俺ラディッツは弟を絶対に守り抜く   作:ドゥナシオン

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初めまして父君

サイヤ人・・・・あの男は・・・・

 

「き・・・様!!!貴様のような者が何故その尻尾がある!!!」

 

宇宙は広大であり、尻尾がある生物は然程珍しくはない。

 

フリーザ様がその代表例であり、ドラゴンのようであったり地球にだって犬系や猫系などの獣人族にだって尻尾はある・・・だが!

 

黒目黒髪に!茶色のあの尻尾は自分が調べた、フリーザ軍で把握している人種の中では一種族たりとも同タイプの尾は無かった!

 

あの尾が指し示す民族は自分達サイヤ人しかいないのだと、幼心にも誇らしく思った。

 

尾があるからこそ満月を見て大猿化してしまうが、自分達の証であり時には親愛の情を端的に相手に報せられるとても大切なあの尻尾が・・・

 

「貴様如きが!!!!」

 

相手の尾を見た瞬間に激高したラディッツは、軋む体を無視して瞬時に相手に迫りそのまま拳を打ち付けたが

 

「確かに早く防御しがたいが!軽い拳だ!!!」

 

サイヤ人と思しき男は、ラディッツの拳を身に受けながらも然程効いた風はなく笑ってその身に受けながら気を解放し勢いでラディッツを吹き飛ばし、ニンマリと嗤いながら追撃して体勢を立て直す前にラディッツの腹に踵を入れようとしたが、

 

「兄ちゃんに手を出すな!!!」

「死ね!!!爆裂閃光弾!!」

「操気弾十連!!!」

「どどん波!!!」

「光輪!!!」

 

悟空が男の踵を拳で打ち払いつつラディッツを受け止めて舞空術で地上に逃がし、男だけになったところをジュニア達が一斉にそれぞれの気功弾を技を放ったが

 

「ふん・・・確か・・・シールド!!!」

 

男は迫る気功弾の技を診ても動じることなく、-ラディッツ-の守り技のシールドを展開し、凄まじい爆発と煙を上げながらも無傷であった!

 

「お・・・親父の技を・・・」

「カカロット・・・いいから放せ・・」

「に・・・兄ちゃん・・・」

「もう一度問うぞ・・・・貴様如きがなぜその尾を有している!!

それは俺達サイヤ人の証だ!!!」

 

ラディッツの技を使用した上で本気の一斉攻撃にも無傷であった事に驚く息子達や、自分の身を案じている弟を押しのけラディッツは悪鬼も逃げ出すような形相で再度男に問うた。

 

「貴様の気からはカカロットと同じ気を感じる!

そして師兄や天津飯と餃子とヤムチャ等の鶴仙流の弟妹弟子達と!のみならずピッコロ大魔王の気すらが混ざり合っている!!

断じて貴様はサイヤ人などではない!!貴様は何者だ!!!!」

 

ラディッツは、同族からもサイヤ人を知る他の者達もそろってこう言われ続けてきた

 

戦闘民族サイヤ人らしくない者

 

それは戦闘意欲への無さ故に、意地や誇りを他者に見せない故に、軽やかに親愛の情を紡ぎ、時に愛を語るが故に、さまざな理由からラディッツはらしくないサイヤ人であると言われ続けてきたが、誰よりも戦闘民族サイヤ人を愛している男であった。

 

彼は知っている

 

戦闘民族サイヤ人の戦士・誇り高き漢父バーダックを

 

彼にとって無駄に意地だの誇りだのを吠え上げる者は戦闘民族サイヤ人としてはまだまだに見え、いつか父の様に本当の意味で誇り高く気高き戦士になればいいとずっと思い続けてきた。

 

父のように己の強さを純粋に高める事に余念がなく、心を誰にも屈する事は無くとも居丈高に威張る事の無いあの偉大な父の様になればと

 

そして口では何とでも言っても、時に仲間達を思い不器用ながらも守ろうと気にかけようとする種族であると・・・・最近のナッパ情報で知れたラディッツにとって、様々な者の気が混ざり合った得体の知れない者が!あの尻尾を有している事が許せなかった!

