ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり   作:通りすがりのポケモントレーナー

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 パルデア地方にあるエリアゼロで、ルシアスの相棒であり、六英雄の中で最強の《黒いレックウザ》とバトルしたリコたちは、黒いレックウザに認めてもらえたことで、ついに全ての六英雄を集めることができた。それと同時に、テラパゴスが本来の力を取り戻して覚醒すると、ブレイブアサギ号に戻ったシンヤたちは、最後の旅の目的地である《ラクア》に向けて出発した。そして、黒いレックウザに導かれてシンヤたちがやってきたのは、《クムリタウン》という人間とポケモンが一緒に暮らしている所だった。


第94話『天と地が出会う処、黒いレックウザの伝説』

 

 クムリタウン・麓

 

 

 ドット「うぅ…寒い(∩´﹏`∩)」

 

 マードック「かなり標高の高い場所にいるからな」

 

 リュウガ「それに、ここは冬が長いらしい」

 

 ミコ「それもあるから、よけい寒いんでしょうね」

 

 フリード「さて、これからレックウザが飛んで行った山のてっぺんに向かうわけだが、あそこに行くには、クムリタウンを通る必要がある。だから、まず最初はクムリタウンに向かうぞ」

 

 シンヤ「ん?わざわざクムリタウンに行かなくても、ひこうタイプのポケモンに乗って、そのまま山のてっぺんに行けばいいだろ」

 

 モリー「それはダメ」

 シンヤ「えっ?何で?」

 

 モリー「山のてっぺんは、ここよりもさらに気温が低いんだ。いきなりそんなとこに行ったら、すぐに体温が低下して命に関わるからね」

 

 シンヤ「マジ?」

 モリー「うん」

 

 フリード「だから、しっかり防寒対策をして、ゆっくり山を登っていこう」

 

 ドット「山登り⁉︎…はぁ〜〜」

 リュウガ「でけぇため息だな」

 

 シンヤ「ドットは体力がないからな」

 

 ミコ「でも、パルデア最高峰に行く時は頑張ってたじゃない。それに、テラスタル研修を受けた時にたくさん歩いたんだから、体力が上がってるはずでしょ?」

 

 ドット「そんなに上がってない」

 リュウガ「そんなんでラクアに行けるのかよ」

 

 ドット「…自信がなくなってきた」

 リュウガ「じゃあ留守番すればいいじゃん」

 

 ドット「ラクアに行くために今まで頑張ってきたんだから、絶対に嫌だ!」

 

 リュウガ「じゃあ弱音を吐かずに頑張れよ」

 

 フリード「よし。準備ができたらすぐに出発するから、俺と一緒に山のてっぺんに向かう、シンヤ、リコ、ロイ、ドット、リュウガ、ミコ、Nの7人は、今から出発の準備をしてくれ」

 

 リコ「うん!」

 ロイ「わかった!」

 

 

 ブレイブアサギ号がクムリタウンの麓に着陸すると、フリードの指示で、マードック、オリオ、モリー、ランドウの4人が船で待機することになり、シンヤ、リコ、ロイ、ドット、リュウガ、ミコ、Nの7人がフリードと一緒にレックウザが向かった山の頂に行くことになったので、シンヤたちは自分の部屋に向かった。そして、持っていく荷物をリュックや鞄の中にまとめると、甲板にいるフリードと一緒にクムリタウンに向かった。

 

 

 クムリタウン

 

 

 シンヤ「やっと着いたな」

 リコ「綺麗な町!」

 

 

 レックウザの向かった山の頂に向かうため、クムリタウンへとやってきたシンヤたちは、町の中を歩いて進みながら、クムリタウンに住んでいる人たちがどういう生活をしているかを見ていた。さっきフリードが船で言っていた通り、ここに住んでいる人たちはポケモンと力を合わせて自給自足の生活をしていた。

 

 

 リュウガ「《ミチーナ》みたいな所だな」

 

 ミコ「うん。ここにいる人たちが着ている服も、ミチーナにいた人たちが着てた服とそっくりだし」

 

 シンヤ「そうだな」

 

 リコ「ミチーナって?」

 

 シンヤ「俺たちがシンオウ地方を旅してた時に行った場所だよ」

 

 

 「本当に黒いレックウザを見たんだ!災いが来るよ!」

 

 

 リコ「ん?」

 

 リュウガ「今、誰か黒いレックウザって言わなかったか?」

 

 ミコ「それに、災いが来るって…」

 

 シンヤ「あっちから聞こえてきたな」

 

 

 シンヤたちがクムリタウンの中を通って山の頂を目指していると、右の道から黒いレックウザのことで話している声が聞こえてきたので、シンヤたちは右の道を走って行った。すると、前の方に2人の親子が立っていて、子供が父親に黒いレックウザのことで喋っていた。

 

 

 「大婆様が言ってた黒いレックウザが現れたんだよ!だから僕のオンバットがいなくなったんだ!」

 

 「ユハ、心配しなくても大丈夫だ」

 

 フリード「あの、すみません」

 

 「ん?あなた方は?」

 

 

 フリードが2人の親子に近づいて声をかけると、子供の父親が険しい顔をしてフリードの前に移動した。どうやら、ここの住人じゃないシンヤたちを警戒しているようだ。

 

 

