ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 まだ出会ったことのない六英雄のウガツホムラに会うため、エリアゼロにやってきたシンヤたちは、ブルーベリー学園の教師であるブライアと合流すると、ウガツホムラが映った観測所へと向かった。その途中、ロイがはぐれたり、リコが元マグマ団のメンバーであるカガリとバトルをしたことですっかり時間を食ってしまい、気がつけば夕方になっていたので、シンヤたちは第2観測ユニットの近くにある洞窟で一晩過ごすことにした。
 


第91話『エリアゼロで大バトル!2体のウガツホムラ‼︎』

 

 エリアゼロ・観測所

 

 

 シンヤ「やっと着いたぜ」

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 リコ「ここが…」

 

 ブライア「ああ。ウガツホムラがカメラに映った場所だ」

 

 

 洞窟の中で一晩過ごしたシンヤたちは朝早くに起きると、ライドポケモンたちの力を借りて、ウガツホムラがカメラに映った第3観測ユニットの近くにある観測所に辿り着いた。しかし、そこにウガツホムラがいなかったので、シンヤたちは休憩も兼ねて昼食の準備を始めた。

 

 

 ブライア「そうか。私と別れたあと、てらす池やキタカミの里でそんなことが…」

 

 リコ「はい、私たちもびっくりしました」

 

 

 リコたちは昼食に作ったサンドイッチをモンスターボールから出したニャローテたちと一緒に食べながら、てらす池でブライアと別れたあと、六英雄のバサギリと出会ったことや、てらす池でリコの先祖のリスタルと会って話をしたこと、モモワロウがキタカミの里で起こした事件のことなどをブライアに話した。

 

 

 ブライア「どうして、昨日その話を聞かせてくれなかったんだ?」

 

 リコ「ええっと…」

 

 シンヤ「聞かれてないことには答えられないし、ブライア先生、昨日すぐに寝ちゃったじゃないですか」

 

 ブライア「そう言われれば…そうだな。しかし、亡くなった人に会えると言われているてらす池の言い伝えは本当だったんだな」

 

 フリード「ええ。俺たちもリスタルさんと会った時はびっくりしました」

 

 ミコ「けど、そのあとに一番驚いたのが、リスタルさんがルシアスの奥さんで、2人がリコの先祖だってわかった時よ」

 

 リコ「私もそれを知った時はびっくりした。シンヤだって、自分がリュウセイの子孫だって知った時はびっくりしたでしょ?」

 

 シンヤ「まあな」

 

 リュウガ「おい、のんびりお喋りなんかしてていいのか?ここに来た目的は、ウガツホムラを見つけることなんだろ?」

 

 シンヤ「いいじゃねぇか。ここで待ってれば、向こうから来てくれるかもしれないし」

 

 

 リュウガの言うことにも一理あったが、ウガツホムラがここで映ったということ以外なんの手がかりもないため、ここで待ってる方が得策だとシンヤは思っていた。しかし、ここにいてもウガツホムラがやってくるという保証はないので、食事を終えたらウガツホムラを探しに行こうとみんなで決めた。

 

 

 テラパゴス「パゴ?」

 

 リコ「パゴゴ、どうしたの?」

 

 

 ガァァァァァァァァッ‼︎

 

 

 全員「「「!?」」」

 

 

 サンドイッチを食べたシンヤたちは片付けを始めると、このエリアゼロのどこかにいるウガツホムラを探しに行こうとした。すると、何かが近づいてくる気配を感じ取ったテラパゴスは、足を動かして前の方に歩いていった。その時、どこかからシンヤのウガツホムラと同じ雄叫びが聞こえてきた。そして、雄叫びの声の主が反対側にある丘の方から高くジャンプすると、シンヤたちの目の前に現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウガツホムラ「……」

 

 

 リコ「ぁっ!」

 シンヤ「やっとお出ましか」

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 

 反対側の丘から飛んできたポケモンの正体は、シンヤたちがエリアゼロに入った時から探していた《ウガツホムラ》だった。

 

 

 テラパゴス「パァァゴッ!」

 

 ウガツホムラ「ウガァァァァッ」

 

 

 ピカァァァァァン‼︎(テラパゴスとウガツホムラの体が光る)

 

 

 反対側から飛んできたウガツホムラにテラパゴスが話しかけると、ウガツホムラはテラパゴスと何かを話し始めた。すると、テラパゴスとウガツホムラの体が光り出した。

 

 

 ドット「テラパゴスと共鳴してるってことは…」

 

 フリード「ああ、六英雄のウガツホムラで間違いない」

 

 

 他のルシアスの六英雄と出会った時もそうだったが、テラパゴスが六英雄のポケモンと出会った時、互いに共鳴するように体から光を放つため、フリードの言う通り、目の前にいるウガツホムラはルシアスの六英雄で間違いないだろう。

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァッ!」

 

 

 ピカァァァァァン‼︎(古のモンスターボールが光る)

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 テラパゴスと共鳴したウガツホムラの体から光が消えると、ウガツホムラはシンヤたちの近くに歩いてきた。すると、リコのリュックに入っている4つの古のモンスターボールが光を放ち、ボールの中からルシアスの六英雄である、オリーヴァ、ガラルファイヤー、ラプラス、バサギリが出てきた。

 

 

 オリーヴァ「リィィィヴァッ!」

 ガラルファイヤー「ガァァァァッ!」

 ラプラス「プラァァァッ!」

 バサギリ「ギィィィリッ!」

 

