ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 ルシアスの六英雄であるウガツホムラに会うため、エリアゼロにやってきたシンヤたちが第3観測ユニットの近くにある観測所にたどり着くと、そこに六英雄のウガツホムラが現れた。リコはウガツホムラの近くに歩いて行くと、ラクアに行くために仲間になってほしいと頼んだ。すると、ウガツホムラはリコが持っているルシアスのベルトを奪い取った。しかし、ルシアスのベルトを取り返すことがウガツホムラが仲間になる条件だとわかると、シンヤたちはウガツホムラにバトルを挑み、ルシアスのベルトを取り返すことに成功した。そして、ウガツホムラがシンヤたちと共に来ることになったあと、エリアゼロの空から、ルシアスの最後の六英雄である黒いレックウザが現れた。


第92話『レックウザが導く道!光り出した虹の先へ!』

 

 エリアゼロ・上空

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ‼︎」

 

 

 

 ロイ「黒いレックウザ!」

 リコ「どうしてここに?」

 

 シンヤ「おそらく、自分以外の六英雄が集まったことを感じ取ったから、エリアゼロにやってきたんだろう。でも、これはラッキーだな」

 

 

 探し出すのが難しい黒いレックウザが自らここに来てくれたのだから、こっちから探しに行く手間が省けたため、シンヤの言う通り、これはラッキーと言う他ないだろう。

 

 

 シンヤ「リコ、ロイ、レックウザとバトルする準備はできてるか?」

 

 リコ「もちろん!」

 

 ロイ「絶対にレックウザをゲットする!」

 

 

 リコはテラパゴスをラクアに連れて行くため、ロイは六英雄の黒いレックウザをゲットするために、今までずっと頑張ってきた。その二つの夢をついに叶えることができるのだから、リコとロイは黒いレックウザとのバトルに気合を入れ直した。

 

 

 シンヤ「2人とも、いい目をするようになったな。よし、じゃあ早速…」

 

 リュウガ「待てシンヤ!」

 

 シンヤ「ん?何だよ?」

 

 リュウガ「シンヤ……お前は黒いレックウザとバトルするな」

 

 シンヤ「……はっ⁉︎」

 ピカチュウ「ピィカァッ⁉︎」

 

 リコ「えっ?」

 ロイ「リュウガ…」

 ドット「今…」

 

 ミコ「なんて言ったの?」

 

 リュウガ「聞こえなかったか?シンヤにレックウザとバトルするなと言ったんだ」

 

 

 黒いレックウザとバトルするためにシンヤがモンスターボールを構えると、リュウガが黒いレックウザとバトルするなとシンヤに言い出したので、シンヤとピカチュウは思わず変な声を出してしまい、リコたちはリュウガがシンヤに何を言ったのか理解できず、驚いた顔をして動きを止めてしまう。

 

 

 フリード「リュウガ。お前、何を言ってるんだ!」

 

 ブライア「なぜシンヤくんが戦ってはいけないんだい?」

 

 リュウガ「今のウガツホムラとのバトルを見てて、俺の確かめたかったことが正解だってわかったからですよ」

 

 ミコ「どういう意味よ?」

 

 リュウガ「キタカミの里からここまで行動を共にする中でリコたちを見て思ったが、お前ら、今までシンヤに頼ってきたことが多かったんじゃないのか?」

 

 リコ「えっ?」

 

 ロイ「それは…」

 

 ドット「まぁ、言われてみれば…」

 

 リコ「シンヤに頼ってきたことが多かったかな…」

 

 リュウガ「やはりな」

 

 シンヤ「力を貸すのは俺も納得してるんだから、別にいいだろ」

 

 リュウガ「ああ、力を貸すのは別にいい。ただ、リコたちはお前に頼りぱっなしだと思ってるだけだ。さっきのウガツホムラとのバトルの時だって、お前がいなければリコたちは負けてたんじゃないのか?」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「っ…」」」

 

 シンヤ「そんなの誰にもわからないだろ。俺がいなくても、リコたちが勝ってたかもしれないし」

 

 リュウガ「だったら、それをレックウザとのバトルで証明してくれよ」

 

 シンヤ「証明?」

 

 リュウガ「このレックウザをお前抜きでゲットして、さっきのウガツホムラ戦が、お前抜きでも勝ってたってことを証明してみせろってことさ」

 

 シンヤ「なっ!お前、無茶苦茶を言うなよ!」

 

 リュウガ「別に問題ないだろ。お前がサポートしてくれたおかげで、ニャローテたちは無傷の状態なんだ。それに、これから待ち受けているエクスプローラーズとの戦いは、今よりもっと厳しくなるはずだ。それなのに、このレックウザをお前抜きでゲットできないようじゃ、またお前頼みになるか、エクスプローラーズの連中にやられるだけだぞ」

 

 シンヤ「それは…」

 

 リコ「……わかった」

 

 リュウガ「ん?」

 

 シンヤ「リコ?」

 

 リコ「シンヤ。…レックウザとのバトル、シンヤは出なくていいよ」

 

 シンヤ「えっ⁉︎」

 

 ロイ「リコ⁉︎」

 

 ドット「何言ってんだよ!」

 

 リコ「…リュウガの言う通り、私、いつもシンヤに助けてもらってばかりだった。セキエイ学園にいた時も、ブレイブアサギ号で旅をしてからも…もしシンヤがいなかったら、エクスプローラーズに捕まってたかもしれないって考えた時だってあった。エリアゼロに入れたのだって、シンヤがオモダカさんに勝ったからだったし、いつもシンヤに甘えてばかりだったのは事実だから」

 

 シンヤ「リコ…」

 

 

 シンヤに頼りぱっなしだとリュウガに指摘されると、リコはシンヤに出会ってから、いつも助けてもらってばかりなことを思い出し、シンヤがいなければここまで来られなかっただろうと思っていた。そのため、リコはシンヤに対して申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 

 

 リコ「だから、このレックウザとのバトルだけは、シンヤに頼らずに自分で乗り切るから、シンヤは見てて!」

 

 シンヤ「……フッw、わかった。頑張れよ」

 

 リコ「うん!」

 

 シンヤ(…でも、こんなことなら、Nに来てもらえばよかったな)

 

 

