ポケットモンスターSV 新たな物語の始まり 作:通りすがりのポケモントレーナー
クムリ山を登ってきたシンヤたちは、ディアルガと黒いレックウザの協力により、ついに、ルシアス、ギベオン、リスタルの3人が辿り着いた、ポケモンたちの楽園と呼ばれる《ラクア》にやってきた。そこでポケモンたちが仲良く共存しているところを見たシンヤたちは、ラクアがポケモンの楽園と呼ばれる理由に納得すると、ラクアの奥に進んでいった。すると、ラクアの奥深くの森の中に巨大な結晶石の塊があるのを見つけた。その結晶石は、100年前にルシアスとテラパゴスが六英雄と力を合わせてラクリウムの暴走を止めるために作ったバリアだった。そのバリアをリコとテラスタルフォルムになったテラパゴスが力を合わせて破壊すると、シンヤとフリードとNの3人は、バリアに包まれていたラクアの奥へと進んでいった。そして、安全を確認したシンヤたちがリコたちの所に戻ろうとすると、シンヤたちの目の前に、エクスプローラーズの幹部であるスピネルと、ゲーチスとフラダリの2人が現れた。
ラクアの奥深くの森の中・リコたちside
リコ「シンヤたち、大丈夫かな?」
ロイ「あの3人なら大丈夫だと思うけど…」
ドット「でも、やっぱり不安だな」
シンヤたちがスピネルたちと対面している頃、バリアがあった場所で待機しているリコたちは、シンヤたちの身を案じていた。
リュウガ「何かあれば連絡が来るだろ。……リコ、一つお前に聞いておきたいことがある」
リコ「えっ?なに?」
リュウガ「こんな時に聞く話じゃないんだが……お前とシンヤってさ、いつも昨日の夜みたいな感じでキスしてるのか?」
リコ「……えっ⁉︎///どうして急にそんなこと聞くの⁉︎///」
リュウガ「いや、昨日の夜はノーカンだったけど、この前ジョウト地方でエンテイとバトルする時と、アメジオの所に行く前にシンヤがお前にキスしただろ?それを見た時、付き合ってから日が浅いはずなのに、お前らかなり関係が進んでだなって思ってさ」
リコ「えっ?私とシンヤって、関係が進みすぎなのかな?シンヤと付き合うようになってから、恋人らしいことしたいとは思ってたんだけど。もしかして、キスするの早かったかな?」
リュウガ「いや、それはお前たちの自由だから、お前らが嫌じゃなければ別にいいんじゃないか」
ミコ「へぇ〜、1年経っても私とキスしてくれないアンタが、リコにそれを言うんだ」
リコ「えっ?リュウガとミコって1年前から付き合ってるの?」
ミコ「うん。旅に出ちゃったら、離れ離れになるでしょ?そしたら彼女が出来たなんて言われるのが嫌だったから、ポケモントレーナーになる前に、私からリュウガに告って恋人になったの」
リコ「そうだったんだ。でも、2人が付き合ってるってことは、リュウガがOKを出したってことだよね?」
リュウガ「そういうことになるな」
ミコ「でもリュウガって、キスを1回もしてくれないんだよね。私がしてもいいって言ってるに」
リュウガ「そんな急いでやらなくてもいいだろ」
ミコ「シンヤはリコとキスまで済ませてるし、昨日プロポーズもしてたけど?」
リュウガ「キスするのは早いと思ったけど、今プロポーズしたのは間違ってないと思うぞ」
ミコ「何で?」
リュウガ「だって、物語の中とか小説の中とかじゃ、『この戦いが終わったら告白する』って言うようなヤツは、大抵死ぬだろ?ましてやこんな神秘的で未知の場所に来てるんだから、今のうちにプロポーズするのは正解だろ?」
ミコ「《死亡フラグ》を回避させるためってこと?」
リュウガ「そっ。まあシンヤの場合、こういう神秘的な場所でプロポーズしたかっただけだと思うが、アイツはすぐいなくなるところがあるからな」
リコ「…それ、なんかわかる気がする」
リュウガ・ミコ「「えっ?」」
リコ「シンヤって、儚げっていうか、急にフワッと消えちゃいそうな雰囲気があるから」
リュウガ「そうだよな。まっ、本人にはその自覚がないと思うが」
ドット「こんな時に恋バナかよ…」
ロイ「アハハッ…」
ザッ(誰かの足音が聞こえる)
シンヤのピカチュウ「ピカッ?」
リュウガ「ん?」
ポーーン‼︎
トルネロス「トォォォルネェェェッ‼︎」
ボルトロス「ボォトォォォォッ‼︎」
ランドロス「ラァァァァァンッ‼︎」
リュウガ「ッ!イベルタル!『あくのはどう』」
ポーーン‼︎
イベルタル「ベェェェェルッ‼︎」
シンヤたちが戻るのを待ちながら話をしていると、森の中にいる何者かが自分たちに近づいている気配をシンヤのピカチュウとリュウガは感じた。そして、その人物たちが放つ殺気をシンヤのピカチュウが感じたので、リュウガはイベルタルが入っているモンスターボールを掴んだ。その時、空中に3つのモンスターボールが投げられると、ボールの中から《トルネロス》と《ボルトロス》と《ランドロス》の三体が現れたので、リュウガは掴んだモンスターボールを宙に投げてイベルタルを繰り出した。そして、イベルタルに「あくのはどう」を指示すると、イベルタルは口から光線を放ってトルネロスとボルトロスとランドロスを攻撃したが、ランドロスたちはその攻撃を素早くかわした。
リコ「あのポケモンたちは!」
ロイ「キタカミの里であった…」
ドット「3人組の奴らが使ってた…」
ミコ「…嫌な予感がするわね」
リュウガ「同感だ」
いきなり空の上にランドロスたちが現れたことにリコたちは驚いたが、同時に嫌な予感を感じ始めた。その理由は、リコたちが知ってる人物の中で、ランドロスたちをゲットしているトレーナーは、ある人物しかいないからだ。そして、リコたちがその人物を頭の中で思い浮かべると、その人物たちは森の中から素早く移動してリコたちの前に現れた。
ダークトリニティ1・2・3「「「…」」」
リュウガ「《ダークトリニティ》!」
スッ(前から現れる)
ミコ「ん?…っ!…だけじゃないみたいね」
リコ・ロイ・ドット「「「えっ?」」」
カガリ「ァハッ♪」
サンゴ「おせーんだよ」
オニキス「フンッ」
アゲート「やはりここに来たか、ライジングボルテッカーズ」
リコ「カガリさん!」
ロイ「サンゴにオニキス!」
ドット「アゲート!」
ミコが前の方から誰かが現れた気配を感じると、ゆっくり前の方を向いた。そして、リコたちも後ろにいるダークトリニティから前の方に視線を変えると、そこには《エクスプローラーズ》の幹部であるオニキスとサンゴとアゲート。そして、マツブサの部下であるカガリが立っていた。いきなりカガリたちが現れたことにリコたちは驚いたが、リュウガは後ろにいるダークトリニティの3人と、リコとロイとドットとミコは、前にいるカガリ、オニキス、サンゴ、アゲートの4人と向き合った。
