転生カヤちゃん奮闘記   作:ゴロー小五郎

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今日も今日とても日付跨いでから執筆(計画性皆無)

眠気MAXで書いたから誤字脱字多そう。後日大幅書き直すかもしれないのでご了承下さい。



P.S.
元ネタのあにまんの方見てきました。

検索上位に転生カヤのスレッド7が表示されました。

先になぜか7を見てしまいました。

(結果)ウゴゴゴゴゴゴ…プロットが、ワイのプロットがぁ、崩れるゥ…!!



5.謀影室長?失礼な!!

 

「やはりSRT特殊学園は閉鎖すべきだ!」

「そうだそうだ」

「しかし彼女たちがいなければ治安の維持が」

「今のところヴァルキューレだけじゃ手が足りないみたいだしね〜」

「SRT特殊学園は我々の管轄外の存在だ!そんな存在を野放しにするのは容認できない。我々人材資源室で適正な再配置をし、連邦生徒会の役に立つようにするべきだ」

「それを言い出したらそもそも連邦生徒会長がいない今、勝手にSRTの廃校を決議している現状の方が問題なのではないのでしょうか?」

「SRTに対する各学区からの苦情の方はどうお考えで」

「それはいわゆるコラテラルダメージというものに過ぎません。軍事目的を行うための、致し方ない犠牲です」

「そんな理論が成り立つか!!」

「ところで僕のおにぎりまだ?」

「ウチはサンドイッチがいいなぁー」

 

連邦生徒会会議室。キヴォトスの行政に関する重要な会議を行うこの場には各室長及び次長、多数の行政官という錚々たる面子が集結している。

現在は連邦生徒会の中でも特に采配が難しい案件である、SRT特殊学園の存続の可否を議論していた。

 

一度は存続で決定した案件であったが、度重なる犯罪による治安維持出動に他学区からの抗議、そして連邦生徒会の財源を圧迫する学園運営費を背景に再度議論を行うこととなった。

 

連邦生徒会は統括室を除けば行政委員会の中で11の部署が存在する。現在は防衛室を筆頭とした存続派、人材資源室を中心とした廃校派によって激しい論争がなされていた。

廃校派の激しい口撃を防衛室次長が冷静に反論している。カヤは口出しせずただニコニコと微笑んでいるだけである。

その議論の激しさから、中立派の生徒の一部は固唾を飲み、また一部の室長は茶々を入れて反応を楽しんでいる。

中立派筆頭であり統括室首席行政官兼生徒会長代行の七神リンはただ黙って会議の行末を見守っている。

そんな彼女の様子をちらっと眺めてから防衛室長不知火カヤは再び眼前の相手に視線を向け直した。

 

「防衛室長、いつまで黙ってるんですか!あなたの意見を聞かせていただきたい!」

「そうです。彼女たちが介入するたびに各学区から抗議の声明が届くんですよ。そのせいで以前まとまっていた複数の学園による共同の文化祭が中止になったと生徒だけでなく企業までウチに乗り込んできたんですから」

「それに現在はなし崩しとはいえSRTは防衛室預かりになっている。ヴァルキューレという組織がありながら二つも武装組織を抱えているのは些かおかしくないか?」

 

目の前で目つきの鋭い背の高い生徒とタレ目のふにゃりとした笑顔が印象的な背の低めの生徒、人材資源室長と文化室長がカヤに訝しげな目を向けている。

 

反対派は大まかに、人材資源室、文化室長、そして財務室である。

理由はそれぞれ、連邦生徒会が監査のできないSRTを存続させるよりも連邦生徒会が介入して人員を再配置することにより適正に行政を運営できること。SRTは今までに他学区に多数介入しており批判の意見が多いし、そのせいで連邦生徒会の評判が落ちているので対処せねばならない案件だということ。SRTは人数の割には精鋭部隊として個々人が強力な武装を有しており連邦生徒会の財源を大幅圧迫している、しかし費用を食うのに連邦生徒会に命令権がないこと。の大まかに3つの反対意見がある。

 

正直、人材資源室と文化室の意見はカヤとしては相手にならないというしかない。2人とも勿論各々の室長として責任を持って発言していることは理解しているが、あいにくとその裏を知ってしまっている。

人材資源室はSRTの特異性に対する脅威とそんな人員を差配する栄誉を吹き込まれ、文化室が開催する予定だった文化祭の参加学園は全て企業の支援という名の侵食が中枢まで侵されている学園たちであった。

前世でも「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉があった。その情報のいずれも、彼女たちが廃校させたがっているSRTが見つけ出してきた情報である。ますます廃校させるわけにはいかない。

