OFF by BlueArchive 作:浄化された世界からこんにちは
だから俺が曇らせ書いて、他者から見たら曇らせでも俺が見たら「これ曇らせなん?」ってなるからあまり曇らせタグをつけたくない。まぁ、これは曇らせだって何人かが確証してくれたら流石に着けるかもだが。
あ、こんな話しといて曇らせは書いてないです。
「ご馳走様。大将、この礼は必ずな!」
「礼とかはいいって、また来いよ!」
「あぁ。じゃあセリカちゃん明日は案内宜しく」
「わかったわ!」
非常にいい笑顔で返事をしたセリカ。
セリカと柴店長がいい笑顔で見送ってくれたのを見てバッターは店を出た。
しばらく歩いていくうちにその笑みはどんどん表情を暗く落としていく。
そしてバッター…闇医者は誰も知らない闇の中をさまよい歩く。時折囁き声が聞こえるその場は常人がいたらあまりの不気味さに1秒でも早くその場から出たいと考えるだろう。
「ザッカリー…いや、ユメ…何をやっているんだ…?」
光が見えないその場で彼はどこに向かって歩いているのか分からない。
「少し留守にしていたが、その時に何かあったのか…?」
何も闇医者は遊びに向かっていた訳ではない。彼もまた面倒事に巻き込まれ、それを1人で対処する為に行動していた。
「これは少し、調べるか…」
闇医者がそう呟くとその場から彼の姿は消えた。
「着いたわよ!」
柴関ラーメンに食事をしに来たバッターと名乗る医者は、バイト中に案内されるのも困るという事で、次の日セリカに連れられアビドス高等学校へとやってきた。
「中に入るのは初めてだよ」
「え?」
「ん?あぁ、仕事柄こことは違う所、まぁ色んな所に足を運ぶからね。つい口に出てしまったよ」
「ふーん…」
「それじゃ、早速…」
「"あれ、セリカ?…と、あなたは?"」
「セリカちゃん?その人は?」
「男の人?」
「先生!皆!お医者さんを連れてきたわ!」
「どうも、バッターです。彼女の恩返しに診察に来たのですが…」
「セリカちゃん…今度は何したの…?」
「な、何もしてないわよ!ただバイト先で話してたらこうなっちゃったの!」
「はっはっはっ、元気だな。いい事だ。…それであなたがここの責任者でよろしいか?」
「"どうも、私はシャーレの顧問をしている…"」
「分かってる、分かってるとも………
そう言ってバッターは左手を出し握手を求める。
「"よろしく…噂?"」
先生も手を出して握手をし、少し気になることを聞いた。
「はは、少し耳にしましてね」
だが、バッターはすぐにはぐらかしてしまった。
この時、握手をした先生は触った感触が人の手をしていない事に気がついた。
先生の手に男性の手のようなゴツゴツした感触はなく、デッサン人形のような無機質な感触がした。
(!?この腕…義手?)