ロイ「なんで、エクスプローラーズがラクアにいるんだ?」
ドット「後をつけられてる様子はなかったのに」
サンゴ「誰もお前たちの後なんかつけてねぇよ」
オニキス「ラクアがここにあることなど、我々は最初から知っていた」
リュウガ「だろうな」
リコ・ロイ・ドット「「「えっ?」」」
ドット「だろうなって…」
ロイ「リュウガ、どういうこと?」
リュウガ「このラクアに辿り着いたのは、ルシアスとリスタルさん。そして、コイツらのボスであるギベオンだ。だったら、コイツらがラクアのある場所を知っていてもおかしくない」
リコ「でも、リスタルさんはラクアのある場所を知らないって…」
リュウガ「おそらくリスタルさんたちは、クムリタウンに寄らずにクムリ山を登って、このラクアに辿り着いたんだろう。だから、ラクアのある場所がクムリタウンの近くにあるクムリ山だと知らなかった。だが、ラクアの崩壊に巻き込まれたギベオンは、命からがらクムリタウンにやってきて、フリードが話を聞いた大婆様という人のお母さんに介抱された。そこで自分たちがやってきた場所がクムリタウンだと知ったんだとすれば、コイツらがここにいる理由に納得がいく」
アゲート「そう。我らエクスプローラーズは、ラクアがあるこの地を100年前から見守ってきた」
リコ「っ!じゃあ、山を登ってる時に見た、あの白い建物って…」
オニキス「我らのアジトだ」
リコ「やっぱり!」
アゲート「だが、ラクアのある場所がわかっていても、ギベオン様の求めるラクリウムはバリアの中にあるため、ラクリウムを手に入れるためには、どうしてもバリアを解除する必要があった」
リコ「…それができるのは…」
アゲート「そう、お前の持つテラパゴスだけだ」
ミコ「そのために、ずっとパゴゴを、いえ、テラパゴスを狙っていたのね」
オニキス「そうだ。我らがテラパゴスを手に入れようとしていたのは、テラパゴスの力を使ってバリアを解除し、バリアの中にあるラクリウムを手に入れるため。だが、その目的を達成するためには、覚醒していないテラパゴスの力ではバリアを解除できないことを我らは知った。そのために必要だったのが…」
リュウガ「…ルシアスの六英雄と呼ばれるポケモンたち」
オニキス「その通りだ」
アゲート「最初はギベオン様も、テラパゴスさえ手に入ればラクアに行けると思っていた。だが、お前たちを監視しているなかで、テラパゴスが覚醒していないことを知り、テラパゴスが力を取り戻すためには、六英雄が必要だと知ったのだ」
ドット「じゃあ、僕たちがオレンジアカデミーを出発してから、今まで何もしてこなかったのは…」
アゲート「お前たちに全ての六英雄を集めさせ、覚醒したテラパゴスを奪うためだ。もっとも、お前たちがラクアに向かうとわかったので、テラパゴスを奪う必要はなくなったがな」
ドット「それじゃあ、僕たちの今までの冒険は…」
ロイ「全部、コイツらに利用されてたってこと?」
サンゴ「その通りw」
アゲート「実際、お前たちは六英雄を集めるためによく働いてくれた。おかげでバリアは解除され、我々はラクリウムがある場所へと行けるのだからな」
リュウガ「そして、バリアが解除された以上、俺たちはもう用済みだから、ここで始末しようってことか?」
ダークトリニティ1「その通りだ」
今まで自分たちがエクスプローラーズの手のひらの上で踊らされていたことを知ると、冷静なリュウガとミコと違って、リコとロイとドットは動揺を隠せなかった。そして、場所はシンヤたちのいる所に移動する。
ラクリウムの原石がある場所・シンヤたちside
スピネル「あなた方ライジングボルテッカーズは、我々の思惑通り、世界中を旅して全ての六英雄を集め、テラパゴスを覚醒させる役割を担ってくれました」
シンヤ「オレンジアカデミーを出発してから、お前たちが現れないことに違和感を感じていたが、俺たちにバリアを解除させることが狙いだったとはな」
スピネル「本当にご苦労様でした。あなたたちのおかげで、ついにギベオンの様の願いを叶えることができます」
シンヤ「…フッw、それはどうかな?」
スピネル「ん?どういう意味です?」
シンヤ「きっとアイツなら、お前たちにこう言うはずだ」
リコたちside
リコ「違う!私たちがラクアを目指して冒険してきたのは、私たちが自分で決めたこと!ニャローテやシンヤ、ロイやドット、フリードたちとみんなで力を合わせて、パゴゴをラクアに連れていくために頑張ってきた!あなたたちのためなんかじゃない!」
ロイ「リコ…」
リュウガ・ミコ「「フッw」」
ドット「うん!その通りだ!」
アゲート「…どちらにせよ、お前たちはすでに用済みだ。この場で排除する」
ラクアの奥・シンヤたちside
シンヤ「バリアが解除された以上、もう俺たちは必要ないってことか」
フラダリ「その通りだ」
スピネル「バリアが解除されたことで、ギベオン様は白いジガルデと共に、ラクリウムのある場所に向かっているでしょう。そして、あと少しすれば、ハデス様がラクアにやってきます」
シンヤ「ッ!ハデスもここに来るのか!」
ゲーチス「しかし、あなたは彼に会うことも、ギベオンの求めるラクリウムのある場所に行くこともできませんよ。今ここで、我々にやられるのですからね!」
カツンッ!(杖を強く地面に突く)
ビュゥゥゥゥゥゥッ‼︎(猛吹雪が吹いてくる)
シンヤ・フリード・N「「「ぅっ⁉︎」」」
ピカチュウ・キャプテンピカチュウ「「ピカッ⁉︎」」
ゲーチスが手に持っている杖を地面に突くと、この場に猛吹雪が吹いてきたので、シンヤとフリードとNは両手を前に出して目を守った。この現象を二度見ているシンヤは、このあと何が起きるのかわかっているので、猛吹雪が収まると前にいるゲーチスたちの方を見た。すると、そこには自分の思っていたポケモンがいた。
ブラックキュレム「グォォォォォォォッ‼︎」
シンヤ「《ブラックキュレム》!」
ゲーチス「ギベオンがラクリウムを手に入れるまで、あなたたちの相手は私たちがしましょう」
シンヤ「好都合だぜ。お前を倒して、今日こそ《ゼクロム》を取り返させてもらう!」
ゲーチス「相変わらず威勢がいいですね。しかし、あなたに私たちが倒せますかね?」
シンヤ「俺には確かめなければならない真実がある。それを知るために、こんな所で負けるわけにはいかねぇんだ!」
N「シンヤ、僕も戦うよ」
ポーーン‼︎
レシラム「クォォォォォォンッ‼︎」
スピネル「ほぉ〜、これがゼクロムと対になる《レシラム》ですか」
ゲーチス「N。ダークトリニティから、あなたがキタカミの里という所にいたと聞いた時は驚きましたよ。いえ、それ以上に驚いたのが、あなたが彼らと冒険を共にしていたということですかね」