 

 ブライア「オリーヴァ、ガラルファイヤー、ラプラス、バサギリ。まさか、あのポケモンたちが…」

 

 フリード「ええ、ルシアスの六英雄のポケモンたちです」

 

 ミコ「これが、ルシアスの六英雄…」

 

 リュウガ「古の冒険者と呼ばれるトレーナーのポケモンだけあって、どいつもレベルが高そうだ」

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァッ!」

 

 

 古のモンスターボールからオリーヴァたちが出てくると、ウガツホムラとオリーヴァたちは、互いに100年ぶりの仲間との再会を喜び合い、仲良くお喋りを始めた。

 

 

 オリーヴァ「…」

 ガラルファイヤー「…」

 ラプラス「…」

 バサギリ「…」

 

 

 リコ「えっ?」

 シンヤ「ん?」

 

 

 オリーヴァ、ガラルファイヤー、ラプラス、バサギリは、しばらくウガツホムラとお喋りをして楽しむと、後ろにいるシンヤとリコの方に振り向いた。すると、オリーヴァ、ガラルファイヤー、ラプラス、バサギリが古のモンスターボールの中に戻ってしまった。

 

 

 シンヤ「あとは俺たちに任せるってことか…リコ」

 リコ「うん」

 

 

 オリーヴァたちが古のモンスターボールの中に戻ると、リコはルシアスのベルトを手に持ち、シンヤと一緒にウガツホムラの前に歩いていった。

 

 

 リコ「ウガツホムラ。私の名前はリコ」

 

 シンヤ「俺はシンヤだ」

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 リコ「私たち、ルシアスとの約束を果たすために、パゴゴとみんなと一緒にラクアに行こうとしてるの。そのために、六英雄であるあなたの力が必要なの。だから、私たちと一緒に来てほしい」

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 

 リコがウガツホムラに一緒にラクアに来てほしいと頼むと、ウガツホムラはリコのことをジっと見ていた。そしてしばらくすると、突然ウガツホムラが自分の体をぶるぶる震わせた。すると、ウガツホムラが体毛の中に隠していた古のモンスターボールが出てきて、ウガツホムラは右前足の爪を古のモンスターボールに当てると、自分の古のモンスターボールをリコの足元に転がした。

 

 

 リコ「えっ?」

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァッ」

 

 リコ「もしかして、仲間になってくれるってこと?」

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 

 リュウガ「あれ?シンヤから聞いてた話と、だいぶ印象が違うな?」

 

 ミコ「うん。ロイたちって、今まで出会ってきた六英雄のポケモンたちと必ずバトルしてたんでしょ?バサギリの時もそうだったし。今回はバトルしなくていいの?」

 

 ロイ「えっ?」

 ドット「えっと…」

 フリード「それは…」

 

 

 ミコの言うように、シンヤたちは今まで出会ってきた六英雄と必ずバトルをして、そのあと六英雄たちが仲間になって一緒に来てくれることになった。もちろん例外はなく、オリーヴァもガラルファイヤーも、ラプラスもバサギリもそうだった。それなのに、ウガツホムラがこんな簡単に仲間になってくれることに、フリードたちは意外という顔をしていた。しかし、シンヤだけは妙な違和感を感じ始めていた。

 

 

 シンヤ「…」

 

 リコ「ありがとう!必ずラク…」

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァッ!」

 

 

 ダァァァンッ!

 

 

 リコ「えっ?」

 

 シンヤ「やはり、そう簡単にはいかないか」

 

 ピカチュウ「ピィカァッ」コクッ

 

 

 ウガツホムラが仲間になってくれたお礼をリコが伝えようとした時、ウガツホムラは背中のモコモコのような体毛でリコが手に持っているルシアスのベルトを弾いた。すると、ルシアスのベルトは空中に飛んでいき、そのままウガツホムラの体毛の中に入ってしまう。その一瞬の出来事に、リコは何が起きたのか頭の整理が追いつかず、ポカンとした顔をしていた。

 

 

 ドット「えっ!?」

 

 ロイ「仲間になってくれるんじゃないの!?」

 

 リュウガ「仲間になってほしいなら、自分からオリーヴァたちが入ってるボールを奪ってみろってことじゃねぇの?」

 

 ミコ「そうじゃなかったら、自分の古のモンスターボールをリコに渡すなんてこと、絶対にしないでしょ」

 

 フリード「ああ。六英雄のポケモンたちは、俺たちを認めてくれた時に仲間になってくれた」

 

 シンヤ「つまり、これがウガツホムラが出した、自分が仲間になる条件ってことだ」

 

 リコ「そっか。でも、ボールを取り返すってことは…」

 

 シンヤ「バトルするしかないだろ」

 

 

 やはり、六英雄のウガツホムラとのバトルは避けて通れそうにないので、シンヤたちはウガツホムラに一緒に来てもらうため、ウガツホムラとバトルを始めようとした。…するとリュウガが…

 

 

 リュウガ「ミコ」

 ミコ「なに?」

 

 リュウガ「このバトル、俺たちは手を出さずに観戦しようぜ」

 

 ミコ「……えっ?」

 

 フリード・ブライア「「はっ?」」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「えっ?」」」

 

 シンヤ「リュウガ、お前、どういうつもりだ?」

 

 

