイの部屋

 

 

 ガチャ(扉を開ける音)

 

 

 ロイ「ん〜、トイレ…ん?」

 

 

 ブレイブアサギ号・キッチン

 

 

 マードック「バレてないな?」

 

 フリード「そんなヘマしねぇよ」

 

 キャプテンピカチュウ「ピィカッ」

 

 マードック「じゃあ、確認するぞ」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッ!」

 

 フリード「待て!」

 

 

 みんなが部屋で寝静まった頃、夜中に目を覚ましたロイはトイレに行こうとしたのだが、廊下でキッチンの明かりがついているのを見た。すると、キッチンの中から、マードックとフリード、キャプテンピカチュウ如キャップの話し声が聞こえてきたので、気になったロイはキッチンに向かったのだが、キャップがロイのやってくる気配を察知したので、フリードが厨房の小窓からロイを見ると、キッチンの扉のドアを開けた。

 

 

 フリード「どうした?もう寝る時間だぞ」

 

 ロイ「トイレだよ。フリードこそ寝ないの?」

 

 フリード「用事が済んだら寝る」

 

 ロイ「そっか、おやすみ〜」

 

 フリード「おやすみ。……ふぅ、セーフ、バレてない」

 

 

 ロイがトイレに行ったのをフリードとキャップが確認すると、マードックはキッチンの戸棚を開けた。戸棚の中には、寝ているマホイップと一つの皿が置いてあったのだが、その皿には、マードックが作ったと思われるたくさんのドーナツが乗っていた。

 

 

 マードック「ハァァー、今日もダメだったか…」

 

 

 パクッ…モグモグッ(ドーナツを食べる)

 

 

 フリード「美味い!完璧な揚げ具合、舌の上でとろける。さすがマードック!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピィィカァァッ!」

 

 マードック「どうすれば、ドットは俺の作った料理を食べてくれるんだろう?」

 

 

 どうやらマードックは、ドットのためにドーナツを作っていたようだ。しかし、ドットがドーナツに手をつけていないため、代わりにフリードとキャップがドーナツを食べ始めた。そして翌朝、いつものように朝食の時間になると、船のメンバー全員はミーティングルームに集まり、マードックの作った朝食を食べ始めた。

 

 

 ミーティングルーム・朝

 

 

 全員「「「ご馳走様でした!」」」

 

 ロイ「美味しかった!」

 

 リコ「マードックの作ったご飯なんでも美味しい!」

 

 シンヤ「ふぅ〜、腹一杯!」

 

 マードック「3人ともよく食べてくれるからな。作り甲斐があるよ」

 

 リコ「ドットは一緒に食べないのかな?」

 

 フリード「面倒なんだと」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「面倒?」」」

 

 マードック「ドットは昔から、飯に興味ないんだ」

 

 ロイ「嘘⁉︎この世にそんな人がいるなんて」

 

 リコ「ちゃんと食べてるの?」

 

 モリー「食べてるよ。一日分の栄養が取れるグミばっかり」

 

 シンヤ「男ならまだしも、女の子がそんなものばっか食べてたら体を壊すぞ」

 

 マードック「ああ、わかってる。だけど、俺がもっとうまい料理を作れば、ドットも気が変わって食べてくれるはずさ!」

 

 ロイ「今より美味しくなったら…どうかなっちゃうかも!」

 

 ホゲータ「ホッゲ!」

 

 シンヤ「ロイ、ホゲータ、よだれをふけ」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 モリー「ところでさ、ここのところ食料の減りが早いんだよね」

 

 シンヤ「それって、俺やリコとロイがこの船に来たからか?」

 

 モリー「それが、特定の食料だけが減ってるんだ。特に砂糖とモーモーミルク、バターにドライフルーツの減りが早い」

 

 リコ「それって、お菓子の材料だよね?」

 

 オリオ「こっそり誰かがおやつを作って食べてるってこと?」

 

 リコ・モリー・オリオ「「「ジーーッ(T_T)」」」

 

 マードック「お、俺じゃないぞ」

 

 シンヤ(バレバレだって)

 

 

 この中で料理を作る人物は一人しかいないので、リコたちの視線がマードックに向かうのは当然だった。

 

 

 フリード「犯人探しはやめよう。誰かを責めても何も解決しない」

 

 モリー・オリオ「「ジーーッ(T_T)」」

 

 フリード「な、何だよ。その顔は?」

 

 リコ(多分フリードも共犯者です)

 