N「僕が彼らと一緒に冒険をしてきたのは、あなたに会うためです。父さん」
ゲーチス「あなたを息子にした覚えはありませんよ。人の心を持たないバケモノよ」
N「…」
シンヤ「そのバケモノを利用して、世界中の人たちからポケモンを解放させようとしたお前の方が、俺にはよっぽどバケモノに見えるがな」
ゲーチス「フンッ。スピネルさん、私は彼とNの相手をしますから、フリードという男の相手はお任せしても?」
スピネル「構いませんよ」
フラダリ「ゲーチス、私もそのバトルに混ぜてもらうぞ」
ゲーチス「わかりました。しかし、私たちが4人で戦うとなれば、ここは狭すぎますね。スピネルさんたちを巻き込まないために、戦う場所を変えましょうか」
シンヤ「いいだろう。フリード、スピネルの相手は頼む」
フリード「わかった。2人とも、気をつけろよ」
シンヤ「ああ」
N「ええ」
ゲーチス「では、2人の戦いの邪魔にならない場所に行きましょうか」
ゲーチスがブラックキュレムの右腕の上に、フラダリがブラックキュレムの左腕の上にそれぞれ移動すると、ブラックキュレムは空を飛んで前の方に飛んで行ったので、レシラムは背中にシンヤとNを乗せると、空を飛んでブラックキュレムの後を追っていった。
スピネル「では、バトルを始めましょうか」
スチャ(スピネルがモンスターボールを取り出す)
スピネル「ブラッキー!オーベム!」
ポーーン‼︎
ブラッキー「ブラァァァッ‼︎」
オーベム「オォォォベッ‼︎」
フリード「ダブルバトルか。なら…」
スチャ(フリードがモンスターボールを取り出す)
フリード「リザードン!」
ポーーン‼︎
リザードン「リザァァァァッ‼︎」
キャプテンピカチュウ「ピィカッ!」
スピネルがブラッキーとオーベムを繰り出すと、フリードはリザードンを繰り出し、フリードの肩に乗っているキャップはジャンプすると、頭に被っている帽子を手に取り、それを投げるとリザードンの横に並び立った。フリードとスピネルがバトルを始める準備ができると、その場が静寂に包まれるが、スピネルのオーベムはブラッキーの後ろに隠れるように浮いていたので、フリードはオーベムを警戒していた。
フリード(ブラッキーの後ろにいるオーベムが気になるが…)…「まずはブラッキーからだ。キャップ!『かみなりパンチ』!」
キャプテンピカチュウ「ピカァァァッ‼︎」ダッ‼︎
スピネル「ブラッキー!『イカサマ』!」
ブラッキー「ブラァァァッ‼︎」
オーベムを警戒しながら先にブラッキーを倒すことにしたフリードは、キャップに「かみなりパンチ」を指示した。すると、キャップはジャンプして電気を纏った右手の拳をブラッキーにぶつけようとしたが、ブラッキーはキャップの攻撃を素早くかわして「イカサマ」を発動すると、キャップにダメージを与えた。
フリード「リザードン!『エアスラッシュ』!」
リザードン「リザァァァァッ‼︎」
スピネル「オーベム!『サイコキネシス』!」
オーベム「オォォーベェェムッ‼︎」
キャップの攻撃がかわされると、リザードンは「エアスラッシュ」でブラッキーを攻撃したが、ブラッキーの後ろにいるオーベムが「サイコキネシス」を発動して「エアスラッシュ」をコントロールすると、リザードンの発動した「エアスラッシュ」を操ってキャップに攻撃した。しかし、フリードがキャップに「かげぶんしん」を指示をすると、キャップはたくさんの分身を作り出し、オーベムがコントロールしている「エアスラッシュ」を全てかわした。
スピネル「やりますね」
フリード「肩慣らしはこの辺でいいだろ。キャップ!『かみなりパンチ』!リザードンは『ドラゴンクロー』でブラッキーを攻撃しろ!」
キャプテンピカチュウ「ピカピカァァァッ‼︎」ダッ!
リザードン「リザァァァァッ‼︎」ダッ!
スピネル「ブラッキー!『リフレクター』!オーベムはリザードンに『10まんボルト』!」
ブラッキー「ブラァァァッ‼︎」
オーベム「オォォォーベェェェッ‼︎」
キャップとリザードンが同時に技を発動してブラッキーに攻撃を仕掛けると、ブラッキーはリフレクターを発動し、物理技の「かみなりパンチ」と「ドラゴンクロー」のダメージを半減させた。すると、ブラッキーの後ろにいたオーベムは宙に浮かび上がり、リザードンに効果抜群の「10まんボルト」を放ってきた。
フリード「キャップ!」
キャプテンピカチュウ「ピカピカッ!」
オーベムが放った「10まんボルト」がリザードンに向かっていくと、キャップはその場から走ってリザードンの前に移動した。すると、オーベムの放った「10まんボルト」の軌道が変わってキャップの元に向かった。そして、そのまま「10まんボルト」がキャップに直撃すると、キャップはダメージを受けたかのように思われた。しかし、オーベムの「10まんボルト」が直撃したキャップはダメージを受けておらず、それどころかピンピンしていた。
フリード「フッw」
スピネル「っ!まさか、あなたのピカチュウの特性は…」
フリード「ああ。お前の察しの通り、俺のキャップの特性は《ひらいしん》。でんきタイプの技を自ら引き付けるが、でんきタイプの技を受ければ逆にパワーが上がる」
スピネル「これは迂闊でした。ブラッキー!『バークアウト』!」
ブラッキー「ブラッ、ブゥゥラァァァァァッ‼︎」
キャプテンピカチュウ「ピカァァァッ…⁉︎」
リザードン「リザァァァッ…⁉︎」
キャップの特性が“ひらいしん”だと判明すると、スピネルは戦い方を変えてブラッキーに「バークアウト」を指示し、ブラッキーは「バークアウト」を発動してキャップとリザードンを攻撃した。
フリード「キャップ!『ボルテッカー』を食らわせてやれ!」
キャプテンピカチュウ「ピカァァッ!ピカッピカッピカッピカッピカッピカッ‼︎」
オーベム「フッw、オーベム!『スキルスワップ』!」
フリード「何っ⁉︎」
キャップはブラッキーの「バークアウト」を受けている状態で「ボルテッカー」を発動すると、体に電気を纏ってブラッキーに突進した。しかしその瞬間、スピネルが「スキルスワップ」という技をオーベムに指示すると、ブラッキーの後ろにいたオーベムが前に出てきて、キャップと当たる直前にスピネルに指示された「スキルスワップ」を発動した。すると、その直後にキャップがオーベムに激突したので、オーベムに大きなダメージを与えたかのように思われた。しかし、キャップの攻撃を受けたオーベムの体には傷一つなかった。その理由は、スピネルがオーベムに指示した「スキルスワップ」という技にあった。「スキルスワップ」は、相手の特性と自分の特性を入れ替える効果がある。つまり、今オーベムの特性はキャップと入れ替えた“ひらいしん”になっているから、オーベムにでんきタイプの技は効かず、キャップのでんきタイプの技である「ボルテッカー」を受けたオーベムの特攻が1段階上がってしまい、キャップは「ボルテッカー」の追加効果でダメージを受けてしまった。