 フリード「俺たちは、ライジングボルテッカーズという旅の者です。今、お二人が黒いレックウザのことで話しているのを聞いたんですが…」

 

 「ええ。それが何か?」

 

 ロイ「僕たち、2人が話してた黒いレックウザと一緒にこの町に来たんです」

 

 「「えっ⁉︎」」

 

 リコ「私たち、ラクアって場所を目指して旅をしてるんです」

 

 シンヤ「このクムリタウンのどこかにあると思うんですけど、何か知っているなら教えてくれませんか」

 

 「ラクア……聞いたことないな」

 

 シンヤ「そうですか」

 

 

 シンヤたちが怪しい者じゃないということがわかると、子供の父親はシンヤたちの質問に優しく答えてくれた。しかし、ラクアについては何も知らないようだ。

 

 

 「すぐに町から出て行け‼︎」

 

 ライジングボルテッカーズの全員「「「えっ?」」」

 

 「黒いレックウザが現れると、災いが起きるんだ!お前たちが連れてきたんだろ!」

 

 シンヤ「そういや、さっきも黒いレックウザのことを災いと言ってたな」

 

 「そうさ!黒いレックウザは災いを起こすんだ!」

 

 ロイ「黒いレックウザは災いなんか起こさないよ!」

 

 「そんなことわかるもんか!黒いレックウザがここに来たから、僕のオンバットがいなくなったんだ!」

 

 「ユハ、やめなさい」

 

 ユハ「父さん」

 

 ユハの父「きっと、オンバットはどこかで遊んでいるんだよ」

 

 ユハ「…お前たち、早くこの町から出ていけ!」

 

 

 ユハはシンヤたちにそう言うと、どこかに走って行ってしまった。

 

 

 リュウガ「なんだアイツ?」

 

 ユハの父「すみません。息子が失礼なことを」

 

 フリード「いえ」

 

 ミコ「あの子、黒いレックウザが嫌いなのかな?」

 

 ユハの父「ええ。大婆様が言ってたことを信じていまして」

 

 フリード「大婆様?」

 

 ユハの父「私の曽祖母です。よわい100歳を超えているのですが、なんでも、小さい頃に黒いレックウザを見たことがあると」

 

 ライジングボルテッカーズの全員「「「えっ?」」」

 

 リコ「ねぇ、その黒いレックウザって…」

 

 シンヤ「ああ。ルシアスの黒いレックウザで間違いだろう」

 

 ミコ「もしかしてそのお婆さん、ルシアスたちを見たことがあるのかも」

 

 フリード「その可能性は高いな。あの、その大婆様と話をしたいのですが、会うことはできますか?」

 

 ユハの父「え?構いませんが、もう100年も昔のことですし、記憶も朧げだと思いますよ」

 

 フリード「構いません。黒いレックウザを見た時のことを聞きたいんです」

 

 ユハの父「ぁっ、わかりました。私についてきてください」

 

 フリード「俺とNが話を聞いてくるから、お前たちはこの町をもう少し調べておいてくれ」

 

 リコ「でも、ルシアスは私の先祖だし、話を聞くなら私たちも一緒に…」

 

 シンヤ「いや、大勢で押しかけても迷惑だし、よそ者の俺たちは警戒されてるから、行くなら少人数の方がいい」

 

 フリード「シンヤの言う通りだ。大婆様から聞いた話は、後で合流した時にちゃんと教えるから、ここは俺たちに任せてくれ」

 

 シンヤ「わかった。N、頼むぜ」

 

 N「ああ」

 

 

 クムリタウン・町中

 

 

 シンヤ「まさか、100年前に黒いレックウザを見た人がいるとはな」

 

 リュウガ「ラクリウムの影響を受けてるわけでもないのに、すごい長生きだな」

 

 

 フリードと別れたあと、シンヤたちはクムリタウンの町の中を歩いてラクアに関する情報がないかを探し回っていたが、ラクアに関する手がかりなにもなかった。

 

 

 ミコ「でも、どうして黒いレックウザが災いを起こすなんて思われてるんだろ?」

 

 シンヤ「確かにな」

 

 

 ポケモンの中には、リュウガの持つイベルタルや、ハデスのダークライのように人やポケモンから恐れられているポケモンはいるが、レックウザはそれほど恐れられる存在でないはずだ。なのに、どうして黒いレックウザのことを災いと呼ぶのか、それがシンヤには不思議だった。

 

 

 「うわぁ〜〜!」

 

 

 シンヤ・リコ・リュウガ・ミコ・ロイ・ドット「「「「「「っ!」」」」」」

 

 ロイ「今の声って…」

 ミコ「さっきのユハって子の声だわ」

 

 ドット「でも、どこから声が?」

 

 シンヤ「あの洞窟の中じゃないか?」

 リュウガ「行ってみるか」

 

 

 クムリタウンの町中を歩いていると、近くにある洞窟の中からさっき出会ったユハの叫び声が聞こえてきたので、それが気になったシンヤたちは洞窟の中に向かった。洞窟の中は真っ暗でかなり深そうだったが、シンヤのピカチュウが自分の体を発光させてくれたおかげで周りが明るくなったので、シンヤたちは洞窟の中をどんどん進むことができた。

 

 

 クムリタウン・洞窟の中

 

 

 リュウガ「どこまで行ったんだ、あのユハってやつ?」

 

 ロイ「どうして洞窟に入ったんだろ?」

 

 シンヤ「オンバットを探しにきたんだろ」

 

 ロイ「えっ?」

 

 リュウガ「オンバットは、こういう暗い洞窟の中が好きだからな。キタカミの里で見たオンバットもそうだったろ?」

 

 ロイ「あっ、そういえば…」

 

 ピクッ!