 モリー「じゃあ、どうするの?このままパルデアに着くまでおやつ抜きにする?」

 

 フリード「いや、上陸して食料の買い出しに行こう!」

 

 マードック「そうだな。この先に街があるから、そこで食料を調達すればいい」

 

 シンヤ(明らかに誤魔化したな)

 

 モリー「はいはい。じゃあ上陸準備。よろしくね」

 

 フリード・マードック「「了解!」」

 

 ロイ「上陸準備って何すんの?」

 

 フリード「リコとロイは、他にやることがあるだろ」

 

 リコ・ロイ「「えっ?」」

 

 

 フリードたちが上陸準備をしている間、リコとロイはオンライン授業を受けることになり、リコはセキエイ学園のオンライン授業に参加するため、ミーティングルームでスマホロトムを起動させていた。シンヤもフリードたちに休んでいいと言われたので、耳にイヤホンをつけて音楽を聴こうとしていた。

 

 

 シンヤ「音楽を聴いて静かにしてるから、リコは勉強を頑張ってくれ」

 

 リコ「うん。静かにしてくれるなら、こっちは大丈夫だよ」

 

 

 シンヤがリコの邪魔にならないよう音楽を聴こうとしたその時、リコのルームメートのアンが挨拶をしてきた。

 

 

 アン『お〜っす、リコ!』

 

 リコ「アン!久しぶり!」

 

 アン『ねぇ、今そこにいるの?』

 

 リコ「いるって…誰が?」

 

 アン『ほら、ニャオハの特訓をしてくれたって人』

 

 リコ「いるけど…どうして?」

 

 アン『この前リモートで授業を受けるって教えてくれた時、一緒に旅をすることになったって教えてくれたでしょ。それに、いつか私に紹介してくれるって言ったじゃん』

 

 

 リコはアンにそう言われると、いつかシンヤを紹介するという約束をしたことを思い出し、自分の前に座っているシンヤを呼んだ。

 

 

 アン『初めまして。リコのルームメイトのアンです。よろしく!』

 

 シンヤ「ああ、君がアンか。リコから話は聞いてる。こちらこそよろしく」

 

 アン『まさか、リコが知り合った人が世界チャンピオンだったなんてね』

 

 リコ「アンは、シンヤが世界チャンピオンだって知ってたの?」

 

 アン『うん。ポケモンWCS見てたから、顔を見ればすぐにわかるよ。リコのこと、よろしくお願いします』

 

 

 ペコッ(アンが頭を下げる)

 

 

 シンヤ「ご丁寧にどうもありがとう。ちゃんとリコを家まで届けるつもりだから、安心してくれ」

 

 リコ(シンヤとアン、もう友達になれてる。…すごい)

 

 

 シンヤとアンが互いに挨拶して自己紹介すると、リコはアンとぐるみんの話しで盛り上がり始めた。

 

 

 アン『いよいよ今日だよ。ワクワクするね!』

 

 リコ「うん。《ぐるみんのライブ配信》。すっごく楽しみ!」

 

 アン『滅多にやらないもんね。あっ、先生が来た。じゃあまた後で』

 

 リコ「うん、またね」

 

 先生『出席をとります。リコさんはオンラインですね』

 

 

 そのあと、リコとロイのオンライン授業が終わり、ブレイブアサギ号を港につけると、シンヤたちは船を降りて街に買い物に出かけることになった。

 

 

 港町

 

 

 フリード「よし、じゃあいつものやるぞ」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「いつもの?」」」

 

 フリード「全員でじゃんけんをして、負けたヤツが留守番をしながら船の掃除や洗濯をして、ポケモンたちにご飯をあげるんだ」

 

 シンヤ「留守番は何人いるんだ?」

 

 フリード「そうだな。じっちゃんとドットもいるし、買い出しも食料だけだから、1人が留守番だな」

 

 ロイ「絶対に勝つ!」

 

 リコ(何、その気合い?)