 エクスプローラーズがブレイブアサギ号を狙ってくることを考えて、Nに船で待機してるよう頼んだが、レックウザがここに来るとわかっていれば、レシラムに一緒に戦ってもらえたため、Nに来てもらえばよかったと、シンヤは心の中でそう呟いた。

 

 

 シンヤ「…っで…」

 

 リュウガ「ん?」

 

 シンヤ「お前とミコはどうすんだよ?レックウザとのバトルに参加するのか?」

 

 リュウガ「俺が出たら勝負にならないだろ。だからミコ、お前だけ出ろ」

 

 ミコ「何それ?それじゃあ、アンタがここに来た意味ないじゃん」

 

 リュウガ「意味ならさっき作ったろうが」

 

 ミコ「シンヤをバトルに参加させなかっただけじゃない」

 

 リュウガ「正論を言ったまでだ」

 

 ミコ「…ハァ〜、ほんとにもう」

 

 スチャ(ミコが2つのモンスターボールを取り出す)

 

 ミコ「サーナイト!クレセリア!出てきて!」

 

 ポーーン‼︎

 

 サーナイト「サァァァァナッ‼︎」

 

 クレセリア「クゥゥゥゥッ‼︎」

 

 

 ミコがレックウザの前に歩いて行くと、シンヤはリュウガとブライアはテラパゴスを連れてその場を離れた。そして、ミコは取り出した2つのモンスターボールを宙に投げると、《サーナイト》と《クレセリア》を繰り出した。

 

 

 ブライア「あれは、クレセリア!シンオウ地方の伝説のポケモンじゃないか!?ミコくん。そんなすごいポケモンを持っていたのか?」

 

 

 ミコ「はい。シンオウ地方を冒険している時にゲットしたんです。それより、リコ、ロイ、ドット。うちのバカ彼氏がとんでもないことを言ってごめんね。リュウガとシンヤが戦わない分、私が精一杯フォローするから」

 

 リコ「うん!……えっ?バカ彼氏って?」

 

 ミコ「あれ、言ってなかったけ?私とリュウガ、付き合ってるの」

 

 ・ ・ ・ ・

 

 リコ「ええっ⁉︎Σ(・□・)」

 

 

 リュウガ「そんな驚くことか?」

 

 シンヤ「エリアゼロで初めてミコと会った時、リコは俺とミコの関係を疑ってたからな」

 

 

 ミコ「えっ?そうだったの?」

 

 リコ「うっ…だって、シンヤの幼馴染に女の子がいるなんて初耳だったし、ミコと仲がよさそうだったから」

 

 

 シンヤ「前にも言ったろ。俺たちはそういう関係じゃなくて、ただの腐れ縁だよ」

 

 

 ミコ「同感よ」

 リコ「そう…なんだ…」

 

 ロイ「…リコ、ミコ…」

 ドット「あのさ…」

 

 フリード「そういう話はあとにして、レックウザとのバトルに集中してくれよ」

 

 ミコ「あっ…」

 リコ「ご、ごめんなさい!」

 

 

 ミコがサーナイトを出したあと、話が変な方向に向かってしまったので、ロイとドットとフリードがリコとミコを注意すると、リコとミコは目の前のレックウザに向き合った。

 

 

 ブライア「楽しく青春してるねw。…だけど、もうリコくんたちはテラスタルを使えない。それに、ニャローテたちは無傷といっても、ウガツホムラとのバトルで体力を消耗している。本当に君たち抜きで大丈夫なのかい?」

 

 シンヤ「まぁ、クレセリアがいれば十分な戦力になりますから、多分、大丈夫だと思いますけど」

 

 

 ミコの実力は、自分とリュウガに負けないほどだから、大丈夫だとシンヤは思っているが、どうなるかはバトルが始まらないとわからないので、今のシンヤにはリコたちの勝利を信じることしかできなかった。

 

 

 ロイ「アチゲータ!レックウザにリベンジして、絶対にゲットしよう!」

 

 アチゲータ「アチゲェェッ!」

 

 ドット「あの時と違って、僕たちは成長してるんだ。ウェルカモ、頑張ろう!」

 

 ウェルカモ「ウェェェルッ!」

 

 リコ「ニャローテ!パゴゴをラクアに連れて行くために、みんなの思いをレックウザに届けよう!」

 

 ニャローテ「ニャァァァロッ!」

 

 フリード「3人とも、気合い十分だな。リザードン!」

 

 ポーーン‼︎

 

 リザードン「リザァァァァッ‼︎」

 

 フリード「キャップ、リザードン。俺たちはリコのサポートだ」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ!」

 

 リザードン「リザァァァッ!」

 

 ミコ「サーナイト。久しぶりに伝説のポケモンとのバトルだけど、頑張ってね!」

 

 サーナイト「サァァァァナッ‼︎」

 

 

 シンヤ「ぉっ…フッw、どうやら、俺が心配する必要はないみたいだな」

 

 ピカチュウ「ピィカッw」

 

 

 自分がレックウザとのバトルに出ないことで、リコたちがプレッシャーを受けて不安になっているとシンヤは思っていたが、それが杞憂だとわかると、これから始まるレックウザとのバトルを観戦しようとした。

 

 

 黒いレックウザ「グァァァァァァッ‼︎」

 

 

 ミコ「伝説のポケモンが相手なら、出し惜しみはしない方がいいわね」

 

 

 黒いレックウザの咆哮が合図となってバトルが始まると、ミコは懐からある物を取り出した。それは、キーストーンが埋め込まれている口紅だった。

 

 

 ミコ「いくわよ、サーナイト!」

 

 サーナイト「サァァァァナッ!」

 

 

 ミコはキーストーンが埋め込まれている口紅で口唇を塗ると、口紅に埋め込まれているキーストーンに触れた。すると、ミコの持つキーストーンとサーナイトが持っている《サーナイトナイト》が反応し、二つの石が共鳴するように光り出すと、二つの石から光の糸が出現して空中で結びつき、サーナイトは虹色の光に包み込まれて姿を変え始めた。胸元から足の先まで覆われている白いロングドレスの様なところは、クリノリンを着用したドレスのような膨らみを持つ様になり、両手に純白のロンググローブの様なものが装着されると、サーナイトは花嫁を連想させるような姿にメガシンカした。

 

 

 メガサーナイト「サァァァァァナッ‼︎」

 