 

今すぐに尻尾を引きちぎり!男のの肉体もバラバラにして塵にしても飽き足らぬほどの憎悪を抱き、ラディッツの尻尾が持ち上がりビリビリと震えるのを、上空の男は顔を歪めて嗤った。

 

「私に尻尾があるのが-悟雲父君-にはそれほどまでに気に食わんのかね?」

 

私は貴方から生まれたというのにという男の言葉に、ラディッツは何を言われたのか分からず、周囲も警戒を解くまではいかずとも唖然としてしまった・・・今・・あの男は・・・・

 

「改めてご挨拶させて頂こう。

私の名前は-セル-、意味は細胞であり私はそこな孫悟雲の細胞を主核とし、他に孫悟空と桃白白・天津飯・ヤムチャと運の良い事にピッコロ大魔王の細胞をも組み込まれた。

だがベースはあくまでも孫悟雲、お前の細胞が半分以上であるからして遺伝子上の私の親はあくまでもお前であると私は定義し、父君と呼んでやることにしたのだ。」

 

セルと名乗った男のあまりな内容に、誰もが呆然となった。

 

ラディッツも呆然とするが、自分の持ちうる知識の中からセルが言った言葉で分かるワードはないかを検索してそして・・・

 

「お前は俺のクローン・・・なのか?」

 

SFの定番でありスターウォーズのクローン戦争というものを思い出したラディッツはその単語を引っ張り出したが

 

「それは違うぞ父君?クローン人間とはあくまでも一人の人間の遺伝子情報を組み込まれて生まれ出されるものを指すのだよ。」

 

文官肌の父君は科学には少し疎いかと、まるで教え諭すようなセルの言葉に苛立ちを覚えるが

 

「ならばその講釈の続きでも頼もうか?貴様は一体なんだ?」

「ふむ、そうだな・・・・教えても良かろう。

私の半分は父君で出来ており、残りは先程父君が上げた者達の細胞で構成されて造られた人造人間と定義されるものだ。」

「人造・・・・人間・・・・・!!!!!」

「ほぅ?私の制作者に気が付いたか?その辺の理解度は早いのだな父君は。」

「・・・・ならば目的は俺か・・・」

 

人造人間と聞き、ラディッツの脳裏に浮かんだのはドクターゲロ唯一人であり、セルはそこに至った事を察した。

 

師匠の鶴仙人と、桃師兄もドクターゲロが機械生命を八号まで作り出してはラディッツにぶつけていたのだがその名称は知らず、人造人間と言われその意味を全て知ったのはラディッツ唯一人であり、ならばドクターゲロの望み通りに自分を倒す事が目的かと問えば、セルは満足げな笑みを浮かべた。

 

「理解してくれて大変うれしい事だ父君。

そして悲しいかな、父君は一つ間違っている。」

「・・・なに?」

 

自分を倒しに来たのかという問いに、それだけの事ではないとセルは否定した。

 

「私は貴方にゲームを仕掛けに来たのだよ。」

「・・・ゲームだと?」

「そうとも。単に貴方を倒そうとすれば、気を感知して私の叔父になる孫悟空と同兄弟になるジュニアと、其の他の者達がこぞって私の目的の邪魔をするだろう?」

 

今だとて自分に隙あらばかかって来ようと伺いながらも、叔父だの同兄弟だの扱いされて大迷惑そうに顔をしかめている悟空とジュニアとヤムチャ達はその通りだと殺気を一層上げてセルの言葉に応じれば

 

「この有様の中で、貴方と一対一なぞさせてもらえまい?」

 

これが悟空やジュニアであったならば一対一をさせてもらえるだろうが、セルが倒せとプログラミングされた相手は、絶対的な守護者付きの孫悟雲である。

 

初期・中期のデータでは孫悟雲がこの地球最強の漢であり、彼が全てを守っていた筈なのだが、後期それもデータで得られた情報では、近頃は孫悟雲ことラディッツの方が守られる側になっているというおかしな事態になっている。

 

セルが生まれた頃には目新しい情報はそのくらいであり、体が出来上がり生み出されたセルの気の開放によってそれまで情報を受け取っていた旧・七号がぶっ壊れ以来製作者ドクターゲロからの情報は得られなかった。

 

それでもそのおかしな事態は受け取ることが出来、お姫様を守る騎士を相手にするのは面倒な事この上ない。

 

だから

 

「父君を守護する者達、孫悟空・ジュニア・クリリン・ヤムチャ・天津飯・餃子と桃白白は戦いの邪魔になられては面倒だ。

だから彼等にしか出来ない難事の解決をしてもらおう・・・・」

 

解決と言った後、セルは腕に填めている時計の様なものに触れたその時、天下一武道会会場にも届くような爆発音が、港の方からした!!