スピネル「そのピカチュウの特性“ひらいしん”は、私のオーベムがいただきました。これで、あなたのピカチュウはでんき技を自ら引き付けられなくなり、私たちが有利になった」
フリード「なるほど。さっきオーベムが『10まんボルト』を使ったのは、キャップの特性を見極めるためか」
スピネル「全て私の計算通りです。もうあなたのピカチュウは役立たず。ブラッキーは『バークアウト』!オーベムは『10まんボルト』でリザードンを狙いなさい!」
ブラッキー「ブラァァァッ‼︎」
オーベム「オォォォベェェェッ‼︎」
フリード「リザードン!かわせ‼︎」
リザードン「リザァァァァッ‼︎」
キャップの特性がオーベムに奪われると、ブラッキーとオーベムはリザードンを集中攻撃してきた。リザードンは空を飛んでブラッキーとオーベムの攻撃を避け続けるが、このままではリザードンがやられるのは時間の問題だった。
フリード「このままじゃまずい」
キャプテンピカチュウ「ピピーカ!ピカチュゥゥ!」
フリード「キャップ」
リザードン「グアッ」
キャプテンピカチュウ「ピカピカ」ダッ‼︎
ブラッキーとオーベムの攻撃をリザードンが避け続けていると、突然キャップがフリードに話しかけて何かを伝え始めた。すると、キャップはその場から走ってどこかへと去っていった。それを見たフリードは、キャップには何か作戦があるんだと悟ると、リザードンに攻撃を避け続けるように指示を出し、リザードンはブラッキーとオーベムの攻撃を避け続けた。
スピネル「ここにきて防戦一方とは情けないですね。…ん?」
リザードンがブラッキーとオーベムの攻撃を避け続けていると、スピネルはそれを見て笑みを浮かべていたが、少しするとあることに気が付いた。それは、ブラッキーとオーベムとの間に距離ができていることだった。
スピネル(っ!まさかっ!)
フリード「今だキャップ!『かみなりパンチ』!」
バッ(木の上からジャンプする)
キャプテンピカチュウ「ピカッ!ピカピカッ‼︎」
スピネル「っ!オーベム!」
オーベム「オォォベッ‼︎」
ブラッキーがオーベムから離れた所でリザードンを攻撃していると、いつの間にか近くの木に登っていたキャップがフリードの合図で木の上からジャンプして「かみなりパンチ」を発動すると、ブラッキーに攻撃を仕掛けた。そう。キャップが狙っていたのは、“ひらいしん”の特性を持つオーベムから離れたブラッキーを攻撃することだったのだ。そしてキャップの狙い通り、ブラッキーはオーベムから離れたため、でんきタイプの技で攻撃できるチャンスが生まれた。しかし、スピネルの指示を受けたオーベムが「テレポート」を発動してブラッキーの前に移動すると、キャップの「かみなりパンチ」からブラッキーを守る盾となった。すると、「スキルスワップ」で奪ったキャップの特性“ひらいしん”が発動し、キャップの「かみなりパンチ」はダメージにならず、オーベムの特攻を1段階上げてしまった。
スピネル「フフッw、残念でしたね」
フリード「くっ」
フリードとスピネルがバトルを始めている頃、場所は上空を飛んでいるシンヤたちの所に移動する。
ラクアの上空・シンヤたちside
ゲーチス「あそこなら、あなたたちも思う存分に戦えるでしょう?」
シンヤ「ああ。N」
N「うん。レシラム、あそこに僕たちを下ろしてくれ」
レシラム「クォォォン」
レシラムとブラックキュレムに乗って上空を飛んでいたシンヤたちは、バトルするにはちょうどいい広い場所を見つけると、レシラムとブラックキュレムに地上に降りるように頼み、地上に降りたレシラムとブラックキュレムから降りて地上へと降り立った。
ゲーチス「まさか、あなたたち2人とバトルすることになるとは、これが運命の導きというものなのでしょうね」
N「父さん…」
ゲーチス「フッw、私はブラックキュレムを使いますが、N、あなたはレシラムですか?」
N「ええ」
ゲーチス「では、あなたとフラダリがポケモンを出したら、すぐにバトルを始めましょうか」
フラダリ「ああ、すぐにでもバトルを始めたいぐらいだ」
スチャ(フラダリがモンスターボールを取り出す)
フラダリ「どれほどこの瞬間を待っていたか」
スチャ(シンヤがモンスターボールを取り出す)
シンヤ「それは俺も同じだ。いけ、コライドン!」
ポーーン‼︎
コライドン「コラァァァァイッ‼︎」
フラダリ「ほぅ、これがパラドックスポケモンのコライドンか」
ゲーチス「てっきりディアルガを出してくると思ってましたが、まさかコライドンとは」
シンヤ「お前らの使うポケモンを読んで、選んだ結果でコライドンを出したんだ」
ゲーチスの言う通り、最初はディアルガで戦おうと思ったが、フラダリがこれから繰り出そうとしているポケモンが自分の思った通りのポケモンだろうと考えたシンヤは、ブラックキュレムとの相性を考えてコライドンを繰り出した。なにより、ハデスと戦う時のために、ディアルガを残しておいた方がいいと思ったのだ。
フラダリ「ならば、私がバトルで使うポケモンを出そう。いけ!」
ポーーン‼︎
ジガルデ(50%フォルム)「ジガァァァァァッ‼︎」
シンヤ「やはり《ジガルデ》をゲットしていたか」
シンヤの思った通り、フラダリが繰り出してきたポケモンは、大蛇のような見た目をしている50%フォルムの《ジガルデ》だった。
ジガルデ(50%フォルム)「ジガァァァッ‼︎」
N「ん?このジガルデ、何かがおかしい」
シンヤ「えっ?おかしいって、俺には普通のジガルデに見えるけど」
N「僕にはこのポケモンの声が、苦しんでいるように聞こえるんだ」
ゲーチス「フッw、さすがNですね。ポケモンの声が聞こえるだけある」
シンヤ「ん?それはどういうことだ?」
フラダリ「私のゲットしたこのジガルデには、ある装置が付けられていてね」
フラダリがそう言うと、シンヤとNはフラダリが出したジガルデをよく見た。すると、ジガルデの背中の器官の真ん中に、イトマルと同じ大きさをしている機械が取り付けられていることに気づいた。ただ、その機械はイトマルの背中にある顔のような模様の代わりに、赤いクリスタルのようなものが嵌め込まれていた。
シンヤ「何であんな装置を付けてるんだ?」
ゲーチス「あの装置には、取り付けた人間やポケモンを意のままに操る効果があるのですよ」
シンヤ「何⁉︎人間やポケモンを操るだと!」
フラダリ「カロス地方に行った時にジガルデをゲットしたまではよかったのだが、私の言うことを聞かないばかりか、トレーナーの私を攻撃してきてね。それを見たハデスが、この装置を試してみないかと言ってきたから、この装置がどこまで使えるのか、ジガルデに取り付けて試しているのだ」
