ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 シンヤの父親であるシンイチと、リコの祖母のダイアナとキタカミの里で別れたあと、リュウガとミコが正式にライジングボルテッカーズのメンバーに加わり、シンヤたちは最後の六英雄の《エンテイ》を見つけるために冒険の旅に出発した。


第86話『どっちがホント?ソーナノとソーダヨ!』

 

 ブレイブアサギ号・ミーティングルーム

 

 

 シンヤ・リコ・ロイ・ドット・リュウガ・ミコ「「「「「「《ソーダヨ》?」」」」」」

 

 フリード「ああ、ソーダヨだ」

 

 モリー「なっ⁉︎」

 

 

 六英雄のエンテイを探すため、キタカミの里を出発したシンヤたちは、次の日の朝にミーティングルームに集まると、何の手がかりもないエンテイをどうやって探すか考えていた。すると、フリードが《ソーダヨ》という人物に話を聞いてみようと言い出した。

 

 

 シンヤ「もしかして、昨日フリードが言ってたエンテイのことを知っているヤツって…」

 

 フリード「ああ。ソーダヨのことだ」

 

 リュウガ「ソーダヨって…珍しい名前だな」

 

 ミコ「それ、本当にその人の名前なの?」

 

 フリード「いや、そいつがそう呼んでくれって言ってたから、俺たちがそう呼んでただけだ」

 

 シンヤ「ん?呼んでた?」

 

 マードック「ソーダヨは、元ライジングボルテッカーズのメンバーなんだ」

 

 ドット「えっ?そうなの?」

 

 シンヤ「何でドットが驚くんだ?同じ船に乗ってたんだから、顔を見たことくらいあるだろ?」

 

 ドット「いや、そんな人がいたなんて知らなかったし、初耳なんだけど」

 

 シンヤ「えっ?どういうことだ?」

 

 マードック「ドットがソーダヨを知らないのも当然だ。ソーダヨがこの船にいたのは、ドットが船に乗る前だからな」

 

 シンヤ「えっ?そうなの?」

 

 

 マードックのその言葉に、シンヤは少し驚いていた。ミーティングルームに貼ってある写真の中には、フリード、マードック、オリオ、モリー、ランドウが写っている写真は何枚もあるが、ソーダヨという人物が写っている写真が1枚もないため、そんな人物がいたのかと思ったぐらいだった。

 

 

 マードック「ああ。ちなみに、ソーダヨの相棒ポケモンは《ソーナノ》だ」

 

 リュウガ「相棒ポケモンがソーナノなうえに、名前がソーダヨって…」

 

 ミコ「なんか、語呂合わせみたいだね」

 

 シンヤ「っで、そのソーダヨさんに、エンテイのことを聞きに行くってことか?」

 

 フリード「ああ。アイツなら、エンテイの情報を持ってる可能性が…」

 

 

 ダンッ(テーブルを叩く音)

 

 

 テーブルを叩いた人物以外の全員「「「んっ?」」」

 

 

 フリードが話を続けると、急に誰かがテーブルを叩いて立ち上がったので、ミーティングルームにいる全員の視線が、フリードからテーブルを叩いた人物に自然と集まった。

 

 

 モリー「…」

 

 シンヤ「モ、モリー…」

 

 フリード「どうした?」

 

 モリー「私は反対!アイツの話なんて聞く必要ない!」

 

 フリード「まぁそう言うなって、同じライジングボルテッカーズの仲間として、ずっと一緒に旅をしてきたじゃないか」

 

 モリー「私はソーダヨに会うのは嫌だからね!」

 

 フリード「んなこと言ったて、もう会う約束をしちまったし」

 

 モリー「……はぁぁぁぁっ!?」

 

 フリード「アイツなら、エンテイの情報を持ってるんじゃないかと思って、昨日の夜に連絡を取ったんだ。そしたら、偶然この近くにいるって聞いたから、今日の昼に会う約束をしたんだが…あれ?言ってなかったか?」

 

 モリー「聞いてない‼︎(ꐦ≖̀д̿≖́)」

 

 

 ソーダヨのことが会話に出てくると、モリーの顔つきがガラリと変わり、シンヤたちが今まで見たことのないくらい怖い顔をしていた。

 

 

 シンヤ「モリー、一体どうしたんだ?いつもと様子が違うけど?」

 

 マードック「モリーはな、ソーダヨが苦手なんだよw」

 

 シンヤ「えっ?」

 

 

 ダァン!(モリーがマードックの足を踏む)

 

 

 マードック「いってぇ!?。・°°・(>_<)・°°・。(涙)」

 

 モリー「余計なことは言わなくていい‼︎」

 

 リコ(今日のモリー…)

 

 シンヤ(なんか怖い…)

 

 

 いつもクールなモリーがわかりやすいぐらいに怒っているので、いつもと違う様子のモリーにシンヤとリコは恐怖を感じていた。

 

 

 オリオ「だけど、ソーダヨに会うってなったら、モリーがこうなるのは当然だよ」

 

 リュウガ「どういうことだよ?」

 

 マードック「モリーはな、ソーダヨのあとにこの船に乗ったんだ」

 

 ミコ「ってことは、ソーダヨさんはモリーの先輩ってこと?」

 

 マードック「そういうことになるな」

 

 モリー「たった2日しか違わないから!」

 

 シンヤ「だけど、どうしてモリーは、そこまでソーダヨさんに会うのを嫌がるんだ?何か理由があるのか?」

 

 マードック「ああ、それはな…」

 

 モリー「マードック、また足を踏まれたい?(≖̀д̿≖́)」

 

 マードック「っ⁉︎…すまん、これ以上は、俺の口からは何も言えん(◞‸◟)」

 

 シンヤ「ぁ…」

 

 

 ソーダヨのことを話そうとしたマードックに対するモリーの反応を見たシンヤは、これ以上ソーダヨの話をするのはやばいと理解すると、ソーダヨのことを口に出すのをやめて口を閉じた。

 

 

 リュウガ「けど、何でソーダヨさんは船を降りたんだ?」

 

 オリオ「さあ?急にフラッと船を降りたんだよね」

 

 ランドウ「来る者は拒まず、去る者は追わず、それがライジングボルテッカーズじゃ」

 

 フリード「とにかく、もう少しで待ち合わせの場所に到着するから、みんな準備はしておいてくれ」

 

 モリー「私はソーダヨに会う気はないからね!」

 

 

 それから数分後、シンヤたちを乗せたブレイブアサギ号は、フリードとソーダヨが待ち合わせの場所に決めたサバンナに着陸した。

 

 

 展望デッキ

 

