俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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プロローグ:俺は生まれ変わっても弟妹達を守り抜く

エイジ732年 惑星ベジータ

 

 

あ~あ・・・雲はいいな~、ただ空を浮かんで飛んでいるだけでも誰にも文句言われないしな~。

俺だって空を飛ぶくらいはできるけど、-親父-はそれだけじゃあ弱っちい奴とか、戦闘力がゴミカス過ぎるとか酷い事言ってくるし・・・・鍛えてやるとか言って偶に-仕事-から帰ってきたら人の事殴るし蹴るし-気功弾-みたいなの撃って来るし・・・母さんが止めてくんなきゃまじで俺死んでるぞ?

 

-四歳-になる息子にマジで何してくれんだあの親父は?

頭おかしいのか仕事が嫌なのか何かに対していつもイライラしてて・・・・前の父ちゃんは優しかったのにな~。

 

 

生まれて数年経って物心ついてから漠然と俺には-今-と違う、この世界では見た事も無いような建物や人の姿や食べ物を夢に見て・・・あのくそ親父に鍛錬とかいうDVもどきで吹っ飛ばされて、その先に不運にもあった岩に頭を激突した時、まるで何かずれていたものがかちりと嵌った音がした気がした。

 

当然受け身も取れなかった俺は気絶して、その間-前の人生-が洪水の様に俺の頭の中に押し寄せてきた。

 

ごく一般的な家庭に生まれて、親父が特撮物大好きな影響で長男の俺はどっぷりと特撮教育を親父から施された結果、いっぱしの特撮好きになった。

 

ゴジラや仮面ライダーも捨てがたいが一番はウルトラマン好きで、特に作品としてはウルトラマンレオが大好きだった。

 

ウルトラ一族ではないが、そんなの関係ない。

故郷の星獅子座L77星がマグマ星人に滅ぼされて、弟のアストラとその時に離れ離れになりながらも、逃げ延びた先の地球で心折れる事無く、故郷と似た星を今度こそ守ろうと奮闘していたレオは本当にかっこいいの一言だった。

 

強敵が現れるが、先達たる宇宙パトロール隊MACの隊長モロボシ・ダンことウルトラセブンの指導の下で持ち前の身体能力の高さで次々と仲間と師と共に自分が守り抜くと決めた地球を守る姿には子供心にも憧れた。

 

何よりも星の消滅と共に離れ離れになってしまった弟のアストラが、実はマグマ星人に囚われながらも生きていて、ウルトラマンキングに助け出された後に再会した時のあの感動シーンは、生まれ変わっても感動は薄れなかった・・・俺には弟はいなかったが妹はいた。

 

五歳年下で、産まれてからずっと俺と一緒にいる事の多かった可愛い妹。

何をするにも俺の後をちょこちょことついてきて、何かをするにもお兄ちゃんとすると言ってくれて、おかげで俺は自他ともに、それこを両親親類全員が認めるシスコン野郎に覚醒してた・・・・だって妹可愛いしいいじゃん・・・・なのに特撮には興味なくおジャ魔女どれみとかに行ってしまったのだけが解せん。

 

しかし、プリントシャツやなりきりグッズできゃいきゃいと喜ぶ姿が尊かったのでモーマンタイ!!あれは天使だったなまじで・・・

 

その妹は贔屓目なしに可愛かった。

美少女とは違うが、人懐っこい笑みを絶やす事無く優しい子で、近所の男どもを黙らせるのにどんだけ苦労したか懐かしい。

そんな妹が中学卒業して高校生になって、俺も大学生活を特撮部サークル立ち上げて楽しんでた時、変な視線を感じるようになったと妹が相談してきた。

 

暗い道は回り道をしても通らず、夜部活で遅くなる時や友達と集まって遅くなっても携帯を持たせたので俺に電話させて迎えに行くほど徹底して守っていた。

それでも最近通学路や特に家の近所の少しでも人気が少なると刺すような視線を受けている気がして怖いと、親父達よりも俺に相談をしてくれた。

 

昔からそう。

 

可愛いが少々お転婆で俺と同じように木に上って降りられなくて泣いたのを降ろしたのは俺、近所に遊びに行くと言って遅くになっても帰ってこずに迷子になったのを真っ先に見つけたのも俺で、可愛い妹を助けるのはいつでも俺の誇り。

 

