OFF by BlueArchive   作:浄化された世界からこんにちは

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話を詰め込みすぎて本来なら何話かにわけられる話をギュッと濃縮しちまう。ここら辺俺の力量不足やね…気をつけねば。


夢を見ながらユメは覚め…

「………ん………んぅ…」

 

少女は痛む頭に寝起きの微睡みを堪能出来ず、目を覚ます。

 

日は既に登り、アビドス特有の暑さにやられてしまいそうになる。

 

こんなに暑い中ではなくエアコンをつけて涼しい中で一日の大半を惰眠で貪りたい。そんな事を思っていた。

 

「ゴホッ…ごほ…っうぅ…私…確か…」

 

埃っぽい空気を吸い込んで現実に意識が引っ張られる。

 

むせ帰りながら自分は何をしていたのかを順を追って思い出していった。

 

いつまでも減らない借金、徐々に積もる焦り、それをどうにかして返済したい、少しでも進展させたいと思った時に自分の端末に届いた今回の依頼…

 

そして、砂漠に現れた大きな機械の蛇…

 

「その後…」

 

1人で戦って…太刀打ち出来なくて…そのまま襲われそうになって…

 

「誰かが…」

 

『…裁きを受ける覚悟はいいか?』

 

「あの人が助けてくれて…!」

 

完全に意識が覚醒した少女は、そこでようやく部屋を見渡した。

 

部屋は埃が積もり、クモの巣が張ってあったりと最近まで使用された形跡がない部屋だった。窓は空いて換気はされているし、ベッドのシーツは新品の物、この部屋の主は掃除が嫌いなのかと想像した。

 

「!?これ、血?」

 

ベッドから続いてある血は出入口の扉にまで続いており、ドアノブはまだ新しいのか血がベッタリと着いていた。

 

「…まだここに人が居るなら、お礼言わないと…」

 

ベッドから出て、ドアを開けて血を辿る。

 

そこには人が1人机で作業をしていた。

 

闇医者だ。

 

「……くっ…う…ん?」

 

「!あ、あの!」

 

「…あー、ちょっと待ってろ」

 

そう言って闇医者は自身の腕に何かをキツく巻き付けて、その上に包帯を巻き付けて処置を施した。

 

振り返ると、彼の肘から指の先まで左腕が無くなっていた(・・・・・・・)

 

「きゃああぁぁぁ!?そ、それ!?」

 

「あんま叫ぶな、この近くに人が居てバレたらまずい。ここ無許可なんだ」

 

「で、でも腕が!」

 

「こんなもん別にいい、ところで身体の調子は大丈夫か?」

 

「え?ええ?だ、大丈夫ですけど…」

 

「そうか」

 

戸惑う少女を気にもとめないで闇医者は床を汚している血を拭き取る作業に入った。

 

ずっと立たせてるのも悪いのでどこか近くにすわってくれと顔で促す。

 

「えっと、その…まず助けてくれてありがとうございます。私、アビドス高等学校の……ユメって言います」

 

「あ〜ユメちゃんね。俺は闇医者とでも呼んでくれ」

 

「え?お名前は?」

 

「捨てた。ここに来た時にな。だから元の名前とか探るのは諦めてくれ。それと謝らなければならないのはこっちの方だ。体は五体満足だが、髪の毛は完全に守れなかった」

 

「あっ…」

 

ユメは言われて初めて気がついた。長かった髪の毛が所々切られており、焦げていたり長さがバラバラになっていた。

 

「いえ、命があっただけでも。これくらい、なんともありません。それよりどうして私を助けてくれたんですか?後どうやってアレから…」

 

「…まぁ話しても問題ないか」

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浄化進行中…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビームにミサイルと攻撃の雨

大蛇はお構い無しにコチラへ攻撃を行ってくる。

 

対してコチラは庇いながらの戦い。戦局は圧倒的に不利だった。

 

「フンッ!」

 

そして仕掛けた闇医者。手に持つバットを振りかざすが…その硬すぎる装甲に傷を一つも与えられない。

 

「…ただの人の攻撃じゃあ流石にまともな有効打はないか…」

 

そう、彼はただの人だ。キヴォトス人のように力も頑丈な体もある訳では無い。1発でも受ければお陀仏、まともに当てても相手はうんともすんとも言わない。相性最悪だ。

 

「…効くかどうかは分からんが…」

 

そう言い懐から取り出したのは注射銃だ。

 

「どこか奴の鉄壁の守りを打ち破る"抜け穴"はないか…」

 

目を凝らして探す。

 

だが相手も悠長に待ってくれるほど甘くはない。

 

背中からミサイルが飛び出してきた。

 

「これは不味いな…!」

 

すぐにユメを背負いその場から離れる。爆風がこちらを襲い闇医者は体勢を崩した。

 