 ミコ「リコ、ロイ、ドット。あなたたちも他のポケモンを出して」

 

 リコ「わかった!」

 ロイ「うん!」

 ドット「よし!」

 

 ポーーン‼︎

 

 テブリム「テブリッ!」

 タイカイデン「タァァァイッ!」

 ナカヌチャン「ナカヌッ!」

 

 フリード「ミコ、ロイ、空中戦でレックウザと戦えるのは、リザードンとクレセリアとタイカイデンだけだから、他のポケモンたちを背中に乗せて戦うんだ!」

 

 ミコ「ええ!」

 ロイ「わかった!」

 

 

 レックウザを相手にするなら、同じように空を飛んで戦う方が有利なので、クレセリアは背中にニャローテとメガサーナイトを乗せて、タイカイデンはアチゲータを、リザードンはキャップとウェルカモとナカヌチャンを乗せると空に飛び上がり、黒いレックウザに向かって飛んで行った。

 

 

 ミコ「クレセリア!『れいとうビーム』!サーナイトは『ムーンフォース』!」

 

 クレセリア「クゥゥゥレセリィィィッ‼︎」

 

 メガサーナイト「サァァァァァ、ナァァァァッ‼︎」

 

 リコ「ニャローテ!『マジカルリーフ』!」

 

 ニャローテ「ニャァァァロォォォッ‼︎」

 

 ロイ「アチゲータ!『かえんほうしゃ』!」

 

 アチゲータ「アァァチッ、ゲェェェッ‼︎」

 

 ドット「ウェルカモ!『みずでっぽう』!」

 

 ウェルカモ「ウェェェルゥゥッ‼︎」

 

 フリード「リザードン!『かえんほうしゃ』!」

 

 リザードン「リザァァァァッ‼︎」

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 クレセリアとタイカイデンとリザードンがレックウザの近くに止まると、リコたちに技の指示をされたニャローテたちは、正面から同時にレックウザに技を放って攻撃したが、レックウザは「りゅうのはどう」を発動すると、クレセリアたちが放った全ての技を口から出した衝撃波で粉砕した。

 

 

 リュウガ「ほぅ、結構やるな、あのレックウザ」

 

 シンヤ「やっぱり、俺たちも出た方がよかったんじゃないのか?」

 

 リュウガ「バトルは始まったばかりだ」

 

 

 リコ「テブリム!『ねんきり』!」

 

 テブリム「テェェェブリッ‼︎」

 

 

 テブリムは「ねんりき」を発動し、エリアゼロのあっちこっちに転がっているたくさんの大きな岩を浮かせて集めると、それをレックウザの周りに移動させて身動きを封じた。

 

 

 ミコ「クレセリア!『れいとうビーム』!サーナイトは『はかいこうせん』!」

 

 クレセリア「クゥゥゥレセリィィィッ‼︎」

 

 メガサーナイト「サァァァァァナァァァァァァッ‼︎」

 

 リコ「ニャローテ!『マジカルリーフ』!」

 

 ニャローテ「ニャァァァァァ、ロォォォォォッ‼︎」

 

 

 レックウザが身動きできなくなると、クレセリアとメガサーナイトとニャローテは、岩の隙間に技を放ってレックウザに攻撃を仕掛けた。しかし、レックウザは「ドラゴンテール」を発動すると、尻尾の先を岩に叩きつけてニャローテたちの技にぶつけて攻撃をかわし、今度はクレセリアを狙って岩を飛ばしてきた。

 

 

 フリード「リザードン!連続で『エアスラッシュ』!」

 

 リザードン「リッ、ザァァァァッ‼︎」

 

 

 クレセリアにたくさんの岩が飛んでくると、リザードンは「エアスラッシュ」を発動し、両方の翼から空気の刃を飛ばすと、クレセリアに飛んできた全ての岩を粉々にしてクレセリアたちを守った。

 

 

 リコ「ありがとう、フリード!」

 

 ミコ「おかげで助かったわ!」

 

 フリード「安心してる場合じゃないぞ!」

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ‼︎」

 

 

 レックウザはその場で咆哮を上げると、体中のエネルギーを口に集めて空に撃ち放ち、レックウザが空に放ったエネルギーが分散すると、流星となってニャローテたちに降り注いできた。クレセリアとタイカイデンとリザードンは、レックウザの放った「りゅうせいぐん」をなんとかかわし、避けられそうにない「りゅうせいぐん」は、クレセリアたちの背中に乗っているニャローテたちが技を放って粉々にした。

 

 

 ミコ「クレセリア!サーナイト!『ムーンフォース』!」

 

 クレセリア「クゥゥゥレセリィィィッ‼︎」

 

 メガサーナイト「サァァァァ、ナァァァァッ‼︎」

 

 

 クレセリアとメガサーナイトは、上空に呼び出した月の光を集め始めると、自分たちの頭上に大きなピンク色のエネルギー弾を作り出し、それをレックウザに向かって発射したが、レックウザは体を回転させて二つの「ムーンフォース」をかわした。

 

 

 ミコ「ドット!」

 

 ドット「うん!ウェルカモ!『アクアブレイク』!ナカヌチャン!『ぶんまわす』!」

 

 ウェルカモ「ウェェェルゥゥゥッ‼︎」

 

 ナカヌチャン「ナァァァァァッ、カァァァァヌッ‼︎」

 

 

 レックウザがかわした「ムーンフォース」が、いつの間にかリザードンから降りたウェルカモとナカヌチャンのいる所に向かっていくと、ウェルカモは水を纏った足でピンク色のエネルギーをレックウザに向かって蹴り飛ばし、ナカヌチャンは自分が作ったハンマーを振り回すと、ピンク色の玉をレックウザに向かってぶっ飛ばした。二つの「ムーンフォース」はウェルカモとナカヌチャンの攻撃によってパワーとスピードが上がっていたので、レックウザは回避することができずに大ダメージを受けた。

 

 

 ドット「やった!ホームランだ!」

 

 

 リュウガ「あんな方法で、避けられた技を当てるとはな」

 

 シンヤ「暇な時は俺がバトルの相手をしてるんだから、あれぐらいできて当たり前だぜ。さて、もうそろそろいいだろ。リコ!」

 

 

 リコ「えっ?」

 

 

 シンヤ「受け取れ!」

 