 

「あ・・・お前!!何をした!!!」

「ふっはっはっはっは!お前は情報通り本当にまじめな男だな天津飯!

私は父君ときちんと約定をはたせるために様々な仕掛けをこの世界中にしてきたのだよ。

先程の爆発はその内の一つ、今回は今は使われていない老朽化した港の倉庫地帯を瞬時に爆発させただけだ。」

 

今頃倉庫地帯は火災でてんやわんやになっており、

 

「この爆弾は後四つあるのだよ。

タイムリミットは後二時間か父君が死ぬ瞬間までだ。

だがゲームであるからしてヒントをきちんとやらねば公平ではない。

爆弾を設置した場所は三つは父君が大切に思っている者達の住む家の側で、残りの一つは・・・・」

 

爆弾の威力は会場からも見えており、セルが話している間に一般人とブルマ達も説得して逃がして戻って来た会場を警備していた鶴仙流の高弟達と鶴仙人と亀仙人達をも青褪めさせる爆弾の行方を固唾を呑んで聞いている事に、セルは気を良くして地上に降り立ち、警戒をマックスにしているラディッツに優しく教えてやった。

 

「父君、今私の大祖父はどちらにおられる?」

 

その言葉に、ラディッツを入れたこの場にいる全員が目を見開き・・・

 

「貴様!!!!!」

 

飛び出したラディッツの拳をセルは身に受け掴み、ラディッツの耳に近づきひそりと毒を流し込む。

 

「四つ目の爆弾は、大祖父が今いる病院の何処かだ。」

「き・・・さま・・・・」

「父君、貴方が念話の才に長けている事は分かっている。」

 

今起きている事態をきっと他の鶴仙流の弟子達やサイヤンℱの警備員たちに流し、のみならずこれから孫悟飯に教えようとするだろうが

 

「人間の中には金で転ぶ者が幾らでもいる。そいつらに大祖父のいる病院を見張らせている。」

 

数は百名はおり病院の全ての出入り口と中を見張らせており、中の様子も探らせている。

 

「もしも大祖父様が逃げようとしたり、先に上げた父君の騎士達以外の者が爆弾を探そうとした時は即座に起動させる。」

 

孫悟飯を逃がしもさせないしずるもさせない。

 

そして残りの三つの爆弾は特殊な作りをしており、生体を一定時間以上感じれば爆発する仕組みになっている。

 

「爆弾探知機でも何でも使って探し出すのはいいが、見つけてから二分生体感知をし続ければ爆発する仕組みになっている。

それを防ぐには孫悟空達等の気功の達人が気でシールドを張ってその中で爆発させるなり、餃子がテレキネシスで分解するしか手は無いぞ。」

 

さもなければ数多の死者が生み出され、仮に騎士達が爆弾を無視して父君を助ける為に自分を倒したとしても、

 

「父君にとって大切な者達も死に、その時は確実に父君の心は殺せるだろうな~。」

 

肉体は生かせたとしても、精神と心を殺せるのだからそれはそれで私は満足だとセルは嗤う。

 

「あ・・・悪魔だ・・・」

 

あまりの悪辣で邪悪なゲームと称された罠に、鶴仙流の弟子の誰かが呟くのを聞き届けたセルは、自分から距離を取ろうとするラディッツの腕に腕輪の様なガジェットを付けて一旦放してやり、

 

「私は悪魔では無いぞ諸君。」

 

孫悟雲を父に持つ、セルという男だと右手を胸に当てて芝居がかった一礼をしたのであった

 

 

「さぁゲームの開始だ父君、貴方は自分の気だけで戦ってもらう為に、外部の気を遮断する腕輪を付けさせてもらったぞ。」

 

男の子なのだから自分一人の力で戦わねばなとセルは謳いながらゲーム開始を告げたのであった

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