 

 

 ということで、シンヤたちは全員でじゃんけんをして、誰が留守番をするか決めることになった。結果は……ロイの負けになった。

 

 

 ロイ「あぁ…」

 

 フリード「じゃあロイ、留守番とポケモンたちの世話を頼むぞ」

 

 オリオ「これも立派な仕事だから、頑張って〜」

 

 

 こうして、船で留守番をするのはロイに決まったので、フリードたちは街に出かけていった。

 

 

 ロイ「リコ!代わって〜」

 

 リコ「えっ?ロイ、街に行きたいの?」

 

 ロイ「うん。黒いレックウザがパルデア地方に向かったなら、誰か見てる人がいるんじゃないかって思うんだ!だからお願い!留守番を代わって!」

 

 リコ「う〜ん、そうだなぁ」…(などと、もったいぶってしまいましたが、私は留守番でも全然オッケー。むしろ渡りに船なのです。なぜなら…このあと、ぐるみんのライブ配信があるから、ファンとしてリアルタイムで見たいからです)…「いいよ。代わってあげる」

 

 ロイ「いやった〜!ありがとう、リコ!」

 

 シンヤ「だったら俺も残るよ。リコ1人だけじゃあ、掃除とかポケモンのご飯をあげるのも大変だろうし、エクスプローラーズも来るかもしれないからな。フリードたちにもそう伝えておいてくれ」

 

 ロイ「わかった。…あっ、そうだ。シンヤとリコに、とっておきの秘密を教えるね」

 

 シンヤ・リコ「「とっておきの秘密?」」

 

 

 こうして、ロイの代わりにリコが留守番をすることになったのだが、リコ1人では心配だからと、シンヤもブレイブアサギ号に残ることにした。それからロイは、シンヤとリコに昨日の夜のことを説明すると、フリードたちの後を追って街に向かった。

 

 

 街中

 

 

 ロイ「うわぁぁぁ〜!すっごぉぉーい!知らない街!知らないポケモン!」

 

 

 食料の買い出しをするために街にやってくると、初めて島の外に出て街に来たロイは、見るもの全てが新鮮でとても興奮していた。

 

 

 マードック「ロイは島から出たのは初めてか?」

 

 ロイ「うん。こんなに人やポケモンがいっぱいなところを見るのは初めてだよ」

 

 モリー「スマホロトムに、買う食材のリストを送っておいたから、それぞれ手分けして買い出しをすること。パッと買って、スッと戻る」

 

 全員「「「了解!」」」

 

 モリー「大きい街だからって、余計なものは買わないこと。今月カツカツなんだから!」

 

 ロイ「早速レックウザの情報を…」

 

 

 ガシッ(フリードがロイの腕を掴む)

 

 

 フリード「その前に買い出しが先だ」

 

 ロイ「はーい」

 

 

 その頃、ブレイブアサギ号にいるシンヤとリコは、それぞれがどの仕事をするかを決めていた。2人で話し合った結果、シンヤは自分のポケモンのピカチュウたちと一緒に掃除とゴミ捨てをして、リコは洗濯とポケモンたちにご飯をあげることになった。ポケモンたちに手伝ってもらったおかげで、シンヤは掃除とゴミ捨てがすぐに終わり、リコは先に洗濯物を洗濯機に入れて洗濯をすると、洗濯が終わる間に船のポケモンたちにポケモンフーズをあげて、洗濯が終わると、ランドウがよく釣りをしている場所で洗濯物を干した。そして、全ての仕事が終了すると、シンヤとリコは一度キッチンに集まった。

 

 

 シンヤ「掃除とゴミ捨て終わったぞ」

 

 リコ「私も洗濯物を干して、ポケモンたちにご飯をあげたから…」

 

 

 トンッ(シンヤとリコが拳を軽くぶつけ合う)

 

 

 シンヤ・リコ「「任務完了!」」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 ニャオハ「ニャオハ!」

 

 シンヤ「さてと、それじゃあ早速、ロイが教えてくれたことを確かめるか」

 

 リコ「うん!」

 

 

 数時間前…

 

 

 ロイ『キッチンに秘密の戸棚があって、そこでフリードとマードックが、夜中にコソコソやってたのを見たんだ』

 

 シンヤ『やっぱり、あの2人が犯人だったか』

 

 リコ『シンヤもそう思ってたんだ』

 

 シンヤ『ああ』

 

 ロイ『じゃあ2人とも、夜中におやつを食べてたんだ。ってことは、戸棚の中には秘密のおやつが…』

 

 

 

 シンヤ「この戸棚に、隠された秘密のおやつがあるのか?」

 

 

 シンヤとリコはキッチンに入ると、ロイが言っていたキッチンの上にある戸棚に目を向けた。そして、2人はロイから聞いた話が真実かどうかを確かめようとこっそり棚に近づくと、椅子に乗ったリコがゆっくりと棚を開けた。するとそこには…

 

 

 

 マホイップ「マホッ?」

 

 リコ「えっ?」

 シンヤ「マホイップ!」

 

 マホイップ「マァァァァホォォーーッ‼︎」

 

 