 ビュン‼︎(シンヤが何かを投げる)

 

 パシッ(リコが投げた物を受け取る)

 

 リコ「っ!これって!」

 

 (テラスタルオーブ)

 

 シンヤ「それを使え!」

 

 

 リコ「えっ?」

 

 

 シンヤ「リュウガは手を貸すなとは言ったが、テラスタルオーブを貸すなとは言ってないからな」

 

 リュウガ「お前な…」

 

 シンヤ「俺が出ないことに比べれば、これぐらいはいいだろ」

 

 リュウガ「…まぁいいか、ロイ!」

 

 

 ロイ「えっ?」

 

 ビュン‼︎(リュウガがテラスタルオーブを投げる)

 

 パシッ(ロイがテラスタルオーブを受け取る)

 

 リュウガ「それを使え!」

 

 

 ロイ「え?ぁっ……うんw!ありがとう!」

 

 ミコ「フッw、ドット」

 

 ドット「えっ?」

 

 スッ(テラスタルオーブを出す)

 

 ミコ「使って」

 

 ドット「あ、ありがとう!」

 

 フリード「リザードン!俺たちもいくぞ」

 

 リザードン「リザァァァァッ‼︎」

 

 

 レックウザを相手に戦うには、テラスタルの力が絶対に必要なので、シンヤは六英雄のウガツホムラとのバトルで使わなかったテラスタルオーブを取り出すと、それをリコに渡した。すると、リュウガはロイに、ミコはドットに自分のテラスタルオーブを渡し、フリードが自分のテラスタルオーブを懐から取り出すと、ニャローテ、アチゲータ、ウェルカモ、 リザードンがリコたちの近くにやってきた。

 

 

 リコ「ニャローテ!満開に輝いて!」

 ロイ「輝け、夢の結晶!」

 ドット「ウェルカモ!映えてバズって、輝いちゃえ!」

 フリード「リザードン!可能性を超えろ!」

 

 

 自分の相棒ポケモンたちが目の前にやってくると、リコたちはニャローテたちをテラスタルさせるためにテラスタルオーブを構えた。すると、テラスタルオーブのエネルギーがチャージされていき、エネルギーが満タンになると、リコたちはニャローテたちにテラスタルオーブを投げて、自分の相棒ポケモンをテラスタルさせた。

 

 

 ニャローテ(くさテラスタイプ)「ニャァァァァロォォォォッ‼︎」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アァァァチッゲェェェッ‼︎」

 

 ウェルカモ(みずテラスタイプ)「ウェェェェルゥゥゥッ‼︎」

 

 リザードン(あくテラスタイプ)「リザァァァァァッ‼︎」

 

 ロイ「これなら…」

 

 ドット「レックウザと互角に戦える!」

 

 リコ「うん!」

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ‼︎」

 

 ピカァァァァン‼︎

 

 

 全員「「「えっ!?」」」

 

 

 リコたちはニャローテをテラスタルすると、レックウザとのバトルに決着をつけようとした。その時、突然レックウザが雄叫びを上げると、テラスタルする時に発生する結晶石にレックウザは包み込まれた。そして、数秒後に結晶石が弾け飛んだ時、全身がクリスタル化し、頭部にドラゴンの顔を模した王冠を被るレックウザが現れた。

 

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 ブライア先生「なっ⁉︎」

 リュウガ「テラスタルしやがった!」

 シンヤ「…これはやばいな」

 

 

 突然レックウザがテラスタルしてドラゴンテラスタイプになると、それを見たシンヤたちは驚いた。ポケモンが自然にテラスタルする現象は、キタカミの里にいたオトシドリとモモワロウを見て確認済みだが、まさか六英雄のレックウザがテラスタルするとは思ってなかったので、シンヤたちは思わず面食らっていた。

 

 

 ドット「まさか、レックウザがテラスタルするなんて…」

 

 リコ「でも、それでも戦わなきゃ!」

 

 ロイ「うん!タイカイデン!『スパーク』!アチゲータは『かえんほうしゃ!』!」

 

 タイカイデン「カァァァァイッ‼︎」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アァァァチッ…」

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 アチゲータを背中に乗せたタイカイデンは空に飛び上がり、「スパーク」を発動して体に電気を纏うと、レックウザに向かって突っ込んで行った。そして、タイカイデンの背中に乗っているアチゲータが「かえんほうしゃ」でレックウザを攻撃しようとした瞬間、レックウザは大きな咆哮を上げた。それにより、「スパーク」を発動したタイカイデンは吹き飛ばされてしまい、アチゲータは「かえんほうしゃ」を放つことができなかった。そして、咆哮を上げたレックウザは口にエネルギーを集めると、集めたエネルギーを空に向かって解き放った。

 

 

 ロイ「また『りゅうせいぐん』⁉︎」

 

 フリード「気をつけろ!レックウザがドラゴンテラスタイプになったことで、『りゅうせいぐん』の威力はさっきとは比べ物にならないほど上がってるはずだ!」

 

 ドット「わかった!」

 

 ミコ「サーナイト!」

 

 メガサーナイト「サナッ!」

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 レックウザが空に向かって放ったエネルギーが分散すると、さっき降ってきた流星とは比べ物にならないほど大きい流星がニャローテたちに降り注いできた。リコたちはニャローテたちに技を指示して降ってきた流星を防ごうとしたが、降ってきた流星の数がさっきと違って多すぎたため、ニャローテたちは流星を捌ききれずにダメージを受けてしまう。そして、「りゅうせいぐん」がエリアゼロにぶつかった衝撃で発生した煙が晴れると、リコたちの目の前には、テラスタル化が解除されたニャローテたちが倒れていた。

 

 

 ニャローテ「ニャ…ァァ…」

 テブリム「テブ…リッ…」

 

 ウェルカモ「ウェェ…ルッ…」

 ナカヌチャン「ナカ…ヌッ…」

 

 タイカイデン「カァァ…イッ…」

 

 リコ「ニャローテ!テブリム!」

 ドット「ウェルカモ!ナカヌチャン!」

 ロイ「タイカイデン!」

 

 

 ブライア「一撃で全滅だと⁉︎」

 

 シンヤ「いえ…」

 

 リュウガ「空の上に、まだポケモンたちが残ってますよ」

 

 