 

 ピカチュウ「ピカッ!」

 シンヤ「ん?どうしたピカチュウ?」

 

 

 洞窟の中を歩いて進んでいると、シンヤの肩に乗っているピカチュウが何かの気配を感じ取り、目の前の小さい穴がある場所に顔を向けた。すると、そこから1人の男の子と1匹のポケモンが出てきた。

 

 

 ユハ「うわぁ〜〜!」

 オンバット「オォォン!」

 

 

 シンヤ「あっ!」

 リュウガ「なんだ、お前か…」

 

 

 ビブラーバの群れ「「「ブラァァァァッ‼︎」」」

 

 

 リコ・ロイ・ドット「「「ええっ⁉︎」」」

 

 

 ピカチュウが見ていた小さい穴がある場所から出てきたのは、シンヤたちが探しにきたユハと、ユハがいなくなったと言っていたオンバットだった。その2人が穴から出てくると、ユハとオンバットを追いかけている野生のビブラーバの群れが出てきた。

 

 

 リュウガ「ビブラーバの群れじゃねぇか!」

 シンヤ「あの2人、なんで追われてんだ?」

 ミコ「そんなことより、早く逃げないと!」

 

 

 ユハとオンバットがシンヤたちの方に走ってくると、野生のビブラーバの群れが飛んできたので、シンヤたちはビブラーバの群れから逃げるためにその場から急いで走り出した。そして、洞窟の中を走り回ってしばらくすると、逃げた所に小さな穴があるのを見つけたシンヤたちは、その中に入って隠れることにした。

 

 

 リコ「ハァ、ハァ、ハァ…」

 

 シンヤ「なんとか撒いたみたいだな」

 

 ミコ「みんな、大丈夫?」

 

 ユハ「う、うん……って、お前たち!災いを呼んだ奴ら!」

 

 ロイ「だから災いじゃないって!」

 

 リコ「私たち、洞窟の中にいるあなたの叫び声を聞いたから来たの」

 

 ユハ「えっ?そうだったのか」

 

 リュウガ「それより、何でオンバットと一緒にビブラーバに追われてたんだ?」

 

 ユハ「そ、それは…」

 

 

 ユハから詳しい話を聞くと、ユハはシンヤたちと別れたあと、オンバットを探しにこの洞窟にやってきたそうだ。そして、洞窟の奥でオンバットを見つけたのだが、その直後にさっきのビブラーバたちに見つかってしまい、そのままビブラーバたちに襲われたのでオンバットと一緒に洞窟の中を逃げ回っていたら、自分たちを探しにきたシンヤたちとバッタリ会ったということらしい。

 

 

 シンヤ「なるほど」

 

 ユハ「きっと、これも黒いレックウザの仕業だよ」

 

 ロイ「だから、黒いレックウザのせいじゃないって!」

 

 ユハ「あるって!」

 ロイ「ない!」

 

 ユハ・ロイ「「ぬう〜〜〜!」」

 

 ミコ「2人とも、今は喧嘩してる場合じゃないでしょ」

 

 ユハ・ロイ「「あっ…」」

 

 リコ「他に出口はないの?」

 

 ユハ「うん。あのトンネルを出ないと外には出られないんだ」

 

 リュウガ「っても、あのトンネルの近くには…」

 

 

 リュウガが穴からゆっくり顔を出してトンネルの方を見ると、そこにはさっきのビブラーバの群れが飛んでいるので、シンヤたちはビブラーバをなんとかしてトンネルに行く方法はないかと考えた。

 

 

 シンヤ「あっ、ミコのサーナイトの『テレポート』を使えば…」

 

 ミコ「ごめん。サーナイト、レックウザとのバトルで疲れてたから、ここにくる途中にナナカマド博士に連絡して、そのまま博士の所に送ちゃったの」

 

 シンヤ「マジかよ。リュウガ、フーディンは?」

 

 リュウガ「残念ながら、今は手持ちにいない。ナナカマドの爺さんに送ってもらおうにも、スマホロトムが圏外になってる」

 

 シンヤ「じゃあ、強行突破するしかないか」

 

 ミコ「でもそれなら、ビブラーバたちを傷つけない方法を考えないと」

 

 リコ「そうだね」

 

 リュウガ「……あっ、いいこと思いついたぞ!」

 

 

 野生のポケモンに襲われた場合、力ずくで倒すというのも一つの手だが、これだけ狭い場所で派手に戦うことはできないし、下手にビブラーバたちを傷つけるわけにもいかないので、なるべくビブラーバたちを傷つけずにトンネルを出る方法をシンヤたちは考えた。そして、その作戦を考えてしばらくすると、いい作戦を閃いたリュウガは、ビブラーバたちを傷つけずに洞窟から脱出する作戦をシンヤたちに話すと、シンヤたちはその作戦に乗ることにした。

 

 

 スタスタッ(ビブラーバの近くに歩いて行く)

 

 ビブラーバの群れ「「「ビブッ?」」」

 

 リコ・ミコ「「…」」

 