「1人で相手するような奴じゃないのは痛い程わかった」

 

逆立ちしても勝てない。早々に理解した闇医者。

ならここは1つ臆病者の選択を取らせて貰うと、ユメを背負って市街地に向かって走る。

 

そんな闇医者の背に蛇は口の部分にエネルギーを溜め、発射された。

 

「ッッ!!!」

 

射線から逃げるように走るが、光線は闇医者を追いかけるように向けられる。間一髪避けたが、ユメの長い髪は風に晒されビームに触れて焼けてしまった。

 

今の一撃で理解した。このままでは逃げられない。ならば、次トドメが来る前にコイツ(注射銃)を奴に打ち込まなければならない。

 

闇医者はとにかく平常心を保つようにした。蛇をとにかく見る…見続ける。彼のワイド・アングルが大蛇を…ビナー(・・・)を捉えた。

 

そして一つだけわかった。ビナーにこの注射銃が効く場所が。

 

ビナーがまた力を溜めている。今度は避ける暇も無さそうだ。

 

闇医者がビナーの口の中(・・・)に向かって注射銃を発射した。

 

その時、注射銃から注射本体が飛び出し、ビナーの口に入っていった。

 

(頼むぞ…)

 

闇医者は固唾を呑んで見守る。

 

ビナーは放とうとしたその姿勢のまま動かなくなった。

 

「……ふ、まさかアンドロイド系住民のワクチン開発の為に買ったコンピューターウィルスがこんなとこで役に立つなんてな…」

 

それも何も手をつけてない危険な代物。普通のロボット系の住民が接種してしまえば瞬時にバグり始める危険物。それをビナーに投入したのだ。

 

今のうちに撤退しようと、背を向ける。すると突然ビナーの攻撃が開始された。

 

不意打ちで避ける事が出来なかった闇医者は、そのまま左腕に直撃してしまう。

 

ジュッ…という音と共に左腕は呑み込まれ途端に激痛が闇医者を襲った。

 

「ッッ!?ぐおおぉぉぉぁぁ!!??」

 

激痛のあまりつい膝をついてしまった。切断面から血が止まらない。左腕を抑えて少しでも綺麗な布で傷口に当てて止血しようとする。

 

ビナーがコチラに攻撃を仕掛けようとする。手負いの状態ではまずどちらかが犠牲になる。

 

最早これまでか…そうらしくもない事を考えた闇医者だったが、ビナーは何を思ったのかそのまま砂の中に潜って消えていった。

 

「……この左腕の借り、いつか返させてもらうからな」

 

その後、闇医者は急いで応急処置を施してユメを運び出す。その後アビドス内で最も近い隠れ家に帰ってきた後、今の時間まで怪我の処置をしていたのだ。

 


 

「そういう訳だ」

 

まるでつい最近不幸な事が起こったのを友達に言うように軽く言い放った闇医者にユメは気分が沈んでいた。

 

自分があの依頼を受けなければ…自分が彼との戦いの時に動けていれば…そんな後悔が頭の中を巡る。

 

お互い無言の時間が進む。

 

しばらくして先に話したのは闇医者からだった。

 

「…お前さん、あそこで何してたんだ?」

 

「……いえ、迷惑ですし、これは私達の問題なので」

 

「いいから話せ。溜め込むよりはいいだろ?」

 

少しの間、無言の時間が進み、ユメはポツポツと何があったのかを話し始めた。

 

アビドスの借金の事、アビドス高等学校の事、そして今回の依頼の事…

 

「借金先のカイザーローンの紹介で、カイザーコーポレーションの仕事を受けさせて貰いました…仕事内容は砂漠の調査、作業の進み具合によって賃金が発生するし、現場で見つけたオーパーツは直接買い取って貰い借金返済にできる…そういう約束だったんです…」

 

「だが、実際はあの大蛇…ビナーが潜んでいた為現場は大惨事。お前は殿を務めて俺が来なければ終わっていたと」

 

「…でも、私は危ない橋を渡ってもこの現状をどうにかしたかった」

 

「それがこんな危険な状況になれば元も子もないだろう。言わせてもらうが、アンタを嵌める為にこんな事したんだと思うぞ」

 

「そんな、そんな訳…きちんと払ってくれるって____」

 

「契約書はきちんと読んだか?もしかしたらそこには事故があっても責任は取らないと書いてあるかもしれないぞ?」

 

闇医者の言葉にユメは頭を抱える。

 

「そうやって事故死すれば今頃心配してるのは後輩ちゃんくらいか、どうにかして消えた原因を探し出しても奴らは知らぬ存ぜぬとのらりくらりといいかわすだろうさ」

 

頭を抱えながら横に頭を振り出す。

 

「聞いた感じ、アンタとその後輩がいるからアビドス高等学校に手を付けられないようだしな。余程邪魔な存在だったんだろうよ」

 