「では、早速患者を診察させて貰うが…どちらに?」
「あ、私が案内します」
そう言って立候補したのはアヤネだ。アヤネはバッターをホシノの元へと連れていった。
1時間程経ち、バッターが全員が集まっている部屋にやってきた。
「"バッター!"」
「どうだった?ホシノ先輩は無事?」
シロコがバッターに駆け寄りそう聞いてくる。
「心配はいらない。少し腫れとかが出来ていただけで命に別状もない。寧ろあれだ。今まで身体が受けたことない衝撃でびっくりしてた…と言った感じだな。後数日すれば目覚めるよ」
「そう、良かった…」
「"本当にありがとう。バッター"」
「いや、これが医者の勤めよ。さてと…ここからは少し、俺の質問に答えて貰いたい」
そう言って近くにあった椅子に腰掛けたバッター。
「少し、医者ではなく個人的な質問がある」
バッターの影に隠れた目がこちらを捉えた。
「あの子…ホシノちゃんと言ったか?あの子が戦った子。ザッカリー…まず初めに言わせてもらうぞ、俺はアイツと知り合いだ」
「「「「!!!?」」」」
対策委員会の面々に衝撃が走る。
「アンタ!なんでその事早く言わなかったのよ!!」
「もし先に言ったら信用したか?」
「そ、そりゃ警戒はするかもだけど…!」
「まぁ、聞け。恩返しの気持ちは本当だ。だがセリカちゃんから知り合いの名を聞き、俺は耳を疑ったよ。本当にザッカリーがやったのか?と。だから恩返しついでにこちらも調べさせてもらった。だがあの子を診察する内にアイツがやったという証拠しか出てこなくてな…」
「何故そう言い切れるんです?」
ノノミの疑問にバッターは幾つかのレントゲンのような写真を見せた。病院にあるものより画質は荒くなっているが、それでも見える。
「前提条件として、ザッカリーの武器は7割方カイザーの所の武器を改造して作られている。あの子に撃たれた銃弾でホシノちゃんに命中した弾痕的にザッカリーの改造した弾に近い。それに腕の爆破痕。あれはザッカリーお得意の小型爆弾。それにやられたな、違うか?」
「ん、凄い、正解」
「だがな、アイツはそこまで人を傷つけるような事はしない。相手があまりにもしつこければ話は別だがな?だから聞こう。あの子、ホシノちゃん自身ザッカリーを挑発するような行為はしたか?」
シロコ達は顔を見合せて首を振る。その様子にバッターは顎に手を当てて考える。
「で、ですが、ザッカリーがいきなり人を襲わないと言った人物では無いという確証もありませんよね?」
アヤネがバッターにそう反論をする。バッターはその様子に首を傾げた。
「ん?アイツの評判は他でも見れるが…もしかして見てないのか?」
「え?私達返済に必死で他の所の情報とか見てないから…」
セリカが言いずらそうに言った。
バッターがため息1つ、すぐに自分のスマホを取り出し幾つかのニュースを見せた。
【速報!】キヴォトスに新たな大犯罪者!?その名は"改賊"ザッカリー!
"改賊"ザッカリー襲撃!カイザー大打撃!!
ゲヘナ騒然!"改賊"捕縛ならず風紀委員の信用度減少!!?
レッドウィンターに蔓延る謎の反逆者!カエル野郎を追え!
この姿にピンと来たらヴァルキューレへ!
「こんな風に、アイツはなるべく戦闘沙汰を避けてるんだ。カイザーを除いて」
見せた内容は殆ど改造武器の流出が題材で、ザッカリーによって怪我をした等の報告は基本的にカイザー絡みの所のみだった。
「ま、その様子じゃ本当にザッカリーの地雷を踏んだ様子も無さそうだし、本人に聞くしか無いな…」
スマホをしまい椅子から立ち上がったバッター。
「そうだな、ブラックマーケット…あそこは色んな意味でなんでも揃ってるからな。もしかしたら君らが探してる何かがあるかもな、寄ったらどうよ?それじゃ、お大事にとホシノちゃんに言っといてくれ」
そう言ってバッターは出て行った。
「ひとつ、彼女らに伝えてなかった事があったな…」
ふと立ち止まって、アビドスの校舎を見た闇医者が言う。
「小鳥遊ホシノには他に衰弱の傾向も見られた、しかも傾向から見てかなり前からか…衰弱の話は聞いてないからあいつらも多分知らないようだし、持病か何かか…?」