 ユハ「なぁ、あの2人に任せて大丈夫なのか?」

 

 シンヤ「ビブラーバたちを傷つけないように戦うには、リコとミコの持ってるポケモンの方が都合がいいんだ」

 

 リュウガ「それより、いつでも逃げられる準備をしておけ」

 

 ミコ「じゃあリコ、作戦通りにいくわよ」

 リコ「うん!ニャローテ!」

 ミコ「マニューラ!出てきて!」

 

 ポーーン‼︎

 

 ニャローテ「ニャァァァッ!」

 マニューラ「マァァァニュッ!」

 

 

 穴から出てきたリコとミコはビブラーバの群れの前に歩いて行くと、ビブラーバたちとバトルするために、リコはニャローテを、ミコはマニューラをモンスターボールから繰り出した。もちろん本気で戦うわけではなく、ビブラーバたちを傷つけずにこの洞窟から脱出するためだ。

 

 

 リコ「ニャローテ!『マジカルリーフ』!」

 ミコ「マニューラ!『ふぶき』!」

 

 ニャローテ「ニャァァァロォォォッ‼︎」

 マニューラ「マァァァァニュゥゥゥゥ‼︎」

 

 

 ニャローテが蕾から大量の葉を飛ばすと、ビブラーバの群れの周りに大量の葉が飛んでいき、ビブラーバたちは身動きが取れなくなった。そこにマニューラが放った「ふぶき」がニャローテの放った「マジカルリーフ」と一つとなると、ビブラーバの群れの周りに寒い風が吹き荒れ始めたので、ビブラーバたちは動きを止めた。

 

 

 ユハ「あんなにたくさんのビブラーバたちを相手に、あんなバトルができるなんて」

 

 シンヤ「じめん・ドラゴンタイプのビブラーバには、こおりタイプの技は効果抜群だからな。たとえ技が当たらなくても、寒さで体が動かないから、無駄にビブラーバたちを傷つけずに済む」

 

 ユハ「すごい!」

 オンバット「オォン!」

 

 ユハ「オンバット」

 オンバット「オンッ!」コクッ

 

 ユハ「…うん!わかった!」

 

 

 リコとミコのバトルを見たオンバットが自分も戦いたいと目で訴えかけていることに気づいたユハは、ビブラーバたちと戦うためにオンバットと共にリコとミコの前に出た。

 

 

 ユハ「行くぞ!オンバット!」

 オンバット「オォン!」

 

 ユハ「『ドラゴンクロー』‼︎」

 

 オンバット「オォォォォォンッ‼︎」

 

 ビブラーバの群れ「「「ブラァァァァッ⁉︎」」」

 

 

 ユハのオンバットが「ドラゴンクロー」を発動してビブラーバたちを攻撃すると、ビブラーバたちはその攻撃を避けようと震える体を動かし、間を作ってオンバットの攻撃をかわした。

 

 

 リュウガ「みんな!今のうちにトンネルに走れ!」

 

 

 リュウガの合図でみんな一斉に走り出すと、ビブラーバたちの間を通ってそのままトンネルの外に向かった。

 

 

 洞窟の外

 

 

 シンヤ「作戦通りにうまくいったな」

 

 リュウガ「ああ。オンバットが攻撃するのは作戦になかったが、そのおかげで脱出できたからよしとするか」

 

 ロイ「うん。さっきのオンバットの『ドラゴンクロー』、すごかった!」

 

 ユハ「ヘヘッ、オンバットと頑張って特訓したから」

 

 シンヤ「ん?なぁ。その特訓した場所って、さっきのビブラーバたちがいた洞窟の中か?」

 

 ユハ「うん。洞窟の奥で『ドラゴンクロー』を使って特訓してたら、急にオンバットがいなくなっちゃったんだ」

 

 シンヤ「やはりな。だからビブラーバたちは怒ってたんだ」

 

 ユハ「えっ?」

 

 リコ「シンヤ、ビブラーバたちがユハくんを襲ってた理由がわかったの?」

 

 シンヤ「ああ。おそらく、ユハとオンバットが特訓した場所は、ビブラーバたちの縄張りだったんだ。そこに2人がやってきたから、ビブラーバたちは自分の縄張りを守るためにユハとオンバットを襲おうとしたんだろう。それに気づいたオンバットが慌ててその場から逃げだし、気づいたらユハとはぐれてたんだろう」

 

 リュウガ「なるほど。そのすぐ後に、俺たちがクムリタウンにやってきたってことか」

 

 ユハ「じゃあ、全部、僕の勘違いってこと?」

 

 ミコ「そうなるかな。だって、ユハのオンバットがいなくなったのは、私たちがここに来る前なんでしょ?だったら、黒いレックウザは何も関係ないのは明らかだし」

 

 ユハ「そう、だよね。…みんな、さっきは酷いことを言ってごめん!オンバットがいなくなったの、黒いレックウザのせいじゃなかった」

 

 ロイ「わかってくれたらそれでいいよ」

 

 ユハ「さっきの2人のバトルを近くで見てて、すごいって思った。僕もオンバットともっと特訓して、あんなバトルができるように頑張るよ!」

 

 リコ「きっとできるよ!」

 ミコ「ええ、頑張ってね」

 ユハ「うん!」

 

 ロトロトロト…ロトロトロト…(スマホロトムに着信が入る)