向こうは企業の名代として意見を述べているのであり、大まかに望んでいることはわかるから対処しようがある。

 

現にカヤの指示を仰ぐまでもなく次長が人材資源室と文化室の意見を受け止め、反論する。

事前に企業が何を狙っているか分かればどんな意見がくるか把握できるし、それに対する反論も容易に作れる。

そうなると、問題なのは…

 

「私からもいいかしら?防衛室長」

 

カヤの左前に座る青髪のショートカットの女性。座席は連邦生徒会長代理の七神リンの手前であり、連邦生徒会でも有数の地位を持つ女。

連邦生徒会財務室長、扇喜アオイ。連邦生徒会の金に関する全てを司るこの生徒だけは、本腰を入れて相対せねばなるまい。

 

「ええ、どうぞ」

 

和かに微笑みながらアオイに話を促す。それに対してアオイは資料をプロジェクターに映しながら説明する。

 

「単刀直入に言えば、SRTの存続は連邦生徒会の財政に大きな損失を与えているわ。1回の出動だけでも弾薬の量や移動の燃料費用、はては日々の訓練費だけでもこの支出よ。連邦生徒会の年間の支出の2割はSRTと言っても過言ではないわ」

 

プロジェクターに映し出された弾薬の使用料や普段の訓練費を具体的に金額とグラフにして見える化されると説得力は段違いである。

現に中立派である交通室も小さな声で「うわぁ」と驚愕している声が聞こえる。概ね他の中立派も似たような反応である。隣にいる体育室長は「へー」と興味のなさそうな顔でおにぎりを頬張っていたが。

場の流れが廃校派に向かいつつある中で、アオイはさらに新たな資料をプロジェクターに映す。

 

プロジェクターには『SRT特殊学園廃校に伴うヴァルキューレ警察学校の人員補強について』と記されている。

 

「現在のSRTの支出の多くはその高価な武装と日々の訓練費用よ。SRTの廃校に伴う治安維持能力の悪化もヴァルキューレに編入することにより解決できるし、なによりコストが大幅にカットできる。廃校と編入の手続きによる費用を差し引いても10%の予算増加が見込めるわ。それに、各室長の懸念である武力の集中をある程度緩和できるし、防衛室直下のヴァルキューレであれば連邦生徒会の指示で動くし第三者の監査も行うことができる。これを踏まえて、防衛室長と連邦生徒会長代行には是非とも廃校を検討していただきたいのだけれど」

 

アオイの提案を皮切りにそうだそうだと廃校派が勢いづく。それに呑まれたのか中立派もお互いの顔色を見合わせている。先程まで私の代わりに廃校派の相手をしていた次長もチラリと私の表情を窺う始末だ。

ここは私がでねばなるまい

 

挙手をし、リンに発言の許可を求める。すぐさま「防衛室長、どうぞ」と許可が降りた。

 

扇喜アオイ。確かに彼女の言う通り予算の考慮や連邦生徒会による監視など、SRT独特の秘匿性を開示して少しでも連邦生徒会の『法』による管理をしたいのであろう。

確かに財務を司る彼女らしい規律と法を重んじた正しい行動である。

資金という莫大な力を管理するには徹底的な管理と監視、そして明確な法律による支配が必要不可欠である。彼女はその部門の頂点である。法律を遵守し、少しでも法の範囲外であれば受け入れないのであろう。まあいつも稟議書の再提出を求められているから彼女が大体どんな人物かはわかる。

清廉潔白であり、徹底した管理体質。そしてその管理範囲内であればとことん支援してしまう心優しい性格である。

法の元であれば彼女はどこまでも慈悲深い存在である。

 

だが、それではダメなんだ。

我々はキヴォトスの行政官である。この数千を超える多種多様な文化を持つ学園とその生徒達何万人の生活、いや、生徒以外にも学園都市住まう大人や企業、ブラックマーケットにひそむ常識では照らし合わせることのできない闇の住人やその大人たちに食い物にされる連邦生徒会の支援が届かない子ども達、その全ての人間に対する生活を支えるのが我々の仕事である。

明確な法律は重要であるが、法では裁けない人や法では救えない人々を救うためには『法以外の力』が必要である。

 

それに、法には抜け道も存在する。そして、法を扱う者にも『感情』がある。

法は恐るべき拘束力がある。だからこそ、『大人』は法を上手く使うのだ。

 

それを彼女にお見せしよう。

大人とは、こういうものなのだ。

 

「では、私の意見を述べさせていただきます。」

 