 

 マードック「ここが、ソーダヨと待ち合わせに決めた場所か?」

 

 フリード「ああ。けど、まだ来てないみたいだな」

 

 キャプテンピカチュウ「ピィカッピカッ」

 

 フリード「あれ?モリーはどうした?」

 

 オリオ「ソーダヨに会いたくないから、今日は部屋にこもってるって」

 

 フリード「おいおい…」

 

 マードック「あの2人の関係は、オーガポンとモモワロウみたいなもんだからな」

 

 オリオ「どっちかって言うと、水と油でしょ」

 

 

 船がサバンナに着陸すると、フリードとマードックとオリオとキャップは展望デッキに移動し、双眼鏡を使って遠くを見渡すと、ソーダヨがどこから来るのか見ていた。すると、急に展望室の扉が開き、そこからシンヤたちがやってきた。

 

 

 シンヤ「なぁフリード、リコたちが外に行きたいって言ってるから、ちょっと出かけてきてもいいか?」

 

 フリード「えっ?」

 

 ロイ「珍しいポケモンがいるかもしれないって、ドットが教えてくれたんだ」

 

 リュウガ「それに、もしソーダヨさんに出会ったら、船に連れてこれるだろ?」

 

 フリード「…そうだな。シンヤが一緒なら問題ないか」

 

 マードック「みんな、気をつけて行ってこいよ」

 

 シンヤ「わかってる」

 

 ピカチュウ「ピィカッピカッ!」

 

 

 勝手に船を降りるわけにはいかないので、シンヤたちはフリードに外に出かけてくると報告すると、ソーダヨを探すのも兼ねて、サバンナにしかいないポケモンを探すために外に出かけた。

 

 

 サバンナ地帯

 

 

 ロイ「全然ポケモンが見当たらないね」

 

 

 ブレイブアサギ号を降りたシンヤたちは、ソーダヨを探しながら野生のポケモンがどこかにいないか探していたが、周りにポケモンがいる様子はなかった。

 

 

 リュウガ「こんな水もきのみもないような場所じゃ、ポケモンたちだって生きてはいけないだろ」

 

 ミコ「だけど、草や木が生えてるってことは、どこかに湖でもあるんじゃない?」

 

 

 ウェェルゥゥゥ!ウェェルゥゥゥッ!

 

 

 ドット「ウェルカモ!どうしたんだ!」

 

 

 ウェルカモ「ウェェェルッ‼︎」

 

 

 シンヤ「こっちに来いって言ってるんじゃないか?」

 

 リュウガ「とにかく行ってみようぜ!」

 

 

 野生のポケモンを探しながらサバンナを歩き回っていると、ドットのウェルカモが少し離れた岩の上から大きな声を出しているので、シンヤたちはウェルカモの元に向かった。すると、目の前に少しの水が溜まっている小さな湖を発見し、ウェルカモは湖の中に飛び込んで泳ぎ始めた。

 

 

 リコ「湖の水が少ないね」

 

 シンヤ「その原因は、多分あれだな」

 

 

 シンヤが前の方を指差すと、リコたちは視線をシンヤが指を差している方に向けた。するとリコたちは、何十個も積み重なった大きな岩が湖に流れてくる水を塞いでいることに気づいた。

 

 

 ドット「そうか。ここは元々オアシスだったけど、あの岩が湖に流れてくる水を塞いでいるから、ここの水の量はこんなに少ないんだ」

 

 ロイ「でも、誰があんな岩を湖に置いたの?」

 

 リュウガ「人間の力では無理だから、ポケモンの仕業でああなったか、それとも、岩が転がり落ちて自然にああなったか、そのどっちかだろうな」

 

 

 ダダダダダッ(何かが走ってくる音)

 

 

 シンヤ・リコ・ロイ・ドット・リュウガ・ミコ「「「「「「ん?」」」」」」

 

 

 リィリリリリリリッ‼︎

 

 

 積み重なった大きな岩が湖に落ちている理由をシンヤたちが考えていると、サバンナの遠くの方から、四足歩行で首が長い一匹のポケモンが砂煙を起こしながらシンヤたちのいる方に向かって勢いよく走ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リキキリン「リリリリリッ‼︎」

 

 

 リコ「あれって!」

 

 シンヤ「リキキリンだ!」

 

 ロイ「な、なんか怒ってない?」

 

 リュウガ「それより、このままじゃリキキリンとぶつかるぞ!」

 

 

 シンヤたちの元に走ってきたポケモンの正体は、くびながポケモンの《リキキリン》だった。しかし、遠くから走ってきたリキリリンの様子はどこかおかしく、前方にシンヤたちがいることにも気づいているはずなのに、足を止めずに全力疾走してきた。このままリキキリンとぶつかれば大怪我をすることは避けられないので、シンヤたちはリキキリンに背を向けると急いで前の方に走り出した。

 

 

 シンヤ「こうなったら仕方ない。ピカチュウ!リキキリンの足元に『10まんボルト』!」

 

 ピカチュウ「ピィカッ、チュゥゥゥゥッ‼︎」

 

 

 バァァァァァァン!

 

 

 リキキリン「リキッ!?」

 

 シンヤ「初陣だ。モモワロウ!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 モモワロウ「モモワァァイッ!」

 

 

 逃げても逃げてもリキキリンが追ってくるので、このままでは埒が明かないと思ったシンヤは、リキキリンの足元に「10まんボルト」を放つようピカチュウに指示した。そして、ピカチュウが「10まんボルトを」をリキキリンの足元に放つと、びっくりしたリキキリンが自分の狙い通りに足を止めたので、シンヤはその隙にモモワロウを繰り出した。

 

 

 リコ「シンヤ、いつの間にモモワロウを手持ちに入れたの?」

 

 シンヤ「ディアルガが、しばらくはナナカマド研究所でゆっくりしたいって言ってきたから、昨日の夜にナナカマド博士に連絡を入れて、その時にディアルガと入れ替えたんだ。ついでにその時、ナナカマド博士からモモワロウのタイプ、使える技、特性も教えてもらったから、モモワロウでバトルする準備は出来てるぜ」

 

 

 ナナカマド博士から教えてもらった情報で、モモワロウがどく・ゴーストタイプで、自分の技でどく状態になった相手を混乱状態にする《どくくぐつ》という特性を持っているということがわかったので、今後のエクスプローラーズとの戦いに備えて、シンヤはモモワロウの力をリキキリンで試そうとしていた。…まぁ、ゲットしたばかりのポケモンを早く使ってみたいというシンヤの遊び心でもあるのだが。シンヤがモモワロウをモンスターボールから出すと、丘の上からソーナノを連れている男が現れ、シンヤたちとリキキリンの様子を観察し始めた。