 

 シンヤ「フリードからだ」

 

 ピッ(電話に出る)

 

 シンヤ「フリード、どうした?」

 

 フリード『みんな、ここに来る時に通った噴水のある場所に来てくれ。大婆様から、ラクアに関する情報を聞いた』

 

 シンヤ「えっ?、本当か⁉︎」

 

 フリード『ああ。詳しいことは合流した時に話す』

 

 ピッ(電話を切る)

 

 リュウガ「どうやら、うまく話を聞けたみたいだな」

 

 シンヤ「ああ」

 

 ロイ「ユハ、僕たちもう行くね」

 

 ユハ「うん。みんなのおかげで助かったよ。本当にありがとう」

 

 

 オンバットがいなくなった理由が黒いレックウザのせいじゃないとわかると、ユハとシンヤたちは仲良くお喋りを始めた。そこに大婆様からラクアに関する情報を聞いたフリードが連絡してきたので、シンヤたちはフリードと合流するためにユハと別れると、待ち合わせ場所に決めた噴水のある場所に向かった。

 

 

 スッ(誰かがシンヤに視線を向ける)

 

 ピカチュウ「ピカッ!」

 シンヤ「ん?どうしたピカチュウ?」

 

 ピカチュウ「ピィカッ」

 シンヤ「なるほど、誰かいるな」

 

 

 シンヤたちがフリードと合流しようとその場から離れようとすると、自分の肩に乗っているピカチュウが後ろにいる誰かの視線を感じ取ったので、シンヤは後ろに顔を向けたが、そこには誰もいなかった。しかし、誰かが自分たちを後ろにある建物の影から見ていることにシンヤとピカチュウは気づいていた。

 

 

 リコ「シンヤ、どうしたの?」

 シンヤ「いや、なんでもない」

 

 リコ「じゃあ、早く噴水のある所に行こうよ」

 シンヤ「ああ」

 

 

 シンヤとピカチュウは顔を前に向けると、リコたちと一緒に待ち合わせ場所に決めた噴水のある場所に急いだ。すると、建物の影に隠れていた人物が姿を現した。

 

 

 建物の影

 

 

 アゲート「私の存在に気づくとは、さすが世界チャンピオンだな」

 

 

 建物の影から姿を現したのは、、エクスプローラーズの幹部の《アゲート》だった。シンヤとピカチュウはアゲートの存在に気づいていたが、ここで戦うわけにはいかないので、敢えてアゲートに気づかないフリをしてフリードの元に急いだのだ。そして、シンヤたちがその場からいなくなると、アゲートはその場を去ってあるマークが描かれている建物の前にやってきて、その建物の中にゆっくり歩いて行った。その建物に描かれていたマークとは、《エクシード社》と同じマークだった。

 

 

 クムリタウン・噴水の前

 

 

 リコ「ギベオンがこの町に?」

 フリード「ああ。大婆様からそう聞いた」

 

 

 フリードはシンヤたちと合流すると、大婆様から聞いた話をシンヤたちに話した。さっき黒いレックウザが飛んで行った場所は《クムリ山》という所らしく、天と地が出会う処と呼ばれているらしい。大婆様が黒いレックウザを見たのは3歳の頃で、山の頂の近くで謎の大爆発が起こり、その直後に空を飛んで行く黒いレックウザを見たらしい。その話を聞いたシンヤたちは、大婆様の言った謎の大爆発とは、ギベオンのジガルデが掘り起こしたラクリウムが暴走した時のことだと思った。しかも、この話には続きがあるらしい。

 

 

 謎の大爆発によって太陽が遮られたことにより、三日三晩、暗い空に覆われ、ようやく光が射すようになった頃、髪が長くて学者のような風貌をしていて、異様な雰囲気を纏っている男がクムリタウンに現れたらしい。大婆様の母は、男が山の爆発に巻き込まれたのだろうと思い、その学者の男を家で看病したそうだ。それを聞いたシンヤたちは、大婆様の母が看病した男は、ラクアの崩壊に巻き込まれたギベオンなのだと悟った。

 

 

 リュウガ「これで、ラクアのある場所がハッキリわかったな」

 

 シンヤ「ああ。ラクアがあるのは、天と地が出会う処と呼ばれている、あのクムリ山の頂上だ」

 

 ドット「ってことは…」

 

 リュウガ「山登りをするのは確定だな」

 

 ドット「マジかよ…」

 

 シンヤ「しょうがねぇよ。元々あそこに行くつもりだったんだし」

 

 フリード「さぁ、ラクアに向けて出発だ」

 

 

 大婆様から聞いた話により、クムリ山の頂上にラクアがあることがわかったので、シンヤたちは防寒対策をすると、早速クムリ山を登ってラクアを目指した。山道を登るのはとても大変で、上に進むたびにどんどん寒くなっていくが、ようやくラクアに行けるのだと思うと嬉しくなり、シンヤたちはドットのペースに合わせて道を進んだ。

 

 

 リコ「ん?」

 シンヤ「どうした?」

 

 リコ「あれを見て」

 シンヤ「えっ?…あれは…」

 

 

 山道を登ってラクアを目指していると、リコが麓の所に何かあるのを見つけたようで、シンヤはリコが指を向けた場所に目を向けた。雲と霧があるためよくは見えないが、リコが指を差した麓には大きな建物が建てられていた。