 ビュウウウウ‼︎(生クリームを飛ばす)

 

 

 シンヤ・リコ「「うわぁぁぁぁ!?」」

 

 ピカチュウ「ピィィカッ!?」

 ニャオハ「ニャァァァッ!?」

 

 

 こっそり棚を開けて中を覗いて見ると、そこにはおやつではなく、マードックのマホイップがいた。マホイップはリコたちを見ると、両手から生クリームを飛ばしてきた。すると、シンヤとリコとピカチュウとニャオハは全身が生クリームまみれになってしまう。

 

 リコ(もぉ、こんなの罠じゃん)

 

 シンヤ「おやつかと思えば、マホイップがいるとはな…」

 

 ピカチュウ「ピィカッ…」

 ニャオハ「ニャァァッ…」

 

 

 マホイップがシンヤたちに生クリームを飛ばすと、キッチンに生クリームが飛び散ってしまったので、シンヤたちはもう一度キッチンを掃除することになってしまった。シンヤとリコは生クリームを拭き取ると、急いでキッチンの掃除をした。すると、掃除が終わったタイミングでマードックから電話がかかってきた。

 

 

 シンヤ「マードック、どうした?」

 

 マードック『キッチンにお弁当が置いてあるから、リコと食べてくれ』

 

 シンヤ「弁当?……ああ、これか。ありがとう、早速もらうよ」

 

 

 ピッ(電話を切る)

 

 

 リコ「何の話をしてたの?…もしかして、棚を開けたことがバレちゃった?」

 

 シンヤ「違う違う。そこに弁当があるだろ。それを食べてくれって」

 

 リコ「お弁当?…ホントだ。気づかなかった」

 

 ランドウ「マードックもまめじゃのう」

 

 シンヤ・リコ「「わぁ⁉︎」」

 

 

 マードックが作っておいてくれたお弁当を取ろうとすると、急に背後からランドウが現れて声をかけてきたので、シンヤとリコはびっくりしてしまう。

 

 

 シンヤ「ランドウのじっちゃんも、弁当を取りに来たのか?」

 

 ランドウ「うむ。さっきマードックが買い出しに行く前に、お弁当をキッチンに置いておくから、昼に食べてくれと言われての」

 

 

 シンヤとリコは自分たちのお弁当を手に取り、ランドウにもお弁当を渡すと、お弁当が1つ余ることに気づく。

 

 

 リコ「あれ?お弁当が4つあるけど、もう1つは誰の?」

 

 シンヤ「えっ?…本当だ。弁当箱が4つあるぞ。俺とリコ、それにランドウのじっちゃんっで3つのはずだろ。マードック、作りすぎたのか?」

 

 ランドウ「それはドットの分じゃな」

 

 シンヤ・リコ「「ドットの?」」

 

 ランドウ「ああ、滅多に部屋からは出てこないからのぅ。ワシもここ最近、ドットの姿を見とらんし」

 

 リコ「…ねぇシンヤ、お弁当をドットに届けに行こうよ」

 

 シンヤ「リコ……そうだな。この前、俺もちゃんと挨拶できなかったから、挨拶も兼ねて、一緒に弁当を届けに行くか」

 

 リコ「うん!ありがとう!」

 

 ランドウ「想いは伝わる。決して悪いイベントにはならんよ。マードックの弁当はいい弁当。いいべんと。いいイベント。なんつって」

 

 ユキワラシ「ユッキィィッ!」

 

 

 ビュゥゥゥゥゥ‼︎(ユキワラシがこごえるかぜを出す)

 

 

 ランドウが寒いギャグを言ってる頃には、シンヤとリコはドットの分のお弁当を持って、そのままドットのいる部屋に向かっていた。

 

 

 ドットの部屋の前

 

 

 コンコンッ(扉を叩く音)

 

 

 リコ「ドット、お弁当を持ってきたんだけど」

 

 シンヤ「返事がないな」

 

 ニャオハ「ニャオハァッ…」

 ピカチュウ「ピィカァ…」

 

 

 シンヤとリコはドットの部屋の前にやってくると、部屋のドアをノックしてドットがいるかどうかを確認した。しかし、中にいるドットから返事がなかったので、シンヤとリコはミーティングルームに向かおうとした。すると、ドットの部屋に繋がる鉄製の扉の下の方にある、クワッスがよく出入りする小さい扉をニャオハが軽く開けた。するとそこから、ぐるみんの配信が始まった時に流れる音楽が聞こえてきた。

 

 