 テラスタルしたことでパワーが上がったレックウザの「りゅうせいぐん」がニャローテたちに直撃すると、リコたちの手持ちポケモンが全滅したかのようひ思われたが、空を見上げてレックウザの頭上を確認すると、そこにはリザードンに乗っているキャップと、クレセリアの背に乗っているメガサーナイトとアチゲータがいた。

 

 

 リザードン(あくテラスタイプ)「リザァァァッ‼︎」

 

 キャプテンピカチュウ「ピッカッ!」

 

 クレセリア「セリィィィッ!」

 メガサーナイト「サァァァァナッ!」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アァァチゲェェッ‼︎」

 

 フリード「リザードン!キャップ!」

 ロイ「アチゲータ!」

 

 

 ブライア「まさか、あれだけの数の『りゅうせいぐん』を避けきったのか!?」

 

 

 フリード「いえ、サーナイトを除くリザードンたちの体に、少しだけど傷があります。もし『りゅうせいぐん』を避けきれたのなら、リザードンたちの体に傷はつかないはずです」

 

 

 ブライア「では、ピカチュウたちが倒れていない理由は?」

 

 シンヤ「簡単なことですよ」

 

 ブライア「えっ?」

 

 リュウガ「レックウザが『りゅうせいぐん』を使った瞬間、ミコのサーナイトが『ひかりのかべ』を発動して、特殊技によるダメージを減らしたんですよ」

 

 シンヤ「それにより、レックウザの『りゅうせいぐん』のダメージを少しは減らすことができたけど、ニャローテ、テブリム、ウェルカモ、ナカヌチャン、タイカイデンはその攻撃に耐えられなかったんです。そして、『りゅうせいぐん』を食らったタイカイデンの背中からアチゲータが落ちた時、クレセリアが『サイコキネシス』を発動してアチゲータを自分の背中に乗せたから、アチゲータはクレセリアの背中に乗っているんです」

 

 ブライア「なるほど。そうだったのか」

 

 

 ロイ「ミコ、ありがとう!」

 フリード「おかげで助かった」

 ミコ「気にしないで。サーナイト、よくやったわ」

 

 メガサーナイト「サァァァナッ!」

 

 ロイ「でも、ニャローテたちは倒れちゃったし、残ったのは僕たちだけになっちゃった」

 

 フリード「それだけじゃない。今の『りゅうせいぐん』一撃で、キャップたちはかなりのダメージを受けちまった。これじゃあ…」

 

 ミコ「大丈夫。サーナイト!『いのちのしずく』!」

 

 メガサーナイト「サナッ!サァァァァァナッ‼︎」

 

 

 サーナイトは両手にエネルギーを集めると、集めたエネルギーを空に向けて解き放った。すると、サーナイトが解き放ったエネルギーは光の粉となり、それがアチゲータ、キャップ、リザードン、クレセリアに降り注がれると、アチゲータたちの体から傷が消えていき、アチゲータたちはレックウザから受けたダメージを少し回復することができた。

 

 

 ロイ「アチゲータたちが回復した!」

 フリード「助かったぜ!ミコ!」

 ミコ「うん!」

 

 ドット「アチゲータたちの体力をまとめて回復させるなんて…」

 

 リコ「すごい」

 

 

 シンヤ「『いのちのしずく』は、自分と味方の体力を回復させる技だから、複数のポケモンの体力を回復させることができるんだ」

 

 

 リコ「そんな技があるんだ…」

 

 フリード「よし!キャップ!『ライジングボルテッカー』だ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカッ!ピカピカピカピカピカピカピカピカッ!ピカピッカァッ‼︎」

 

 

 メガサーナイトが発動した「いのちしずく」のおかげで体力を回復したキャップは、リザードンから降りて地上にやってきた。そして、「ボルテッカー」を発動して体に電気を纏い、円を描くようにその場を周りを走り始めると、雷雲の竜巻を発生させた。その雷雲の竜巻の中を「ボルテッカー」を発動した状態で勢いよく駆け上がったキャップがレックウザの頭にぶつかってダメージを与えると、レックウザを空高くに吹っ飛ばした。

 

 

 ロイ「やった!」

 

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォッ‼︎」

 

 

 フリード「まずい!」

 

 

 キャップの「ライジングボルテッカー」で空に吹き飛んだレックウザは、その場で咆哮を上げて「ガリョウテンセイ」を発動すると、体に緑色のオーラを纏った。そして次の瞬間、目にも留まらぬ速さでキャップにぶつかってダメージを与えると、次はリザードンとクレセリアとメガサーナイトとアチゲータに激突してダメージを与えた。

 

 

 キャプテンピカチュウ「ピィィ…」

 リザードン「リ…ザァァッ…」

 

 クレセリア「クゥゥ…」

 メガサーナイト「サァァ…ナッ…」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「ァァァチッ…」

 

 フリード「キャップ!リザードン!」

 ミコ「クレセリア!サーナイト!」

 ロイ「アチゲータ!」

 

 

 レックウザの「ガリョウテンセイ」のダメージを受けたクレセリアたちが落ちてくると、ミコとフリードは自分のポケモンたちの近くに駆け寄った。すると、メガサーナイトが元のサーナイトの姿に戻ってしまい、キャップとリザードン、クレセリアとサーナイトが倒れたので、残るはアチゲータのみとなった。

 

 

 リュウガ「フリードもミコもここまでだな」

 

 シンヤ「ああ。あとは、レックウザの攻撃をギリギリ耐えたアチゲータだけだ」

 

 

 ロイ「アチゲータ!『かえんほうしゃ』!」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「ゲェェェェァァァァッ‼︎」

 

 

 ミコとフリードのポケモンが倒れたことで、ロイは1人でレックウザと戦わなければならなくなった。灯台でレックウザと戦った時に比べれば、ロイとアチゲータは大きく成長しているが、テラスタルしたレックウザとのレベルを考えれば、ロイとアチゲータが勝つのは難しいだろう。しかし、それでもロイとアチゲータは諦めようとせず、必死にレックウザと戦っていた。

 

 

 ロイ「『チャームボイス』!」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「ゲェェェ、ァァ〜〜ッ‼︎」

 

 リコ(ロイもアチゲータも、レックウザに勝つことを諦めてない。私も諦めたくない。まだまだレックウザとバトルしたい!でも、ニャローテとテブリムがいないんじゃ…)