薄く開いた瞼から覗くカヤの瞳がアオイを捉える。

僅かながら、アオイの瞳が揺れた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、疲れた…」

 

防衛室に戻り一息つく。室長室に入りコーヒーメーカーのスイッチを入れながらドカッと椅子に座り込み、目の前の書類を肘置きにして頬杖をつく。

 

会議はSRT特殊学園の継続で決定した。

理由はなんて事はない。ただひたすらアオイに言われたことに対する反論と、前もって行っていた『根回し』による過半数以上の賛成票による決定だ。

 

アオイの言う事はごもっともだが現実問題解決には程遠い。ヴァルキューレをいくら増強したところで『装備と練度の質』は何事にも変え難い。『連邦生徒会長失踪後のSRTの成果ともしSRTがいなかった場合の際の被害額』と『SRT特殊学園閉鎖に伴う治安悪化とそこから導き出される経済と治安悪化、そして双方の悪化に伴う各行政に与えると予想される事案とダメージ』を資料をもとに説明し、目先の利益に囚われると将来どうなるかを具体的に見せて一部の中立派の冷静さを取り戻してもらった。

まあ、武器の不法流通2000%増はさすがに盛り過ぎたと思うが、このぐらい吹かさなければ納得はしまい。

 

一度冷静にさえなってもらえば、後は元々根回ししていた通りに動いてくれた。

戦闘は事前にどれだけ味方と武器を揃えるかが重要であり、そのために情報が必要不可欠である。

そのためのSRTであり、ヴァルキューレ公安局である。各室長の好みやネックの部分は事前に把握済みである。おかげで今月も懐は寂しいが、そこは企業に出稼ぎに行ってるマイマネーたちに頑張ってもらうしかない。

企業には普段ありとあらゆる手段で迷惑をかけられてるんだから株の配当金ぐらいは弾んで欲しいものだ。…まあ、それもこの治安ではPMC以外は業績はキツそうではあるが。

 

いずれにせよ、どれだけ正論を述べようとも『多数決』という法の勝利は覆らない。会議は根回ししてナンボなのだ。大人の世界ではそう言うものなのである。アオイも一つ賢くなったな。

そんなこんなで、防衛室長になって根回しや政治紛いなことをやるようになった。まぁそのせいで影で色々言われるようになったがぶっちゃけると私はまだマシな方である。

前年度の防衛室長はその辺の達人であり、会議の度に予算増額を漕ぎ着けたり、他の室長と結託して連邦生徒会役員の地位向上に勤めたり、自身を中心とした大派閥を形成したりと、最前線で暴れまくっていた前々室長とは違った方向でぶっ飛んでいた方であった。おかげで他の室長から影で『謀影室長』なんて呼ばれていたぐらいの、なんというかなかなかにすごいお方だったのだ。

彼女が室長時代に次長として、業務に関するありとあらゆる事務作業と政治に関するイロハを教えてもらった。だがそちら方面の才能はなかったのか書類は彼女の1/3のスピードしか追いつかなかったし、自分の意見を必ず通すぐらいの最低限の政治力しか身に付かなかった。あの謀略家の彼女の下に1年以上着いて過ごしていたがこれぐらいしかできない自分の才能の無さが恥ずかしくもあり、反面自分はやはりただの一般女子生徒であるのだなと自覚できるのが嬉しかったり。

最低限政治ができないと室長としては上手く生きていけないのだ。

 

 

 

こうして厄介ごとが一つ済んだが、それはあくまで一つ。

厄介ごとが全て済んだわけでなく、この肘置きの高さの書類とその隣にある自身の座高を超える書類のビルそのものが厄災の大きさでもあるのだ。

昼の休憩までは2時間ほどある。一息つきたいがここは昼までに軽く書類を片付けておくべきだろう。

まあ、嘆いていても仕方ない。諦めて判子を押す作業に入る。

次長が精査したものは約3割。残りは室長案件と企業やブラックマーケットなどの人目が憚られる案件の書類、それからウチの管轄外の書類もいくつか混じってるな。

今日は、ざっと見積もって…200枚ぐらいか。これならすぐ終わりそうだ。

 

