OFF by BlueArchive 作:浄化された世界からこんにちは
マコト様天井間近で来たけど、そのあとの10連でドレスアコが来るのは聞いてない。天井による旨みが星上げるための石だけしかないんだが?課金チケットで来たのもアコ。天井交換したのはドレスアコ。ドレスヒナ欲しくて来たのがアコ。お前なんなんだ!!?
ザッカリーはメールの内容と写真を何回も見て間違いではないのか見直した。
何回も何回も読み直しても文章が変わる訳ではない。ザッカリーは次第にこれは現実なのだと理解してしまった。
依頼とはいえアビドス校をアル達が襲う事。依頼者は誰なのか。知りたい事も夢であって欲しい出来事等が頭に浮かんで来る。
だが自分がアビドス出身だと言っても、
「……まだまだだな、私も」
アルちゃんより長くここに居ながら、それでもまだ過去を捨て去る事が出来ない。それが悪い事では無いが、いつかきっとこの思いが私のこれからの邪魔をする。
ならばせめて、今のアビドスを見に行きもう大丈夫だという確信を持ちたい。後顧の憂いを断って、自分の目的を果たす為に。
「見せてもらうよ…今のアビドス」
ザッカリーは、ユメは
場所は変わってアビドス。現在この場ではアビドス対策委員会と便利屋68の苛烈な戦いが繰り広げられていた。
便利屋68は傭兵を出来るだけ多く雇い数の暴力と各々の実力で制圧しようとしていた。
だが、対策委員会側には先生と呼ばれる大人の女性が対策委員会側についており、的確な指示で今現在まで耐えられていた。
「よっと、先生大丈夫〜?」
「"ありがとうホシノ!助かったよ!"」
先生と言われた人物はそう言ってホシノの頭を撫でる。
「ぅあ……うへ〜、こういうのも中々いいね〜」
「コイツら人数少ねーのにつえーぞ!!」
「指揮系統から倒せ!」
「む、無理!撃っても届く前に防がれるし、届いてもなんか効いてないよ!?」
便利屋側が上手く攻められず、ただ時間だけが過ぎていき遂に学校のチャイムが鳴り響いた。
「あ、定時だ」
「今日はここまでね、みんな帰るわよ」
「いぇーい!焼肉食いに行こー!焼肉ー!」
傭兵達が帰っていきアルは慌てて引き止めようとした。
「はぁ!?ちょっと待ってよ!」
傭兵達が全員帰ってしまい、白目を剥いてぷるぷる震えているアルにホシノが声をかける。
「うへ〜、それでどうするの〜?おじさん達これでも忙しいから出来れば帰ってもらえると嬉しいんだけど〜?」
ホシノに声をかけられようやく動き出したアルは指を指しながら言い放った。
「ま、まだよ!まだこっちには助っ人を用意したんだから!!」
「そうは言ってもあなた達しかいないじゃない」
セリカが言うように、今この場には対策委員会と便利屋68の面々しかいない。完全にアルが虚勢を張っているようにしか見えなかった。
「くふふ〜アルちゃんさっき携帯弄ってたけど、もしかしてその事言ってる〜?」
「……社長、さっき送ったメールを見てすぐ来れる人なんて極僅かだよ」
「……来るもん!絶対来るもん!!」
「アルちゃん口調口調〜」
「社長、幼児退行してないで戻ってきて」
「だ、大丈夫ですアル様!もしその人が来なかったら私が全員相手しますので!」
最早アビドスそっちのけでコントを始めた便利屋68に流石にアビドス側も困惑を隠せなかった。
「"…お帰りいただく?"」
「ん、縛ってその辺に置いていこう」
シロコがどこからともなく縄を取り出し、周りもそれでいいと意見が一致しそうになった時…
「ひぃ…ふぅ…ごめ゛ーん!!待ったーーー!?」
息も絶え絶えなザッカリーが合流してきた。
