OFF by BlueArchive 作:浄化された世界からこんにちは
てか久しぶりの投稿やん。何してん俺
カフェに戻り、黒服もアジトへ帰った。ユメは浮かない表情で下を見続けている。
ユメは縋るように闇医者に言った。
「…闇医者さん、私、どうしたらいいんでしょうか…」
「知らん」
そんなユメに対して闇医者は短くそう言った。
「お前の人生だ、お前が決めろ。俺は偶々そこにいてお前を助けただけだ。俺はお前じゃねぇからそういうのはお前が決めろ。その拾った命、ゲマトリアに捧げて可愛い後輩に後を任せるも、全てを水に流してまた学園に戻るのも、全部自由だ」
「そう言われても…」
煮え切らないユメに闇医者は頭をガリガリとかいてため息ひとつついて言った。
「お前はまず、他の生き方ってのを見た方がいいな」
そう言って歩を進める闇医者にユメは慌ててついて行く。
「着いてこい、職場体験だ」
闇医者に連れられてやってきたのはブラックマーケットという場所だった。
治外法権まかり通る場所でカイザーコーポレーションとも深く繋がっていると言われる場所。
そんな場所でこの辺りでは見ないような人物がここにやってきており、ブラックマーケットの住民はコチラを観察していた。
そう、ペロロお面を付けたユメである。
「あまり周りを見るな。下に見られるぞ」
「は、はい!!」
ユメはどうにか気丈に振る舞おうとするが、やはり怖いものは怖いのだろう。近くで見ると小さく震えていた。
「着いたぞ。ここだ」
そうして辿り着いたのは、マンションのような場所だった。入口には手作り感のある看板が貼り付けられてある。
"ZONE"
それがこの場所の名前らしい。
闇医者が扉を開けると、フロントにいたオートマタ住民が慌てた様子で席から立ち上がった。
「い、院長!!お帰りなさいませ!!」
「院長はやめろと言っただろう?」
「そ、そうでしたね!ハ、ハハハ…そ、それよりまた患者が増えまして…我々には手一杯でして…」
「……はぁ、わかったわかった。酷いヤツから連れて来い」
「はいぃ!ただいま!」
そう言って慌てて室内に駆け込んで行くオートマタ住民を見ながら闇医者はユメに向かって言った。
「あー……ちょっと部屋で待っててくれるか?」
そう言いユメに一旦待ってもらう事にした。
ユメがオートマタ住民と同じ部屋に行ったのを見た闇医者は誰もいなくなったフロントに置いてある黒電話に手を取り、ある場所に電話をかけることにした。
暫く待っていると繋がり、声が聞こえた。
『…はぁい……だれでふか…』
「やぁ、久しぶりだね」
闇医者がそう言うと電話の人物はドッ!!という音と共にドンガラガラ!!と何かが崩れ落ちる音やドサドサと何やら重いものも落ちる音が向こうから聞こえた。
『お…おおおぉぉぉ…おじさん!!?ど、どうしてキヴォトスに!?いつから!!?どうしてこの電話知って……!!?』
「数年前から、電話先は
『そ、そんな!お父さんに頼んでまで!?来たの教えてくれても良かったじゃないですか!