 突然リュウガがバトルを観戦しようとミコに言い出すと、リコたちは思わず変な声を出してしまう。しかし、すぐに我に返ったシンヤがリュウガに戦わない訳を聞いた。

 

 

 リュウガ「どうもこうも、そのまんまの意味だ。俺とミコはウガツホムラと戦わないから、お前らだけで頑張ってくれ」

 

 ミコ「何で私までバトルしちゃダメなの?」

 

 リュウガ「少し確かめたいことがあるんだよ」

 

 ミコ「確かめたいこと?」

 

 リュウガ「ああ。それを確かめるには、俺とお前がバトルしたらわかりづらいんでな」

 

 ミコ「なに、その理由?」

 

 シンヤ「まぁ別にいいよ。リュウガなりに戦わない理由があるみたいだし」

 

 ミコ「…ハァ〜、わかったわよ。リコ、ウガツホムラとのバトルが終わるまで、パゴゴは私が預かっとくわ」

 

 リコ「うん」

 

 

 ミコはリコからテラパゴスを受け取ると、バトルをしないリュウガとブライアと一緒にシンヤたちから少し離れた場所に移動した。すると、ブライアは自分のスマホロトムを取り出し、スマホロトムのカメラ機能を起動させてシンヤたちの方に向けると、これから始まるバトルを記録しようとしていた。そして、シンヤはウガツホムラとのバトルにどのポケモンを使うかを決めると、取り出したモンスターボールを構えた。

 

 

 シンヤ「いけ!ウガツホムラ!」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 シンヤのウガツホムラ「ガァァァァッ‼︎」

 

 六英雄のウガツホムラ「っ!」

 

 

 ブライア「なっ、2体目のウガツホムラ!?」

 

 リュウガ「ほぅ…」

 ミコ「出すと思った」

 

 

 ドット「同じ2体のウガツホムラが揃うなんてすごい!今のうちに写真を撮っておかなきゃ!」

 

 フリード「おいおい、これからバトルが始まるんだぞ」

 

 ロイ「でも、同じウガツホムラが揃うなんてすごいよ!」

 

 リコ「シンヤ、ウガツホムラを連れてきてたんだ」

 

 シンヤ「ああ。ルシアスの六英雄のエンテイがウガツホムラだってわかった時から、俺のウガツホムラとどっちが強いか試したくてさ。それで、ここに来る前にナナカマド博士に送ってもらったんだ」

 

 

 ポケモントレーナーとしての性なのか、これから戦うポケモンと同じポケモンを手持ちに加えていると、無性に同じポケモンでバトルしたいという衝動に駆られるのだ。

 

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 

 六英雄のウガツホムラの回想…

 

 

 リュウセイ『すごいなお前!俺のウガツホムラに負けてないぞ!』

 

 リュウセイのウガツホムラ『ガァァァァッ!』

 

 

 六英雄のウガツホムラの回想が終わる。

 

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 

 シンヤのウガツホムラ「ガァァァァァッ」

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガァァァァッ」

 

 

 リュウガ「なんか、2人で話し合ってるな」

 

 ミコ「六英雄と同じで、互いに100年ぶりの再会だからじゃない?」

 

 

 シンヤ「ウガツホムラ、久しぶりの友達との再会のところを悪いが、今はバトルに集中してくれよ」

 

 シンヤのウガツホムラ「ガァァァッ」コクッ

 

 ドット「ウガツホムラは、ほのおタイプとドラゴンタイプを持ってるから、効果抜群なのは…」

 

 シンヤ「いわ、じめん、ドラゴンタイプの3つだな」

 

 フリード「となると、アチゲータのじめんタイプの技と、シンヤのウガツホムラのドラゴンタイプの技を軸にして戦うしかないな」

 

 シンヤ「だけど、相性だけでバトルの有利不利は決まらない。それに、今回は勝つことが目的じゃない。目的はあくまで、ルシアスのベルトを取り返すことだ」

 

 ドット「だったら、隙を作った瞬間に攻撃して、ルシアスのベルトを取り返そう」

 

 ロイ「よし、アチゲータ!『じだんだ』!」

 

 アチゲータ「アゲアゲアゲアゲ、アァァ〜ゲェェッ‼︎」

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 

 「じだんだ」を発動したアチゲータが何度も足踏みをすると、アチゲータの足元にあるエリアゼロの一部の破片が六英雄のウガツホムラに飛んでいった。すると、六英雄のウガツホムラの頭についてる金色の盾のようなものが光り始め、全身の体毛が真っ赤になると、アチゲータが飛ばした破片が粉々になってしまった。

 

 

 ロイ「効いてない⁉︎」

 

 リコ「なに⁉︎今の技⁉︎」

 

 シンヤ「今のは『かえんのまもり』だ」

 

 ドット「『かえんのまもり』?」

 

 リコ「どういう技なの?」

 

 シンヤ「『まもる』や『ニードルガード』と同じで、相手の攻撃から身を守る技なんだが、物理攻撃をしてきた相手をやけど状態にする効果があるんだ」

 

 フリード「なら、迂闊に近寄れないな」

 

 ドット「でも、遠距離で攻撃してもかわされる可能性もあるから、近づいて戦わないと」

 

 ロイ「でも、どうやって戦えばいいの?」

 

 シンヤ「俺に任せろ」

 

 リコ「シンヤ?」

 