「ザッカリーさぁぁぁぁん!!」
ザッカリーの声が聞こえた瞬間、アルが涙目でザッカリーに縋り付いた。視線がある中なのにお構い無しである。
「ぜぇ…はぁ…へ、へへ、アルちゃ〜ん?場所の写真送るのはいいけど、日時指定してなかったでしょ〜?情報はいつも必要って何度言ったら分かるかな〜?」
「ふにぃぃぁごめんなざぁぁい!」
ザッカリーの両頬抓りによるお仕置きを受けたアル。涙目から薄ら泣いていた。
「くふふ〜お久しぶりザッカリーさん!」
「社長が呼んだのザッカリーさんか…まぁ、だろうとは思ってたけど」
「お、お久しぶりです!」
「やぁみんなお久しぶり。アルちゃんのメールで大体は把握してるよ。それじゃ…」
ザッカリーが便利屋68にそれぞれ挨拶を交わし、対策委員会に向かって歩いていく。近づいて来るザッカリーに警戒する対策委員会はそれぞれの銃を構えた。
「さてと、初めまして…でいいのかな?私の名前はザッカリー。よろしく〜」
ユメは挨拶をしながら先生をまじまじと観察していた。スーツ姿に髪の長い女性だ。スタイルも出るところは出ていてもし男性がいれば一度は意識するだろう。一見するときちんとした大人のように見える。
あまりに軽い挨拶に構えていた先生達は力が抜けた。
「"よ、よろしく…?"」
「流石大人、きちんと礼儀がなってらっしゃるね。もし敵対してなかったら私の商品を10%引きしてあげたのにねぇ?」
「"ど、どうも…"」
「うーん?イマイチ私がどういった人物か掴めてない様子。しょうがないね。この中に私知ってる人ー?」
「はぁ…じゃあ私がやるから」
そう言ってカヨコが手を挙げた。
「ザッカリー、2年程前に頭角を現した要注意人物。一度も何処にも捕まっておらず、仮面の下を見た人物は少なくないが一致情報が少ない。なので身元情報が分からず正体は誰も分からない。キヴォトスにある最新メーカー、それらの改悪商品、通称"海賊版"をキヴォトスに流出させたり、違法の改造品を売りつけたりとした行為を行っている。それらの情報を元に、"改賊"の2つ名を持っている」
「おー!さっすがカヨコちゃん正解正解!私も中々有名になったねぇ…まぁそんな悪名そもそもいらないんだけどね」
カラカラ笑うザッカリーに、その情報を聞いた先生達は一気に警戒心を上げた。そのような危険人物が相手になるのだ。見ると
「……待って、ガム噛ませて…全速力で来たから腹痛い…」
そんなザッカリーは呑気にガムを噛んでいた。
「……さて、と」
ザッカリーがゆっくりとアビドス生徒を見て行った。
(私がホシノちゃんといたあの時より、4人もアビドスの復興に…本当なら感動で涙を流してたんだけど…)
猫耳や犬耳の子、メガネの子にあの時のネフティスの子。
見た感じ、先生の助けがあっただろうがそれでも襲撃を跳ね返す実力。今のアビドスは安泰だろう。
だが、今
(ホシノ…ちゃん…)
自分の後輩であった小鳥遊ホシノ。彼女の雰囲気は自分の知っている時とは全く違って見えた。まだホシノの双子の妹か姉と言われた方が信じられる程に。
(それに、あの格好…)
髪の毛を伸ばしたのなら、イメチェンで通せる。だが、あの雰囲気、制服の着方、そして…
「うへぇ…ど、どうしたのさおじさんばっかり見て…何か気になる事でもあるの…?」
「……あ、ごめんねh…ん゛ん…ごめんごめん、ちょっと…ね…」
あの喋り方。以前ならもっとハキハキと喋っていた筈だ。だがあれではまるで…
(昔の私を…見てるみたい…)
自分がいない間、自分の代わりのように自分を演じていたのか?