ゲーチス「その結果は、今あなたたちがご覧になっている通り、このジガルデはフラダリを攻撃しようとせず、フラダリの思いのままです」
シンヤ「それって、ただの操り人形じゃねぇか!」
N「今すぐその装置をジガルデから外すんだ!」
ゲーチス「私たちがあなたたちの言うことを素直に聞くとでも思いますか?」
フラダリ「まぁ、装置をつけたポケモンが倒されれば、あの装置は壊れる仕組みになっているがね」
シンヤ「なら、ジガルデを倒してその装置を壊すまでだ!」
フラダリ「やれるものならやってみろ!」
N「シンヤ、いくよ!」
シンヤ「おう!」
コライドン「コラァァァァァァイッ‼︎」
コライドンがバトルフォルムの完全形態に姿を変えると、シンヤとNはキュレムに吸収されたゼクロム、フラダリに操られているジガルデを助けるためにタッグバトルを始めた。そして、場所は再びリコたちのいる所に移動する。
リコたちside
リュウガ「ミコ、リコ、ロイ、ドット。俺はダークトリニティの相手をするから、お前たちは後ろの4人の相手をしてくれ」
ミコ「わかったわ」
リコ・ロイ・ドット「「「うん!」」」
スチャ(サンゴがモンスターボールを取り出す)
サンゴ「んじゃ、始めるか!」
ポーーン‼︎
サケブシッポ「プゥゥゥゥゥゥッ‼︎」
サンゴはモンスターボールを取り出して宙に投げると、いつもバトルで使う《オニゴーリ》ではなく、姿がプリンに酷使しているポケモンを繰り出した。
ロイ「えっ⁉︎何あれ⁉︎」
リコ「大きいプリン⁉︎」
ドット「ピンク色のオニゴーリか?」
リュウガ「いや…」
ミコ「あれって、もしかして《パラドックスポケモン》じゃない?」
サンゴ「その通り!サンゴちゃんがパルデアの大穴でゲットした《オニプリン》だぞ!」
リコ「パルデアの大穴でゲットしたってことは、もしかして、カガリさんと一緒にエリアゼロにいたってこと?」
オニキス「ッ!お前、奴らと接触してたのか?」
カガリ「キミたちの目的通りラクアに来られたんだから、もうそのことはいいでしょ?」
オニキス「お前な…」
アゲート「オニキス、話は後にしろ」
オニキス「くっ」
スチャ(カガリとオニキスとアゲートがモンスターボールを取り出す)
カガリ「いくよ」
ポーーン‼︎
チャーレム「レェェムッ‼︎」
キョジオーン「ジォォォンッ‼︎」
キュウコン「コォォォォンッ‼︎」
スチャ(ダークトリニティがモンスターボールを取り出す)
ダークトリニティ3「いけ!ゲノセクト!」
ポーーン‼︎
赤いゲノセクト「ゲェェェェノッ‼︎」
スチャ(リュウガとミコがモンスターボールを取り出す)
リュウガ「初陣だ。いけ!《マシマシラ》!」
ミコ「ゴウカザル!出番よ!」
ポーーン‼︎
マシマシラ「マシィィィッ‼︎」
ゴウカザル「ウキィィィィッ‼︎」
アゲートがチャーレム、オニキスがキョジオーン、カガリがキュウコン、ダークトリニティがゲノセクトを繰り出すと、リュウガはキタカミの里でゲットしたマシマシラ、ミコが相棒のゴウカザルを繰り出し、ゴウカザルがニャローテ、アチゲータ、ウェルカモの横に並び立ち、リコたちとエクスプローラーズが互いにバトルを始める準備が完了すると、リコたちもバトルを始めた。
サンゴ「飛ばして行くぜ!オニプリン!『ばくおんぱ』!」
オニキス「キョジオーン!『ワイドガード』!」
サケブシッポ「プゥゥゥッ、ゥゥゥゥゥッ‼︎」
キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」
バトルが始まると、先にサンゴのサケブシッポが「ばくおんぱ」を発動して攻撃してきた。「ばくおんぱ」を味方を巻き添えにしてしまう技でもあるので、キョジオーンは「ワイドガード」を発動し、目の前にオレンジと白と黄色の三つの色を混ぜ合わせた薄いハニカム状のバリアを作り出すと、「ばくおんぱ」の攻撃から自分と味方であるチャーレムとキュウコンを守った。
ロイ「アチゲータ!『チャームボイス』!」
アチゲータ「アァァァチッ、ゲァァ〜〜ッ‼︎」
バァァァァァァン‼︎
リコ「ニャローテ!キョジオーンに『マジカルリーフ』!」
ニャローテ「ニャッ、ニャァァァァッ‼︎」
オニキス「キョジオーン!『ストーンエッジ』!」
キョジオーン「ジォォォォォンッ‼︎」
サケブシッポの「ばくおんぱ」を「チャームボイス」を発動したアチゲータが相殺すると、ニャローテがキョジオーンに攻撃を仕掛けた。すると、キョジオーンは「ストーンエッジ」を発動し、自分の目の前の地面から岩の柱を出現させると、岩を盾にしてニャローテの攻撃を防いだ。すると、リコはニャローテに「マジカルリーフ」をコントロールして放つように指示するが、ニャローテの攻撃はキョジオーンが発動した「ストーンエッジ」に全て防がれてしまう。
アゲート「騒がしいバトルだな。チャーレム、『めいそう』」
チャーレム「レェェェムッ」
ドット「させない!ウェルカモ!チャーレムに『アクアブレイク』!」
ウェルカモ「ウェェェェルッ‼︎」
アゲートがチャーレムに「めいそう」を指示すると、チャーレムが自分の特攻と特防を1段階上げようとしたので、ウェルカモは「アクアブレイク」を発動してチャーレムに攻撃するが、チャーレムは軽々とウェルカモの「アクアブレイク」をかわした。すると、ウェルカモは「けたぐり」を発動してチャーレムの足を狙って攻撃したが、その攻撃もチャーレムにかわされてしまった。
アゲート「高まったな。チャーレム!『アシストパワー』!」
チャーレム「チャァァーーレェェッ‼︎」
ドォォォォン‼︎
ウェルカモ「ウェェェェルッ!?」
ドット「ウェルカモ!」
ミコ「ゴウカザル!チャーレムに『マッハパンチ』!」
ゴウカザル「ウゥゥキィィィィッ‼︎」
カガリ「キュウコン!『でんこうせっか』!」
キュウコン「コォォォォォンッ‼︎」
ドォォォォン‼︎
ゴウカザル「ウキィィィィッ!?」
チャーレムが「めいそう」によってパワーを高めた「アシストパワー」を発動すると、その攻撃がウェルカモに命中してしまい、ウェルカモは大きなダメージを受けてしまう。それを見たミコはドットを助けようとゴウカザルに技を指示するが、それをカガリのキュウコンに邪魔されてしまう。
カガリ「あっちはあっちでバトルしてるみたいだから、僕をこっちに混ぜてよ」
ミコ「くっ」
ダークトリニティ1「トルネロス!『こがらしあらし』!」
ダークトリニティ2「ボルトロス!『かみなりあらし』!」
ダークトリニティ3「ランドロス!『ねっさのあらし』!ゲノセクト!『しんそく』!