 シンヤ「『かえんのまもり』でやけど状態にできるのは、ほのおタイプ以外のポケモンだけだ。だけど、俺のウガツホムラはほのおタイプを持ってるから、やけど状態になる心配はない。それに、『かえんのまもり』は『まもる』や『ニードルガード』と同じで、連続で使うと失敗して不発に終わる技だから、俺のウガツホムラが連続で攻撃して、六英雄のウガツホムラが『かえんのまもり』を発動し続ければ…」

 

 ドット「そうか!そうすれば『かえんのまもり』が不発に終わる可能性が生まれるから、その時にみんなで攻撃すれば…」

 

 シンヤ「ああ。ルシアスのベルトを奪い返せる絶好のチャンスができる。ウガツホムラ!『ワイドブレイカー』だ!」

 

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤのウガツホムラが六英雄のウガツホムラに突っ込んでいくと、「ワイドブレイカー」を発動し、前足の爪を振り下ろして六英雄のウガツホムラを攻撃した。しかし、六英雄のウガツホムラが「かえんのまもり」を発動すると、シンヤのウガツホムラの攻撃は防がれてしまう。しかし、攻撃が「かえんのまもり」で防がれるのはシンヤたちの予想通りのなので、シンヤのウガツホムラは「ワイドブレイカー」を発動したまま六英雄のウガツホムラに攻撃を続けた。

 

 

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤのウガツホムラが「ワイドブレイカー」で六英雄のウガツホムラに攻撃を続けていると、六英雄のウガツホムラは「かえんのまもり」を発動し続けてシンヤのウガツホムラの攻撃をガードしていた。しかし、六英雄のウガツホムラが次に「かえんのまもり」を発動しようすると、「かえんのまもり」の発動が不発に終わった。

 

 

 シンヤ「今だ!」

 

 リコ「うん!ニャローテ!『マジカルリーフ』!」

 ロイ「アチゲータ!『じだんだ』!」

 ドット「ウェルカモ!『みずでっぽう』!」

 フリード「キャップ!『かみなりパンチ』!」

 

 ニャローテ「ニャァァァロォォォッ‼︎」

 ウェルカモ「ウェェルゥゥゥッ‼︎」

 アチゲータ「アチゲァァァッ‼︎」

 キャプテンピカチュウ「ピッカァァチュゥゥッ!」

 

 

 六英雄のウガツホムラが発動した「かえんのまもり」が不発に終わると、これを狙っていたシンヤたちは、一斉にポケモンたちに技を指示した。そして、ニャローテたちが放った技が六英雄のウガツホムラに命中すると、少しはダメージを与えたと思ったが、六英雄のウガツホムラはピンピンしていた。

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァッ‼︎」

 

 

 リコ「嘘⁉︎」

 ロイ「全然効いてない!」

 

 シンヤ「まっ、そう簡単に倒れるわけないか」

 

 ドット「こうなると、シンヤのウガツホムラを軸にして戦うしかない」

 

 シンヤ「だけど、俺のウガツホムラは特殊技を覚えてないから、遠距離で戦うのは無理だぞ」

 

 ドット「えっ⁉︎じゃあどうすれば…あっ!ウェルカモ!後ろの川に入れ!」

 

 ウェルカモ「ウェルッ!」

 

 

 六英雄のウガツホムラに有効な攻撃方法がないかと考えていたドットは、エリアゼロに流れている川の水を見るとなにか閃いたようで、ウェルカモに後ろにある川の中に入るように指示を出した。すると、ウェルカモは後ろに振り向き、そのまま川の方に向かった。

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ウガツホムラ!ウェルカモの邪魔をさせるな!」

 

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 

 ウェルカモが後ろにある川に向かうと、六英雄のウガツホムラがウェルカモを狙って走ってきたので、シンヤはウェルカモを守るよう自分のウガツホムラに指示を出した。すると、シンヤのウガツホムラは六英雄のウガツホムラの正面に立ち塞がって「ワイドブレイカー」を発動し、そのまま六英雄のウガツホムラに攻撃してウェルカモが川に入る時間を作ると、ウェルカモは急いで川の中に飛び込んだ。

 

 

 ドット「ウェルカモ!そこから『エアカッター』だ!」

 

 ウェルカモ「ウェル!ウェルウェルウェル!」

 

 

 ウェルカモは両手の翼にパワーを集めると、川に入った状態で「エアカッター」を発動し、シンヤのウガツホムラに技が当たらないように六英雄のウガツホムラに攻撃した。ただの「エアカッター」ならそこまでダメージは与えられないが、ウェルカモは「エアカッター」を放つ時に川の水に触れていたので、ウェルカモの放った「エアカッター」は水を纏っていた。そのため、ウガツホムラに多少のダメージを与えることができた。

 

 

 ドット「ウェルカモ!そのまま『エアカッター』を続けるんだ!」

 

 ウェルカモ「ウェルウェルウェルウェルウェル!」

 

 

 ドットに言われた通り、ウェルカモは連続で「エアカッター」を放って六英雄のウガツホムラを攻撃し続けた。すると、ウェルカモが両手の翼から放った刃の色が水色に変化した。

 

 

 リコ「あの技は…」

 

 シンヤ「『アクアカッター』だ!」

 

 ロイ「ウェルカモ、新しい技を覚えたんだ!」

 

 ドット「いいぞ、ウェルカモ!」

 

 ウェルカモ「ウェルウェルウェルウェルウェル!」

 