少し考察をしていた闇医者だが
「……まぁ、言われてもないのを考えるのもな」
特に気にしないことにした。
夢を見た。
周りは夜のように真っ暗で、明かりもひとつもない。まるで夢を見ていないかのような夢。
突然自分の目の前に映るのは、後輩の小鳥遊ホシノの後ろ姿。
「ホシノちゃん…」
ホシノは歩き出し、ユメは彼女の元へ向かおうと一生懸命走った。だが、追いつかない。
「……ハァッ…ハッ…ハァッ…」
距離は縮まるどころか離れていく。自分だけが置いていかれる感覚がする。
ホシノの隣に2人、人が並んだ。
尚も距離が離れ、また2人ホシノの元へ人が集まっていく。
「……待って…待ってよ…!」
5人の背中を追っても追っても追いつけない。
小さくなっていく5人の背中に涙が溜まっていく。足元が覚束なくなり倒れ込んでしまった。
涙をふいて前を見ると、何かが落ちているように見える。走る気力もないユメがゆっくりと近づき見つけたそれは…
砕けたヘイローと砂に埋もれ光を映さない瞳の自分自身だった。
「あ゛あ゛あ゛あああぁぁぁぁぁ!!?」
叫びながら飛び起きたユメは、汗だくになりながら呼吸を整える。
「ハァ…ハァ…!ゆ、夢……?」
枕元にあるスマホは着信が来ており、番号は闇医者からの電話だった。
少し落ち着く為水を飲んでから電話に出る。
「……闇医者さん?」
『よぉユメ』
「もぉ、何やってたんです?連絡も入れないで、エルセンさんも心配してましたよ?」
『悪い悪い、こっちも厄介な奴に厄介な事頼まれてたからな』
「全く…それで、どうしたんです?」
『仕事でアビドスに行ってたよ。んで、その途中で知ったんだがお前、かつての後輩に手ぇ上げたそうじゃないか』
「!!?」
整っていた心拍数が上がっていく。何故彼がその事を知っているのか?アルが伝えたのか?それとも現場を見られていたのか?
「な、なぜその事…」
『飯食いに行った時に、あそこの1年が働いててな。大将にも恩があるし、なんやかんやあってその子の悩みも解決する時迎え入れて貰った』
「そ、そうですか…」
『だが、実際に驚いたぜ?俺がいない間心境の変化でもあったのか?』
一息置いて闇医者がユメに言う。
『お前と会った時の頃を考えると、そうするとは思ってない。なんだろうな、守りたいものを裏から守る、誰にも知らせず自分だけで解決する。そんな雰囲気だった…だから、アル達に応援として呼ばれて仕事だからとあそこまでやるとは思わなかったよ』
闇医者さんの言葉が自分の心にグサグサと刺さっていく。
『まぁ、今のお前の心は知る由もない。アビドス憎しで攻撃するのなら、その恨みが俺や仲良くさせて貰ってる奴らにかからなければ好きにしろ。だが警告しとく』
一呼吸置いて、闇医者はユメに言った。
『今のままだとお前は確実に壊れる。そうならない事を願うよ』
そう言われ電話を切られる。
「……はぁ」
ユメはベッドに倒れ込み天井を見つめる。
本当に…自分はどうしたのだろうか。
時間が経ち、ホームシックのような気分になってしまったのか…
「よいしょ…」
ベッドから飛び降り隠し金庫から通帳を取り出す。明細にはなんと6億を越える額が入っていた。
これは、いつかアビドスの借金を越える額になった時一気に払う為に貯めているお金だ。闇医者も知らない、誰にも話していない秘密のお金。身元特定されたら終わりの危ない橋を何度も渡り、偽の戸籍を何度も作り、他の学校や企業にも多少迷惑をかけながらもそれでも2年でここまで来た。
(目的の額まで後半分もない…これを貯め終えれば、目標のひとつは終わる)
大事そうにまた金庫にしまい、その金庫を更に隠す。
「よし…」
ユメはまた特殊マスクを被り、その上にカエルの仮面を付けザッカリーを名乗る。
「一旦、ZONEに行こうかな…」
そろそろ睡眠薬が無くなりそうだったと思い出したザッカリーはZONEへ向かった。
前書きの続きだけど若干曇らせっぽい演出入ったら曇らせタグをつけた方がいいのか…そこも凄く悩むよな。1回でもう曇らせ判定か、定期的に続けないと曇らせ判定にならないのか…うーーむ…