トルネロス「トォォォルネェェェェッ‼︎」
ボルトロス「ボォォォトォォォォォッ‼︎」
ランドロス「ラァァァンッドォォォォ‼︎」
赤いゲノセクト「ゲェェノォォォォッ‼︎」
リュウガ「イベルタル!『デスウイング』!マシマシラは『サイコキネシス』!」
イベルタル「ベェェェェェェェルッ‼︎」
マシマシラ「マァァァァァシッ‼︎」
トルネロスとボルトロスとランドロスが同時に技を放って攻撃してくると、イベルタルはその攻撃を「デスウイング」を発動して粉砕し、マシマシラは「サイコキネシス」を発動して突撃した赤いゲノセクトの動きを封じると、赤いゲノセクトを地面に叩きつけてダメージを与えた
ダークトリニティ3「…中々やるな」
リュウガ「お前らがエリアゼロで不意打ちしてくれた借りを、今日ここでキッチリ返してやるぜ!」
リコたちがエクスプローラーズとバトルを始めた頃、場所は再びバトルしているフリードとスピネルのいる所に戻る。
フリードとスピネルside
スピネル「どうしました?フリード博士ともあろうお方が、もう手詰まりですか?」
フリード「くっ」
オーベムの発動した「スキルスワップ」の効果により、キャップの特性“ひらいしん”が奪われると状況が一変し、フリードはスピネルに追い込まれ、キャップとリザードンの体力は限界に近づいていた。
フリード(このままじゃ、いずれキャップとリザードンは確実にやられる。だが、キャップのでんき技はオーベムには効かない。……ぁっ、そうか!あの手があるじゃないか!)…「リザードン、キャップを乗せて空に飛べ!」
リザードン「リザァァァッ!」
キャプテンピカチュウ「ピカチュゥゥッ!」
スピネル「そんなことをすれば、かえってこちらが有利になるだけですよ」
この状況を打開する方法を閃いたフリードは、リザードンにキャップを乗せるように指示をした。そして、キャップがその場からリザードンの頭にジャンプすると、キャップを乗せたリザードンが空に飛び上がった。それを見たスピネルは的が一つになって好都合だと思うと、ブラッキーに「バークアウト」を、オーベムに「10まんボルト」を指示してキャップとリザードンを攻撃させた。キャップを乗せて上空を飛んでいるリザードンは、オーベムとブラッキーの攻撃をかわし続けたが、いつまでも攻撃を避けることができず、ついにブラッキーとオーベムの攻撃がキャップとリザードンに直撃した。しかし、キャップとリザードンは、なんとか踏ん張ってブラッキーとオーベムの攻撃に耐えていた。
フリード「キャップ!『かげぶんしん』を発動して飛び降りろ!」
キャプテンピカチュウ「ピカァァァッ‼︎」
スピネル(なるほど。リザードンの背中から『かげぶんしん』を発動し、それを目くらましにして攻撃してこようという作戦ですか。しかし、ピカチュウの攻撃はオーベムが奪った“ひらいしん”の効果で意味がないはず…)…「ブラッキー!オーベム!ピカチュウはほうっておいて構いません!リザードンを狙いなさい!」
フリード「…フッw、そう来ると思ったぜ!」
ドォォォォンッ‼︎
ブラッキー「ブラッ、ブラッ、ブラッ!」
ドンッ(キャップがブラッキーの背中に乗る)
ブラッキー「ブラッ⁉︎」
キャプテンピカチュウ「ピカッ!」
スピネル「なにっ!?」
キャップの技はオーベムが「スキルスワップ」によって奪った“ひらいしん”の効果で意味がないだろうと判断したスピネルは、リザードンを狙うようにブラッキーとオーベムに指示を出すと、ブラッキーとオーベムはリザードンに攻撃しようとした。するとその瞬間、上空で「かげぶんしん」を発動したキャップが自分の分身と一緒にブラッキーの近くに降りてきた。すると、ブラッキーの周りに砂埃が舞い上がり、ブラッキーが目を閉じて咳をすると、キャップはブラッキーの背中にジャンプし、ブラッキーの耳を掴んで動きを封じることに成功した。
スピネル「ピカチュウが『かげぶんしん』を発動したのは、自分が攻撃するためではなく、ブラッキーの動きを封じるためか」
フリード「それだけじゃないぜ!」
スチャ(テラスタルオーブを取り出す)
フリード「リザードン!可能性を超えろ!」
キャップがブラッキーの動きを封じている隙に、フリードは懐からテラスタルオーブを取り出した。そう、キャップがブラッキーの動きを封じたのは、リザードンをテラスタルさせるためだったのだ。そして、テラスタルオーブにエネルギーがチャージされて満タンになると、フリードはリザードンに向かってテラスタルオーブを投げ飛ばした。テラスタルオーブがリザードンの頭上でエネルギーを解放すると、リザードンは結晶石に身を包み込んだ。そして、リザードンを包んだ結晶石が弾け飛ぶと、全身がクリスタル化し、ステンドガラスに不気味な笑みを浮かべる悪魔を描いたような王冠を被っているリザードンが現れた。
リザードン(あくテラスタイプ)「リザァァァァァァァッ‼︎」
スピネル「本当の狙いは、リザードンをテラスタルさせることだったのか。オーベム!リザードンから離れなさい!」
フリード「させるか!キャップ!ブラッキーに『かみなりパンチ』だ!」
キャプテンピカチュウ「ピカピカッ‼︎」
スピネル「っ!オーベム!」
オーベム「オベッ!」
フリード(かかった!)…「リザードン!『テラバースト』!」
リザードン(あくテラスタイプ)「リィィィザァァァァァッ‼︎」
フリードの本当の狙いがリザードンをテラスタルさせることだと気づくと、スピネルはオーベムにリザードンから離れるように指示するが、キャップが『かみなりパンチ』を発動してブラッキーを攻撃しようとすると、スピネルはブラッキーを守るためにオーベムに指示を出した。しかし、それを読んでいたフリードは、リザードンに「テラバースト」の指示を出した。今リザードンはあくテラスタイプになっているため、「テラバースト」はあくタイプの技として扱われるから“ひらいしん”の効果は発動せず、エスパータイプのオーベムには効果抜群になる。それに気づいたスピネルはブラッキーとオーベムに指示を出そうとしたが、その直後にリザードンは「テラバースト」を発射し、キャップの「かみなりパンチ」の攻撃からブラッキーを守るために瞬間移動したオーベムが現れると、オーベムはキャップの攻撃からブラッキーを守ったが、リザードンの「テラバースト」が直撃してその場に倒れてしまう。