 

 新しいみずタイプの技である「アクアカッター」を覚えたウェルカモは、水の刃を連続で飛ばして六英雄のウガツホムラに攻撃を続けた。しかししばらくすると、六英雄のウガツホムラは「かえんのまもり」を発動してウェルカモの攻撃を防御した。

 

 

 ドット「シンヤ!」

 

 シンヤ「おう!ウガツホムラ!『ワイドブレイカー』!」

 

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 

 六英雄のウガツホムラが「かえんのまもり」を発動すると、シンヤのウガツホムラが六英雄のウガツホムラに突っ込んでいった。六英雄のウガツホムラはウェルカモの「アクアカッター」を「かえんのまもり」で防いでいるが、しばらくすると「かえんのまもり」が発動できなくなったのか、六英雄のウガツホムラの頭についてる金色の盾のようなものから光が消えてしまい、赤くなっていた全身の体毛が元の色に戻ってしまった。その隙に「ワイドブレイカー」を発動したシンヤのウガツホムラが六英雄のウガツホムラに攻撃すると、六英雄のウガツホムラに効果抜群の大ダメージを与えた。

 

 

 フリード「よし!」

 ドット「あともう少しだ!」

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤのウガツホムラが六英雄のウガツホムラに大ダメージを与えることに成功すると、もう一度さっきの方法で六英雄のウガツホムラを攻撃しようと思ったドットたちだったが、六英雄のウガツホムラは「りゅうのはどう」を発動すると、空に向かって衝撃波を発射した。すると、六英雄のウガツホムラが「りゅうのはどう」を放ったことでできた雲の間から太陽の光がエリアゼロに差し込んできた。それにより、シンヤと六英雄のウガツホムラの特性《こだいかっせい》が発動し、互いの一番高い能力が上がると、六英雄のウガツホムラの体が「かえんのまもり」を発動した時とは比べ物にならないほど真っ赤に燃え上がった。

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァァッ‼︎」ダッ!

 

 ニャローテ「ニャッ⁉︎」

 

 リコ「ニャローテ!」

 

 シンヤ「ウガツホムラ!『かえんのまもり』!」

 

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァァッ‼︎」

 

 

 「こだいかっせい」の効果でパワーアップした六英雄のウガツホムラが真っ赤な灼熱の炎を体に纏うとニャローテに向かって突進してきたので、シンヤのウガツホムラはニャローテの前に移動した。そして、すぐに「かえんのまもり」を発動すると、六英雄のウガツホムラの攻撃からニャローテを守った。しばらくはウガツホムラ同士のぶつかり合いが続いたが、徐々に六英雄のウガツホムラのパワーにシンヤのウガツホムラが押され始めた。

 

 

 ロイ「アチゲータ!『じだんだ』!」

 ドット「ウェルカモ!『アクアカッター』!」

 

 アチゲータ「アチアチ、アチゲァァァッ‼︎」

 ウェルカモ「ウェルウェルウェル!」

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァッ‼︎」

 

 

 アチゲータとウェルカモがシンヤのウガツホムラを助けるために技を放って六英雄のウガツホムラを攻撃すると、六英雄のウガツホムラはその場からジャンプしてウェルカモとアチゲータの攻撃をかわし、今度はアチゲータとウェルカモに突進してダメージを与えた。

 

 

 ロイ「アチゲータ!」

 ドット「ウェルカモ、大丈夫か?」

 

 アチゲータ「ゲァァッ!」

 ウェルカモ「ウェェルッ!」

 

 シンヤ「ロイ、ドット、この《かいふくのくすり》を使え。ポケモンの体力を完全に回復させて、状態異常を治す効果がある」

 

 ロイ「ありがとう!」

 ドット「使っていいの?」

 

 シンヤ「アチゲータとウェルカモは、俺のウガツホムラを守るためにああなったんだ。だから使ってやってくれ」

 

 ドット「ありがとう」

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤからかいふくのくすりを受け取ったロイとドットは、すぐにアチゲータとウェルカモにかいふくのくすりを吹きかけて体力を回復させた。すると、六英雄のウガツホムラが前足の爪で地面を削ったり、近くに置いてある大きな岩に頭をぶつけ始めた。

 

 

 ドット「何だ?六英雄のウガツホムラの様子がさっきと違うぞ?」

 

 シンヤ「もしかして、さっき六英雄のウガツホムラが使った技は『だいふんげき』だったのか?」

 

 リコ「『だいふんげき』?」

 

 シンヤ「『フレアドライブ』と同じで、ほのおタイプの技の中で威力が高い技なんだが、『げきりん』や『はなびらのまい』と同じで、使ったあとに混乱状態になる技なんだ」

 

 ドット「だったら、あの技を使ったあとに六英雄のウガツホムラを攻撃すれば…」

 

 シンヤ「ああ。そこが最大のチャンスかもしれないな」

 

 

 以前エリアゼロに行ってからオレンジアカデミーに戻ってきた時、オーリム博士とフトゥー博士からウガツホムラのデータを貰ったシンヤは、ウガツホムラがどんな技を覚えるのか気になっていたので、ウガツホムラが覚える全ての技を確認して、その中に「だいふんげき」があったのを覚えていた。青い炎を体に纏って攻撃する「フレアドライブ」と違う色の炎で攻撃したところを見ると、さっき六英雄のウガツホムラが使ったのは「だいふんげき」で間違いないので、六英雄のウガツホムラが次に「だいふんげき」を使ったあと、どうやって六英雄のウガツホムラを攻撃するかでシンヤたちは作戦を立て始めた。