 

 

 丘の上

 

 

 ???「おおっ、これはスクープを撮るチャンスだ!なぜリキキリンは怒りに燃えているのか?サバンナの呪いか⁉︎いい記事が書けそうだ」

 

 ???「ソーナノ?」

 

 

 

 シンヤ「モモワロウ!『じゃどくのくさり』!」

 

 モモワロウ「モモッ、モモワァァイッ‼︎」

 

 

 バァァァァンッ‼︎

 

 

 リキキリン「リキィィィッ!?」

 

 

 モモワロウは殻から出てくると、殻から出した二つの毒の鎖を振り回してリキキリンを攻撃した。すると、「じゃどくのくさり」の追加効果でリキキリンがどく状態になったので、モモワロウの特性“どくくぐつ”が発動し、リキキリンは混乱状態になった。

 

 

 リキキリン「リィキィィ…(@_@)」

 

 シンヤ「今だモモワロウ!『イカサマ』!」

 

 モモワロウ「モモォォッ、ワァァァイッ‼︎」

 

 

 ドォォォォン!

 

 

 混乱状態になった隙だらけのリキキリンに、モモワロウが「イカサマ」攻撃をすると、リキキリンはその場に倒れて戦闘不能になった。しかし、しばらくすると意識を失ったリキキリンは目を覚まし、急いでその場から逃げ去ってしまう。

 

 

 リュウガ「ほぅ〜」

 

 ミコ「ゲットしたばかりなのに、もうモモワロウを使いこなしてるじゃない」

 

 シンヤ「ああ…」

 

 リコ「どうしたの?」

 

 シンヤ「いや、何でリキキリンは、俺たちを襲ってきたのかなって」

 

 

 リキキリンは大人しい性格のポケモンで、人を襲うことなどないポケモンだ。獰猛なリキキリンもいないとは言い切れないが、なぜいきなりリキキリンが襲ってきたのか、シンヤはその謎を考えていた。すると、さっきからシンヤたちとリキキリンを観察していた黄緑色の髪をオールバックにした青年がソーナノと一緒に近くの丘の上から飛び降りてきた。

 

 

 ???「そこの少年!その疑問には俺が答えよう!」

 

 シンヤ「えっ?」

 ドット「誰?」

 

 ???「さっきのリキキリンとのバトル、見させてもらった。見事にリキキリンを呪いから解き放ったな」

 

 リコ「えっ?」

 リュウガ「呪い?」

 

 ???「さてはあれだな。お前ら、各地方でポケモンと戦ってる秘密結社だろ?」

 

 ロイ「えっ?」

 ミコ「ひ、秘密結社?」

 

 ソーナノ「ソーナノ?」

 

 ???「そうだよ。極秘に結成され、全世界の支配を虎視眈々と狙っている少年少女たち。こいつはスクープだ!」

 

 

 スッ(男がカメラを構える)

 

 

 ドット「何だそれ?」

 

 ミコ「あの、何か誤解されてると思いますよ」

 

 

 ソーナノを連れた青年はシンヤたちの目の前にやってくると、シンヤたちの話も聞かずに勝手な勘違いをしているまま話を続けた。

 

 

 ???「真実はお前ら次第だ。是非ともお前たちを取材させてくれ。俺の名前は…」

 

 シンヤ「《ソーダヨ》さんですか?」

 

 ソーダヨ「えっ?何で俺の名前を知ってるんだ?」

 

 

 ・・・

 

 

 リコ・ロイ・ドット・リュウガ・ミコ「「「「「えぇ〜〜っ!?」」」」」

 

 ミコ「こ、この人が…」

 ロイ「ソーダヨさん!?」

 

 リュウガ「いや、同姓同名ってだけで、元ライジングボルテッカーズのソーダヨさんとは違う人だろ」

 

 ソーダヨ「えっ?何で俺がライジングボルテッカーズだったことまで知ってるんだ?」

 

 ドット「えっ!?じゃあやっぱり…」

 ロイ「この人がフリードの言ってた…」

 リコ「ソーダヨさん!?」

 

 ミコ「シンヤ、何でこの人がソーダヨさんだってわかったの?」

 

 シンヤ「ソーダヨさんの相棒ポケモンがソーナノだって、さっきマードックが言ってただろ。それに、この場所で待ち合わせを決めた相手はソーダヨさん一人だし、そこにソーナノを連れてる人物がいたら、その人がソーダヨさんで決まりだろ」

 

 

 ソーダヨがソーナノのトレーナーだとマードックから聞いていなければ、目の前にいる人物がソーダヨだとはさすがのシンヤにもわからなかったので、ソーダヨがソーナノを連れてることを教えてくれたマードックに、シンヤは心の中で感謝していた。

 

 

 ソーダヨ「ん?マードックの事まで知ってるのか?」

 

 シンヤ「あ、自己紹介が遅れました。俺たちは、今フリードたちと一緒に冒険をしてる、ライジングボルテッカーズのメンバーです」

 

 ソーダヨ「あ、そうか!昨日フリードが電話で言ってた子供たちって、お前たちのことだったのか!なら、改めて自己紹介だな。俺の名前は《ソーティム・ダ・ヨティム》。ソーダヨって呼んでくれ。そして、コイツが俺の相棒ポケモンのソーナノだ」

 

 ソーナノ「ソーナノ!」

 

 

 偶然サバンナで、元ライジングボルテッカーズのソーダヨと会えたシンヤたちは、早速ソーダヨとソーナノを連れてブレイブアサギ号に戻った。

 

 

 ブレイブアサギ号・甲板

 

 

 ソーダヨ「フリード、キャップ、マードック、オリオ、ランドウのじっちゃん、久しぶり!」

 

 ソーナノ「ソーナノ!」

 

 フリード「ああ。久しぶりだな!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ!」

 

 マードック「お前らも元気そうで安心したよ」

 

 ランドウ「相変わらず賑やかじゃな」

 

 オリオ「今はポケモンジャーナリストをやってるんだって?」

 

 ソーダヨ「"真実のポケモンジャーナリスト"って言ってくれ。各地方を巡って、ポケモン関連の謎を追いかけてる」

 

 ドット「真実のポケモンジャーナリスト…」

 

 

 ソーダヨとソーナノが船にやってくると、ソーダヨとフリードたちは互いに久しぶりの再会を喜び合い、ソーダヨのパートナーであるソーナノも、船のポケモンたちと久しぶりに会えたことを喜んでいた。

 

 

 ガチャ(扉が開く音)