オーベム「ォォ…ベッ(@_@)」
ブラッキー「ブラァァァッ…」
フリード「ブラッキーは持ちこたえたか。それでも、厄介なオーベムは倒すことはできた」
スピネル「でんき技を使ってオーベムをおびき寄せたところを、味方もろとも攻撃するとは。オーベムを倒すためとはいえ、自分のポケモンを犠牲にするなんて、あなたにもそんな一面があるんですね」
フリード「フッw」
スピネル「ぁっ、まさか!」
バッ(ピカチュウを確認する)
キャプテンピカチュウ「ピカチュゥゥッ」
リザードンが「テラバースト」を発射した所には、ブラッキーとオーベムだけでなくキャップもいたから、当然キャップもリザードンの攻撃を受けることになる。リザードンがブラッキーとオーベムを攻撃した時、スピネルはキャップが巻き添えになるのを見ていたから、フリードがキャップを犠牲にしてオーベムを倒していたと思っていた。しかし、笑みを浮かべたフリードを見たスピネルはまさかと思い、すぐにキャップを確認した。すると、舞い上がった砂埃の中からキャップが現れた。
フリード「お前が『スキルスワップ』で奪ったキャップの特性を利用したように、こっちもオーベムの特性を利用させてもらったんだ」
キャプテンピカチュウ「ピカピカッ!」
スピネル「私のオーベムの特性は、味方の攻撃を読み取って回避できる《テレパシー》」
フリード「その特性を『スキルスワップ』を発動したお前のオーベムが、”ひらいしん”の特性を持つキャップと入れ替えたから、今のキャップの特性は“テレパシー”になっている。だからリザードンの『テラバースト』はキャップには当たらず、お前のブラッキーとオーベムにだけ直撃したんだ」
スピネル「バカな。どうして私のオーベムの特性がテレパシーだとわかったのですか?」
フリード「ああ、それは……勘だ」
スピネル「勘?…一歩間違えれば、ピカチュウが倒れていたかもしれないというのに、なんの確証もない判断で攻撃したというのか…」
フリード「確かに、さっきのはちょっとしたギャンブルだった。だが、ポケモンバトルでは何が起こるかわからない。いくら計算が早くデータ通り攻めたとしても、その通りになるとは限らねぇんだよ」
スピネル「クッ、ブラッキー!『バークアウト』!」
ブラッキー「ブラァァァァァッ‼︎」
フリード「キャップ!思いっきりぶちかませ!『ボルテッカー』!」
キャプテンピカチュウ「ピカァァァッ!ピカッピカッピカッピカッピカッピカッ‼︎ピカピッカァァァッ‼︎」
ドォォォォォン‼︎
ブラッキー「ブラァァァッ!?」
スピネル「ブラッキー!」
オーベムが「スキルスワップ」によって入れ替えた特性“テレパシー”を逆手に取り、形勢逆転をしたフリードは、見事にオーベムを倒すことに成功した。そして、「バークアウト」を発動してブラッキーが攻撃してくると、キャップは「ボルテッカー」を発動し、体に電気を纏ってブラッキーに突っ込んだ。オーベムが倒れた今、もう“ひらいしん”の効果でキャップのでんき技が防がれる心配はないので、キャップは「バークアウト」の中を駆け抜けると、思いっきりブラッキーにぶつかり、そのままブラッキーを後ろに吹き飛ばした。
ブラッキー「ブラァァッ(@_@)」
スピネル「ブラッキー!」
フリード「ふう…」
シンヤたちside
シンヤ「コライドン!『スケイルショット』!」
コライドン「コラァァァァァッ‼︎」
フラダリ「ジガルデ!『サウザンアロー』!」
ジガルデ(50%フォルム)「ジガァァァァッ‼︎」
バァァァァァァン‼︎
N「レシラム!『クロスフレイム』!」
レシラム「クォォォォォンッ‼︎」
ゲーチス「キュレム!『フリーズボルト』!」
ブラックキュレム「グォォォォォォォッ‼︎」
ドォォォォォォン‼︎
フリードとスピネルのバトルに決着がついた頃、シンヤとNとゲーチスとフラダリの4人はバトルを始めていた。ジガルデが「とぐろをまく」を発動して自身の攻撃、防御、命中率を1段階ずつ上げると、コライドンは「つるぎのまい」を発動し、自身の攻撃を2段階上げてから「スケイルショット」を発動してジガルデを攻撃すると、ジガルデはその攻撃を「サウザンアロー」で相殺した。そして、「クロスフレイム」を発動したレシラムが自分の頭の上に大きい火球を作り上げると、それをブラックキュレムに飛ばして攻撃したが、ブラックキュレムは両手にエネルギーを集めて雷を纏った大きな氷の塊を作ると、それを飛んできた大きな火球にぶつけてレシラムの攻撃を相殺した。
シンヤ「N!」
N「うん!レシラム!『にほんばれ』!」
レシラム「クォォォォォォンッ‼︎」
シンヤ「コライドン!『フレアドライブ』!」
N「レシラム!『あおいほのお』!」
コライドン「コラァァァァァイッ‼︎」
レシラム「クォォォォォォン‼︎」
ドォォォォォォォン‼︎
レシラムが青空に雄叫びを上げて「にほんばれ」を発動すると、太陽の日差しがより強くなった。すると、コライドンの特性《こだいかっせい》が発動し、コライドンの攻撃力が上がると、ひざしがつよくなったことでほのおタイプの技の威力が上がった。そして、「フレアドライブ」を発動したコライドンが炎を纏ってジガルデに攻撃すると、レシラムは「あおいほのお」を発動してブラックキュレムを攻撃した。
ブラックキュレム「グォォォォッ!」
ジガルデ(50%フォルム)「ジガァァァァッ!」
シンヤ「微動だにせずか」
ゲーチス「フフフッw、まさか、私の野望を阻止したあなたと、私の野望の実現させるために育てたNが手を組んで戦うとは、滑稽なことです」
N「父さん。僕はあなたに引き取られてから、ずっとプラズマ団の王として生きてきた。僕があなたに協力してきたのは、ポケモンが人の手から解放されることが、ポケモンたちにとって一番幸せだと思ってきたからだ。なのに、あなたは自分の野望を叶えるために僕を利用し、その野望が潰えたあと、ラクリウムという危険な物質を手に入れようとしているエクスプロラーズと一緒に行動し、ラクリウムを使ってポケモンたちを傷つけようとしている。だからこそ、あなたは僕が止める!」