 

 

 シンヤ(あんな森の中に建物を建ててるのか…)

 

 

 リュウガ「おーーい!シンヤァァ、リコォォ、早く来いよ!」

 

 

 シンヤ「ぁっ、リコ、行くぞ」

 リコ「うん」

 

 

 どうしてあんな所に建物が建っているのか気になったが、先を進んでいるリュウガに呼ばれると、シンヤとリコはリュウガたちに追いつくために山道を進んで行った。そして、シンヤとリコがリュウガたちに追いついてしばらく歩き続けると、大きな崖がある場所にやってきた。

 

 

 リコ「これを登るの?」

 シンヤ「そうなるな」

 

 リュウガ「何言ってんだ?こんな崖、ひこうタイプのポケモンを使えば…」

 

 ヒョコ(テラパゴスがリュックの中から出てくる)

 

 テラパゴス「パァァゴッ!」

 

 リコ「パゴゴ!」

 

 テラパゴス「パァァァァゴォォッ‼︎」

 

 

 ピカァァァァァン‼︎(古のモンスターボールが光る)

 

 リコ「えっ?」

 

 ポーーン‼︎

 

 オリーヴァ「リィィィヴァァァァッ!」

 

 

 リュウガがモンスターボールを取り出そうとすると、リコのリュックの中に入っているテラパゴスが出てきた。そして、テラパゴスが大きな鳴き声を上げると、リコのリュックに入っている古のモンスターボールから六英雄のオリーヴァが現れ、両手を重ねて地面に下ろした。

 

 

 リコ「もしかして、自分の手に乗れってこと?」

 

 オリーヴァ「リィィィッ」コクッ

 

 リコ「ありがとう!」

 

 シンヤ「んじゃ、レディファーストってことで、先にリコたちが乗れよ」

 

 リコ「うん」

 

 

 オリーヴァが下ろした両手にリコとミコとドットが先に乗ると、オリーヴァは両手を上にあげてリコたちを崖の上に運び、そのあとに残ったシンヤたちを両手に乗せて崖の上に運んだ。すると、役目を終えたオリーヴァは古のモンスターボールの中に戻っていき、シンヤたちが崖の上にある道を進んでしばらくすると、流れが早い大きな川がある場所にやってきた。

 

 

 大きな川

 

 

 シンヤ「今度は川か」

 ドット「でも、これを渡るのは無理だな」

 

 シンヤ「だったらミライドンたちに…」

 

 テラパゴス「パァァァァゴォォ‼︎」

 

 ポーーン‼︎

 

 ラプラス「プラァァァッ!」

 

 リコ「ラプラス!」

 

 

 シンヤがミライドンやコライドンが入っているモンスターボールを取り出そうとすると、リコが抱っこしているテラパゴスが地面に降りて、再び大きな鳴き声を上げた。すると、リコのリュックの中に入っている古のモンスターボールが光り出し、今度は六英雄のラプラスが現れた。

 

 

 ラプラス「ホォォォォォッ!」

 

 フリード「自分に乗れってことか」

 

 ロイ「でも、8人もラプラスの背中に乗れるの?」

 

 シンヤ「俺たちは自分のポケモンに乗って行くから、リコとロイとドットとフリードは、ラプラスの背中に乗ってくれ」

 

 ポーーン‼︎

 

 ミライドン「アギャアアッ‼︎」

 ギャラドス「ギャァァァァッ‼︎」

 ミロカロス「ミロォォォォッ‼︎」

 アバゴーラ「ゴォォォォォラッ‼︎」

 

 シンヤ「ミライドン、頼むぜ」

 ミライドン「アギャアアア!」

 

 

 さすがに8人もラプラスの背に乗るのは無理なので、シンヤはミライドン、リュウガはギャラドス、ミコはミロカロス、Nはアバゴーラをモンスターボールから繰り出すと、みんなそれぞれのライドポケモンに乗り込んで川を進んで行った。

 

 

 シンヤ「風が気持ちいいな」

 ピカチュウ「ピィカァッ」

 

 リュウガ「おい、前を見ろ!」

 

 

 ラプラスやミライドンたちが順調に川を進んでいると、突然リュウガが前を見ろと叫ぶので、シンヤたちは前の方を確認した。すると、前方に大きな岩礁があった。

 

 

 ドット「このままじゃぶつかる!」

 

 テラパゴス「パァァァァゴォォ‼︎」

 

 ポーーン‼︎

 

 バサギリ「ギィィィリッ!」

 

 リコ「バサギリ!」

 

 バサギリ「ギィィィィバァァァァッ‼︎」

 

 

 ラプラスたちが大きな岩礁がある所に向かって進んで行くと、テラパゴスが大きな鳴き声を上げた。すると、今度は六英雄のバサギリが古のモンスターボールから現れ、ラプラスたちの前方にある大きな岩礁を両手の斧で次々と破壊していった。おかげでラプラスたちは岩礁にぶつかることなく進めたため、無事に川岸にたどり着いたシンヤたちはラプラスやミライドンたちにお礼を伝えると、ポケモンたちをボールに戻して先に進んだ。

 

 

 フリード「スマホロトムが圏外になってる。この辺りには電波が届かないってことか」

 

 シンヤ「リュウガ、ミコ。手持ちポケモンの入れ替えは、さっきクムリタウンで済ませたよな?」

 