 リコ「この音楽、ぐるみんの配信が始まった時に流れる音楽だ」

 

 シンヤ「ああ、確かにそうだな」

 

 リコ「やっぱり、ドットはぐるみんが好きなんだよ。私と話しが合うかもしれない!」

 

 シンヤ「じゃあ、ここはリコに任せていいか?」

 

 リコ「うん。任せて!」

 

 

 リコはシンヤと一緒にドットの部屋の前に戻ってくると、もう一度ドットに話しかけた。

 

 

 リコ「あの…ドット!やっぱり、ドットもぐるみんが好きなの?前もぐるみんの動画を見てたし。…これからぐるみんのライブ配信があるの知ってる?もしよかったら、一緒に見な…」

 

 

 ドット『ああもう、うるさい!うるさい!』

 

 

 シンヤ「!今の声って、ドットなのか?…部屋にいたんだ」

 

 リコ「なんでそんな…ドット、絶対ぐるみんが好きなはずなのに……もしかして、私がどれだけガチか試してる?」

 

 シンヤ(…違うと思うぞ)

 

 

 お互いにぐるみんを好きなら話しが合うかと思い、リコは何度も必死にドットに話しかけたが、それがドットの逆鱗に触れてしまったようで、部屋にいるドットは怒鳴り声でうるさいと言ってきて、リコは何か勘違いをしている様子だった。

 

 

 リコ「聞いてドット」

 

 ドット『だからうるさい!』

 

 リコ「あの、私めっちゃぐるみん好きだから。私、ぐるみんの好きなところいっぱいあるよ。かわいいところとか」

 

 ドット『いきなり何を言ってんの…』

 

 リコ「ぐるみんって、存在自体かわいくない?あの着ぐるみだって。あと、ポケモンに詳しいとことか、いつもすごく楽しそうなとことか…どうかな?」

 

 ドット『どうって…』

 

 リコ(もう人押し)

 

 シンヤ(…リコって、ぐるみんの熱いファンなのな)

 

 ピカチュウ「ピィカァッ…」

 

 リコ「私はぐるみんに会えて毎日が楽しくなったよ。ぐるみんのおかげで、ますますポケモンが好きになったし。ねっ、ニャオハ」

 

 ニャオハ「ニャァァッ!」

 

 リコ「次はドットのことを教えて」

 

 ドット『なんで僕が…ってヤバい、時間が!』

 

 リコ「時間?…あっ、ヤバッ!……あれ、ぐるみん、ライブ配信遅れてる。たまに遅れるよね。こういうの」

 

 

 ボソッ(小声で話す)

 

 

 ドット『お前のせいで遅れてるんだよ!』…「いい?僕は君とも誰とも関わる気はないから、頼むから向こうに行ってくれ!」

 

 リコ「…だから、1人で部屋にいるの?」

 

 ドット『え?』

 

 リコ「ブレイブアサギ号にいるみんなとご飯を食べたり、お喋りしたいと思ったことは?」

 

 ドット『…めんどくさいんだよ』

 

 リコ「めんどくさい…なんで?」

 

 ドット『リアルの関係なんて非効率的で時間の無駄だ。それに僕は忙しい。そんな暇はない』

 

 リコ「そう…邪魔をしてごめんなさい。シンヤ、行こう」

 

 シンヤ「…リコ、お前は先に行っててくれ。俺はドットに話があるから」

 

 リコ「え?」

 

 シンヤ「ぐるみんのことで話があるだけだ。すぐに行くから」

 

 

 シンヤにそう言われると、リコはシンヤの分のお弁当を持ってニャオハと一緒にミーティングルームに歩いていった。

 

 

 シンヤ「なぁ、あんな言い方はないんじゃないのか?」

 

 ドット『ん?今度は誰だ?』

 

 シンヤ「俺はシンヤ。フリードたちから伝えられてると思うけど」

 

 ドット『シンヤ?……ああ、今年のポケモンWCSの優勝者か。そんな人が僕になんか用?』

 

 シンヤ「ファンは大切にしたらどうだ?リコはぐるみんのファンなんだから」

 

 ドット『僕とぐるみんのファンに、一体どういう関係があるのさ?』

 

 シンヤ「お前なんだろ?《ぐるみんの正体》」

 

 ドット『っ⁉︎なんでそのことを⁉︎』

 