 

 テラパゴス「パァァゴッ!」

 

 リコ「ぁっ、パゴゴ!」

 

 

 ロイとアチゲータのバトルを見ていたリコが、まだまだレックウザとバトルしたいと願うと、さっきまでシンヤの足元にいたテラパゴスが、いつの間にかリコの目の前にいた。

 

 

 リュウガ「あっ、そうか!」

 

 シンヤ「リコの手持ちには、まだパゴゴが残ってたんだ!」

 

 

 リコ「で、でも、私、まだパゴゴでバトルしたことないし…」

 

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォッ‼︎」

 

 

 リュウガ「レックウザは、パゴゴでかかってこいと言ってるみたいだな」

 

 シンヤ「ああ。それに、パゴゴがレックウザと戦うことは、ラクアに行くために必要なことだと思うぜ。もちろん、リコやパゴゴにとっても、このバトルはいい経験になると思う」

 

 

 リコ「シンヤ…」

 

 テラパゴス「パァァゴッ」

 

 リコ「パゴゴ」

 

 

 シンヤの言葉を聞いたリコがテラパゴスの目を見ると、テラパゴスは、自分もレックウザとバトルがしたいという目をしてリコに訴えかけていた。

 

 

 リコ「パゴゴ……私と一緒に戦ってくれる?」

 

 テラパゴス「パァァァァゴォォォォォッ‼︎」

 

 ピカァァァァン‼︎

 

 

 リコの言葉に応えるようにテラパゴスが鳴き声を上げると、エリアゼロにあるテラスタル結晶がテラパゴスに共鳴するように光り出し、テラパゴスの元に集まってきた。そして、テラパゴスがその光を体に取り込むと、テラパゴスは光の中で姿を変え始めた。

 

 

 テラパゴス(テラスタルフォルム)「パァァァゴォッ‼︎」

 

 

 ブライア「おおっ!テラパゴスが《テラスタルフォルム》に変わったぞ!」

 

 シンヤ「パゴゴは、エリアゼロにあるテラスタル結晶を吸収することで、一時的にテラスタルフォルムになれるのか」

 

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 リュウガ「ほぅ、あれがパゴゴの本当の姿なのか」

 

 

 ミコ「綺麗…」

 

 

 シンヤ「あっ、そうだ!リコ!」

 

 

 リコ「ん?」

 

 

 シンヤ「今、お前のスマホロトムにパゴゴが使える技を送ったから、スマホロトムを確認してくれ!」

 

 

 フリードと一緒にオレンジアカデミーに行き、校長室でテラパゴスの文献をオモダカに見せてもらった時、テラパゴスはバトルの時に姿を変えてテラスタルフォルムになると聞いたことがあったのを思い出したシンヤは、昨日オーリム博士とフトゥー博士からスマホロトムに送ってもらった、テラパゴスが使える技が入ってるデータをリコのスマホロトムに送った。

 

 

 シンヤ「それがなきゃ、パゴゴに技の指示ができないだろ?」

 

 

 リコ「うん!ありがとう、シンヤ!」

 

 

 テラパゴスがどんな技を使えるのか知らなければレックウザと勝負にならないので、リコは自分のスマホロトムを手に取ると、テラパゴスが使える技を確認した。

 

 

 リコ「パゴゴ!『げんしのちから』!」

 

 テラパゴス(テラスタルフォルム)「パゴッ!パァァーゴォォッ‼︎」

 

 ロイ「アチゲータ!『チャームボイス』!」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アァァーゲェェェッ‼︎」

 

 

 テラパゴスが「げんしのちから」でレックウザに攻撃してダメージを与えると、続けて「チャームボイス」を発動したアチゲータの攻撃がレックウザに命中した。しかし、レックウザはすぐに体勢を立て直して「ドラゴンテール」を発動すると、尻尾をテラパゴスとアチゲータに振り下ろしてきた。

 

 

 リコ「パゴゴ!『まもる』!」

 

 テラパゴス(テラスタルフォルム)「パァァァゴッ!」

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォッ‼︎」

 

 

 「まもる」によって「ドラゴンテール」の攻撃を防がれると、レックウザは口元にエネルギーを集め始め、溜まったエネルギーを空に放って「りゅうせいぐん」を発動した。そして、レックウザは降ってきた流星に「ドラゴンテール」を発動した尻尾をぶつけると、流星をテラパゴスとアチゲータに向かって飛ばしてきた。しかし、「りゅうせいぐん」は発動する度に特攻が2段階下がる技なので、何度も「りゅうせいぐん」を発動しているレックウザの特攻はかなり下がっていた。そのため、「げんしのちから」を発動したテラパゴスと「かえんほうしゃ」を発動したアチゲータの攻撃で全ての流星を撃ち落とすことができた。

 

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グオッ、グオッ、グオッ」

 

 

 リュウガ「ついに息切れを始めたな」

 

 シンヤ「ああ。いくら伝説のポケモンと言っても、体力には限界があるからな。それに、これまでニャローテたちが与えたダメージが蓄積されてるから、もうレックウザも限界のはずだ」

 

 リュウガ「だが、それはパゴゴたちも同じ」

 

 ブライア「ああ、互いに次が勝負となるだろう」

 

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 リコ「パゴゴ!『テラクラスター』!」

 

 テラパゴス(テラスタルフォルム)「パァァァァァ、ゴォォォォォォッ‼︎」

 

 

 雄叫びを上げたレックウザは緑色のオーラを体に纏うと、空高く飛び上がった。それが「ガリョウテンセイ」を発動することだということを察したリコは、テラパゴスに「テラクラスター」という技を指示した。すると次の瞬間、「ガリョウテンセイ」を発動したレックウザがテラパゴスに向かって勢いよく迫ってきたので、テラパゴスは背中のクリスタルにエネルギーを集めた。すると、クリスタルから巨大な光の柱が出現し、光の柱から無数の星の形をした弾がレックウザに向かって発射されると、それがレックウザに命中した。だが、レックウザはそんなことなどお構いなしに、「ガリョウテンセイ」を発動した状態でテラパゴスにぶつかってきた。しかし、レックウザの攻撃を耐え切ったテラパゴスは、最後の力を振り絞ってもう一度「テラクラスター」を発動すると、レックウザに大きなダメージを与えた。その結果、テラパゴスはテラスタルフォルムからノーマルフォルムに戻ってしまい、「テラクラスター」のダメージを受けて吹き飛ばされたレックウザは、近くの岩壁に叩きつけられて体がめり込んでしまう。