 リュウガ「ああ。さっき山登りをする前にナナカマドの爺さんに連絡して、いつでもバトルできるように手持ちを変えておいたぜ」

 

 ミコ「シンヤもそうでしょ?」

 シンヤ「ああ」

 

 

 シンヤとリュウガとミコの3人は、山では電波がないからスマホロトムが使えないことを考え、さっきフリードと合流した時にナナカマド博士に連絡すると、手持ちポケモンの入れ替えをしておいたのだ。

 

 

 ゴロゴロッ(何かが転がってくる音)

 

 

 リュウガ「ん?何だ?この音?」

 シンヤ「上の方から聞こえてくるな」

 ピカチュウ「ピィカッ!」

 

 

 シンヤたちが山道を歩いて進んでいると、上の方から何か大きな音が聞こえてきたので、シンヤたちが前の方を見ていると、前の方にある曲がり道から巨大な丸い岩がシンヤたちのいる所に向かって転がってきた。

 

 

 ミコ「嘘⁉︎」

 リュウガ「今度は岩かよ!」

 

 シンヤ「ここは俺に任せろ!」

 

 スチャ(ボールを掴む)

 

 テラパゴス「パァァァァゴォォ‼︎」

 

 ポーーン‼︎

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガァァァァァッ‼︎」

 

 ポーーン‼︎

 

 シンヤのウガツホムラ「ガァァァァァッ‼︎」

 

 

 前から転がってきた巨大な岩にぶつかりそうになると、シンヤはベルトについてる1つのモンスターボールを掴み、テラパゴスは鳴き声を上げた。すると、リコのリュックの中に入っている古のモンスターボールから六英雄のウガツホムラが出てきて、シンヤが掴んだモンスターボールを宙に投げると、中からウガツホムラが現れた。六英雄のウガツホムラとシンヤのウガツホムラはリコたちの前に出ると、転がってきた岩を頭についている金色の盾のようなもので受け止め、転がってきた岩の方向を逸らして下の方に落とした。

 

 

 シンヤ「助かったぜ、ウガツホムラ」

 リコ「ありがとう」

 

 テラパゴス「パァァゴッ!」

 

 六英雄のウガツホムラ「ウガァァァッ!」

 シンヤのウガツホムラ「ガァァァァッ!」

 

 シンヤたちが2体のウガツホムラにお礼を言うと、六英雄のウガツホムラは自分で古のモンスターボールの中に戻り、シンヤが自分のウガツホムラをモンスターボールに戻すと、リコたちは先に進み始めた。

 

 

 ダンッ!(2体のポケモンが立ち塞がる)

 

 

 シンヤ「ん?」

 フリード「あれは…」

 

 

 バンギラス「バギァァァァッ‼︎」

 ニドキング「ニドォォォォッ‼︎」

 

 

 フリード「バンギラスにニドキング!」

 ミコ「ここら辺にもポケモンがいるんだ」

 

 リュウガ「よし、今度は俺に任せろ!」

 

 ポーーン‼︎

 

 イベルタル「ベェェェェェルッ‼︎」

 

 テラパゴス「パァァァァゴォォ‼︎」

 

 ポーーン‼︎

 

 ガラルファイヤー「ガァァァァァッ‼︎」

 

 

 シンヤたちがクムリ山の山頂を目指して歩いていると、目の前に野生のバンギラスとニドキングが現れたので、リュウガはイベルタルが入っているモンスターボールを手に取ると、イベルタルをモンスターボールから出し、テラパゴスが鳴き声を上げると、リコのリュックの中に入っている古のモンスターボールの中からガラルファイヤーが現れて「もえあがるいかり」を発動した。すると、バンギラスとニドキングはやる気をなくしてしまい、最後にイベルタルがバンギラスとニドキングに雄叫びを上げると、バンギラスとニドキングは完全に戦意を喪失してしまう。

 

 

 バンギラス「バ…ギャ…」

 ニドキング「ニ…ニドォォ…」

 

 リュウガ「この状態なら、バトルするまでもないな」

 

 スチャ(モンスターボールを取り出す)

 

 リュウガ「いけ、モンスターボール!」

 

 シュッ!(モンスターボールを投げる)

 

 コンッ!(モンスターボールがバンギラスに当たる)

 

 シュルルーーン

 

 ポワン…ポワン…ポワン……ポンッ!

 

 リュウガ「よし、バンギラスをゲットだ!」

 

 

 本来、ポケモンをゲットするにはバトルをして、相手を少し弱らせておく必要があるが、ガラルファイヤーの「もえあがるいかり」によってやる気が喪失し、追い討ちをかけるようにイベルタルが雄叫びを上げると、バンギラスはすっかり怯えてしまったので、リュウガは難なくバンギラスをゲットすることができた。

 

 

 シュン‼︎(バンギラスをゲットしたボールが消える)

 

 リュウガ「ナナカマドの爺さんの所に送られたか。バンギラスを鍛えるのは、ここから戻ったあとだな」

 

 シンヤ「お前、こんな時にポケモンをゲットするなよ」

 

 リュウガ「いいじゃねぇか。野生のポケモンなんだし、いつゲットできるかもわからねぇんだから」

 

 ミコ「野生のバンギラスには、そう簡単には会えないからね」

 