 シンヤ「さっきリコに聞いたんだが、今日はぐるみんのライブ配信があるらしいな。それに、さっきお前は時間を気にしている発言をした。そして、とっくにぐるみんのライブ配信の時間なのに、ライブ配信が遅れている。この二つを繋ぎ合わせると、さっきリコと喋っていたせいでライブ配信が遅れていると考えられる。部屋を出ないのに時間を気にするなんておかしいからな。1人でぐるみんの動画を見るから時間を気にしているのか、あるいは、ぐるみんをやっているから時間を気にしている。だからこの二つしかないと思った。更にもう一つ言わせてもらえば、この前ここで見たクワッスが決め手かな。これは俺の勘なんだけど、前にぐるみんの動画に出てたクワッスを見た時、この船に乗ってるクワッスと似てると思ったんだ」

 

 ドット『…僕がぐるみんだってこと、アイツにバラすつもりか?』

 

 シンヤ「安心しろ。バラす気はない」

 

 ドット『え?どうして?』

 

 シンヤ「リコはぐるみんのことは関係なしに、お前のことを知りたいと思ってるんだ。お前がぐるみんだって知ったら、どうやって接していいのかわからなくなるだろう。それに、人の秘密をペラペラ喋るのは、あまり褒められたことじゃないからな。…それと、最後にもう一つだけ。お前の分の弁当箱は、リコが入り口の前に置いてくれたから、後でちゃんと食べろよ。じゃあな」

 

  

 シンヤは自分の言いたかったことをドットに伝えると、リコの待つミーティングルームにピカチュウと歩いていった。

 

 

 ドット『…って、ヤバい時間が!自分スイッチ、オン…!』

 

 ぐるみん『よ〜っす!』

 

 

 その頃、街に買い出しに行っているフリードとロイは…

 

 

 店員「本日は、お客様にご紹介したい商品がございます!よく見ててください」

 

 

 スッ(ハンカチを取り出す)

 

 

 店員はどこにでもありそうなただのハンカチを取り出すと、それを使って台の上に乗っているバネブーの真珠を一生懸命に磨き始めた。すると、バネブーのサイコパワーの源であるパールルの真珠から汚れが消えた。

 

 

 ロイ「すげぇ」

 

 店員「この布があればどんなポケモンもピカピカだ!そこの少年!1枚どうだい?」

 

 フリード「ロイ、行くぞ。変なものを買ったらモリーに怒られる」

 

 ロイ「あ、ちょっと待って。…あの、すみません。この辺りでレックウザを見ませんでしたか?」

 

 店員「レックウザか…」

 

 ロイ「何か知ってたら教えてください!」

 

 店員「うーん、このハンカチが売れたら思い出すかもね」

 

 ロイ「買おうよ!他の人に聞いても、誰も知らなかったし」

 

 フリード「余計なものを買うなってモリーに言われたろ」

 

 店員「お客さんたちが聞きたいレックウザって、黒いレックウザのことかい?」

 

 フリード「何⁉︎」

 

 店員「この間、付き人を2人を連れた偉そうな少年も、同じことを聞いてきたな」

 

 フリード「っ!そいつらのこと、もっと詳しく聞かせてくれ!」

 

 店員「んっ」

 

 

 スッ(ハンカチを前に出す)

 

 

 フリード「…買った!」

 

 店員「まいどあり!」

 

 

 ミーティングルーム

 

 

 リコ「ま…だ…か…な〜」

 

 シンヤ(リコ、テンション高いな)

 

 

 シンヤとリコは、マードックが作っておいてくれたお弁当を食べ終わると、ぐるみんのライブ配信が始まるのを待っていた。そしてしばらくすると、ぐるみんのライブ配信が始まった。

 

 

 ぐるみん『よっす!ポケモントレーナーのみんな!ぐる〜びんしてる〜?』

 

 クワッス『クワァァスッ!』

 

 ぐるみん『今回は久しぶりのライブ配信だ!みんなの質問にバンバン答えるからな。コメントよろしく!』

 

 

 街中

 

 

 フリード「ただのハンカチが高い料金だったな」

 

 ロイ「ごめん。あの人、何も知らなかったね。黒いレックウザのこと」

 

 フリード「だが、エクスプローラーズも黒いレックウザを追っている情報が手に入った。油断は禁物だ」

 

 

 ミーティングルーム

 

 

 ぐるみん『最初のコメントは……サイドンの筋肉さん。ぐるみんよっす…』

 

 

 シンヤ「なぁリコ、ライブ配信って何をやるんだ?前に見たのと変わらないと思うんだが?」

 