レオと同じく、妹守れるように空手の道場通わせてもらってそこそこ強いと評判になった俺は、自信満々に俺に任せておけ!!・・・とは言わずに交番に行くことを提案した。

 

近所の交番は時々ニュースで不祥事取り上げられるようなところじゃなくて、この町で育った俺達を一生懸命守ってくれているのが分かるいい人達だった。

 

会えば元気よく挨拶したのを元気良しと言って頭撫でてくれて、妹が迷子になった時はすぐさま数人ですっ飛んできてくれて、あのお巡りさん達ならと妹もほっとした顔をして一緒に行って・・・後数メートル先に交番が見えたところで、俺は背中に感じた事のない熱さと、妹の悲鳴と少ししてから妹の声で表に出てきた途端に憤怒の形相で俺達の下に駆けてくるお巡りさんの姿を・・・ゆっくりと倒れながら見た。

 

そして地面に打ち付けられながら俺が見たのは、血に濡れたダガーナイフを逆手で持って妹に斬りかかろうとしている帽子をかぶった奴の姿だった。

血が付いているという事は、俺は背中から刺されたらしいと、妙に冷静に受け止めながら、幸い痛みはまだ来ていなかったおかげで、倒れながらも俺を刺した奴の足にむしゃぶりついて膝崩れをさせて・・・・そこから先は覚えてないけど、きっとダガーナイフで内臓やられて死んじまったんだろうな。

俺を刺した奴も気配なくってそれなりに武術使えてたっぽいし・・・・油断・・・した気はなかったんだけどな。

 

それでもきっと、俺が稼げた時間で駆けてきてくれてたお巡りさん達が妹を保護して俺を刺した奴も掴まえられたはずだ。

あそこのお巡りさん達は皆が体がものすごくよくて・・・・熊でも倒せるだろうとかいう兄ちゃんたちだったし・・・・・きっと妹は大丈夫だろ。

 

父ちゃんと母さんと・・・・目の前で俺に死なれた妹には悪い事したけど、俺は守れてよかったと今でも・・・・

 

 

「おい!クソガキ!!!」

 

げ!!!・・・・来たよ・・・・・人が黄昏てたのにその事に全く気が付かない暴力親父が・・・目を早くも三角にいからせてカルシウム足りてないのかね・・・

 

「今日は-王子様-が生まれた目出度い日だから全員城に来て祝えってお達し無視してこんなところに居やがって!!」

「・・・・親父だって・・」

 

ゴン!!!

 

「うるせぇ!俺は良いんだよ!生意気言うな!!」

 

て!!いきなり人の頭殴るし・・・それも全く俺の目にはとめられない速さでだ・・・出鱈目で地球にこんな人いないけど俺が生まれ変わったサイヤ人という種族としては普通らしい・・・

生まれ変わったのが地球じゃなくて宇宙人で、筋力ムッキムキで尻尾全員生えてる。

 

俺の周りバケモンだらけじゃんかよ。

 

それも大体は親父をマイルドにしたバトルジャンキーどもらしいと耳に入るし・・・俺天寿全うできない運命にでもあんのかよこん畜生。

 

まぁ、地球で生きてた俺だったら即死してるような頭の打ち方してもけろっと生きてたし体は丈夫っぽい。

 

なんだかんだかんがえながら、目の前にいる糞親父に目を向ける。

こいつは周囲のバトルジャンキーの人達に輪をかけて酷く気性の荒い、人様の親じゃなくてヤンキーだよマジで。

テンペラ-星人の脳筋枠部分だけの人だよな・・・なんでこんな暴力親父とあの菩薩の様に優しいギネ母さんが夫婦してんだ?

 

まぁ母さんの飯食ってるときだけは親父も静かだし機嫌いいし・・・其の内弟妹できそうなほどイチャコラしてるし・・・

 

「・・・・なんだよ俺に殴られたってのにニヤニヤしやがって気味の悪い・・・」

 

親父が何か言ってるけど無視だ無視。

 

俺はあの空に誓う。

空も飛べて気功弾ってやつも撃てて、頑張ればエースの技バーチカルギロチンもできそうなこの世界では俺も死なないくらいに強くなって、産まれてくるかもしれない弟妹と母さんと・・・・癪だけど俺達養ってくれてるこの糞親父が爺様になったら守ってやるか。

 

勿論まだ見ぬ弟妹達と母さんは今すぐにでも守る!

 

其の為にも目指せ文武両道だ!!!

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