「残念ながら、それも出来ない立場になっちゃったからね。まぁその話は置いておくとして…
ユメは部屋にあった椅子に座り、闇医者が来るのを待っていた。その間に中にいた職員らしき人物達は忙しなく動いている。
「え!?急に状態が酷い患者の診察っていきなりどうしたんですかエルセンさん!」
「え…いや、その…闇医…院長が…」
先程フロントにいた職員、エルセンと呼ばれた男は電話と現場指揮で大忙しであった。
「エルセンさん!じゃあここはどうすればいいっすか!?」
「そ、そそ…そこの部屋1〜3まで…あ、あとそこの部屋の5、7…を…」
「エルセンさん!」
「あ、その…」
「エルセン!!」
「あ…ぁぁ…」
「エルセンさん!」
「…………」
(なんだろう、すごくムカついてきた…)
ユメはそう思った。
自分では何もせずに上に答えを求めて与えられるのを待つ。なんて自分勝手で我儘なんだとユメは思った。そして、今の自分と同じ状況を見ている感じがしてまた気を落とす。
自分のこの状況も、闇医者に偶然発見されたことによって成った状況。それを闇医者からこれからどうするという答えまで決めてもらうのは、もう自分で生きているなんてものでも無い。
そう、彼ら彼女ら、エルセンも皆…自分で何かを考え最善を尽くさなければならない。安全なレールの上を進むなんて事は出来ない。大人とはそういうものだとユメは理解してしまった。
『ホシノちゃん!』
そしてふと頭に過ぎったのは過ぎ去りし日々、あの頃の学園生活。
『よーし、じゃあ借金返済目指して今日も頑張ろー!』
『うひ〜、流石に多すぎるね〜』
『ホシノちゃんホシノちゃん、もし返済出来たらどうする?』
そう、あの頃は2人で頑張っていた。頑張っていた筈だった。
『ホシノちゃん見て見てー!アビドス砂祭りのポスター!』
『奇跡が起きたら、またこの頃みたいに人がたっくさん集まって……』
『奇跡なんて起きっこないですよ、先輩』
嗚呼……自分はバカだ。それも特大のバカ。ホシノちゃんの方がまだ先を見ていたし頑張ってただろうな。
『もっとしっかりしてください!あなたはアビドスの生徒会長なんですよ!?もう少し、その肩に乗った責任を自覚したらどうなんですか!』
自分にある責任という物を軽く見て…夢だけを話し、そして……
「おい、どうした」
そんな声が聞こえユメは意識を戻した。闇医者が来たのだ。
「院長…その、順番がですね…」
エルセンがそう言う。闇医者はため息を吐くとすぐ様カルテを見た。
「…………201、202、203、105、107」
伝える番号をすぐ近くにいたエルセンとは他の職員がメモを取り出す。
「207、112。これで全員分の順番だ。各々行動に移せ」
闇医者の指示に周りはすぐ様迅速に対応を開始した。1人残されたエルセンは力無く椅子に座る。
「……はぁ、やっぱりあの人は凄いや…」
落ち込んでいるエルセンにユメは何をする訳でもなく闇医者の後を追って部屋から出ようとする。
「……彼に関わるという事はそれ相応の覚悟が必要になりますよ」
ふと、エルセンからそのような言葉が聞こえた。
ユメは足を止めエルセンの言葉に耳を向ける。
「それってどういう意味ですか?」
「そのままの意味です…あなたは早く、元いた場所に帰った方がいい…この場所は…あなたにとってキツすぎる…」
自分のことを分かってもいない筈のエルセンにそう言われユメはムッときた。
「何勝手に言ってるんですか!あなたに私の何がわかるんです!?」
「あなたのことは分かりません。ですが分かりますよ、えぇ…彼に助けられたのでしょう?私…いえ、ここにいる職員患者皆同じですから…」
「え?」
「……私達は、皆その辺で野垂れ死ぬ筈の運命だった。患者の皆さんはあくまで患者です。ですが職員の方々は違う。行き場も、人生も何もかもを失った私達に働ける場を、彼は…居場所をくれたのです」
そして、今まで俯いていたエルセンが初めてコチラを見る。液晶画面が壊れており目の部分が見えない顔の彼にユメは得体の知れない何かに遭遇した気分になった。
「ですが、あなたは見たところまだあっち側だ。こっち側では無い。こっちに堕ちれば、もう向こうには戻れない。立場的にも、精神的にも。我々と同じロクデナシには自らならないで」
エルセンの言葉に今一度考える事になった。自分が本当に何をしたらいいかを。本当にこのままでいいのか…
すると、外からいきなり銃声が聞こえエルセンとユメは外に目を向けた。
急いで外に出ると、そこには武装したカイザーPMC兵士が大量に待っていた。
拡声器を持った兵士がこちらに向かって言う。
『中にいる不法占拠、及び不当な医療を提供している者共に告ぐ!今すぐ何もせず大人しく出てこい!そうすれば悪いようにはしないでおいてやる!』
ユメはすぐに闇医者を呼びに行こうとしたが、エルセンがそれを止める。