 リュウガ「それに、俺は《バンギラスナイト》を持ってるから、バンギラスをメガシンカさせることができるからな」

 

 シンヤ「絆があればな」

 

 ドット「でも、僕たちがラクアに進むのを六英雄が助けてくれるなんて…」

 

 シンヤ「アレックスさんが書いた、ルシアスをモデルにした絵本に書いてあったことを実際に体験してるみたいだな」

 

 ロイ「そう言われてみれば…」

 リコ「確かにそうかも」

 

 ミコ「もしかしたら、ルシアスたちもこうやって、六英雄のみんなに力を貸してもらってたのかもね」

 

 リコ「うん!きっとそうだよ!」

 

 フリード「よし。みんな、あともう少しだ。頑張ろうぜ!」

 

 キャプテンピカチュウ「ピカピカ!」

 

 ドット「あとちょっとで、やっとラクアに行けるんだ」

 

 

 ガラルファイヤーが古のモンスターボールの中に戻り、リュウガがイベルタルをモンスターボールに戻すと、シンヤたちはクムリ山を登り始めた。それからしばらくすると、シンヤたちは前方が雲に隠れている所にやってきた。

 

 

 リュウガ「前が見えねぇぞ」

 

 シンヤ「でも、他に道はないし、これを進むしかないんじゃないか?」

 

 テラパゴス「パァゴォパァゴォ!」

 

 N「この中に進もうと、彼はそう言ってるよ」

 

 リコ「Nさん、パゴゴの言葉もわかるんですか?」

 

 N「うん」

 

 リュウガ「Nがそう言うってことは…」

 

 シンヤ「ああ、この先にラクアがあるってことだろうな」

 

 フリード「だが、前が見えない以上、危ないの確かだ。みんな、気をつけて進めよ」

 

 リコ・ロイ・ドット「「「うん!」」」

 

 ミコ「ええ」

 リュウガ「おう」

 シンヤ「ああ」

 

 

 前方の道が雲に隠れているため、先に進んでいいのか迷ったシンヤたちだったが、以前ラクアに来たことがあるテラパゴスの言葉をNが通訳してくれたので、シンヤたちは先頭を歩いているテラパゴスに続いて雲の中に入って行った。

 

 

 フリード「みんな、絶対にはぐれるなよ」

 シンヤ「そう言うけどよ…」

 リュウガ「周りが雲だらけで何も見えないんだよ」

 

 

 今シンヤたちが歩いている道は、周りが完全に雲に覆われているため視界が効かなかった。そのため、シンヤたちははぐれないように自分のペースで歩いていた。そして、雲の中にある道をしばらく歩き続け、クムリ山にかかる雲を抜けると、シンヤたちはクムリ山の山頂にたどり着いていた。

 

 

 クムリ山・頂上

 

 

 シンヤ「すげぇ〜〜っ!」

 ピカチュウ「ピィカッピカッ!」

 

 リコ「ここが、天と地が出会う処なんだ!」

 

 リュウガ「けど、ここのどこにラクアがあるんだ?」

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォォォォッ‼︎」

 

 

 ポーーン‼︎

 

 ディアルガ『久しぶりだな、レックウザよ』

 

 シンヤ「ディアルガ!」

 

 

 シンヤたちがクムリ山の山頂にたどり着いてから少しすると、先にこのクムリ山に飛んで行ったレックウザが雄叫びを上げてシンヤたちの近くに飛んできた。すると、シンヤのベルトについているスーパーボールの中から勝手にディアルガが出てきて、100年ぶりに会う黒いレックウザに挨拶をした。

 

 

 黒いレックウザ「グォォォォッ!」

 

 ディアルガ『わかった。みんな、少しここで待っていろ』

 

 シンヤ「ちょ、ちょっと待ってて!」

 

 ディアルガ『話は雲を吹き飛ばしたあとだ』

 

 

 ディアルガはシンヤにそう言うと、黒いレックウザと一緒にクムリ山の山頂を覆っている前方に飛んで行った。そして、ディアルガと黒いレックウザは互いに大きく距離を取ると、同時に「りゅうのはどう」を発動し、互いの技をぶつけ合って強い衝撃を発生させた。その衝撃により、クムリ山の頂上を覆っていた全ての雲が消し飛び、クムリ山の頂上の景色がよく見えるようになると、緑がいっぱいの豊かな森が形成される巨大な窪地がある光景が広がっていた。

 

 

 リコ「あれが…ラクア」

 テラパゴス「パァァァゴォッw‼︎」

 

 シンヤ「ついに辿り着いたな」

 ピカチュウ「ピィカッピカッ!」

 

 

 To be continued

 

 

 次回予告

 

 

 クムリ山の山道を六英雄たちと共に登ってきたシンヤたちは、ついにルシアスたちがたどり着いた、ポケモンたちの楽園と呼ばれる《ラクア》にやってきた。しかし、ここはリスタルから聞いたラクリウムがある場所ではないので、シンヤたちはラクアの奥に進み始めた。すると、シンヤたちは紫色の結晶石がある場所にやってきた。

 

 

 次回「到着!幻の楽園ラクア!」

 





 今週の木曜日に発売するPokémon LEGENDS Z-Aを買ったあと、当分はそれをやるつもりです。

 ストーリーをクリアしたあと、ポケモン集めやメガストーンもやるつもりなので、1週間は小説の投稿が遅れます。
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