ゲーチス「ポケモンたちを傷つける?可笑しなことをいいますね。あれほど素晴らしい力があるラクリウムがあれば、ポケモンにとってより良い世界になるとは思わないのですか?」
シンヤ「ふざけるな!ポケモンを凶暴化させてしまうようなあんな物質が素晴らしいだと!あんな物があったら、それこそポケモンにとって最悪な世界になるだけだ!」
フラダリ「そう思うのは君の考え方が幼いからだ。あれほどの素晴らしい物質があれば、きっと世界はいい方向に動き出すだろう」
シンヤ「自分の身勝手で人やポケモンを引っ掻き回した奴らが、ポケモンのためとか人のためなんて言うなんて、それこそ滑稽だぜ」
ゲーチス「…これ以上、私たちが話し合うのは無意味ですね。フラダリ、早く勝負をつけるとしましょう」
フラダリ「ああ」
スッ(ゲーチスとフラダリがカオスオーブを取り出す)
シンヤ「来るか!」
ゲーチス「いきますよ」
ゲーチスとフラダリが懐から取り出したカオスオーブを構えると、2人の持っているカオスオーブの赤い稲妻の模様が鼓動するように光り出し、カオスオーブに赤黒いエネルギーが集まり始めた。そして、カオスオーブにエネルギーがチャージされると、ゲーチスは空を飛んでいるブラックキュレムの頭上に、フラダリはジガルデの頭上にカオスオーブを投げ飛ばした。すると、ブラックキュレムとジガルデの足元から無数の赤黒い結晶石が出てきて、ブラックキュレムとジガルデは赤黒い結晶石に身を包み込んだ。そして、二つの赤黒い結晶石が砕け散ると、全身がクリスタル化し、頭部に赤黒いドラゴンの顔を模した王冠を被るブラックキュレムと、翼の部分が黒く、ハートの宝石の部分が赤黒い色をしている王冠を被ったジガルデが現れた。
ダークブラックキュレム(ドラゴンテラスタイプ)「グォォォォォォォォォッ‼︎」
ダークジガルデ(フェアリーテラスタイプ)「ジィィィガァァァァァァァッ‼︎」
シンヤ「やはり《ダークポケモン》になったか」
アオギリがゲンシカイオーガにカオスオーブを使う前に、カオスオーブを使ったポケモンはダークポケモンになると言っていたからすでにわかっていることだが、ゲーチスとフラダリがカオスオーブをブラックキュレムとジガルデに使ったことで、ブラックキュレムとジガルデは禍々しい姿をしたダークポケモンに姿を変えた。今のブラックキュレムの姿は、ゼクロムの特徴を残している上半身の右半分の所が黒いボディから紫色に変わっており、キュレムの特徴を残している左半分は赤黒い色に変わっていて、尻尾の電気による発光と目の色は赤黒い色に変化していた。そしてジガルデは、ハニカム状になっている目や白く発光している所が赤くなっており、体の緑色のところが赤黒い色に変わっていた。
ゲーチス「ただダークポケモンになっただけではありませんよ。さっき私たちが使ったカオスオーブは、以前あなたと戦った時にアオギリが使ったカオスオーブを、ハデスさんが最終調整したカオスオーブなのですから」
シンヤ「最終調整だと!」
フラダリ「アオギリが君とのバトル中にカオスオーブをカイオーガに使った時、カイオーガにカオスオーブを使った結果のデータがハデスの元に送られ、そのデータを見てさらに改良したカオスオーブが、さっき私たちが使ったカオスオーブなのだ」
ゲーチス「カオスオーブを使ったポケモンがダークポケモンになることと、好きなテラスタイプにさせることができるのは、前のカオスオーブと変わりませんが、最終調整したこのカオスオーブを使ったポケモンの技は、全てが効果抜群になる《ダーク技》というものになるのです」
シンヤ「なっ、ポケモンだけでなく、技までダーク技になるだと!」
フラダリ「しかも、『おんねん』などの効果で技が使えなくなるということにもならない」
シンヤ「それって、無限に技が使えるってことじゃねぇか!」
フラダリ「その通りだ」
ゲーチス「最早、あなたたちに勝ち目はありませんよ」
シンヤ・N「「くっ」」
ゲーチスとフラダリがカオスオーブを使ったことで、ブラックキュレムとジガルデは心を無くしたダークポケモンとなり、ただバトルするだけの戦闘マシンになってしまった。果たしてシンヤとNは、ゲーチスとフラダリを倒し、ゼクロムとジガルデを救うことができるのか?
そしてその頃、エクスプローラーズのボスであるギベオンは車椅子に乗って、相棒の白いジガルデと共に巨大なラクリウムがある場所に向かっていた。
ギベオン「100年という長い年月が経ったが、ついにラクアの封印は解かれた。我が願いを叶えるために、必ずラクリウムを手に入れる!」
白いジガルデ(10%フォルム)「…」
To be continued
次回予告
シンヤとリコたちがそれぞれ違う所でバトルしている頃、エクスプローラーズのボスであるギベオンは、相棒の白いジガルデと共に、ルシアスと対立することになった巨大なラクリウムがある場所に辿り着いていた。そこにギベオンの孫であるアメジオがやってくると、それぞれ決着をつけたシンヤたちがやってきて、シンヤたちの目の前にハデスが現れた。
次回「 VSダークポケモン!ハデスとの再会!」
レイ・ブラドル・ドラニスさん、星9評価ありがとうございます。
それと、こちらから3つほど報告があります。
1つ目の報告の内容は、以前この小説を読んでいる方から、ZAに登場した新たなメガシンカポケモンを出すのかと感想で聞かれた時に、出しますと返信したのですが、それを出すのはやめることにしました。理由は、ZAで出たメガゲッコウガやメガシビルドンやメガカエンジシなどの特性がわからないからです。メガシンカした特性が《ひらいしん》や《もらいび》だとわかったあと、話を直すのが大変ですからね。
2つ目は、来週の20日に発売するカービィのエアライダーを買ったら、当分はそれをやる予定なので、小説の投稿が遅れるということです。おそらく、今週の土日に書く番外編4が20日までに投稿する最後の話になると思うので。
そして3つ目の報告は、番外編の話が、メガボルテージの最後に出す番外編5で最後になるということです。