鉄血のオルフェンズ 悪魔とニュータイプ   作:ボートマン

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2023年最後の投稿です!
今年は大変お世話になりました!
来年もよろしくお願いします!


第4話

「ん、んん……よく、寝た」

 

シートに預けていた体を起こし、レオンはコックピットを開けて外を覗く。

 

外は日が落ちて既に暗くなっていた。

 

「いつつ……やっぱりまだ痛むな」

 

ハエダ達から受けたリンチの痛みに顔を歪めながらも、明かりのついている食堂に向かう。

 

食堂には参番組の隊員たちが食事をとっていた。

 

「もうこんな時間だし、俺も食べとかないとな」

 

「あ!教官さんだ!」

 

「ほんとだー!」

 

食堂に入るとビスケットの双子の妹の“クッキー”と“クラッカ”が気づいて駆け寄ってきた。

 

「やあ二人とも、お手伝いかい?」

 

「そうだよ!」

 

「教官さんも食べる?」

 

「ああ、食べるよ」

 

そう言うと二人は器にスープを注いで渡してくれた。

 

「ありがとう。ん?やけに大きいのがあるけど」

 

注がれた器の中には大きいサイズの野菜が入っていた。

 

「それね、クーデリアが切ったんだよ!」

 

「へえ~」

 

「ま、待ってください!」

 

席に座って食べようと移動する前に、長い金髪を後ろにまとめた少女が慌てて駆け寄ってきた。

 

「そ、そのスープは食べては駄目です!」

 

「え~何で?」

 

「それは人様に出せるものではないのです!」

 

「いやいや、そこまで気にしなくていいですよ」

 

確かにごろっと大きめにカットされた野菜は目立つが、折角自分達のために作ってくれたのに食べないのはもったいない。

 

「あれ?そういうえば貴方は?」

 

「ああ、自己紹介がまだでしたね。参番組の教官を務める“レオン・フォークス”です」

 

「そうなんですか。クーデリア・藍那・バーンスタインと申します」

 

「ええ、知ってますよ。今日は料理を作ってくれてありがとうございます」

 

「いえ、私は……皆さまのために出来ることをしたくて」

 

「それでいいと思いますよ」

 

「え?」

 

「何事も簡単にはいきません。自分が出来ることを一つ一つやっていくことが大切だと俺は思いますよ」

 

ニュータイプと呼ばれた自分は万能というべきではない。

 

ここで教官をしていてもまだまだ至らないところがあるし、レオンが出会ったニュータイプと呼ばれた少年達だって最初から何でもできたわけではないのだ。

 

一つ一つ出来ることをやって彼らは成長していったのだ。

 

「……そうですね。あの!とても貴重な言葉、ありがとうございます!」

 

「そんな大したことは言ってませんよ。スープ、いただきます」

 

そして、席に座ってスープを食べ始める。

 

「おいしい……」

 

作ってくれたスープを味わっていると、起きていた三日月も同じように双子からスープを受け取りクーデリアが止めに入っていた。

 

その光景を見ながらレオンは食事を楽しんだのであった。

 

 

食事を終えたレオンは寝床として利用する倉庫で掃除をしていた。

 

襲撃時に無理矢理天井を突き破って出撃したため、倉庫内はぐちゃぐちゃになっていた。

 

「これも駄目であ~これもだ」

 

使えなくなった者を一か所にまとめ、まだ使えそうな物を別の場所にまとめていた。

 

「これは時間かかるな……はぁ……」

 

「溜息吐いてどうしたんだよ?」

 

1人では時間がかかる作業に溜息を吐いていると、オルガが倉庫に入ってきた。

 

「ん?ちょっとな自分でやったこととはいえ、この現状にな」

 

倉庫内を指し示し、倉庫内を見たオルガもレオンが溜息を吐いた理由を理解した。

 

「確かにこれは掃除とか大変そうだな。後で手伝ったほうがいいか?」

 

「ん~今はいいよ。それよりそっちは上手くいったのか?」

 

「……何のことだよ?」

 

「CGSの乗っ取り。その様子だと上手く行ったみたいだね」

 

「まあな。といってもこれから色々と大変だけどな」

 

頭を掻くオルガにレオンは作業の手を止める。

 

「まあ、大変だとは思うよ」

 

威張っていた壱番組がいなくなって、今後はオルガがこのCGSの社長になったのだ。

 

これからの会社の方針や先の戦闘でのことなどやることはいっぱいある。

 

「それでわざわざそのことを話しに来たのか?」

 

「あ~そうじゃねえけど、教官は……これからどうするんだ?」

 

この質問にレオンはオルガが何をしに来たのか分かった。

 

「俺はここに残るよ」

 

「一応聞くが、何でだ?」

 

「まあ行くところがないしね。それともやめたほうが良かったか?」

 

「いや、教官が残ってくれるなら心強いし嬉しいさ」

 

残ってくれることが嬉しいのか、そっぽを向いて頭を掻いていた。

 

「色々と大変だと思うけどさ、これからは頼りにするぜ……社長」

 

「……何か教官にそう呼ばれるとむず痒い気がするな」

 

「それは慣れるしかないさ」

 

お互いに笑いながら話した後、レオンは掃除の作業を別の日にすることにして眠るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

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