分からない。何故ホシノが叱責する程だらしないユメのような雰囲気になってしまったのか。
今すぐにやめて欲しい。そのままでいられると、自分の中で何かが壊れる。今すぐ自分の知るかつてのホシノに戻って欲しい。
「……へへ、そこの君、名前なんて言うの?」
ザッカリーはホシノを指差しそう言った。
「うへっ!?おじさんは小鳥遊ホシノって言うけど?」
「じゃあホシノちゃんて呼ぶね。流石に私一人でこの人数、厳しいからタイマンで私が倒れるか君が倒れるかでどうよ?」
「ちょっ…ちょっとザッカリーさん!?」
「アルちゃーんちょっと黙ってね、で?どうするの?」
「………わかった。いいよ」
「へへ…ありがとねぇ」
「それで、いつ始めるのさ?」
ホシノがザッカリーにそう聞いた。
「……いつって?もう始まってるよ?」
「!!?」
「ん!先生!!」
「"!?"」
ザッカリーがそう言うとホシノの足元にはいつの間にか地雷が仕掛けられていた。
気づいた瞬間地雷は眩い光と共に爆発した。
「……いきなりこれっ…」
「ほれほれ、早く反撃しなきゃ負けちゃうよ?」
「くぅっ!」
ホシノが銃口を向けるが、ザッカリーは素早く移動しホシノを翻弄する。近づいてアタッシュケースの一部が開きそこから銃口が覗き込む。
バゥッ!!という音と共にホシノは撃ち抜かれるが大したダメージは与えられていない。
(違う…違うよねホシノちゃん。私が知ってる
コッファーの銃で倒せないと踏んだザッカリーは次にコッファーの刃を出してホシノにアタッシュケースを押しつけた。
「盾!!」
ホシノは盾を取り出しそれを受ける。
(……っ私の、盾)
かつての自分の物を使っているホシノにユメはショックを受けた。ホシノが本当に自分の真似をしているようで…
「……っくらぁ!」
アタッシュケースの口の部分からチェンソーのような物が飛び出しギュイイイイイイ!!!と音をたてながらホシノの持つ盾を切り落とさんと歯を立てる。
火花が散り、このままでは押し負けると悟ったホシノはもう片方の手に持つショットガンをザッカリーに向けた。
ザッカリーはすぐさまショットガンを持つ手をチェンソーで切りつけるように振り、そのまま素早くアタッシュケースが開き大盾のように展開しそのままシールドバッシュした。
「くっ…!」
(……なんで?なんで本気じゃないの?本気なら私くらい倒せる筈だよね?)
お互いの盾がぶつかり拮抗する状態となる。
「ペッ」
「うひぇぁ!?、何するのさ!」
その時、ザッカリーはいきなり盾から顔を出しホシノの顔に向かってガムを吐き捨てた。
ホシノはすぐに顔を腕で守ったが、今回はそれがまずかった。
ピッ…ピッ…ピッ…
「こ、これ!?」
「そ、大正解」
ザッカリーの吐き捨てたガムの中に超小型爆弾が仕組まれてあった。
ホシノが取ろうとするが、盾を持つ手が離せず、かといって他にガムを擦り付ける事が出来る物も存在しない。
「じゃ」
ザッカリーが起爆スイッチを押すと、すぐにホシノの腕についた爆弾は爆発した。
煙が巻い、どうなったのか誰も分からない状態になった。
「"ホシノ…!"」
「先輩ー!」
「ちょっ…ちょっとザッカリーさんいつにも増してキレキレじゃない!?」
周りはどうなったのか知らず騒ぎ始めた。
少しして煙が止み、現れたのはほぼ傷を負ってないザッカリー。
そして、先程の爆発で大分ボロボロになってしまったホシノだった。
ザッカリーはコッファーからもう一丁銃を取り出しホシノに向ける。
ホシノは睨みつけるだけで何もしなかった。
「……やめだね」
ザッカリーはそう言って銃をコッファーの中にしまい始めた。
「やめって…どういう事さ…」
ホシノがそう聞く。
「殺すつもりもないし、
ザッカリーが歩き、校門を通って出ていこうとする。
「あなたは最強だった。自分の中で知る最強であった筈なのに…なんでそんな事をしているの?」
校門前まで来て立ち止まるザッカリーは、もう一度振り返りホシノを見据えた。
「だから言わせて貰うよ。ホシノちゃん?いや、小鳥遊ホシノ。私は、お前を認めない」
そしてそのまま出ていく前にアルの方を見た。
「あぁ、そうそう。ごめんねアルちゃん。勝手に仕事滅茶苦茶にしちゃって…報酬の件、無しにしてもらってもいいかな?」
「え、えぇ…」
アルは空返事しかできなかった。
そしてザッカリーはようやっと帰って行った。
ザッカリーの姿が見えなくなった後、ホシノはそのまま倒れ、対策委員会の面々と先生はホシノに駆け寄った。
闇医者動かすより、闇医者に影響受けたキャラを動かすのが楽しい。