 

 

 シンヤ「ロイ!決めるなら今がチャンスだぞ!」

 

 

 ロイ「えっ?」

 

 

 リュウガ「『ガリョウテンセイ』は、使う度に防御と特防が1段階ずつ下がるんだ!それを2回使ったことで、レックウザは防御と特防が2段階下がってるはずだ!」

 

 シンヤ「今レックウザにダメージを与えられれば、確実に大ダメージを与えることができる!お前の夢が叶えられるチャンスだぞ!」

 

 

 ロイ「シンヤ、リュウガ……アチゲータ!」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アァァチッ‼︎」

 

 ロイ「僕の夢を叶えるために、みんなでラクアに行くために、ここで決める!アチゲータ!『ニトロチャージ』!」

 

 アチゲータ(ほのおテラスタイプ)「アチアチアチアチアチアチアチアチ、アッチゲェェェァァァァッ‼︎」

 

 

 ドォォォォォォォォォォン‼︎

 

 

 黒いレックウザ(ドラゴンテラスタイプ)「クゥゥゥゥゥゥッ!?」

 

 

 みんなの思いを託されたアチゲータは「ニトロチャージ」を発動すると、岩に体がめり込まれているレックウザに突撃した。そして、アチゲータの渾身の一撃がレックウザに決まると、その場で大爆発を起こしてレックウザに大きなダメージを与えた。

 

 

 スチャ(ロイが古のモンスターボールを構える)

 

 ロイ「ここだ!いっけぇぇぇっ‼︎」

 

 

 ロイは、黒いレックウザをゲットする時に使おうと決めていた古のモンスターボールを構えると、それをレックウザに向かって勢いよく投げた。すると、古のモンスターボールの中にレックウザは吸い込まれていき、レックウザが入った古のモンスターボールがロイの足元に落ちてくると、アチゲータのテラスタル化が解除された。

 

 

 リュウガ「アチゲータのテラスタル化が解除されたってことは…」

 

 シンヤ「ああ、レックウザをゲットできたんだ」

 ピカチュウ「ピィカァッ!」

 

 

 ロイ「ぁっ…や…やった〜!レックウザをゲットできた〜!」

 

 アチゲータ「アチゲェェェェッ‼︎」

 

 

 古のモンスターボールから出てきた黒いレックウザと出会った時、ロイは黒いレックウザをゲットすることを夢見て、シンヤたちと冒険の旅に出発し、相棒のアチゲータと共に、今まで死に物狂いで努力して頑張ってきた。その結果、ついにロイは黒いレックウザをゲットするという夢を叶えることができた。そして、シンヤたちはロイのそばに駆け寄ると、レックウザをゲットするという夢を叶えることができたロイに賞賛の言葉を送った。

 

 

 フリード「やったな、ロイ!」

 

 リコ「レックウザをゲットするって夢、やっと叶ったね!」

 

 ロイ「みんなのおかげだよ!本当にありがとう!」

 

 シンヤ「これで、やっと六英雄が揃ったな」

 

 ドット「うん!ここまで長かったけど、やっと終わったんだね」

 

 ポーーン‼︎

 

 黒いレックウザ「グォォォォッ…」

 

 

 ロイが手に持っている古のモンスターボールから黒いレックウザが出てくると、レックウザは両手を近づけ、今まで出会ってきた六英雄が出現させた同じ光の球体を作り出すと、その光の球体をテラパゴスに送った。それにより、完全に力を取り戻したテラパゴスは、テラスタルフォルムへと姿を変えた。

 

 

 テラパゴス(テラスタルフォルム)「パァァァゴォォッ‼︎」

 

 シンヤ「全ての六英雄と出会ったことで、やっと力を取り戻したんだな」

 

 リコ「よかったね、パゴゴ!」

 

 テラパゴス(テラスタルフォルム)「パァァァゴォォッ‼︎」

 

 ピカァァァァン‼︎

 

 

 テラスタルフォルムになったテラパゴスが大きな鳴き声を上げると、テラパゴスの体が輝き出し、体から光の球体が出現すると、シンヤたちを包み込んで周りの景色を変えた。そこに映し出されたのは、リュウセイ、ルシアス、アリア、ギベオンが、自分たちのポケモンである、七竜とゲッコウガ、ピカチュウ、六英雄、白いジガルデの近くにいて、そこにテラパゴスを抱えているリスタルがやってきた様子だった。

 

 

 リュウセイ『リスタル!早く来いよ!』

 アリア『そう急かさない』

 

 リスタル『遅くなってごめん!』

 ルシアス『はぐれるなよ』

 

 ギベオン『さあ、出発しよう』

 

 ルシアス『ああ。みんなで必ず行こう、ラクアに!』

 

 

 シンヤ(みんなで…か…)

 

 

 ルシアスのその言葉を最後に、周りの景色は元に戻った。このあと、ルシアスたちの身に何が起こるのか、それをてらす池から現れたリスタルから聞いているため、この光景を見ているシンヤは何とも言えない気持ちになっていた。しかし、うじうじしても始まらないので、気持ちを切り替えたシンヤは、自分の高祖父であるリュウセイが辿り着けなかったラクアがどんな所なのか、それをこの目で見ようと決めたのだった。そして、シンヤたちが後ろに振り向くと、そこではテラパゴスが六英雄のみんなと楽しくお喋りをしていた。

 

 

 テラパゴス(テラスタルフォルム)「パァァゴッw」

 

 オリーヴァ「リィィィヴァッ!」

 ガラルファイヤー「ガァァァァッ!」

 ラプラス「プラァァァァッ!」

 バサギリ「ギィィィィィリッ!」

 ウガツホムラ「ウガァァァァッ!」

 黒いレックウザ「グォォォォッ!」

 

 

 ロイ「みんな楽しそうだね」

 ドット「うん」

 

 ミコ「100年ぶりにみんな揃ったんだから、きっと嬉しいんでしょうね」

 

 リコ「うん。パゴゴも六英雄のみんなも、こうなる日を待ってたんだと思う」

 

 シンヤ「ああ」

 