 

 

 モリー「オリオ。部屋のベッドが折り畳めなくなったんだけ…」

 

 

 フリードたちがソーダヨたちと話をしていると、オリオを呼びに来たモリーがラッキーを連れて船内から出てきた。するとモリーは、船にソーダヨが来ていることに気づく。

 

 

 モリー「ゲッ⁉︎ソーダヨ!」

 

 ソーダヨ「おおっ、モリー!久しぶりだな!ってか、その髪型とその服、一体どうしたんだ?」

 

 

 モリーはソーダヨを見ると、わかりやすいぐらいに嫌な顔をしたが、ソーダヨは反対に笑顔を浮かべていた。

 

 

 シンヤ「えっ?モリーの髪型と服装って、昔からああだったんじゃないんですか?」

 

 ソーダヨ「ああ。昔のモリーは…」

 

 

 ダダダダダッ(モリーが走ってくる音)

 

 ガシッ(ソーダヨの服の襟を掴む)

 

 

 ソーダヨ「うわっ⁉︎(゚Д゚)」

 

 モリー「それ以上この子たちに余計なことを話すと、ラッキーの『はたく』でぶっ飛ばすよ」

 

 ラッキー「ラッキィィッ!」

 

 

 ソーダヨの言葉に疑問を持ったシンヤは、純粋に昔のモリーの事が聞きたくなり、ソーダヨに昔のモリーがどんなふうだったのかを聞いた。しかし、ソーダヨがシンヤの質問に答えるより早く、モリーがシンヤたちの元に走ってきてソーダヨの服の襟を掴むと、シンヤたちに余計なことを言わないように怖い顔をしてソーダヨに釘を刺すのだった。

 

 

 ソーダヨ「ヘイヘイ、久しぶりの再会だってのに冷たいな。最高のポケモンドクターになれたのか?」

 

 モリー「アンタには関係ないでしょ」

 

 ソーダヨ「そんなこと言わずにさ、また前みたいに楽しく語り合おうぜ?」

 

 モリー「アンタと語り合う気はないよ」

 

 ソーダヨ「おいおい、それが先輩に取る態度か?」

 

 モリー「たった二日だけだろ!それに、私はアンタのそういう調子いいところが気に入ら…」

 

 ソーダヨ「っで、フリード。俺に聞きたい事があるから連絡したんだろ?」

 

 フリード「ああ。実は俺たち…」

 

 ソーダヨ「皆まで言うな!」

 

 フリード「え?」

 

 ソーダヨ「さてはあれだな。俺が船を降りてから何をやってきたか、それを聞きたいんだろ?」

 

 ソーナノ「ソーナノ?」

 

 フリード「あっ、いや、俺たちは、エン…」

 

 ソーダヨ「オッケー!そんなに聞きたいなら、俺の波瀾万丈、海千山千の苦労話をたっぷり聞かせてやるぜ!」

 

 

 一方的にモリーとの会話を終わらせたソーダヨがフリードに話しかけると、フリードはソーダヨからエンテイの事を聞こうとした。しかし、ソーダヨはフリードの言葉を遮ぎると、また勝手な勘違いを始めてしまい、フリードの言葉を聞かずにマシンガントークを続けると、フリードとキャップと一緒にどこかへいってしまった。

 

 

 オリオ「自分で言うかな?」

 マードック「アイツ、全然変わってねぇな」

 ランドウ「変わらぬからこそ懐かしいものじゃ」

 

 

 どうやら、ソーダヨのあの性格はブレイブアサギ号を降りる前からのようなので、オリオたちはそこまで気にしていないようだ。

 

 

 モリー「リコ、パゴゴは隠しときな。アイツに見つかると、あとで面倒だからね」

 

 リコ「う、うん」

 

 モリー「それとN。アイツが船にいる間は、ポケモンたちと話すのはやめときな」

 

 N「あ、わかりました」

 

 

 ソーダヨはポケモンジャーナリストのため、珍しいポケモンであるテラパゴスや、Nがポケモンと話せると知ると、そこに食いつかれて記事に書かれかねないので、モリーの言う通り、テラパゴスのことや、Nがポケモンと話せるということは内緒にしておいた方がいいだろう。

 

 

 ブレイブアサギ号・船底に通じる階段

 

 

 ドット「これを見て」

 

 

 フリードを連れたソーダヨが甲板からいなくなると、ドットはシンヤたちを連れて自分の部屋に戻り、一冊の雑誌を持って船底に通じる階段にやってきた。

 

 

 スッ(月刊オーカルチャー)

 

 

 シンヤ「その本って、オレンジアカデミーにあった本だよな?」

 

 ドット「うん。これは《月刊オーカルチャー》っていうオカルト雑誌なんだけど、この記事を見て」

 

 

 ドットは持ってきた月刊オーカルチャーを開くと、シンヤたちにあるページを見せた。そこには、ソーダヨが書いた『偽りなき真実ニュース』という記事が載っていた。

 

 

 シンヤ「この本って、ソーダヨさんが書いたものだったのか」

 

 ドット「うん。真実のジャーナリストって聞いた時、どこかで聞いたことがあると思って、この本のことを思い出したんだ」

 

 ミコ「それでわざわざ自分の部屋に行って、この本を持ってきたのね」

 

 シンヤ「へぇ〜、ピカチュウ百面相か。面白そうなことも書いてあるな」

 

 ピカチュウ「ピィカァッ?」

 

 リュウガ「おい、ここに伝説のポケモンを追うって書いてあるぞ」

 

 ロイ「伝説のポケモン⁉︎」

 

 リコ「やっぱりソーダヨさん、エンテイの手がかりを知ってるんじゃ?」

 

 シンヤ「どうかな?」

 

 

 元ライジングボルテッカーズのメンバーであるソーダヨなら、エンテイの情報を持っていると期待していたのだが、さっきのソーダヨの人柄を見た限り、おそらくエンテイの情報を持っていないだろうとシンヤは思っていた。

 

 

 シンヤ「こういうオカルト雑誌に書いてあることって、人に興味を持ってもらうための嘘ばっかりだから、どこまでが真実なのか…」

 

 

 スッ(背後から現れる)

 

 

 ソーダヨ「お前ら次第だ」

 

 シンヤ「えっ?」

 ピカチュウ「ピカッ?」

 

 

 ・・・

 

 

 シンヤ・リコ・リュウガ・ミコ・ロイ・ドット「「「「「「うわぁぁっ!?」」」」」」

 

 リコ「そ、ソーダヨさん⁉︎」

 

 シンヤ「いつからそこに⁉︎」

 