そのことを聞き、ユメは大人しくなり更に気を沈ませた。

 

「じゃあ…どうすればよかったんですか…」

 

「頼れよ」

 

「………ぇ?」

 

「だから頼ればいい。お前には頼りになる後輩がいるんだろう?」

 

「ホシノ…ちゃん…」

 

「そう、その子もきっと勝手に無茶するお前を怒るだろうさ。何故1人でやろうとしてるんだ。何故頼ってくれないんだと、少なくとも、同じ高校に通って今まで退学してないのならその覚悟はある筈だ」

 

「………………」

 

「それと、お前自身も心の内を吐き出した方がいい」

 

そう言いながら、血で汚れた手を拭いた闇医者が頭を撫でようとして…肩に手を置いた。

 

「貯めすぎだ。嫌な事今全部吐いちまえ」

 

「…………う゛ぅぇ゛ぇ…」

 

ユメは目に涙を溜めてポロポロと泣き出した。そしてそのまま堰が切れたように言い始める。

 

「本当は…ほん゛とう゛わあぁ…じゃっきんなんでぇ…い゛やだったぁぁ…」

 

「でも…でもそれ゛じゃぁ…ひと…人こな゛いし…アビドズさい゛…こうな゛んで…ゆ゛めのまだゆめ゛で…あ゛だしがんばら゛なきゃ…ボシノ゛ぢゃんや…ご…これ゛からくる゛こうはいだぢもたいへん゛だがら゛ぁあ!!」

 

「おも゛がっだ…せきに゛んお゛もだがっだぁぁ…」

 

「ぼんと゛ぉわ゛ぁ…ずっと…ダラダラしな゛がら…すごしたかった…」

 

「スンスン)…ん゛…ひといっぱいの…がっこうせいかつ…したかった…」

 

「チーーーン)…友達増やしたり…ホシノちゃんと楽しい学校…過ごしたかった…」

 

やがて、うわ言のようになり泣き疲れたのか彼女はそのまま寝てしまった。

 

「………」

 

『おじさん、なんでおじさんはそんなに頑張れるの?』

 

『何だァ?坊主、急にいっちょ前な事言いやがって。なんで…か…俺達が、未来の創り手になるんだ。どんな疲れだって止められやしねぇよ。特別なもんはいらねぇ。自分達の手でやるんだ。だから_____』

 

「…おじさん。俺は、未来の創り手を守れたかな?」

 


 

相当疲れが溜まっていたのか、ユメは次の日の朝になるまで眠っていた。

 

飛び起きて、顔を真っ赤にしながら謝られた。「お見苦しい所を〜…」と〉〈 このような顔で言われた。

 

「それで、これからどうする?」

 

「アビドス高に戻りたいです。ですが…」

 

「生きてるのがバレたら不都合かもな。相手にとっちゃ」

 

「それでなんですけど…」

 

「匿って欲しい…と?」

 

「うへへ…端的に言うとそんな感じ…?」

 

「嫌だ」

 

「えぇ!?そんなぁ何で!?」

 

「俺にメリットがない」

 

「そんな事言わないで下さいって!女子高生泣かしたって言いふらしますよ!?」

 

「んなもん日の目を浴びない生活した男にとっちゃ痛くも痒くもありませんよっと」

 

「ちょっ…お願いですからぁ!!闇医者さぁん!!」

 

ちょっ…図太くなったな…わかったわかった、じゃあ俺のお得意さんの所で情報を貰うぞ。それで今後の方針を決めろ!」

 

「はーい、あ、ちょっと待ってください。鋏とかあります?」

 

「あ?そこにあるから使え。どうせもうすぐで捨てるヤツだし」

 

ユメは机の上にあった鋏を持ち、自分が眠っていた場所にくる。開いている窓に立ち、鋏を自身の髪に向ける。

 

「…これは、私の決意の証」

 

そう言ってユメは自身の髪を切り落としていく。

 

サラサラと風に吹かれて髪が飛んでいく。飛んでゆく先は自身が苦い思い出を経験したアビドスの砂漠か…

 

長く、背中まで隠れる程あった髪の毛は、耳が隠れる程のショートヘアーになった。鏡を見ると、自分の後輩を思い出しそうになる。

 

「お待たせしましたー。それでどこに行くんです?」

 

「あー、アイツらのアジトの場所が変わってなけりゃいいんだけどな。今確かアビドスを拠点にしてるって言ってたし」

 

「ほーん、それでなんて所なんです?」

 

「ん〜?その組織の名前は…ゲマトリアだ」




どうやら、曇らせ界隈ではホシノおじさんに熱い視線が向けられてるようですな。ほーん…

先生の性別、どれがいい?

  • 男先生 アロナの落書きになりそう
  • 女先生 おっぱい大きいしだらしなさそう
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