眷獣を宿したホムンクルスになりまして。   作:黒色ぬーめん

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第2話です。3話までは連続で投稿します。


2話 ちょっと特別製の運命

 

はい、どうも。アスタルテになってしまった私です。

最初に目が覚めて、何か試験管ベイビーみたいなホルマリン漬け(後にアレは培養液だと知る)だったと気付いてからどのくらいでしょうか。約1、か2ヶ月くらいでしょうかね。まあそのくらい経っているんじゃないかと思います。

何で疑問系かって?

 

だって最初に起きてからの記憶が無いんですもの。

だから私の腹時計に聞いてみたんです。

腹時計さん、今何時ですか〜?

 

「シラネーヨバカ」

 

はい、ということです。まあ仕方ないので、覚えてないことを考えても仕方ありません。どんな時も前向きに考えてこその私ですっ。というわけでなんか行動しますか。

 

え、今どんなになっているかって?

 

何だか、今いる場所が壊滅しております。

 

oh……どうしてこうなった。

 

目が覚めてからその後の記憶が無いから考えようがないんですが、何か偉そうな科学者も、黒尽くめの集団も居ないんですよね。血に濡れた服とかが所々に置いてあるのが気になりますが、多分倒壊した時に逃げ遅れたんじゃないでしょうかね。

私を見捨てるなんて薄情だなって思いましたが、まあ仕方ない。

というわけで、長居しても仕方ないので、どっかに進みましょう。

 

そういえば、私見た目はアスタルテだけど、能力とかどうなっているんだろうか。もしかしたら、見た目だけで何もないってことになるんではなかろうか。

……先行きが不安ですねぇ。一回試しに使ってみますか、アレを。……あ、待って。もし使えたら、怖いからほんの少し。ほんの少しだけ……。私まだ死にたくないから、ほんの少し。ホント、先っちょだけだから……。

よし、行くぞ……。せーの……。

 

 

実行せよ(エクスキュート)薔薇の指先(ロドダクテュロス)

 

 

 

 

はい、そういうことです。

ああ、落ち着いて聞いてください。

焦ることはありません。

あなた<私>にお話があります。

どうか、落ち着いて。

あなたはずっとアスタルテの肉体で眠っていた。

えぇ、えぇ。分かっています。

あの暴れん坊な眷獣についてですが……

 

居ます。

 

今まさに、私の背中から腕を生やして、元気な姿な右腕を見せています。

あら〜良かったですね〜。元気な右腕の子ですよ〜

 

な訳あるか。いくらアスタルテ専用の眷獣とはいえ、寿命をゴリゴリ削るヤバヤバ化け物ちゃんですよ。というか、使うと寿命減るんだった。なら仕舞わないと。……えっと、どうやって片付けるの?これ。え待って待って出したのはいいけど仕舞い方分からないのどうしようまずいまずい死ぬ死ぬとりあえず閉じろ〜!!……およ?閉じた。成る程、こうやって使うんだな。

 

それでは皆さん、取り乱して申し訳ありません。私は元気です。さて、そんなことやっていたら、何か黒尽くめの奴らがぞろぞろと現れましたね。確かディ……ディ……ディアボロスだった。

個人的に恨みは無いんだけど……まぁ、似てるとはいえ推しの肉体を好き勝手したんだから、やり返すくらいのことはしてもいいよね?私、怒ります!

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

何か、あっけなく終わりました。眷獣くんを使わずにどう倒すかを考えていましたが、動きが遅過ぎる上に殴る蹴るでで吹き飛んだり、どう的確に攻撃すれば疲労なく倒せるかが頭に流れ込んできたので難なく倒せました。どう見てもその手のプロとかそういうものだと思ったけど、人は見た目によらないとはこういうことなんですね。

とりあえずここを後にしたいところです。誰もいないですし、しばらく探検しつつ出口を探しましょう。

ということで歩きます。しかし出口は見つからず、又もや黒づくめの集団や、同じように試験管に入ってた化け物ばかり。食糧は何か缶詰らしきものとかがあったので凌いでいますが、これではいずれ餓死してしまいます。あぁ神様アスタルテ様。どうにかここから出るための出口をお教えください。

 

 

『accept』

 

 

……なんて、そんな事が起きるわけが……ん?何でしょうあの扉。

私の前に見えるのは、何からとても厳重な扉。術式っぽい何かで封印されていて、ここから先へ行くことはできなそうです。まあ、薔薇の指先でと扉ごとぶっ壊せば良いのですが。

そぉれ!まっくのうち!

薔薇の指先を呼び出して扉を破壊し、奥へ進んでいきます。寿命がまた減るけど、まぁ生き残ってた黒づくめの人たちを有効活用したのでこのくらいはご愛嬌ということで。——さあ、出口となるのでしょうか。鬼が出るか蛇が出るか、いざ進まん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……と思っていた時期が私にもありました。

扉の奥へ進んだ先には、——巨大な鷹さんがこちらを睨んでおりました。

しかも元気にこっちに向かってきます。え、待ってこれボス戦?私ちっちゃい女の子!ボク女の子ぉぉぉぉぉ!!

巨大な爪が、私の肉体を抉る前に回避!これが万国共通の緊急回避、前転だ!と、まだ来るか!というかあの鳥めっちゃ私のこと敵視してない!?ええい、だったらこっちも本気だ!先に攻撃したのはそっちだ。何されても文句言うなよ鳥さんよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アスタルテが倒壊した建物で目が覚めてから1ヶ月後のことである。

 

 

「……待て、もう一度聞かせろ。何処が、壊滅したというのだ……?」

 

 

リンドブルムの聖地内部。英雄オリヴィエが魔人ディアボロスの左腕を切り落し封印したとされている場所……と表向きには言われているが、その実態は約1000年前のディアボロス戦争時に悪魔憑きや封印されたディアボロスの左腕を研究する施設であり、残存魔力の滞留している土地を利用して、封印という形で隠蔽していた。

その研究内部にて、ディアボロス教団ナイツ・オブ・ラウンズ大十一席、『ジャック・ネルソン』は、理解しがたい報告を聞いたのだった。

 

「それが……ディアボロスチルドレンを越える人工魔剣士、『ホムンクルス』の作成に使用していた拠点が、何者かによって壊滅いたし」

 

ました、と言い切る前に、部下の頰にネルソンの拳が飛んでくる。予期せぬ攻撃に防御する間もなく拳はそのまま頰どころか奥歯も砕くほど突き抜け、部下を吹き飛ばす。

 

 

「ッッッふざけるなっ!壊滅しただとぉ!?一体あの研究のためにどれだけの費用を支払ったと思っている!!しかも、よりによって貴重な幻獣のサンプルもあるが故に任せたものを……それを、壊滅しただと……!!」

 

 

わなわなと拳が震え、ツルピカの頭部はあまりの怒り、茹蛸のように真っ赤に染まる。

 

 

「今すぐサンプルを回収してこい!ホムンクルスが居るなら死骸でも構わん!!」

 

「そ、それが……ホムンクルスどころか、遺体すら見当たらないのです……。教団の死体も……」

 

「……は?」

 

「そして……アレも、見当たらないのです……。幻獣番号8803。コードネーム:『ホルス』の姿も……」

 

「…………ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

その報告に、ネルソンは更にストレスによって頭部に輝きが増したという。

 




次回、乞うご期待!

アスタルテ以外にストブラのキャラを出すべきか否か

  • 出せ
  • 出さないで
  • 古城くんを出せ
  • 姫柊雪菜を出せ
  • なつきちゃんを出せ
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