 ソーダヨ「今さ。おっ、俺が書いた記事じゃねぇか!さてはお前ら、俺のファンだな?」

 

 

 ブンブン(シンヤとリュウガとミコが右手を振る)

 

 

 シンヤ「いえ」

 リュウガ「全然」

 ミコ「違います」

 

 ドット「あの!僕はソーダヨさんの書いてる、『偽りなき真実ニュース』いつも読んでます!独自の視点で謎を見るところ、最高です!」

 

 ソーダヨ「おおっ、嬉しいこと言ってくれるじゃん。今度はお前らのことを記事に載せてみるかな」

 

 リコ「わぁ!」

 ロイ「ホントに⁉︎」

 

 ドット「で…でも…読むのと載るのじゃ全然違うし、あとでいろいろ面倒だし…」

 

 リュウガ「おいおい…」

 

 シンヤ「リコ、俺たちの目的を忘れてないか?」

 

 リコ「あっ、そうだった。あの、ソーダヨさん。私たち、ソーダヨさんに聞きたいことがあるんです」

 

 ソーダヨ「何だ?なんでも答えてやるぜ」

 

 シンヤ「俺たち、エン…」

 

 ソーダヨ「皆まで言うな!さてはあれだな?お前たち、ライジングボルテッカーズの昔話を聞きたいんだろ?」

 

 シンヤ「えっ?…いや、聞きたいのはそのことじゃなくて…」

 

 ドット「でも…」

 リコ「それはそれで…」

 ロイ「うん」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「聞きたい!」」」

 

 ソーダヨ「よ〜し!それじゃあ、たくさんの偽りなき真実を教えてやろう!」

 

 リュウガ(ダメだ)

 シンヤ(完全に…)

 ミコ(この人のペースに流されてる)

 

 

 本当はエンテイのことを聞きたいのだが、ライジングボルテッカーズの昔話にリコとロイとドットが興味を持ち始めてしまったので、シンヤとリュウガとミコの3人もソーダヨからライジングボルテッカーズの昔話を聞くことになった。

 

 

 まず最初にソーダヨが話してくれたのは、マードックが作った《カヌトッツォ》というデザートが世界中で大ブームを巻き起こし、世界中のパティシエたちからレシピを狙われるまでになったというものだった。それを聞いたリコたちは、すぐにそれが本当かどうかを確かめるためにマードックの元に向かった。

 

 

 ブレイブアサギ号・キッチン

 

 

 マードック「作ったことはあるけど、ブームになったのは船の中だけの話だぞ」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「えっ?」」」

 

 マードック「お前ら、ソーダヨの適当な話を真に受けたな」

 

 シンヤ・リュウガ・ミコ(((やっぱり嘘か…)))

 

 

 マードックから話を聞いたシンヤたちが次に向かったのは、オリオのいる機関室だった。次にソーダヨが教えてくれた話は、昔オリオが造った船が、超高速で星をぐるりと一周したというものだった。しかもその船は、ポケモンの力を最高に引き出すもので、速すぎて誰にも見えず、音が遅れて聞こえるということだった。

 

 

 ブレイブアサギ号・機関室

 

 

 オリオ「そんなのが造れてたら、ブレイブアサギ号じゃなくて、今そっちの船に乗ってるよ」

 

 シンヤ・リュウガ・ミコ(((ですよね〜)))

 

 

 この話をソーダヨから聞いた時、シンヤとリュウガとミコの3人は、もしオリオがそんな船を造れるなら、ブレイブアサギ号じゃなく、今その船に乗っているはずだと思っていたから、本気で信じていたリコたちと違って、ソーダヨがデタラメを言っていることを見抜いていた。

 

 

 そして、最後にソーダヨが話してくれたのは、ランドウが強靭な肉体の持ち主で、その正体はスーパーヒーローだというものだった。おそらくそれは、ランドウのマイティフォルムである《マイティG》のことだとシンヤは思ったが、その真実を知っているシンヤ、シンヤのピカチュウ、リコのニャローテ以外のみんなはこの話を信じようとしなかった。

 

 

 ブレイブアサギ号・ウィングデッキ

 

 

 リコ「ソーダヨさん!」

 

 ロイ「もうデタラメを言わないでください!」

 

 ソーダヨ「それはどうかな?真実はお前ら次第だ」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「はぁ〜(~_~٥)」」」

 

 シンヤ(まぁ、最後の話は本当だったけどな…)

 

 

 マードックとオリオの元に向かい、2人から話を聞いたリコ、ロイ、ドットの3人は、やっとソーダヨがデタラメばかり言ってることに気づくと、船底でイッカネズミたちの写真を撮っているソーダヨに会いに行き、ソーダヨをウイングデッキに連れてくると、これ以上デタラメを言わないように注意した。しかし、ソーダヨは無茶苦茶を言って自分のたちの話を聞こうとしないので、リコたちは呆れてため息をついてしまう。

 

 

 ソーダヨ「じゃあ、最後はモリーの偽りなき真実を教えてやる」

 

 シンヤ「モリーの?」

 

 ソーダヨ「ああ。実はアイツ…」

 

 

 モリー「そこまで!」

 

 

 ソーダヨ「っ⁉︎」

 シンヤ「モリー!」

 

 

 ソーダヨがモリーの昔話をしようとすると、モリーが展望室から現れ、展望室に通じる階段を降りてウイングデッキにやってきた。

 

 

 モリー「これ以上デタラメを言ってその子たちを振り回すと、ラッキーの『はたく』で星になってもらうよ」

 

 ラッキー「ラッキィィッ!」

 

 ソーダヨ「おお〜、怖い怖い。昔は、『先輩!』って言うほど、俺に懐いてたのにな」

 

 シンヤ「そうなんですか?」

 

 ソーダヨ「ああ。かわいい妹みたいな感じだったよ」

 

 モリー「余計なことは言わなくていい‼︎大体アンタは…」

 

 ソーダヨ「ほら、この写真を見てみろよ」

 

 

 ビッ(写真を取り出す)

 

 

 モリー「なっ!?それは!?」

 

 

 ソーダヨはモリーの言葉を遮ると、胸ポケットから1枚の写真を取り出し、それをシンヤたちに見せた。その写真には、髪型と服装が今とは全然違う昔のモリーがソーダヨと一緒に写っていた。

 

 

 リコ「これって…」

 ミコ「昔のモリー⁉︎」

 シンヤ「まるでお嬢様だな」

 ドット「なんか意外」

 

 ソーダヨ「なぁ、素直を絵に描いたような少女だろ?偽りなき真実だ」

 

 ソーナノ「ソーナノ!」

 