 

 

 岩陰・エクスプローラーズside

 

 

 オニキス「六英雄のエンテイが、パラドックスポケモンのウガツホムラだったとはな。しかし、奴のウガツホムラのパワー、ダークトリニティから聞いていた以上のパワーだ」

 

 カガリ「いいね。僕、ほのおタイプのポケモンは大好きだよ」

 

 

 六英雄のウガツホムラが「だいふんげき」を使ったあと、どうやって攻撃するかシンヤたちが話し合っていると、その様子をエクスプローラーズのオニキスとカガリが、シンヤたちがいる反対側の丘の岩陰から双眼鏡を使って見ていた。

 

 

 サンゴ「お〜ま〜え〜ら〜」

 

 オニキス・カガリ「「ん?」」

 

 サンゴ「いい加減にサンゴを離せよ!」

 

 

 オニキスとカガリが双眼鏡でシンヤたちのバトルを見ていると、2人の近くに体を縄で縛られて転がっているサンゴがそう言ってきた。なぜサンゴが体を縄で縛られているのか。それは、サンゴも双眼鏡を使ってシンヤたちと六英雄のウガツホムラのバトルを見ていたが、サンゴは見ているだけでは我慢できなくなり、シンヤたちと六英雄のウガツホムラのバトルに割って入ってこようとしたからだった。オニキスもここまでやる気はなかったが、これ以上サンゴの我儘に付き合うと監視どころではないため、サンゴの身動きを封じるために縄で体を縛って拘束したのだ。

 

 

 オニキス「ダメだ」

 

 サンゴ「ちょっとぐらいバトルしてきたっていいだろ!」

 

 オニキス「お前のちょっとは信用できん。それに、俺たちの今回の任務は奴らを偵察することだけだ。ハンベルにもそう言われていただろ」

 

 カガリ「…」

 

 

 サンゴに対する扱いを見ながらオニキスの言葉を聞いていたカガリは、昨日リコとバトルしたことをオニキスに言わなかったのはやはり正解だったと心の中で呟いた。そして、六英雄のウガツホムラが次に「だいふんげき」を使ったあとどうするか話し合っていたシンヤたちは、ドットが立てた作戦でルシアスのベルトを取り返すことに決めた。

 

 

 ドット「この作戦でいい?」

 

 シンヤ「ああ」

 リコ「うん!」

 ロイ「大丈夫!」

 フリード「よし!次で決めるぞ!」

 

 

 六英雄のウガツホムラ「グルルルッ!」

 

 

 リコ「ニャローテ!満開に輝いて!」

 ロイ「いくぞアチゲータ!輝け、夢の結晶!」

 ドット「ウェルカモ!映えてバズって輝いちゃえ!」

 

 

 「だいふんげき」の追加効果の混乱から回復した六英雄のウガツホムラがこっちに振り向くと、リコとロイとドットの3人は、自分のテラスタルオーブを取り出して同時に構えた。すると、テラスタルオーブにエネルギーがチャージされていき、テラスタルオーブのエネルギーが満タンになると、リコはニャローテに、ロイはアチゲータに、ドットはウェルカモに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。そして、テラスタルオーブがニャローテたちの頭上でエネルギーを解放すると、ニャローテとアチゲータとウェルカモは、無数の結晶石に身を包み込み、ニャローテたちを包み込んだ結晶石が弾け飛ぶと、中から全身がクリスタル化し、頭に花束を模した王冠を被るニャローテ、シャンデリアを模した王冠を被るアチゲータ、噴水を模した王冠を被るウェルカモが現れた。

 

 

 ニャローテ(くさテラスタイプ)「ニャァァァァロォォォォッ‼︎」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アァァァチッゲェェェッ‼︎」

 

 ウェルカモ(みずテラスタイプ)「ウェェェェルゥゥゥッ‼︎」

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ウガツホムラ!『フレアドライブ』だ!」

 

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 

 ニャローテたちがテラスタルすると、六英雄のウガツホムラは再び「だいふんげき」を発動し、体に真っ赤な灼熱の炎を纏って突進してきた。その攻撃に対して、シンヤのウガツホムラは「フレアドライブ」を発動すると、体に青色の炎を纏って六英雄のウガツホムラに突っ込んでいき、六英雄のウガツホムラと正面から激突した。

 

 

 シンヤのウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァッ‼︎」

 

 

 リコ「ニャローテ!『マジカルリーフ』!」

 ロイ「アチゲータ!「かえんほうしゃ』!」

 ドット「ウェルカモ!『アクアカッター』!」

 

 ニャローテ(くさテラスタイプ)「ニャァァァァァァッ、ロォォォォォォッ‼︎」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アァァァチッ、ゲェェェェェッ‼︎」

 

 ウェルカモ(みずテラスタイプ)「ウェェェェェルッ‼︎」

 

 

 シンヤのウガツホムラが六英雄のウガツホムラと鍔迫り合いをしていると、ニャローテたちはシンヤのウガツホムラを援護するために技を放った。すると、攻撃をかわした六英雄のウガツホムラはニャローテたちに狙いを変えて突進してきたので、ニャローテたちは攻撃を避けながら六英雄のウガツホムラをある場所の近くまで誘導した。そしてしばらくすると、「だいふんげき」の追加効果で六英雄のウガツホムラが混乱した。