 リコ「ライブ配信は、この動画を見てる人がぐるみんにコメントを送って、そのコメントをぐるみんに紹介してもらえるんだ。ぐるみんに選ばれて読まれるって、ファンにとっては最高なの!」

 

 シンヤ「ふぅ〜ん、リコもコメントを出したのか?」

 

 リコ「え?…う、うん///一応…」

 

 

 ぐるみん『強い技を連発してもバトルには勝てない。『まもる』で技を防いだり、『すなあらし』で自分の戦いやすい環境に変えたりして、色んな手を使ってバトルしてみよう。…じゃあ次のコメントは、《ニャオハ大好きっ子さん》!』

 

 

 リコ「えっ⁉︎」

 シンヤ「ん?どうした?」

 

 リコ「えっ?…ううん、なんでもないよ!」

 シンヤ「?」

 

 

 ぐるみん『ぐるみんよっす!私は友達になりたい子がいます。ポケモンの質問じゃないのかよ。その子を誘っても話しかけても、無駄とか面倒とか言われます。部屋から出てこないけど、その子は色々なことを知っています。趣味も近いようなので仲良くなりたいんです。ぐるみんはどうすればいいと思いますか?』

 

 

 シンヤ「……なぁ、ピカチュウ。このコメント…誰がどう聞いても…」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」コクッ

 

 

 チラッ(同時にリコを見る)

 

 

 リコ「うわ〜〜〜〜〜〜〜っ!」

 

 シンヤ「どわぁぁ〜〜〜〜っ⁉︎」

 ピカチュウ「ピィィィカァッ⁉︎」

 ニャオハ「ニャァ〜〜〜〜!」

 

 

 ドットの部屋の中

 

 

 ぐるみん『うわっ⁉︎』

 

 

 自分のスマホロトムでぐるみんの動画を見ていたシンヤは、ぐるみんが選んだニャオハ大好きっ子のコメントの内容を聞くと、そのユーザーがリコかもしれないと思ったので、ピカチュウと一緒にリコの方に顔を向けた。すると次の瞬間、突然リコが大声を出して発狂したので、シンヤとピカチュウはリコの大声にびっくりして座っている椅子から落ちてしまい、机の上で寝ていたニャオハも慌てて起き上がり、部屋でライブ配信をしているぐるみん如ドットも座っている椅子から落ちてしまう。

 

 

 リコ「わわわ、私のコメント、読まれちゃった///」

 

 シンヤ(やっぱり、ニャオハ大好きっこって、リコのことだったんだ)

 

 ピカチュウ「ピィィカッチュ」

 

 リコ「ね、ねぇシンヤ!///さっきぐるみんに送ったコメント、私が送ったってことは、絶対、誰にも言わないで!」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 リコ「お願いだから約束して!」

 

 シンヤ「わかったわかった!誰にも言わないよ」

 

 

 クワッス『クワッスッ!』

 

 ぐるみん『あぁ…え〜と、あぁ…その。そう、ポケモンバトルと同じだ!』

 

 

 シンヤ「え?」

 

 リコ「どういうこと?」

 

 

 クワッス『クワッス?』

 

 ぐるみん『つまり!環境を変えたり、色々やってみろってことだ』

 

 クワッス『クワッ?』

 

 

 リコ「友達になるのもポケモンバトルと一緒…さすがぐるみん!いいこと言うなぁ」

 

 シンヤ(……ドット、自分のことを言われてるって気づいたのかな?)

 

 

 ぐるみんのライブ配信が終わると、買い物を終えたフリードたちが船に戻ってきた。そのあとシンヤは、アメジオたちが黒いレックウザを追っているとフリードから聞き、ロイからはオニスズメとバトルをしたことなどを聞いた。

 

 

 ドットの部屋の前

 

 

 ロイ「ドット、黒いレックウザの情報ありがとう」

 

 シンヤ「また返事がないか」

 

 ロイ「本当に喋ってくれたの?」

 

 リコ「うん」

 

 ロイ「ねぇシンヤ、ポケモンバトルをやろうよ。オニスズメとバトルした経験を試したいんだ」

 

 シンヤ「ここではバトルできないぞ」

 

 ロイ「わかってる。ここではやらないよ」

 

 リコ「…ぐるみんも環境を変えたりって言ってたし…ここでやってみるのもアリかも」

 

 シンヤ「いやいや!ここでバトルしたら船が…」

 

 

 ドット『やめろ!』

 

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「っ⁉︎」」」

 

 ロイ「今の、ドットの声?本当だ!ドットが喋った!」

 

 ドット『僕の部屋の前をたまり場にしないでくれ』

 