 

 ブチッ(モリーの血管が切れる音)

 

 

 モリー「ラッキー‼︎ 『はたく』‼︎(╬`Д´)」

 

 ラッキー「ラァァァァッ、キィィィィッ‼︎」

 

 

 バァァァァァァンッ‼︎

 

 

 ソーダヨ「どわぁぁぁ〜〜〜っ!?」

 ソーナノ「ナノ〜〜〜ォォ!?」

 

 

 キラーーン⭐️

 

 

 勝手に昔の自分が写っている写真をシンヤたちに見せたことで、ソーダヨは完全にモリーの逆鱗に触れてしまい、モリーの指示を受けたラッキーがソーダヨとソーナノを「はたく」で吹っ飛ばすと、2人は空の果てまで飛んでいき、そのまま星になってしまった。

 

 

 …ソーナノにはなんの罪もなく、ソーダヨの巻き添えを食らったのは言うまでもない。

 

 

 モリー「二度と来るな!///」

 

 

 モリーはそう言い残すと、ラッキーと一緒にプンスカ怒りながら船の中に戻っていった。その様子を見ていたシンヤたちは、なぜモリーがあれほどソーダヨに会うのを嫌がっていたのか、その理由にようやく納得したのだった。

 

 

 リュウガ「なぁ、《エンテイ》のことを聞かなくてよかったのか?」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「「あっ!」」」」

 

 

 リュウガの言葉で自分たちがここに来た目的を思い出したリコたちは、ソーダヨからエンテイのことを聞くため、サバンナの方に飛ばされたソーダヨの元に向かった。その頃フリードは、キャップと一緒にサバンナに来ていて、双眼鏡を覗いてサバンナの周りを見ていた。

 

 

 サバンナ地帯

 

 

 フリード「あれは…」

 

 

 うわぁぁぁ〜〜〜

 ナノ〜〜〜ォォ

 

 

 フリード「ん?」

 キャプテンピカチュウ「ピカッ?」

 

 

 ドォォォン‼︎

 

 

 双眼鏡を覗いているフリードが木に隠れているポケモンを見つけると、ラッキーの「はたく」で吹っ飛ばされたソーダヨとソーナノが、フリードとキャプテンピカチュウのいる近くに降ってきた。

 

 

 ソーダヨ「ハハハッ、ラッキーの『はたく』は強烈だな。モリーも相変わらずだったし」

 

 ソーナノ「ソーナノ?」

 

 フリード「おい、今度は何をやってモリーを怒らせたんだ?」

 

 ソーダヨ「おっ、フリード!キャップ!何でここに?」

 

 フリード「リコたちが言ってたリキキリンのことが気になってな」

 

 ソーダヨ「っ!サバンナの呪いか」

 

 

 ラッキーに吹っ飛ばされたソーダヨが、サバンナで調べごとをしているフリードと合流すると、そこにソーダヨを追ってきたリコたちがやってきた。

 

 

 シンヤ「あっ、フリード!キャップ!」

 

 フリード「お前ら、どうしてここに?」

 

 リュウガ「ラッキーに吹っ飛ばされたソーダヨさんを追いかけてきたんだ」

 

 ドット「大丈夫ですか?」

 

 ソーダヨ「いつも取材をする時に危険な目に遭ってるから、これぐらい大丈夫さ。この間も、グラードンと互角にやり合ったしな」

 

 ソーナノ「ソーナノ?」

 

 シンヤ(ぜってぇ嘘だ!)

 

 リュウガ(この人、ただのホラ吹きなんじゃねぇの?)

 

 リコ「あの、ソーダヨさん。大事な話があるんです。私たち、エン…」

 

 ソーダヨ「ちょっと待った!」

 

 リコ「えっ?」

 

 ソーダヨ「リキキリンの声がする。しかも1体じゃない」

 

 ソーナノ「ソーナノ!」

 

 リュウガ「あのですねぇ…」

 

 ミコ「もういい加減なことを言うのは…」

 

 

 ダダダダダッ(何かが走ってくる音)

 

 

 リィリリリリリリッ‼︎

 

 

 ピカチュウ・キャプテンピカチュウ「「ピカチュゥゥッ!」」

 

 

 リコがソーダヨにエンテイのことを聞こうとすると、ソーダヨはリコの言葉を遮り、リキキリンの鳴き声が聞こえると言い出したので、またソーダヨがいい加減なことを言い出したとミコたちは思った。しかし、シンヤとフリードのピカチュウが何かの気配を感じ取ると、大きな声で鳴き声をあげて何かの気配を感じた方に顔を向けたので、シンヤたちはピカチュウとキャップが目を向けた方に顔を向けた。するとそこには、こっちに向かって走ってくる三体のポケモンがいた。

 

 

 リキキリンx3「「「リリリリリッ‼︎」」」

 

 

 ロイ「あっ、ホントに来た!」

 

 ソーダヨ「おおっ!またまたスクープを撮るチャンスだ!群れで襲いかかるリキキリンたち!その怒りの原因は⁉︎」

 

 ミコ「そんなことを言ってる場合ですか!」

 

 

 さっき逃げたリキキリンが仲間を連れて戻ってくると、ソーダヨはカメラを構えてリキキリンたちの写真を撮り始めた。こんな状況にも関わらず、物怖じしないで写真を撮れるのだから、さすがポケモンジャーナリストというべきだ。

 

 

 シンヤ「モモワロウ!もう一度頼む!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 モモワロウ「モモワァァイッ‼︎」

 

 シンヤ「『イカサマ』!」

 

 モモワロウ「モモォォッ、ワァァァイッ‼︎」

 

 

 ドォォォォン!