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガァ…ァァァ…(@_@)」

 

 

 ドット「今だウェルカモ!川の中から連続で『アクアカッター』!」

 

 ウェルカモ(みずテラスタイプ)「ウェル!ウェルウェルウェルウェル!」

 

 

 ドットの指示を受けたウェルカモは近くの川の中に入ると、さっきと同じように連続で「アクアカッター」を放った。そう。ニャローテたちが六英雄のウガツホムラを誘導した場所は、ウェルカモの「アクアカッター」を活かせる攻撃場所がある川だったのだ。テラスタルしてみずタイプの技の威力が上がったことに加えて、川の水を纏った至近距離でのウェルカモの「アクアカッター」の攻撃は六英雄のウガツホムラに大きなダメージを与えていた。

 

 

 シンヤ「これだけウガツホムラの体が濡れれば…」

 

 ドット「うん。フリード!」

 

 フリード「任せろ!キャップ!『かみなりパンチ』!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ!ピカピカ、ピカチュゥゥッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォン‼︎

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァァッ!?」

 

 

 ウェルカモの「アクアカッター」を連続で食らい続けたことで、ウガツホムラの体はずぶ濡れになって電気を通しやすくなっていた。そこに「かみなりパンチ」を発動したキャプテンピカチュウの攻撃が決まると、六英雄のウガツホムラに大ダメージを与えることに成功し、六英雄のウガツホムラが体毛の中に隠したルシアスのベルトが出てくると、シンヤのウガツホムラの額から突き出ている一本角に落ちてきた。すると、ニャローテたちのテラスタル化が解除され、ニャローテたちは元の姿に戻った。

 

 

 ドット「ウガツホムラ!」

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガッ?」

 

 

 スッ(ルシアスのベルトを見せる)

 

 

 シンヤ「ルシアスのベルトを取ったぞ。これでいいんだろ?」

 

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 

 シンヤ「リコ、あとはお前に任せていいか?」

 

 リコ「うん。ありがとう」

 

 

 リュウガとミコとブライアが近くに歩いてくると、シンヤは自分のウガツホムラの一本角に落ちてきたルシアスのベルトを手に取り、それをリコに渡した。そして、リコはシンヤから受け取ったルシアスのベルトを腰に巻き付けると、テラパゴスと一緒に六英雄のウガツホムラの前に歩いていき、もう一度ウガツホムラを説得した。

 

 

 リコ「ウガツホムラ。ラクアに行くためには、六英雄のあなたの力が必要なの。ルシアスの約束を果たすためにも、六英雄であるあなたの力を貸して」

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 テラパゴス「パァァゴッ!」

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガァァァァッ‼︎」

 

 

 ピカァァァァン‼︎

 

 

 リコの言葉を聞いた六英雄のウガツホムラは、しばらくリコの顔を黙って見ていたが、テラパゴスに何かを言われると、空に向かって遠吠えをした。すると、六英雄のウガツホムラの一本角からエネルギーを凝縮させた光の球体が出現し、その球体の中にシンヤたちが包み込まれると、周りにある光景が映った。その光景とは、エリアゼロの中を走り回るウガツホムラの背中に青い髪をしている男が必死にしがみついている光景だった。

 

 

 ウガツホムラ『ウガァァァァッ!』

 

 ルシアス『うおっ…うわっ!今日は俺が勝つぞ!エンテイ!』

 

 

 

 ブライア「な、なんだこれは⁉︎」

 

 フリード「これは、パゴゴの記憶の断片です」

 

 ブライア「では、あの男がルシアスか?」

 

 シンヤ「そうです。それにしても、リスタルさんと同じで、ルシアスもウガツホムラをエンテイって呼んでたんだな」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 

 リュウガ「でも、エンテイとウガツホムラは姿も名前も違うポケモンだぜ。なのに、なんでリスタルさんは、ウガツホムラのことをエンテイって言ってたんだ?」

 

 ブライア「パラドックスポケモンの存在は、昔から明らかになってはいるが、ウガツホムラに似たような姿をしているエンテイや、その他の姿が似ているポケモンたちと違う存在だと認識されたのは、研究の成果で最近わかったことだからね。100年以上前ともなれば、ウガツホムラをエンテイと思うのも無理はない」

 

 ドット「なるほど」

 

 

 それからしばらく、シンヤたちがルシアスとウガツホムラの様子を見ていると、シンヤたちはルシアスとウガツホムラが何をやっているのか理解した。どうやらウガツホムラの体毛の中に、ルシアスがウガツホムラをゲットした時に使った古のモンスターボールが隠されているようで、ルシアスがウガツホムラの体毛の中に隠されている古のモンスターボールを取ったら、ルシアスの勝ちという遊びをしているようだ。

 

 

 ルシアス『待て〜!』

 

 

 

 シンヤ「ああいう無邪気な姿を見てると、さすがリコの先祖って感じがするな」

 

 リコ「えっ?そうかな?」

 

 

 それからルシアスは、エリアゼロを走り回るウガツホムラを追いかけ、やっとウガツホムラの背中に乗ることに成功すると、その度にウガツホムラに振り落とされていた。しかし、諦めずに何度もウガツホムラの背中に乗ると、ルシアスは体毛の中に隠されていた、ウガツホムラの古のモンスターボールを見つけ出した。そして、ルシアスがボールの中にウガツホムラを戻すと、近くにいたリスタルが歩いてきた。