 ロイ「聞いてよ。僕、さっき野生のオニスズメとバトルし…」

 

 ドット『さっき聞いたよ。そういう無価値な情報を』

 

 ロイ「じゃあこれ知ってる?なんでもピカピカになる布!」

 

 ドット『興味ない』

 

 リコ「じゃあドットは、どんな情報を知りたいの?」

 

 ドット『そうだな。例えば、《ポケモンが姿を変えたアイテム》とか、《伝説のポケモンを封じた古代の秘宝》とか、《この世界の過去や未来とか別の世界から来たポケモン》、誰も見たことがないもの神秘的なもの、そういう刺激的なものを僕は追いかけ続けているんだ。でもそう簡単に見つかるとは思ってないけどね。もういい?バイバイ』

 

 リコ「意外と身近なところにあったりして」

 

 ロイ「そうかも」

 

 シンヤ「ああ。意外とそういうものをみんな持ってたりするんだよな」

 

 シンヤ・リコ・ロイ「「「アハハハハッw」」」

 

 ロイ「そうだ!2人とも、秘密のおやつは?」

 

 リコ「ぁ〜。戸棚にはおやつじゃなくて、マホイップがいたの」 

 

 シンヤ「戸棚を開けたら、いきなり生クリームまみれにされて大変だったよ」

 

 ロイ「えっ?生クリームまみれ⁉︎いいな〜!」

 

 ホゲータ「ホンゲェ!」

 

 シンヤ(よくないって(ー ー;))

 

 リコ「ドット、ありがとう。またね」

 

 

 ロイが秘密のおやつのことをシンヤとリコに聞くと、戸棚にはマホイップがいて、いきなり生クリームをかけられて大変だったとシンヤとリコは答えた。すると、ロイがマホイップの所に向かってしまったので、シンヤとリコはロイの後を追って廊下を歩いていった。

 

 

 ドットの部屋の中

 

 

 ドット「ふぅ、やっとどこか行った。2人ともうるさくて面倒で…全く、この船には変なヤツらばっかり乗る。…フッw」

 

 

 ロトン(メールが届く)

 

 

 ドット「メール?おじさんからだ。珍しいレシピ本を手に入れた。乞うご期待。……そういえば、最近おじさんの手料理を食べてないな」

 

 

 その日の夜、みんなが寝静まった頃、フリードとマードックとキャップはキッチンに来ていた。

 

 

 キッチン

 

 

 マードック「バレてないよな?って、バレてないわけないんだよな」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカ?」

 

 フリード「みんなに本当のことを話せばいいだろ。盗み食いしてるんじゃなくて、ドットが食べてくれそうな美味しいスイーツを作ってるって」

 

 マードック「そんなの気ぃ遣わせるだろ。第一カッコ悪い」

 

 

 ガチャ(戸棚を開ける)

 

 

 マードック「おっ!…フリード、悪いが今回のおやつはなしだ」

 

 フリード「え?どういうことだ?マードック」

 

 

 スッ(ドーナツが乗ってない皿を見せる)

 

 

 マードック「ドットが…ドーナツを食べてくれた!」

 

 フリード「やったぜ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカァァッ!」

 

 

 ドットの部屋の中

 

 

 パクッ…モグモグッ(ドーナツを食べる)

 

 

 ドット「こんな味があったんだ。悪くないじゃん」

 

 クワッス「クワァァッ」

 

 

 そして翌朝…

 

 

 ブレイブアサギ号・操舵室

 

 

 フリード「zzz〜zzz〜(ー ー;)」

 

 

 ピクッ(キャップが起きる)

 

 

 キャプテンピカチュウ「ピカ……ピカ!」

 

 フリード「ん?おはよう、キャップ」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカピカ!」

 

 フリード「おぉ!《パルデア地方》が見えてきた!」 

 

 

 ブレイブアサギ号・甲板

 

 

 シンヤ「やっとパルデア地方に着いたか。ここまで長かったな」

 

 ピカチュウ「ピッカッ!」

 

 

 カントー地方のセキエイ学園を出発してからここまで長かったが、飛行船ブレイブアサギ号は、目的地のパルデア地方に到着した。

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 シンヤたちを乗せたブレイブアサギ号は、ようやくリコの故郷であるパルデア地方に到着した。しかし、リコはあまり嬉しそうな顔をしておらず、何か考え込んでいる様子だった。

 

 

 次回「パルデア地方到着!リコの気持ち!」

 





 話が早く書けたので投稿しました。

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