 

 

 リキキリンx3「「「リキィィィッ!?」」」

 

 

 シンヤがモンスターボールからモモワロウを出すと、モモワロウは三体のリキキリンに「イカサマ」攻撃をした。効果抜群のダメージを与えたことで、リキキリンにかなりのダメージを与えたのだが、三体のリキキリンはまだピンピンしていた。

 

 

 ソーダヨ「おおっ!見たことのないポケモンとリキキリンの激しいバトル!こいつはいいスクープになるぜ!」

 

 ミコ「あのですねぇ…」

 

 

 ダダダダダダッ(何かが走ってくる足音)

 

 

 フリード「ん?」

 

 

 ソーダヨの反応にミコが呆れていると、フリードはこっちに向かって走ってくる一体のポケモンの存在に気づいた。そのポケモンは、さっきフリードが双眼鏡で見たポケモンだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クエスパトラ「クェスゥゥッ!」

 

 

 リュウガ「あれは、パルデア地方にいたポケモン!」

 シンヤ「クエスパトラだ!」

 

 

 リキキリンx3「「「リキィィィッ‼︎」」」

 

 

 シンヤ「えっ!?」

 ピカチュウ「ピカッ!?」

 モモワロウ「モワィ?」

 

 

 クエスパトラ「パァァトォッ‼︎」

 

 

 《クエスパトラ》がこっちに向かってくるのを確認した三体のリキキリンは、狙いをシンヤたちからクエスパトラに変えると、口から「サイケこうせん」を発射してクエスパトラを攻撃した。すると、クエスパトラは華麗なステップで三体のリキキリンの攻撃を見事にかわした。

 

 

 ドット「何がどうなってるんだ?」

 

 シンヤ「……なるほど、大体のことがわかったぜ」

 

 リコ「えっ?どういうこと?」

 

 シンヤ「おそらくあのオアシスは、リキキリンたちの縄張りなんだ。その縄張りにクエスパトラが入り込んできたから、リキキリンたちはクエスパトラを追い返そうとしてるんだろう」

 

 リコ「じゃあ、リキキリンたちが私たちを襲ってきたのも…」

 

 シンヤ「自分の縄張りを守るためだろうな」

 

 

 クエスパトラ「クェェェェッ‼︎」

 リキキリンx3「「「リキィィィッ‼︎」」」

 

 

 クエスパトラが「サイコキネシス」を発動すると、三体のリキキリンは「サイケこうせん」を放った。すると、エスパータイプ同士の技がぶつかり合ったことで超常現象が発生し、シンヤたちのいる周りの空間が歪み始めると、辺りが無重力のようになってしまう。

 

 

 リコ「クエスパトラ!リキキリン!もうやめて!」

 

 

 クエスパトラ「クェェェェッ‼︎」

 リキキリンx3「「「リキィィィッ‼︎」」」

 

 

 バトルを続けるクエスパトラとリキキリンに、リコはバトルをやめるように伝えるが、今のリコの声は、クエスパトラとリキキリンたちに聞こえていなかった。そして、クエスパトラとリキキリンがしばらく技をぶつけ合っていると、技がぶつかり合った衝撃で、シンヤたちの近くにある崖の上の岩がくずれ落ちてきた。

 

 

 シンヤ「まずい!」

 リュウガ「チッ!」

 

 

 「ラッキー!『たいあたり』!」

 

 「ラァァァァ、キィィィィィッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォンッ‼︎

 

 

 崩れた岩が真上から降ってくると、リュウガはベルトに付いているモンスターボールを取ろうとした。しかし、リュウガがモンスターボールからポケモンを出すより早く、誰かがラッキーに「たいあたり」の指示を出すと、突然ラッキーが上空に現れ、落ちてきた岩に「たいあたり」をして岩を粉々にすると、シンヤたちが怪我をするのを防いでくれた。すると、ラッキーに指示を出した人物がシンヤたちの前に走ってきた。

 

 

 モリー「みんな、怪我はない?」

 

 リコ「モリー!」

 

 フリード「おかげで助かったぜ」

 

 モリー「事前の怪我を防ぐのも、ドクターの仕事だからね」

 

 ソーダヨ「へいへいモリー、いいポケモンドクターになってるじゃねぇか」

 

 モリー「アンタを助けたわけじゃない」

 

 

 そう言いながらも、ちゃんとソーダヨを助けているので、モリーが選り好みをしない立派なドクターだということがよくわかる。

 

 

 クエスパトラ「クェェェェッ‼︎」

 リキキリンx3「「「リキィィィッ‼︎」」」

 

 

 ロイ「まだバトルを続けてる」

 リコ「一体どうすればいいの?」

 

 ドット「…!オアシスに水が戻れば、クエスパトラたちのバトルを止められるかもしれない!」

 

 リュウガ「なるほど!あの岩を壊せばいいってことか!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 ギャラドス「ギャアァァァァァァッ!」

 

 リュウガ「ギャラドス!『はかいこうせん』!」

 

 ギャラドス「ギャァァァァァァッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォンッ‼︎

 

 

 水を堰き止めている岩を壊しても、クエスパトラとリキキリンたちがバトルをやめるかわからないが、このままなにもしないよりは遥かにマシなので、リュウガはモンスターボールから出したギャラドスに、水を堰き止めている岩を「はかいこうせん」で壊すように指示を出した。そして、ギャラドスの放った「はかいこうせん」が岩を粉々にすると、岩が無くなった場所から水が噴き出し、少なかった湖の水は元の状態に戻った。すると、クエスパトラとリキキリンたちはバトルをやめて、一緒に湖の水を飲み始めた。

 

 

 シンヤ「やれやれ」

 

 リュウガ「これで一件落着だな」

 

 

 カシャカシャ(ソーダヨがカメラで写真を撮る)

 

 

 ソーダヨ「ヘイヘイヘイ!またここに、一つの偽りなき真実が明らかになったぜ!」

 

 ソーナノ「ソーナノ?」

 

 リコ「あの、ソーダヨさん」

 

 シンヤ「俺たち、ソーダヨさんに聞きたいことがあるんですけど」

 

 

 クエスパトラとリキキリンたちの喧嘩が収まり、ソーダヨがクエスパトラとリキキリンの写真を撮り始めると、シンヤたちはソーダヨからエンテイのことを聞こうとした。また皆まで言うなと言われてソーダヨが勝手な勘違いをする可能性もあるが、今はモリーがいるから大丈夫だろうという確信がシンヤにはあった。

 

 

 ソーダヨ「おおっ、なんでも答えてやるぜ。お前たちのおかげで、オーカルチャーに載せるいいネタが手に入ったからな」

 

 シンヤ「じゃあソーダヨさん」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「エンテイのことを教えてください!」」」

 

 ソーダヨ「エンテイ?お前ら、エンテイのことが聞きたかったのか?」

 

 シンヤ「ええ。フリードが、ソーダヨさんならエンテイの情報を持っているかもしれないから、ソーダヨさんに話を聞いてみようってことになって、それで、俺たちはソーダヨさんに会いにここに来たんです」

 

 ソーダヨ「そうだったのか。なら、ちょうどいい情報があるぜ」

 

 リコ「えっ?」

 

 シンヤ「どういうことですか?」

 

 ソーダヨ「実は、最近ジョウト地方の《アサギシティ》で、エンテイを見かけた人が何人もいるって聞いたんだ」

 

 ソーナノ「ソーナノ!」

 

 フリード・モリー「「ぉっ」」

 

 シンヤ「本当ですか!」

 