 

 

 リスタル『すっかり仲良しだね』

 

 ルシアス『仲間にするには苦労したが、やっと俺を認めてくれたみたいだ。ここに来て、エンテイと出会えてよかった。いや、一つ一つの出会いに感謝だな』

 

 リスタル『でも、よかったの?リュウセイもエンテイを持ってるから、お揃いになっちゃうよ?』

 

 ルシアス『リュウセイとお揃いにするためにエンテイをゲットしたわけじゃないんだから、別にいいさ』

 

 リスタル『フフッ、そうねw。そろそろ、リュウセイとアリアがパルデアの大穴の前に来るはずだから、外に行って2人と合流しよう』

 

 ルシアス『ああ』

 

 リスタル『それにしても、リュウセイも勝手よね。ゲットしたいポケモンがいるからヒスイ地方に行ってくるなんて言い出したと思ったら、ヒスイ地方が竜の民の人たちが住んでいる場所から近いからって、ヒスイ地方に行ったあとに挨拶をしてくるなんて言ってたし。一緒に行くって言ったアリアにこれ以上の心配をかけないでほしいわ』

 

 ルシアス『仕方ないさ。リュウセイにはリュウセイの目的があるんだから。…さあ、リュウセイとアリアと合流したら、みんなでラクアに行こう!』

 

 リスタル『うん!』

 

 

 シュン!(景色が元に戻る)

 

 

 リュウガ「そうか。リュウセイがパルキアをゲットしたのは、ルシアスやリスタルさんと別行動をして、アリアと一緒にヒスイ地方に行った時だったんだ」

 

 シンヤ「ああ。おそらく、ハデスを倒すために新たな戦力を確保しに行ったんだろうな」

 

 ミコ「そういう1人で勝手な行動するところは、さすがシンヤの先祖って感じよね」

 

 シンヤ「うるせぇな…」

 

 

 ドスドスドスッ(六英雄のウガツホムラが歩いてくる)

 

 

 六英雄のウガツホムラ「ガァァァァッ」

 

 リコ「ウガツホムラ」

 

 六英雄のウガツホムラ「…」

 

 

 シュルルーーン

 

 

 ウガツホムラはリコの目の前に歩いてくると、リコが両手に持っている古のモンスターボールの中に自ら入っていった。

 

 

 リコ「ありがとう、ウガツホムラ」

 

 シンヤ「これで、残る六英雄はレックウザだけだな」

 

 リコ「うん!」

 

 

 ウガツホムラが仲間に加わったことで、最後に見つける六英雄は黒いレックウザだけになった。と言っても、黒いレックウザはそう簡単に見つかるポケモンではない。今まで出会ってきた六英雄だって、偶然出会ったり、人に聞いたり、目撃情報をネットで探したりなどして、みんなで力を合わせて見つけてきたのだ。しかし、黒いレックウザはラクアに行くためには欠かすことのできない必要不可欠なポケモンのため、シンヤたちは何がなんでも黒いレックウザを見つけるしかないのだ。

 

 

 ロイ「黒いレックウザ、待ってろよ!」

 

 テラパゴス「パァァゴッ!」

 

 

 ピカァァァァン‼︎(テラパゴスと六英雄が入っている五つのボールが光る)

 

 

 リコ「えっ!?」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 

 オリーヴァ「リィィィヴァッ!」

 ガラルファイヤー「ガァァァァッ!」

 ラプラス「プラァァァァッ!」

 バサギリ「ギィィィィィリッ!」

 六英雄のウガツホムラ「ウガァァァァッ!」

 

 

 リュウガ「な、なんだ!?」

 ミコ「六英雄のポケモンたちが…」

 

 

 ロイは、黒いレックウザが出てきた古のモンスターボールを空に向けると、改めて黒いレックウザのゲットを誓った。その時、ロイの言葉に応えるようにテラパゴスが鳴き声を上げると、テラパゴスの鳴き声に共鳴するかのように、ルシアスのベルトについている五つの古のモンスターボールから、ルシアスの六英雄のオリーヴァ、ガラルファイヤー、ラプラス、バサギリ、ウガツホムラが出てきた。そして、オリーヴァたち六英雄の全員が空に向かって叫ぶと、エリアゼロを覆っている分厚い雲が晴れていった。するとそこから、体の全身が黒くて神々しい姿をしているポケモンが姿を現し、長い体をくねらせながらシンヤたちの近くにやってきた。

 

 

 ロイ「ああっ!」

 リュウガ「マジかよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 

 

 リコ「黒いレックウザ!」

 

 シンヤ「まさか、エリアゼロで会うことになるとはな」

 

 

 シンヤたちの前に現れたポケモン。それは、シンヤたちが捜し求めていた、最後の六英雄の《黒いレックウザ》だった。

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 ルシアスの相棒であり、六英雄の中で最強の黒いレックウザがエリアゼロにやってくると、それぞれの想いを胸に秘めているリコたちは、黒いレックウザにバトルを挑む。そして、黒いレックウザとのバトルが終わる時、ラクアを目指すシンヤたちの冒険は、いよいよクライマックスを迎える。

 

 

 次回「レックウザが導く道!光り出した虹の先へ!」

 





 
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