コーヒーメーカーからコーヒーを取り出し、一口味わってからまずは精査済みの書類に押印する作業に移る。

室長室にはトントントンと押印する音と書類をめくる音のみが聞こえる。

決済済みの書類が終わり、次の書類確認をし、改めて室長印を押して決済済みボックスに書類を入れる。

たまに書類に訂正内容と理由を踏まえた付箋を貼りつつ返却ボックスに入れ、企業からの嘆願書には過去の事例をコピーしたものを添えて申請不可を突きつける。報告書も書いている内容が抽象的すぎる場合は再提出するように返却ボックスに入れるし、報告書の内容次第で関係機関に情報共有や謝罪の連絡を入れる。時折、連邦生徒会長捜索範囲の報告書を確認し、そこから情報を割り出し捜索範囲を再設定してヴァルキューレに通達したりと、電話を片手に書類を手に取りながら次々と決算した書類を決算済みボックスに積み上げていく。

 

しばらく書類と格闘しているとコンコンと扉をノックする音が聞こえ、顔を上げた。

入室を促し、先ほど一口飲んだコーヒーに再び口をつける。コーヒーはいつのまにか冷めており、カヤの眉根に皺がよった。時計を見ると既に昼休みを過ぎており、書類作業にずいぶん熱中していたことを把握した。道理で肘置き(書類)がなくなっているわけだ。残り10枚といったところだろうか?

冷たくなったコーヒーを一気飲みしていると部屋にヴァルキューレ公安局の制服を着た女子生徒が入ってくる。確かに名前は安谷だったか?以前カンナが自慢していたのは覚えていたが。

 

「失礼します」

 

室長デスクの前で敬礼をする金髪褐色の少女を眺めながらふと思い出す。そういえば、彼女にはある指令を出していたのだった。

 

「ほう、動きましたか」

 

カヤの声かけに安谷は頷く。

次期公安局のエース候補として有望な彼女にはとある人物の監視を依頼していた。優先順位は最上位。何かあればすぐさま連絡するように申し付けてある。この様子だと、進展があったのだろう。

 

「それで、どちらに?」

 

続きを促すと、安谷はゴクリと唾を飲んでから小さく呼吸をする。

なぜか私に報告する人はそういう人が多い。自分で言うのもなんだが、背も低いし顔も幼い、女性を象徴する部分も控えめである。そんな自分に一体何を緊張する部分があるのだろうか。

訝しげに目を細めると、目の前の少女の呼吸が微妙に荒くなっていくのを感じたため椅子を回して視線を窓の外に移す。ようやく安谷は冷静さを取り戻したのか、ゆっくりと報告を開始した。

 

「対象は砂漠地帯の方に、おそらくアビドス高等学校に向かったかと思われます」

 

そうか、そこに向かったか。

 

結局、あの後は接触する機会がなかった。

リンからは類い稀なる指揮能力を発揮し、即席のチームで100を超える不良生徒と巡航戦車、そしてなにより『災厄の狐』を退けて誰もなしえなかったサンクトゥムタワーを復旧させてキヴォトスの行政システムを復帰させたその特異性。本心を言えば、是非とも間近で見たかった。

SRTと共に5分で温泉開発部と脱獄囚を叩き潰した後にシャーレ部室に急行した直後に聞かされたその話はなんとも興味深く、そして警戒度を上げずにはいられなかった。

それゆえにしばらくは公安局をつかって監視を行っていたがここしばらくは生徒の依頼で落とし物探ししたり徹夜で書類作業しているなどとの気を削がれる報告ばかり受けていたが、いよいよ動くか。

だがしかし、よりによってアビドスか…

 

「連邦生徒会が見捨てた学園、『大人』ならどうするのでしょうね」

 

自然と口角が緩むのが分かってしまう。

自分がかつて防衛室長に連れられて見たアビドスは、どうしようもなく終わっていた。(・・・・・)

吹き付ける砂嵐に砂に沈む街並み、人気を感じさせない荒廃した高校、そしてそれ以上に荒んだ目をしたあの生徒。

 

自分には最早どうしようもなかったあの学校で、何ができるのか

 

 

「期待していますよ『先生』」

 

 

貴方(大人)が何をするか。今はただ、楽しみでならない。

 




策謀キャラ大好きなのに全然上手く描写できぬい(血涙)
ハナコ並みの痴…知力が欲しい。切に欲しい。



いよいよアビドス編だぁ!
まあ、介入要素あんまりないんだけどね(開き直り)

あにまんカヤちゃんのスレッド通りに物語は進めないけど、あのカヤちゃんの堅実な部分はワカリミ深いのでこちらでも是非とも反映したいな(なお、著者のINT)

P.S.
ブルアカSSほんと良作多くて助かる。日々お気に入りが止まらん。感謝。

今後のお好みのストーリー展開は?(あくまで参考)

  • 原作ルート路線(メインストリート追従)
  • オリジナル路線(イベストみたいな感じ)
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