 ソーダヨ「ああ。ってか、エンテイのことが聞きたかったんなら、最初からそう言えばよかったのに」

 

 ミコ「何言ってるんですか!」

 

 リュウガ「俺たちがエンテイの事を聞こうとしたら、皆まで言うなって言って言葉を遮ったソーダヨさんが、勝手に勘違いをしてたんじゃないですか!」

 

 ソーダヨ「あれ?そーだっけ?」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「そ〜だよ!」」」

 

 

 ソーダヨがシンヤたちの話を最後まで聞いてくれれば、エンテイのことを聞くのにここまで時間はかからなかったので、シンヤたちの話をちゃんと最後まで聞かなかったソーダヨが100%悪いだろう。…兎にも角にも、ソーダヨがエンテイの情報を持っていたのは間違いなかったので、シンヤたちはエンテイの情報をくれたソーダヨに別れの挨拶を告げるとブレイブアサギ号に戻り、エンテイを見つけるためにジョウト地方に向けて出発した。

 

 

 ブレイブアサギ号・展望デッキ

 

 

 モリー「はぁ〜〜、アイツに関わるとホントに疲れるよ」

 

 

 ブレイブアサギ号がジョウト地方に向かうと、シンヤとリコとモリーは展望デッキにやってきたのだが、今日一日ソーダヨに振り回されたことで、モリーは完全に疲れ果てていた。

 

 

 リコ「アハハハッ…」

 

 シンヤ「どうしてモリーが、あれほどソーダヨさんに会うのを嫌がってたのか、今日ソーダヨさんを見ててよくわかったよ」

 

 モリー「やっと私の気持ちを理解してくれた?」

 

 リコ「うん。…ねぇモリー、ソーダヨさんが教えてくれたエンテイの情報、本当かな?」

 

 モリー「それは大丈夫。ソーナノが、ソーナノ!って言ってたからね」

 

 シンヤ「どういう意味?」

 

 モリー「ソーナノが、ソーナノ!って強く言ったら、ソーダヨが本当のことを言ってるってことなんだ。逆にソーナノが、ソーナノ?って言ったら、本当か嘘か分からないけどね」

 

 

 モリーにそう言われると、さっきソーナノが、ソーナノ!ソーナノ?って言った時のことをシンヤは思い出していた。確かにモリーの言う通り、ソーナノがソーナノ!って強く言った時だけ、ソーダヨの言うことは本当だった。事実、リキキリンの声が聞こえるとソーダヨが言ったとき、ソーナノがソーナノ!って強く言ったら、本当にリキキリンがやってきたのだから。

 

 

 モリー「ソーナノはソーダヨと付き合いが長いからね。だからソーナノには、ソーダヨが本当のことか嘘を言ってるのか、それがわかるんだろうね」

 

 シンヤ「所謂、ツーカーの仲ってやつか?」

 

 モリー「かもね。それに、いいネタが手に入ったから、アイツなりのお礼のつもりなんじゃない?あれでもジャーナリストだからね」

 

 シンヤ「なるほどね。…そういえば、ソーダヨさんがモリーの昔の写真を見せた時、ソーナノがソーナノ!って言ってたな。ってことは、あれは偽りなき真実ってことだよな?」

 

 モリー「うっ…まあ///あの頃の私は、人を疑うなんてことを知らなかったからね」

 

 

 モリーは頬を赤く染めると、照れ臭そうな顔をして、ライジングボルテッカーズに入った頃の話をシンヤとリコに話し始めた。

 

 

 ライジングボルテッカーズに入った頃の自分は、まだ世間知らずで、ソーダヨが話してくれた、西の崖に生えている薬草をすり潰せばどんなポケモンの怪我も治せる塗り薬ができるとか、南の洞窟に生息するズバットが集めるきのみがポケモンの万能薬になるとか、午後の夜9時ちょうどにルナトーンに願い事を叫べばその願いが必ず叶うという、ソーダヨが教えてくれたその3つの話をモリーはなんの疑いもなく信じたそうだ。

 

 

 しかし、頑張って登った西の崖には薬草なんて生えておらず、南の洞窟に生息するズバットが集めるきのみを取りに行った時は、大量のズバットに追いかけられてひどい目にあったようで、午後の夜9時ちょうどに街の中にいたルナトーンに『最高のポケモンドクターになりたい』という願いを叫んだ時は、街の中にいた多くの人に見られて恥ずかしい思いをしたらしい。

 

 

 シンヤ「そんなことがあったんだ…」…(もしかして、昔のモリーが今のモリーに変わっちまった原因は、ソーダヨさんにあるのか?)

 

 リコ「モリーがソーダヨさんにあれだけ冷たかったのは、そんな過去があったからなんだね」

 

 モリー「まぁ、アイツが私を揶揄うためにデタラメを言ってたのか、私が知らないことを本当に教えようとしてくれたのか、それは…」

 

 リコ「モリー次第?」

 

 モリー「そういうことかな。シンヤ、アンタも気をつけなよ」

 

 シンヤ「えっ?俺?」

 

 モリー「昔ソーダヨが私にしたように、アンタもリコを揶揄う時があるでしょ?今それをやめないと、私とソーダヨみたいな関係になるよ」

 

 シンヤ「それは大丈夫。俺はリコを揶揄うことをしても、リコが危険な目にあうような嘘は言わないから」

 

 モリー「ぉ…」

 リコ「シンヤ///」

 

 シンヤ「危ない目にあうリコを見るより、顔を真っ赤にしてパニックになってるリコとか、変顔をしてるリコとか、とにかく面白い状態のリコを見るのが、俺は一番好きだからなw」

 

 モリー「…アンタね(T_T)」

 

 リコ「むぅー(左頬を軽く膨らませる)シンヤの意地悪///」

 

 シンヤ「冗談だって、俺が一番好きなのは、笑顔になってるリコの顔だよ」

 

 リコ「も〜〜う!///シンヤのバカ!///」

 

 モリー(…この様子なら、リコとシンヤの関係は、私とソーダヨみたいになることはなさそうだね)

 

 

 それから数日後、月刊オーカルチャーのウェブ版に、ソーダヨが書いた新しい記事が載っていて、そこに自分たちのことが書いてあることをシンヤたちが知るのは、また別のお話。

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 エンテイを目撃した人がいるとソーダヨから聞いたシンヤは、その情報元である、ジョウト地方の《アサギシティ》にやってきた。そこでシンヤたちは、ランドウがアサギシティの出身者であることを知る。

 

 

 次回「知られざる、ランドウの過去!」

 





 スローイングさん、星10評価ありがとうございます。
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