「何するんです!?早く彼を呼びに行かなきゃ!」
「…待って、丁度いいから…君に裏の世界がどれ程腐った所なのかを…見せなきゃ……」
エルセンがそう言うと兵士達の前に立つ。
ユメは一応エルセンに万が一が無いように見えない所から銃を構えておく。
「……ようこそ、"ZONE"ブラックマーケット総合病院へ。どのような御用です…?急患ならすぐに向かいますが…」
「何をバカなこと言っている!この場はカイザーコーポレーションが所持する土地!不法侵入者共を駆逐する為に我々が駆り出されたのだろうが!」
「えぇ、えぇ…今月の
「話をズラすな!」
激昂したPMC兵士がエルセンに向かって銃口を向ける。それに合わせて周りの兵士たちもエルセンに照準を合わせた。
「…あまり怒らないでくださいな、しかしおかしな話でもある…数年前まで確かにここは不法占拠されたロクデナシ達の溜まり場…ですが今は一応あなた方の許可を取りお金さえ払えば運営が許可されている筈。あなたが言っているのは、何年前の話ですかね?」
ズカズカと近づき銃口を退け顔を近づけて話すエルセンに先頭にいた兵士は思わず顔を逸らす。
「我々は出されたものをきちんとこなしており、不法占拠だの不法侵入と言われる筋合いは無いと断言出来ます。その事を踏まえて言います。何をしにここへ来たんです?」
潰れて見えない画面に光る眼が見えたような気がする程の威圧感を放つエルセンにPMC兵士が叫ぶ。
「撃て!早く撃てぇぇ!!」
「し、しかしまだ交戦はしていません!我々から攻撃すればそれこそ______」
「うるさい!早くしろ!どうせブラックマーケットに住んでる敗北者!1人消えたとしても誰も気にとめん!」
まるで人を人とも捉えていない言葉にユメは言葉を失った。何故そこまで同じ人に対してそのような酷いことを言えるのか。
(もしかして…アビドスの時も、そんな事思われてたの?私達が…ホシノちゃんと2人であくせくと働いて…必死こいて借金を返そうとしてたのも、裏でそんな事考えてたの?)
自分が何かを言われてもどうにかして耐えて見せよう。だが、その想いを踏みにじるのは……許せない。
いや、許せないではない。許さない。
その時、少しであったがユメのヘイローに少しノイズが走っていた。
ユメは雄叫びをあげながら手に持った銃をカイザーPMC兵士達に向かって撃ち出す。
いきなりの不意打ちによりカイザー側の兵士は照準も合わずに明後日の方向に撃ち、窓ガラスを割り、壁に穴を開ける。
「エルセンさん!!」
ユメはエルセンを呼ぶ。エルセンはすぐに掴んでいた兵士を突き飛ばしすぐに病院内へと戻って行った。
エルセンが院内に入った事を確認したユメは置かれていた椅子や机を片っ端から入れそうな場所に設置し籠城した。
「なんであんな危ない事をしたんです!?私が居なかったら……!!」
「へ…へへ…なんでだろね…もっと見せるにしても他のやり方があったのにね…僕もなんでなのか分からないや…」
先程の雰囲気が嘘のようにまた卑屈な態度をするエルセンに戻っていた。
「で、でもいいんですか…」
「何がです?」
「あなた、カイザーの所に攻撃してしまいましたよね…もう普通に生きられませんよ…?」
「そんな事ですか…」
ユメは質問を鼻で笑い飛ばしながら言った。
「やりたい事が出来たんですよ。もう覚悟も出来ました」
そう言って外を睨みつけるユメ。その眼光は暁のホルスを彷彿とさせる程の鋭さだ。
「……あぁ…なんて事だ…罪なき子をこちら側に引き込んでしまった…」
エルセンは自分のした行いを後悔した。自分のした浅はかな行動がまだ引き返せる無垢な子を穢れた世界に足を踏み入れる引き金となってしまった事を両手を床につき流せない涙を流そうと嗚咽を漏らす。
「これまたでかい事をしてるな」
そんな2人の後ろから闇医者がやってきた。
「院長、私…」
「これが終わってから聞く」
エルセンの懺悔を闇医者は後回しにし、闇医者はユメの方へ向く。
「その様子じゃあ、もう決まったようだな」
「はい」
「後悔は?」
「ないです」
「そうか、そんな気はしてたんだよ……」
闇医者は手で顔を覆い、溜息1つ。
「……歓迎はしないが言わせてもらうぞ、ユメ。ようこそ、
そう言って闇医者は手に持ったバットで肩を叩きながら歯をむき出して笑う。
「診察してて思ったんだ、そろそろ新しいドナーが欲しかったってな…」
そんな発言と共に視線は外に向けられていた。
当初はな、ユメパイセンをここまでにさせる予定は無かったんや…なんか過去ホシおじみてーなパイセン育ててーなーって思って作った作品がまさか自我を持ってこんな事になるとは…
先生の性別、どれがいい?
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