 フリード「六英雄は揃った。あとはラクアに行くだけだ」

 

 ミコ「確かにそうだけど…」

 

 リュウガ「そのラクアには、どうやったら行けるんだ?」

 

 フリード「あ、そっか。六英雄が揃ったのはいいが、ラクアがどこにあるのかわからないんだよな。…とりあえず、一度船に戻ろう。あとのことは、船で考えればいい」

 

 ロイ「よ〜し!戻れ、レックウザ!……あれ?ボールが反応しない」

 

 フリード「黒いレックウザはルシアスのポケモン。だから、まだロイをパートナーだと認めてないんだろう」

 

 ロイ「ええっ⁉︎そんなぁぁ〜」

 

 リュウガ「そう落ち込むなよ。一度はお前の投げたボールに入ってくれたんだ。それだけでも、少しはお前のことを認めてくれたってことだぜ」

 

 ミコ「そうね。本物のパートナーになれるように頑張れば、いつかレックウザも、必ずロイを認めてくれるわ」

 

 ロイ「うん!」

 

 シンヤ「リコ、よく頑張ったな」

 

 リコ「うん。今までシンヤに頼ってばかりだったけど、やっと自分の力で頑張れた!」

 

 シンヤ「ああ、いいバトルだったぜ」

 リコ「ありがとう!」

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォッ‼︎」

 

 

 ロイ「レックウザ?」

 リコ「どうしたんだろ?」

 

 リュウガ「多分、ついてこいって言ってるんじゃねぇの?」

 

 シンヤ「ああ。六英雄が揃った時、ルシアスが導かれたように、ラクアへの道が開かれるとダイアナさんは言ってたからな」

 

 フリード「それに、レックウザが俺たちを連れて行く場所なんて、ラクア以外あり得ないだろう。よし、急いで船に戻るぞ。みんなでラクアに出発だ!」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「うん!」」」

 

 ミコ「ええ」

 リュウガ「ああ」

 

 シンヤ「おう。あっ、ブライア先生はどうしますか?」

 

 ブライア「私は、もう少しこのエリアゼロの中を見て回りたい。だから、ここでお別れだ」

 

 リコ「ブライア先生」

 

 ブライア「君たちのおかげで、今日は貴重な体験ができた。おかげでテラパゴスについてのいい本が書けそうだ。みんな、元気でな」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「はい!」」」

 

 シンヤ(…結局、カガリは手を出してこなかったな)

 

 

 レックウザがテラパゴスを自分の頭の上に乗せて空に飛んで行くと、残りの六英雄が古のモンスターボールの中に戻ったので、シンヤたちはブライアに別れの挨拶をすると、ブレイブアサギ号に戻って行った。すると、遠くの岩陰に隠れていたオニキスたちエクスプローラーズが姿を現した。

 

 

 エクスプローラーズside

 

 

 オニキス「ルシアスの六英雄が全て揃い、テラパゴスも本来の力を取り戻したか。よし、急いで本部に戻って、このことをギベオン様に報告するぞ」

 

 カガリ「了解〜」

 

 サンゴ「じゃあ縄を解けよ!」

 

 

 オニキスは自分のスマホロトムを使って、レックウザが現れてからテラパゴスが力を取り戻すまでの一部始終を録画していたので、早くこのことをギベオンに知らせるため、サンゴとカガリと共にエリアゼロを後にした。

 

 

 リコの家の前

 

 

 ルッカ「そう。ついにラクアに行くのね」

 

 リコ「うん!」

 

 アレックス「シンヤくん。リコのこと、よろしく頼むよ」

 

 シンヤ「はい、わかってます」

 

 ルッカ「リコ、シンヤくん、気をつけてね」

 

 リコ「うん!」

 シンヤ「はい」

 

 リコ「帰ってきたら、たくさん話を聞いてね!」

 

 ルッカ「ええ。リコ、シンヤくん、ピカチュウ、行ってらっしゃい」

 

 リコ「うん、行ってきます!」

 

 ピカチュウ「ピッカピカッ!」

 

 シンヤ「では」ペコッ(頭を下げる)

 

 

 エリアゼロから地上に戻ったシンヤたちは、ブレイブアサギ号で待機していたNたちと合流すると、早速レックウザの後を追ってラクアに行こうとした。しかし、リコがラクアに行く前に、自分の家に行ってルッカとアレックスにこのことを伝えたいと言い出したので、ブレイブアサギ号がリコの家の前に着陸すると、リコは母のルッカと父のアレックスに、これからラクアに行くと報告した。それを見ていたロイとドットは自分のスマホロトムを手に取ると、ロイは祖父に、ドットは母にラクアに行くことを伝えた。そして、ブレイブアサギ号はリコの家の前から空に飛び立つと、レックウザの後を追ってラクアに出発した。

 

 

 エクスプローラーズのアジト・研究室

 

 

 ハデス「……あと少しだ。あと少しで、やっとコイツが目覚める」

 

 

 シンヤたちがラクアに向かっている頃、エクスプローラーズのアジトの研究室では、ハデスが真っ暗な部屋に1人で立っており、特殊な培養液が入っている治療カプセルの中を見ていた。その中には、カプセルの中で溺れないよう口に呼吸器をつけられていて、体のあっちこっちにチューブが装着されている1人の女性が産まれたままの姿で入っており、胸を隠すように腕をクロスした状態で眠っていた。

 

 

 ハデス「どうだ?これから自分の子孫に会うって気持ちは?なぁ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …アリアよ?」

 

 アリア「…」

 

 スゥゥゥ(ゆっくり目を開ける)

 

 ボソッ(小声で呟く)

 

 アリア『…リュウ…セイ』

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 ブレイブアサギ号でラクアを目指している途中、ギベオンのことを聞きにアメジオに会いに行くと言い出したシンヤは、パルキアの力を使ってパルデア地方にやってくると、そこでアメジオと再会した。そこにはエクスプローラーズの執事であるハンベルもいて、バトルになるかと思われたのだが、シンヤはハンベルに一緒に来てほしいと言われたので、ハンベルたちと一緒にアメジオの家に向かうことになった。

 

 

 次回「アメジオの決意!己が進む道へ!」

 





 アリアが入っている治療カプセルは、ドラゴンボールに登場するメディカルマシーンと同じ物だと思ってください。
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